JP2008151916A - 大型フォトマスク基板のリサイクル方法 - Google Patents

大型フォトマスク基板のリサイクル方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008151916A
JP2008151916A JP2006338344A JP2006338344A JP2008151916A JP 2008151916 A JP2008151916 A JP 2008151916A JP 2006338344 A JP2006338344 A JP 2006338344A JP 2006338344 A JP2006338344 A JP 2006338344A JP 2008151916 A JP2008151916 A JP 2008151916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
photomask
regenerated
glass
glass substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006338344A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuhei Ueda
修平 上田
Yukio Shibano
由紀夫 柴野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2006338344A priority Critical patent/JP2008151916A/ja
Priority to MYPI20072194A priority patent/MY147937A/en
Priority to CN2007101691562A priority patent/CN101246312B/zh
Priority to SG200718658-8A priority patent/SG144078A1/en
Priority to US12/000,542 priority patent/US7906256B2/en
Priority to KR1020070130677A priority patent/KR100973640B1/ko
Priority to EP07254871.2A priority patent/EP1933204B1/en
Priority to TW096148073A priority patent/TWI432891B/zh
Priority to RU2007146764/28A priority patent/RU2458378C2/ru
Publication of JP2008151916A publication Critical patent/JP2008151916A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/82Auxiliary processes, e.g. cleaning or inspecting
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/62Pellicles, e.g. pellicle assemblies, e.g. having membrane on support frame; Preparation thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7003Alignment type or strategy, e.g. leveling, global alignment
    • G03F9/7023Aligning or positioning in direction perpendicular to substrate surface
    • G03F9/7034Leveling
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/582Recycling of unreacted starting or intermediate materials

Abstract

【解決手段】使用済大型フォトマスク基板のパターン化遮光膜を除去して再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板を得る工程、
大型フォトマスク用素ガラス基板をサンドブラストを用いて表面加工する工程、
表面加工された大型フォトマスク用素ガラス基板を再研磨して再生大型フォトマスク用素ガラス基板を得る工程、
再生大型フォトマスク用素ガラス基板に遮光膜を塗付して再生大型フォトマスク用ブランクスを得る工程、
再生大型フォトマスク用ブランクスの遮光膜をマザーガラスの露光に適応させたパターンにパターン化して、再生フォトマスク基板を得る工程
を含む大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
【効果】本発明のリサイクル方法から形成される再生大型フォトマスク基板により、露光精度、重ね合わせ精度及び解像度が向上し、高精細な大型パネルの露光も可能となり、露光補正の負担を軽減させ、パネルの歩留まりを向上させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、特にTFT液晶パネルのアレイ側のフォトマスク基板やカラーフィルター用フォトマスク基板として用いられる大型フォトマスク基板のリサイクル方法に関する。
一般的にTFT液晶パネルは、TFT素子が組み込まれているアレイ側基板とカラーフィルターを装着した基板の間に液晶を封入し、電圧をTFTでコントロールして液晶の配向を制御するアクティブ方法が採られている。
これまで液晶パネルはVGAからSVGA、XGA、SXGA、UXGA、QXGAと高精細化が進んでおり、100ppi(picel per inch)クラスから200ppiクラスの精細度が必要といわれている。また、露光範囲が大きくなってきたこともあり、これに伴い露光精度や重ね合わせ精度は厳しくなってきている。
アレイ側の製造の際には、大型フォトマスクと呼ばれる回路の書かれた原版を露光により、無アルカリ等のマザーガラスに何層も焼き付けるという方法が採られている。一方、カラーフィルター側も同様に染料含浸法と呼ばれるリソグラフィー技術を用いた方法で製造されている。アレイ側、カラーフィルター側のいずれの製造においても大型フォトマスク基板が必要であり、精度のよい露光を実現するため、これら大型フォトマスク基板の材料としては線膨張係数の小さい合成石英ガラスが主として使用されている。
また、低温ポリシリコンという技術によりパネルを製造することも行われているが、この場合、パネルの画素とは別にガラスの外周部にドライバー回路等を焼付けるといった検討がなされ、より高精細の露光が要求されている。
このように高精度露光を実現させていくためには、基板の平坦度が重要である。実際に使用される状態を考慮した、つまり露光装置に支持した状態において高平坦な大型フォトマスク用基板が望ましい。
一方、大型フォトマスク基板は合成石英製であるため高価であるが、フォトマスクとして利用された後に不要になった場合に、別のマスクパターンを焼き付けて再生することができれば大きなコストメリットが得られる。
しかしながら、大型フォトマスク用基板を再利用するためには、連続的な露光やそのための搬送操作等の他、除膜処理によって不用意に発生した傷又は汚れを除去するために、再度研磨を行う必要がある。また、描画によってガラス内部にまで及んだ熱的歪みが残存し、これにより局部的に研磨レートが異なるようになり、結果として研磨によって石英ガラス表面に段差が生じてしまうこともあった。よって、更に上記歪み等を効率よく、少ない取り代で除去するような研磨条件を設定することが重要であった。
上記の大型フォトマスク用基板の再利用に関する操作は、再研磨の度に大型フォトマスク用基板の厚みを薄くさせるものである。大型フォトマスク用基板は薄くなれば、水平保持の際の自重変形量も多くなるため、TFT液晶パネルのアレイ側又はカラーフィルター側基板用のマザーガラスとのプロキシミティギャップのバラツキが顕著になる。これは結果として露光精度を下げることにつながる。
本発明者らは、先に、対角長が500mm以上の大型ガラス基板の水平保持した時の表面平坦度を、平坦度/対角長を4.8×10-5以下とし、平行度を50μm以下にする方法を提案した(特許文献1:特開2003−292346号公報、特許文献2:特開2004−359544号公報)。
しかしながら、上記歪み等を効率よく、少ない取り代で除去するような研磨条件を設定し、大型フォトマスク基板を有効にリサイクルする方法については検討されていなかった。
特開2003−292346号公報 特開2004−359544号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、リサイクル前の使用済大型フォトマスク基板から再生大型フォトマスク基板を効率よく、少ない取り代で得ることができる大型フォトマスク基板のリサイクル方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、使用済大型フォトマスク基板の表面及び厚みのバラツキ等の基板形状に影響されることなく、少ない取り代で再生フォトマスク基板を得ることができ、これにより露光装置内に取り付けられた状態で高平坦度になるフォトマスク基板を得ることに成功した。
即ち、再生後のフォトマスク基板を露光装置内に水平に保持する場合、基板チャック方法としては、基板の上面縁部を吸着(4辺支持又は2辺支持)する方法、あるいは基板の下面縁部を突状物で載置支持(通常、2辺支持)する方法があるが、いずれの方法においても、フォトマスク基板を水平保持すると、フォトマスク基板の自重により撓み変形し、この変形は、フォトマスク基板が大型化する程大きくなる。このような撓み変形は、フォトマスク基板の下側に配置されて露光されるマザーガラスと該フォトマスク基板とのプロキシミティギャップのバラツキを大きくし、露光精度に大きな悪影響を与える。
従来、このようなプロキシミティギャップのバラツキを低減する方法としては、上記のようにフォトマスク基板を露光装置内に保持する場合、例えば基板上面吸着の場合は基板上面縁部を上外側方にむかうような力を与えて基板中央付近の撓みを低減したり、基板下面支持の場合は、該基板支持部より外縁部側に上から力を与えて同様に基板中央部の撓みを低減することが行われていた。しかし、このように露光装置における基板の保持方法を工夫して露光装置側で補正し、プロキシミティギャップのバラツキを低減する方法は、その力の与え方の調整が面倒で手間を要する上、フォトマスク基板が大型化する程、大きな力が必要になり、その調整が困難になる。
一方、上記フォトマスク基板を形成するためのガラス基板を垂直保持時に平坦化したものを用いる方法は、フォトマスク基板乃至ガラス基板が対角長500mm以上、特に800mm以上、とりわけ1,800mm以上に大型化した場合、有効に機能しないものであった。
即ち、TFT液晶パネルのアレイ側用フォトマスク基板又はカラーフィルター側用フォトマスク基板を形成する対角長が500mm以上、特に800mm以上、とりわけ1,800mm以上の大型ガラス基板の表裏面平坦度や平行度を測定するには、光干渉式手法で得られる干渉縞の本数を数える方法や、レーザー変位計を基板表裏面上で近接走査させる方法が知られている。ここで、測定時の基板の保持方法は、従来から垂直保持であるが、実際に使用される時は水平に保持されるのが一般的であった。このように表裏面平坦度や平行度を測定する際に基板を垂直保持するようになったのは、基板を水平にして基板が自重変形した状態で精度を測定することは困難であること、使用される露光装置内での基板の水平保持方法が多彩であること、実際に使用される時と同じ条件で平坦度を測定することも困難である等の理由による。なお、基板の撓み量は、基板の厚みの3乗に反比例するので、サイズが大きくなると共に基板厚みも増す方向で基板の大型化が進められてきており、撓み量の観点では、基板を垂直保持して通常測定される基板の平坦度が数十μm以下であっても、実際に露光されるときには数十又は数百μmも自重によって大きく変形する可能性がある。基板が使用される所謂露光時の基板保持方法と基板の表裏面平坦度や平行度等の精度を測る時の保持方法が同一ならば、このような問題はないが、現状ではかかる方法で基板の表裏面平坦度及び平行度を精度よく測定する方法は開発されておらず、基板の表裏面平坦度及び平行度の測定は、特に基板が大型化する程、上述した基板の垂直保持での測定法に頼らざるを得ない。しかし、この測定法では、大型フォトマスク基板を露光装置内に取り付けた際の平坦度と大きな差が生じる。
例えば、現在供給されているTFT露光用大型フォトマスク用ガラス基板の平坦度についていえば、450×550×5mmサイズの基板として、垂直保持の状態で測定して、平坦度/対角長=6×10-6以下(平坦度:約4μm)が得られたとしても、水平4辺単純支持で基板を保持したとして材料力学的計算で予想される基板自重撓み量は平坦度/対角長=4.7×10-5(平坦度:約34μm)になるので、実質的に使用される水平時には平坦度は約34μm前後ということになる。また、1,220×1,400×13mmサイズの基板は、垂直保持の状態で測定して、平坦度/対角長=6×10-6以下(平坦度:約11μm)が得られたとしても、水平4辺単純支持で基板を保持したとして材料力学的計算で予想される基板自重撓み量は平坦度/対角長=1.3×10-4(平坦度:約243μm)になるので、実質的に使用される水平時には平坦度は約243μm前後ということになる。そして、このような撓みの補正に関しては、上述したように、従来露光装置側で主に対策をとっていたが、基板の大型化に伴い次第に困難になってきた。
なお、本明細書において、基板表面を露光時のマザーガラス対向面側(下面)とし、表面平坦度といえばこの面についての平坦度であり、また裏面を露光時の上面と定めて記載する。
本発明者らは、このような大型フォトマスク基板のリサイクル方法について検討した結果、使用済みの大型フォトマスク基板の遮光膜を除去し、加工ツールとしてサンドブラストを用いて表面加工し、更にこれを再研磨して、大型フォトマスク用素ガラス基板を得、これに遮光膜を形成してフォトマスク用ブランクスを形成し、以下常法に従ってフォトマスク基板を得ることが有効であること、この場合、このように再生されたフォトマスク基板は、この再生フォトマスク基板の互いに対向する両側縁部を露光装置に支持してこの露光装置に取り付けると共に、この再生フォトマスク基板と近接してTFT液晶パネルのアレイ側又はカラーフィルター側基板用のマザーガラスを配置し、前記露光装置からの光を前記再生フォトマスク基板を通して前記マザーガラスに照射し、このマザーガラスを露光する方法に好適に使用されることを見出した。
そして、特に再生フォトマスク基板をこのような用途に用いる場合、使用済大型フォトマスク基板の遮光膜を除去することによって得られた再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板(被再生素ガラス基板)をサンドブラストで表面加工するに際して、被再生ガラス基板材料の両面の平坦度及び平行度をその被再生ガラス基板材料を垂直保持の状態(水平時の自重撓みが発生しない状態)で正確に測定し、その垂直保持状態で得られた表裏面の平坦度及び平行度の高さデータに基づく平坦化加工除去量(1)、該基板材料の板厚及びサイズと該基板材料から得られるフォトマスク基板を水平に支持した際の支持位置から計算される自重撓み量分を考慮して除去するべき量(2)、該フォトマスク基板を露光装置に支持する際に発生する該基板支持による基板変形を考慮して除去するべき量(3)、露光されるマザーガラスを支持する定盤の精度歪み分から計算される除去するべき量(4)、及び後工程の再研磨工程として例えば両面研磨又は片面研磨を行う場合、この研磨における平坦度の変化を予め考慮して除去すべき量(5)を総合して最終的に必要十分な表裏面の平坦化加工及び変形修正加工の量及び加工除去部分を算出し、加工ツール又は基板材料を基板材料の面方向に移動させて基板材料の両面を各々除去処理することが有効で、これにより、水平に保持した時に平坦度/対角長が4.8×10-5以下である対角長が500mm以上、特に1,000mm以上の再生大型ガラス基板を得ることができ、これによりこの大型ガラス基板から形成される再生フォトマスク基板を露光装置に支持した場合、TFT液晶パネルのアレイ側又はカラーフィルター側基板用のマザーガラスとのプロキシミティギャップのバラツキが低減し、上述したような露光装置側での補正の必要がなくなり、あるいは補正が軽減されて、容易にプロキシミティギャップのバラツキをなくし得ることを知見したものである。
なお、本発明において、基板の平坦度は、被測定表面の最小2乗平面を基準面としたときの、基準面と被測定表面との距離の最大値(絶対値)と最小値(絶対値)との和であり、図1中のaとbとの和で表される。この平坦度は、一般に「SORI」と呼ばれる。一方、基板の平行度は、基板の裏面から表面までの距離の最大値と最小値との差であり、図2中のcで表される。この平行度は、一般にTTV(Total Thichness Variation)と呼ばれる。なお、図1中、1は基板、11は被測定表面、12は最小2乗平面、図2中、1は基板、13は基板表面、14は基板裏面である。
従って、本発明は、下記の大型フォトマスク基板のリサイクル方法を提供する。
請求項1:
(i)使用済大型フォトマスク基板のパターン化遮光膜を除去して再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板を得る工程、
(ii)前記工程で得られた大型フォトマスク用素ガラス基板を加工ツールとしてサンドブラストを用いて表面加工する工程、
(iii)前記工程で得られた表面加工された大型フォトマスク用素ガラス基板を再研磨して再生大型フォトマスク用素ガラス基板を得る工程、
(iv)前記工程で得られた再生大型フォトマスク用素ガラス基板に遮光膜を塗付して再生大型フォトマスク用ブランクスを得る工程、
(v)前記工程で得られた再生大型フォトマスク用ブランクスの前記遮光膜をマザーガラスの露光に適応させたパターンにパターン化して、再生フォトマスク基板を得る工程
を含む大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
請求項2:
前記再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板が、対角長が500mm以上であり、厚さが3mm以上である請求項1記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
請求項3:
前記再生フォトマスク基板が、この再生フォトマスク基板の互いに対向する両側縁部を露光装置に支持してこの露光装置に取り付けると共に、この再生フォトマスク基板と近接してTFT液晶パネルのアレイ側又はカラーフィルター側基板用のマザーガラスを配置し、前記露光装置からの光を前記再生フォトマスク基板を通して前記マザーガラスに照射し、このマザーガラスを露光する方法において使用されるものであり、
前記(ii)のサンドブラストを用いて表面加工する工程が、対角長が500mm以上であり、厚さが3mm以上の再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板を垂直保持した状態で得られた該素ガラス基板の表裏面の平坦度及び平行度の高さデータに基づく平坦化加工除去量、並びに、
前記再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板の板厚及びサイズと該素ガラス基板より得られる再生フォトマスク基板を水平に支持した際の支持位置から計算される自重撓み量分と、
前記再生フォトマスク基板を露光装置に支持する際に発生する再生フォトマスク基板支持による基板変形量分と、
露光されるマザーガラスを支持する定盤の精度歪み分と
から計算される変形修正加工量で前記再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板をサンドブラストにより加工除去して、垂直保持した際にマザーガラスに対向する側の表面が凹んだ断面円弧形状を有し、この大型フォトマスク用素ガラス基板から形成される再生フォトマスク基板がその互いに対向する両側縁部が前記露光装置に支持された際に水平に保持されて、前記マザーガラスとこの大型フォトマスク用素ガラス基板から形成される再生フォトマスク基板とのプロキシミティギャップのバラツキを低減する請求項2記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
請求項4:
前記(ii)及び(iii)における取り代が、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板の表裏面からそれぞれ最小20μm以上である請求項1、2又は3記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
請求項5:
前記(iii)の再研磨工程が、1次研磨工程及び2次研磨工程からなる請求項1〜4のいずれか1項記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
請求項6:
1次研磨工程が、酸化セリウムを含む研磨スラリーを用いた請求項5記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
請求項7:
2次研磨工程が、酸化セリウムを含む研磨スラリー又はコロイダルシリカを含むスラリーを用いた請求項5又は6記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
請求項8:
前記再生大型フォトマスク基板が、水平保持した時に表面平坦度/対角長が4.8×10-5以下の表面平坦度を有するものである請求項1〜7のいずれか1項記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
本発明の大型フォトマスク基板のリサイクル方法から形成される再生大型フォトマスク基板を用いることにより、露光精度、重ね合わせ精度及び解像度が向上し、高精細な大型パネルの露光も可能となる一方、露光補正の負担を軽減させ、パネルの歩留まりの向上にもつながる。また、従来からカラーフィルター側にしか使用できなかった、所謂プロキシミティータイプの露光装置であっても、従来は投影露光装置で対応されるのが一般的であったTFT用アレイ側に使用できたり、カラーフィルター側もR、G、Bに留まらずブラックマトリックスやフォトスペーサー用にもプロキシミティータイプの露光装置で対応できるというメリットが生まれる。
また、本発明に従った大型フォトマスク基板の作製においては、例えば基板を垂直に保持した場合、マザーガラス側の表面が凹状になった断面円弧状形状の大型フォトマスク基板が得られるが、このようなフォトマスク基板をリサイクルする場合、従来の単純な再研磨のみの場合ではリサイクル前の使用済大型フォトマスク基板の形状が残存するか又は少なくとも形状を任意に変化させることはできないが、サンドブラストを用いた場合、リサイクル前の使用済大型フォトマスク基板の形状に拘わらず、要求する大型フォトマスク基板に応じた所望の形状の大型フォトマスク基板を効率よく、少ない取り代で得ることができる。
更に、本発明のリサイクル方法により得られた再生大型フォトマスク基板を用いて露光すると、プロキシミティギャップを小さくできると共に、ギャップのバラツキを小さくすることができるため、プロキシミティギャップの制御を容易に行うことができる。これにより露光生産枚数を増加させることが可能となり、効率よく大型ガラス基板を露光することができる。
また、基板の再生回数を増やすことが可能になり、最終的に基板コストを下げることにもつながる。
また、本発明の再生大型ガラス基板から形成される再生フォトマスク基板を用いて投影露光した場合には、基板撓みによる光軸のズレ等の補正負担が軽減される。また、露光装置側でプロキシミティギャップ補正をほぼ不要にすることも可能となる。
本発明の大型フォトマスク基板のリサイクル方法は、特にTFT液晶パネルのアレイ側基板用やカラーフィルター側基板用として用いられるもので、対角長が500mm以上、厚さが3mm以上の再生大型フォトマスク基板を得る方法として有効であり、下記方法に従うものである。
(i)使用済大型フォトマスク基板のパターン化遮光膜を除去して再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板を得る工程、
(ii)前記工程で得られた大型フォトマスク用素ガラス基板を加工ツールとしてサンドブラストを用いて表面加工する工程、
(iii)前記工程で得られた表面加工された大型フォトマスク用素ガラス基板を再研磨して再生大型フォトマスク用素ガラス基板を得る工程、
(iv)前記工程で得られた再生大型フォトマスク用素ガラス基板に遮光膜を塗付して再生大型フォトマスク用ブランクスを得る工程、
(v)前記工程で得られた再生大型フォトマスク用ブランクスの前記遮光膜をマザーガラスの露光に適応させたパターンにパターン化して、再生フォトマスク基板を得る工程
を含む。
<遮光膜の除去>
本発明の大型フォトマスク基板のリサイクル方法では、初めに使用済大型フォトマスク基板のパターン化された遮光膜を除去する。使用済大型フォトマスク基板には、通常クロム膜等からなるパターンが描かれている遮光膜が形成されており、リサイクルに際してはこの遮光膜を除去することが必要となる。
遮光膜の除去は、形成されている遮光膜材料によって適宜選定され、素ガラス基板を侵すことなく、遮光膜のみを除去し得るものが用いられる。
Cr,Si,W,Al等の遮光膜の除去は、例えばCrの場合、硝酸第二セリウムアンモニウム(Ce(NO34・2NH4NO3)13.7質量%、過塩素酸3.3質量%及び水からなる除去液に、Siの場合KOHを含む除去液に使用済大型フォトマスク基板を浸漬して行うことが好ましい。
次に、遮光膜が除去された再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板(被再生素ガラス基板)を加工ツールとしてサンドブラストを用いて表面加工する。
<除去対象>
基板の大型化に伴い、(1)再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料自体の平坦化加工除去量に加え、(2)再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料の板厚及びサイズと該再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料から形成される再生大型フォトマスク基板を水平に支持した際の支持位置から計算される自重撓み量分と、(3)この再生大型フォトマスク基板を露光装置に支持する際に発生する再生大型フォトマスク基板支持による基板変形量分と、(4)露光されるマザーガラスを支持する定盤の精度歪み分、更には(5)サンドブラスト加工後の再研磨による変化量を予め考慮して、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料の加工を行うことが必要となる。なお、基板形状の測定は無重力状態が望ましいが、垂直状態で測定しても垂直時の基板自重変形量は、ここで作製される基板の精度には微細で無視できる。なお、基板材料のサイズは、基板材料の形状が正方形又は長方形の場合には、縦及び横の長さをいい、基板材料が円形の場合は直径をいう。
具体的には、本発明の再生大型フォトマスク用素ガラス基板の製造方法は、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料の両面の平坦度及び平行度をその再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料を垂直保持の状態(水平時の自重撓みが発生しない状態)で正確に測定し、その垂直保持状態で得られた表裏面の平坦度及び平行度の高さデータに基づく平坦化加工により除去するべき量[(1)]、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料の板厚及びサイズと該基板材料から得られる再生大型フォトマスク基板を露光装置に支持した際の支持位置から計算される自重撓み量分を予め考慮して除去するべき量[(2)]、再生大型フォトマスク基板を露光装置に支持する際に発生する基板支持による基板変形量分を考慮して除去するべき量[(3)]、露光されるマザーガラスを支持する定盤の精度歪み分を考慮して計算される除去するべき量[(4)]、及びサンドブラスト加工の後工程の再研磨として例えば両面研磨又は片面研磨を行う場合、この研磨における平坦度の変化を予め考慮して除去すべき量[(5)]の(1)〜(5)を総合して、最終的に必要十分な表裏面の除去量及び除去部分を算出する。なお、上記(2)、(3)、(4)の加工を総称して変形修正加工といい、(2)、(3)、(4)の加工除去量の合計を変形修正加工除去量という。
<平坦化加工>
まず、垂直保持状態で得られた表裏面の平坦度及び平行度の高さデータを基に除去するべき量について説明すると、原料となる再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料(板材)の平坦度測定及び平行度測定を行う。平坦度及び平行度の測定は、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料(板材)の自重変形を除くため、垂直保持して例えば黒田精工社製フラットネステスター(FTT−1500)等を使用して行うことができる。
即ち、本発明の方法としては、まず原料となる板材である再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料(板材)の平坦加工すべき面、即ち両面の平坦度の測定を行う。また、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料の平行度を考慮する場合は、両面の平坦度及び平行度の測定を行う。具体的には、まず、垂直保持状態で得られた表裏面の平坦度及び平行度の高さ(基板表裏面に垂直な方向)データを取得し、これに基づいて平坦化加工すべき面で計算される最小2乗平面を基準面とし、平坦化加工すべき面内で最も低い点に高さが合うように加工除去量を計算する。
以上のステップに基づいて該量を加工除去して平坦化加工及び後述する変形修正加工を行うことを、装置に命令を出し、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体でシミュレーションを行うことができる。
<自重撓み量分>
次に、再生大型フォトマスク基板の自重撓み量分は、前記平坦化加工により得られると予測される計算によって求められた面を基準面として、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料の板厚及びサイズと該基板材料から得られる再生大型フォトマスク基板を水平に支持した際の支持位置から材料力学的に計算される。なお、この場合の支持位置は、露光装置に支持した場合と同じ支持位置とする。
<基板変形>
また、露光装置内では再生大型フォトマスク基板がチャックされる際に変形するが、チャックされる部分の面積や形状又はチャック板の面精度、更に2辺支持や4辺支持の場合によっても変化量が異なる。いずれの状態も有限要素法を基本にシミュレーションすることは可能であるが、サンプルガラス基板材料を用いて実際に露光装置に支持した際の変化量を測定し、ここで得られた変化量に合うように加工すべきガラス基板材料における加工量を求めることが好ましい。
<定盤の精度歪み>
TFT液晶パネルのアレイ側又はカラーフィルター側基板用のマザーガラスと再生大型フォトマスク基板表面との距離のバラツキ、所謂プロキシミティギャップは、露光装置の定盤自体の加工精度、定盤の組み立て精度、露光時の温度変形等を考慮して定盤の平坦度、即ち定盤の精度歪みの影響も受けるので、これらも考慮して変形修正加工除去量を決める。この場合も、サンプルガラス基板材料を実際に露光装置に支持すると共に、サンプルマザーガラスを定盤に載置したときのプロキシミティギャップのバラツキを測定し、ここで得られた測定値に合うように加工すべきガラス基板材料における加工量を求めることが好ましい。
実際には、プロキシミティギャップのバラツキから上記平坦化加工、自重撓み量分を考慮した加工量を差し引いた差分が、基板変形及び定盤精度歪みに基づく加工量に相当する。
なお、プロキシミティギャップの測定は、下方からレーザー変位計を用いることにより測定することができる。
<サンドブラスト>
上記した計算量に基づいて平坦化及び変形修正加工除去を行うに際し、加工ツールがサンドブラストの場合、測定したデータをもとに基板材料の多く除去する部分ではサンドブラストノズルの移動速度を遅くして滞留時間を長くする一方、多く除去しない部分では逆にサンドブラストノズルの移動速度を速くして滞留時間を短くするといったように滞在時間をコントロールして、加工を行うことができる。
また、ノズル移動速度、エアー圧力を一定にし、基板とサンドブラストノズル間の距離をコントロールすることでも加工可能である。これはサンドブラストノズルと基板材料面との距離が近い場合は加工速度が速く、遠い場合は加工速度が遅いという加工特性を利用したものである。
更には、ノズル移動速度は一定とし、サンドブラストノズルよりのエアー吹き付け圧力を除去するべき部分で大きくし、除去するべきところが少ない所では弱くするといった圧力コントロールでも目的は達成できる。
加工ツールがサンドブラストノズルの場合、図3の装置を用いて加工を行うことができる。ここで、図3中、20は基板保持台、21はサンドブラストノズルを示し、22は砥粒の気流である。なお、1は基板である。
加工ツールは、X、Y方向に任意に移動できる構造であり、移動についてはコンピュータで制御できるものである。また、X−θ機構でも加工は可能である。エアー圧力は、使用砥粒や加工ツール−基板間の距離と関係しており、一義的に決められず、除去速度と加工歪み深さをみて調整することができる。
使用する砥粒は特に制約はないが、#600〜#3000番のものが好ましい。#600より粒径の大きい砥粒では加工による加工歪み層が大きく、加工歪み層を除去するために後工程での取り代が大きくなり、元の板厚を厚くする必要があるため素材が多く必要となるので、経済的に不利になる場合がある。一方、#3000より粒径が小さい場合は、除去速度が遅くなることでサンドブラスト加工に時間がかかることになる場合が生じる。
なお、サンドブラストに用いる微粒子は、酸化セリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム又は炭化珪素が好ましい。
<再研磨>
なお、サンドブラスト加工の後工程の再研磨における両面研磨又は片面研磨は、最終的に求められる面質、例えば面粗さをよくし、微細な欠陥がない面にするために行われるものである。また必要な取り代は、サンドブラストの加工歪み相当分以上あれば十分である。
仕上げ研磨は、基板材料の表面又は表裏両面を酸化セリウム等の研磨材を用いて柔らかい研磨クロス等を貼った両面研磨又は片面研磨装置等を用いて、常法によって行うことができる。
この場合、この再研磨工程は、1次研磨工程及び2次研磨工程の2工程を有することが、最終的な表面の面質及び総研磨時間の短縮の点から好ましく、1次研磨工程では、酸化セリウムを含む研磨スラリーを用いて研磨し、2次研磨工程では、酸化セリウムを含む研磨スラリー又はコロイダルシリカを含む研磨スラリーを用いて研磨することが好ましい。ここで、1次研磨スラリーの酸化セリウムの平均粒径は、光分散法による測定で0.7〜1.5μmのものを用いることが好ましく、2次研磨スラリーの酸化セリウムの平均粒径が0.3〜0.9μmで、1次研磨スラリーの酸化セリウムよりも細かい粒子のものを用いることが好ましい。また、コロイダルシリカとしては、平均粒径が0.1μm以下のものを用いることが好ましい。
なお、1次研磨では、不織布にウレタン樹脂が含浸された硬質パッドの他、ウレタン樹脂内及び表面に発泡を有する硬質ポリウレタン発泡パッド等が用いられる。一方、2次研磨では、パッド表面が柔らかい軟質ポリウレタン発泡パッド等が用いられる。
なお、実際の加工除去は、上記各要素から計算される除去量である(1)〜(5)を総合して得られる加工除去量を元に、加工ツール又は基板を基板面方向に移動させる速度(滞在時間)を変更させ、局所的に必要十分な量を基板材料の両面において各々加工ツールにより除去する。
ここで、上記サンドブラストによる表面加工工程及びその後の再研磨工程における合計取り代は、適宜選定し得、特に制限されるものではないが、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板の表裏面からそれぞれ最小20μm以上、特に30μm以上である。その上限は、基板厚さ等にもよるが、通常は1,000μm以下である。
<基板の説明>
上記の使用済フォトマスク基板から遮光膜を除去することにより得られた本発明の再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板は、対角長が500mm以上、特に800mm以上、とりわけ1,800mm以上であり、厚さは3mm以上である。対角長の上限は特に制限はないが、通常、2,500mm以下の寸法を有するものである。更に詳しく説明すると、対角長が825mm以下(500〜825mm)の場合には厚さが3mm以上6mm未満であり、対角長が800〜1,650mmの場合には厚さが6〜11mmであり、対角長が1,800〜2,150mmの場合には厚さが9〜16mmであり、対角長が2,151〜3,000mmの場合には厚さが9〜20mmである。なお、この大型フォトマスク用素ガラス基板の形状は、正方形、長方形、円形等であってもよく、円形の場合、対角長とは直径を意味する。
本発明のサンドブラスト加工及び再研磨することによって得られた再生大型フォトマスク用素ガラス基板は、垂直保持した際にマザーガラスに対向する側の表面中央部が凹んだ、断面円弧形状になる。また、基板露光時の基板保持の状態において、即ち水平時において、その表面平坦度/対角長が4.8×10-5以下、好ましくは2.4×10-5以下、特に好ましくは1.2×10-5以下である。なお、その下限は特に制限されないが、通常2×10-6以上である。また裏面は、表面程の平坦度は要求されないため、特に制限はないが、裏面平坦度/対角長は、好ましくは4.8×10-5以下、更に好ましくは2.4×10-5以下である。また、その下限も制限されないが、通常2×10-6以上である。
本発明の再生大型フォトマスク用素ガラス基板の平行度は50μm以下、特に10μm以下であることが好ましい。50μmを超えると基板を露光装置に設置する場合に露光ギャップを少なくするための補正等の作業に負担が掛かる場合がある。
<露光方法>
次に、得られた再生大型フォトマスク用素ガラス基板を用いて露光する方法について述べる。通常のフォトマスクの製版工程とほぼ同様の方法により、スパッタ装置にて大型ガラス基板表面にクロム薄膜等の遮光膜を設け、フォトマスクブランクスを形成する。この遮光膜上に更にレジスト材料等の感光材を塗布し、電子ビーム装置により、描画露光して、これを現像してレジストパターンを形成する。その後、このレジストパターンをクロム薄膜等遮光膜のエッチング用のマスクとして、クロム膜等の遮光膜からなるパターンを作製する。
なお、本発明において、遮光膜は、マザーガラスをフォトマスク基板を介して露光する際、光の完全透過を阻害し得るいずれの膜をも意味し、不透明膜に限られず、半透明膜乃至ハーフトーン膜であってもよく、また遮光膜の材質はCr,Si,W,Al等が挙げられ、これらの金属酸化物からなる反射防止膜を有するものでもよく、更に一層構成に限られず、多層膜構成であってもよい。
上記の方法により得られた再生フォトマスク基板を基板ステージ上に水平に載せるが、フォトマスク基板の支持位置は、フォトマスク基板の表面又は裏面の端辺より数mm又は数cm内側に入ったところが一般的である。具体的にはフォトマスク基板を水平にした状態で上面の外周2辺又は4辺で行い、帯幅は4cmで、アルミナセラミック等を使用して、例えば吸着、バキュームチャック等により行うことができる。セラミック板による固定の場合、セラミック板は剛直で、水平方向に自在にチルトできる構造になっていることが好ましく、吸着板の平坦度は5μm以下が好ましい。本発明により、基板の把持による変化量は予めプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体でシミュレーションを行うことができるからである。吸着板のチルト機構については必ずしも必要はなく、吸着板の精度の影響や基板の把持によって発生する応力による変化量も予めプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体でシミュレーションを行うことが可能で、またチルト角度による影響もシミュレーションできる。
また、フォトマスク基板の下側に設置される露光される側の所謂マザーガラスは、厚さ0.5〜1.2mmで、かつ厚み誤差が100μm以内のガラス板を用いることができる。なお、マザーガラスをチャックするステージは、平坦度を20μm以内、好ましくは5μm以内に仕上げたものを使用することができる。
その後、フォトマスク基板とマザーガラスとの間隔(プロキシミティギャップ)を、レーザー変位計によりほぼ全域にわたって測定する。得られるプロキシミティギャップは、長辺各4cm幅以外の全域において、平均50〜100μmであり、ギャップ誤差は0〜50μm、好ましくは0〜10μmである。
なお、本発明の露光方法は、フォトマスク基板とマザーガラスとを非接触の状態で露光する露光方法なら、他の露光方法(ミラープロジェクション方式又はレンズプロジェクション方式)にも適用可能である。この場合、プロキシミティギャップではないが、これらの方式も従来からフォトマスク基板の自重撓みの補正を露光装置側で行っていたため、本発明のガラス基板から形成されるフォトマスク基板を使用することにより、当然露光装置側の補正負担が低減又は省略できる。
このように、本発明によれば、ガラス基板の厚みに対してそれぞれのガラス基板自重撓みを計算し、予め撓み分だけ逆に変形させた形状にするため、従来の問題を一挙に解決することができる。また、ガラス基板の厚みを従来より薄く作ることも可能である。例えば、830×960×10mmtの自重撓み量は4辺単純支持の条件で材料力学的計算をすると89μm、830×960×8mmtなら139μm、830×960×6mmtなら247μmとなる。この撓み分だけ予め使用される面(露光時には下側になる面)を垂直時に凹形状に創生すれば水平時に高平坦になることになる。これは、薄い基板でも相当する撓み量を毎回計算し、その撓み量分だけ、予め逆方向に撓んだ形状にすることにより、事実上は露光装置に取り付けられる際に高平坦度の大型フォトマスク基板を得ることが可能であるということである。再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板は再加工、再研磨されるので必ず基板の厚みが再生前に比べて薄くなる。そして、その分だけ露光装置に取り付けられる際はより撓み易くなり、高平坦度の大型フォトマスク基板を得ることが困難である。本発明のリサイクル方法によれば、理論的には自重変形を考慮できる基板の厚みまで基板を再生することが可能である。よって、基板の再生回数を増やすことが可能になり、最終的に基板コストを下げることにもつながる。
また、本発明の再生大型フォトマスク用素ガラス基板から形成されるフォトマスク基板を用いて露光すると、プロキシミティギャップを小さくできると共に、均一化することができるため、プロキシミティギャップの制御を容易に行うことができる。これにより露光生産枚数を増加させることが可能となり、効率よくマザーガラスを露光することができる。更に、本発明の再生大型フォトマスク用素ガラス基板から形成される再生フォトマスク基板を用いて投影露光した場合には、基板撓みによる光軸のズレを補正する制御が容易になる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、以下の例で、平坦度は特にことわらない限り、表面平坦度を意味する。また、平坦度及び平行度の測定には、黒田精工社製のフラットネステスター(FTT−1500)を用い、基板材料を垂直に保持して行った。
[実施例1]
サイズ330×450mm(対角長:約558mm)、厚さ5.0mmの使用済大型フォトマスク基板のクロム遮光膜を除去し、ガラス基板(原料基板)を準備した。除膜には、硝酸第二セリウムアンモニウム(Ce(NO34・2NH4NO3)13.7質量%、過塩素酸3.3質量%及び水からなる除去液を用いた。
その後、基板材料(原料基板)の精度を垂直保持で測定した結果、表面平坦度が8μm(表面平坦度/対角長:1.43×10-5)、裏面平坦度が8μm、平行度は8μmであり、基板表面の中央部分が基準となる最小2乗平面に対して高い形状となっていた。
次に、この基板材料を水平保持した際の支持位置から材料力学的に計算される自重撓み量を算出する。そして、予めサンプルガラス基板材料を用いて実際に露光装置に支持した際の変化量と、このサンプルガラス基板材料とサンプルマザーガラスを定盤に載置したときのプロキシミティギャップのバラツキから基板変形及び定盤の精度歪みを考慮して、加工すべきガラス基板材料における加工量を求めた結果、垂直時における表面が11μmだけ凹になるように、同時に、裏面が11μmだけ凸になるように、更に上記垂直時に測定した表裏面の凹凸と厚みバラツキ量と、更にその後再研磨工程でおよそ両面で50μm研磨除去する時に変化する平坦度及び平行度も併せて考慮し、各部分の必要十分な変形修正加工除去量を決定し、以下に示す加工ツールにて移動速度を除去量に応じて制御し、除去工程を実施した。
具体的には、この基板材料を図3に示す装置の基板保持台に装着した。この場合、装置は、加工ツールにエアーで加圧できる構造のものを使用した。また、加工ツール(サンドブラストノズル)はX、Y軸方向に基板保持台に対して、ほぼ平行に移動できる構造となっている。砥粒は不二見研磨材(株)製FO#800を使用し、エアー圧力は0.1MPaとした。サンドブラストノズルの突出口は1mm×40mmの長方形の形状をしたものを使用し、サンドブラストノズルと基板面との間隔は40mmとした。
加工方法は図4のようにX軸に平行にサンドブラストノズルを連続的に移動させ、Y軸方向へは20mmピッチで移動させる方法を採った。この条件での加工速度は、予め測定して、300μm/minであった。
サンドブラストノズルの移動速度は、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料の片面及び表裏面の平坦度をその再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板材料を垂直保持の状態(水平時の自重撓みが発生しない状態)で正確に測定し、その垂直保持状態で得られた表裏面の平坦度及び平行度の高さデータを元に除去するべき平坦化加工量[(1)]、上記基板材料の板厚及びサイズと該基板材料より得られる再生大型フォトマスク基板を水平支持した際の支持位置から計算される自重撓み量分を予め考慮して除去するべき量[(2)]、上記再生大型フォトマスク基板を露光装置に支持する際に発生する再生大型フォトマスク基板支持による基板変形量分を予め考慮して除去するべき量[(3)]、露光されるマザーガラスを支持する定盤の精度歪み分を予め考慮して除去するべき量[(4)]、及びサンドブラスト加工の後工程の両面研磨又は片面研磨における平坦度の変化を予め考慮して除去すべき量[(5)]を総合的に鑑みて行ったが、基板形状で最も除去すべき量が少ない部分で50mm/secとし、両面の処理を行った。
その後、サンドブラスト加工された大型フォトマスク用素ガラス基板の両面を両面研磨装置で再研磨した。具体的には、1次研磨は研磨クロスとして硬質ポリウレタン発泡パッドを、研磨剤として酸化セリウムを使用し、15μmの取り代をとった。次いで、2次研磨は研磨クロスとして軟質ポリウレタン発泡パッドを、研磨剤としてコロイダルシリカを使用して5μmの取り代をとり、再研磨工程において基板表裏面をそれぞれ20μmずつ両面で40μm研磨した。その後、基板表面の平坦度を測定したところ、13μm(平坦度/対角長:2.3×10-5)のすり鉢状の形状であった。また、平行度は2μmであった。これは例えば再生フォトマスク基板を水平に4辺自由支持で露光装置に保持した時には計算上表面平坦度が2μm(平坦度/対角長:3.6×10-6)になる。よって、水平保持で2μm(平坦度/対角長:3.6×10-6)の平坦度を持つ基板が得られたということになる。なお、平坦度と平行度の測定は黒田精工社製のフラットネステスターを使用した。
次に、得られた再生大型フォトマスク用素ガラス基板を通常のフォトマスク基板の製版工程とほぼ同様の方法により、スパッタ装置にて基板表面にクロム薄膜を設けた後、更にレジスト材料(感光材)を塗布し、電子ビーム装置により、描画露光して、これを現像してレジストパターンを形成した。その後、このレジストパターンをクロム薄膜のエッチング用のマスクとして、クロム薄膜からなるパターンを作製した。
上記フォトマスク基板を基板ステージ上に水平に載せた。基板の固定は基板を水平にした状態で上面の外周2辺で行い、固定の帯幅は4cmで多孔質のセラミック板を使用して吸着により行った。セラミック板は剛直で、水平方向に自在にチルトできる構造になっており、吸着板の平坦度は1μmであった。
一方、フォトマスクの下側に設置された露光される側の所謂マザーガラスをチャックするステージは平坦度を5μm以内に仕上げたものを使用し、厚さ0.7mmで、かつ厚み誤差が2μm以内のサイズ300×400mmのガラス板を載せた。
その後、再生大型フォトマスク基板とマザーガラスとの間隔(プロキシミティギャップ)をレーザー変位計によりほぼ全域にわたって測定した。得られたプロキシミティギャップは各辺より4cm以外の全域において、最大53μm、最小47μmであり、ギャップ誤差は6μmであった。
[実施例2]
使用済大型フォトマスク基板材料のサイズが520×800mm(対角長:約954mm)、厚さが10.0mmのものを用いた以外は、実施例1と同じように処理した。
そして、プロキシミティギャップをレーザー変位計によりほぼ全域にわたって測定した。得られたプロキシミティギャップは各辺より各4cm以外の全域において、最大58μm、最小47μmであり、ギャップ誤差は11μmであった。
[実施例3]
使用済大型フォトマスク基板のサイズが850×1,200mm(対角長:約1,471mm)、厚さが10.0mmのものを用いた以外は、実施例1と同じように処理した。
そして、プロキシミティギャップをレーザー変位計によりほぼ全域にわたって測定した。得られたプロキシミティギャップは各辺より各4cm以外の全域において、最大59μm、最小47μmであり、ギャップ誤差は12μmであった。
[実施例4]
使用済大型フォトマスク基板のサイズが1,220×1,400mm(対角長:約1,857mm)、厚さが13.0mmのものを用いた以外は、実施例1と同じように処理した。
そして、プロキシミティギャップをレーザー変位計によりほぼ全域にわたって測定した。得られたプロキシミティギャップは各辺より各4cm以外の全域において、最大61μm、最小46μmであり、ギャップ誤差は15μmであった。
[実施例5]
使用済大型フォトマスク基板のサイズが1,220×1,400mm(対角長:約1,857mm)、厚さが8.0mmのものを用いた以外は、実施例1と同じように処理した。
そして、プロキシミティギャップをレーザー変位計によりほぼ全域にわたって測定した。得られたプロキシミティギャップは各辺より各4cm以外の全域において、最大61μm、最小46μmであり、ギャップ誤差は15μmであった。
[比較例1]
使用済大型フォトマスク基板のサイズを850×1,200mm(対角長:約1,471mm)、厚さを10.0mmとし、上記自重撓み量分を予め考慮せず、実施例1と同様に、基板を両面研磨装置で基板表裏面をそれぞれ20μmずつ両面で40μm研磨した。その後、平坦度を測定したところ、表面の平坦度は4μm(平坦度/対角長:2.7×10-6)であった。また、平行度は2μmであり、得られた再生大型フォトマスク基板には局所的に段差が生じていた。
得られた値に更に計算で得られる自重撓みを加算した値は、約193μm(平坦度/対角長:1.3×10-4)の凸形状であった。
次に、得られたガラス基板から実施例1と同様にしてフォトマスク基板を作製し、得られたフォトマスク基板を実施例1と同様に露光装置に設置し、プロキシミティギャップをレーザー変位計によりほぼ全域にわたって測定した。得られたプロキシミティギャップは各辺より各4cm以外の全域において、最大320μm、最小120μmであり、ギャップ誤差は200μmであった。
なお、上記で測定したプロキシミティギャップは、露光装置において補正は行っていない。
[比較例2]
使用済大型フォトマスク基板のサイズが1,220×1,400mm(対角長:約1,857mm)、厚さが8.0mmのものを用いた以外は、比較例1と同じように処理した。
その後、比較例1と同様に、両面を研磨し50μmの取り代を確認した後、平坦度を測定したところ、表面の平坦度は4μm(平坦度/対角長:2.2×10-6)であった。また、平行度は2μmであった。
次に、得られたガラス基板から比較例1と同様にしてフォトマスク基板を作製し、得られたフォトマスク基板を比較例1と同様に露光装置に設置し、プロキシミティギャップをレーザー変位計によりほぼ全域にわたって測定した。得られたプロキシミティギャップは各辺より各4cm以外の全域において、最大180μm、最小120μmであり、ギャップ誤差は60μmであった。
なお、上記で測定したプロキシミティギャップは、露光装置側においても補正して得られた値である。
上記実施例及び比較例の加工前と後の平坦度及び平行度の測定結果をまとめて表1に示す。
Figure 2008151916
平坦度を説明するための基板断面の概念図である。 平行度を説明するための基板断面の概念図である。 加工装置の概要を示す斜視図である。 加工ツールにおける移動態様を示す斜視図である。
符号の説明
1 基板
11 被測定表面
12 最小2乗平面
13 基板表面
14 基板裏面
20 基板保持台
21 加工ツール(サンドブラストノズル)
22 砥粒の気流

Claims (8)

  1. (i)使用済大型フォトマスク基板のパターン化遮光膜を除去して再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板を得る工程、
    (ii)前記工程で得られた大型フォトマスク用素ガラス基板を加工ツールとしてサンドブラストを用いて表面加工する工程、
    (iii)前記工程で得られた表面加工された大型フォトマスク用素ガラス基板を再研磨して再生大型フォトマスク用素ガラス基板を得る工程、
    (iv)前記工程で得られた再生大型フォトマスク用素ガラス基板に遮光膜を塗付して再生大型フォトマスク用ブランクスを得る工程、
    (v)前記工程で得られた再生大型フォトマスク用ブランクスの前記遮光膜をマザーガラスの露光に適応させたパターンにパターン化して、再生フォトマスク基板を得る工程
    を含む大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
  2. 前記再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板が、対角長が500mm以上であり、厚さが3mm以上である請求項1記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
  3. 前記再生フォトマスク基板が、この再生フォトマスク基板の互いに対向する両側縁部を露光装置に支持してこの露光装置に取り付けると共に、この再生フォトマスク基板と近接してTFT液晶パネルのアレイ側又はカラーフィルター側基板用のマザーガラスを配置し、前記露光装置からの光を前記再生フォトマスク基板を通して前記マザーガラスに照射し、このマザーガラスを露光する方法において使用されるものであり、
    前記(ii)のサンドブラストを用いて表面加工する工程が、対角長が500mm以上であり、厚さが3mm以上の再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板を垂直保持した状態で得られた該素ガラス基板の表裏面の平坦度及び平行度の高さデータに基づく平坦化加工除去量、並びに、
    前記再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板の板厚及びサイズと該素ガラス基板より得られる再生フォトマスク基板を水平に支持した際の支持位置から計算される自重撓み量分と、
    前記再生フォトマスク基板を露光装置に支持する際に発生する再生フォトマスク基板支持による基板変形量分と、
    露光されるマザーガラスを支持する定盤の精度歪み分と
    から計算される変形修正加工量で前記再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板をサンドブラストにより加工除去して、垂直保持した際にマザーガラスに対向する側の表面が凹んだ断面円弧形状を有し、この大型フォトマスク用素ガラス基板から形成される再生フォトマスク基板がその互いに対向する両側縁部が前記露光装置に支持された際に水平に保持されて、前記マザーガラスとこの大型フォトマスク用素ガラス基板から形成される再生フォトマスク基板とのプロキシミティギャップのバラツキを低減する請求項2記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
  4. 前記(ii)及び(iii)における取り代が、再生すべき大型フォトマスク用素ガラス基板の表裏面からそれぞれ最小20μm以上である請求項1、2又は3記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
  5. 前記(iii)の再研磨工程が、1次研磨工程及び2次研磨工程からなる請求項1〜4のいずれか1項記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
  6. 1次研磨工程が、酸化セリウムを含む研磨スラリーを用いた請求項5記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
  7. 2次研磨工程が、酸化セリウムを含む研磨スラリー又はコロイダルシリカを含むスラリーを用いた請求項5又は6記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
  8. 前記再生大型フォトマスク基板が、水平保持した時に表面平坦度/対角長が4.8×10-5以下の表面平坦度を有するものである請求項1〜7のいずれか1項記載の大型フォトマスク基板のリサイクル方法。
JP2006338344A 2006-12-15 2006-12-15 大型フォトマスク基板のリサイクル方法 Pending JP2008151916A (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006338344A JP2008151916A (ja) 2006-12-15 2006-12-15 大型フォトマスク基板のリサイクル方法
MYPI20072194A MY147937A (en) 2006-12-15 2007-12-07 Recycling of large-size photomask substrate
CN2007101691562A CN101246312B (zh) 2006-12-15 2007-12-10 大尺寸光掩模基板的重复利用
SG200718658-8A SG144078A1 (en) 2006-12-15 2007-12-13 Recycling of large-size photomask substrate
US12/000,542 US7906256B2 (en) 2006-12-15 2007-12-13 Recycling of large-size photomask substrate
KR1020070130677A KR100973640B1 (ko) 2006-12-15 2007-12-14 대형 포토마스크 기판의 리사이클 방법
EP07254871.2A EP1933204B1 (en) 2006-12-15 2007-12-14 Recycling of large-size photomask substrate
TW096148073A TWI432891B (zh) 2006-12-15 2007-12-14 Recycling method of large mask substrate
RU2007146764/28A RU2458378C2 (ru) 2006-12-15 2007-12-14 Повторное использование крупноразмерной подложки фотошаблона

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006338344A JP2008151916A (ja) 2006-12-15 2006-12-15 大型フォトマスク基板のリサイクル方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008151916A true JP2008151916A (ja) 2008-07-03

Family

ID=39204774

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006338344A Pending JP2008151916A (ja) 2006-12-15 2006-12-15 大型フォトマスク基板のリサイクル方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US7906256B2 (ja)
EP (1) EP1933204B1 (ja)
JP (1) JP2008151916A (ja)
KR (1) KR100973640B1 (ja)
CN (1) CN101246312B (ja)
MY (1) MY147937A (ja)
RU (1) RU2458378C2 (ja)
SG (1) SG144078A1 (ja)
TW (1) TWI432891B (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010076047A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Hoya Corp マスクブランク用基板の製造方法及びマスクブランク用基板
DE112009001423T5 (de) 2008-06-10 2011-04-14 Hitachi Maxell, Ltd., Ibaraki-shi Verfahren zur Herstellung eines Formgegenstandes
JP2011148026A (ja) * 2010-01-20 2011-08-04 Dainippon Printing Co Ltd フォトマスク用ガラス基板生成方法
JP2011227260A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Hoya Corp 再生フォトマスク用基板の製造方法、再生フォトマスク用ブランクの製造方法、再生フォトマスク及びその製造方法、並びにパターン転写方法
JP2012053120A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Hoya Corp マスクブランク用基板及びマスクブランクの製造方法
JP2012235007A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Lasertec Corp 反り測定装置、及び反り測定方法
JP2017111371A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 Hoya株式会社 マスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法及び露光用マスクの製造方法
JP2017173578A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 Hoya株式会社 フォトマスク用基板のリサイクル方法、フォトマスク用基板の製造方法、フォトマスクブランクの製造方法、フォトマスクの製造方法、及びパターン転写方法
JP2018045253A (ja) * 2012-09-26 2018-03-22 大日本印刷株式会社 ガラス再生処理方法および再生ガラス基板とそれを用いたフォトマスクブランクスとフォトマスク
JP2018054960A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 Hoya株式会社 マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、マスクブランク、転写用マスク及び半導体デバイスの製造方法
JP2018106147A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 Hoya株式会社 表示装置製造用のマスクブランク用基板、マスクブランク及びマスク、並びにそれらの製造方法
CN108761858A (zh) * 2018-05-21 2018-11-06 南京中电熊猫液晶显示科技有限公司 一种掩膜版及液晶面板不良品再利用的方法

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4488822B2 (ja) * 2004-07-27 2010-06-23 株式会社東芝 露光用マスクの製造方法、露光装置、半導体装置の製造方法およびマスクブランクス製品
JP5526895B2 (ja) * 2009-04-01 2014-06-18 信越化学工業株式会社 大型合成石英ガラス基板の製造方法
TWI494682B (zh) * 2009-11-18 2015-08-01 Hoya Corp 基板之再生方法、光罩基底之製造方法、附多層反射膜基板之製造方法及反射型光罩基底之製造方法
JP5683930B2 (ja) * 2010-01-29 2015-03-11 Hoya株式会社 マスクブランク用基板、マスクブランク、転写用マスク及び半導体デバイスの製造方法
US9227295B2 (en) * 2011-05-27 2016-01-05 Corning Incorporated Non-polished glass wafer, thinning system and method for using the non-polished glass wafer to thin a semiconductor wafer
CN103084932B (zh) * 2011-11-01 2016-03-30 上海科秉电子科技有限公司 一种用于移动挡板的快速抛光方法
CN103941483B (zh) * 2014-04-23 2016-05-04 京东方科技集团股份有限公司 彩色滤光片柱状隔垫物形状矫正方法
KR101684572B1 (ko) * 2015-05-27 2016-12-08 티피에스 주식회사 포토 마스크 재생방법
JP6819451B2 (ja) * 2017-05-08 2021-01-27 信越化学工業株式会社 大型合成石英ガラス基板並びにその評価方法及び製造方法
CN107953154B (zh) * 2017-12-27 2020-03-10 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 玻璃基板的研磨方法及研磨装置
KR102400898B1 (ko) * 2018-07-19 2022-05-23 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 반도체용 기판 및 그의 제조 방법
CN109031883A (zh) * 2018-08-23 2018-12-18 苏州瑞而美光电科技有限公司 一种报废光刻掩膜版的回收处理方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002318450A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Shin Etsu Chem Co Ltd フォトマスク用ガラス基板及びその製造方法
JP2003145426A (ja) * 2001-11-19 2003-05-20 Mtc:Kk マスク用基板リサイクルのためのパターン除去方法およびそのパターン除去装置およびこれらでパターン除去されたマスク用基板
JP2003292346A (ja) * 2002-01-31 2003-10-15 Shin Etsu Chem Co Ltd 大型基板及びその製造方法
JP2004213716A (ja) * 2002-12-26 2004-07-29 Nippon Sheet Glass Co Ltd 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法によって製造される情報記録媒体用ガラス基板
JP2004359544A (ja) * 2002-01-31 2004-12-24 Shin Etsu Chem Co Ltd 大型基板の製造方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6265115B1 (en) * 1999-03-15 2001-07-24 Corning Incorporated Projection lithography photomask blanks, preforms and methods of making
KR20010068561A (ko) 2000-01-06 2001-07-23 윤여선 마스크 재생방법
JP2002221801A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Hitachi Ltd 配線基板の製造方法
TWI250133B (en) * 2002-01-31 2006-03-01 Shinetsu Chemical Co Large-sized substrate and method of producing the same
KR101004525B1 (ko) * 2002-08-19 2010-12-31 호야 가부시키가이샤 마스크 블랭크용 글래스 기판 제조 방법, 마스크 블랭크제조방법, 전사 마스크 제조 방법, 반도체 디바이스제조방법, 마스크 블랭크용 글래스 기판, 마스크 블랭크,및 전사 마스크
WO2004051369A1 (ja) * 2002-12-03 2004-06-17 Hoya Corporation フォトマスクブランク、及びフォトマスク
FR2869823B1 (fr) * 2004-05-07 2007-08-03 Europ De Systemes Optiques Sa Procede et element de polissage de surface
KR100509396B1 (ko) * 2005-03-11 2005-08-18 (주)지피엠 포토마스크 재생 방법
US7608542B2 (en) * 2005-06-17 2009-10-27 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Large-size glass substrate for photomask and making method, computer-readable recording medium, and mother glass exposure method
JP4362732B2 (ja) * 2005-06-17 2009-11-11 信越化学工業株式会社 フォトマスク用大型ガラス基板及びその製造方法、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びにマザーガラスの露光方法
US8461675B2 (en) * 2005-12-13 2013-06-11 Sandisk Technologies Inc. Substrate panel with plating bar structured to allow minimum kerf width
US20080125014A1 (en) * 2006-11-29 2008-05-29 William Rogers Rosch Sub-aperture deterministric finishing of high aspect ratio glass products

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002318450A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Shin Etsu Chem Co Ltd フォトマスク用ガラス基板及びその製造方法
JP2003145426A (ja) * 2001-11-19 2003-05-20 Mtc:Kk マスク用基板リサイクルのためのパターン除去方法およびそのパターン除去装置およびこれらでパターン除去されたマスク用基板
JP2003292346A (ja) * 2002-01-31 2003-10-15 Shin Etsu Chem Co Ltd 大型基板及びその製造方法
JP2004359544A (ja) * 2002-01-31 2004-12-24 Shin Etsu Chem Co Ltd 大型基板の製造方法
JP2004213716A (ja) * 2002-12-26 2004-07-29 Nippon Sheet Glass Co Ltd 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法によって製造される情報記録媒体用ガラス基板

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112009001423T5 (de) 2008-06-10 2011-04-14 Hitachi Maxell, Ltd., Ibaraki-shi Verfahren zur Herstellung eines Formgegenstandes
JP2010076047A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Hoya Corp マスクブランク用基板の製造方法及びマスクブランク用基板
JP2011148026A (ja) * 2010-01-20 2011-08-04 Dainippon Printing Co Ltd フォトマスク用ガラス基板生成方法
TWI461827B (zh) * 2010-04-19 2014-11-21 Hoya Corp 再生光罩用基板之製造方法、再生光罩用基底之製造方法、再生光罩及其製造方法、與圖案轉印方法
JP2011227260A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Hoya Corp 再生フォトマスク用基板の製造方法、再生フォトマスク用ブランクの製造方法、再生フォトマスク及びその製造方法、並びにパターン転写方法
JP2012053120A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Hoya Corp マスクブランク用基板及びマスクブランクの製造方法
JP2012235007A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Lasertec Corp 反り測定装置、及び反り測定方法
JP2018045253A (ja) * 2012-09-26 2018-03-22 大日本印刷株式会社 ガラス再生処理方法および再生ガラス基板とそれを用いたフォトマスクブランクスとフォトマスク
JP2017111371A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 Hoya株式会社 マスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法及び露光用マスクの製造方法
JP2017173578A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 Hoya株式会社 フォトマスク用基板のリサイクル方法、フォトマスク用基板の製造方法、フォトマスクブランクの製造方法、フォトマスクの製造方法、及びパターン転写方法
JP2018054960A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 Hoya株式会社 マスクブランク用基板、多層反射膜付き基板、マスクブランク、転写用マスク及び半導体デバイスの製造方法
JP2018106147A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 Hoya株式会社 表示装置製造用のマスクブランク用基板、マスクブランク及びマスク、並びにそれらの製造方法
CN108761858A (zh) * 2018-05-21 2018-11-06 南京中电熊猫液晶显示科技有限公司 一种掩膜版及液晶面板不良品再利用的方法
CN108761858B (zh) * 2018-05-21 2020-11-27 南京中电熊猫液晶显示科技有限公司 一种掩膜版及液晶面板不良品再利用的方法

Also Published As

Publication number Publication date
RU2458378C2 (ru) 2012-08-10
EP1933204B1 (en) 2019-02-13
TWI432891B (zh) 2014-04-01
US7906256B2 (en) 2011-03-15
KR20080055720A (ko) 2008-06-19
MY147937A (en) 2013-02-15
SG144078A1 (en) 2008-07-29
CN101246312B (zh) 2013-04-17
RU2007146764A (ru) 2009-06-20
TW200842495A (en) 2008-11-01
KR100973640B1 (ko) 2010-08-02
CN101246312A (zh) 2008-08-20
EP1933204A2 (en) 2008-06-18
US20080145770A1 (en) 2008-06-19
EP1933204A3 (en) 2010-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008151916A (ja) 大型フォトマスク基板のリサイクル方法
JP4362732B2 (ja) フォトマスク用大型ガラス基板及びその製造方法、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びにマザーガラスの露光方法
KR100787350B1 (ko) 대형 합성 석영 유리 기판의 제조 방법
US7608542B2 (en) Large-size glass substrate for photomask and making method, computer-readable recording medium, and mother glass exposure method
JP5714672B2 (ja) マスクブランク用基板、マスクブランク、露光用マスク、半導体デバイスの製造方法、及びマスクブランク用基板の製造方法
TWI270744B (en) Reticle substrate, method of producing the same, mask blank and method of producing the same
US7183210B2 (en) Method for preparing large-size substrate
JP4803576B2 (ja) マスクブランク用基板、マスクブランク、露光用マスク、半導体デバイスの製造方法、及びマスクブランク用基板の製造方法
JP4267333B2 (ja) 大型合成石英ガラス基板の製造方法
JP2007199434A (ja) プロキシミティ方式の露光方法とそれに用いられるマスク基板、および該マスク基板の作製方法
JP2005262432A (ja) 大型基板の製造方法
JP6055732B2 (ja) マスクブランク用基板、マスクブランク、およびそれらの製造方法、並びにインプリントモールドの製造方法
JP4340893B2 (ja) 大型基板の製造方法
JP2017111371A (ja) マスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法及び露光用マスクの製造方法
KR100809825B1 (ko) 합성 석영 유리 기판

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110715

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110907