JP2008160150A - 基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、各種電子部品をその表面あるいは層間に搭載して電気的に接続することにより電子回路を形成することが出来る複数の配線層を有する配線基板の、絶縁層両面に形成される配線層と配線層とを接続するため基板の製造方法に関するものである。
【解決手段】絶縁性基材に一方の面から他方の面に貫通した穴が設けられ、穴には導電性材料が充填されており、絶縁性基材の少なくとも導電性材料が充填された穴の両面に導電性層が形成されており、充填された導電性材料の少なくとも1つの構成材料と前記導電性層の構成材料の少なくとも1つとが合金化するものである。
【選択図】図3
【解決手段】絶縁性基材に一方の面から他方の面に貫通した穴が設けられ、穴には導電性材料が充填されており、絶縁性基材の少なくとも導電性材料が充填された穴の両面に導電性層が形成されており、充填された導電性材料の少なくとも1つの構成材料と前記導電性層の構成材料の少なくとも1つとが合金化するものである。
【選択図】図3
Description
本発明は、各種電子部品をその表面あるいは層間に搭載して電気的に接続することにより電子回路を形成することができる複数の配線層を有する配線基板の絶縁層両面に形成される配線層と配線層とを接続するための基板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化に伴い、産業用にとどまらず広く民生機器の分野においてもLSI等の半導体チップを実装できる回路基板が安価に供給されることが強く要望されてきている。このような回路基板では、実装密度の向上による小型化の目的を果たすためにより微細な配線を多層に容易かつ高歩留まりに生産でき高い信頼性が得られることが重要である。
従来回路基板では、絶縁基材としてガラス織布にエポキシ樹脂を含浸させたいわゆるガラエポ基板の両面に銅箔を熱プレス等によって貼り付けて銅箔をフォトエッチングしてパターン形成を行い、ドリルなどによって貫通穴を形成した後、貫通穴の内側壁に銅をめっきすることによって貫通穴の両面の配線層を接続していた。
しかしながら、貫通穴の内側にめっきを行うときめっき液が入り込みにくく、めっきされない部分ができてしまい電気的に接続されなかったり信頼性に欠けたり、銅のめっき厚さが穴の奥で薄くなり接続に際して大きな電気抵抗を介在するなど電気的に不具合を生じるものである。また、貫通穴の部分は部品を搭載したり、多層積層基板において所望の内層の貫通穴をめっきすることは困難であるためパターン配置や工程設定においての制約条件となるばかりでなく配線基板の小型化も困難である。
上記課題を解決するために、本発明は絶縁性基材に一方の面から他方の面に貫通して穴を形成する工程と、前記穴に導電性材料を充填する工程と、前記絶縁性基材の少なくとも導電性材料が充填された穴の両面に銅もしくは銅を含む金属で構成された導電性層を形成する工程と、加熱および加圧する工程とを含んで、前記穴の内部に充填された導電性材料の少なくとも1つの構成材料および前記導電性層の構成材料を合金化するおよび反応層を形成する。
また、少なくとも充填された導電性材料の一部が合金化あるいは反応層を形成していることによって穴内の導電性材料同士を低抵抗で機械的強度を有して高信頼性に接続するものである。
また、銅と合金化したことによって導電性層を低抵抗とし導電性材料をより自由な材料構成として機械的にも柔軟性があり、確実に低抵抗の接続を得ることができるものである。
以上のように本発明では、貫通ビアホールに充填された導電性材料および導電性層と導電性材料との境界の接続部において前記凝着や圧着および合金化した反応層が形成され、この接続部の反応層接続部の機械的強度が向上し抵抗が小さくなり、しかも銅の内部では銅本来の低い抵抗率が保たれることによって低抵抗で且つ機械的強度の大きな接続が得ら
れる。さらに貫通ビアホール内部においても反応層を形成することによって、絶縁性基材の両面に形成された導電性層の貫通ビアホールによる接続の抵抗全体を小さくするものである。さらにこれら接続部を機械的に固定化することによって機械的強度を高め、信頼性を向上できるものである。さらにこれらの貫通ビアホールは導電性材料によって充填されているのでこの部分の導電性層の表面に部品を搭載することも可能であり基板の小型化や配線自由度も向上する。
れる。さらに貫通ビアホール内部においても反応層を形成することによって、絶縁性基材の両面に形成された導電性層の貫通ビアホールによる接続の抵抗全体を小さくするものである。さらにこれら接続部を機械的に固定化することによって機械的強度を高め、信頼性を向上できるものである。さらにこれらの貫通ビアホールは導電性材料によって充填されているのでこの部分の導電性層の表面に部品を搭載することも可能であり基板の小型化や配線自由度も向上する。
なお、本発明においては貫通ビアホールの片面にあらかじめ導電性層を形成したいわゆるブラインドビアホールにおいても同様の効果を得ることができ、これらの工程を繰り返し採用することによる多層基板も可能であることや、さらに導電性層があらかじめパターン形成されたものを転写することによっても同様の効果を得ることができるものであることは言うまでも無い。
以下、本発明の実施の形態について配線基板の具体例を参照しながら図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1(A)に示す如く絶縁性基材101としてガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸・塗布したいわゆるガラスエポキシ基板やアラミドなどの樹脂繊維の織布や不織布にエポキシなどの樹脂を含浸させた樹脂基板およびポリイミド等の樹脂フィルムに接着剤などの樹脂を塗布したフィルム基板を用いる。この絶縁性基材101に炭酸ガスやYAG等のレーザもしくはドリルを用いた機械的手法によって貫通する穴(貫通ビアホール)102を形成する。この貫通ビアホールの形成において、ドリルによる機械的手法よりもレーザの方が穴径は小さくしかも穴の周辺が溶融したように滑らかであるため後の工程での導電性材料の充填には有利である。
図1(A)に示す如く絶縁性基材101としてガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸・塗布したいわゆるガラスエポキシ基板やアラミドなどの樹脂繊維の織布や不織布にエポキシなどの樹脂を含浸させた樹脂基板およびポリイミド等の樹脂フィルムに接着剤などの樹脂を塗布したフィルム基板を用いる。この絶縁性基材101に炭酸ガスやYAG等のレーザもしくはドリルを用いた機械的手法によって貫通する穴(貫通ビアホール)102を形成する。この貫通ビアホールの形成において、ドリルによる機械的手法よりもレーザの方が穴径は小さくしかも穴の周辺が溶融したように滑らかであるため後の工程での導電性材料の充填には有利である。
しかる後図1(B)に示す如く絶縁性基材101に形成された貫通ビアホール102に導電性材料103を充填する。この導電性材料103には、例えば銅や銅と銀の合金あるいは銅の表面に銀や金等他の金属をコートや合金化等した、銅を含む0.1μm〜50μm程度の微細な塊や麟片等の粒状の金属を有機溶剤や樹脂などと混合したペースト状の材料を採用する。ここで銅が最も安価でしかも球状のものが得られるが、銀や金など銅より機械的に硬度が低く(柔らかく)電気抵抗の低い金属を混入したり表面にコートすることによって、後の工程でプレスによって銀や金が変形することによる銅の接触面積増加と電気抵抗の低い金属による接触抵抗の低下などにより、低抵抗とすることができる。導電性材料103の充填は、例えば貫通ビアホール102の片側を真空吸引しながら反対面から導電性材料103を印刷する方法によって行う。
次に図1(C)に示す如く、絶縁性基材101の導電性材料103が充填された貫通ビアホール102の両面に導電性層104として、例えば銅箔を設置する。この導電性層104としての銅箔の、少なくとも導電性材料103と接する領域には銅と合金化する金属105を付着している。この銅と合金化する金属105は、銅より融点が低く、後に説明する工程のプレスによる圧力によって凝着、圧着など温度によらない金属間の反応や、加圧と共に加熱する熱プレスでの主に熱エネルギーにより合金化する、錫、亜鉛、銀、パラジュウム、インジュウム、ビスマス等比較的低融点の金属をめっきや溶射等の方法によって被着する。ここでこれらの金属は粒状である方が接触点の面積が小さく、単位面積あたりに加わる圧力、温度などによる反応エネルギーが大きくなり合金化し易い。そして、両面に設置された導電性層104の両側から、少なくとも絶縁性基材101と導電性層104が接着する圧力と温度で加熱しながらプレスする。この加熱は銅と合金化する金属が合金化する温度であれば良く、120℃以上で300℃以下の温度、好ましくは200℃〜
270℃でプレスする。またこのときの圧力は高い方が良いが絶縁性基材101が潰れ過ぎない圧力例えば200kg/cm2以下で良い。ここで、インジュウムは157℃、ビスマスは271℃と錫と共に融点が低く、合金化などの反応が始まるのは融点の60〜70%程度の温度であり、圧力や機械的運動等のエネルギーが加わればさらに反応が促進される。また、この合金化した層では特に融点が銅の1084℃に対して232℃の錫を含んだ場合10%以下程度の銅と合金化することが抵抗値や機械的強度では望ましい状態である。さらに、融点が419℃の亜鉛や962℃の銀および1554℃のパラジュウムは溶融による合金化に至らずとも拡散層が形成されたり凝着や圧着されたりするため接触抵抗を大きく低下することができる。
270℃でプレスする。またこのときの圧力は高い方が良いが絶縁性基材101が潰れ過ぎない圧力例えば200kg/cm2以下で良い。ここで、インジュウムは157℃、ビスマスは271℃と錫と共に融点が低く、合金化などの反応が始まるのは融点の60〜70%程度の温度であり、圧力や機械的運動等のエネルギーが加わればさらに反応が促進される。また、この合金化した層では特に融点が銅の1084℃に対して232℃の錫を含んだ場合10%以下程度の銅と合金化することが抵抗値や機械的強度では望ましい状態である。さらに、融点が419℃の亜鉛や962℃の銀および1554℃のパラジュウムは溶融による合金化に至らずとも拡散層が形成されたり凝着や圧着されたりするため接触抵抗を大きく低下することができる。
図1(D)に示す如く導電性層104と貫通ビアホールに充填された導電性材料103の境界の接続部において前記凝着や圧着および合金化した反応層106が形成される。なお、この接続部の反応層106において銅および銅と合金化する金属105とは、銅をほとんど溶融させなくても良く銅表面のみに拡散層や合金層を形成するもので、これによって接続部の機械的強度が向上し抵抗が小さくなり、しかも銅の内部では銅本来の低い抵抗率が保たれることによって低抵抗で且つ機械的強度の大きな接続が得られる。
(実施の形態2)
図2(E)に示す如く実施の形態1と同様にガラスエポキシ基板や樹脂基板およびフィルム基板等の絶縁性基材201に貫通ビアホール202を形成する。しかる後図2(F)に示す如く絶縁性基材201に形成された貫通ビアホール202に銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203を充填する。なお、銅を含まず銅と合金化する金属による導電性材料203の充填は、例えば貫通ビアホール202の片側を真空吸引しながら反対面から銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203を印刷する方法によって行う。この導電性材料203には、銅より融点が低く後に説明するプレスによる圧力によって凝着、圧着など温度によらない金属間の反応や、加圧と共に加熱する熱プレスでの主に熱エネルギーにより後で説明する導電性層204の銅と合金化する金属による導電性材料203を充填する。ここでこの銅と合金化する金属として例えば錫、亜鉛、銀、パラジュウム、導電性材料インジュウム、ビスマス等比較的低融点で且つ硬度の小さいいわゆる柔らかい金属を採用する。すなわちこれらはいわゆる有害な鉛を用いない半田の材料によって構成される。なお、これらの銅と合金化する金属による導電性材料203は、銅を含んで他の比較的融点が高く硬度の高い金属表面にコートしたり、合金やそれぞれの金属単体で0.1μm〜50μm程度の微細な塊や麟片等の粒状の金属を有機溶剤や樹脂などと混合したペースト状の材料を採用する。
図2(E)に示す如く実施の形態1と同様にガラスエポキシ基板や樹脂基板およびフィルム基板等の絶縁性基材201に貫通ビアホール202を形成する。しかる後図2(F)に示す如く絶縁性基材201に形成された貫通ビアホール202に銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203を充填する。なお、銅を含まず銅と合金化する金属による導電性材料203の充填は、例えば貫通ビアホール202の片側を真空吸引しながら反対面から銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203を印刷する方法によって行う。この導電性材料203には、銅より融点が低く後に説明するプレスによる圧力によって凝着、圧着など温度によらない金属間の反応や、加圧と共に加熱する熱プレスでの主に熱エネルギーにより後で説明する導電性層204の銅と合金化する金属による導電性材料203を充填する。ここでこの銅と合金化する金属として例えば錫、亜鉛、銀、パラジュウム、導電性材料インジュウム、ビスマス等比較的低融点で且つ硬度の小さいいわゆる柔らかい金属を採用する。すなわちこれらはいわゆる有害な鉛を用いない半田の材料によって構成される。なお、これらの銅と合金化する金属による導電性材料203は、銅を含んで他の比較的融点が高く硬度の高い金属表面にコートしたり、合金やそれぞれの金属単体で0.1μm〜50μm程度の微細な塊や麟片等の粒状の金属を有機溶剤や樹脂などと混合したペースト状の材料を採用する。
次に図2(G)に示す如く、絶縁性基材201の銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203が充填された貫通ビアホール202の両面に導電性層204として、例えば銅箔を設置する。そして、両面に設置された導電性層204の両側から、少なくとも絶縁性基材201と導電性層204が接着する圧力と温度で加熱しながらプレスする。この加熱は、銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203と導電性層204の銅とが合金化などの反応が起こる温度、すなわち120℃以上で300℃以下の好ましくは200℃〜270℃でプレスする。またこのときの圧力は高い方が良いが絶縁性基材201が潰れ過ぎない圧力例えば200kg/cm2以下で良い。ここで銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203は粒状であるため接触点の面積が小さく、単位面積当たりに加わる圧力、温度などによる反応エネルギーが大きくなり合金化し易い。しかも、貫通ビアホール202の内部においては銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203が硬度の小さいいわゆる柔らかい金属で構成されているために、プレスの圧力によって変形することで接触面積が増大し貫通ビアホール202内部での抵抗を小さくできる。また、コートする場合の芯材として硬度と融点の高いニッケルやクロムおよびモリブデンやタングステンが有効で、銅を含んで合金化する金属による導電性材料203が比較的
硬度の低いいわゆる柔らかい金属であるためプレスによって圧力がより効果的に作用する。すなわちプレスによって銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203同士の合金化ばかりでなく接触面積増加による接触抵抗の低下などにより、低抵抗とすることができる。
硬度の低いいわゆる柔らかい金属であるためプレスによって圧力がより効果的に作用する。すなわちプレスによって銅を含んで銅と合金化する金属による導電性材料203同士の合金化ばかりでなく接触面積増加による接触抵抗の低下などにより、低抵抗とすることができる。
プレスによって図2(H)に示す如く導電性層204と貫通ビアホールに充填された導電性材料203の境界の接続部において前記説明したように銅と銅と合金化する金属とが凝着や圧着および合金化した反応層206が形成される。なお、この接続部の反応層206において銅および銅と合金化する金属203とは、銅をほとんど溶融させなくても良く銅表面のみに拡散層や合金層を形成するもので、これによって接続部の機械的強度が向上し抵抗が小さくなり、しかも銅の内部では銅本来の低い抵抗率が保たれることによって低抵抗で且つ機械的強度の大きな接続が得られる。この反応層206は前記実施の形態1で説明したと同様になお、合金化などの反応が始まるのは融点の60〜70%程度の温度であり、圧力や機械的運動等のエネルギーが加わればさらに反応が促進される。また、この合金化した層では錫に銅10%以下程度含んだ合金とすることが抵抗値や機械的強度では望ましい状態である。さらに、合金化に至らずとも拡散層が形成されたり凝着や圧着されたりするため接触抵抗を大きく低下することができる。
(実施の形態3)
図3(I)に示す如く実施の形態1および2と同様にガラスエポキシ基板や樹脂基板およびフィルム基板等の絶縁性基材301に貫通ビアホール302を形成する。しかる後図3(J)に示す如く絶縁性基材301に形成された貫通ビアホール302に導電性材料303を充填する。なお、銅および銅と合金化する金属による導電性材料303の充填は、例えば貫通ビアホール302の片側を真空吸引しながら反対面から銅および銅と合金化する金属による導電性材料303を印刷する方法によって行う。この銅および銅と合金化する金属による導電性材料303の銅と合金化する金属は、銅より融点が低く後に説明するプレスによる圧力によって凝着、圧着など温度によらない金属間の反応や、加圧と共に加熱する熱プレスでの主に熱エネルギーにより導電性層304の銅と合金化する金属及び銅を含んだ導電性材料303を充填する。ここでこの銅と合金化する金属として例えば錫、亜鉛、銀、パラジュウム、導電性材料インジュウム、ビスマス等比較的低融点で且つ硬度の小さいいわゆる柔らかい金属を採用する。これらの銅と合金化する金属による導電性材料303は、銅や他の比較的融点が高く硬度の高い金属表面にコートしたり、合金やそれぞれの金属単体で0.1μm〜50μm程度の微細な塊や麟片等の粒状の金属を有機溶剤や樹脂などと混合したペースト状の材料を採用する。
図3(I)に示す如く実施の形態1および2と同様にガラスエポキシ基板や樹脂基板およびフィルム基板等の絶縁性基材301に貫通ビアホール302を形成する。しかる後図3(J)に示す如く絶縁性基材301に形成された貫通ビアホール302に導電性材料303を充填する。なお、銅および銅と合金化する金属による導電性材料303の充填は、例えば貫通ビアホール302の片側を真空吸引しながら反対面から銅および銅と合金化する金属による導電性材料303を印刷する方法によって行う。この銅および銅と合金化する金属による導電性材料303の銅と合金化する金属は、銅より融点が低く後に説明するプレスによる圧力によって凝着、圧着など温度によらない金属間の反応や、加圧と共に加熱する熱プレスでの主に熱エネルギーにより導電性層304の銅と合金化する金属及び銅を含んだ導電性材料303を充填する。ここでこの銅と合金化する金属として例えば錫、亜鉛、銀、パラジュウム、導電性材料インジュウム、ビスマス等比較的低融点で且つ硬度の小さいいわゆる柔らかい金属を採用する。これらの銅と合金化する金属による導電性材料303は、銅や他の比較的融点が高く硬度の高い金属表面にコートしたり、合金やそれぞれの金属単体で0.1μm〜50μm程度の微細な塊や麟片等の粒状の金属を有機溶剤や樹脂などと混合したペースト状の材料を採用する。
次に図3(K)に示す如く、絶縁性基材301の銅および銅と合金化する金属による導電性材料303が充填された貫通ビアホール302の両面に導電性層304として、例えば銅箔を設置する。そして、両面に設置された導電性層304の両側から、少なくとも絶縁性基材301と導電性層304が接着する圧力と温度で加熱しながらプレスする。この加熱は、銅および銅と合金化する金属による導電性材料303の銅と合金化する金属と導電性層304の銅とが、そして導電性材料303の銅と銅と合金化する材料とがそれぞれ合金化などの反応が起こる温度、すなわち120℃以上で300℃以下の好ましくは200℃〜270℃でプレスする。またこのときの圧力は高い方が良いが絶縁性基材301が潰れ過ぎない圧力例えば200kg/cm2以下で良い。ここで銅および銅と合金化する
金属による導電性材料303は粒状であるため接触点の面積が小さく、単位面積当たりに加わる圧力、温度などによる反応エネルギーが大きくなり合金化し易い。しかも、貫通ビアホール302の内部においては銅と合金化する金属による導電性材料303が硬度の小さいいわゆる柔らかい金属で構成されているために、プレスの圧力によって変形することで接触面積が増大し貫通ビアホール302内部での抵抗を小さくできる。また、コートする場合の芯材として銅が比較的安価で電気抵抗も低くさらに微細な球形のものが得られる
ため有効であり、他の比較的融点が高く硬度の高い金属においても前記示した銅と合金化する金属による導電性材料303が比較的硬度の低いいわゆる柔らかい金属であるためプレスによって圧力がより効果的に作用する。すなわちプレスによって銅と合金化する金属による導電性材料303同士の合金化ばかりでなく接触面積増加と電気抵抗の低い金属による接触抵抗の低下などにより、低抵抗とすることができる。ここで、貫通ビアホール302に充填されている導電性材料303の銅は抵抗値から50%以下であれば良く10%以下程度含んで合金とすることが抵抗値や機械的強度において望ましい状態である。さらに、合金化に至らずとも拡散層が形成されたり凝着や圧着されたりするため接触抵抗を大きく低下することができる。
金属による導電性材料303は粒状であるため接触点の面積が小さく、単位面積当たりに加わる圧力、温度などによる反応エネルギーが大きくなり合金化し易い。しかも、貫通ビアホール302の内部においては銅と合金化する金属による導電性材料303が硬度の小さいいわゆる柔らかい金属で構成されているために、プレスの圧力によって変形することで接触面積が増大し貫通ビアホール302内部での抵抗を小さくできる。また、コートする場合の芯材として銅が比較的安価で電気抵抗も低くさらに微細な球形のものが得られる
ため有効であり、他の比較的融点が高く硬度の高い金属においても前記示した銅と合金化する金属による導電性材料303が比較的硬度の低いいわゆる柔らかい金属であるためプレスによって圧力がより効果的に作用する。すなわちプレスによって銅と合金化する金属による導電性材料303同士の合金化ばかりでなく接触面積増加と電気抵抗の低い金属による接触抵抗の低下などにより、低抵抗とすることができる。ここで、貫通ビアホール302に充填されている導電性材料303の銅は抵抗値から50%以下であれば良く10%以下程度含んで合金とすることが抵抗値や機械的強度において望ましい状態である。さらに、合金化に至らずとも拡散層が形成されたり凝着や圧着されたりするため接触抵抗を大きく低下することができる。
プレスによって図3(L)に示す如く導電性層304と貫通ビアホールに充填された導電性材料303の境界の接続部および貫通ビアホール302内において、前記説明したように銅と銅と合金化する金属とが凝着や圧着および合金化した反応層306が形成される。なお、この反応層306において銅および銅と合金化する金属とは、銅をほとんど溶融させなくても良く銅表面のみに拡散層や合金層を形成すれば良く、これによって接続部および貫通ビアホールでの反応層306は機械的強度が向上し抵抗が小さくなり、しかも反応層306に含まれた銅粒子の内部では銅本来の低い抵抗率が保たれることによって低抵抗で且つ機械的強度の大きな接続が得られる。この反応層306は前記実施の形態1で説明したと同様になお、合金化などの反応が始まるのは融点の60〜70%程度の温度であり、圧力や機械的運動等のエネルギーが加わればさらに反応が促進される。
本発明にかかる基板の製造方法は、実装密度の向上による小型化の目的を果たすために、微細な配線を多層に用意かつ高歩留まりに生産でき、高い信頼性が得られる基板に関する用途に適用できる。
101,201,301 絶縁性基材
102,202,302 貫通ビアホール
103,203,303 導電性材料
104,204,304 導電性層
105 銅と合金化する金属
106,206,306 反応層
102,202,302 貫通ビアホール
103,203,303 導電性材料
104,204,304 導電性層
105 銅と合金化する金属
106,206,306 反応層
Claims (8)
- 絶縁性基材に一方の面から他方の面に貫通して穴を形成する工程と、穴に導電性材料を充填する工程と、絶縁性基材の少なくとも導電性材料が充填された穴の少なくとも片面に金属を形成する工程と、加熱および加圧する工程とを含み、前記穴の内部に充填された前記導電性材料の少なくとも1つの構成材料および前記導電性層の構成材料を合金化することにより前記穴の内部に反応層を形成することを特徴とする基板の製造方法。
- 前記穴の内部に充填された導電性材料は銅もしくは銅を含む金属であることを特徴とする請求項1に記載の基板の製法方法。
- 導電性層もしくは導電性材料の銅と合金化および反応層を形成する材料が銅より低融点の金属であることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
- 前記加熱および加圧がプレスによることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
- 穴に充填された導電性材料が銅を50%以下含んでいることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
- 合金化もしくは反応層を形成する金属が前記加熱プレス温度より低い温度で溶融する金属であることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
- 導電性材料の銅および銅を含む金属と合金化および反応層を形成する金属が錫、亜鉛、銀、パラジュウム、インジュウム、ビスマスのいずれかを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
- 導電材料の金属が粉或いは粒状のものであることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
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