JP2008159620A - 発光ダイオードの製造方法および機能素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板11の一主面に磁歪材料からなる凸部12を形成し、凸部12の間の凹部13に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させた後、この窒化物系III−V族化合物半導体層15から横方向成長を行う。この窒化物系III−V族化合物半導体15上に、活性層17を含む窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させて発光ダイオード構造を形成する。その後、凸部12に磁界を印加して磁歪を発生させることにより基板11をこれらの窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する。
【選択図】図21
Description
この発明が解決しようとする他の課題は、発光ダイオード構造を形成する窒化物系III−V族化合物半導体層の結晶性の大幅な向上により発光効率が極めて高く、しかも一度のエピタキシャル成長により低コストで製造することができ、基板の凹凸加工も容易である発光ダイオードの製造方法を提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、発光ダイオード、半導体レーザ、トランジスタなどを含む各種の機能素子の素子構造を形成する窒化物系III−V族化合物半導体層その他の層を基板上に成長させた後、この基板をこれらの層にほとんど物理的損傷を与えることなく低コストで容易に剥離することができ、垂直電流注入型の発光ダイオードなどの機能素子を容易に製造することができる機能素子の製造方法を提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、素子構造を形成する窒化物系III−V族化合物半導体層その他の層の結晶性の大幅な向上により発光効率などの素子の性能が極めて高く、しかも一度のエピタキシャル成長により低コストで製造することができ、基板の凹凸加工も容易である機能素子の製造方法を提供することである。
上記課題および他の課題は、添付図面を参照した本明細書の記述により明らかとなるであろう。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は磁歪材料または電歪材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記凸部に磁界または電界を印加して上記凸部に磁歪または電歪を発生させることにより上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法である。
凸部を構成する磁歪材料または電歪材料に印加する磁界または電界は直流磁界または直流電界であってもよいし、交流磁界または交流電界であってもよく、必要に応じて選ばれる。
典型的には、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる際に、基板の凹部の底面との界面から基板の一主面に対して垂直方向に転位が発生し、この転位が上記の三角形状の断面形状となる状態の第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の斜面またはその近傍に到達したとき、上記の一主面に平行な方向に、三角形状部から遠ざかるように屈曲する。ここで、三角形状の断面形状あるいは三角形状部における三角形状とは、正確な三角形だけでなく、例えば頂部が丸まったものなど、近似的に三角形とみなすことができるものも含むことを意味する(以下同様)。また、好適には、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長初期に、基板の凹部の底面に複数の微小核が生成し、これらの微小核が成長し合体して行く過程で基板の凹部の底面との界面から基板の一主面に対して垂直方向に発生する転位が、上記の一主面に平行な方向に繰り返し屈曲される。こうすることで、第1の窒化物系III−V族化合物半導体層の成長時に上部に抜ける転位を少なくすることができる。
第3の窒化物系III−V族化合物半導体層には、これと電気的に接続された状態で第1の導電型側の電極を形成する。同様に、第4の窒化物系III−V族化合物半導体層にも、これと電気的に接続された状態で第2の導電型側の電極を形成する。
好適には、溝を埋める誘電体の表面が凹部および/または凸部を有し、かつ、この誘電体が光散乱粒子を含むようにする。こうすることで、θ1 >θ2 となる光の量がより一層多くなる。
なお、例えば、基板上に窒化物系III−V族化合物半導体層などの層を成長させたものを基板として用いる場合、凸部の材料はこの凸部の直下の層と異なる材料のものが用いられる。
第1〜第4の窒化物系III−V族化合物半導体層および活性層を構成する窒化物系III−V族化合物半導体層の成長方法としては、例えば、有機金属化学気相成長(MOCVD)、ハイドライド気相エピタキシャル成長あるいはハライド気相エピタキシャル成長(HVPE)、分子線エピタキシー(MBE)などの各種のエピタキシャル成長法を用いることができるが、これに限定されるものではない。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は水素吸蔵合金からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部に水素ガスを接触させることにより上記凸部に水素を吸蔵させて膨張させることにより上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法である。
第2の発明および後述の第3〜第10の発明においては、上記以外のことについては、その性質に反しない限り、第1の発明に関連して説明したことが成立する。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は酸化、窒化、硫化またはリチウム化することが可能な材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部を酸化、窒化、硫化またはリチウム化して膨張させることにより上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は光を吸収する材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記凸部に光を照射して膨張または溶融させることにより上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させ、当該第2の窒化物系III−V族化合物半導体層が完全に会合する前に成長を終了する工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は磁歪材料または電歪材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記凸部に磁界または電界を印加して上記凸部に磁歪または電歪を発生させることにより上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は水素吸蔵合金からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部に水素ガスを接触させることにより上記凸部に水素を吸蔵させて膨張させることにより上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は酸化、窒化、硫化またはリチウム化することが可能な材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部を酸化、窒化、硫化またはリチウム化して膨張させることにより上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は光を吸収する材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記凸部に光を照射して膨張または溶融させることにより上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させ、当該第2の層が完全に会合する前に成長を終了する工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は磁歪材料または電歪材料からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第4の層を成長させる工程と、
上記凸部に磁界または電界を印加して上記凸部に磁歪または電歪を発生させることにより上記基板を上記第4の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は水素吸蔵合金からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第4の層を成長させる工程と、
上記第4の層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部に水素ガスを接触させることにより上記凸部に水素を吸蔵させて膨張させることにより上記基板を上記第4の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は酸化、窒化、硫化またはリチウム化することが可能な材料からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第4の層を成長させる工程と、
上記凸部を酸化、窒化、硫化またはリチウム化して膨張させることにより上記基板を上記第4の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は光を吸収する材料からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第4の層を成長させる工程と、
上記凸部に光を照射して膨張または溶融させることにより上記基板を上記第4の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第5の層を成長させ、当該第5の層が完全に会合する前に成長を停止する工程と、
上記第5の層上に第6の層を成長させる工程と、
上記基板を上記第5の層および上記第6の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法である。
機能素子として発光ダイオードあるいは半導体レーザを含むものを用いることにより、発光ダイオードバックライト、発光ダイオード照明装置、発光ダイオードディスプレイなど、さらには発光ダイオードあるいは半導体レーザを光源とするプロジェクタあるいはリアプロジェクションテレビ、グレーティングライトバルブなどの電子機器を構成することができる。
また、第6〜第10の発明においては、基板の凹部の底面から第1の層の成長を開始し、途中でこの底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させることによりこの凹部を隙間なく埋めることができる。そして、こうして成長された第1の層から第2の層を横方向成長させる。このとき、第1の層では、基板の凹部の底面との界面から基板の一主面に対して垂直方向に転位が発生し、この転位が第1の層の斜面またはその近傍に到達し、第2の層の成長に伴い、この転位はそこから基板の一主面に平行な方向に屈曲する。第2の層を十分に厚く成長させた時点で、この基板の一主面に平行な転位の上の部分は転位密度が極めて少ない領域となる。また、この方法では、第1〜第3の層を一回のエピタキシャル成長により成長させることができる。さらに、基板上にこの基板と異なる材料からなる凸部を形成することは、基板をドライエッチングなどにより直接加工して凹凸を形成するのに比べて非常に簡単であり、加工精度も一般に高い。
また、第11〜第15の発明において、基板上にこの基板と異なる材料からなる凸部を形成することは、基板をドライエッチングなどにより直接加工して凹凸を形成するのに比べて非常に簡単であり、加工精度も一般に高い。
また、各種の機能素子の素子構造を形成する層を基板上に成長させた後、この基板をこれらの層にほとんど物理的損傷を与えることなく低コストで容易に剥離することができ、垂直電流注入型の発光ダイオードなどの機能素子を容易に製造することができる。また、この素子構造を形成する層の結晶性の大幅な向上により発光効率などの素子性能が極めて高く、しかも一度のエピタキシャル成長により低コストで製造することができ、基板の凹凸加工も容易である。そして、この高性能の機能素子を用いて、高性能の各種の電子機器などを実現することができる。
まず、以下の実施形態において発光ダイオード構造を形成する窒化物系III−V族化合物半導体層の成長に用いる成長方法について説明する。
図1〜図3はこの成長方法を工程順に示す。
次に、成長条件を横方向成長が支配的となる条件に設定して成長を続けると、図2Bに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15は、矢印で示すように横方向成長して断面形状が六角形状となる状態で凸部12の上に広がって行く。図2B中、点線は成長途中の成長界面を示す(以下同様)。
さらに横方向成長を続けると、図2Cに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15はその厚さを増しながら成長し、遂には隣接する凹部13から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15同士が凸部12上で接触し、会合する。
引き続いて、図2Cに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15をその表面が基板11の主面と平行な平坦面となるまで横方向成長させる。こうして成長された窒化物系III−V族化合物半導体層15は、凹部13の上の部分の転位密度が極めて低くなる。
なお、場合によっては、図1Cに示す状態から、図2Aに示す状態を経ないで、図2Bに示す状態に直接移ることも可能である。
2d≧Wg tanα
例えば、Wg =2.1μm、α=59°の場合にはd≧1.75μm、Wg =2μm、α=59°の場合にはd≧1.66μm、Wg =1.5μm、α=59°の場合にはd≧1.245μm、Wg =1.2μm、α=59°の場合にはd≧0.966μmとする。ただし、いずれの場合もd<5μmとするのが望ましい。
Ga(CH3 )3 (g)+3/2H2 (g)→Ga(g)+3CH4 (g)
NH3 (g)→(1−α)NH3 (g)+α/2N2 (g)+3α/2H2 (g)
Ga(g)+NH3 (g)=GaN(s)+3/2H2 (g)
なる反応式で表現されるように、NH3 とGaとが直接反応することで起きる。この際、H2 ガスが発生するが、このH2 ガスは結晶成長とは逆の作用、すなわちエッチング作用をする。図1BおよびCならびに図2Aに示す工程では、従来の平坦な基板上でのGaNの成長では行わない条件、すなわちエッチング作用を高め、成長しにくい条件(V/III比を高める)を用いることにより、凸部12での成長を抑制する。一方、凹部13の内部では、このエッチング作用が弱まるので、結晶成長が起きる。さらに、従来は、成長結晶表面の平坦性を向上させるため、横方向成長の度合いが高まる条件(より高温)で成長させるが、ここでは、貫通転位を基板11の主面に平行な方向に屈曲させることにより低減させたり、より早期に凹部13の内部を窒化物系III−V族化合物半導体層15で埋めたりする目的で、既に述べたように従来より低温(例えば、1050±50℃)で成長させる。
また、図8において、凹部13における基板11と接する窒化物系III−V族化合物半導体層15の高転位密度で結晶性が悪い領域の平均厚さは、凸部12における基板11と接する窒化物系III−V族化合物半導体層15の高転位密度で結晶性が悪い領域の平均厚さの1.5倍程度である。これは、凸部12上では窒化物系III−V族化合物半導体層15が横方向成長することを反映した結果である。
図9に、凸部12が図4に示す平面形状を有する場合の貫通転位19の分布を示す。また、図10に、凸部12が図5に示す平面形状を有する場合の貫通転位19の分布を示す。
成長を開始すると、図11Aに示すように、まず凹部13の底面に窒化物系III−V族化合物半導体からなる微小核14が複数生成する。これらの微小核14では、基板11との界面から垂直方向に転位(点線で示す)が伝播し、この転位は微小核14の側面から抜ける。成長を続けると、図11Bおよび図11Cに示すように、微小核14の成長および合体の過程を経て窒化物系III−V族化合物半導体層15が成長する。これらの微小核14の成長および合体の過程で、基板11の主面に平行な方向に転位の屈曲が起きる結果、上部に抜ける転位が少なくなる。さらに成長を続けると、図11Dに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15は、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状になる。この時点では、窒化物系III−V族化合物半導体層15から上部に抜ける転位は、大幅に減少している。次に、図11Eに示すように、窒化物系III−V族化合物半導体層15を横方向成長させる。この過程では、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有する窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜けた転位は、凸部12より低い位置にあるものは基板11の主面に平行に凸部12の側面まで延伸し続けて消失し、凸部12より高い位置にあるものは基板11の主面に平行に延伸して横方向成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜ける。窒化物系III−V族化合物半導体層15の横方向成長をさらに続けると、図11Fに示すように、凸部12の上でその両側から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15同士が会合し、やがては窒化物系III−V族化合物半導体層15の表面が基板11の主面と平行な平坦面となる。窒化物系III−V族化合物半導体層15中の転位は、凸部12上で会合したときに上方(基板11の主面に垂直な方向)に屈曲し、貫通転位となる。
図11Aに示すように凹部13の底面に微小核14が生成された状態の断面TEM写真を図13A〜Cに示す。図13BおよびCは図13Aの楕円で囲んだ部分を拡大した断面TEM写真である。図13A〜Cより、成長初期に微小核14が生成されている様子がよく分かる。
図14A〜Cは、窒化物系III−V族化合物半導体層15の成長初期に微小核14が生成しない場合における図11D〜Fに対応する状態を示す。図14Aに示すように、成長初期に微小核14が生成しない場合には、窒化物系III−V族化合物半導体層15が凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有するように成長した時点では凹部13の底面との界面から上方に延伸した転位のみ存在するが、この転位密度は一般に図11Dの場合に比べて多い。成長を続けると、図14Bに示すように、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有する窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜けた転位は、凸部12より低い位置にあるものは基板11の主面に平行に凸部12の側面まで延伸し続けて消失し、凸部12より高い位置にあるものは基板11の主面に平行に延伸して横方向成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15の側面に抜ける。窒化物系III−V族化合物半導体層15の横方向成長をさらに続けると、図14Cに示すように、凸部12の上でその両側から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15同士が会合し、やがて窒化物系III−V族化合物半導体層15の表面が基板11の主面と平行な平坦面となる。窒化物系III−V族化合物半導体層15中の転位は、凸部12上で会合したときに上方に屈曲し、貫通転位19となる。この貫通転位19の密度は、十分に低いものの、成長初期に凹部13の底面に微小核14が生成する場合に比べると高くなる。これは、図15AおよびBに示すように、微小核14を生成しない場合には、基板11との界面から発生する転位は、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角状部の斜面に到達したときに一回だけ水平方向に屈曲するためである。すなわち、この場合には、微小核14の生成、成長および合体の過程で転位が束ねられる効果が得られない。
そして、上述と同様にしてこの基板11上に窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させる。具体的には、凹部13の底面上の微小核14の生成、成長および合体の過程を経て図17Bに示すように、凹部13の底面を底辺とする二等辺三角形状の断面形状を有する窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させ、さらに横方向成長を経て図17Cに示すように、平坦な表面を有し、貫通転位密度が低い窒化物系III−V族化合物半導体層15を成長させる。その後、図18に示すように、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を成長させる。
図19に、窒化物系III−V族化合物半導体層15の結晶欠陥分布をTEMにより調べた結果を模式的に示す。この場合も、凸部12の中央部近傍、すなわち互いに隣接する凹部13から成長する窒化物系III−V族化合物半導体層15同士の会合部では転位密度が高くなっているものの、凹部13の上の部分を含む他の部分では転位密度は低くなっている。凹部13の側壁に対して垂直方向への転位の発生は一切起きていないことも分かる。
この第1の実施形態においては、まず、図17および図18に示すように、例えばすでに述べた磁歪材料からなる断面形状が台形状の凸部12を形成した基板11上に、窒化物系III−V族化合物半導体層15、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を成長させる。
次に、こうして窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させた基板11をMOCVD装置から取り出す。
次に、図20に示すように、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18上にp側電極20を形成する。このp側電極20は、後述のように基板11を剥離した後に形成してもよい。
必要に応じて、この後、こうして露出したn型窒化物系III−V族化合物半導体層15の裏面の凸部12をエッチング除去し、別の材料、例えばSiO2 やSiNなどにより再び凸部12を形成するようにしてもよい。
ここで、p側電極20およびn側電極21を高反射電極あるいは透明電極とすることにより、光の取り出し方向を選択することができる。
また、基板11を除去することにより発光ダイオードの全体の厚さが極めて小さくなるので、機械的強度の向上を図るため、図24に示すように、p側電極20に支持基板22をその上の金属電極23を介して貼り付けて接合してもよい。支持基板22は導電性、非導電性のいずれであってもよく、金属電極23を介して発光ダイオードに電流を流すことが可能な構造を支持基板22に持たせればよい。
以上により、目的とする発光ダイオードが製造される。
こうして得られた発光ダイオードにおいては、p側電極20とn側電極21との間に順方向電圧を印加して電流を流すことにより発光を行わせ、外部に光を取り出す。活性層17のIn組成の選定により、赤色〜紫外の発光、取り分け青色発光、緑色発光または赤色発光を得ることができる。
この第2の実施形態においては、凸部12の材料として、例えばすでに述べた電歪材料を用いる。
そして、第1の実施形態と同様に工程を進めてp側電極20まで形成した後、図25に示すように、外部から例えば基板11の主面に対して垂直方向に直流または交流の電界Eを印加することにより、凸部12に電歪を発生させる。例えば、凸部12を構成する電歪材料としてFeを微量添加したBaTiO3 を用い、そのc軸方向が基板11の主面に対して垂直方向を向いている場合、200V/mmの電界を印加することによりこのc軸方向、すなわち基板11の主面に対して垂直方向に最大で約0.75%(0.0075)もの極めて大きな電歪を発生させることができ、これに応じて凸部12はこの基板11の主面に対して垂直方向に伸長する。図25において、伸長後の凸部12を一点鎖線で示す。したがって、この凸部12の上下の基板11と窒化物系III−V族化合物半導体層15、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18との間にこれらを互いに離す方向の力が働く。これと同時に、凸部12と基板11との間にこれらを互いに離す方向の力が働く。この結果、図22に示すと同様に、基板11を窒化物系III−V族化合物半導体層15、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18から剥離することができる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
この第3の実施形態においては、凸部12の材料として、すでに述べた水素吸蔵合金を用い、具体的には、例えばPd系合金などを用いる。
そして、第1の実施形態と同様に工程を進めてp型窒化物系III−V族化合物半導体層18の成長まで終了した後、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18上にリソグラフィーにより、凸部12の上の部分の貫通転位19を含む所定部分に対応する部分が開口した所定形状のレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとして例えばRIE法によりp型窒化物系III−V族化合物半導体層18、活性層17、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16および窒化物系III−V族化合物半導体層15を順次エッチングすることで、図26に示すように、溝24を形成し、この溝24の内部に凸部12を露出させる。こうして溝24を形成することにより、この溝24の部分にあった貫通転位19が除去される。必要に応じて、凹部13の上の部分にも溝24を形成し、この溝24の部分にあった貫通転位19を除去するようにしてもよい。
次に、溝24の内部を例えばSiO2 などの絶縁材料(図示せず)により埋め込み、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18の表面の全体を平坦化する。
次に、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18上にp側電極20を形成する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
この第4の実施形態においては、凸部12の材料として、すでに述べた酸化、窒化、硫化またはリチウム化することが可能な材料を用いる。
そして、第1の実施形態と同様に工程を進めてp型窒化物系III−V族化合物半導体層18の成長まで終了した後、第3の実施形態と同様にして、図28に示すように、凸部12の上の部分に溝24が形成され、この溝24の部分にあった貫通転位19が除去される。図28に示すように、凹部13の上の部分にも溝24を形成し、この溝24の部分にあった貫通転位19を除去するようにしてもよい。
次に、溝24の内部を例えばSiO2 などの絶縁材料により埋め込み、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18の表面の全体を平坦化する。
次に、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18上にp側電極20を形成する。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
この第5の実施形態においては、凸部12の材料として、光を吸収する材料を用い、具体的には、例えばSiを用いる。
そして、第1の実施形態と同様に工程を進めてp側電極20の形成まで終了した後、図31に示すように、基板11の裏面側から、基板11を透過し、かつ、凸部12により吸収される波長のレーザ光26を照射し、凸部12に吸収させる。例えば、凸部12の材料としてSiを用いる場合、このレーザ光26としては例えばエキシマーレーザによる紫外レーザ光を用いることができる。こうしてレーザ光26が照射された凸部12は加熱されて膨張または溶融し、この基板11の主面に対して垂直方向に伸長する。図31において、伸長後の凸部12を一点鎖線で示す。したがって、凸部12の上下の基板11と窒化物系III−V族化合物半導体層15、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18との間には、これらを離す方向に大きな力がかかることになる。このように大きな力が働くことにより、基板11の凹部13の底面から窒化物系III−V族化合物半導体層15が剥離し、併せて凸部13の底面も基板11から剥離する。こうして、図22に示すと同様に、基板11を窒化物系III−V族化合物半導体層15、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18から剥離することができる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
この第6の実施形態においては、第1の実施形態と同様にして窒化物系III−V族化合物半導体層15の横方向成長を行うが、図32Aに示すように、隣接する凹部13から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15同士が凸部12上で接触し、会合する前に成長を終了する。
次に、図32Bに示すように、隣接する凹部13から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15の間の隙間を通して凸部12をウエットエッチングなどによりエッチング除去する。こうして凸部12が除去された部分には空洞27が形成される。
次に、図33Aに示すように、第1の実施形態と同様にしてn型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を順次成長させる。
次に、図33Bに示すように、基板11の裏面側から、基板11を透過する波長のレーザ光26を照射し、基板11と窒化物系III−V族化合物半導体層15との界面近傍を加熱する。このレーザ光26としては、例えばエキシマーレーザによる紫外レーザ光を用いることができる。これによって、図33Bに示すように、基板11を窒化物系III−V族化合物半導体層15から剥離することができる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第6の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
なお、図33AおよびBでは、窒化物系III−V族化合物半導体層15の間には、剥離するまで完全に隙間がある構造が示されているが、この剥離形態以外にも、図32Bに示す形態を経た後、窒化物系III−V族化合物半導体層15の横方向成長によって会合させ、窒化物系III−V族化合物半導体層15と基板11とによって完全に空洞27を孤立させてから、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を順次成長させた形態をとってもよい。
この第7の実施形態においては、第6の実施形態と同様にして凸部12の除去まで終了した後、図34Aに示すように、隣接する凹部13から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15の間の隙間を絶縁体28により埋め込んで蓋をする。この絶縁体28としては、例えば、SOG(Spin on Glass)などの塗布型絶縁膜を用いることができるが、これに限定されるものではない。
次に、図34Bに示すように、第1の実施形態と同様にしてn型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を順次成長させる。
次に、図35に示すように、基板11の裏面側から、基板11を透過する波長のレーザ光26を照射し、基板11と窒化物系III−V族化合物半導体層15との界面近傍を加熱し、膨張または溶融させることにより、基板11を窒化物系III−V族化合物半導体層15、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18から剥離する。レーザ光26としては、例えばエキシマーレーザによる紫外レーザ光を用いることができる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第7の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
この第8の実施形態においては、第6の実施形態と同様にして凸部12の除去まで終了した後、図36Aに示すように、この凸部12の除去により形成された空洞27に光吸収材料29を埋め込み、さらに隣接する凹部13から成長した窒化物系III−V族化合物半導体層15の間の隙間を絶縁体28により埋め込んで蓋をする。光吸収材料29としては、例えば、Si系材料を用いることができる。
次に、図36Bに示すように、第1の実施形態と同様にしてn型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18を順次成長させる。
次に、図37に示すように、基板11の裏面側から、基板11を透過し、光吸収材料29により吸収される波長のレーザ光26を照射し、光吸収材料29を加熱し、膨張または溶解させることにより、基板11を窒化物系III−V族化合物半導体層15、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18から剥離する。レーザ光26としては、例えばエキシマーレーザによる紫外レーザ光を用いることができる。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第8の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
この第9の実施形態においては、第7の実施形態と同様にしてp側電極20の形成まで終了した後、図38に示すように、このp側電極20、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18および活性層17をRIE法などにより順次エッチングして開口30を形成し、この開口30内にn型窒化物系III−V族化合物半導体層16を露出させる。次に、この開口30内を埋め込み、p側電極20を覆うようにSiO2 膜などの絶縁膜31を形成する。次に、この絶縁膜31のうちの開口30の部分を選択的にエッチングすることによりコンタクトホール32を形成し、このコンタクトホール32内にn型窒化物系III−V族化合物半導体層16を露出させる。また、この絶縁膜31のうちのp側電極20上にある所定の部分を選択的にエッチングすることによりコンタクトホール33を形成し、このコンタクトホール33内にp側電極20を露出させる。次に、コンタクトホール32を通じてn型窒化物系III−V族化合物半導体層16上にn側電極21を形成するとともに、コンタクトホール33を通じてp側電極20上に電極34を形成する。
この第10の実施形態においては、第7の実施形態と同様にして基板11を窒化物系III−V族化合物半導体層15、n型窒化物系III−V族化合物半導体層16、活性層17およびp型窒化物系III−V族化合物半導体層18から剥離した後、図39に示すように、剥離面の凹部(凸部12が除去された部分)にn側電極21を埋め込む。
次に、発光ダイオード駆動回路などが形成されたプリント配線基板などの配線基板35の一主面上に電極35a、35bが形成されたものを別途用意し、発光ダイオードのp側電極20に対応する位置にこの配線基板35の電極35bを対向させ、図39に示すように、これらを圧着して接合する。電極35aとn側電極21との間はワイヤボンディングする。こうして、配線基板35を一体化した発光ダイオードが得られる。
この第11の実施形態においては、第1〜第5の実施形態のいずれかと同様にしてp型窒化物系III−V族化合物半導体層18の成長まで終了する。
次に、図40Aに示すように、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18の表面に活性層17からの光を散乱し、光取り出し効率の向上を図るための表面テクスチャ51を形成するとともに、凹部13の上方の部分におけるp型窒化物系III−V族化合物半導体層18上にp側電極20を形成する。表面テクスチャ51は、例えば、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18の表面を加工することにより形成される凹凸構造や、p型窒化物系III−V族化合物半導体層18上に誘電体膜などを形成し、これをパターニングすることにより形成される凹凸構造などであるが、これに限定されるものではない。
次に、図40Bに示すように、基板11を裏面側から研磨などにより加工し、基板11の厚さをλ/4n(λは発光ダイオードの発光波長、nは基板11の屈折率)またはその整数倍とする。
次に、図41Bに示すように、基板11の裏面側から真空蒸着法やスパッタリング法などにより全面にn側電極形成用の金属を堆積させることにより、基板11が除去された部分を埋め込むようにn側電極21を形成する。
こうして発光ダイオードが製造される。
次に、図42に示すように、この発光ダイオードのn側電極21に支持基板22をその上の金属電極23を介して取り付けて接合する。この場合、n側電極21と金属電極23とが接合された構造、すなわち金属と金属とが接合された構造となる。支持基板22としては放熱性が良好なものが望ましい。
この第11の実施形態によれば、図42に示すように、活性層17からの光は、剥離せず残った基板11を通ってn側電極21に入射し、その表面で反射されることにより、このn側電極21はいわゆるODR電極として働くため、表面テクスチャ51と相まってp型窒化物系III−V族化合物半導体層18の表面から外部に効率的に取り出される。このため、発光ダイオードの光取り出し効率の大幅な向上を図ることができる。また、p側電極20は、凸部12が除去された部分に埋め込まれたn側電極21の凸部に対してこの凸部のピッチの半分の距離だけ水平方向にずれた位置に形成されているため、発光ダイオードの動作時にp側電極20とn側電極21との間に流れる電流は、図42に示すように水平方向に広がって流れ、したがっていわゆるカレントクラウディング(current crowding)現象の発生を防止することができる。そのほか、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
この第12の実施形態においては、第10の実施形態と同様にしてn側電極21の形成の工程まで進めるが、この場合、図43Aに示すように、n側電極21は、基板11が除去された部分だけを埋め込むように形成することが第10の実施形態と異なる。n側電極21および基板11の外部に露出した面は互いに同一平面上にあるか、少なくともn側電極21が基板11に比べて外部に突出した構造とする。
そして、図43Bに示すように、この発光ダイオードのn側電極21に支持基板22をその上の金属電極23を介して取り付けて接合する。この場合、n側電極21および基板11と金属電極23とが接合された構造、すなわち金属と金属とが接合された部分と金属と誘電体とが接合された部分とを含む構造となる。
この第12の実施形態によれば、第11の実施形態と同様な利点を得ることができるほか、次のような利点を得ることができる。すなわち、この場合、n側電極21と金属電極23とが全面にわたって接合した構造となっていないので、貼り合わせ時または発光ダイオードの動作中などにn側電極21と金属電極23との間で熱などによる金属の相互拡散が起き、n側電極21の反射率が劣化するなどの問題がなくなるか、大幅に改善される。
この第13の実施形態においては、第1の実施形態による方法により得られる青色発光の発光ダイオードおよび緑色発光の発光ダイオードに加え、別途用意する赤色発光の発光ダイオード(例えば、AlGaInP系発光ダイオード)を用いて発光ダイオードバックライトを製造する場合について説明する。
第1の実施形態による方法により青色発光の発光ダイオードをフリップチップの形で得る。同様にして、緑色発光の発光ダイオードをフリップチップの形で得る。一方、赤色発光の発光ダイオードとしては、n型GaAs基板上にAlGaInP系半導体層を積層してダイオード構造を形成し、その上部にp側電極を形成する工程を経る、AlGaInP系発光ダイオードをチップの形で用いるものとする。
この発光ダイオードバックライトは、例えば液晶パネルのバックライトに用いて好適なものである。
この第14の実施形態においては、第13の実施形態と同様にして、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65を配線基板61上に所定のパターンで必要な数配置した後、図46に示すように、赤色発光の発光ダイオードチップ63を覆うようにこの発光ダイオードチップ63に適した透明樹脂69のポッティングを行い、緑色発光の発光ダイオードチップ64を覆うようにこの発光ダイオードチップ64に適した透明樹脂70のポッティングを行い、青色発光の発光ダイオードチップ65を覆うようにこの発光ダイオードチップ65に適した透明樹脂71のポッティングを行う。この後、透明樹脂69〜71のキュア処理を行う。このキュア処理により透明樹脂69〜71は固化し、それに伴い少し縮小する。こうして、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65を一単位としたものが配線基板61上にアレイ状に配列された発光ダイオードバックライトが得られる。
この発光ダイオードバックライトは、例えば液晶パネルのバックライトに用いて好適なものである。
この第15の実施形態においては、第1の実施形態による方法により得られる青色発光の発光ダイオードおよび緑色発光の発光ダイオードに加え、別途用意する赤色発光の発光ダイオードを用いて光源セルユニットを製造する場合について説明する。
図47Aに示すように、この第15の実施形態においては、第13の実施形態と同様にして、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65をそれぞれ少なくとも一つ含み、これらが所定のパターンで配置されたセル75をプリント配線基板76上に所定のパターンで必要な数配置する。この例では、各セル75は、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65をそれぞれ一つ含み、これらが正三角形の頂点に配置されている。図47Bにセル75を拡大して示す。各セル75における赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65の間隔aは例えば4mmであるが、これに限定されるものではない。セル75の間隔bは例えば30mmであるが、これに限定されるものではない。プリント配線基板76としては、例えば、FR4(Flame Retardant Type 4の略)基板やメタルコア基板やフレキシブル配線基板などを用いることができるが、放熱性を有するプリント配線基板であれば他のものを用いることもでき、これらに限定されるものではない。第13の実施形態と同様にして、各セル76を覆うように透明樹脂68のポッティングを行い、あるいは、第14の実施形態と同様にして、赤色発光の発光ダイオードチップ63を覆うように透明樹脂69のポッティングを行い、緑色発光の発光ダイオードチップ64を覆うように透明樹脂70のポッティングを行い、青色発光の発光ダイオードチップ65を覆うように透明樹脂71のポッティングを行う。こうして、赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65からなるセル75がプリント配線基板76上に配置された光源セルユニットが得られる。
図50はセル75の他の構成例を示す。この例では、セル75は、赤色発光の発光ダイオードチップ63を一つ、緑色発光の発光ダイオードチップ64を二つ、青色発光の発光ダイオードチップ65を一つ含み、これらが例えば正方形の頂点に配置されている。二つの緑色発光の発光ダイオードチップ64はこの正方形の一つの対角線の両端の頂点に配置され、赤色発光の発光ダイオードチップ63および青色発光の発光ダイオードチップ65はこの正方形のもう一つの対角線の両端の頂点に配置されている。
この光源セルユニットを一つまたは複数配列することにより、例えば液晶パネルのバックライトに用いて好適な発光ダイオードバックライトを得ることができる。
この第16の実施形態においては、配線基板35、配線基板61およびプリント配線基板76の代わりに、図51に示すように、プリント配線基板76と同等の配線パターンを有する互いに電気的に絶縁された薄い導電性基板91a、91b、91c(例えば、リードフレーム)の所定部位に赤色発光の発光ダイオードチップ63、緑色発光の発光ダイオードチップ64および青色発光の発光ダイオードチップ65の一方の電極側をそれぞれダイレクトマウントし、他方の電極にそれぞれワイヤー67によりワイヤボンディングを行った後、例えば金型を用いた一体成型技術によりそれぞれ透明樹脂69〜71でモールドしてもよい。ここで、発光ダイオードチップ63、64、65は、例えば第1の実施形態による発光ダイオードのような垂直電流注入型である。また、発光ダイオードチップ63、64、65は、早期混色化(白色化、均一化)を目的として最適設計された所望の配置、配列でマウントするのが好ましい。発光ダイオードチップ63、64、65は透明樹脂68により一体でモールドしてもよい。導電性基板91a、91b、91cのうちの発光ダイオードチップ63、64、65をマウントする部分は、斜面を有するカップ状に形成してもよく、こうすることでこの斜面による反射により光取り出し量を増加させることができる。また、導電性基板91a、91b、91c上の発光ダイオードチップ63、64、65側から最終的に光を取り出す場合、放熱性能を向上させる目的で、最終的に発光ダイオードチップ63、64、65側だけに透明樹脂69〜71または透明樹脂68がモールドされた形態にして、発光ダイオードチップ63、64、65と反対側の、外部に露出した部分の導電性基板91から直接放熱を行うようにするのが望ましい。導電性基板91a、91b、91cが例えばリードフレームである場合、このリードフレームによる放熱構造の形成方法としては、例えば、金型成型時に発光ダイオード側(片側)のみが樹脂モールドされる形成方法を用いてもよいし、発光ダイオードの両側を樹脂モールドした後に片側のモールド樹脂を残すように除去する方法を用いてもよい。なお、発光ダイオードチップ63、64、65はフリップチップ(ワイヤボンディングなし)、フェースアップ(ワイヤボンディングあり)などの様々な形態があり、光取り出し側も、発光ダイオードチップ63、64、65側、発光ダイオードチップ63、64、65と反対側などがあるため、これらの形態などによっては、上記のモールド側と放熱側とが逆になる場合もあることは言うまでもない。
また、図51は断面図であるため図示されていないが、例えば一体モールド成型時のリードフレーム上の赤色、緑色および青色の発光ダイオードチップ63、64、65のパッケージは、例えば、少なくとも最小単位が、図47Bあるいは図50に示すセル75のような配置で、外部リード端子が3対(陽極・陰極一対)あるモールドパッケージの形態でもよい。
例えば、上述の第1〜第16の実施形態において挙げた数値、材料、構造、形状、基板、原料、プロセス、凸部12および凹部13の方位などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じて、これらと異なる数値、材料、構造、形状、基板、原料、プロセス、凸部12および凹部13の方位などを用いてもよい。
具体的には、例えば、上述の第1〜第16の実施形態において、p型層およびn型層の導電型を互いに逆にしてもよい。
また、第1〜第16の実施形態においては、基板11上の凸部12の断面形状が台形である場合について説明したが、凸部12の断面形状は二等辺三角形はもちろん、他の断面形状であってもよい。
また、剥離を起こし易くする目的で、二重、三重に層を重ねるように凸部積層を繰り返し、所望の基板剥離パターンを形成してもよいし、部分的に凸部層の形状や積層数(繰り返し数)を変えることによって、凸部密度を一次元、二次元、三次元的に変え、所望の最終剥離形態(例えば、外的作用により発生させたひずみを基板上で部分的に制御した剥離パターン)を得るようにしてもよい。
また、必要に応じて、上述の第1〜第16の実施形態のうちの二以上を組み合わせてもよい。
Claims (18)
- 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は磁歪材料または電歪材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記凸部に磁界または電界を印加して上記凸部に磁歪または電歪を発生させることにより上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は水素吸蔵合金からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部に水素ガスを接触させることにより上記凸部に水素を吸蔵させて膨張させることにより上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は酸化、窒化、硫化またはリチウム化することが可能な材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部を酸化、窒化、硫化またはリチウム化して膨張させることにより上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は光を吸収する材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させる工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記凸部に光を照射して膨張または溶融させることにより上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させる工程と、
上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層から上記基板上に第2の窒化物系III−V族化合物半導体層を横方向成長させ、当該第2の窒化物系III−V族化合物半導体層が完全に会合する前に成長を終了する工程と、
上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に第1の導電型の第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、活性層および第2の導電型の第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させる工程と、
上記基板を上記第1の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層から剥離する工程と
を有することを特徴とする発光ダイオードの製造方法。 - 上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の間の隙間を通して上記凸部をエッチング除去した後、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させることを特徴とする請求項5記載の発光ダイオードの製造方法。
- 上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の間の隙間を通して上記凸部をエッチング除去し、この隙間を上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層と異なる材料により埋めた後、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させることを特徴とする請求項5記載の発光ダイオードの製造方法。
- 上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層の間の隙間を通して上記凸部をエッチング除去し、当該凸部がエッチング除去された空間を光を吸収する材料により埋め、上記隙間を上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層と異なる材料により埋めた後、上記第2の窒化物系III−V族化合物半導体層上に上記第3の窒化物系III−V族化合物半導体層、上記活性層および上記第4の窒化物系III−V族化合物半導体層を順次成長させることを特徴とする請求項5記載の発光ダイオードの製造方法。
- 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は磁歪材料または電歪材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記凸部に磁界または電界を印加して上記凸部に磁歪または電歪を発生させることにより上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は水素吸蔵合金からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部に水素ガスを接触させることにより上記凸部に水素を吸蔵させて膨張させることにより上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は酸化、窒化、硫化またはリチウム化することが可能な材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部を酸化、窒化、硫化またはリチウム化して膨張させることにより上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は光を吸収する材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させる工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記凸部に光を照射して膨張または溶融させることにより上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に、その底面を底辺とする三角形状の断面形状となる状態を経て第1の層を成長させる工程と、
上記第1の層から上記基板上に第2の層を横方向成長させ、当該第2の層が完全に会合する前に成長を終了する工程と、
上記第2の層上に第3の層を成長させる工程と、
上記基板を上記第1の層、上記第2の層および上記第3の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は磁歪材料または電歪材料からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第4の層を成長させる工程と、
上記凸部に磁界または電界を印加して上記凸部に磁歪または電歪を発生させることにより上記基板を上記第4の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は水素吸蔵合金からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第4の層を成長させる工程と、
上記第4の層のうちの上記凸部の上の部分を除去することにより溝を形成し、この溝の内部に上記凸部を露出させる工程と、
上記溝を通して上記凸部に水素ガスを接触させることにより上記凸部に水素を吸蔵させて膨張させることにより上記基板を上記第4の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は酸化、窒化、硫化またはリチウム化することが可能な材料からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第4の層を成長させる工程と、
上記凸部を酸化、窒化、硫化またはリチウム化して膨張させることにより上記基板を上記第4の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は光を吸収する材料からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第4の層を成長させる工程と、
上記凸部に光を照射して膨張または溶融させることにより上記基板を上記第4の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。 - 一主面に複数の凸部を有する基板であって当該凸部は当該基板と異なる材料からなるものを用い、当該基板の凹部に空隙を形成しないで当該基板上に第5の層を成長させ、当該第5の層が完全に会合する前に成長を停止する工程と、
上記第5の層上に第6の層を成長させる工程と、
上記基板を上記第5の層および上記第6の層から剥離する工程と
を有することを特徴とする機能素子の製造方法。
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