JP2008154436A - ロータおよび回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータコアの軸方向の伝熱が促進されたロータおよび該ロータを含む回転電機を提供する。
【解決手段】ロータ120は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されたロータコア121と、ロータコア121に埋設された永久磁石122とを備える。ロータコア121には、複数の電磁鋼板をかしめたカシメ部121Aが形成されている。カシメ部121Aは、永久磁石122の近傍における相対的に磁束密度が低い部分、または、電磁鋼板における相対的に発熱量が大きい部分に形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】ロータ120は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されたロータコア121と、ロータコア121に埋設された永久磁石122とを備える。ロータコア121には、複数の電磁鋼板をかしめたカシメ部121Aが形成されている。カシメ部121Aは、永久磁石122の近傍における相対的に磁束密度が低い部分、または、電磁鋼板における相対的に発熱量が大きい部分に形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、ロータおよび回転電機に関し、特に、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されたロータコアを有するロータおよび該ロータを含む回転電機に関する。
複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されたロータコアを有するロータが従来から知られている。
たとえば、特開平11−234932号公報(特許文献1)には、積層鉄心の中央孔に銅系またはアルミ系の金属からなるスリーブを挿入し、該スリーブ内にシャフトを圧入するようにしたロータ構造が開示されている。
また、特開平9−233749号公報(特許文献2)、特開2003−32921号公報(特許文献3)および特開2005−102460号公報(特許文献4)においては、ロータコアを構成する積層鋼板をリベットまたはボルトにより軸方向に締結することが記載されている。
特開平11−234932号公報
特開平9−233749号公報
特開2003−32921号公報
特開2005−102460号公報
複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されたロータコアにおいては、各々の電磁鋼板どうしが積層方向に絶縁されており、ロータコアの軸方向への伝熱が抑制されるという問題があった。
特許文献1〜4においては、ロータコアの軸方向に金属製スリーブ、リベットまたはボルトが挿入されているが、これらの部材と積層鋼板との間には隙間が形成されるため、これらの部材は、ロータコアの軸方向の伝熱を促進する部材として必ずしも十分に機能しない。なお、特許文献1〜4における上記の各部材は、そもそも、軸方向の伝熱促進を意図して設けられたものでは無い。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ロータコアの軸方向の伝熱が促進されたロータおよび該ロータを含む回転電機を提供することにある。
本発明に係るロータは、1つの局面では、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、該軸方向に形成された穴部を有するロータコアと、穴部に挿入された永久磁石とを備える。
本局面において、1つの例として、永久磁石の近傍における相対的に磁束密度が低い部分に、複数の電磁鋼板をかしめたカシメ部が形成される。また、他の例として、電磁鋼板における相対的に発熱量が大きい部分に、複数の電磁鋼板をかしめたカシメ部が形成される。
上記構成によれば、複数の電磁鋼板をかしめたカシメ部を形成することにより、複数の電磁鋼板間での伝熱を促進することができるので、ロータコアにおける軸方向の伝熱を促進することができる。
好ましくは、上記ロータにおいて、カシメ部は、その外形が電磁鋼板の主表面上において磁束の流れに沿うように形成される。
これにより、ロータコアにおける磁束の流れに与える影響を低減しながら、ロータコアにおける軸方向の伝熱を促進することができる。
本発明に係るロータは、他の局面では、回転シャフトと接する内周面を有するリング状の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されたロータコアを備え、複数の電磁鋼板が内周面上で溶接により接合されている。
上記構成によれば、ロータコアの内周面に溶接部を設けることにより、複数の電磁鋼板間での伝熱を促進することができるので、ロータコアにおける軸方向の伝熱を促進することができる。
本発明に係るロータは、さらに他の局面では、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、該軸方向に形成された穴部を有するロータコアと、穴部に挿入された棒状の熱伝達部材と、穴部の内周面と熱伝達部材の外周面との間に充填された、空気よりも熱伝達係数の高い充填材とを備える。
上記構成によれば、ロータコア内に軸方向に延びる熱伝達部材を設けることにより、ロータコアにおける軸方向の伝熱を促進することができる。ここで、穴部の内周面と熱伝達部材の外周面との間に充填材が設けられることで、ロータコアと熱伝達部材との間の熱伝達が促進される。
好ましくは、上記ロータにおいて、穴部の内周面および熱伝達部材の外周面に互いの対向面積を増大させる凹凸部が形成される。
上記構成によれば、ロータコアに形成された穴部の内周面と熱伝達部材の外周面との対向面積が増大するので、ロータコアと熱伝達部材との間の熱伝達がさらに促進される。
本発明に係る回転電機は、上述したロータを含む。これにより、ロータコアの軸方向の伝熱が促進された回転電機が提供される。
本発明によれば、ロータコアの軸方向の伝熱を促進することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
図1は、後述する本発明の実施の形態1〜3に係るロータを含む回転電機を示す断面図である。図1を参照して、モータおよび/またはジェネレータである回転電機100は、回転シャフト110と、回転シャフト110に固設されたロータ120と、ステータ130とを含んで構成される。
ロータ120は、回転シャフト110に取り付けられたロータコア121を有する。ロータコア121には、軸方向に延びる穴部1211が形成され、穴部1211に永久磁石122が埋め込まれている。ロータコア121は、鉄または鉄合金などからなる電磁鋼板を積層することにより構成される。永久磁石122は、たとえば、ロータコア121の外周近傍にほぼ等間隔を隔てて配置される。回転シャフト110は、軸受部(図示せず)を介して回転電機のケース(図示せず)に回転可能に取り付けられる。
ステータ130はリング状のステータコア131を有する。ステータコア131は、鉄または鉄合金などからなる電磁鋼板を積層することにより構成される。ステータコア131の内周面上には複数のティース部(図示せず)および該ティース部間に形成される凹部としてのスロット部(図示せず)が形成されている。スロット部は、ステータコア131の内周側に開口するように設けられる。
3つの巻線相であるU相、V相およびW相を含むステータコイル132は、スロット部に嵌り合うようにティース部に巻き付けられる。U相、V相およびW相は、互いに円周上でずれるように巻き付けられる。なお、U相、V相およびW相は、それぞれが互いに異なる1つのティース部に巻回されてもよいし(本願明細書では、これを「集中巻」と称する。)、一部が互いにオーバーラップするようにそれぞれが複数のティース部に巻回されてもよい(本願明細書では、これを「分布巻」と称する。)。
図1に示される回転電機100は、典型的には、ハイブリッド車(HV:hybrid vehicle)に搭載されるが、その用途はハイブリッド車に限定されず、たとえば燃料電池車や電気自動車に搭載されてもよい。
回転電機100の動作時に、ロータ120は発熱する。ロータ120の放熱性が十分でないと、永久磁石122が熱減磁し、回転電機100の駆動力が低下する場合がある。したがって、ロータ120の放熱性を向上させることは重要である。集中巻の場合は、分布巻の場合と比較して、回転時の磁束の変動がより大きく、発熱量が大きいため、ロータ120の放熱性を向上させることがさらに重要である。
ロータコア121を構成する各々の電磁鋼板の主表面上には、「絶縁部」となる無機塗料が塗布されている。この無機塗料は、電磁鋼板を構成する鉄や鉄合金などに比べて熱を伝え難いので、積層鋼板からなるロータコア121においては、軸方向の伝熱が制限されるという問題がある。
本願発明者らは、後述する実施の形態1〜3のように、ロータコア121の軸方向に延在する「熱伝達促進部」を構成することにより、ロータ120の軸方向の伝熱を促進する構造を考案した。
(実施の形態1)
図2は、実施の形態1に係るロータを示す断面図である。図2を参照して、本実施の形態に係るロータ120においては、複数の電磁鋼板をかしめた「熱伝達促進部」としてのカシメ部121Aがロータコア121の軸方向に延びるように形成されている。カシメ部121Aにおいては、複数の電磁鋼板を構成する鉄や鉄合金が、無機塗料を介さずに接触するため、複数の電磁鋼板間の熱伝達が促進される。そして、カシメ部121Aがロータコア121の軸方向に延びるように形成されることにより、ロータコア121の軸方向における熱伝達が促進される。ロータ120では、図2に示すように、ロータコア121の軸方向全体にわたってカシメ部121Aが形成されている。
図2は、実施の形態1に係るロータを示す断面図である。図2を参照して、本実施の形態に係るロータ120においては、複数の電磁鋼板をかしめた「熱伝達促進部」としてのカシメ部121Aがロータコア121の軸方向に延びるように形成されている。カシメ部121Aにおいては、複数の電磁鋼板を構成する鉄や鉄合金が、無機塗料を介さずに接触するため、複数の電磁鋼板間の熱伝達が促進される。そして、カシメ部121Aがロータコア121の軸方向に延びるように形成されることにより、ロータコア121の軸方向における熱伝達が促進される。ロータ120では、図2に示すように、ロータコア121の軸方向全体にわたってカシメ部121Aが形成されている。
図3は、ロータ120の上面図である。図3を参照して、カシメ部121Aは、永久磁石122の近傍に位置するように、永久磁石122の径方向内方に形成されている。ロータ120の回転時には、永久磁石122が発熱することにより、永久磁石122の近傍に位置するロータコア121の温度が高くなる傾向にある。したがって、永久磁石122の近傍にカシメ部121Aを形成することにより、この部分での軸方向の伝熱を促進して、ロータ120の温度が過度に上昇することを効果的に抑制することができる。
また、図3において、カシメ部121Aは、永久磁石122の幅方向中心(磁極の中心)の近傍に設けられている。永久磁石122の内径側の磁極の中心付近では、磁束密度は比較的低い(より具体的には、永久磁石122から一定距離だけ離れた位置における永久磁石122の周方向全体の平均値よりも低い)傾向にある。したがって、上記のように、カシメ部121Aを永久磁石122の内径側の磁極の中心に設けることで、磁束の流れに対する影響を最小限にとどめながら、ロータ120の軸方向の伝熱を促進することができる。
また、図3において、カシメ部121Aは、ロータコア121の径方向に延びる長方形の平面形状を有している。このようにすることで、図3中の矢印のように永久磁石122からロータコア121の内径側に向かう磁束の流れが形成されるロータ120において、カシメ部121Aの外形を磁束の流れ方向に沿わせることができる。この結果、磁束の流れに対する影響を最小限にとどめながら、ロータ120の軸方向の伝熱を促進することができる。
図4は、変形例に係るロータ120の上面図である。図4を参照して、本変形例に係るロータ120においては、カシメ部121Aが三角形の平面形状を有している。このようにすることで、図4中の矢印のように、永久磁石122から該磁石の幅方向に広がりながらロータコア121の内径側に向かう磁束の流れが形成されるロータ120において、カシメ部121Aの外形を磁束の流れ方向に沿わせることができる。この結果、磁束の流れに対する影響を最小限にとどめながら、ロータ120の軸方向の伝熱を促進することができる。
図5は、他の変形例に係るロータ120の上面図である。図5を参照して、本変形例に係るロータ120においては、カシメ部121Aが略円形の平面形状を有している。カシメ部121Aは、このような丸カシメにより構成されてもよい。丸カシメは、その外形が磁束の流れに沿いやすい傾向にある。
図6は、さらに他の変形例に係るロータ120の上面図である。図6を参照して、本変形例においては、永久磁石122が略V字形状に配置されている。そして、カシメ部121Aは、略V字形状の中心付近に形成されている。この部分では、磁束密度は比較的低い傾向にあるので、磁束の流れに対する影響を最小限にとどめながら、ロータ120の軸方向の伝熱を促進することができる。
ロータコア121における磁束密度の分布および磁束の流れ方向は、回転電機100の仕様によって変化する。カシメ部121Aの位置および平面形状は、個々の仕様の回転電機100におけるロータコア121内の磁束密度の分布および磁束の流れに応じて、たとえば図3〜図6に示されるように、適宜変更される。
図7は、さらに他の変形例に係るロータ120の上面図である。図7を参照して、本変形例においては、永久磁石122の近傍ではなく、複数の永久磁石122の中心付近であって、ロータコア121の外周面近傍に位置する部分にカシメ部121Aが形成されている。この部分では、ロータ120の回転時における電磁鋼板の発熱が相対的に大きく(より具体的には、ロータコア121全体の平均値よりも大きく)、ロータコア121の温度が比較的高くなる傾向にある。したがって、図7に示す位置にカシメ部121Aを形成することにより、ロータ120の温度が過度に上昇することを効果的に抑制することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係るロータ120によれば、複数の電磁鋼板をかしめたカシメ部121Aをロータコア121に形成することにより、複数の電磁鋼板間での伝熱を促進することができるので、ロータコア121における軸方向の伝熱を促進することができる。
上述した内容について要約すると、以下の様になる。すなわち、本実施の形態に係るロータ120は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、該軸方向に形成された穴部1211を有するロータコア121と、穴部1211に挿入された永久磁石122とを備える。ロータコア121には、複数の電磁鋼板をかしめたカシメ部121Aが形成されている。
図3〜図6の例では、カシメ部121Aは、永久磁石122の近傍における磁極の中心付近(すなわち、永久磁石122の近傍における相対的に磁束密度が低い部分)に形成されている。また、図7の例では、カシメ部121Aは、複数の永久磁石122の間であって、ロータコア121の外周面近傍に位置する部分(すなわち、電磁鋼板における相対的に発熱量が大きい部分)に形成されている。
(実施の形態2)
図8,図9は、それぞれ、実施の形態2に係るロータを示す断面図および上面図である。図8,図9を参照して、本実施の形態に係るロータ120においては、複数の電磁鋼板を溶接により接合した「熱伝達促進部」としての溶接部121Bがロータコア121の軸方向に延びるように形成されている。溶接部121Bは、ロータコア121と回転シャフト110とが接触する部分、すなわち、ロータコア121の内周面上に設けられる。溶接部121Bは、たとえば、TIG溶接により形成されてもよいし、スポット溶接により形成されてもよい。
図8,図9は、それぞれ、実施の形態2に係るロータを示す断面図および上面図である。図8,図9を参照して、本実施の形態に係るロータ120においては、複数の電磁鋼板を溶接により接合した「熱伝達促進部」としての溶接部121Bがロータコア121の軸方向に延びるように形成されている。溶接部121Bは、ロータコア121と回転シャフト110とが接触する部分、すなわち、ロータコア121の内周面上に設けられる。溶接部121Bは、たとえば、TIG溶接により形成されてもよいし、スポット溶接により形成されてもよい。
本実施の形態においては、図9に示すように、溶接部121Bは、回転シャフト110の全周にわたって形成されているが、溶接部121Bは、回転シャフト110の周方向の一部にのみ形成されていてもよい。
本実施の形態に係るロータ120によれば、ロータコア121の内周面に複数の電磁鋼板を一体化した溶接部121Bを設けることにより、複数の電磁鋼板間での伝熱を促進することができるので、ロータコア121における軸方向の伝熱を促進することができる。
また、ロータコア121の内周面近傍は、ロータ120の回転時の磁束の変動が比較的小さい。したがって、溶接部121Bをロータコア121の内周面上に設けることで、回転電機100の性能への影響を抑制しながら、ロータコア121における軸方向の伝熱を促進することができる。
(実施の形態3)
図10,図11は、それぞれ、実施の形態3に係るロータを示す断面図および上面図である。図10,図11を参照して、本実施の形態に係るロータ120においては、軸方向に延びる穴部1212がロータコア121に形成され、「熱伝達促進部」としての熱伝達部材124が穴部1212内に埋設されている。熱伝達部材124は、たとえば、アルミニウムや銅などの金属から構成される。また、熱伝達部材124は、典型的には、永久磁石122よりもロータコア121の内径側に設けられる。
図10,図11は、それぞれ、実施の形態3に係るロータを示す断面図および上面図である。図10,図11を参照して、本実施の形態に係るロータ120においては、軸方向に延びる穴部1212がロータコア121に形成され、「熱伝達促進部」としての熱伝達部材124が穴部1212内に埋設されている。熱伝達部材124は、たとえば、アルミニウムや銅などの金属から構成される。また、熱伝達部材124は、典型的には、永久磁石122よりもロータコア121の内径側に設けられる。
本実施の形態に係るロータ120によれば、ロータコア121内に軸方向に延びる熱伝達部材124を設けることにより、ロータコア121における軸方向の伝熱を促進することができる。
なお、本実施の形態においては、図11に示すように、周方向に並ぶ各々の永久磁石122の内径側に熱伝達部材124が1つずつ設けられているが、熱伝達部材124は、必ずしもすべての永久磁石122の内径側に設けられている必要は無く、また、各々の永久磁石122の内径側に複数の熱伝達部材124が設けられていてもよい。
ところで、図12に示すように、穴部1212の内周面と熱伝達部材124との隙間には、たとえば、ペースト状の金属フィラーまたはシリカフィラーからなる充填材124Aが充填されている。充填材124Aの熱伝達係数は、たとえば、0.2〜1.0(W/mK)程度であり、空気の熱伝達係数(0.03(W/mK)程度)よりも大きい。一例としては、充填材124Aの熱伝達係数は、空気の熱伝達係数の10倍〜100倍程度である。したがって、ロータコア121と熱伝達部材124との隙間に充填材124Aが充填されることにより、ロータコア121の熱が熱伝達部材124に伝わりやすくなり、ロータコア121における軸方向の伝熱をさらに促進することができる。
なお、充填材124Aは、穴部1212に挿入される熱伝達部材124の表面に塗布され、熱伝達部材124とともに穴部1212に挿入されることで形成されてもよいし、穴部1212に熱伝達部材124を挿入した後、その隙間に注入されることで形成されてもよい。
図13は、本実施の形態に係るロータ120の変形例における熱伝達部材124の周辺を示した上面図である。図13を参照して、本変形例においては、ロータコア121と熱伝達部材124とがスプライン嵌合している。このようにすることで、穴部1212の内周面と熱伝達部材124の外周面との対向面積が増大するため、ロータコア121と熱伝達部材124との間の熱伝達がさらに促進される。
なお、ロータコア121と熱伝達部材との間の熱伝達を促進する形状は、図13のようなスプライン形状に限定されず、穴部1212の内周面および熱伝達部材124の外周面の対向面積を増大させる任意の凹凸形状を採用することが可能である。
上述した内容について要約すると、以下の様になる。すなわち、本実施の形態に係るロータ120は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、該軸方向に形成された穴部1212を有するロータコア121と、穴部1212に挿入された棒状の熱伝達部材124と、穴部1212の内周面と熱伝達部材124の外周面との間に充填された、空気よりも熱伝達率の高い充填材124Aとを備える。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 回転電機、110 回転シャフト、120 ロータ、121 ロータコア、121A カシメ部、121B 溶接部、122 永久磁石、123 エンドプレート、124 熱伝達部材、124A フィラー、130 ステータ、131 ステータコア、132 ステータコイル、1211,1212 穴部。
Claims (7)
- 複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、該軸方向に形成された穴部を有するロータコアと、
前記穴部に挿入された永久磁石とを備え、
前記永久磁石の近傍における相対的に磁束密度が低い部分に、複数の前記電磁鋼板をかしめたカシメ部が形成される、ロータ。 - 複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、該軸方向に形成された穴部を有するロータコアと、
前記穴部に挿入された永久磁石とを備え、
前記電磁鋼板における相対的に発熱量が大きい部分に、複数の前記電磁鋼板をかしめたカシメ部が形成される、ロータ。 - 前記カシメ部は、その外形が前記電磁鋼板の主表面上において磁束の流れに沿うように形成される、請求項1または請求項2に記載のロータ。
- 回転シャフトと接する内周面を有するリング状の電磁鋼板を軸方向に積層して構成されたロータコアを備え、
複数の前記電磁鋼板が前記内周面上で溶接により接合された、ロータ。 - 複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され、該軸方向に形成された穴部を有するロータコアと、
前記穴部に挿入された棒状の熱伝達部材と、
前記穴部の内周面と前記熱伝達部材の外周面との間に充填された、空気よりも熱伝達係数の高い充填材とを備えた、ロータ。 - 前記穴部の内周面および前記熱伝達部材の外周面に互いの対向面積を増大させる凹凸部が形成された、請求項5に記載のロータ。
- 請求項1から請求項6のいずれかに記載のロータを含む、回転電機。
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