JP2008155487A - 熱かしめ方法および熱かしめ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱かしめツールの長寿命化を図る。
【解決手段】 本発明になる熱かしめ装置は、熱かしめツールを加熱する通電手段とこの熱かしめツールの温度計測手段と熱かしめツールの昇降手段と温度計測手段からの温度情報および加熱温度、加圧荷重および加圧と加熱継続時間の設定情報を受けて全体を制御する制御手段とからなる熱かしめ装置であって、前記制御手段は、前記熱かしめツールの降下を前記熱可塑性樹脂に応じて予め定められた温度に前記温度計測手段からの温度情報が到達した後に初めて可能とする制御を実行するものであることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱かしめツールに電流を供給することにより一体成形されたボスを有する熱可塑性樹脂を用いた成形品と、前記ボスと嵌合する嵌合穴を有する被結合体とを熱かしめする熱かしめ方法および熱かしめ装置に係り、特に熱かしめツールの長寿命化に関するものである。
従来から、熱可塑性樹脂等の熱変形可能な材料からなる部品を他の部品に熱かしめにより固着するための熱かしめ装置が知られている。
熱かしめ装置による固着方法としては、金属製等の他の部品の取付孔に熱可塑性樹脂性部品の片面に突設されたボスを位置決めした後前記ボスを前記取付孔に嵌挿してその先端部を他方側に突出させ、この先端部に熱かしめツールを押し当て、熱かしめ開始と同時に所定温度(ボスを熱変形させる温度)に加熱すると同時に所定の荷重で加圧することで前記ボスの先端部の前記取付孔の径よりも大きな径まで熱変形させて固着している。この後、熱かしめツールを冷却して所定の温度以下に低下するのを待って熱かしめ後のボスの先端から熱かしめツールを離反させることで、熱かしめの工程が終了する。
熱かしめツールは熱かしめする熱可塑性樹脂に合わせて様々な形状、寸法を採用している。この熱かしめツールは熱かしめ後のボスに求められる強度や外観から直接熱かしめ部に接する部分はドーム形状に加工される必要があり、また鏡面研磨される必要性もある。また、大電流を流せる必要から高抵抗の材料であることも求められる。これらのことから、一般的には母材としてニクロムやステンレスなどが使用されている。しかし、このような母材は表面の硬度が熱かしめツールとして求められる値より小さいので、CrNやAlNなどの表面層を形成して硬度を増加させている。
一方、用途に応じて熱かしめ後のボスに求められる硬度も様々であり、一般に熱可塑性樹脂にガラスフィラ−の混入率を調整して所定の硬度を持たせている。
熱かしめ作業においては、ボスの高硬度化が求められており、熱可塑性樹脂に混入されるガラスフィラ−の混入率が高くなっている傾向にある。
一般的に熱かしめの度に熱かしめツールのボスとの接触面が損傷するのである程度損傷が進んだ時点で熱かしめツールを交換しなければならなかった。そこに熱可塑性樹脂の高硬度化が進むと熱かしめツールの損傷の進度も速くなり(熱かしめツールの寿命が短くなり)これまでより短い期間で熱かしめツールを交換しなければならないという問題が発生してきた。
この問題に対処するためには母材をより硬度の高い半田付けのヒータチップに用いられるようなMoを採用することが考えられる。また、母材をそのままにして、表面層を硬質セラミック膜で形成することで硬度を高くして熱かしめツールの長寿命化を図ることも考えられる(例えば、特許文献1)。
実開平6−86340号公報
しかし、上述のような手法では熱かしめツールに変更を加えるものであり、早期に実現が可能なものではないという欠点があった。また、母材にMoを採用することには、熱かしめ後のボス独特のドーム形状への加工が困難であるという欠点があった。そこで、本願発明者等は熱かしめツールに変更を加えることなく、熱かしめツールの寿命を延ばす手法がないかという観点から熱かしめツールの温度プロファイルと熱かしめヘッド(この先端に熱かしめツールが設けられている。)の移動の関係に着目して検討を重ね、本発明に至った。
図7は従来の熱かしめ装置における熱かしめ動作の温度プロファイルと熱かしめヘッドの移動の概要を示した図である。図7において、横軸は時間、縦軸は温度プロファイル用の温度(左縦軸)と熱かしめヘッドの位置(右縦軸)を示している。
図7に基づいて、従来の熱かしめ作業における温度プロファイルと熱かしめヘッドの移動について説明する。
図示しない操作部から熱かしめ動作開始を指令する。そうすると、熱かしめヘッドが熱かしめ対象位置に位置合わせされた後下降を開始する。下降を続けるとやがてボスの先端に接触する(図7(ウ))。この時点で、熱かしめ装置は熱かしめヘッドの先端の熱かしめツールに通電を開始し、加熱動作を開始する(図7(ア))。このときの熱かしめツールの温度である加熱開始温度は初めて熱かしめ作業を行うときは室温であり、連続的に熱かしめ作業を行っているときは最後の熱かしめ時の終了後の温度である。
通電を開始すると予め熱可塑性樹脂に応じて設定された所定加熱温度に到達する(図7(イ))。この間熱かしめヘッドは下降を続けるが、加熱開始時には熱可塑性樹脂が十分溶融していないので下降量が少ない。そして、この所定加熱温度に到達後これも予め熱可塑性樹脂に応じて設定された加熱時間この所定加熱温度を維持する(図7(イ)、(エ))。この間に熱かしめヘッドは下降点まで下降し、熱かしめが完了する(図7(エ))。
この後、冷却を開始し、熱可塑性樹脂に応じた凝固温度まで低下させ(図7(オ))、熱かしめヘッド先端の熱かしめツールを熱かしめ部から離反しやすくするため再加熱温度になるまで加熱し(図7(カ))、一定時間保持し、その後熱かしめヘッドの上昇を開始し(図7(キ))、熱かしめヘッドの原点に復帰させる。
このようにして熱かしめ作業が実行される訳であるが、本願発明者等が特に注目したのは熱かしめヘッド先端の熱かしめツールを加熱する前に熱かしめヘッドの下降が始まっており、このため熱かしめツールがボスに接触した時からある程度の時間熱かしめヘッドの下降量が少ないことである。これは熱可塑性樹脂が溶融されていないことによるものであるということを見出した。つまり、熱かしめツールがボスに接触したときにこの接触点(一般的にボスの先端は丸みを帯びていないので面接触というより、点接触となる)に大きな衝撃が加わり、熱かしめツールに損傷が生じるという欠点があった。
すなわち、本発明は上記課題を解決するためにこのような観点からなされたもので熱かしめツールには変更を加えず、熱かしめ作業時の加熱と加圧のタイミングを調整するという簡単な手法で熱かしめツールの寿命を延ばすことのできる熱かしめ方法を提供することを第1の目的とする。また、この熱かしめ方法に適した熱かしめ装置を提供することを第2の目的とする。
本発明になる熱かしめ方法は、熱かしめツールで加熱と加圧をすることにより一体成形されたボスを有する熱可塑性樹脂を用いた成形品と、前記ボスと嵌合する嵌合穴を有する被結合体とを熱かしめする熱かしめ方法において、前記熱かしめツールの温度が前記ボスを形成する熱可塑性樹脂に応じて予め定まる熱かしめ温度に到達した後、前記熱かしめツールを前記ボスに向けて降下させ、前記熱可塑性樹脂に応じて予め定まる荷重を加えることを特徴とするものである。
また本発明になる熱かしめ装置は、熱かしめツールで加熱と加圧をすることにより一体成形されたボスを有する熱可塑性樹脂を用いた成形品と、前記ボスと嵌合する嵌合穴を有する被結合体とを熱かしめする熱かしめ装置において、前記熱かしめツールを昇降させて前記ボスへの荷重を制御する荷重制御部と、前記ボスに加えられる荷重を検出する荷重検出部と、前記熱かしめツールを加熱する加熱制御部と、前記熱かしめツールの温度を計測する温度計測部と、前記荷重制御部からの制御により前記熱かしめツールを昇降させる昇降駆動部と、前記加熱制御部を制御して前記熱かしめツールを加熱し、予め設定された前記熱可塑性樹脂に応じて定まる温度と前記温度計測部からの温度とを比較して計測温度が設定温度に到達したことを検出してから前記荷重制御部を制御して前記熱かしめツールを昇降させ、予め設定された前記熱可塑性樹脂に応じて定まる荷重と前期荷重検出部からの検出荷重とを比較しながら設定荷重になるように制御する制御部と、有することを特徴とするものである。
請求項1に係る発明によれば、以上のような手順で熱かしめ作業をすることとしたので、熱可塑性樹脂が溶融してから熱かしめツールでボスを加圧し、成形するから熱かしめツールのかしめ部の損傷を受けることが少なくなる。したがって、熱かしめツールの長寿命化を図ることができる熱かしめ方法を提供することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、以上のような手順を実現する制御部を備えることとしたので、熱かしめツールが熱可塑性樹脂の溶融温度に到達する前は熱かしめツールが降下し、ボスを加圧することができないから熱かしめツールの熱かしめ部に損傷を与えることがなくなる。したがって、熱かしめツールの長寿命化を図ることができる熱かしめ装置を提供することができる
次に本発明について図を用いて詳細に説明する。
図1は本発明を実施するための最良の形態を示す熱かしめ装置の概略構成図、図2はこの熱かしめ装置を使用して熱かしめ作業をするときの概略図、図3はこの熱かしめ装置を用いて熱かしめしたときの温度プロファイルと熱かしめツールの昇降動作を示す図である。
図1において、1は熱かしめ電源部、2は熱かしめヘッド、3は熱かしめヘッド2の昇降駆動部、4は熱かしめヘッド2と昇降駆動部3を支持するベース部である。熱かしめ電源部1は加熱時間、加圧荷重、熱かしめヘッド2の昇降時間等の各種パラメータを入力し、また、熱かしめ動作時の熱かしめ部の温度プロファイルを表示する操作・表示部11、操作・表示部11からの各種パラメータと後述する熱かしめツールの温度データや熱かしめツールに印加される荷重データを基に熱かしめ電源部1と熱かしめヘッド部2の全体を制御する制御部12、制御部12からの制御の基に熱かしめヘッド2を昇降させると共に所定の荷重を印加する荷重制御部13、制御部12からの制御の基に熱かしめヘッド2の熱かしめツール24に電流を流して加熱する加熱制御部14からなる。
熱かしめヘッド2は先端に熱かしめ用の熱かしめツール21を配設した支持体22a,22bと昇降駆動部3の昇降部材(図示せず)への取付部23からなる。また、熱かしめツール21には熱かしめ作業時の温度を計測する温度計測部の構成要素である熱電対24が付設されており、支持体22aと支持体22bとの間には熱かしめ作業時の荷重を検出するロードセル等からなる荷重検出部25が設けられており、支持体22aには熱かしめツール21が熱かしめ作業時の熱かしめツールの動きを検出する変位センサ等からなる変位検出部26が設けられている。
昇降駆動部3はモータ等からなり、支持部材31を介してベース部4に取り付けられている。そして、昇降駆動部3からの昇降駆動は支持部材31に配設された前記昇降部材を介して熱かしめヘッド2を昇降させる。
ベース部4は載置台4aを備え、熱かしめヘッド2と昇降駆動部3の支持部材となると共に熱かしめ対象物を載置する。
図2において、21は熱電対24が付設された熱かしめツール、22bは支持体、4aは熱かしめ対象物品を載置する載置台、51は熱かしめ対象である一体成形されたボス51aを有する熱可塑性樹脂を用いた成形品、52は前記ボスと嵌合する嵌合穴を有する被結合体である。
図3において、実線は熱かしめツール21の温度プロファイル、破線は熱かしめツール21の昇降による移動を表している。なお、図中の符号(ア)〜(キ)は図7の同符号を付したものと同一であるのでその説明を省略する。
制御部12は、特に熱かしめ作業開始時の熱かしめヘッド2の下降、熱かしめツール21の温度、熱かしめツール21の所定加熱温度保持時間の計測開始を制御する。すなわち、熱かしめ作業開始指令を受けたとき、最初に熱かしめツール21に通電して加熱し、所定加熱温度まで上昇させる。そして、この所定加熱温度に到達したことを熱電対24を介して検出したとき初めて熱かしめヘッド2を下降するように荷重制御部13に指令を与えて昇降部21を動作させる。
そして、荷重検出部25を介して熱かしめツール21がボス51aに接触した後、所定加熱温度の加熱保持時間の計測を開始するのである。また、熱かしめ作業には直接関係しないが変位検出部26からの熱かしめツール21の動きを捉え操作・表示部1に表示させ、熱かしめツールの動きを監視することで熱かしめ作業の良否の判定に供する。変位検出部26は本来このような用途に用いるが、本発明では後記するように、従来技術との差異を明確するのに利用している。
このような構成を備える熱かしめ装置を用いて熱かしめをするには、熱かしめ時間や加熱温度などのパラメータを設定した後に熱かしめ作業開始指令を与えることで実現する。そして、加熱温度の制御は熱かしめツール21に付設された熱電対24を用いて熱かしめ部の温度を測定し、その値をフィードバック制御することで実現している。
次に、このような熱かしめ装置を用いた熱かしめ作業について説明する。
[パラメータの設定]
熱かしめ作業開始前に、操作・表示部11から熱かしめ対象物に合わせて従来と同様に種々のパラメータを設定する。
つまり、熱かしめ対象となる熱可塑性樹脂に応じた熱かしめ温度となる所定加熱温度、熱かしめ開始温度からこの所定加熱温度に到達するまでの速さを決める温度上昇時間、この所定加熱温度を熱かしめを完了するのに十分な時間保持する加熱保持時間、この熱可塑性樹脂に応じた凝固温度、熱かしめ作業完了後熱かしめ部の温度を冷却するための冷却風量、熱かしめツールを熱かしめ対象物から離反するのに便宜のための再加熱温度、この再加熱温度の継続時間等を設定する。
[熱かしめ作業]
続いて、熱かしめ作業について説明する。
まず、操作・表示部11を用いて、熱かしめ作業開始操作をする。この操作が制御部12に送られ、ここで熱かしめ作業開始指令信号Aが生成され、所要の各部に送られる。この所要の各部は明細書の記載によって順次明らかにする。
この熱かしめ作業開始指令信号Aを受けて、図示しないが最初に、公知の搬送位置合わせ手段を用いて、載置台にボス51aを有する熱可塑性樹脂を用いた成形品51を載置すると共にこのボス51aを嵌合穴を嵌挿して被結合体52を密着して重ね合わせる。
このように、この成形品51と被結合体52は公知の搬送手段を用いて搬送して位置合わせをすることもできるが、少量の熱かしめ作業においてはマニュアルで行うことができる。マニュアルで行う場合は、この作業の後に熱かしめ作業開始を指令するのがよい。
この後、実際の熱かしめ作業を開始する。
熱かしめ作業開始指令信号Aを受けると、制御部12は加熱制御部14に対して熱かしめツール21に通電を開始し、熱かしめツール21を所定加熱温度に向けて加熱を開始する(図3(ア))。このとき熱かしめツール21の温度は熱かしめツール21に付設された熱電対24により検出され、制御部12にフィードバックされ、このフィードバックされた計測温度と設定された所定加熱温度とが比較され、導通角が制御されることで通電量を変化させて前記温度上昇時間内に所定加熱温度に到達する(図3(イ))。
こうして、熱電対24からフィードバックされる温度データにより熱かしめツール24の温度が所定加熱温度に到達したことを受けて制御部12は荷重制御部3に対して熱かしめヘッド2の下降指令を送出する。この下降指令を受けて荷重制御部13は熱かしめヘッド2の下降信号を生成し、昇降部21に送り、熱かしめヘッド2を下降させる。このとき、熱かしめヘッド2に印加される荷重は荷重検出部25で検出され、制御部12へと送られている。そして熱かしめツール21がボス51aの先端に接触したことを検出するが(図3(ウ))、そのまま熱かしめヘッド2の下降を継続させ、熱かしめツール21の先端が被結合体52に接触するまで下降させる(図3の下降点)。そして、この下降点に到達したことも荷重検出部25からの検出荷重により制御部12に認識される。こうして、熱かしめ作業の前半が完成する。
なお、熱かしめツール21がボス51aの先端に接触した時点(図3(ウ))から前記の加熱保持時間の計測を開始する。このように、加熱保持時間の計測開始点を定めるのは、熱かしめ対象物や載置台等の治具などの高さによらず、一定の熱量を熱かしめ対象物に加えることができ、高品質の熱かしめを実現するためである。
以上のように、熱かしめ作業の前半が完了するとボス51aは、熱かしめツール21の熱かしめ部の加工形状にもよるが、通常ドーム状の熱かしめ後のボスに変形する。
ここで、熱かしめツール21は背景技術で説明したような母材で作成されているので、適当な速さで冷却するために制御部12からの指令により冷却動作が開始され、前記凝固温度まで冷却される(図3(エ)、(オ))。そして、熱かしめツール21が熱かしめ後のボスから離反しやすいように、制御部12から加熱制御部14を介して熱かしめツール21に通電して前記再加熱温度に加熱し(図3(カ))、前記継続時間この温度に保持する(図3(キ))。この時点で、制御部12は荷重制御部13に熱かしめヘッド2の上昇を開始させ、原点に復帰させる(図3の原点)。
このようにして、熱かしめ作業の全工程が完了する。
[従来技術との比較]
本発明になる熱かしめ方法を用いて熱かしめ作業を行ったときと従来技術で熱かしめ作業を行ったときの差異について図を用いて説明する。
図4は熱かしめツール21を250°Cに加熱するとき、図5は熱かしめツール21を280°Cに加熱するとき、そして図6は熱かしめツール21を320°Cに加熱するときの熱かしめツール21がボス51aと接触してから熱かしめ作業が完了するまでの動き(変位)を変位検出部26で捉えたものである。図4〜図6において、(a)と(b)は変位を表示したものであるが、(a)と(b)との違いは時間軸の長短だけである。このように時間軸を変えたものを記載したのはボス51aの潰れ方が明確に把握できるようにするためである。
図4〜図6において、従来技術を用いたときの熱かしめツール21の変位は「予熱なし」として表現されており、本発明を用いたときの熱かしめツール21の変位は「予熱あり」として表現されている。
いずれの図からも分かるように、「予熱あり」の方が変位が少なく、短時間で変位が一定の値に収束している。この変位量と変位量の一定値への収束時間は予熱の温度に依存している。これは予熱温度が高いほど、熱かしめツール21が降下してボス51aに接触したときボス51aの潰れが速いからである。
つまり、熱かしめツールが予熱されているので、熱かしめツール21がボス51aに接触した瞬間に熱可塑性樹脂からなるボス51aの溶融が始まる。この結果、熱かしめツール21がボス51aに接触したときの衝撃がやわらげられるので、熱かしめツール21のボス51aと接触面の損耗が少なくなるのである。このことは、本発明になる熱かしめ方法による熱かしめ作業の方が従来技術による熱かしめ作業より優れていることを証明するものである。
本発明を実施するための最良の形態を示す熱かしめ装置の概略構成図。 図1の熱かしめ装置を使用して熱かしめ作業をするときの概略図。 図1の熱かしめ装置を用いて熱かしめしたときの温度プロファイルと熱かしめツールの昇降動作を示す図。 熱かしめツール温度が250度のときの本発明になる技術と従来技術との差異を示す図。 熱かしめツール温度が280度のときの本発明になる技術と従来技術との差異を示す図。 熱かしめツール温度が320度のときの本発明になる技術と従来技術との差異を示す図。 従来の熱かしめ装置における熱かしめ動作の温度プロファイルと熱かしめヘッドの移動の概要を示した図。
符号の説明
1 熱かしめ電源部
2 熱かしめヘッド部
3 昇降駆動部
4 ベース部
11 操作・表示部
12 制御部
13 荷重制御部
14 加熱制御部
21 熱かしめツール
22a,22b 支持体
23 取付部
24 熱電対
25 荷重検出部
26 変位検出部
4a 載置台
51 成形品
51a ボス
52 被結合体

Claims (2)

  1. 熱かしめツールで加熱と加圧をすることにより一体成形されたボスを有する熱可塑性樹脂を用いた成形品と、前記ボスと嵌合する嵌合穴を有する被結合体とを熱かしめする熱かしめ方法において、
    前記熱かしめツールの温度が前記ボスを形成する熱可塑性樹脂に応じて予め定まる熱かしめ温度に到達した後、前記熱かしめツールを前記ボスに向けて降下させ、前記熱可塑性樹脂に応じて予め定まる荷重を加えることを特徴とする熱かしめ方法。
  2. 熱かしめツールで加熱と加圧をすることにより一体成形されたボスを有する熱可塑性樹脂を用いた成形品と、前記ボスと嵌合する嵌合穴を有する被結合体とを熱かしめする熱かしめ装置において、
    前記熱かしめツールを昇降させて前記ボスへの荷重を制御する荷重制御部と、
    前記ボスに加えられる荷重を検出する荷重検出部と、
    前記熱かしめツールを加熱する加熱制御部と、
    前記熱かしめツールの温度を計測する温度計測部と、
    前記荷重制御部からの制御により前記熱かしめツールを昇降させる昇降駆動部と、
    前記加熱制御部を制御して前記熱かしめツールを加熱し、予め設定された前記熱可塑性樹脂に応じて定まる温度と前記温度計測部からの温度とを比較して計測温度が設定温度に到達したことを検出してから前記荷重制御部を制御して前記熱かしめツールを昇降させ、予め設定された前記熱可塑性樹脂に応じて定まる荷重と前期荷重検出部からの検出荷重とを比較しながら設定荷重になるように制御する制御部と、
    を有することを特徴とする熱かしめ装置。
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