JP2005262432A - 大型基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部分加工で脆性破壊を伴わず、後工程の研磨を必要とせず、且つ安定した加工速度を確保でき、経済的に有利な加工方法による高平行度及び高平坦度の大型フォトマスク用基板等の大型基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 予め対角長が500mm以上の大型基板の平坦度及び平行度を大型基板を垂直保持して測定し、そのデータを基に基板の凸部分及び厚い部分を加工ツールにより部分的に除去して、上記大型基板の平坦度及び平行度を高める大型基板の製造方法において、該加工ツールが、圧縮したエアーに、水に微粒子を懸濁させたスラリーを同搬させて基板上に噴出する構造のものであることを特徴とする大型基板の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フォトマスク用合成石英ガラス基板、特にTFT液晶パネルに用いられる基板などとして好適な大型基板の製造方法に関する。
一般的にTFT液晶パネルは、TFT素子が組み込まれているアレイ側基板とカラーフィルターを装着した基板の間に液晶を封入し、電圧をTFTでコントロールして液晶の配向を制御するアクティブ方法が採られている。
アレイ側基板の製造の際には、大型フォトマスクと呼ばれる回路の描かれた原版を光露光により無アルカリ等のマザーガラスに何層も焼き付けるという方法が採られている。一方、カラーフィルター側基板も同様に染料含浸法と呼ばれるリソグラフィーを用いた方法で製造されている。アレイ側、カラーフィルター側基板のいずれの製造においても大型フォトマスクが必要であり、精度のよい露光を実施するため、これら大型フォトマスクの材料としては線膨張係数の小さい合成石英ガラスが主として使用されている。
これまで液晶パネルはVGAからSVGA,XGA,SXGA,UXGA,QXGAと高精細化が進み、100ppi(pixel per inch)クラスから200ppiクラスの精細度が必要といわれており、これに伴い、TFTアレイ側の露光精度、特に重ね合わせ精度が厳しくなってきている。
また、低温ポリシリコンという技術でパネルを製造することも行われているが、この場合、パネルの画素とは別にガラスの外周部にドライバー回路等を焼付けるといった検討がなされており、より高精細の露光が要求されている。
一方、大型フォトマスク用基板については、その形状が露光精度に影響を及ぼすことが判っている。例えば図1のように、平坦度の異なる2つの大型フォトマスク用基板を用いて露光を行った場合には、光路の差よりパターンがはずれてしまうこととなる。即ち、図1(A)、(B)において、点線は光が直進した時にマスクが理想平面時の路を示すが、図示した実線のように光がずれてしまうものである。また、焦点を結ぶ光学系を使用する露光機の場合、フォーカス位置が露光面からずれて解像度が悪くなるという現象もある。このため、更なる高精度露光のためには高平坦度大型フォトマスク用基板が望まれている。
また、一回の露光で多面取りを行い、パネルの生産性を向上させる目的から、対角長で1500mmといった大サイズフォトマスク基板の要求も出てきており、大サイズ、且つ高平坦度が同時に求められている。
一般的に大型フォトマスク用基板の製造は、板状の合成石英をアルミナ等の遊離砥粒を水に懸濁させたスラリーを用いてラップし、表面の凹凸を除去した後、酸化セリウム等の研磨材を水に懸濁させたスラリーを用いてポリッシュするという方法がとられている。この際使用する加工装置としては、両面加工機や片面加工機等が使用されている。
しかしながら、これらの加工方法では、基板自身が加工定盤に押し付けられたときに発生する弾性変形に対する反発力を平坦度修正に利用しているため、基板サイズが大きくなったときは反発力が著しく低下して、基板表面のなだらかな凹凸を除去する能力は低くなるという欠点を有していた。図2(A)は、基板1の垂直保持時の形状、(B)は、加工中の基板1の形状で加工時に定盤に倣っていることを示している。(C)はこのときの基板1の弾性変形に対する反発力を示しており、この力の分(ΔP)だけ他の個所より多く加工されることとなる。
また、平面研削装置を使用して平坦度を向上させるということも一般的に行われている。一般的に平面研削装置は、被加工物設置テーブルと加工ツールとの一定の間隔に被加工物を通過させて加工ツールで被加工物の一定間隔以上の部分を除去するという方法を採っている。この場合、被加工物の裏面の平坦度が出ていないと加工ツールの研削抵抗により被加工物は被加工物設置テーブルに押し付けられるため、結果的に表面の平坦度は裏面の平坦度に倣うこととなり、平坦度改善はできないのが現状である。
これら問題点を解決するために、特開2003−292346号公報(特許文献1)には、部分加工ツールにより基板の凸部分及び厚い部分を部分除去する大型フォトマスク用基板の加工方法が提案されている。しかしながら、部分加工ツールとして研削やサンドブラストを使用する方法では、部分加工処理により基板表面で脆性破壊が起こることがあり、基板表面に微小なクラック状欠陥が発生するおそれがあるが、このようなクラック状欠陥を除去するためには、部分加工処理後に両面研磨装置或いは片面研磨装置にて研磨を行う必要があった。また、部分加工後に使用する研磨装置には、研磨により基板平坦度、厚さバラツキ精度を悪化させないため、研磨機械精度の維持管理が必要となっていた。更に、サンドブラスト等の部分加工後の研磨にて基板平坦度又は厚さばらつきが低下して所望の数値からはずれた場合は、再度サンドブラスト等の部分加工を行った後、研磨を行うといったことが必要となることから、脆性破壊を伴わず、後工程の研磨を必要としない精度修正のための加工方法が望まれていた。
また、脆性破壊を伴わないように定盤に研磨布を貼り付けた加工ツールも提案されているが、加工に伴う研磨布摩耗により加工速度が徐々に低下していくことから、頻繁に加工ツールを交換する必要があり、人手と時間を必要としていた。このため、部分加工で脆性破壊を伴わず、後工程の研磨を必要とせず、且つ安定した加工速度を確保でき、経済的に有利な加工方法が望まれていた。
特開2003−292346号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、部分加工で脆性破壊を伴わず、後工程の研磨を必要とせず、且つ安定した加工速度を確保でき、経済的に有利な加工方法による高平坦度の大型フォトマスク用基板等の大型基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、予め対角長が500mm以上の大型基板の片面又は両面の平坦度、好ましくは両面の平坦度及び平行度を好ましくは大型基板を垂直保持して測定し、そのデータを基に上記大型基板の平坦度測定面における凸部分及び平行度を高める場合には両面の厚い部分を加工ツールにより部分的に除去して、上記大型基板の平坦度及び必要により平行度を高める大型基板の製造方法において、部分加工ツールとして、圧縮したエアーに、好ましくは粒子径3μm以下の酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の微粒子を水に懸濁させたスラリーを同伴させて基板上に噴出する構造のものを用いることにより、基板表面に脆性破壊を発生させることなく、経済的に高平坦度の大型フォトマスク用基板等の大型基板を得ることができることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、以下の大型基板の製造方法を提供する。
(I)予め対角長が500mm以上の大型基板の片面又は両面の平坦度を測定し、そのデータを基に上記大型基板の平坦度測定面における凸部分を加工ツールにより部分的に除去して、上記大型基板の平坦度を高める大型基板の製造方法において、該加工ツールが、圧縮したエアーに、水に微粒子を懸濁させたスラリーを同伴させて基板上に噴出する構造のものであることを特徴とする大型基板の製造方法。
(II)上記大型基板の両面の平坦度及び平行度を測定し、そのデータを基に上記大型基板の両面のそれぞれの凸部分及び厚い部分を加工ツールにより除去するようにした(I)記載の大型基板の製造方法。
(III)微粒子が、酸化セリウム、酸化ケイ素又は酸化アルミニウムであることを特徴とする(I)又は(II)記載の大型基板の製造方法。
(IV)微粒子の平均粒子径が、3μm以下であることを特徴とする(I)〜(III)のいずれかに記載の大型基板の製造方法。
(V)圧縮したエアーの圧力が、0.05〜0.5MPaであることを特徴とする(I)〜(IV)のいずれかに記載の大型基板の製造方法。
(VI)大型基板が、合成石英ガラス基板であることを特徴とする(I)〜(V)のいずれかに記載の大型基板の製造方法。
(VII)大型基板が、TFT液晶のアレイ側基板であることを特徴とする(I)〜(VI)のいずれかに記載の大型基板の製造方法。
本発明の大型基板の製造方法によれば、基板表面に脆性破壊が発生しない加工を行うことができるため、後工程の研磨工程での機械精度維持に費やす労力及び時間が不要となり、経済的に高平坦度の大型基板の取得が可能となる。
本発明の大型基板は、ガラス基板、特に合成石英ガラス基板であることが好ましく、これはフォトマスク基板、TFT液晶のアレイ側基板等として用いられるもので、対角長が500mm以上、好ましくは500〜2,000mmの寸法を有するものである。なお、この大型基板の形状は、正方形、長方形、円形等であってよく、円形の場合、対角長とは直径を意味する。また、この大型基板の厚さは特に制限されるものではないが、1〜20mm、特に5〜12mmであることが好ましい。
本発明の製造方法としては、まず大型基板の板材の平坦加工すべき面、即ち片面又は両面(表裏面)の平坦度の測定を行う。また、大型基板の平行度を考慮する場合は、両面の平坦度及び平行度の測定を行う。原料となる板材は、加工時間短縮のために、はじめに両面研磨装置又は片面研磨装置で鏡面加工を行い、できるだけ平坦度及び/又は平行度を整えておくことが好ましい。基板表面がラップ面のように粗い場合でも、本発明は適用できるが、加工時間が長くなるため経済的には不利となる。なお、平坦度及び平行度の測定は、例えば黒田精工社製フラットネステスター(FTT−1500)等を使用して求めることができる。また、平坦度及び平行度の測定は、板材の自重変形を除くため、垂直保持して測定することが推奨される。
次に、この測定データを基板の平坦度測定面(両面の平坦度を測定した場合であれば表面及び裏面)内の各点での高さデータ及び平行度を測定した場合であれば更に厚さデータとしてコンピューターに記憶させる。このデータに基づいて基板の平坦加工すべき面、つまり平坦度測定面(両面の平坦加工を行う場合であれば表面及び裏面)の平坦度を修正するため、平坦加工すべき面(両面の場合であれば各面)で計算される最小二乗平面を基準面とし、平坦加工すべき面内で最も低い点に高さが合うように加工除去量を計算し、加工ツール滞留時間を計算する。
更に、平行度を高める場合は、前記平坦加工後に得られるはずの基板の平行度を計算し、この平行度を修正するため基板面の厚さが最も薄いと計算される部分に厚さが合うように加工除去量を計算し、加工ツールの滞留時間を計算する。
この場合、例えば裏面が平面であれば、これを基準面とし、表面が裏面と平行になるように滞留時間を計算し、上記表面を平坦にするための滞留時間結果とから、表面の加工を行う場合の加工ツールの最終滞留時間を求めてもよいが、より好ましくは、基板内に平行にすべき平面を仮定し、これを基準面とし、表面及び裏面それぞれに対し、基板面の最も薄い部分に対応する両面(表面及び裏面)箇所にそれぞれ表面及び裏面の他箇所の厚さが合うように表面及び裏面の滞留時間を計算し、最後に上記表面及び裏面の平坦化のための滞留時間結果と積算し、両面の平坦度及び平行度を修正するための各部位における最終的な加工除去量を計算して加工ツールの滞留時間を求め、両面を加工するに際して上記最終滞留時間に基づき、各面における加工ツールの移動速度を遅くしたり早くしたりして滞留時間をコントロールし、加工を行うことが好ましい。
なお、以上の方法は、加工ツールの移動速度をコントロールすることにより所用の加工を行うものであるが、後述するように、加工ツールの移動速度をコントロールする代わりに、加工ツールからのエアー吹き付け圧力をコントロールして加工を行ってもよく、加工ツールの移動速度及びエアー吹き付け圧力の両方をコントロールするようにしてもよい。
ここで、本発明に用いる加工ツールは、水に微粒子を懸濁させたスラリーをエアー圧力を利用して基板上に噴射できる構造のものである。微粒子を水に懸濁させない場合、つまり乾式サンドブラストのような場合は、微粒子の粒径を細かくしていくに従い微粒子同士が集合して大粒子を形成しやすくなり、この大粒子が基板表面に衝突すると脆性破壊を起こしやすくなる。
上記加工ツールにおいて、水に懸濁させる微粒子としては特に制約はないが、酸化セリウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムが好ましい。また、この微粒子の平均粒子径は3μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5〜2μmである。平均粒子径が3μmを超えると、加工により基板表面に微小クラックが発生する場合があり、また0.5μm未満では、除去速度が遅くなることから加工に時間がかかる場合がある。なお、本発明において、平均粒子径は、レーザー光回折式粒度分布測定装置やコールターカウンター等により求めることができる。
スラリー中の微粒子量としては、2〜30質量%、特に5〜15質量%とすることが好ましい。微粒子量が少なすぎると加工に時間がかかる場合があり、多すぎると水中での微粒子の分散が不十分となり、凝集粒子となって基板表面に微小クラックを発生しやすくなる場合がある。またこのスラリーは、常法に準じて調製することができる。更に、スラリーには、微粒子の分散剤や乾燥防止、洗浄性向上のため界面活性剤等を添加することも可能である。
上記スラリーは、エアーの圧力を利用して基板上に噴射されるものである。エアー圧力は、使用微粒子や加工ツール−基板間の距離と関係しており、一義的に決められず、除去速度と脆性破壊の有無をみて調整することが好ましいが、通常、0.05〜0.5MPa、特に0.05〜0.3MPaとすることができる。エアー圧力が0.05MPa未満では加工に時間がかかる場合があり、また0.5MPaを超えると基板表面に微小クラックが発生する場合がある。
また、エアー圧力を利用してスラリーを基板上に噴射する構造は特に限定されるものではなく、例えば二重管とし、中心部よりスラリーを供給し、外周部よりエアーを供給する構造とすることができる。
この場合、スラリー及びエアーの供給量としては、ノズルサイズにより異なるが、スラリー供給量をAml/分、エアー供給量をBNm3/分とした場合に、A/Bが20〜500、特に50〜300であることが好ましい。A/Bが20未満であると加工に時間がかかる場合があり、500を超えると基板表面に微小クラックが発生する場合がある。
平行度修正及び平坦度修正加工方法としては、例えば、図3に示す装置を用いて加工を行うことができる。ここで、図中10は基板保持台、11は加工ツールである。なお、1は基板である。加工ツールは、X,Y方向に任意に移動できる構造であり、移動についてはコンピューターで制御できるものである。また、X−θ機構でも加工は可能である。
このような加工ツールを用いて大型基板の所用面(片面又は両面)の平坦度を加工する場合、好ましくは更に平行度をも加工する場合は、上述した測定データに基づいて計算した各部位での加工ツールの滞留時間に従って、上記大型基板の所用面の凸部分や厚い部分を上記加工ツールにより部分的に除去する。
ここで、凸部分とは、平坦加工すべき面において、その最小二乗平面を基準面としたときに最も低い部位よりも高い部分をいい、厚い部分とは、平行度加工を行う場合において、厚さが最も薄いと計算される部分よりも厚い部分をいう。
この場合、加工ツールからエアー吹き付け圧力を一定とし、除去量が多いと計算された部位は加工ツールの移動速度を遅くして滞留時間を長くする一方、除去量が少ないと計算された部位は加工ツールの移動速度を速くして滞留時間を短くすることで、滞留時間をコントロールして加工を行うことができる。
また、加工ツールの移動速度は一定とし、加工ツールからのエアー吹き付け圧力を除去量が多いと計算された部位で大きくし、除去量が少ないと計算された部位で小さくするといった圧力コントロールでも目的は達成できる。
本発明においては、懸濁粒子の粒子径、基板材質、エアー圧力、加工ツールと基板面までの距離等により加工除去速度が異なるため、予め使用する加工ツール及び加工条件を用いて加工特性を把握しておき、加工ツールの滞留時間やエアー吹き付け圧力に反映させる必要がある。
ここで、加工は表裏面について行い、表裏面の平坦度を高めることが好ましい。また、平行度も高めるように加工することが好ましい。
本発明によれば、上記加工前の表裏面の平坦度が10〜50μm、特に10〜30μmであり、平行度が2〜30μm、特に2〜15μmである大型ガラス基板を、この基板の表裏面を上記のように加工するだけで、表裏面の平坦度を2〜20μm、特に2〜10μm、平行度を1〜20μm、特に1〜10μmにすることができる(加工後の表裏面の平坦度をそれぞれ加工前の表裏面の平坦度の1/2〜1/20、特に1/5〜1/20とすることができ、加工後の平行度を加工前の平行度の1/2〜1/10、特に1/5〜1/10とすることができる)。なお、以上は表面及び裏面の両面を加工する場合であるが、表面のみの平坦度が必要な場合は表面のみを加工すればよい。
また、上記加工後は、後研磨は必ずしも必要とせず、表面研磨は、上記加工による研磨を最終研磨とすることができる。
本発明の製造方法では、上記方法により基板の凸部分及び厚い部分を選択除去する際に脆性破壊を伴わないため、この後に研磨加工を行う必要がないことから、後工程での機械精度管理が省けると共に、短時間で高平坦度基板を取得することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例において、平行度及び平坦度の測定は、黒田精工社製フラットネステスター(FTT−1500)を使用した。
[実施例1]
大きさ520×800mm(対角長:954mm)、厚さ10.5mmの合成石英基板を不二見研磨材(株)製GC#600を用いて、遊星運動を行う両面ラップ装置で加工を行った後、平均粒子径1μmの酸化セリウムを用いて両面研磨を実施し、原料基板を準備した。この原料基板の精度は、表面平坦度20μm、裏面平坦度22μm、平行度4μmであり、中央部分が高い形状となっていた。
次に、この原料基板を図3に示す装置の基板保持台10に装着した。加工ツール11は、X,Y軸方向に基板保持台に対してほぼ平行に移動できる構造となっており、加工ツール11のスラリー吹き出し口と基板1面との間隔は100mmとした。
また、加工ツール11は二重管とし、中心部よりスラリーを外周部よりエアーを供給し、エアーと共にスラリーを基板上に吹き付ける構造のものとした。ここで、スラリーは、平均粒子径1μmの酸化セリウム微粒子を水に懸濁して10質量%のスラリーに調製した。
加工方法は、図4に示すように、X軸に平行に加工ツールを連続的に移動させ、Y軸方向へは10mmピッチで移動させる方法を採った。また、加工時のスラリー供給量は400ml/分とし、エアー圧力は0.3MPa、エアー供給量は2Nm3/分とした。この条件での加工速度は、予め測定した値から1μm/分であり、外周に行くほど小さくなるようにした。加工ツールの移動速度は、計算上最も除去量が少ないと計算された部分で50mm/秒とし、基板各部分での移動速度は加工速度及び加工プロファイルから基板各部分での加工ツールの必要滞留時間を求め、これから移動速度を計算し、加工ツールの移動により加工位置を移動させ、基板両面の処理を行った。
加工後の基板の精度は、表面平坦度3.6μm、裏面平坦度3.7μm、平行度2.1μmであり、脆性破壊はなかった。
[実施例2]
微粒子を平均粒子径3μmの酸化セリウムとした他は、実施例1と同じように行った。
[実施例3]
微粒子を平均粒子径2μmの酸化アルミニウムとした他は、実施例1と同じように行った。
[実施例4]
微粒子を平均粒子径2μmの酸化ケイ素とした他は、実施例1と同じように行った。
[実施例5]
エアー圧力を0.5MPaとした他は、実施例1と同じように行った。
[実施例6]
原料基板を表面平坦度22μm、裏面平坦度24μm、平行度15μmとした他は、実施例1と同じように行った。
実施例1〜6の結果を表1に示す。
Figure 2005262432
[比較例1]
微粒子を平均粒子径10μmの酸化アルミニウムとし、微粒子を水に懸濁せずに乾式状態で吹き付けた他は、実施例1と同じように行った。
[比較例2]
微粒子を平均粒子径1μmの酸化セリウムとし、微粒子を水に懸濁せずに乾式状態で吹き付けた他は、実施例1と同じように行った。
比較例1,2の結果を表2に示す。
Figure 2005262432
フォトマスク用基板に露光した場合の光路を説明する図で、(A)は上面が凹状、(B)は上面が凸状の基板の光路を示す。 基板を加工定盤でポリッシュするときの態様を示し、(A)は基板の垂直保持時の形状を示す正面図、(B)は加工時に定盤に倣っている状態を示す正面図、(C)はそのときの下定盤での反発力を示す説明図である。 加工装置の概要を示す斜視図である。 加工ツールにおける移動態様を示す斜視図である。
符号の説明
1 基板
10 基板保持台
11 加工ツール

Claims (7)

  1. 予め対角長が500mm以上の大型基板の片面又は両面の平坦度を測定し、そのデータを基に上記大型基板の平坦度測定面における凸部分を加工ツールにより部分的に除去して、上記大型基板の平坦度を高める大型基板の製造方法において、該加工ツールが、圧縮したエアーに、水に微粒子を懸濁させたスラリーを同伴させて基板上に噴出する構造のものであることを特徴とする大型基板の製造方法。
  2. 上記大型基板の両面の平坦度及び平行度を測定し、そのデータを基に上記大型基板の両面のそれぞれの凸部分及び厚い部分を加工ツールにより除去するようにした請求項1記載の大型基板の製造方法。
  3. 微粒子が、酸化セリウム、酸化ケイ素又は酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1又は2記載の大型基板の製造方法。
  4. 微粒子の平均粒子径が、3μm以下であることを特徴とする請求項1,2又は3記載の大型基板の製造方法。
  5. 圧縮したエアーの圧力が、0.05〜0.5MPaであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の大型基板の製造方法。
  6. 大型基板が、合成石英ガラス基板であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の大型基板の製造方法。
  7. 大型基板が、TFT液晶のアレイ側基板であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の大型基板の製造方法。
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