JP2008144235A - ニッケル表面の酸化膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ニッケル表面に外観ムラのない均一な酸化膜を形成することを目的とする。
【解決手段】 表面にニッケルを有する金属材を、pH緩衝液中でアノード電解処理することを特徴とするニッケル表面の酸化膜形成方法である。pH緩衝液は、酢酸および酢酸塩混合物、リン酸およびリン酸塩混合物、炭酸及び炭酸塩混合物、クエン酸およびクエン酸塩混合物、酒石酸および酒石酸塩混合物、ホウ酸およびホウ酸塩混合物、アンモニアおよびアンモニウム塩混合物、酢酸およびエタノールアミン混合物、のいずれかを含有することが好ましい。アノード電解処理方法は、5A/dm以上の電流密度で5〜100秒の処理であることが好ましい。表面にニッケルを有する金属材として、ニッケルメッキ鋼材が好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ニッケル表面に均一な酸化膜を形成するための処理方法に関する。
ニッケルを有する金属材表面に均一な酸化膜を形成することが検討されている。例えば、アルカリマンガン電池正極缶用のニッケルメッキ鋼板において、ニッケルメッキ鋼板表面に酸化膜を形成して、高温で長期間保存した場合においても接触抵抗の増大が発生せず、電池特性を改善できること、そして、この酸化膜は、Niメッキ後にNiメッキ層の一部又はすべてを拡散層とするための熱処理を行う際に炉内雰囲気の露点を適切に選択して熱処理することで、所定の厚みの酸化膜を形成することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、本発明者らは、ニッケルメッキ鋼板をアノード電解することで表面に酸化膜を形成し、摺動性、電池特性等の特性を改善する技術を先に提案している。
しかしながら以上の技術は、表面に形成される酸化膜の均一性、すなわち外観の均一性や酸化膜厚みの均一性に難があり、摺動性、電池特性等の改善効果にバラツキがあったり、更に最大の問題は外観の不均一により商品価値を落しかねないという点であった。
特開2002−212776号公報
そこで本発明は、ニッケル表面に外観ムラのない均一な酸化膜を形成するための処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ニッケル表面にアノード電解処理により酸化膜を形成するに際し、酸化膜の均一性には、反応界面のpHの均一性が重要であることを知見し、反応界面のpHの不均一さを抑制する手段を検討した結果、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明の要旨とするところは、次のとおりである。
(1)表面にニッケルを有する金属材を、pH緩衝液中でアノード電解処理して酸化膜を形成することを特徴とするニッケル表面の酸化膜形成方法。
(2)前記pH緩衝液は、酢酸および酢酸塩混合物、リン酸およびリン酸塩混合物、炭酸及び炭酸塩混合物、クエン酸およびクエン酸塩混合物、酒石酸および酒石酸塩混合物、ホウ酸およびホウ酸塩混合物、アンモニアおよびアンモニウム塩混合物、酢酸およびエタノールアミン混合物、のいずれかを含有することを特徴とする前記(1)に記載のニッケル表面の酸化膜形成方法。
(3)前記アノード電解処理方法は、5A/dm以上の電流密度で5〜100秒の処理であることを特徴とする前記(1)または(2)記載のニッケル表面の酸化膜形成方法。
(4)表面にニッケルを有する金属材が、ニッケルメッキ鋼材であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のニッケル表面の酸化膜形成方法。
本発明によって、ニッケル表面に外観ムラのない均一な酸化膜を形成することが可能となる。
本発明は、表面にニッケルを有する金属材を対象とし、具体的には金属ニッケルやニッケル基合金、またニッケルやニッケルを主体とする金属を表面に電気メッキ等の手法で被覆した金属材等いずれにも適用できるものである。特に本発明は、ニッケルがメッキされた鋼材に対して好適である。
本発明者らは、ニッケル表面にアノード電解処理により酸化膜を形成するに際し、酸化膜の均一性には、液流れや電流密度の均一性がきわめて重要であること、また工業的に実施する際にはこれらの因子の均一性を確保するのは必ずしも容易ではないことを知見した。また、前記因子の不均一性は、反応の際の界面pHの不均一さに影響することも知見した。そこで反応界面のpHの不均一さを抑制する手段として、pH緩衝液を用いることを見出し、本発明にいたったものである。
本発明は、pH緩衝液中でアノード電解処理することを特徴とするものである。ここで、pH緩衝液とは、弱酸およびその塩の混合物の水溶液、あるいは、弱塩基とその塩の混合物の水溶液に代表される、多少の酸、塩基変動あるいは濃度変動に対してpH変動のほとんど観察されない水溶液である。
具体的には、酢酸および酢酸塩混合物、リン酸およびリン酸塩混合物、炭酸及び炭酸塩混合物、クエン酸およびクエン酸塩混合物、酒石酸および酒石酸塩混合物、ホウ酸およびホウ酸塩混合物、アンモニアおよびアンモニウム塩混合物、酢酸およびエタノールアミン混合物、等の水溶液が例示できる。なお、前記の酢酸塩、リン酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、ホウ酸塩としては、Na、Kに代表されるアルカリ金属塩が望ましい。また、アンモニュウム塩としては、塩化アンモニュウムが望ましい。
前記の水溶液単独でも、あるいはそれに加えて、液の導電性を改善するためのアルカリ金属塩(KCl、NaCl等)の支持塩等、他の塩を加えて使用することもできる。
アノード電解処理の条件は特に限定されないが、酸化膜を形成するために電流密度は5A/dm以上、より好ましくは20A/dm以上である。より高い電流密度のほうが本発明の効果を明瞭に享受できるが、高すぎては酸化膜厚みの微小なムラに伴う外観ムラの発生が避けがたくなるため100A/dm以下とするのがよい。処理時間は5〜100秒、処理温度は常温〜100℃の処理が適用できる。
本発明で形成する酸化膜の厚みは、200nm以下、好ましくは5nm〜100nmとするのがよい。酸化膜厚みが厚すぎると、酸化膜厚みの微小なムラに伴う外観ムラの発生が避けがたくなるためである。
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
(実施例1)酢酸および酢酸NaからなるpH4.7の緩衝液(酢酸イオン0.3M)を調整し、さらに硫酸Naを0.5M添加した。前記浴を用い、Niメッキ鋼板(Ni厚み3μm)をアノードとして、40℃、電流密度50A/dmにて30秒間電解処理した。処理後の鋼板は、均一美麗な薄茶色を呈しており、酸化膜厚みは約20nmであった。
(比較例1)硫酸Naの0.5M浴を用い、Niメッキ鋼板(Ni厚み3μm)をアノードとして、40℃、電流密度50A/dmにて30秒間電解処理した。処理後の鋼板は、薄茶色の不均一な濃淡を呈していた。
(実施例2)リン酸および第一リン酸NaからなるpH2.8の緩衝液(リン酸イオン0.5M)を調整し、前記浴を用い、Niメッキ鋼板(Ni厚み3μm)をアノードとして、70℃、電流密度50A/dmにて20秒間電解処理した。処理後の鋼板は、均一美麗な黄金色を呈しており、酸化膜厚みは約50nmであった。
(比較例2)リン酸の0.5M浴を用い、Niメッキ鋼板(Ni厚み3μm)をアノードとして、40℃、電流密度50A/dmにて20秒間電解処理した。処理後の鋼板は、黄金色と白色と薄茶色が不均一に混在していた。
(実施例3)クエン酸およびクエン酸NaからなるpH3.1の緩衝液(クエン酸イオン0.5M)を調整し、前記浴を用い、Niメッキ鋼板(Ni厚み3μm)をアノードとして、70℃、電流密度10A/dmにて20秒間電解処理した。処理後の鋼板は、均一美麗な黄金色を呈しており、酸化膜厚みは約10nmであった。
(比較例3)クエン酸Naの0.5M浴を用い、Niメッキ鋼板(Ni厚み3μm)をアノードとして、70℃、電流密度10A/dmにて20秒間電解処理した。処理後の鋼板は、ほとんど変色がなかったが、部分的に薄茶色が混在していた。
(実施例4)ホウ酸およびホウ酸KからなるpH9.1の緩衝液(ホウ酸イオン0.5M)を調整し、前記浴を用い、Niメッキ鋼板(Ni厚み3μm)をアノードとして、70℃、電流密度20A/dmにて50秒間電解処理した。処理後の鋼板は、均一美麗な薄茶色を呈しており、酸化膜厚みは約10nmであった。
(比較例4)ホウ酸Kの0.5M浴を用い、Niメッキ鋼板(Ni厚み3μm)をアノードとして、70℃、電流密度20A/dmにて10秒間電解処理した。処理後の鋼板は、ほとんど変色がなく、酸化膜厚みは処理前と変化なかった。
以上の実施例および比較例から明らかなように、表面にニッケルを有する金属材を、pH緩衝液中でアノード電解処理して酸化膜を形成することによって、ニッケル表面に外観ムラのない均一な酸化膜を形成することが可能となることが確認できた。しかし、比較例に示すように、pH緩衝液を用いずにアノード電解処理した場合には、ニッケル表面に外観ムラのない均一な酸化膜を形成することが出来なかった。
本発明によって、ニッケル表面に外観ムラのない均一な酸化膜を形成することが可能となる。本発明は、ニッケル表面に酸化膜を形成するニーズに対し幅広く対応可能であり、酸化膜の不均一性に伴う外観ムラによる商品価値の低下も抑制することが可能であるため、産業上極めて有用である。

Claims (4)

  1. 表面にニッケルを有する金属材を、pH緩衝液中でアノード電解処理して酸化膜を形成することを特徴とするニッケル表面の酸化膜形成方法。
  2. 前記pH緩衝液が、酢酸および酢酸塩混合物、リン酸およびリン酸塩混合物、炭酸及び炭酸塩混合物、クエン酸およびクエン酸塩混合物、酒石酸および酒石酸塩混合物、ホウ酸およびホウ酸塩混合物、アンモニアおよびアンモニウム塩混合物、酢酸およびエタノールアミン混合物、のいずれかを含有することを特徴とする請求項1に記載のニッケル表面の酸化膜形成方法。
  3. 前記アノード電解処理方法が、5A/dm以上の電流密度で5〜100秒の処理であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のニッケル表面の酸化膜形成方法。
  4. 前記表面にニッケルを有する金属材が、ニッケルメッキ鋼材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のニッケル表面の酸化膜形成方法。
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