JP3882431B2 - 車輌用自動変速機の潤滑装置 - Google Patents

車輌用自動変速機の潤滑装置 Download PDF

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    • F16H57/00General details of gearing
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    • F16H57/0434Features relating to lubrication or cooling or heating relating to lubrication supply, e.g. pumps ; Pressure control

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車に搭載される自動変速機、特にベルト式無段変速機に適用して好適であり、詳しくは被牽引時等の動力源が停止した状態での車輌走行時に必要となる車輌用自動変速機の潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動変速機を搭載した自動車は、エンジン故障等により最寄りの修理工場等へ牽引して移動する場合、自動変速機がニュートラル状態になっており、車輪からの回転に基づき自動変速機の一部が空転するだけで大部分の回転要素は停止状態にある。従って、該被牽引状態にあっては、エンジン停止に伴い、オイルポンプが停止することにより潤滑油の供給が断たれた状態にあるが、該被牽引状態は、一般に、低速でかつその走行距離も短いので、上記空転する回転要素が無潤滑状態であっても、支障を生じることはない。
【0003】
しかし、バカンス等でトレーラ等により自分の自動車を牽引して高速でかつ長距離を走行する場合、無潤滑による回転要素の空転は、問題を生じる虞れがある。
【0004】
特に、ベルト式無段変速装置(以下CVTという)を有する無段変速機を搭載した自動車にあっては、クラッチがプライマリプーリのエンジン側に介在されており、被牽引時における車輪からの回転は、プーリ装置に伝達され、かつベルト式無段変速機は、プーリ装置が最もアンダドライブ状態で停止する関係上、車輪からの回転は、最も増速された状態にてプーリ装置及び前後進切換え装置等の回転要素に伝達され、無潤滑状態での該回転要素の回転には、焼付き等の問題を発生し易い。
【0005】
一方、特開平11−82655号公報に示すように、ドリブン(セカンダリ)プーリと車輪との間の動力伝達装置によって駆動される第2油圧ポンプを設け、該第2油圧ポンプからの吐出油を、ソレノイド式方向制御バルブを介してドライブ(プライマリ)及びドリブンプーリのシリンダ室に供給する、車輌用ベルト式無段変速機のプーリ圧供給装置が提案されている。これにより、車輌の被牽引走行時、エンジン停止に基づきメインポンプによる油圧の発生はないが、上記第2油圧ポンプからの油圧が方向制御バルブを介して両プーリのシリンダ室に供給され、ベルトが両プーリの間に適切に保持された状態で回転する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、自動変速機、特にベルト式無段変速機を搭載した自動車にあって、高速で比較的長い間被牽引走行する場合、無潤滑状態で所定回転要素が空転するため、焼付け等の不具合を発生する虞れがあり、これを防止するためには、被牽引走行時に空転する回転部材から動力を取り出して第2のオイルポンプを回転し、該オイルポンプにより発生する油圧を潤滑必要箇所に導くことが望まれる。
【0007】
しかし、上述したような高速被牽引は、極めて希な状態であり、この状態のために第2のオイルポンプ用のスペースを特別に確保することは、コスト的にもまたスペース的にも好ましくない。
【0008】
また、前記車輌用ベルト式無段変速機のプーリ圧供給装置は、車輌の通常走行時にあっても、第2の油圧ポンプが作動状態にあって、該ポンプからの吐出圧は、第1の油圧ポンプからの油路に合流して該第1の油圧ポンプの補助的機能を果している。従って、該第2の油圧ポンプは、車輌被牽引時に限らず、エンジンによる通常走行時にも常に作動状態にあり、かつプーリのベルト挟持圧として利用する高い供給圧を必要とすることが相俟って、容量の大きい第2の油圧ポンプを常に駆動する必要があり、動力損失が大きくなっている。
【0009】
そこで、本発明は、第1の(メイン)オイルポンプが作動している場合は、充分なオイル量がないが、被牽引時にはオイルが確保できる場所を利用して、第2のオイルポンプを設置することにより、上述した課題を解決した、ベルト式無段変速機等の車輌用自動変速機の潤滑装置を供給することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は(例えば図1、図2、図5、図6参照)、駆動源と駆動車軸(60,61)との間に介在し、駆動源の回転を自動的に変速して駆動車軸に伝達する複数の回転要素(26,31,32,S,R,CR,P,P)と、前記駆動源の回転により駆動され、前記変速を作動する作動油及び前記回転要素を潤滑する潤滑油の発生源となる第1のオイルポンプ(21)と、前記変速された回転を前記左右駆動車軸(60,61)にトルク分配して伝達するディファレンシャル装置(9)と、を有する車輌用自動変速機において、
前記車輌用自動変速機を収納するケース(110)内に、少なくとも車輌の被牽引時に駆動される第2のオイルポンプ(105)を配置し、
前記第2のオイルポンプ(105)の吸込み口(105a)を、前記ディファレンシャル装置(9)下方の前記ケース(110,120)内部位からなるデフオイル溜り(119)にあって、かつ前記ケース(110,120)内における前記第1のオイルポンプの吸込み位置(21b)より所定量高い位置に配置し、
該第2のオイルポンプ(105)の吸込み口(105a)の位置は、前記第1のオイルポンプ(21)が作動している状態では少なくともその一部がオイルレベルの上にあり(図5参照)、前記第1のオイルポンプが停止した状態ではオイルレベルの下に位置する状態(図6参照)を現出する部位であり、車輌の被牽引走行時、前記第2のオイルポンプ(105)の吐出オイルを所定潤滑必要箇所(103)に供給すること、
を特徴とする車輌用自動変速機の潤滑装置にある。
【0012】
請求項に係る本発明は(例えば図3、図4参照)、前記第2のオイルポンプ(105)は、前記ディファレンシャル装置(9)を覆う前記ケースの部位(110a)に沿うように配置された略々弓形からなり、かつ前記ディファレンシャル装置(9)のデフケース(66)に設けられたギヤ(127)にて駆動される回転ポンプからなり、その内部にリリーフバルブ(109、図2参照)を収納すると共に、前記吸込み口を有するストレーナ(105a)を一体に結合してなる、
請求項記載の車輌用自動変速機の潤滑装置にある。
【0013】
請求項に係る本発明は(例えば図1参照)、前記車輌用自動変速機は、ベルト式無段変速装置(2)と、該ベルト式無段変速装置の前記駆動源側に配置された前後進切換え装置(3)と、を有する無段変速機(1)である、
請求項1又は2記載の車輌用自動変速機の潤滑装置にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図2参照)、前記駆動源に基づく通常走行時と、駆動源を停止した状態で車輌を走行する被牽引走行時とで切換える切換えバルブ(106)を備え、
前記第1のオイルポンプ(21)に基づく潤滑油は、第1の潤滑箇所(101)に供給されると共に、前記切換えバルブ(106)を介して第2の潤滑箇所(103)に供給され、
前記第2のオイルポンプ(105)からのオイルは、前記切換えバルブ(106)を介して前記第2の潤滑箇所(103)に供給され、
前記第2の潤滑箇所は、前記ベルト式無段変速装置(2)のベルト(32)部分を含む前記無段変速機の空転状態において必要となる潤滑箇所である、
請求項記載の車輌用自動変速機の潤滑装置にある。
【0014】
請求項5に係る本発明は(例えば図2、図5、図6参照)、前記切換えバルブ(106)は、前記第1のオイルポンプ(21)に基づく潤滑油圧と前記第2のオイルポンプ(105)の吐出圧との高い方が連通するように切換えられるシャトルタイプのチェックバルブである、
請求項4記載の車輌用自動変速機の潤滑装置にある。
【0016】
[作用]
以上構成に基づき、エンジン等の駆動源の駆動による通常走行状態にあっては、該駆動源により第1のオイルポンプ(21)が駆動状態にあり、該ポンプによる吐出油が、作動油として各油圧アクチュエータ(33,35,C1,B1)に供給又は排出されると共に、潤滑油として自動変速機の各回転要素に供給される。これにより、ケース(110,120)内のオイル溜り(117,119)のオイルレベルが低くなる。
【0017】
この状態では、上記第1のオイルポンプの吸込み口(21b)より高い位置にある第2のオイルポンプ(105)の吸込み口(105a)は、通常、少なくともその一部が上記オイルレベルの上方に位置し、例えば第2のオイルポンプ(105)がディファレンシャル装置(9)により回転状態にあっても、ポンプとして機能せず、大きな動力損失は発生しない。
【0018】
一方、車輌がトレーラ等により牽引される被牽引走行時には、前記駆動源の停止により第1のオイルポンプ(21)が停止状態にあり、従って該ポンプによる前記作動油及び潤滑油として吸込まれることはなく、オイル溜り(117,119)のオイルレベルは上昇する。この状態では、例えば、ディファレンシャル装置(9)のデフケース(66)の回転により第2のオイルポンプ(105)が駆動状態にあり、かつ該第2のオイルポンプの吸込み口(105a)が、上記オイルレベルの上昇により該オイルレベルより下となり、オイル溜り(119)のオイルが上記第2のオイルポンプ(105)により吸込まれ、そして例えば、該第2のオイルポンプ側に連通するように切換えられる切換えバルブ(106)を介して、少なくとも被牽引時に必要となる所定潤滑箇所に供給される。これにより、所定潤滑箇所に潤滑油が供給された状態で、被牽引走行が長時間に亘り支障なく行われる。
【0019】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、実施の形態との対応を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の各請求項記載の構成に何等影響を与えるものではない。
【0020】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によると、駆動源による通常の車輌走行時にあっては、第1のオイルポンプに基づき充分に潤滑必要箇所が潤滑され、かつこの状態では、例え第2のオイルポンプが駆動状態にあっても、第1のオイルポンプの作動によりオイルレベルが低下して、通常、上記第2のオイルポンプの吸込み口の少なくとも一部がオイルレベルの上に位置して機能せず、該第2のオイルポンプによる大きな動力損失が生じることはない。
【0021】
また、車輌の被牽引走行時には、第2のオイルポンプが駆動されると共に、第1のオイルポンプの停止に基づくオイルレベルの上昇により、エア吸込みを生じることなく、上記第2のオイルポンプによりオイル溜りのオイルが吸込まれ、少なくとも牽引走行時に最低必要となる潤滑箇所に供給され、支障なく長期に亘る被牽引走行を行うことができる。
【0022】
更に、第2のオイルポンプの吸込み口が配置されるデフオイル溜りは、上記オイルレベルの上下による第2のオイルポンプの機能停止及び作動の切換えを確実に行う部位であると共に、自動変速機を大幅に変更することの必要のないあきスペースであって、装置の大型化を防止できると共に、オプションとして上記第2のオイルポンプを付設することが容易となる。
【0023】
請求項に係る本発明によると、第2のオイルポンプを、ディファレンシャル装置周囲のあきスペースに合せた略々弓形として、かつリリーフバルブ及びストレーナを一体的に設けたので、自動変速機を大きく変更することなく、高速被牽引走行の可能性のある地域(例えばヨーロッパ)向けのオプションとして、第2のオイルポンプを設置することができ、上記地域向けの特別な仕様を設ける必要がなく、グローバル商品である自動変速機全体のコストダウンを図ることができる。
【0024】
更に、第2のオイルポンプは、ディファレンシャル装置のデフケースに設けられたギヤにて駆動されるので、走行速度に応じてかつ上記大径ギヤにより増速されて第2のオイルポンプが駆動され、走行速度に応じた充分な量の潤滑油を、小型の第2のオイルポンプにより供給することができる。
【0025】
請求項に係る本発明によると、自動変速機が、ベルト式無段変速装置及び前後進切換え装置を有する無段変速機であるので、被牽引走行時は、ベルト式無段変速装置が最アンダドライブ状態にあって、車輪からの回転が増速して、各回転要素に伝達されるが、上述した第2のオイルポンプによる潤滑油の供給により、被牽引走行を長時間に亘って支障なく行うことができる。
請求項4に係る本発明によると、切換えバルブの切換えにより、第1のオイルポンプに基づく潤滑油は、第1及び第2の潤滑箇所に供給されて、自動変速機のすべての潤滑箇所に潤滑油が供給されるが、第2のオイルポンプの吐出オイルは、車輌牽引時に必要となる所定潤滑箇所のみに供給されるので、被牽引走行時に必要となる第2のオイルポンプの容量を小さくすることができる。
【0026】
請求項5に係る本発明によると、切換えバルブがシャトルタイプのチェックバルブからなるので、簡単な構造からなるものでありながら、第1のオイルポンプ及び第2のオイルポンプの油圧発生により自動的に切換えられ、確実に潤滑油を必要箇所に供給することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、自動変速機として無段変速機を適用した本発明の実施の形態について説明する。無段変速機1は、図1に示すように、CVT(ベルト式無段変速装置)2、前後進切換え装置3、ロックアップクラッチ5を内蔵したトルクコンバータ6、カウンタシャフト7、及びディファレンシャル装置9を備えており、これらの装置や部材が分割ケースを組立てた一体ケース(不図示)に収納されている。
【0029】
トルクコンバータ6は、エンジン出力軸10にフロントカバー17を介して連結されているポンプインペラ11、入力軸12に連結されているタービンランナ13、及びワンウェイクラッチ15を介して支持されているステータ16を有する。そして、ロックアップクラッチ5は、入力軸12とフロントカバー17との間に介装されている。なお、図中20は、ロックアップクラッチプレートと入力軸12との間に介装されたダンパスプリングであり、また、21は、ポンプインペラ11に連結されて駆動されるメイン(第1)のオイルポンプである。
【0030】
CVT2は、プライマリシャフト22に固定された固定シーブ23、及びこのプライマリシャフト22に軸方向の摺動のみ自在に支持されている可動シーブ25からなるプライマリプーリ26と、セカンダリシャフト27に固定されている固定シーブ29、及びこのセカンダリシャフト27に軸方向の摺動のみ自在に支持されている可動シーブ30からなるセカンダリプーリ31と、これらプライマリプーリ26とセカンダリプーリ31とに巻き掛けられた金属製のベルト32とを備えている。
【0031】
さらに、プライマリ側可動シーブ25の背面にはダブルピストンからなる油圧アクチュエータ33が配置されており、またセカンダリ側可動シーブ30の背面にはシングルピストンからなる油圧アクチュエータ35が配置されている。上記プライマリ側油圧アクチュエータ33は、プライマリシャフト22に固定されたシリンダ部材36及び反力支持部材37と、可動シーブ25に固定された筒状部材39及びピストン部材40を有しており、筒状部材39、反力支持部材37及び可動シーブ25の背面にて第1の油圧室41を構成するとともに、シリンダ部材36及びピストン部材40にて第2の油圧室42を構成する。そして、これら第1の油圧室41と第2の油圧室42とは、連通孔37aにて互いに連通されているため、全体として、同一油圧によりセカンダリ側油圧アクチュエータ35に発生する軸力に比してほぼ2倍の軸力を発生する。一方、セカンダリ側油圧アクチュエータ35は、セカンダリシャフト27に固定されている反力支持部材43及び可動シーブ30の背面に固定されている筒状部材45を有しており、これら反力支持部材43と筒状部材45とにより1個の油圧室46を構成するとともに、可動シーブ30と反力支持部材43との問にプリロード用のスプリング47が縮設されている。なお、前記筒状部材45の外側にキャンセルプレートを配置し、前記反力支持部材43との間で、油圧室46内の油に作用する遠心油圧に対抗する油圧キャンセル室を設けると、好ましい。
【0032】
前後進切換え装置3は、ダブルピニオンプラネタリギヤ50、リバースブレーキBl、及びフォワードクラッチClを有している。上述のダブルピニオンプラネタリギヤ50は、そのサンギヤSが入力軸12に連結されており、第1のピニオンPl及び第2のピニオンP2を支持するキャリヤCRがプライマリ側固定シーブ23に連結されており、そしてリングギヤRが上述のリバースブレーキBlに連結されており、またキャリヤCRとリングギヤRとの問に上述のフォワードクラッチClが介装されている。
【0033】
カウンタシャフト7には、大ギヤ51及び小ギヤ52が固定されており、大ギヤ51はセカンダリシャフト27に固定されたギヤ53に噛合し、かつ小ギヤ52はディファレンシャル装置9のギヤ55に噛合している。ディファレンシャル装置9においては、このギヤ55を有するデフケース66に支持されたセンタギヤ56の回転が左右サイドギヤ57、59を介して左右車軸60、61に伝達される。
【0034】
ついで、図2に沿って、上記無段変速機1の油圧回路についてその概略を説明する。図2において、21は上述のオイルポンプ、72はプライマリレギュレータバルブ、73はセカンダリレギュレータバルブ、76はソレノイド用モジュレータバルブ、SLTはライン圧制御用リニアソレノイドバルブ、SLUはロックアップクラッチ圧制御用リニアソレノイドバルブである。77はマニュアルバルブであって、マニュアル操作により、クラッチモジュレータバルブ79によって調圧されるモジュレータ圧(ポートPLの油圧)が図中左右の複数のポートに切り換えられる。80はClコントロールバルブ、81はリレーバルブ、82はリバースインヒビットバルブを兼ねたB1コントロールバルブ、Slはリレーバルブ切り替え用ソレノイドバルブである。また、Clは前述のフォワードクラッチC1 用の油圧サーボ、Blは前述のリバースブレーキB1 用油圧サーボ、90、91はそれぞれBl用アキュムレータ、Cl用アキュムレータである。
【0035】
92はレシオコントロールバルブであり、該レシオコントロールバルブ92を2個のソレノイドバルブSLRで制御される。また、33及び35は前述のプライマリ側油圧アクチュエータ及びセカンダリ側油圧アクチュエータ、93はチェックバルブで、セカンダリレギュレータバルブ73とプライマリ側油圧アクチュエータ33をオリフィス97を介して、油圧をセカンダリレギュレータバルブ73側から油圧アクチュエータ33に向けてのみ供給自在に接続している。さらに、94はセカンダリシーブコントロールバルブであり、95はロックアップコントロールバルブ、96はロックアップリレーバルブ、S3はB1コントロールバルブ並びにロックアップリレーバルブ切換え用ソレノイドバルブである。なお、図中、EXはドレーンポート、100はクーラーである。
【0036】
また、図2中、101は、逆止弁となるチェックバルブ102を介して前記セカンダリレギュレータバルブ73からのセカンダリ圧が供給されている、模式的的に示す第1の潤滑箇所であり、また103は、同じく模式的に示す第2の潤滑箇所である。そして、105は、本発明に係るサブ(第2)のオイルポンプであり、また106はボール等により油圧の高い方が連通するシャトルタイプのチェックバルブからなる2位置切換えバルブであって、上記第2の潤滑箇所103には、上記切換えバルブ106により、前記メインオイルポンプ21に基づくセカンダリ圧、又はサブポンプ105の吐出圧のいずれかが選択されて供給される。なお、上記第2の潤滑箇所103の供給油路に、セカンダリ圧側には逆止弁となるチェックバルブ107が、またサブオイルポンプ側にはリリーフバルブ109がそれぞれ介在している。また、前記第2の潤滑箇所103は、牽引走行時にあって、無段変速機1の空転状態において少なくとも最低限必要となる潤滑箇所であり、例えばCVT2のベルト32部分であり、及び/また前後進切換え装置3部分である。
【0037】
そして、図3は、フロント(エンジン)側のケース(トランスアクスルハウジング)110を内側(リヤ側)から見た正面図の一部であり、図4は、ディファレンシャル装置9部分の断面図である。図中、111は、入力軸12(従ってエンジン出力軸10及びプライマリシャフト22)と同軸状に配置され、メインポンプ21等を支持する孔であり、112はセカンダリシャフト27を支持する孔であり、113はカウンタシャフト7を支持する孔であり、115はディファレンシャル装置9を支持する孔である。上記ケース110のディファレンシャル装置部分(115)は、該ディファレンシャル装置9の下部分を覆うように半円形の接合面110aが、上記入力軸同軸孔111方向に向って延びており、かつ該接合面110aの下部近傍には、上記同軸孔111下方のメインオイル溜り117に連通する切欠き110bが形成されている。
【0038】
上記半円形接合面110aにて、ディファレンシャル装置9の下方部分にも、デフオイル溜り119が形成されており、該デフオイル溜り119は、無段変速機1の機体前後方向後側に位置し、上記切欠き110bにてメインオイル溜り117と連通していると共に、該メインオイル溜りより僅かに(所定量)高い位置にある。
【0039】
上記デフオイル溜り119上方には、上記ハウジング110の機体前後方向後側部分における前記ディファレンシャル装置9の外周部及び前記半円形接合面110aの間においてかつこれらに沿って、正面視(軸方向から見る方向)弓形の前述したサブ(第2の)オイルポンプ105が配設されている。該サブポンプ105は、ギヤポンプ等の回転ポンプからなり、前記リリーフバルブ109を一体に組込んだオプション(後付け可能な)タイプからなり、かつその下方部分にサクション用のストレーナ105aが直接連結して配置されている。従って、該サブポンプ105は、ディファレンシャル装置9を覆うケース110のあきスペースを利用すべく、該スペースに対応して弓形(三日月)形状からなり、かつ該サブポンプ105内にリリーフバルブを内蔵すると共にサクション用ストレーナ105aを一体に取付けて、オプションに対応する構造となっている。更に、該サブポンプ用ストレーナ105aが配置されるデフオイル溜り119は、メインオイルポンプ21が作動している通常走行時には(図5参照)、オイルが殆どなく、サブポンプ105によるオイル吸上げの動力損は殆どなく、かつメインオイルポンプ21が作動していない被牽引時には(図6参照)、オイルが確実に存在し、サブポンプのエア吸込みを防止し得る場所にある。
【0040】
なお、図3中、符号132は、サブポンプ駆動軸用の支持孔であり、133は、該サブポンプをケース110のフロント側側面に固定する多数のボルトであり、また135は、サブポンプ105から前記切換えバルブ(シャトルタイプチェックバルブ)106に連通するパイプであり、136は、その止め金具である。
【0041】
前記ディファレンシャル装置9は、図4に詳示するように、デフケース66が前記トランスアクスルハウジング110及びそれと一体に結合されるトランスアクスルケース120とにローラベアリング121,122を介して回転自在に支持されており、該デフケース66は、ボルトにて一体に結合されている本体66a及びカバー部66bからなり、かつ該ケースにはセンタギヤ56を支持するキャリヤシャフト125が固定されていると共に、前記マウントギヤ55が固定されている。更に、上記本体66a及びカバー部66bには、それぞれサイドギヤ57,59のボス部57a,59aが回転自在に支持されており、これらサイドギヤは前記センタギヤ123に噛合していると共に、前記ボス部57a,59aと前記両ケース110及び120の支持孔115,125との間にオイルシール126,126が嵌挿されて油密状になっている。
【0042】
そして、前記デフケースの本体66aの外周面には、サブポンプ駆動用の大径のリングギヤ127が固定されている。一方、前記トランスアクスルハウジング110に固定されているサブポンプ105には駆動軸129が回転自在に支持されており、該駆動軸129には前記リングギヤ127と噛合する比較的小径の駆動ギヤ130が固定されている。なお、図4中、符号131は、マウントギヤ55等によるオイル撹拌の影響から前記オイル溜り119を分離するための仕切りプレートであり、該仕切りプレートには前記両ギヤ127,130の噛合を確保するための連通孔131aが形成されている。また、前記両ギヤ127,130の歯側面には、組立て時の歯車の干渉を防止するためのテーパ面a,bが形成されている。
【0043】
ついで、上述構成の無段変速機1及び油圧回路の動作について説明する。エンジン回転に基づくメインオイルポンプ21の起動により、所定油圧が発生し、この油圧は、プーリ比及び入力トルクに基づき演算される制御部からの信号により制御されるリニアソレノイドバルブSLTに基づきプライマリレギュレータバルブ72により、ライン圧に調圧され、さらにセカンダリレギュレータバルブ73により、セカンダリ圧が調圧される。
【0044】
マニュアルバルブ77のDレンジにあっては、ライン圧ポートからの油圧が図2右方のDレンジポートからC1コントロールバルブ80及びリレーバルブ81を介してフォワードクラッチ用油圧サーボClに供給され、フォワードクラッチClが接続する。この状態では、エンジン出力軸10の回転は、トルクコンバータ6、入力軸12及びフォワードクラッチClにより直結状態となっているプラネタリギヤ50を介してプライマリプーリ26に伝達され、さらに適宜変速されるCVT2を介してセカンダリシャフト27に伝達され、そしてカウンタシャフト7、ディファレンシャル装置9を介して左右車軸60、61に伝達される。
【0045】
また、マニュアルバルブ77をR(リバース)レンジに操作すると、ライン圧ポートからの油圧は図2左方のRレンジポートからB1コントロールバルブ82及びリレーバルブ81を介して、ブレーキ用油圧サーボBlに供給される。この状態では、プラネタリギヤ50のリングギヤRが係止され、入力軸12からのサンギヤSの回転は、キャリヤCRに逆回転として取り出され、この逆回転がプライマリプーリ26に伝達される。
【0046】
前述のCVT2は、セカンダリプーリ31の油圧アクチュエータ35にプライマリレギュレータバルブ72からのライン圧がセカンダリ油圧として供給されており、入力トルク及び変速比に応じたベルト挟持力を作用する。一方、制御部からの変速信号に基づきレシオコントロール用ソレノイドバルブSLRが制御され、このレシオコントロール用ソレノイドバルブSLRからの(信号圧)によりレシオコントロールバルブ92が制御されて、その出力ポートからの油圧がプライマリプーリ26のダブルピストンからなる油圧アクチュエータ33にプライマリ油圧として供給され、これによりCVT2の変速比が適宜制御される。
【0047】
そして、エンジン出力軸10のトルクは、トルクコンバータ6を介して入力軸12に伝達され、特に発進時にあっては、このトルクコンバータ6によりトルク比が高くなるように変速されて入力軸12に伝達され、滑らかに発進する。また、トルクコンバータ6は、ロックアップクラッチ5を有しており、高速安定走行時にあっては、このロックアップクラッチ5が係合して、エンジン出力軸10と入力軸12とが直結状態となって、トルクコンバータ6の油流による動力損失を減少させている。
【0048】
一方、前記メインオイルポンプ21に基づく前記セカンダリレギュレータバルブ73からのセカンダリ圧は、チェックバルブ102を介して第1の潤滑箇所101に供給されると共に、チェックバルブ107を介して切換えバルブ106に供給され、更に該シャトルタイプチェックバルブからなる切換えバルブ106は、上記セカンダリ圧の供給により自動的に切換えられて第2の潤滑箇所103に供給される。これにより、エンジンに基づく通常走行に際しては、図5に示すように、上記メインオイルポンプ21の回転に基づき、一体ケース140最底部に位置するメインオイル溜り117のオイル(ATF)がストレーナ21aを介して吸込まれ、バルブボディ141及び上記シャトルタイプチェックバルブからなる切換えバルブ106を介して上記第1及び第2の潤滑箇所101,103の両方に供給され、無段変速機のすべての潤滑箇所が潤滑される。
【0049】
なおこの際、ディファレンシャル装置9は、ギヤ55を介してデフケース66が回転し、センタギヤ56を介して左右サイドギヤ57,59にトルク分配されて左右駆動軸60,61を駆動しており、従って上記デフケース66の回転により、ギヤ125及び130を介してサブオイルポンプ105も駆動されている。該通常走行状態にあっては、図5に示すように、上記メインオイルポンプ21の駆動に基づき、大量のオイルが吸込まれて、各油圧アクチュエータ33,35,C1,B1の作動油として、及びすべての潤滑箇所101,103の潤滑油として用いられ、オイル溜り117,119のオイルレベルが下がっている。従って、メインオイルポンプ21のストレーナ吸込み口21bより高い位置にあるデフオイル溜り119にはオイルが殆どなく、サブポンプ105のストレーナ吸込み口105aの少なくとも一部が、上記オイルレベルの上方に位置し、サブポンプ105はエアを吸込んでオイルポンプとして機能しない。従って、該通常走行時、特にオイルがねばって、ポンプ駆動力が大となる低温時には、サブポンプ105は空転状態にあり、オイル吸込みによる動力損は生じない。
【0050】
また例え、登坂路走行等にあって、オイルレベルが、サブポンプのストレーナ吸込み口105aの上方に上がって、上記駆動状態にあるサブポンプ105が機能して、オイルが吸込まれる状態が現出しても、一般に、該サブポンプ105の吐出圧よりも上記セカンダリ圧が高くなるように設定されており、シャトルタイプチェックバルブ(切換えバルブ)106は、セカンダリ圧が第2の潤滑箇所103に連通するように保持されており、該セカンダリ圧により第2の潤滑箇所も潤滑される。なおこの際、上記サブポンプ105からのオイルは、該サブポンプ内に組込まれているリリーフバルブ109により排出される。また例え、サブポンプ105からの吐出圧がセカンダリ圧より高くなり、上記シャトルタイプチェックバルブ106が、サブポンプ側が連通するように一時的に切換わったとしても、第2の潤滑箇所は、上記サブポンプ105からの吐出圧により支障なく潤滑状態に保持される。
【0051】
そして、エンジンを停止した状態で、トレーラ等により車輌が牽引されて走行する場合、上記エンジン停止に基づきメインオイルポンプ21の駆動は停止される。従って、図6に示すように、該メインオイルポンプ21に基づく作動油としての供給及び第1の潤滑箇所101への供給は停止され、オイル溜り117,119のオイルレベルは上昇する。該被牽引走行状態にあっては、前記作動油が油圧アクチュエータ35,36に供給されないことに基づき、CVT2は、プリロード用スプリング47により最アンダドライブ状態、即ちプライマリプーリ26の有効径が最小で、セカンダリプーリ31の有効径が最大となる状態にあり、かつ上記作動油がC1 用油圧サーボC1,B1 用油圧サーボB1に供給されないことに基づき、フォワードクラッチC1及びリバースブレーキB1が共に解放状態にあって、前後進切換え装置3が自由回転状態、即ちプライマリシャフト22と入力軸12(従ってエンジン出力軸10)との間が解放状態になっている。
【0052】
該被牽引走行状態にあっても、駆動車輪が回転することに基づき、左右駆動軸60,61,ディファレンシャル装置9及びカウンタシャフト7を介してCVT2に、そのセカンダリ側から回転が伝達されており、上述したようにCVTが最アンダドライブ状態、従ってセカンダリ側からの入力にあっては最オーバドライブ状態にあって、増速状態でプライマリプーリ26、前後進切換え装置3のキャリヤCR及びリングギヤRを空転する。
【0053】
前記ディファレンシャル装置9は、前記左右駆動軸60,61と略々一体にデフケース66が回転し、更に、大径のリングギヤ127及び小径の駆動ギヤ130により車速に対して比例増速してサブポンプ105が駆動される。これにより、高速被牽引時等、車速に対応した量の潤滑油が、サブポンプ105から吐出される。この状態では、図6に示すように、オイルレベル(ATF)は、高い位置にあって、サブポンプのストレーナ吸込み口105aは、上記オイルレベルの下方に位置する。従って、サブポンプ105の回転に基づき、ストレーナ105aからオイルが吸込まれて、パイプ135を介してシャトルタイプチェックバルブ(切換えバルブ)106に供給される。
【0054】
この状態では、メインポンプ21側から油圧は発生しておらず、従って上記サブポンプ105からの吐出圧により、シャトルタイプチェックバルブ106は自動的に該サブポンプ側が連通するように切換えられた状態にあって、上記サブポンプからのオイルは、第2の潤滑箇所103に供給される。これにより、上記増速回転状態にあるCVT2のベルト32部分及び前後進切換え装置3等の少なくとも無段変速機1の空転維持に最低必要となる潤滑箇所が潤滑されて、例えトレーラ等により高速牽引する場合でも、長時間に亘って支障なく無段変速機1を空転し得る。
【0055】
なお、上述した実施例は、CVTを用いた無段変速機に適用して説明したが、これに限らず、プラネタリギヤ等からなる有段の自動変速機(いわゆるオートマチックトランスミッション[A/T])等の他の自動変速機にも同様に適用できることは勿論である。また、サブポンプ105は、ディファレンシャル装置9により駆動される回転ポンプからなるが、これに限らず、牽引走行時に回転する他の部分、例えばカウンタシャフト7又はセカンダリシャフト27により駆動されるものでもよく、また電動ポンプ等の走行回転系から独立して駆動するものでもよい。要は、オプションとして、ケース等の大幅な変更を伴うことなく、あきスペースを利用して自動変速機1のコンパクト性を維持しつつ配置できる、専ら被牽引時に用いられるオイルポンプであればよい。また、第2の潤滑箇所は、被牽引走行時に自動変速機1の長期空転を支障なく維持し得る最低の潤滑必要箇所であることが好ましいが、第1の潤滑箇所と分離せずに、通常走行時と同じ潤滑必要箇所に、牽引走行時にもサブポンプから潤滑油を供給してもよい。更に、切換えバルブ106は、供給圧の大小によりボール等が移動することにより自動的に切換えられるシャトルタイプのチェックバルブを用いているが、電気系(イグニッションスイッチ等)により自動的に切換えられるソレノイドバルブ又は手動による切換えバルブ等の他の切換えバルブでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用し得る無段変速機の概要を示す図。
【図2】その油圧回路を示す図。
【図3】エンジン側のケース(トランスアクスルハウジング)をその内側から見た正面図。
【図4】そのディファレンシャル装置部分の側面断面図。
【図5】通常走行時の潤滑状態を示す全体概略図。
【図6】被牽引走行時の潤滑状態を示す全体概略図。
【符号の説明】
1 自動変速機(無段変速機)
2 ベルト式無段変速装置
3 前後進切換え装置
9 ディファレンシャル装置
21 第1の(メイン)オイルポンプ
21b 吸込み口
26,31,32,S,R,CR,P1,P2… 回転要素(プライマリプーリ、セカンダリプーリ、ベルト、サンギヤ、リングギヤ、キャリヤ、ピニオン)
66 デフケース
101 第1の潤滑箇所
103 第2の潤滑箇所
105 第2の(サブ)オイルポンプ
105a 吸込み口(ストレーナ)
106 切換えバルブ(シャトルタイプのチェックバルブ)
109 リリーフバルブ
110,110a,120 ケース(接合面)
117 (メイン)オイル溜り
119 (デフ)オイル溜り

Claims (5)

  1. 駆動源と駆動車軸との間に介在し、駆動源の回転を自動的に変速して駆動車軸に伝達する複数の回転要素と、前記駆動源の回転により駆動され、前記変速を作動する作動油及び前記回転要素を潤滑する潤滑油の発生源となる第1のオイルポンプと、前記変速された回転を前記左右駆動車軸にトルク分配して伝達するディファレンシャル装置と、を有する車輌用自動変速機において、
    前記車輌用自動変速機を収納するケース内に、少なくとも車輌の被牽引時に駆動される第2のオイルポンプを配置し、
    該第2のオイルポンプの吸込み口を、前記ディファレンシャル装置下方の前記ケース内部位からなるデフオイル溜りにあって、かつ前記ケース内における前記第1のオイルポンプの吸込み位置より所定量高い位置に配置し、
    該第2のオイルポンプの吸込み口の位置は、前記第1のオイルポンプが作動している状態では少なくともその一部がオイルレベルの上にあり、前記第1のオイルポンプが停止した状態ではオイルレベルの下に位置する状態を現出する部位であり、車輌の被牽引走行時、該第2のオイルポンプの吐出オイルを所定潤滑必要箇所に供給すること、
    を特徴とする車輌用自動変速機の潤滑装置。
  2. 前記第2のオイルポンプは、前記ディファレンシャル装置を覆う前記ケースの部位に沿うように配置された略々弓形からなり、かつ前記ディファレンシャル装置のデフケースに設けられたギヤにて駆動される回転ポンプからなり、その内部にリリーフバルブを収納すると共に、前記吸込み口を有するストレーナを一体に結合してなる、
    請求項記載の車輌用自動変速機の潤滑装置。
  3. 前記車輌用自動変速機は、ベルト式無段変速装置と、該ベルト式無段変速装置の前記駆動源側に配置された前後進切換え装置と、を有する無段変速機である、
    請求項1又は2記載の車輌用自動変速機の潤滑装置。
  4. 前記駆動源に基づく通常走行時と、駆動源を停止した状態で車輌を走行する被牽引走行時とで切換える切換えバルブを備え、
    前記第1のオイルポンプに基づく潤滑油は、第1の潤滑箇所に供給されると共に、前記切換えバルブを介して第2の潤滑箇所に供給され、
    前記第2のオイルポンプからのオイルは、前記切換えバルブを介して前記第2の潤滑箇所に供給され、
    前記第2の潤滑箇所は、前記ベルト式無段変速装置のベルト部分を含む前記無段変速機の空転状態において必要となる潤滑箇所である、
    請求項記載の車輌用自動変速機の潤滑装置。
  5. 前記切換えバルブは、前記第1のオイルポンプに基づく潤滑油圧と前記第2のオイルポンプの吐出圧との高い方が連通するように切換えられるシャトルタイプのチェックバルブである、
    請求項4記載の車輌用自動変速機の潤滑装置。
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