JP2008144900A - 車両用変速機の潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑性に優れ、攪拌抵抗を低減し得る車両用変速機の潤滑構造を提供する。
【解決手段】トランスミッションケース2内に形成された潤滑油溜まり部7に貯留された潤滑油に下端部分が浸漬されて回転するファイナルギヤ43を有し、潤滑油溜まり部7の所期油面高さ位置に開口する吸込口51と、吸込口51と潤滑油タンク53とを連通する潤滑油吸入回路52と、潤滑油タンク53とトランスミッションケース2内とを連通する潤滑油リターン回路54と、エンジンの吸気管負圧供給による潤滑油タンク53内の減圧と大気開放とを繰り返す潤滑油タンク減圧手段60とを備える。潤滑油溜まり部7に貯留される潤滑油の液面L1が吸引口51の高さ位置に保持されて、ファイナルギヤ43の攪拌抵抗により攪拌損失が抑制される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用変速機の潤滑構造に関し、特に潤滑油の攪拌抵抗を極力少なくすると共に、良好な潤滑が確保できる車両用変速機の潤滑構造に関する。
車両用変速機は、例えばベルト式無段変速機、前後進切り換えのための前後進切換機構、左右の駆動輪に動力伝達するデファレンシャル装置、無段変速機の出力を減速してデファレンシャル装置に伝達する減速機構等を共通のトランスミッションケース内に収容してユニット化することによってコンパクト化を図っている。このトランスミッションケースの下部には、潤滑油を貯留するためのオイルパンが取り付けられている。
トランスミッションケース内に配置された無段変速機、前後進切換機構、減速機構、デファレンシャル装置等の潤滑は、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプによって被潤滑部に圧送して潤滑する強制潤滑及び、回転するデファレンシャル装置のファイナルギヤの下端部分をトランスミッションケース内の底部に形成された潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油に浸漬して潤滑する油浴潤滑によって行われる。また、無段変速機や前後進切換機構の制御ための作動油として潤滑油が使用される。
この強制潤滑や油圧制御は、トランスミッションケースの内部に油圧回路を構成するバルブボディを設け、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプによってバルブボディ内の油圧サーボ、バルブ等の要素に供給して無段変速機や前後進切換機構を制御すると共に、オイルポンプからの潤滑油を各部の冷却或いは潤滑用として供給する。このように各部の潤滑や制御に使用された潤滑油は、トランスミッションケースの内壁面に沿って流れ落ち、或いは戻しパイプ等によってオイルパンに集積されて再循環される。
一方、デファレンシャル装置は、前後進切換機構の車体後方において車幅方向に延在してトランスミッションケースに回転自在に支持された中空状のデファレンシャルケース、及びこのデファレンシャルケースに一体に取り付けられて減速機構を介して回転駆動されるファイナルギヤを有し、デファレンシャルケース内のギヤ機構から左右の車輪に動力伝達されるように構成されている。
そして、坂道や旋回路を車両が走行中でもファイナルギヤの下端部分が常に潤滑油中に浸漬されるように、所定の潤滑油が潤滑油溜まり部に貯留されている。
このような車両用変速機は、トランスミッションケース内にデファレンシャル装置を組み込んでファイナルギヤの下端部分を潤滑油に浸漬して潤滑することから、トランスミッションケース内に確保される潤滑油が多くなり変速機の重量増加を招き、かつ高速回転時には潤滑油の粘性に伴うファイナルギヤによる潤滑油のつれ回り量が増加して攪拌抵抗が増大して燃費の悪化及び潤滑油の劣化を招くことが懸念される。この攪拌抵抗の増大は、オイルパンやトランスミッション内に貯留された潤滑油がデファレンシャル装置側に移動してファイナルギヤ等が潤滑油内に浸漬する部分が比較的大きくなる車両の登坂時や加速時等にも発生する。
この対策として、オイルパン内の潤滑油を少なくすると、車両が下り坂を走行したときや減速時に潤滑油がトランスミッションケース内で前方に移動してファイナルギヤ等の潤滑不足が発生するおそれがある。また、登坂時や加速時にオイルパン内の潤滑油が減少してオイルポンプによる潤滑油の吸い込みが不十分になり、制御油圧不足や強制潤滑不足が発生する要因となる。また、旋回走行中にもその横加速度、いわゆる横Gによってトランスミッションケース内で潤滑油が移動して同様の不具合が発生することは懸念される。
この対策として、潤滑油を確保すると共に攪拌抵抗を抑制する種々の潤滑構造が提案されている。例えば特許文献1及び特許文献2には、潤滑油が貯留される潤滑油溜まり部が形成されたトランスミッションケース内に、回転自在に収納されるギヤの下端部分に近接させて下面に小孔が形成された覆皿或いはバッフルプレートを設け、高回転のときにギヤが浸かる潤滑油量を制限して攪拌抵抗及び潤滑油の温度上昇を抑制する潤滑構造が開示されている。
また、特許文献3及び特許文献4には、トランスミッションケース内の潤滑油に浸されるギヤに対向して開口するタンク部材を配設し、高油温時にトランスミッションケース内の潤滑油をギヤの回転によりタンク内に逃がし、かつ低温油時にタンク部材内の潤滑油をトランスミッションケース或いはオイルパンに戻してトランスミッションケース内のオイルレベルを調整することが開示されている。
実開昭58−6042号公報 実開昭61−1771号公報 実開平3−125941号公報 実開平4−62950号公報
上記特許文献1及び特許文献2によると、回転自在に収納されたギヤの下端部分に近接させて覆皿或いはバッフルプレートを設けてギヤが浸かる潤滑油量を制限することによって、高回転のときの攪拌抵抗及び潤滑油の温度上昇を抑制することができる。
しかし、車両が下り坂を走行したときや減速時に潤滑油が覆皿やバッフルプレート内の潤滑油が前方に移動し、また登坂時や加速時に覆皿やバッフルプレート内の潤滑油が後方に移動してギヤが浸かる潤滑油量が少なくなり潤滑不足が発生するおそれがある。また、覆皿やバッフルプレートを設けることから構造が複雑になると共に変速機の大型化及び重量増加が懸念される。
一方、特許文献3及び特許文献4によると、高油温時にトランスミッションケース内の潤滑油をタンク内に逃がし、低油温時にタンク部材内の潤滑油をトランスミッションケース或いはオイルパンに戻してオイルレベル調整することができる。
しかし、車両が下り坂を走行したときや減速時にオイルレベル調整されたトランスミッションケース内の潤滑油が前方に移動し、また登坂時や加速時にトランスミッションケース内の潤滑油が後方に移動してギヤが浸かる潤滑油量が大きく変化して攪拌抵抗の増大や潤滑不足が発生するおそれがある。
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、潤滑性に優れ、かつ歯車機構による攪拌抵抗を低減し得ると共に、貯留される潤滑油の削減が得られる車両用変速機の潤滑構造を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1の車両用変速機の潤滑構造の発明は、内部の下部に潤滑油が貯留される潤滑油溜まり部が形成されたトランスミッションケース及び該潤滑油溜まり部に貯留された潤滑油に下端部分が浸漬されて回転自在にトランスミッションケース内に収納されたギヤを備えた車両用変速機の潤滑構造において、上記潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の所期油面高さ位置に潤滑油溜まり部に連通して上記トランスミッションケースに開口する吸込口と、潤滑油タンクと、上記吸込口と潤滑油タンクとを連通する潤滑油吸入回路と、潤滑油タンクとトランスミッションケース内とを連通する潤滑油リターン回路と、エンジンの吸気管負圧による上記潤滑油タンク内の減圧と潤滑油タンクの大気開放とを繰り返す潤滑油タンク減圧手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によると、潤滑油タンク減圧手段によって潤滑油タンク内の減圧と大気開放とを繰り返すことにより、トランスミッション内の潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油が吸込口から潤滑油吸入回路を介して潤滑油タンク内に吸引されて貯留され、かつ潤滑油タンク内の潤滑油が潤滑油リターン回路を介してトランスミッションケース内に戻されて、トランスミッションケース内の潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の油面が吸引口の高さ位置に保持されて、車体姿勢の変化や加速時及び減速時、潤滑油の油温変化等の種々の状態下において、潤滑油溜まり部内の潤滑油が過不足なく所期の油面位置に維持されてギヤの下端部分が潤滑油に浸漬する浸漬量が増加することなく、ギヤの攪拌抵抗により攪拌損失が抑制される。また、潤滑油溜まり部内の潤滑油量が最適に維持されて潤滑油不足に起因する潤滑不足が回避できることから、従来潤滑不足に対応するために予め余裕をもって貯留されていた潤滑油の削減が可能になる。
また、エンジンの吸気管負圧により潤滑油溜まり部内の潤滑油を潤滑油タンク内に吸引及び潤滑油タンク内に貯留された潤滑油をトランスミッションケース内に戻して潤滑油たまり部内に貯留される潤滑油の液面を制御することから、電動モータ等の新たな駆動手段が不要であり、変速機の大型化や構成の簡素化及び製造コストの増大が抑制できる。
上記目的を達成する請求項2の車両用変速機の潤滑構造の発明は、トランスミッションケース内が変速機を収容する変速機室と下部に潤滑油が貯留される潤滑油溜まり部が形成され上記変速機に動力伝達可能に連結された下端部分が潤滑油溜まり部に貯留された潤滑油に浸漬されるファイナルギヤを有するデファレンシャル装置を収容する動力伝達機構室とに隔壁によって区画される車両用変速機の潤滑構造において、上記潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の所期油面高さ位置に潤滑油溜まり部に連通して上記トランスミッションケースに開口する吸込口と、潤滑油タンクと、上記吸込口と潤滑油タンクとを連通する潤滑油吸入回路と、潤滑油タンクとトランスミッションケース内とを連通する潤滑油リターン回路と、エンジンの吸気管負圧による上記潤滑油タンク内の減圧と潤滑油タンクの大気開放とを繰り返す潤滑油タンク減圧手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によると、潤滑油タンク減圧手段によって潤滑油タンク内の減圧と大気開放とを繰り返すことにより、動力伝達機構室内の潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油が吸込口から潤滑油吸入回路を介して潤滑油タンク内に吸引されて貯留され、かつ潤滑油タンク内の潤滑油が潤滑油リターン回路を介して動力伝達機構室内に戻されて潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の液面が所期の吸引口の高さ位置に保持されて、ファイナルギヤの攪拌抵抗により攪拌損失が抑制される。また、潤滑油溜まり部内の潤滑量が最適に維持されて潤滑油不足に起因する潤滑不足が回避できることから、従来、潤滑油不足に対応するために予め余裕をもって貯留されていた潤滑油の削減が可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2の車両用変速機の潤滑構造において、上記潤滑油リターン回路に上記潤滑油タンク側から上記トランスミッションケース側への潤滑油の流動を許容する逆止弁を設けたことを特徴とする。
この発明によると、潤滑油タンク内が減圧されて潤滑油溜まり部内の潤滑油が吸込口から潤滑油吸入回路を介して潤滑油タンク内に吸引するときに、逆止弁が閉じてトランスミッションケース内の潤滑油やエアが潤滑油リターン回路を介して潤滑油タンク内に導入することが防止される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項の車両用変速機の潤滑構造において、上記潤滑油タンク減圧手段は、一端がエンジン吸気管に連通する負圧源回路と、一端が大気開放された外気導入回路と、一端が潤滑油タンクに連通する潤滑油タンク負圧回路と、上記負圧源回路の他端と外気導入回路の他端と潤滑油タンク負圧回路の他端との間に介在して、上記負圧源回路と潤滑油タンク負圧回路を連通する負圧導入位置及び外気導入回路と潤滑油タンク負圧回路を連通する大気開放位置に選択的に繰り返して切り換える負圧回路切換弁とを備えたことを特徴とする。
この発明によると、潤滑油タンク減圧手段が、負圧源回路と、外気導入回路と、潤滑油タンク負圧回路と、負圧回路切換弁とにより簡単に構成で形成できる。この潤滑油タンク減圧手段は、負圧回路切換弁が負圧導入位置に切り換えられた状態で負圧源回路と潤滑油タンク負圧回路が連通する潤滑油タンク減圧回路が形成されると、エンジンの吸気管負圧によって潤滑油タンク内が減圧され、潤滑油溜まり部の潤滑油が吸込口から潤滑油吸入回路を介して潤滑油タンク内に吸引され、かつ負圧回路切換弁が大気開放位置に切り換えられて外気導入回路と潤滑油タンク負圧回路が連通する潤滑油タンク大気開放回路が形成されると潤滑油タンク内が大気開放され、潤滑油タンク内の潤滑油が潤滑油リターン回路を介してトランスミッションケース内に流下する。
請求項5に記載の発明は、請求項4の車両用変速機の潤滑構造において、大気圧センサを備え、該大気圧センサが所定値以下の低大気圧を検出したときに上記負圧回路切換回路弁を大気開放位置に保持することを特徴とする。
この発明によると、気圧の比較的低い高地等において大気圧センサがエンジンによる吸気負圧が確保できない所定値以下の大気圧を検知したときには、負圧回路切換弁の作動を停止することにより、オイルレベル調整装置の不安定な作動を停止できると共にエンジン性能への影響が回避できる。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5の車両用変速機の潤滑構造において、トランスミッションケース内の潤滑油の油温を検出する潤滑油温センサを備え、該潤滑油温センサが所定値以下の低油温を検出したときに上記負圧回路切換回路弁を大気開放位置に保持することを特徴とする。
この発明によると、潤滑油温センサが所定値以下の低油温を検知するときには、負圧回路切換弁の作動を停止することから、始動時や暖機運転時等の低油温時における粘度が高い潤滑油を吸込口から吸引する際発生する音を回避することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項の車両用変速機の潤滑構造において、上記吸込口がトランスミッションケースの後部に形成され、車体の傾斜姿勢を検出する車体傾斜センサを備え、該車体傾斜センサが所定値以上の車体前下がりの傾斜角を検出したときに上記負圧回路切換回路弁を大気開放位置に保持することを特徴とする。
この発明によると、車体傾斜センサが所定値以上の車体の前下がりの傾斜角を検知したときに負圧回路切換弁の作動を停止することにより、下り坂走行時等における吸込口からエアの吸い込みに伴う音の発生が回避できる。
請求項8に記載の発明は、請求項4〜7のいずれか1項の車両用変速機の潤滑構造において、上記潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の油面を検出するオイルレベルセンサを備え、該オイルレベルセンサが上記吸込口より低い低油面位置を検出したときに上記負圧回路切換回路弁を大気開放位置に保持することを特徴とする。
この発明によると、潤滑油溜まり部内の潤滑油の液面が吸込口より低位置のときに潤滑油溜まり部内の潤滑油が吸込口から吸引を停止することから、潤滑油の油面の保持が高精度でかつ迅速に行われる。更に、潤滑油溜まり部内の潤滑油の油面が吸込口より低位置のときに吸込口からエアを吸い込みことがなくなり、エアの吸込みにより発生する音を抑制することができる。
本発明によると、潤滑油溜まり部が形成されたトランスミッションケース及びこの潤滑油溜まり部に貯留された潤滑油に下端部分が浸漬されて回転自在なギヤを備えた車両用変速機の潤滑構造であって、潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の所期油面高さ位置に潤滑油溜まり部に連通してトランスミッションケースに開口する吸込口と、潤滑油タンクと、吸込口と潤滑油タンクとを連通する潤滑油吸入回路と、潤滑油タンクとトランスミッションケース内とを連通する潤滑油リターン回路と、エンジンの吸気管負圧による上記潤滑油タンク内の減圧と潤滑油タンクの大気開放とを繰り返す潤滑油タンク減圧手段とを備え、潤滑油タンク減圧手段によって潤滑油タンク内の減圧と大気開放とを繰り返すことにより潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油が吸込口から潤滑油吸入回路を介して潤滑油タンク内に吸引されて貯留され、かつ潤滑油タンク内の潤滑油が潤滑油リターン回路を介してトランスミッションケース内に戻されて、トランスミッションケース内の潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の油面が吸引口の高さ位置に保持されてギヤの下端部分が潤滑油に浸漬する浸漬量が増加することなく、ギヤの攪拌抵抗により攪拌損失が抑制される。
以下、本発明により車両用変速機の潤滑構造の実施の形態をベルト式無段変速機を例に説明する。
(第1実施の形態)
図1乃至図5を参照して第1実施の形態を説明する。なお、各図において矢印Fは車載状態において車体前方方向を示し、矢印Wは車幅方向を示している。
変速機1のトランスミッションケース2は、図1に正面図を模式的に示すように、メインケース10と、このメインケース10の側面に配置されるコンバータケース20と、図示しないサイドケースを有し、メインケース10及びコンバータケース20の各下面に亘って板金製のオイルパン30が取り付けられている。
図2はメインケース10の側面図を示す図1のI−I線断面図である。メインケース10は、周方向に連続する略筒状の外周壁11と、外周壁11内を変速機室3側と動力伝達機構室4側に区画する隔壁14が一体形成されている。即ち、隔壁14の外周に沿って一方に突出する周壁12と他方に突出する周壁13とによって筒状の外周壁11が形成される。一方、コンバータケース20は、周方向に連続する筒状の外周壁23と、外周壁23の端部を閉塞する側壁24とを有している。
メインケース10の周壁12の頂端面にサイドケースの外周端部を当接して結合することによって、メインケース10とサイドケースによってベルト式無段変速機31を収容する中空状の変速機室3が形成される。一方、周壁13にコンバータケース20の外周壁23の頂端面を当接して結合することによって動力伝達機構室4が形成される。
動力伝達機構室4は、前後進切換機構37及び減速機構45等を収容する前後進切換機構室5と、前後進切換機構室5の後方でかつ下方に形成されてデファレンシャル装置41を収容する有底のデファレンシャル室6が一体的に連続して形成されている。
変速機室3に収容されるベルト式無段変速機31は、図2に仮想線で概略を示すように、変速機室3内の前部範囲及び上部範囲に各々位置して平行配置されてメインケース10の隔壁14とサイドケースとの間に回転自在に掛け渡されてエンジン側からの入力軸となるプライマリ軸32及び出力軸となるセカンダリ軸33と、プライマリ軸32及びセカンダリ軸33に各々設けられたプライマリプーリ34及びセカンダリプーリ35と、これらプライマリプーリ34とセカンダリプーリ35との間に巻き掛けられた駆動ベルト36とを有し、プライマリプーリ34及びセカンダプーリ35の各プーリ溝幅を変えることによってプライマリプーリ34及びセカンダリプーリ35に対する駆動ベルト36の有効巻き付け径の比率を変えてプライマリ軸32からの入力を無段階に変速してセカンダリ軸33に出力するように構成されている。
前後進切換機構37は、例えば、プライマリ軸32と同軸上に配置されたプラネタリギヤ及び前進用クラッチ、後退用ブレーキ等の摩擦係合要素を備え、前進用クラッチ及び後退用ブレーキの選択的な作動によってプラネタリギヤの作動を制御することによってエンジン側からの入力回転方向を正逆切り換えて無段変速機31のプライマリ軸32に伝達するように構成されている。なお、前後進切換機構37は本発明に直接的な関係がないので詳細な説明は省略する。
デファレンシャル装置41は、前後進切換機構37より車体後方側でかつ下方に配置され、車幅方向に延在してメインケース10の隔壁14とコンバータケース20の側壁24とに掛け渡されて回転自在に支持された中空状のデファレンシャルケース42と、デファレンシャルケース42に一体に取り付けられたファイナルギヤ43と、デファレンシャルケース42内に支持された図示しないピニオン軸に回転自在に設けられた一対のピニオンギヤと、両ピニオンギヤに噛み合う左右のサイドギヤ等のギヤ機構とを有し、各サイドギヤから左右の車輪に動力伝達されるように構成されている。なお、デファレンシャルケース42に付された矢印は前進時におけるデファレンシャルケース42の回転方向を示している。
減速機構45は、セカンダリ軸33に設けられたドライブギヤ46と、このドライブギヤ46に噛み合うドリブンギヤ47と、デファレンシャル装置41のファイナルギヤ43に噛み合うピニオンギヤ48とを有し、ドリブンギヤ47とピニオンギヤ48はリダクションギヤ軸49によって一体に結合されてメインケース10の隔壁14とコンバータケース20の側壁24との間に掛け渡されて回転自在に支持されている。
メインケース10の隔壁14の外周から突出して動力伝達機構室4を形成する周壁13は、デファレンシャル装置51の下部に沿って円弧状に連続する底面部13Aと、この底面部13Aに連続してデファレンシャル装置41及び減速機構45の後方に沿って連続する後面部13Bと、後面部13Bに連続して減速機構45及び前後進切換機構37の上方に沿って連続する上面部13Cと、上面部13Cに連続して前後進切換機構37の前方に沿って連続して下方に延在する前面部13D及び、底面部13Aの前端に連続して前方に移行するに従って次第に上昇するように傾斜する堰形成部13Eが連続形成される。堰形成部13Eの上端近傍にデファレンシャル室6内に突出する堰部13Fが形成されている。
一方、コンバータケース20の側壁24から周方向に連続して突出する筒状の外周壁16は、メインケース10の周壁13を形成する底面部13A、後面部13B、上面部13C、前面部13D、堰形成部13E及び堰部13Fの各頂端部に突き合わされる各頂端部を備えた底面部、後面部、上面部、前面部、堰形成部及び堰部が連続形成されている。
これらメインケース10の周壁13を形成する底面部13A、後面部13B、上面部13C、前面部13D、堰形成部13E及び堰部13Fの各頂端部と、コンバータケース15の外周壁16を形成する底面部、後面部、上面部、前面部、堰形成部及び堰部の各頂端部とが、メインケース10とコンバータケース20とを結合した際に互いに突き合わされる合わせ面となる。なお、図2においてメインケース10とコンバータケース20の合わせ面となる領域にはハッチングを付している。
そして、対応するメインケース10の合わせ面と、コンバータケース20の合わせ面、即ちメインケース10の周壁13を形成する底面部13A、後面部13B、上面部13C、前面部13D、堰形成部13E及び堰部13Fの各頂端部と、コンバータケース20の外周壁23を形成する底面部、後面部、上面部、前面部、堰形成部及び堰部の各頂端部を突き合わせて、図示しない締結ボルト等によって互いに結合することによって、主に前後進切換機構37及び減速機構45等を収容する前後進切換機構室5と、デファレンシャル機構41を収容するデファレンシャル室6とが連続形成される。このデファレンシャル室6の下部に潤滑油溜まり部7が形成される。
前後進切換機構室5の下端となるメインケース10の前面部13Dの下端縁、堰形成部13Eの上端縁、コンバータケース20の前面部の下端縁、堰形成部の上端縁、コンバータケース20の側壁部24の下端縁、サイドケースの側壁部の下端縁によって連続するオイルパン合わせ面が形成される。
このように形成されたトランスミッションケース2は、メインケース10の隔壁14とコンバータケース20の側壁24との間に連続する中空状に形成された動力伝達機構室4とオイルパン30内とが前後進切換室5の下方において略矩形に形成された開口部25によって連通している。
更に、トランスミッションケース2内の潤滑油、特に潤滑油溜まり部7の潤滑油の油面L1を調整するオイルレベル調整装置50が設けられている。
オイルレベル調整装置50は、メインケース10の動力伝達機構室4の後部、例えば底面部13Aの後部に開口して潤滑油溜まり部7に連通する吸込口51と、吸込口51から潤滑油吸入回路52を介して供給される潤滑油を貯留する潤滑油タンク53と、潤滑油タンク53に貯留された潤滑油をメインケース10の上部、例えば図示しない上面部13Cに開口する導入孔から動力伝達機構室4に導入する潤滑油リターン回路54及び潤滑油タンク53内を減圧する潤滑油タンク減圧手段60を備えている。
吸込口51は、潤滑油溜まり部7に貯留される潤滑油の所期油面高さ位置に潤滑油溜まり部7に連通してトランスミッションケース2に穿設され、吸込口51潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の所期油面高さ位置に潤滑油溜まり部に連通して上記トランスミッションケースに開口する吸込口に一端が接続される潤滑油吸入回路52の他端は潤滑油タンク53の上部53aに接続される。潤滑油リターン回路54は一端が潤滑油タンク53の底部53bに接続され他端がメインケース10の上面部13Cに開口する導入口に接続されている。この潤滑油リターン回路54に潤滑油タンク53側から順に潤滑油に混在するコンタミ等の不純物を除去するフィルタ55及び潤滑油タンク53側からメインケース10側への潤滑油の流動を許容する逆止弁56が介装されている。特に潤滑油タンク53はハウジング10より高所に配置され、潤滑油タンク53内の潤滑油が潤滑油リターン回路54を介して導入口から動力伝達機構室4内に流下可能に構成されている。
潤滑タンク減圧手段60は、エンジンE/Gの吸入管に一端が接続されて他端が電磁三方弁によって構成された負圧回路切換弁67に接続される負圧源回路62と、一端に外気導入口64aが開口して大気開放され他端が負圧回路切換弁67に接続される外気導入回路64と、一端が潤滑油タンク53の上部53aに接続されて他端が負圧回路切換弁67に接続される潤滑油タンク負圧回路65とを備えた負圧回路61を備えている。なお、外気導入回路64の外気導入口64aはトランスミッションケース2外の被水しないエンジンルーム内等に設置される。
負圧源回路62に負圧回路切換弁67からエンジンE/Gの吸入管側へのエアの流動を許容する逆止弁63が介在し、潤滑油タンク負圧回路65に潤滑油を分離してエアのみが通過する気体透過膜66aを備えたフィルタ66が介在している。なお、負圧回路切換弁67は潤滑油タンク53の上部53aより高所に配設され、潤滑油タンク負圧回路65内に付着した潤滑油が潤滑油タンク53内に流下するように形成されている。
この負圧回路切換弁67は負圧導入位置と大気開放位置とに選択的に切換作動する。負圧回路切換弁67が負圧導入位置に切り換えられた状態で負圧源回路62と潤滑油タンク負圧回路65が連通してエンジンE/Gの吸気管負圧によって潤滑油タンク53内を減圧する潤滑油タンク減圧回路61Aが形成され、大気開放位置において外気導入回路64と潤滑油タンク負圧回路65が連通して潤滑油タンク53内を大気開放する潤滑油タンク大気開放回路61Bが形成される。
負圧回路切換弁67が負圧導入位置に切り換えられた状態で負圧源回路62と潤滑油タンク負圧回路65が連通する潤滑油タンク減圧回路61Aが形成されると、エンジンE/Gの吸気管負圧によって潤滑油タンク53内が減圧され、潤滑油たまり部7内の潤滑油が吸込口51から潤滑油吸入回路52を介して潤滑油タンク53内に吸引され、潤滑油タンク53内に貯留される。このとき潤滑油リターン回路54に介装された逆止弁56が閉じられた状態に維持されて、動力伝達機構室4内の潤滑油やエアが潤滑油リターン回路54を介して潤滑油タンク53内に導入されることはない。
一方、負圧回路切換弁67が大気開放位置に切り換えられて外気導入回路64と潤滑油タンク負圧回路65が連通する潤滑油タンク大気開放回路61Bが形成されると潤滑油タンク53内が外気導入回路64及び潤滑油タンク負圧回路65によって大気開放され、潤滑油タンク53内の潤滑油が潤滑油リターン回路54を介して動力伝達機構室4内に流下する。
図3は負圧回路切換弁67を負圧導入位置と大気開放位置に切換作動する制御装置70の概要説明図である。
制御装置70は、コントロールユニット71、負圧源回路62内の負圧を検知する圧力センサ72、外気圧を検出する大気圧センサ73、トランスミッションケース2内の潤滑油の油温を検出する潤滑油温センサ74、車体の傾斜姿勢を検出する車体傾斜センサ75及び異常警告手段、本実施の形態では警告ランプ76を備えている。
圧力センサ72により負圧源回路62内の所定値以上の負圧、即ちエンジンE/Gの吸気管内が負圧であるエンジンE/Gの運転状態を検知すると、その検知に従ってコントロールユニット71によって負圧回路切換弁67を負圧導入位置と大気開放位置への切換動作が繰り繰り返される。
しかし、この負圧回路切換弁67の切換動作は大気圧センサ73が所定値以下の大気圧を検知、例えば高地等でエンジンE/Gによる吸気負圧が確保できない大気圧以下の低大気圧を検知したときには停止する。同様に、潤滑油温センサ74が所定値以下の油温、例えばエンジン始動時や暖機運転時等の潤滑油粘度が高い所定温度以下の低油温を検知したとき、及び車体傾斜センサ75が所定値以上の車体の前下がりの傾斜角、例えば所定傾斜角以上の下り坂の走行状態における車体の前下がり傾斜角を検知したときにも停止する。
更に、コントロールユニット71からの指示に拘わらず負圧回路切換弁67が切換作動しないいわゆる負圧回路切換弁67が固着故障したときには、コントロールユニット71により警報ランプ76を作動させて車両使用者等に知らせる。例えば、負圧回路切換弁67が負圧導入位置と大気開放位置との間において固着故障したときには、負圧回路切換弁67によって外気導入回路62と負圧源回路62が完全に閉じられず一部連通した状態が維持され、外気導入回路62から負圧源回路62に外気が導入されて負圧源回路62内の負圧が十分に得られず、圧力センサ72により所定値未満の圧力が検知されて負圧回路切換弁67の固着故障を検出される。このとき負圧源回路62に介在する逆止弁63がエアの流れを制限し、いわゆる絞りとして機能してエンジンE/Gの吸気管側への過剰な外気導入が防止されて、エンジンE/G性能への影響が回避される。
このように構成された変速機1は、オイルパン30内には、図示しない油圧回路を構成するコントロールバルブが設けられ、予め設定された運転条件に従って、コントロールバルブにオイルポンプからオイルパン30内の潤滑油を供給して無段変速機31のアクチュエータ制御や前後進機構37の前進用クラッチ、後退用ブレーキ等の各種アクチュエータの作動油として使用される。また、オイルポンプからの潤滑油は各部材の潤滑用として供給される。このように各部の潤滑や制御に使用された潤滑油は、メインケース10やコンバータケース20の内壁面に沿って流れ落ち、或いは図示しない戻しパイプによってオイルパン30内に集積されて再循環される。
ここで、所定値以下の高度で略水平路面上での停車時等でデファレンシャルケース52に一体結合されたファイナルギヤ53の回転が停止状態或いは、その回転速度が遅い状態にけるエンジンE/Gの運転状態では、制御装置70の圧力センサ72が所定値以上の負圧を検知し、かつ大気圧センサ73が検知する大気圧が所定値以上で、潤滑油温センサ74が検知する潤滑油温が所定値以上で、更に車体傾斜センサ75が検知する車体の前下がり傾斜角が所定値未満のときに、コントロールユニット71によって減圧手段60の負圧回路切換弁67が負圧導入位置と大気開放位置とに連続的に切換られる。
この負圧回路切換弁67が負圧導入位置において負圧源回路62と潤滑油タンク負圧回路65が連通する潤滑油タンク減圧回路61Aが形成され、エンジンE/Gの吸気管負圧によって潤滑油タンク53内が減圧されて潤滑油溜まり部7に貯留される潤滑油が吸込口51から潤滑油吸入回路52を介して潤滑油タンク53内に吸引して貯留される。一方、負圧回路切換弁67の大気開放位置において外気導入回路64と潤滑油タンク負圧回路65が連通する潤滑油タンク大気開放回路61Bが形成されて潤滑油タンク53内が大気開放されて潤滑油タンク53内の潤滑油が潤滑油リターン回路54を介して動力伝達機構室4内に戻される。
従って、図2に示すように動力伝達機構室4内の潤滑油溜まり7に貯留される潤滑油の液面L1が吸引口51の高さ位置、即ち所期の油面高さ位置に保持される。これによりデファレンシャル室6内に過不足のない所期の潤滑油量が確保され、ファイナルギヤ43によって掻き上げられて前後進切換機構室5側へ掻き出されて飛散し、減速機構45及び前後進切換機構37を過不足なく潤滑すると共に、前後進切換機構室5内の潤滑油が開口部25を介してオイルパン30に戻される。また、潤滑油に浸漬するファイナルギヤ43の下端部分、即ち浸漬量が規制されて潤滑油の粘性に伴うファイナルギヤ43による潤滑油のつれ回り量が増加することなく潤滑油の攪拌抵抗による攪拌損失が抑制される。
そして、ファイナルギヤ43の回転速度が上昇するに従ってファイナルギヤ43によって掻き上げる潤滑油量が増大しても潤滑油たまり部7内の潤滑油の液面L1が吸引口51の高さ位置に保持されて、減速機構45及び前後進切換機構37の潤滑が確保できる。この潤滑油に浸漬するファイナルギヤ43の下端部分、即ち浸漬量が規制されて潤滑油の粘性に伴うファイナルギヤ43による潤滑油のつれ回り量が増加することなく潤滑油の攪拌抵抗による攪拌損失が抑制され、燃費が向上する。
また、トランスミッションケース2内の潤滑油が慣性或いは車体の姿勢変化により後方に移動する急加速時や登坂時においても、動力伝達機構室4内の潤滑油溜まり7に貯留される潤滑油が吸込口51から潤滑油吸入回路52を介して潤滑油タンク53内に吸引されて潤滑油溜まり7の潤滑油の油面L1の上昇が防止される。これにより、ファイナルギヤ43の下端部分が潤滑油に浸漬する浸漬量が増大することがなく、ファイナルギヤ43による潤滑油のつれ回り量の増加が防止されて攪拌抵抗による損失が抑制される。
一方、変速機に作用する負荷は、車両の走行状態に応じて変化し、高速運転時等の負荷が大きい場合には、変速機1のギヤ、軸受、軸等に発生する熱量が増加し、潤滑油の油温が上昇に伴って潤滑油量が増大するが、この場合にも動力伝達機構室4内の潤滑油が吸込口51から潤滑油吸入回路52を介して潤滑油タンク53内に吸引されて潤滑油溜まり部7の潤滑油の油面L1の上昇が防止され、ファイナルギヤ43の下端部分が潤滑油に浸漬する浸漬量が増大することがなく攪拌抵抗による損失が抑制される。
また、車体の姿勢変化により潤滑油が前方に移動する下り坂走行時においても、図4に示すように堰部13Fによってデファレンシャル室6側からオイルパン30側への潤滑油に移動が規制されると共に油面L1が堰部13Fによって規制されて潤滑油溜まり部7に貯留される潤滑油が確保され、ファイナルギヤ43の下端部分が潤滑油に浸漬する浸漬量が確保されてファイナルギヤ43等の潤滑不足が有効的に回避できる。また、ファイナルギヤ43による潤滑油のつれ回り量の増加が防止されて攪拌抵抗による損失が抑制される。
ここで、所定傾斜角以上の下り坂の走行状態において吸込口51が潤滑油の液面L1より上方に位置し、吸込口51からエアを吸引するおそれがあるが、車体傾斜センサ75が所定値以上の車体の前下がりの傾斜角を検知したときに負圧回路切換弁67の動作を停止して大気開放位置に保持することにより、吸込口51からエアの吸い込みに伴い発生する吸気音を回避することができる。
同様に潤滑油が前方に移動する減速時においても、堰部13Fによってデファレンシャル室6側からオイルパン30側への潤滑油に移動が規制されると共に油面L1が堰部13Fによって規制されて潤滑油溜まり7内の潤滑油が確保され、ファイナルギヤ43の下端部分が潤滑油に浸漬する浸漬量が確保されてファイナルギヤ43等の潤滑不足が有効的に回避できると共に、ファイナルギヤ43による潤滑油のつれ回り量の増加が防止されて攪拌抵抗による損失が抑制される。
一方、走行状態から停車したファイナルギヤ43の回転が停止した状態或いは、その回転速度が極めて遅い状態になると、前後進切換機構37、デファレンシャル装置41、減速機構45の各機構から飛散或いは滴下した潤滑油、或いはメインケース10の周壁13、隔壁14及びコンバータケース20の外周壁23,側壁24等の内壁面に沿って流れ落ちた潤滑油がデファレンシャル室6の底部に形成された潤滑油溜まり7に集積される。この潤滑油溜まり部7に集積された潤滑油は、液面L1が吸引口51の高さ位置に保持されて、停車時やファイナルギヤ43の回転が極めて遅い状態でもファイナルギヤ43等の潤滑が確保できる。
また、気圧の比較的低い高地等において大気圧センサ73がエンジンE/Gによる吸気負圧が確保できない所定値以下の大気圧を検知したときには、負圧回路切換弁67の動作を停止して大気開放位置に保持することにより、オイルレベル調整装置50の不安定な作動を停止すると共に、潤滑油たまり部7内の潤滑油を吸込口51から吸引する際の音の発生を回避する。また、エンジンE/G性能への影響を回避する。
また、潤滑油温センサ74が所定値以下の低油温を検知するときには、負圧回路切換弁67の作動を停止する。これにより、始動時や暖機運転時等の低温時における粘度が高い潤滑油を吸込口51から吸引する際の音の発生を回避することができる。
従って、車体姿勢の変化や加速時及び減速時、潤滑油の油温変化等の種々の運転状態においても、動力伝達機構室4内の潤滑油が過不足なく最適に維持されてファイナルギヤ43の下端部分が潤滑油に浸漬する浸漬量が増加することなく、ファイナルギヤ43による潤滑油のつれ回り量の増加が防止されて攪拌抵抗により攪拌損失が抑制される。
また、エンジンE/Gの吸気管負圧により動力伝達機構室4内に潤滑油を潤滑油タンク53内に吸引及び潤滑油タンク53内に貯留された潤滑油を動力伝達室4内に戻して潤滑油溜まり部7に貯留される潤滑油の液面L1を制御することから、電動モータ等の新たな駆動手段が不要であり、変速機1の大型化や構成の簡素化及び製造コストの増大が抑制できる。
(第2実施の形態)
図5及び図6を参照して第2実施の形態を説明する。図5は第1実施の形態の図2に対応するトランスミッションケースの断面図であり、図6は制御装置の概要説明図である。なお図5及び図6に上記図1乃至図4と対応する部分に同一符号を付すことで該部の詳細な説明を省略する。
本実施の形態では、動力伝達機構室4の潤滑油溜まり7に貯留される潤滑油の油面L1を検出するオイルレベルセンサ78を備え、オイルレベルセンサ78がメインケース2に開口する吸込口51を越える高油面位置の油面L1を検知した状態において負圧回路切換弁67の負圧導入位置と大気開放位置と切換動作を繰り返し、吸込口51より低油面位置の油面L1を検知した状態では負圧回路切換弁67を大気開放位置に保持するように構成されている。
制御装置70は、図6に示すように、第1実施の形態と同様にコントロールユニット71と、圧力センサ72、大気圧センサ73、潤滑油温センサ74、車体傾斜センサ75、警告ランプ76を備え、更にオイルレベルセンサ78を備えている。
圧力センサ72により負圧源62内の所定値以上の負圧、即ちエンジンE/Gの吸気管内が負圧であるエンジンE/Gが運転状態を検知し、かつオイルレベルセンサ78がメインケース2に開口する吸込口51を越える高位置の油面L1を検知した状態において、それらの検知に従ってコントローラユニット71によって負圧回路切換弁67を負圧導入位置と大気開放位置との切換作動が繰り返される。
一方、圧力センサ72により負圧源62内の所定値以上の負圧を検知し、かつオイルレベルセンサ78が吸込口51より低油面位置の油面L1を検知したときには、コントローラユニット71によって切換作動が停止し、負圧回路切換弁67は大気開放位置に保持される。
即ち、潤滑油たまり部7内の潤滑油の液面L1が吸込口51より高油面位置のときに潤滑油溜まり7に貯留される潤滑油が吸込口51から潤滑油吸入回路52を介して潤滑油タンク53内に吸引して貯留し、かつ潤滑油タンク53内の潤滑油が潤滑油リターン回路54を介して動力伝達機構室4内に戻り、潤滑油溜まり部7に貯留される潤滑油の油面L1が吸引口51の高さ位置に保持し、動力伝達機構室4内の潤滑油の液面L1が吸込口51より低位置のときに潤滑油溜まり部7に貯留される潤滑油が吸込口51から潤滑油タンク53内への吸引を停止して潤滑油の液面L1を吸引口51の高さ位置に保持する。
また、この負圧回路切換弁67の切換作動は、大気圧センサ73が所定値以下の大気圧を検知したとき、潤滑油温センサ74が所定値以下の油温を検知したとき、及び車体傾斜センサ75が所定値以上の車体の前下がりの傾斜角を検知したときにも停止する。
従って、第1実施の形態と同様に車体姿勢の変化や加速時及び減速時、潤滑油の油温変化等の種々の運転状態においても、潤滑油たまり部7内の潤滑油が過不足なく最適に維持されてファイナルギヤ43の下端部分が潤滑油に浸漬する浸漬量が増加することなく、ファイナルギヤ43による潤滑油のつれ回り量の増加が防止されて攪拌抵抗により攪拌損失が抑制される。
更に、潤滑油たまり部7内の潤滑油の液面L1が吸込口51より低位置のときに潤滑油たまり部7内の潤滑油が吸込口51から潤滑油タンク53内への吸引を停止することから、潤滑油の油面L1の保持がより高精度でかつ迅速に行われる。
更に、潤滑油たまり部7内の潤滑油の液面L1が吸込口51より低油面位置のときに吸込口51からエアを吸い込むことがなくなり、エアの吸込みにより発生する音を抑制することができる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態では潤滑油タンク53をトランスミッションケース2と別体に形成したが、トランスミッションケース2と一体に形成することも、またトランスミッションケース2内に配設することもできる。また、潤滑油吸入回路52に潤滑油溜まり部7側から潤滑油タンク53側への潤滑油の流動を許容する逆止弁を介在することもできる。更に、上記各実施の形態ではベルト式無段変速機を備えた変速機を例に説明したが、プラネタリギヤを用いた多段式自動変速機や手動式変速機等の他の変速機の潤滑構造に変更することもできる。
本発明による車両用変速機の潤滑構造の第1実施の形態の概要を示す変速機のトランスミッションケースを模式的に示す正面図である。 トランスミッションケースの側面図を示す図1のI−I線断面図である。 制御装置の概要説明図である。 下り坂走行時におけるトランスミッションケースの側面図である。 本発明による車両用変速機の潤滑構造の第2実施の形態の概要を示すトランスミッションケースの断面図である。 制御装置の概要説明図である。
符号の説明
1 変速機
2 トランスミッションケース
3 変速機室
4 動力伝達機構室
5 前後進切換機構室
6 デファレンシャル室
7 潤滑油溜まり部
14 隔壁
20 コンバータケース
23 外周壁
24 側壁
25 開口部
30 オイルパン
31 ベルト式無段変速機
37 前後進切換機構
41 デファレンシャル装置
43 ファイナルギヤ(ギヤ)
50 オイルレベル調整装置
51 吸込口
52 潤滑油吸入回路
53 潤滑油タンク
53a 上部
53b 下部
54 潤滑油リターン回路
56 逆止弁
60 潤滑油タンク減圧手段
61 負圧回路
61A 潤滑油タンク減圧回路
61B 潤滑油タンク大気開放回路
62 負圧源回路
63 逆止弁
64 外気導入回路
65 潤滑油タンク負圧回路
67 負圧回路切換弁
70 制御装置
71 コントロールユニット
72 圧力センサ
73 大気圧センサ
74 潤滑油温センサ
75 車体傾斜センサ
76 警告ランプ(異常警告手段)

Claims (8)

  1. 内部の下部に潤滑油が貯留される潤滑油溜まり部が形成されたトランスミッションケース及び該潤滑油溜まり部に貯留された潤滑油に下端部分が浸漬されて回転自在にトランスミッションケース内に収納されたギヤを備えた車両用変速機の潤滑構造において、
    上記潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の所期油面高さ位置に潤滑油溜まり部に連通して上記トランスミッションケースに開口する吸込口と、
    潤滑油タンクと、
    上記吸込口と潤滑油タンクとを連通する潤滑油吸入回路と、
    潤滑油タンクとトランスミッションケース内とを連通する潤滑油リターン回路と、
    エンジンの吸気管負圧による上記潤滑油タンク内の減圧と潤滑油タンクの大気開放とを繰り返す潤滑油タンク減圧手段と、を備えたことを特徴とする車両用変速機の潤滑構造。
  2. トランスミッションケース内が変速機を収容する変速機室と下部に潤滑油が貯留される潤滑油溜まり部が形成され上記変速機に動力伝達可能に連結された下端部分が潤滑油溜まり部に貯留された潤滑油に浸漬されるファイナルギヤを有するデファレンシャル装置を収容する動力伝達機構室とに隔壁によって区画される車両用変速機の潤滑構造において、
    上記潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の所期油面高さ位置に潤滑油溜まり部に連通して上記トランスミッションケースに開口する吸込口と、
    潤滑油タンクと、
    上記吸込口と潤滑油タンクとを連通する潤滑油吸入回路と、
    潤滑油タンクとトランスミッションケース内とを連通する潤滑油リターン回路と、
    エンジンの吸気管負圧による上記潤滑油タンク内の減圧と潤滑油タンクの大気開放とを繰り返す潤滑油タンク減圧手段と、を備えたことを特徴とする車両用変速機の潤滑構造。
  3. 上記潤滑油リターン回路に上記潤滑油タンク側から上記トランスミッションケース側への潤滑油の流動を許容する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用変速機の潤滑構造。
  4. 上記潤滑油タンク減圧手段は、
    一端がエンジン吸気管に連通する負圧源回路と、
    一端が大気開放された外気導入回路と、
    一端が潤滑油タンクに連通する潤滑油タンク負圧回路と、
    上記負圧源回路の他端と外気導入回路の他端と潤滑油タンク負圧回路の他端との間に介在して、上記負圧源回路と潤滑油タンク負圧回路を連通する負圧導入位置及び外気導入回路と潤滑油タンク負圧回路を連通する大気開放位置に選択的に繰り返して切り換える負圧回路切換弁と、を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用変速機の潤滑構造。
  5. 大気圧センサを備え、該大気圧センサが所定値以下の低大気圧を検出したときに上記負圧回路切換回路弁を大気開放位置に保持することを特徴とする請求項4に記載の車両用変速機の潤滑構造。
  6. トランスミッションケース内の潤滑油の油温を検出する潤滑油温センサを備え、該潤滑油温センサが所定値以下の低油温を検出したときに上記負圧回路切換回路弁を大気開放位置に保持することを特徴とする請求項4または5に記載の車両用変速機の潤滑構造。
  7. 上記吸込口がトランスミッションケースの後部に形成され、
    車体の傾斜姿勢を検出する車体傾斜センサを備え、該車体傾斜センサが所定値以上の車体前下がりの傾斜角を検出したときに上記負圧回路切換回路弁を大気開放位置に保持することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の車両用変速機の潤滑構造。
  8. 上記潤滑油溜まり部に貯留される潤滑油の油面を検出するオイルレベルセンサを備え、該オイルレベルセンサが上記吸込口より低い低油面位置を検出したときに上記負圧回路切換回路弁を大気開放位置に保持することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の車両用変速機の潤滑構造。
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