JP2006041299A - 半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法 - Google Patents

半導体装置用テープキャリアおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボイドの発生がなく、信頼性に優れた積層基板を低コストで得ることのできる半導体装置用テープキャリアの構造およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】絶縁テープ基材7の両側に接着剤層8を介して金属導体の配線体23を設け、この配線付きテープ基材を平板10で挟み込んでプレスし接着剤層8を変形させることにより、配線23aと配線23aの間に接着剤層8を埋め込んで平坦化したコア配線基板12を構成し、このコア配線基板12の両面に接着剤付き金属導体4又は片面金属導体付き積層板を接着し、この金属導体をパターニングして配線体25を形成する構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体パッケージに半導体チップを搭載する基板あるいは半導体パッケージを搭載する積層基板である半導体装置用テープキャリアとその製造方法に関するものである。
近年、多層配線基板の高密度化という要請から、いわゆるビルドアップ多層配線基板が注目されている。このビルドアップ多層配線基板の構造としては、例えば次のような積層基板が知られている。
図3に第一の従来例として、コア配線基板の両面に樹脂付き銅箔を加熱接着する積層基板の構造及びその製造方法を示す(例えば、特許文献1参照)。
最初に、テープ基材21を貫通させ内部に銅めっき22を施したスルーホール1に導電性ペースト2を充填し、そのテープ基材21の両面に銅箔の配線23aを含む配線体(内層回路)23を配置したコア配線基板3を製作する(図3(a))。
次に、銅箔14に絶縁樹脂(接着剤)24を設けた樹脂付き銅箔4を、真空プレスを用いて加熱加圧することにより、上記コア配線基板3に接着する(図3(b))。このときコア配線基板3上に形成された配線体23の配線23a間に、樹脂付き銅箔4の絶縁樹脂(接着剤)24が入り込む。次いで、銅箔14と内層回路の配線23aを電気的に接続するブラインドビア5を形成し、最後に銅箔14をエッチングして配線25aを有する配線体(外層回路)25を形成する。
図4に他の従来例として、コア配線基板上に形成された配線間を、別途に用意した絶縁樹脂により埋め込み、これを平坦化する積層基板の構造及び製造方法を示す(例えば、特許文献2参照)。
最初に、テープ基材21を貫通させ内部に銅めっき22を施したスルーホール1に導電性ペースト2を充填し、そのテープ基材21の両面に銅箔の配線23aを含む配線体(内層回路)23を配置したコア配線基板3を製作する(図4(a))。
次に、コア配線基板3の両面に絶縁樹脂(接着剤)6を印刷し、配線23a間を埋め込み、コア配線基板3を平坦にするために研磨を行う。
次に、銅箔14に絶縁樹脂(接着剤)24を設けた樹脂付き銅箔4を、真空プレスを用いて加熱加圧することによってコア配線基板3に接着する(図4(b))。次いで、銅箔14と内層回路の配線体23の配線23aを電気的に接続するブラインドビア5を形成し、最後にエッチングにより銅箔14に配線25aを有する配線体(外層回路)25を形成する。
特開2002−164651号公報 特開2001−237543号公報
しかしながら、前記した図3の従来技術の積層基板では、樹脂付き銅箔4の樹脂24でコア配線基板3の配線23a間を埋めるため、配線23a間にうまく樹脂24が埋まらず、ボイドが残る可能性がある。この残留したボイドは層間剥離の起点になり、信頼性を低下させる。
また前記した図4の従来技術の積層基板では、配線23a間に絶縁樹脂6を印刷等で埋め込み、表面を研磨して平坦化してコア配線基板とするため、工程が多く、コスト増加につながる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ボイドの発生がなく、信頼性に優れた積層基板を低コストで得ることのできる半導体装置用テープキャリアの構造およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、積層基板を製作する際のコア配線基板を構成している接着剤層を変形させて配線間の隙間を埋め込むことによって平坦化し、このコア配線基板の両面に樹脂付き銅箔を接着する。具体的には、次のように構成したものである。
請求項1の発明に係る半導体装置用テープキャリアは、絶縁テープ基材の両側に設けた接着剤層上に金属導体の配線体を形成し、その配線と配線の間に下層の接着剤層の一部を埋め込ませて表面を平坦化したコア配線基板と、そのコア配線基板の両面に接着剤層を介して接着した金属導体の配線体とを具備することを特徴とする。
ここで金属導体の代表例は銅箔であり、請求項1には、コア配線基板の両面に接着剤層を介して金属導体の銅箔を重ねた形態、コア配線基板の両面に接着剤層付き銅箔を重ねた形態、コア配線基板の両面に接着剤層を介して片面銅張り積層板を重ねた形態が含まれる。
請求項2の発明に係る半導体装置用テープキャリアの製造方法は、絶縁テープ基材の両側に接着剤層を介して金属導体の配線体を設け、この配線付きテープ基材を平板で挟み込んでプレスし接着剤層を変形させることにより、配線と配線の間に接着剤層を埋め込んで平坦化したコア配線基板を構成し、このコア配線基板の両面に接着剤付き金属導体又は片面金属導体付き積層板を接着し、この金属導体をパターニングして配線体を形成することを特徴とする。ここで片面金属導体付き積層板の代表例は片面銅張り積層板である。
請求項3の発明は、請求項2記載の半導体装置用テープキャリアの製造方法において、前記コア配線基板の金属導体に電解銅箔または圧延銅箔を用いたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2又は3記載の半導体装置用テープキャリアの製造方法において、前記コア配線基板の絶縁テープ基材にポリイミド樹脂製フィルムを用いたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれかに記載の半導体装置用テープキャリアの製造方法において、前記コア配線基板の接着剤層にエポキシまたはポリイミドの前駆体であるポリアミック酸を用いたことを特徴とする。
本発明では、積層基板を製作する際に用いるコア配線基板の配線間を、コア配線基板で用いている接着剤層を変形させることによって、埋め込む。その結果、コア配線基板は平坦化され、従来行っていた配線間への樹脂の埋め込みやコア配線基板を平坦化するための研磨処理を行う必要がなくなる。またボイドの無い配線間の埋め込みが可能になる。
以上のことから本発明では低コストで信頼性の高い積層基板を得ることができる。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
図1(a)に示すように、ポリイミド樹脂製フィルムから成る絶縁テープ基材7の両側に、エポキシまたはポリイミドの前駆体であるポリアミック酸から成る接着剤層8を設け、その上に金属導体として銅箔(電解銅箔または圧延銅箔)9を設ける。この基板にドリル加工又はパンチングによりスルーホール1の貫通穴を形成し、このスルーホール1の内部に銅めっき22を施し、導電性ペースト2を充填して導電性スルーホール部とする。そして、銅箔9をエッチングしてパターニングすることにより、配線23aを有する所望の配線体(内層回路)23を形成し、配線付きテープ基材とする。
次に、図1(b)に示すように、この配線付きテープ基材を平板10で挟み込んでプレス(加熱加圧)し、配線付きテープ基材の接着剤層8を変形させることにより、配線23aと配線23aの間(隙間11)に接着剤層8を埋め込んで平坦化した形のコア配線基板12を構成する。
次に、図2(c)に示すように、このコア配線基板12の両面に、接着剤付き金属導体として、樹脂(接着剤)24付きの銅箔14から成る樹脂付きの銅箔4を真空プレスやラミネートで接着する。樹脂付きの銅箔4の代わりに、片面銅張り積層板などの片面金属導体付き積層板を接着することもできる。次いで、銅箔14と内層回路の配線体23を電気的に接続するブラインドビア5を形成し、最後に銅箔14をエッチングして配線25aを有する所望の配線体(外層回路)25にパターニングし、半導体装置用テープキャリアを得る。
本実施形態によれば積層基板を製作する際に用いるコア配線基板12の配線23a間の隙間(配線間隔)11を、コア配線基板12で用いている接着剤層8を変形させることによって埋め込んでいるため、コア配線基板12は平坦化され、従来行っていた配線23a間への樹脂の埋め込みやコア配線基板を平坦化するための研磨処理を行う必要がなくなる。またボイドの無い配線間の埋め込みが可能になる。よって、低コストで信頼性の高い積層基板を得ることができる。
次に実施例について説明する。
図1(a)に示すように、厚さ30μmのポリイミドフィルム7の両面に接着剤8となるポリイミドのワニスを10μm塗布し、この両面に厚さ12μmの電解銅箔9をラミネートした両面フレキシブル基板を用いた。この基板にドリル加工で貫通穴(スルーホール1)を形成し、この穴に銅めっき22を施し、導電性ペースト2を充填して導電性のスルーホール部を形成した。次に電解銅箔9をエッチングして両面に配線幅20μm、配線間隔20μmの配線23aを有する配線体(内層回路)23を形成した。
次に、図1(b)に示すように、この配線基板(配線付きテープ基材)の上下を平板10で挟み込んで、400℃の熱と50kgf/mm2の圧力を加えてプレスした。このプレス加工により、配線下のポリイミドの接着剤8が変形し、配線23a間の隙間11をポリイミドの接着剤8で埋めることができた。
これをコア配線基板12とし、この両面に樹脂付き銅箔4を真空プレスやラミネートで接着した。次に樹脂付き銅箔4を真空プレスを用いて加熱加圧によりコア配線基板12に熱圧着した。次にブラインドビア5を形成し、最後にエッチングにより最外層の配線25aを有する配線体(外層回路)25を形成した。
上記により、コア配線基板を平坦化する研磨処理を行わずに、配線間の埋め込みが十分でボイド発生の無い、従って信頼性の高い半導体装置用テープキャリアを製造することができた。
図1は本発明の半導体装置用テープキャリアの構造およびその製造方法の前半を示した図である。 本発明の半導体装置用テープキャリアの構造およびその製造方法の後半を示した図である。 従来技術の半導体装置用テープキャリアの構造およびその製造方法を示した図である。 他の従来技術の半導体装置用テープキャリアの構造およびその製造方法を示した図である。
符号の説明
1 スルーホール
4 樹脂付き銅箔
5 ブラインドビア
7 ポリイミドフィルム
8 接着剤
9 銅箔
10 平板
11 隙間(配線間隔)
12 コア配線基板
14 銅箔
23 配線体(内層回路)
23a 配線
24 樹脂(接着剤)
25 配線体(外層回路)
25a 配線

Claims (5)

  1. 絶縁テープ基材の両側に設けた接着剤層上に金属導体の配線体を形成し、その配線と配線の間に下層の接着剤層の一部を埋め込ませて表面を平坦化したコア配線基板と、
    そのコア配線基板の両面に接着剤層を介して接着した金属導体の配線体とを具備することを特徴とする半導体装置用テープキャリア。
  2. 絶縁テープ基材の両側に接着剤層を介して金属導体の配線体を設け、
    この配線付きテープ基材を平板で挟み込んでプレスし接着剤層を変形させることにより、配線と配線の間に接着剤層を埋め込んで平坦化したコア配線基板を構成し、
    このコア配線基板の両面に接着剤付き金属導体又は片面金属導体付き積層板を接着し、この金属導体をパターニングして配線体を形成することを特徴とする半導体装置用テープキャリアの製造方法。
  3. 請求項2記載の半導体装置用テープキャリアの製造方法において、
    前記コア配線基板の金属導体に電解銅箔または圧延銅箔を用いたことを特徴とする半導体装置用テープキャリアの製造方法。
  4. 請求項2又は3記載の半導体装置用テープキャリアの製造方法において、
    前記コア配線基板の絶縁テープ基材にポリイミド樹脂製フィルムを用いたことを特徴とする半導体装置用テープキャリアの製造方法。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の半導体装置用テープキャリアの製造方法において、
    前記コア配線基板の接着剤層にエポキシまたはポリイミドの前駆体であるポリアミック酸を用いたことを特徴とする半導体装置用テープキャリアの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017119361A (ja) * 2014-12-26 2017-07-06 荒川化学工業株式会社 樹脂付銅箔、銅張積層板、プリント配線板及び多層配線板

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