JP3861569B2 - 超音波ソルダリング方法および超音波ソルダリング制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波ソルダリング方法の改良、特に、ハンダの流出や飛び散りを防止し、超音波振動子に対する無駄なエネルギーの供給をなくして安定した品質のハンダ付け作業を行うための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
接合部にハンダを挿入したワークを相互に加圧しつつ接合部を加熱し、少なくとも一方のワークに超音波振動を印加してハンダ付け作業を行う超音波ソルダリング方法が、例えば、特開平5−18527号,特開平9−239531号,特開平10−156525号等として既に提案されている。
【0003】
これらの方法は、いずれも、ワークの接合部を加圧および加熱した状態で完全にハンダを溶融させてから何れか一方のワークに超音波振動を印加する構成であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ハンダが完全に溶融した状態で超音波振動の印加を開始すると、ワークに作用する振動等によって接合部から外部にハンダが流れ出してしまうという問題があった。
【0005】
また、超音波振動の印加を開始するタイミングを制御する方法としては、タイマ等を利用した時間制御が一般的であるが、このような時間制御では、超音波振動の印加を開始する時のハンダの温度を一定に保つことが困難になるといった欠点があった。
【0006】
例えば、図7に示されるように、ワーク接合部の加熱開始後、固形ハンダの温度がK1℃まで上昇したときに超音波振動の印加を開始しようとする場合、加熱開始前のワークの温度や外気温が低い場合では比較的長いT2秒の加熱時間を必要とし、また、加熱開始前のワークの温度や外気温が高い場合には比較的短いT1秒の加熱時間で必要とする加熱が完了してしまうといった問題があり、加熱時間の制御のみで超音波振動の印加開始時点におけるハンダの温度を一定に保つことはできない。
【0007】
この結果、加熱開始後の経過時間に基くタイミング制御自体を精密に行ったとしても、外気温等の環境の違いが災いして、超音波振動の印加を開始するタイミングとその時のハンダの温度との相関関係、つまり、ハンダ付けの作業条件が様々に変動してしまい、ハンダ付けの品質が一定に保たれなくなるといった問題が生じる。
【0008】
特に、このような問題によってハンダが融点を著しく越えて加熱されてしまったような場合、ワークに対する超音波振動の印加によってハンダが飛び散るといった現象が生じる問題がある。
【0009】
また、これとは逆に、ハンダの温度がその融点と比べて著しく低いような状態でワークに対する超音波振動の印加が開始された場合、この超音波振動のエネルギーのみによって固形ハンダを溶融することは不可能である。従って、実質的なハンダ付け作業が行われないにも関わらず超音波振動子のみが駆動されるといったエネルギーの無駄が発生することになる。
【0010】
ここで、ハンダの温度を直接的に検出して超音波振動の印加を開始できれば理想的であるが、温度検出に必要とされる赤外線センサや周辺装置等は高価であり、また、センサに対する外乱の影響を排除するために高度な環境管理が要求されるといった問題がある。しかも、外部からは見えない凹凸嵌合部にハンダ付け作業を施す必要がある場合も多く、そのような場合には、赤外線センサの使用自体が不能となる欠点がある。
【0011】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、ハンダの過剰な溶融による流れ出しや飛び散り、更には、エネルギーの無駄をなくして、常に安定した品質のハンダ付け作業を行うことのできる超音波ソルダリング方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波ソルダリング方法は、接合部に固形ハンダを挿入したワークを相互に加圧すると共にその接合部を加熱し、少なくとも一方のワークに超音波振動を印加してハンダ付け作業を行う超音波ソルダリング方法であり、前記目的を達成するため、特に、一定の加圧力で前記ワークに押圧しつつ前記固形ハンダを加熱したときの前記ワーク間の相対的な離間距離の変化を検出することにより、該固形ハンダの変形量または変形速度を検出し、一定の加圧力を受けた前記固形ハンダの押圧変形が急激に進み、且つ前記ハンダが完全に溶融していない段階で前記少なくとも一方のワークに対する超音波振動の印加を開始し、前記ワークの超音波振動が固形ハンダに与える振動エネルギーによって生じる温度上昇を利用して前記固形ハンダを溶融させることにより、前記超音波振動の印加を開始した時点で前記固形ハンダの溶解を始めさせ、直ちに実質的なハンダ付け作業を開始することを特徴とした構成を有する。
このように、固形ハンダが完全に溶融していない段階でワークに対する超音波振動を開始することにより、過度に溶融したハンダの流れ出しや飛び散りが未然に防止される。
また、ワークの超音波振動が固形ハンダに与える振動エネルギーによって生じる温度上昇を利用してハンダを溶融してハンダ付け作業を開始することが可能となるため、超音波振動のエネルギーが無駄になることがない。
このように、超音波振動の印加を開始した時点で固形ハンダの溶融が始まり、直ちに実質的なハンダ付け作業が開始されるので、超音波振動の印加を開始するタイミングとその時のハンダの温度との相関関係が常に一定に保たれ、ハンダ付けの品質も常に一定に保持される。
超音波振動の印加を開始するタイミングを確認するためには、ワーク間に挿入された固形ハンダの変形量または変形速度を検出し、その変形量または変形速度が設定値を超えているか否かを判定すればよい。
つまり、固形ハンダの温度が融点以下融点近傍の温度に達すると、一定の加圧力を受けた固形ハンダの押圧変形が急激に進むので、固形ハンダの変形量の増大を検出することによって超音波振動の印加を開始するタイミングを確認することができる。
また、固形ハンダの押圧変形が急激に進むと、結果的に、単位時間当たりの固形ハンダの変形量つまり固形ハンダの変形速度も増大するので、変形量の検出に代えて固形ハンダの変形速度を検出することによっても同様の目的を達成することができる。
固形ハンダの変形量や固形ハンダの変形速度は、ワーク間の相対的な離間距離に相当する物理量の変化によって検出するようにすればよい。
固形ハンダの変形量や固形ハンダの変形速度自体を直接的に検出することは困難であるが、ワーク間の相対的な離間距離の変化を検出することによって固形ハンダの変形量や固形ハンダの変形速度を間接的に検出することができる。一方のワークを固定して他方のワークを押圧装置等で一方のワークに向けて加圧するような構成においては、前記他方のワークの絶対位置の変化を検出してもよい。ワーク間の相対的な離間距離の変化も前記他方のワークの絶対位置の変化も、最終的には、ワーク間の相対的な離間距離の変化に相当する物理量の変化である。
【0013】
更に、前記固形ハンダの溶融開始時点を起点とする時間制御によって、超音波振動の印加開始から設定時間経過後に超音波振動の印加を停止できるような構成とすることが望ましい。
前述したように、超音波振動の印加を開始するタイミングとその時のハンダの温度との相関関係を常に一定に保つことが可能となるため、超音波振動の印加時間を調整することにより、ハンダの溶融開始時点を起点とする時間制御によってハンダ付けの品質を適切に制御することができるようになる。
【0017】
本発明の超音波ソルダリング制御方法は、作業台の上に固定された一方のワークの上に固形ハンダを介して載置された他方のワークを、超音波振動子を内蔵した前記超音波ホーンを介して前記一方のワークに向けて押圧する昇降機構と、
該昇降機構を駆動するモータと、
前記2つのワークの接合部周辺に設けられた加熱手段と、
前記昇降機構の上下位置をリアルタイムで更新記憶する現在位置記憶手段と、
設定速度に相当する所定周期毎の移動指令と、位置ループにおける位置偏差もしくは電流ループにおける駆動電流とに基いて前記モータを駆動制御し、かつ、前記加熱手段および超音波振動子を駆動制御する制御装置とを備えた押圧装置を用いて超音波ソルダリングを行なうための超音波ソルダリング制御方法であって、
前記制御装置が、前記モータに所定周期毎の移動指令を出力して前記昇降機構を下降させつつ、位置ループにおける位置偏差もしくは電流ループにおける駆動電流を検出して前記モータに作用する反動トルクを逐次検知し、
該反動トルクが反動トルクの設定値に達した時点で、前記現在位置記憶手段の値を記憶して前記昇降機構の移動量の計測を開始すると共に、前記加熱手段の駆動を開始し、
前記検出される反動トルクが前記反動トルクの設定値と一致するように所定周期毎の移動指令の出力を調整しつつ、前記現在位置記憶手段の現在値と前記記憶された値との偏差を逐次検出し、
前記現在位置記憶手段の現在値と前記記憶された値との偏差が移動量の設定値に達した時点で前記超音波振動子の駆動を開始することを特徴とした構成を有する。
つまり、昇降機構の駆動源であるモータに作用する反動トルクが反動トルクの設定値に達するまで昇降機構を下降させることにより前記2つのワークの接合部に固形ハンダを馴染ませる。
そして、昇降機構の移動量すなわちワーク間の相対的な離間距離の変化の計測を開始すると共に前記加熱手段を駆動して接合部の加熱を開始し、モータの反動トルクが反動トルクの設定値と一致するように昇降機構の駆動力を調整して、一定の加圧力を維持する。
更に、一定の加圧力を維持した状態でワーク間の相対的な離間距離の変化が移動量の設定値に達し、一定の加圧力を受けた固形ハンダの押圧変形が急激に進んだことが確認されると、前記超音波振動子を駆動して実質的なハンダ付け作業を開始する。
このように、固形ハンダが完全に溶融していない段階でワークに対する超音波振動を開始することにより、過度に溶融したハンダの流れ出しや飛び散りが未然に防止される。
また、ワークの超音波振動が固形ハンダに与える振動エネルギーによって生じる温度上昇を利用してハンダを溶融してハンダ付け作業を開始することが可能となるため、超音波振動のエネルギーが無駄になることがない。
このように、超音波振動の印加を開始した時点で固形ハンダの溶融が始まり、直ちに実質的なハンダ付け作業が開始されるので、超音波振動の印加を開始するタイミングとその時のハンダの温度との相関関係が常に一定に保たれ、ハンダ付けの品質も常に一定に保持される。
【0018】
あるいは、前記現在位置記憶手段の現在値と前記記憶された値との偏差が移動量の設定値に達した時点で前記超音波振動子の駆動を開始する代わりに、
前記現在位置記憶手段における現在値の単位時間当たりの変化量が速度の設定値を超えた時点で前記超音波振動子の駆動を開始するようにしてもよい。
固形ハンダの押圧変形が急激に進むと、結果的に、単位時間当たりの固形ハンダの変形量つまり固形ハンダの変形速度も増大するので、昇降機構の移動量に代えて昇降機構の移動速度を検出することによっても同様の目的を達成することができる。
【0019】
更に、前記超音波振動子の駆動が開始された時点で、前記制御装置が経過時間の計測を開始し、該経過時間が超音波振動印加時間の設定値に達した時点で、前記超音波振動子および前記加熱手段の駆動を停止させ、前記昇降機構を下降させるための移動指令の出力を停止させることが望ましい。
前述したように、超音波振動の印加を開始するタイミングとその時のハンダの温度との相関関係を常に一定に保つことが可能となるため、超音波振動の印加時間を調整することにより、ハンダの溶融開始時点を起点とする時間制御によってハンダ付けの品質を適切に制御することができるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。まず、図1を参照して、固形ハンダの温度が融点以下融点近傍の温度に達したか否かを判定するための方法について説明する。
【0021】
図1は、2つのワークの間に固形ハンダを挿入して一方のワークを作業台の上に固定し、その上に位置する他方のワークを押圧装置により一定の加圧力で前記一方のワークに押圧しつつワークの接合部の周辺に設けたヒータで接合部の固形ハンダを加熱したときの他方のワークの上下位置の変化について示した実験結果の図である。但し、この実験ではワークに対する超音波振動の印加は行っていない。
【0022】
図1において縦軸は固形ハンダの温度を示し、また、横軸は上側に位置する他方のワークの上下位置を示している。なお、他方のワークの上下位置に関しては、押圧装置による加圧力で固形ハンダが馴染んだ状態、つまり、加圧力による固形ハンダの変形が停止した状態で、他方のワークの上下位置を検出するゲージの読みをリセットし、その後の他方のワークの上下位置の変化を記載している。ヒータに対する通電を開始するタイミングは、ゲージの読みをリセットするタイミングと同一である。無論、加熱手段としてはヒータの他にもガスバーナー,高周波加熱器等を利用することができるが、ここでは一例としてヒータを使用する場合について述べる。
【0023】
図1に示されるように、ヒータによる加熱開始後、固形ハンダの温度が融点以下融点近傍のある温度K2℃に達するまでは、固形ハンダの硬度が一定の値に保たれており、固形ハンダに変形が生じないので、他方のワークの下降は認められない(図1のAの区間)。
【0024】
そして、固形ハンダの温度が融点以下融点近傍のある温度、例えば、K2℃に達すると、固形ハンダの硬度が急激に低下し、押圧装置の加圧力と固形ハンダの変形によって他方のワークの下降が始まるため、固形ハンダの変形に伴って他方のワークが徐々に下降していく(図1のBの区間)。
【0025】
そして、最終的に、固形ハンダの温度が融点に達すると、固形ハンダは完全に溶融し、他方のワークが一方のワークに対して底突きしたかたちとなり、他方のワークの下降が停止する(図1のCの区間)。
【0026】
このように、他方のワークが下降する図1のBの区間では、他方のワークの上下位置の変化と固形ハンダの温度との関係が一対一に保たれて略線形的に変化するので、ゲージをリセットした位置0からの他方のワークの上下位置変化量Sを指定することによって、K2+tの温度、つまり、K2℃から融点までの間の任意の温度を自由に特定することが可能となる。
【0027】
以上が、固形ハンダの温度が融点以下融点近傍の任意の指定温度K2+tに達したか否かを判定するための方法の概略である。
【0028】
このような方法によれば、固形ハンダの硬度の低下、つまり、固形ハンダが融点以下融点近傍の温度に達したことが、上側に位置する他方のワークの移動によってワークの初期温度や外気温の影響を受ける加熱所要時間とは無関係に直接的に検出される。
【0029】
しかも、赤外線センサ等のような温度検出手段とは違って別の熱源による外乱の影響を受けることがなく、また、外部からは見えない凹凸嵌合部に挿入された固形ハンダの温度も適切に検出することができるようになる。
【0030】
更に、固形ハンダの硬度が低下を開始する温度、つまり、図1におけるK2の温度は、固形ハンダの種類によって決まる略一定の値であり、K2を起点とする温度の増分tはワークの移動量Sによって自由に特定できるので、移動量Sを適切な値に設定することにより、K2から融点に至る間の温度の範囲内で任意の温度K2+tを選択し、固形ハンダがこの選択温度K2+tに到達したことを的確に確認することが可能となる。
【0031】
次に、この判定方法を適用した超音波ソルダリングによって二輪車のウォーターポンプを構成するアルミケースと鉄パイプとの接合を行う場合の一実施形態について説明する。
【0032】
なお、アルミケースや鉄パイプの形状および寸法に関しては格別な制約はないので、ここでは、2つのワークであるアルミケースと鉄パイプの形状を簡略化し、その接合状態を示すにとどめる。
【0033】
図2(a)は、二輪車のウォーターポンプを構成するアルミケース1と鉄パイプ2を接合して超音波ソルダリングを実施するときの段取り状態について示した部分断面図である。
【0034】
図2(a)に示されるように、ワーク置台4上に載置されたアルミケース1の上端面には上側に位置する鉄パイプ2を嵌合するための周溝1aが設けられ、この周溝1aの内側にリング状の固形ハンダ3が挿入された後、更に、固形ハンダ3に先端部を押し付けるようにして鉄パイプ2が差し込まれ、鉄パイプ2の上端部が、超音波振動子を内蔵した超音波ホーン5を介して図示しない押圧装置によって上方から加圧されるようになっている。
なお、実際には、超音波ホーン5は押圧装置の昇降機構の下端面に一体的に取り付けられており、この昇降機構と共に上下移動するようになっている。
【0035】
実施形態におけるアルミケース1の材質はADC12、鉄パイプ2はSTKM11AにCuメッキを施したものであり、固形ハンダ3は、1.4mm径のZn5%Al,JIS AH−Z95Aのリングハンダを上下に2重に設置して利用している。
【0036】
そこで、まず、図2(a)の状態で押圧装置を作動させ、押圧装置の昇降機構と超音波ホーン5を下降させて15Kgfの力で鉄パイプ2の上端部を加圧し、固形ハンダ3を周溝1aの底面と鉄パイプ2の下端面に馴染ませる。この加圧作業によって固形ハンダ3が変形し、その厚みが2.8mm(1.4mm×2)の初期値から2.5mmにまで変化する。
【0037】
この段階で、押圧装置の昇降機構に設けられているゲージの読みをリセットして0点調整を実施し、アルミケース1の外周部を包囲するようにして配備されている図示しないヒータへの通電を始め、アルミケース1と鉄パイプ2との接続部に位置する固形ハンダ3の加熱を開始する。
【0038】
そして、固形ハンダ3の温度が上昇し、融点以下融点近傍のある温度、例えば、図1に示されるようなK2℃に達すると、押圧装置の加圧力と硬度の低下した固形ハンダ3の変形によって、アルミケース1に対する鉄パイプ2の接近、つまり、押圧装置の昇降機構と超音波ホーン5の下降が始まる。
【0039】
本実施形態においては、固形ハンダ3の融点よりも30℃ほど低い温度で超音波ホーン5の振動を開始させるようにしており、この温度に相当する鉄パイプ2の下降移動量が1mm(図1のSに相当する値)であることが予め実験により分かっている。
【0040】
従って、図2(b)に示されるように、昇降機構に設けられているゲージの読みが1mmを記録した時点で超音波ホーン5のスイッチを入れて駆動を開始し、鉄パイプ2に対して振幅約50μmの超音波振動の印加を開始すると共に、超音波振動の印加時間を計測するためのストップウォッチの作動を開始させる。
【0041】
また、アルミケース1と鉄パイプ2の超音波ソルダリングに最も適した超音波振動の印加時間が5秒前後であることが図6に示されるような実験結果から明らかとなっているので、超音波振動の印加を開始してから5秒が経過した時点で超音波ホーン5の駆動を停止させるようにしている。
【0042】
このように、固形ハンダ3の温度が目標値に達して溶融が始まった時点と正確に同期させて超音波振動の印加時間の測定を開始することが可能となるので、過度の加熱や過剰な超音波振動の印加による固形ハンダ3の化学的な組成変化等の異常を生じることなく、品質の安定したハンダ付け作業を実施することができる。
【0043】
前述した材質および寸法によるアルミケース1と鉄パイプ2および固形ハンダ3の組み合わせに対する超音波ソルダリングに関しては先に述べたような実施条件で最高の結果を得られるが、一般に、ワークに対する超音波振動の印加を開始するタイミングは、固形ハンダの温度が融点よりも30℃ほど低い段階から融点に到達するまでの間とすることが望ましい。固形ハンダの温度が低過ぎると超音波振動のエネルギーが固形ハンダの溶融に関与せずにエネルギーの無駄となるからである。また、固形ハンダの温度が低過ぎると、超音波振動の印加開始タイミングと固形ハンダの溶融開始タイミングとの相関性が一定に保たれなくなってしまうため、タイマの作動開始タイミングと固形ハンダの溶融開始タイミングとが一致しなくなり、固形ハンダの溶融開始後の超音波振動の印加時間のタイマ制御自体が無意味となるからである。一方、固形ハンダの温度が高すぎると、溶融した固形ハンダが飛び散ったり、固形ハンダの組成変化等によって接合不良が生じる可能性があるためである。
【0044】
また、一般的な超音波振動の印加時間としては、超音波振動の振幅を40μm、ワークに対する加圧力を10Kgf以上とした場合、0.5秒から10秒の範囲が適当である。
【0045】
次に、前記と同様の超音波ソルダリングの工程を完全な自動制御によって行う場合の一実施形態について図3から図5のフローチャートを参照して簡単に説明する。
【0046】
超音波ホーン5を昇降させるための手段としては、少なくとも上下方向の移動自由度を備えた位置,速度およびトルク制御可能なサーボモータ式の産業用ロボットとその制御装置を利用し、作業開始の段階においては、超音波ホーン5がワーク置台4から相当な間隙をあけて上方に退避しているものとする。
【0047】
ワーク置台4上に載置されたアルミケース1とその上に位置する鉄パイプ2および固形ハンダ3の段取り作業に関しては前述した図2(a)のものと同様である(但し、超音波ホーン5の下端面は鉄パイプ2の上端面から上方に離れた位置にある)。なお、この段取り作業の工程は、ハンドリング機能を備えた別の産業用ロボットで実施することも可能である。
【0048】
このような段取り作業が完了した後、超音波ホーン駆動用の産業用ロボットを起動すると、ロボット制御装置は、まず、超音波振動実行開始記憶フラグFをリセットして初期化し(ステップs1)、産業用ロボットに対して所定量のホーン下降指令を出力して(ステップs2)、サーボモータに作用している反動トルクTr、より具体的には、サーボアンプの駆動電流値Trを読み込んで(ステップs3)、その値が設定値に達しているか否かを判別する(ステップs4)。
【0049】
そして、反動トルクTrが設定値に達していなければ、ロボット制御装置は、前記と同様にしてステップs1〜ステップs4の処理を繰り返し実行する。
【0050】
ここでいう設定値とは、固形ハンダ3をアルミケース1の周溝1aの底面と鉄パイプ2の下端面に馴染ませるために必要とされる加圧力に相当する値であり、図2(a)の例では15Kgfである。
【0051】
反動トルクTrが設定値に達するまでの間、ロボット制御装置から産業用ロボットに対して所定量のホーン下降指令が所定周期毎に繰り返し出力されるので、超音波ホーン5は等速度での下降を続けることになる。
【0052】
そして、超音波ホーン5の下端部が図2(a)に示されるようにして鉄パイプ2の上端部に接する位置まで下降すると、超音波ホーン5の下降動作が鉄パイプ2の干渉によって阻害されてサーボモータに負荷が作用する結果、反動トルクTrの値が徐々に増大していく。なお、超音波ホーン5の下降動作がホーン下降指令に追従しなくなる結果としてサーボアンプ内の位置ループ偏差の値(エラーレジスタの値)も増大することになるので、ステップs4の判別処理においては、サーボアンプの駆動電流値Trに代えて位置ループのエラーレジスタの値を判定するようにすることも可能である。
【0053】
そして、最終的に、反動トルクTrの値が設定値に達すると、鉄パイプ2の上端部が超音波ホーン5によって設定加圧力、例えば、15Kgfで押さえ付けられることになり、この段階で、ステップs4の判定結果が偽となる。
【0054】
そこで、ロボット制御装置は、垂直移動軸の現在位置記憶レジスタの値を参照し、超音波ホーン5の現在位置Pを読み込んで(ステップs5)、その値を初期位置記憶レジスタRに記憶する(ステップs6)。図2(a)の例では固形ハンダ3が2.5mmに押し潰されたときの超音波ホーン5の上下位置が記憶されることになる。
【0055】
なお、ここでいう現在位置記憶レジスタとは、産業用ロボットの各軸に対応して配備される現在位置記憶手段であり、産業用ロボットの各軸に設けられたパルスコーダ等の信号を受けて、産業用ロボットの各軸の位置を産業用ロボットの機械座標原点を基準としてリアルタイムで更新記憶する機能を備える。
【0056】
次いで、ロボット制御装置は、アルミケース1の外周部を包囲するようにして配備されている図示しないヒータへの通電を始め、アルミケース1と鉄パイプ2との接続部に位置する固形ハンダ3の加熱を開始する(ステップs7)。
【0057】
次いで、ロボット制御装置は、超音波振動実行開始記憶フラグFがセットされているか否かを判別する(ステップs8)。この段階では超音波振動実行開始記憶フラグFはセットされていないので、ロボット制御装置は、再び垂直移動軸の現在位置記憶レジスタを参照して超音波ホーン5の現在位置Pを読み込み(ステップs9)、初期位置記憶レジスタRの値と現在位置Pとの間の偏差、つまり、固形ハンダ3が2.5mmに押し潰されてからの超音波ホーン5のインクリメンタルな移動量の値|R−P|を求め、この値が設定値に達しているか否かを判別する(ステップs10)。
【0058】
ここでいう設定値とは、固形ハンダ3の温度が融点以下融点近傍の目標値K2+tに達したことを確認するための鉄パイプ2の下降移動量であり、図1におけるS、また、図2(a)の例では1mmに相当する値である。
【0059】
超音波ホーン5のインクリメンタル移動量|R−P|の値が設定値に達していない場合は固形ハンダ3の温度が目標値K2+tに達していないことを意味する。このような場合、ロボット制御装置は、再び、サーボモータに作用している反動トルクTrの値を読み込み(ステップs11)、その値が例えば15Kgfの加圧力に達しているか否かを判別する(ステップs12)。このような処理を行うのは、ヒータの加熱によって固形ハンダ3の温度が上昇してその硬度が低下すると、超音波ホーン5の下降動作が容易に許容されてホーン下降指令に追従するようになるため、鉄パイプ2に作用する加圧力が設定値である15Kgfを下回る可能性があるためである。
【0060】
ここで、反動トルクTrの値が設定値を下回ったことが確認された場合には、ロボット制御装置は再び産業用ロボットに対して所定量のホーン下降指令を出力して超音波ホーン5を下降させ、鉄パイプ2からの反力を得て、加圧力が設定値に達するように制御する(ステップs13)。つまり、前述したエラーレジスタの値を必要とされる加圧力に相当する一定の値に保持してサーボモータに一定の駆動電流(駆動トルク)を印加するのである。一方、反動トルクTrの値が設定値を下回っていなければ、ロボット制御装置は現状を維持し、現時点で作用している設定加圧力、つまり、15Kgfの加圧力を保持する。
【0061】
その後、ロボット制御装置は、超音波ホーン5のインクリメンタル移動量|R−P|の値が設定値に達してステップs10の判別結果が偽となるまでの間、前記と同様にして、ステップs8〜ステップs13またはステップs8〜ステップs12の処理を繰り返し実行し、鉄パイプ2に作用する加圧力を例えば15Kgfの設定値に保持する。
【0062】
このようにして、鉄パイプ2に作用する加圧力が設定値に保持された状態で、最終的に、超音波ホーン5のインクリメンタル移動量|R−P|の値が設定値である1mmの値に達したことがステップs10の判別処理で検出されると、ロボット制御装置は、超音波ホーン5に駆動指令を出力して鉄パイプ2に対する超音波振動の印加を開始させ(ステップs14)、超音波振動印加時間計測タイマTをリスタートさせて超音波振動の印加時間の計測を開始すると共に(ステップs15)、超音波振動実行開始記憶フラグFをセットして超音波振動の印加を開始したことを記憶する(ステップs16)。
【0063】
次いで、ロボット制御装置は、ステップs8の判別処理に移行し、超音波振動実行開始記憶フラグFがセットされているか否かを判別することになるが、この段階では既に超音波振動実行開始記憶フラグFがセットされているので、ロボット制御装置は、超音波振動印加時間計測タイマTの計測値が例えば5秒の設定値に達しているか否かを判別し(ステップs17)、タイマTの計測値が設定値に達していなければ、前記と同様にして、ステップs8,ステップs17およびステップs11〜ステップs13またはステップs11〜ステップs12の処理を繰り返し実行して、鉄パイプ2に作用する加圧力を例えば15Kgfの設定値に保持する。
【0064】
そして、このような処理を繰り返し実行する間に、超音波振動印加時間計測タイマTの計測値が設定値に達したことがステップs17の判別処理で検出されると、ロボット制御装置は、超音波ホーン5に動作停止指令を出力して鉄パイプ2に対する超音波振動の印加を停止させ(ステップs18)、ヒータへの通電を停止してアルミケース1と鉄パイプ2との接続部に対する過熱を終了させて(ステップs19)、産業用ロボットに退避位置復帰指令を出力して超音波ホーン5を初期の退避位置に戻し(ステップs20)、超音波ソルダリングに関連した一連の作業工程を終了する。
【0065】
この段階で超音波ホーン5とヒータおよび産業用ロボットが初期状態に復帰するので、改めて次のアルミケース1と鉄パイプ2および固形ハンダ3の段取り作業を行うことにより、前記と全く同様にして、次のアルミケース1と鉄パイプ2に対する超音波ソルダリングを実施することができる。
【0066】
既に述べた通り、段取り作業自体を別の産業用ロボットで行うことも可能であり、その場合は、超音波ホーン5を昇降動作させる超音波ソルダリング用の産業用ロボットと段取り用の産業用ロボットとの間で動作完了信号の遣り取りを実施することで、多数のアルミケース1と鉄パイプ2に対する超音波ソルダリング作業を全自動で連続的に実施することができるようになる。
【0067】
以上、一実施形態として、固形ハンダ3の変形量を鉄パイプ2または超音波ホーン5の下降移動量から間接的に検出することによって固形ハンダ3の温度を確認するようにした実施形態について述べたが、固形ハンダ3の変形量は時間との関数でもあるので、固形ハンダ3の変形量に代えて固形ハンダ3の変形速度に基いて固形ハンダ3の温度を確認することも可能である。
【0068】
図1から明らかなように区間Aおよび区間Cでは固形ハンダ3は全く変形せず変形速度は0であって、その変形速度が0以上となるのは図1におけるBの区間に限定される。従って、固形ハンダ3の温度が融点以下融点近傍のある温度K2℃に達した段階で超音波振動の印加を開始するような設定を行う場合には、固形ハンダ3の変形速度が0を越えた段階で超音波振動の印加を開始すればよいことになる。
【0069】
固形ハンダ3の変形速度を検出する最も簡単な方法は、図4に示したフローチャートにおけるステップs11とステップs12の間に、初期位置記憶レジスタRに現在位置Pの値を代入するための工程s11’を設け、ステップs10の処理において1処理周期分の移動量|R−P|、つまり、単位時間当たりの移動量である変形速度を求め、その値が速度の設定値を越えなければステップs11の処理に移行させる一方、その値が速度の設定値を越えた場合にはステップs14の処理に移行させるようにすればよい。
【0070】
また、一般に、固形ハンダ3の変形速度はその温度が融点に接近するにつれて速まるので、前述したステップs10の処理で判定に使用する速度の設定値を適切に選択することにより、K2から融点に至る温度の範囲内で任意の温度K2+tを選択し、固形ハンダがこの選択温度K2+tに到達したことを確認することも可能である。
【0071】
【発明の効果】
本発明は、ハンダが完全に溶融していない段階でワークの超音波振動を開始してハンダ付け作業を行うようにしたので、溶融したハンダの流れ出しと飛び散りを防止することができる。
また、ワークの超音波振動が固形ハンダに与える振動エネルギーによって生じる温度上昇を利用してハンダを溶融することが可能となるので、超音波振動のエネルギーを無駄なく利用することができるようになる。
更に、超音波振動の印加を開始した時点で固形ハンダの溶融が始まり、直ちに実質的なハンダ付け作業が開始されるので、超音波振動の印加を開始するタイミングとその時のハンダの温度との相関関係が常に一定のものとなり、ハンダ付けの品質も常に一定に保持される。
【0072】
また、ワーク間に挿入された固形ハンダの変形量または変形速度をワーク間の相対的な離間距離に相当する物理量の変化によって検出し、その変形量または変形速度が設定値を越えているか否かによって接合部の固形ハンダの温度が融点以下融点近傍の温度に達しているかどうかを判定するようにしたため、ワークの初期温度や外気温の影響を受ける加熱所要時間とは無関係に固形ハンダの溶融開始時点を的確に検出することができ、しかも、赤外線センサ等のような温度検出手段とは違って別の熱源による外乱の影響を受けることがなく、また、外部からは見えない凹凸嵌合部に介装された固形ハンダの温度も適切に検出することができるようになる。
【0073】
更に、超音波振動の印加を開始するタイミングとその時のハンダの温度との相関関係を常に一定に保った状態で超音波振動の印加時間を調整することができるため、過剰な加熱や過剰な超音波振動の印加によるハンダの特性変化等の弊害を生じることなく高品質のハンダ付け作業が実施できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】固形ハンダの温度が融点以下融点近傍の温度に達したか否かを判定するための方法について簡略化して示した図である。
【図2】図2(a)は二輪車のウォーターポンプを構成するアルミケースと鉄パイプを接続して超音波ソルダリングを実施するときの段取り状態について示した部分断面図、図2(b)は超音波振動の印加開始タイミングにおける鉄パイプの状態を示した部分断面図である。
【図3】超音波ソルダリングの工程を完全な自動制御によって行う場合の処理の概略について示したフローチャートである。
【図4】超音波ソルダリングの工程を完全な自動制御によって行う場合の処理の概略について示したフローチャートの続きである。
【図5】超音波ソルダリングの工程を完全な自動制御によって行う場合の処理の概略について示したフローチャートの続きである。
【図6】アルミケースと鉄パイプの超音波ソルダリングにおける超音波振動印加時間と不良発生率との相関関係を示したグラフである(実験結果)。
【図7】加熱開始前のワークの温度や外気温が固形ハンダの溶融所要時間に与える影響について示した概念図である(従来技術の問題点)。
【符号の説明】
1 アルミケース
1a 周溝
2 鉄パイプ
3 固形ハンダ
4 ワーク置台
5 超音波ホーン
Claims (5)
- 接合部に固形ハンダを挿入したワークを相互に加圧すると共にその接合部を加熱し、少なくとも一方のワークに超音波振動を印加してハンダ付け作業を行う超音波ソルダリング方法であって、
一定の加圧力で前記ワークに押圧しつつ前記固形ハンダを加熱したときの前記ワーク間の相対的な離間距離の変化を検出することにより、該固形ハンダの変形量または変形速度を検出し、一定の加圧力を受けた前記固形ハンダの押圧変形が急激に進み、且つ前記ハンダが完全に溶融していない段階で前記少なくとも一方のワークに対する超音波振動の印加を開始し、前記ワークの超音波振動が固形ハンダに与える振動エネルギーによって生じる温度上昇を利用して前記固形ハンダを溶融させることにより、前記超音波振動の印加を開始した時点で前記固形ハンダの溶解を始めさせ、直ちに実質的なハンダ付け作業を開始することを特徴とした超音波ソルダリング方法。 - 前記固形ハンダの溶融開始時点を起点とする時間制御によって、超音波振動の印加開始から設定時間経過後に超音波振動の印加を停止することを特徴とした請求項1記載の超音波ソルダリング方法。
- 作業台の上に固定された一方のワークの上に固形ハンダを介して載置された他方のワークを、超音波振動子を内蔵した前記超音波ホーンを介して前記一方のワークに向けて押圧する昇降機構と、
該昇降機構を駆動するモータと、
前記2つのワークの接合部周辺に設けられた加熱手段と、
前記昇降機構の上下位置をリアルタイムで更新記憶する現在位置記憶手段と、
設定速度に相当する所定周期毎の移動指令と、位置ループにおける位置偏差もしくは電流ループにおける駆動電流とに基いて前記モータを駆動制御し、かつ、前記加熱手段および超音波振動子を駆動制御する制御装置とを備えた押圧装置を用いて超音波ソルダリングを行なうための超音波ソルダリング制御方法であって、
前記制御装置が、前記モータに所定周期毎の移動指令を出力して前記昇降機構を下降させつつ、位置ループにおける位置偏差もしくは電流ループにおける駆動電流を検出して前記モータに作用する反動トルクを逐次検知し、
該反動トルクが反動トルクの設定値に達した時点で、前記現在位置記憶手段の値を記憶して前記昇降機構の移動量の計測を開始すると共に、前記加熱手段の駆動を開始し、
前記検出される反動トルクが前記反動トルクの設定値と一致するように所定周期毎の移動指令の出力を調整しつつ、前記現在位置記憶手段の現在値と前記記憶された値との偏差を逐次検出し、
前記現在位置記憶手段の現在値と前記記憶された値との偏差が移動量の設定値に達した時点で前記超音波振動子の駆動を開始することを特徴とした超音波ソルダリング制御方法。 - 前記現在位置記憶手段の現在値と前記記憶された値との偏差が移動量の設定値に達した時点で前記超音波振動子の駆動を開始する代わりに、
前記現在位置記憶手段における現在値の単位時間当たりの変化量が速度の設定値を超えた時点で前記超音波振動子の駆動を開始するようにしたことを特徴とする請求項3記載の超音波ソルダリング制御方法。 - 前記超音波振動子の駆動が開始された時点で、前記制御装置が経過時間の計測を開始し、該経過時間が超音波振動印加時間の設定値に達した時点で、前記超音波振動子および前記加熱手段の駆動を停止させ、前記昇降機構を下降させるための移動指令の出力を停止させることを特徴とした請求項3または請求項4記載の超音波ソルダリング制御方法。
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