JP2008143409A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトを構成するコードの配置の適正化を図ることによりベルト耐久性を向上させた、非方向性のラグ溝パターンを有する空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤ1は、トロイド状に延びるカーカス2と、そのタイヤ径方向外側に位置し、コードをゴム被覆してなる少なくとも2層のベルト層3a、3bからなるベルト4と、そのタイヤ径方向外側に位置するトレッド部5とを具える。ベルト層3a、3bは交差ベルト層を形成している。トレッド部5には、その両トレッド端6a、6bからそれぞれタイヤ赤道面Eに向かって同一傾斜方向に延在し陸部内で終端する一対の一端開口溝7a、7bをタイヤ周方向に複数対並べて配設している。最外ベルト層3aを構成するコード8と一端開口溝7a、7bの溝幅中心線Gとが、同一傾斜方向に延在しており、かつコード8と溝幅中心線Gとのなす角αが30〜70°の範囲にある。
【選択図】図2

Description

この発明は、トロイド状に延びるカーカスと、該カーカスのタイヤ径方向外側に位置し、コードをゴム被覆してなる少なくとも2層のベルト層からなり、かつこれらベルト層を構成するコードがタイヤ赤道面を挟んで互いに交差する交差ベルト層を形成してなるベルトと、該ベルトのタイヤ径方向外側に位置するトレッド部とを具え、該トレッド部に、その両トレッド端からそれぞれタイヤ赤道面に向かって同一傾斜方向に延び陸部内で終端する一対の一端開口溝をタイヤ周方向に複数対並べて配設してなる空気入りタイヤ、特に重荷重用ラジアルタイヤに関するものであり、特にかかるタイヤのベルト耐久性の向上を図る。
空気入りラジアルタイヤ、特に重荷重車両に装着される空気入りラジアルタイヤは、タイヤ赤道面とのなす角が比較的大きいコードをゴム被覆してなる大傾斜ベルト層と、タイヤ赤道面とのなす角が比較的小さいコードをゴム被覆してなる小傾斜ベルト層とを組み合わせ、かつ各ベルト層のコードが隣接層間でタイヤ赤道面を挟んで互いに交差するよう配置した交差ベルトを具えるのが一般的である(例えば特許文献1参照)。かかるタイヤにおいては、大傾斜ベルト層によってベルトの面に沿った変形に対する剛性(以下「面内曲げ剛性」という。)を確保して運動性能を保持し、一方、小傾斜ベルト層によってタイヤ周方向の張力を負担し、タイヤの径成長を抑制するとともに走行時のクラウン形状の変化を防止してタイヤの負荷能力を確保している。しかし、タイヤが負荷転動する際にはベルトの端部域に不可避的にせん断歪が加わるため、特にコードの傾斜角度の小さい小傾斜ベルト層の端部においてコードと被覆ゴムとのセパレーションが発生し、これがタイヤ故障を招くおそれがあった。
こうしたベルト端部からのセパレーションの発生を防止するため、例えば特許文献2には、コードをゴム被覆してなる少なくとも3層のベルト層からなり、かつこれらベルト層を構成するコードがタイヤ赤道面を挟んで互いに交差する交差ベルト層を形成してなるベルトを具えるとともに、これらベルト層のうちカーカス側に配設した2層のベルト層を、トレッド幅の0.25〜0.50倍の幅を有する小傾斜ベルト層とし、カーカス側に配設した小傾斜ベルト層の幅W1と他方の小傾斜ベルト層の幅W2との比W2/W1を1.1〜1.3倍の範囲としたラジアルタイヤが記載されている。かかるタイヤは、小傾斜ベルト層の幅の適正化を図ることによって、小傾斜ベルト層の端部に発生するセパレーションを抑制している。
特許文献3には、少なくとも1層の狭幅の小傾斜ベルト層と少なくとも2層の広幅の大傾斜ベルト層とでベルトを構成するとともに、最も幅が広い大傾斜ベルト層の幅中心位置の外面からトレッド部踏面までのタイヤ径方向距離が、その大傾斜ベルト層の幅端位置の外面からトレッド部踏面までのタイヤ径方向距離と同等以下である重荷重用空気入りラジアルタイヤが記載されている。かかるタイヤでは、内圧充填時に正常なクラウン形状が得られ、タイヤ負荷転動時のトレッド部の幅中央部の径成長が抑制されるため、カーカス及びベルトの耐久性が向上する。
また、特に重荷重用空気入りタイヤにおいては、排水性とトラクション性を両立させる観点から、トレッド部に、その両トレッド端からそれぞれタイヤ赤道面に向かって同一傾斜方向に延在し陸部内で終端する一対の一端開口溝をタイヤ周方向に複数対並べて配設した、いわゆる非方向性のトレッドパターンを採用するのが一般的である。しかし、かかるタイヤでは、タイヤに大きな横力が繰り返し作用すると、ラグ溝近傍位置付近で、タイヤ径方向で最も外側に位置するベルト層である最外ベルト層を構成するコードが破断し、このコードの破断端を起点としてセパレーションが発生する場合があり、上記の特許文献2及び3に記載されたベルト構造を採用しても、小傾斜ベルト層の端部からのセパレーションは防止できるが、最外ベルト層の端部からのセパレーションを有効に防止することは困難であり、依然としてベルト耐久性に劣るという問題があった。
特開昭54−126306号公報 特開2002−362109号公報 特開2003−136911号公報
したがって、この発明の目的は、ベルトを構成するコードの配置の適正化を図ることによりベルト耐久性を向上させた、非方向性のラグ溝パターンを有する空気入りタイヤを提供することにある。
上記の目的を達成するため、この発明は、トロイド状に延びるカーカスと、該カーカスのタイヤ径方向外側に位置し、コードをゴム被覆してなる少なくとも2層のベルト層からなり、かつこれらベルト層を構成するコードがタイヤ赤道面を挟んで互いに交差する交差ベルト層を形成してなるベルトと、該ベルトのタイヤ径方向外側に位置するトレッド部とを具え、該トレッド部に、その両トレッド端からそれぞれタイヤ赤道面に向かって同一傾斜方向に延び陸部内で終端する一対の一端開口溝をタイヤ周方向に複数対並べて配設してなる空気入りタイヤにおいて、タイヤ径方向で最も外側に位置するベルト層である最外ベルト層を構成するコードと一端開口溝の溝幅中心線とが、同一傾斜方向に延在しており、かつ前記コードと前記溝幅中心線とのなす角が30〜70°の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤである。
ここで、「同一傾斜方向に延在」とは、タイヤ幅方向をx軸、タイヤ赤道面をy軸とした二次元座標系において、同一象限内に延在することをいうものとし、例えばあるコードが前記座標系において第2及び4象限にわたって延在する場合には、他のコードも第2及び4象限にわたって延在することをいうものとする。また、「一端開口溝の溝幅中心線」とは一端開口溝の各部における溝幅中心位置をつないだ線をいうものとし、「溝幅中心線とのなす角」とは、ベルトのタイヤ幅方向外端に対応する位置において、溝幅中心線が直線の場合にはこれとのなす角を、溝幅中心線が曲線の場合には溝幅中心線の接線とのなす角をそれぞれいうものとする。
また、ベルトとカーカスの間に、トレッド幅の25〜60%の幅を有し、コードがタイヤ赤道面に対し3〜15°の範囲で傾斜するコードゴム被覆層からなる少なくとも1層のベルト強化層をさらに配設することが好ましい。
さらに、前記ベルトとトレッド部の間に、前記最外ベルト層の幅よりも大きい幅を有し、かつ伸張性のコードをゴム被覆してなる少なくとも1層のベルト保護層をさらに配設することが好ましい。なお、ここでいう「伸張性のコード」とは、破断時の伸びが4〜7%の範囲にあるコードをいい、例えばフィラメントを緩く撚り合わせたスチールコード等を用いることができる。
加えて、最外ベルト層を構成するコードが層撚り構造を有する場合には、そのコード径を4乗した値は、コード1本を構成するフィラメント径を4乗した値の総和の30倍未満であることが好ましく、最外ベルト層を構成するコードが複撚り構造を有する場合には、そのコード径を4乗した値は、コード1本を構成するフィラメント径を4乗した値の総和の400倍未満であることが好ましい。
加えてまた、最外ベルト層は、それを構成するコードの中心間距離をコード径で除した値が1.15より大きく1.35より小さいことが好ましい。
この発明によれば、ベルトを構成するコードの配置の適正化を図ることにより、非方向性のラグ溝パターンを有する空気入りタイヤのベルト耐久性を向上することが可能となる。
以下、図面を参照しつつこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明に従う代表的な空気入りタイヤ(以下「タイヤ」という。)の要部のタイヤ幅方向左半断面図であり、図2は、図1のタイヤのトレッド部の一部を内部構造とともに示す展開図である。図1に示すタイヤ1は、トロイド状に延びるカーカス2と、カーカス2のタイヤ径方向外側に位置し、コードをゴム被覆してなる少なくとも2層のベルト層、図1では2層のベルト層3a、3bからなるベルト4と、ベルト4のタイヤ径方向外側に位置するトレッド部5とを具える。ベルト層3a、3bは、図2に示すように、それらを構成するコードがタイヤ赤道面Eを挟んで互いに交差するように配置されており、交差ベルト層を形成している。またトレッド部5には、その両トレッド端6a、6bからそれぞれタイヤ赤道面Eに向かって同一傾斜方向に延在し陸部内で終端する一対の一端開口溝7a、7bをタイヤ周方向に複数対並べて配設している。
そして、この発明の構成上の主な特徴は、タイヤ径方向で最も外側に位置するベルト層である最外ベルト層3aに加わる応力に対してそれを構成するコード8の延在方向の適正化を図ることに在り、具体的には、最外ベルト層3aを構成するコード8と一端開口溝7a、7bの溝幅中心線Gとが、同一傾斜方向に延在している、すなわち図2では、コード8と溝幅中心線Gがそれぞれ第2象限及び第4象限内に延在しており、かつコード8と溝幅中心線Gとのなす角αが30〜70°の範囲にあることにある。
一端開口溝をトレッド部に有するタイヤにおいては、トレッド部が接地する際に不可避的に一端開口溝を閉じる向き、すなわち溝幅中心線に直交する向きに応力が発生するため、特に最外ベルト層の一端開口溝の直下に位置する部分に大きな圧縮力が加わりやすい。従来のタイヤでは、一端開口溝の延在方向と最外ベルト層を構成するコードの延在方向の関係は規定されていないため、これらの延在方向が逆向きになると、最外ベルト層を構成するコードに大きな圧縮力が加わって、コードの破断やコードの破断端からのセパレーションが発生する場合があった。そこで発明者は、最外ベルト層3aを構成するコード8を一端開口溝7a、7bの溝幅中心線Gと同一傾斜方向に延在させれば、コード8に圧縮応力が集中するのを緩和できるとの着想を得た。
しかし、単にコード8と溝幅中心線Gとが同一傾斜方向に延在しているだけでは、必ずしも有効にコード破断を防止することはできなかった。そこで発明者は、コード8と溝幅中心線Gとのなす角αに注目し、これとコード8に加わる圧縮応力との間の関係について鋭意研究を重ねたところ、図3に示すようなグラフを得た。図中、圧縮応力指数とは、有限要素法を用いて、TRAで規定される正規荷重及び0.15Gに相当する横力を付与した状態のタイヤを解析し、一端開口溝の下方における最外ベルト層に発生する最大応力を指数化したもののことをいうものであり、一般にタイヤのコードとして用いられるスチールコードの場合には、コードの破断を起因とするセパレーションが発生した状況(ユーザの使用条件)の調査結果から平均的な横力が0.1Gより小さい状況ではこれに起因する故障が発生していなかった明らかとなっているので、この指数が60以下であれば破断が生じにくいことが分かっている。したがって、角αを、圧縮応力指数が60以下となる範囲、すなわち30〜70°の範囲とすればコードへの圧縮応力の集中を回避できるため、コードの破断防止、ひいてはベルトの耐久性の向上を実現することができるのである。
また、ベルト4とカーカス2の間に、トレッド幅Wの25〜60%の幅を有し、コードがタイヤ赤道面Eに対し3〜15°の範囲で傾斜するコードゴム被覆層からなる少なくとも1層のベルト強化層、図1及び2では2層のベルト強化層9a、9bをさらに配設することが好ましい。高内圧及び高負荷荷重が適用される重荷重用タイヤにおいては、特にタイヤ赤道面E付近においてトレッド部5の径成長(迫り出し)が大きくなり、その結果ベルト及びカーカスの耐久性が十分に得られない場合がある。かかる径成長を抑制するには、コードがタイヤ赤道面Eに対し3〜15°と比較的小さな角度で傾斜するベルト強化層を配設し、いわゆるたが締め効果を向上させることが有用である。しかし、タイヤが負荷転動する際には、ベルト強化層の端部にはせん断歪が不可避的に発生し、被覆ゴムと非接着のコード端を起点としてセパレーション故障が発生するおそれがある。このせん断歪はベルト強化層の幅が広いほど大きくなることが知られているので、ベルト強化層9a、9bの幅は、たが締め効果の向上とせん断歪の抑制を両立できるような範囲、具体的にはトレッド幅Wの25〜60%とすることが好ましいのである。
さらに、ベルト4とトレッド部5の間に、最外ベルト層3aの幅w1よりも大きい幅w2を有し、かつ伸張性のコードをゴム被覆してなる少なくとも1層のベルト保護層、図1及び2では1層のベルト保護層10をさらに配設することが好ましい。このように、伸張性のコードで構成されたベルト保護層10により最外ベルト層3aの全幅を覆えば、最外ベルト層3aはベルト保護層10により外側から保護され、耐カット性及び耐貫通性が向上する結果、ベルト4の耐久性がより一層向上する。また、この場合には、ベルト保護層10の、一端開口溝7a、7bの直下に位置する部分には、最外ベルト層3aと同様に、溝幅中心線Gに直交する向きに応力が加わるが、ベルト保護層10は伸張性コードで構成されているので、引張り変形が加わってもコードがそれに追従して伸びるので、コードに大きな張力が加わることがなく、コードが破断するおそれも少ない。
また、最外ベルト層の故障発生の機構としては、ベルトを構成するコードに破断箇所があると、この破断箇所の剛性が低下し、ベルトの変形が増大するため、破断箇所に隣接するコードも破断し、さらに剛性の低下とベルトの変形を招き、その結果、連鎖的に破断箇所が拡大し、急速にセパレーションが進展してバースト故障に至ることが知られている。したがって、コード破断の連鎖を防止する観点からは、最外ベルト層を構成するコードが太いフィラメントからなることが有利である。加えて、コードに圧縮力が加わる場合には、層撚り構造を有するコードではフィラメントが、複撚り構造を有するコードではストランドが座屈変形し、コード破断の起点となるため、座屈変形を起こしにくい、すなわちコードの曲げ剛性を高めることが有利である。具体的には、最外ベルト層3aを構成するコードが層撚り構造を有する場合には、そのコード径を4乗した値を、コード1本を構成するフィラメント径を4乗した値の総和の30倍未満とし、最外ベルト層3aを構成するコードが複撚り構造を有する場合には、そのコード径を4乗した値を、コード1本を構成するフィラメント径を4乗した値の総和の400倍未満とすることが有利である。
図4は、最外ベルト層3aを、それを構成するコード8に垂直な面で切断したときの断面図である。最外ベルト層3aは、それを構成するコード8の中心間距離dをコード径Dで除した値が1.15より大きく1.35より小さいことが好ましい。コード8中心間距離dをコード径Dの1.35倍未満と小さくしてコード8を密に配設することで、コード1本当たりの圧縮力の負担を軽減し、コード破断を抑制することができるからである。一方、コード8中心間距離dをコード径Dの1.15以下とすると、隣接するコード間に存在する被覆ゴムの量が少なくなりすぎ、ベルト層3aの端部からの亀裂が発生しやすくなるからである。
ベルトを構成するコードの延在角度は特に制限されないが、ベルト補強層を配設する場合には、ベルトを構成するコードとタイヤ赤道面とのなす角を15〜45°とし、ベルト4には面内曲げ剛性の向上を、ベルト強化層9a、9bには径拡張の防止をそれぞれ分担させることが好ましい。さらに、この場合には、ベルト補強層9a、9bの幅方向端部にせん断歪が集中するのを防止する観点から、ベルト4をベルト補強層9a、9bよりも広幅とし、ベルト補強層9a、9bの端部を覆うことが好ましい。また、排水性とトラクション性をバランスよく両立させる観点からは、一端開口溝7a、7bとタイヤ赤道面Eとのなす角が50〜85°の範囲にあることが好ましい。さらに、径成長をより一層効果的に抑制する観点からは、ベルト強化層、ベルト及びベルト補強層を、それぞれを構成するコードが、隣接する全ての層間でタイヤ赤道面を挟んで互いに交差するように配設することが好ましい。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
次に、この発明に従うタイヤを試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
実施例1〜3のタイヤは、タイヤサイズが40.00R57の建設車両用ラジアルタイヤであり、図5に示すように、2層のベルト強化層、2層のベルト層、及び2層のベルト保護層を有しており、トレッド幅が980mmであり、表1に示す諸元を有する。
比較のため、タイヤサイズ及びトレッド幅が実施例1〜3と同じであるものの、図6に示すタイヤ構造及び表1に示す諸元を有する従来例のタイヤについても併せて試作した。
Figure 2008143409
なお、表1中のコードの傾斜方向は、第2象限内に延在する場合を正、第1象限内に延在する場合を負として表した。また、「内側」及び「外側」とは、それぞれタイヤ径方向で内側及び外側に位置する部材を示す。
前記各供試タイヤをサイズ29.00/5.0×57のリムに装着してタイヤ車輪とし、このタイヤ車輪に空気圧700kPa(相対圧)を適用し、タイヤ負荷荷重84t(TRAで規定される正規荷重60tの140%荷重に相当する。)、時速10km/hの条件下で、横力21t(0.25Gに相当する。)を付与しつつ、直径5mのドラム試験機上を240時間走行させた。
ドラム走行を終えた各供試タイヤを解体し、最外ベルト層を構成するコードのうち、破断したコード及びセパレーションの発生している範囲を目視確認した。そして、一本の一端開口溝に対応する位置における破断したコードの本数を調べ、これらの結果によりベルト耐久性を評価した。この評価結果を表2に示す。
Figure 2008143409
表2に示す評価結果から、実施例1〜3のタイヤはいずれも、従来例のタイヤに比べてベルト耐久性が大幅に向上していることが分かる。
この発明によれば、ベルトを構成するコードの配置の適正化を図ることによりベルト耐久性を向上させた、非方向性のラグ溝パターンを有する空気入りタイヤを提供することが可能となった。
この発明に従う代表的な空気入りタイヤの要部のタイヤ幅方向左半断面図である。 図1のタイヤのトレッド部の一部を内部構造とともに示す展開図である。 最外ベルト層を構成するコードと一端開口溝の溝幅中心線のなす角αと圧縮応力指数の関係を示すグラフである。 最外ベルト層を、それを構成するコードに垂直な面で切断したときの断面図である。 実施例1〜3のタイヤのトレッド部の一部を内部構造とともに示す展開図である。 従来例のタイヤのトレッド部の一部を内部構造とともに示す展開図である。
符号の説明
1 タイヤ
2 カーカス
3a、3b ベルト層
4 ベルト
5 トレッド部
6a、6b トレッド端
7a、7b 一端開口溝
8 最外ベルト層を構成するコード
9a、9b ベルト強化層
10 ベルト補強層

Claims (6)

  1. トロイド状に延びるカーカスと、該カーカスのタイヤ径方向外側に位置し、コードをゴム被覆してなる少なくとも2層のベルト層からなり、かつこれらベルト層を構成するコードがタイヤ赤道面を挟んで互いに交差する交差ベルト層を形成してなるベルトと、該ベルトのタイヤ径方向外側に位置するトレッド部とを具え、該トレッド部に、その両トレッド端からそれぞれタイヤ赤道面に向かって同一傾斜方向に延在し陸部内で終端する一対の一端開口溝をタイヤ周方向に複数対並べて配設してなる空気入りタイヤにおいて、
    タイヤ径方向で最も外側に位置するベルト層である最外ベルト層を構成するコードと一端開口溝の溝幅中心線とが、同一傾斜方向に延在しており、かつ前記コードと前記溝幅中心線とのなす角が30〜70°の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルトとカーカスの間に、トレッド幅の25〜60%の幅を有し、コードがタイヤ赤道面に対し3〜15°の範囲で傾斜するコードゴム被覆層からなる少なくとも1層のベルト強化層をさらに配設する、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルトとトレッド部の間に、前記最外ベルト層の幅よりも大きい幅を有し、かつ伸張性のコードをゴム被覆してなる少なくとも1層のベルト保護層をさらに配設する、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記最外ベルト層を構成するコードが層撚り構造を有し、そのコード径を4乗した値は、コード1本を構成するフィラメント径を4乗した値の総和の30倍未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記最外ベルト層を構成するコードが複撚り構造を有し、そのコード径を4乗した値は、コード1本を構成するフィラメント径を4乗した値の総和の400倍未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記最外ベルト層は、それを構成するコードの中心間距離をコード径で除した値が1.15より大きく1.35より小さい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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