JP2007326518A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】空気入りタイヤにおいて、補強層の動きを規制することで補強層の損傷及びこの補強層とトレッドゴムとのセパレーションを抑制して耐久性の向上を図る。
【解決手段】カーカス11のタイヤ径方向外側に補強コードがタイヤ周方向に対して互いに逆方向に傾斜するように交差する少なくとも2プライのベルト16,17を有するベルト層18を設け、このベルト層18のタイヤ径方向外側に補強コードがタイヤ赤道線Oに沿った周方向補強層19を設け、この周方向補強層19のタイヤ径方向外側で周方向補強層19より幅広をなして補強コードがタイヤ周方向に対して傾斜する傾斜ベルト20を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トラックやバスなどに装着される重荷重用扁平タイヤとして好適な空気入りタイヤに関するするものである。
近年、小型トラックやトラック及びバス用として使用される重荷重用扁平タイヤは、低偏平化が進んでいる。そして、この重荷重用扁平タイヤには、その使用時に大きい荷重が作用し、接地に伴う変形が発生することから耐久性に優れたものが求められている。一般的な重荷重用扁平タイヤは、カーカスの外周側に2プライのベルトを有するベルト層が設けられ、このベルト層の外周側に補強層が設けられて構成されている。
このような補強層が設けられたタイヤとしては、例えば、下記特許文献1〜3に記載されたものがある。特許文献1に記載されたラジアルカーカスを備えたタイヤは、カーカスの外周側に、金属コードが所定の角度で交差するように配列された2つの補強層が設けられ、この補強層の外周側に金属コードが縦方向に配列された層が設けられたものである。また、特許文献2に記載された重車両タイヤ用クラウン補強体は、ラジアルカーカス補強層の外周側に金属コードが傾斜配列された三角形化層及び第1作用層が設けられ、第1作用層の外周側に金属コードが周方向に沿った追加層が設けられ、追加層の外周側に金属コードが第1作用層と交差するように傾斜配列された第2作用層が設けられ、第2作用層の外周側に最終クラウン層が設けられたものである。更に、特許文献3に記載されたラジアルタイヤ用クラウン補強体は、ラジアルカーカス補強層の外周側にワイヤが傾斜配列された第1ワーキングプライが設けられ、第1ワーキングプライの外周側にワイヤが第1ワーキングプライと交差するように傾斜配列された第2ワーキングプライが設けられ、第2ワーキングプライの外周側にワイヤが周方向に配列された第3ワーキングプライ及び保護プライが設けられたものである。
特開昭52−084610号公報 特表2001−522748号公報 特表2002−506403号公報
ところで、タイヤを補強するためのベルト層や補強層には、タイヤ接地時に張力が作用することから、このベルト層や補強層を構成する補強コードに対しても繰り返し曲げ荷重が作用している。そのため、上述した特許文献1のラジアルカーカスを備えたタイヤのように、最外周に金属コードが縦方向に配列された補強層を設けても、この補強層に対して繰り返し曲げ荷重が作用して幅方向における端部が疲労破断したり、トレッドゴムとの界面にセパレーションが発生してしまうという問題がある。
また、特許文献2の重車両タイヤ用クラウン補強体では、金属コードが交差する第1作用層と第と作用層との間に金属コードが周方向に沿った追加層を設けているが、この場合、追加層の幅が狭くなってしまい、ショルダー部を押さえ込むことができない。更に、特許文献3のラジアルタイヤ用クラウン補強体では、ワイヤが交差する第1ワーキングプライ及び第2ワーキングプライの外周側にワイヤが周方向に配列された第3ワーキングプライ及び保護プライを設けているが、この場合であっても、上述した特許文献1と同様に、最外周に設けられた保護プライに対して繰り返し曲げ荷重が作用して幅方向における端部が疲労破断したり、トレッドゴムとの界面にセパレーションが発生してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、補強層の動きを規制することで補強層の損傷及びこの補強層とトレッドゴムとのセパレーションを抑制して耐久性の向上を図った空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1の発明の空気入りタイヤは、トレッド部からショルダー部及びサイドウォール部を介してビード部まで延設されたカーカスと、前記トレッド部における該カーカスのタイヤ径方向外側に設けられて補強コードがタイヤ周方向に対して互いに逆方向に傾斜するように交差する少なくとも2プライのベルトを有するベルト層と、該ベルト層のタイヤ径方向外側に設けられて補強コードがタイヤ赤道線に沿った補強層と、該補強層のタイヤ径方向外側で該補強層より幅広に設けられて補強コードがタイヤ周方向に対して傾斜する傾斜ベルトとを具えたことを特徴とするものである。
請求項2の発明の空気入りタイヤでは、前記補強層の幅は、前記ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの幅の60%〜90%に設定されると共に、前記傾斜ベルトの幅は、前記ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの幅の65%〜95%に設定されたことを特徴としている。
請求項3の発明の空気入りタイヤでは、前記補強層にて、タイヤ幅方向中央部に前記補強コードの間隔が広い補強コード粗領域が設けられると共に、タイヤ幅方向外側部に前記補強コードの間隔が前記補強コード粗領域より狭い補強コード密領域が設けられ、前記補強コード密領域は、タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向外側部までの幅に対して、タイヤ幅方向外側部から30%〜60%の領域に設定されたことを特徴としている。
請求項4の発明の空気入りタイヤでは、前記補強コード密領域における前記補強コードの単位幅当たりの本数は、前記補強コード粗領域における前記補強コードの単位幅当たりの本数の1.25〜2.00倍に設定されたことを特徴としている。
請求項5の発明の空気入りタイヤでは、前記補強コード密領域における前記補強コードの本数は、50mm当たり20本〜30本に設定されたことを特徴としている。
請求項6の発明の空気入りタイヤでは、前記ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜方向と、前記傾斜ベルトにおける前記補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜方向が同じ方向に設定されたことを特徴としている。
請求項7の発明の空気入りタイヤでは、前記ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度と、前記傾斜ベルトにおける前記補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度の差が5度以内に設定されたことを特徴としている。
請求項1の発明の空気入りタイヤによれば、カーカスのタイヤ径方向外側に補強コードがタイヤ周方向に対して互いに逆方向に傾斜するように交差する少なくとも2プライのベルトを有するベルト層を設け、このベルト層のタイヤ径方向外側に補強コードがタイヤ赤道線に沿った補強層を設け、この補強層のタイヤ径方向外側で補強層より幅広をなして補強コードがタイヤ周方向に対して傾斜する傾斜ベルトを設けたので、補強層によりタイヤにおける周方向の剛性を向上することができる一方で、補強層の補強コードが傾斜ベルトにより保護されることで、タイヤ接地時における補強層の動きが規制され、補強層における補強コードの損傷を抑制することができると共に、この補強層とトレッドゴムとのセパレーションを抑制することができ、その結果、耐久性を向上することができる。
請求項2の発明の空気入りタイヤによれば、補強層の幅をベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの幅の60%〜90%に設定すると共に、傾斜ベルトの幅をそのベルトの幅の65%〜95%に設定したので、補強層によりタイヤ径方向の膨出量を低減することができると共に、タイヤ幅方向端部でのセパレーションを確実に防止することができ、また、傾斜ベルトによりタイヤ幅方向端部でのセパレーションを確実に防止することができる。
請求項3の発明の空気入りタイヤによれば、補強層にて、タイヤ幅方向中央部に補強コードの間隔が広い補強コード粗領域を設けると共に、タイヤ幅方向外側部に補強コードの間隔が補強コード粗領域より狭い補強コード密領域を設け、補強コード密領域をタイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向外側部までの幅に対してタイヤ幅方向外側部から30%〜60%の領域に設定したので、補強コード密領域をショルダー部に設けることで、補強層によりこのショルダー部におけるタイヤ径方向の膨出量を確実に抑制することができる。
請求項4の発明の空気入りタイヤによれば、補強コード密領域における補強コードの単位幅当たりの本数を補強コード粗領域における補強コードの単位幅当たりの本数の1.25〜2.00倍に設定したので、補強コード密領域における補強コードの密度を適正値に設定することで、補強層によりショルダー部におけるタイヤ径方向の膨出量を確実に抑制することができる。
請求項5の発明の空気入りタイヤによれば、補強コード密領域における補強コードの本数を50mm当たり20本〜30本に設定したので、補強コード密領域における補強コードの本数を適正値に設定することで、補強層によりショルダー部におけるタイヤ径方向の膨出量を確実に抑制することができる。
請求項6の発明の空気入りタイヤによれば、ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜方向と傾斜ベルトにおける補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜方向を同じ方向に設定したので、ベルト層及び傾斜ベルトにおけるタイヤ幅方向端部でのせん断ひずみを低減することができる。
請求項7の発明の空気入りタイヤによれば、ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度と、傾斜ベルトにおける補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度の差を5度以内に設定したので、ベルト層及び傾斜ベルトにおけるタイヤ幅方向端部でのせん断ひずみを低減することができる。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施例に係る空気入りタイヤを表す概略断面図、図2は、本実施例の空気入りタイヤにおけるトレッド部を表す要部概略断面図、図3は、本実施例の空気入りタイヤの構成部材を表す概略図である。
本実施例の空気入りタイヤにおいて、図1乃至図3に示すように、このタイヤ10は、小型トラックやトラック及びバス用として使用され、扁平率が60%以下である重荷重用扁平ラジアル空気入りタイヤである。このタイヤ10は、トレッド部Aとその両側に連続するショルダー部Bとサイドウォール部Cとビード部Dから構成されている。即ち、カーカス11は、ゴムで被覆された繊維やスチールで形成されたコード層からなり、タイヤ10の骨格を形成するものであって、トレッド部Aの両側からショルダー部B及びサイドウォール部Cを介してビード部Dまで延出されている。そして、このカーカス11は、タイヤ10に空気を充填した際に圧力容器としての役目を果たす強度メンバーであり、その内圧によって荷重を支え、走行中の動的荷重に耐える構造を持っている。
そして、各ビード部Dにて、ビードワイヤ12はスチールワイヤであり、このビードワイヤ12を連続して巻き付けてリング形状をなすことでビードコア13が形成されている。このビードコア13は、タイヤ10の内圧によって発生するカーカス11のコード張力を支えるものであって、タイヤ10を図示しないホイールのリムに固定させる役割を果たし、タイヤ10の強度部材として機能する。
そして、カーカス11の各端部がこの各ビードコア13の周囲にタイヤ10の内側から外側に折り返され、このカーカス11とビードコア16との空間にビードフィラー14が充填されることで、ビード部Dが構成される。即ち、ビードフィラー14は、ビードコア13の外周側に配設されることで、カーカス11をビードコア13に固定すると共に、その部分の形状を整え、ビード部D全体の剛性を高める。
トレッド部Aにて、カーカス11の外周側(タイヤ径方向外側)には、3つのベルト15,16,17が積層されることでベルト層18が構成されている。このベルト層18は、タイヤの周方向に貼り付けられた補強層であって、カーカス11を締め付けてトレッド剛性を高めると共に、衝撃を緩和してトレッドに生じた外傷がカーカス11に及ぶのを防止する。本実施例の場合、ベルト16,17は、多数の補強コードがタイヤ周方向に沿ったタイヤ赤道線O対して、傾斜角度α1、β1で互いに逆方向に傾斜するように交差するクロスプライを構成している。一方、最も内側にあるベルト15は、多数の補強コードがタイヤ赤道線O対して、ベルト16の傾斜方向と同じ方向の傾斜角度α2で傾斜している。また、ベルト層18における最外周にあるベルト17における補強コードは、スチール製で、エンド数(単位長さ当たりのコード本数)を16〜30本/50mmとすると共に、傾斜角度β1=10〜70度とすることが望ましい。
また、このベルト層18の外周側(タイヤ径方向外側)には、周方向補強層19が配置され、この周方向補強層19の外周側(タイヤ径方向外側)には、傾斜ベルト20が配置されている。周方向補強層19は、多数の補強コードがタイヤ赤道線Oに沿って、実質的に0度(例えば、0〜5度)の傾斜角度となっている。また、傾斜ベルト20は、タイヤ赤道線O対して、ベルト17の傾斜方向と同じ方向の傾斜角度β2で傾斜している。そして、周方向補強層19の幅は、ベルト層18の幅よりも狭く設定される一方、傾斜ベルト20の幅は、周方向補強層19の幅よりも広く設定されている。本実施例の場合、周方向補強層19における補強コードは、スチール製で、引張り荷重150〜200N時に伸び量2.0〜3.5%確保できるものであることが望ましい。また、傾斜ベルト20における補強コードは、スチール製で、エンド数(単位長さ当たりのコード本数)を16〜30本/50mmとすると共に、傾斜角度β2=10〜70度とすることが望ましい。
なお、トレッド部Aのトレッド面21には、周方向に沿った4本の主溝21aが形成されている。
このように構成された本実施例のタイヤ10において、上述した周方向補強層19及び傾斜ベルト20の詳細形状が下記のように設定されている。
まず、傾斜ベルト20は、その幅方向端部が周方向補強層19の幅方向端部よりタイヤの幅方向外側に位置するように、傾斜ベルト20の幅Wsが、周方向補強層19の幅Wrより幅広に設定されている。そして、この周方向補強層19の幅Wrは、ベルト層18におけるタイヤ径方向外側に位置するベルト17の幅Wbの60%〜90%に設定されると共に、傾斜ベルト20の幅Wsは、ベルト層18におけるタイヤ径方向外側に位置するベルト17の幅Wbの65%〜95%に設定されている。
そのため、周方向補強層19によりタイヤ10における周方向の剛性を向上することができる一方で、周方向補強層19の補強コードが傾斜ベルト20により保護されることで、タイヤ接地時における周方向補強層19の動きが規制され、周方向補強層19における補強コードの損傷を抑制できると共に、この周方向補強層19とトレッドゴムとのセパレーションを抑制できる。
そして、周方向補強層19の幅をベルト17の幅の60%〜90%に設定することで、周方向補強層19によりタイヤ径方向の膨出量を低減できると共に、タイヤ幅方向端部でのセパレーションを確実に防止できる。一方、周方向補強層19の幅がベルト17の幅の60%を下回ると、タイヤ径方向の膨出量を適正に抑制することができず、周方向補強層19の幅がベルト17の幅の90%を上回ると、タイヤ幅方向端部で周方向補強層19とベルト17が接近することから、セパレーションが発生しやすくなる。また、傾斜ベルト20の幅をベルト17の幅の65%〜95%に設定することで、傾斜ベルト20によりタイヤ幅方向端部でのセパレーションを確実に防止できる。一方、傾斜ベルト20の幅がベルト17の幅の65%を下回ると、タイヤ幅方向端部で傾斜ベルト20と周方向補強層19が接近して所定の距離が確保できず、セパレーションが発生しやすくなり、傾斜ベルト20の幅がベルト17の幅の95%を上回ると、タイヤ幅方向端部で傾斜ベルト20ベルト17が接近することから、セパレーションが発生しやすくなる。
次に、周方向補強層19にて、タイヤ幅方向中央部に補強コードの間隔が広い補強コード粗領域a1が設けられると共に、タイヤ幅方向外側部に補強コードの間隔が補強コード粗領域より狭い補強コード密領域a2が設けられている。そして、補強コード密領域a2は、タイヤ幅方向中心位置としてのタイヤ赤道線Oからタイヤ幅方向外側部までの幅Wr1に対して、タイヤ幅方向外側部から30%〜60%の幅Wr2に設定されている。
そのため、タイヤ幅方向の端部側に周方向補強層19の補強コード密領域a2が設けられることで、周方向補強層19によりタイヤ10のショルダー部Bにおけるタイヤ径方向の膨出量を確実に抑制できる。
そして、この補強コード密領域a2における補強コードの単位幅当たりの本数を、補強コード粗領域a1における補強コードの単位幅当たりの本数の1.25〜2.00倍に設定している。具体的には、補強コード密領域a2における補強コードの本数を50mm当たり20本〜30本に設定している。
そのため、周方向補強層の補強コード密領域a2によりショルダー部Bにおけるタイヤ径方向の膨出量を確実に抑制できる。補強コード密領域a2における補強コードの単位幅当たりの本数が補強コード粗領域a1における補強コードの単位幅当たりの本数の1.25倍より低かったり、補強コード密領域a2における補強コードの単位幅当たりの本数が20本/50mmより少ないと、ショルダー部Bにおける膨出量を十分に低減できない。一方、補強コード密領域a2における補強コードの単位幅当たりの本数が補強コード粗領域a1における補強コードの単位幅当たりの本数の2.00倍より高かったり、補強コード密領域a2における補強コードの単位幅当たりの本数が30本/50mmより多いと、補強コード同士が接近しすぎて強度が低下してしまう。
また、ベルト層18におけるタイヤ径方向最外側に位置するベルト17の補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度β1の傾斜方向と、傾斜ベルト20における補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度β2の傾斜方向が同じ方向に設定されている。そして、ベルト層18におけるベルト17の補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度β1と、傾斜ベルト20における補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度β2との差が5度以内に設定されている。
そのため、ベルト層18、特にベルト17及び傾斜ベルト20におけるタイヤ幅方向端部でのせん断ひずみを低減できる。
ここで、従来のタイヤを用いた比較例と本実施例とにおける耐セパレーション性及び耐疲労破断性の比較をする。この場合、下記表1に示すように、比較例1は、タイヤ径方向外側に向かって3つのベルトからなるベルト層、傾斜ベルト層、周方向補強層が積層されたもの、比較例2は、タイヤ径方向外側に向かって3つのベルトからなるベルト層、周方向補強層、傾斜ベルト層が積層され、且つ、周方向補強層の幅よりも傾斜ベルト層の幅が狭いものである。一方、実施例1〜4は、タイヤ径方向外側に向かって3つのベルトからなるベルト層、周方向補強層、傾斜ベルト層が積層され、且つ、周方向補強層の幅よりも傾斜ベルト層の幅が広いものであり、周方向補強層幅Wr/ベルト幅Wb、傾斜ベルト幅Ws/ベルト幅Wb、周方向補強層コード密領域(Wr2/Wr1)、周方向補強層エンド数(50mm当たりのコード本数)及びエンド比を異ならせている。
Figure 2007326518
各比較例と各実施例を比較してみると、最外周に傾斜ベルトの無い比較例1では、セパレーション及び疲労破断が発生して判定が×であり、最外周に傾斜ベルトがあるものの、幅が狭い比較例2では、セパレーションは発生しないものの、疲労破断が発生して判定が×である。一方、最外周に傾斜ベルトがあり、且つ、幅が広い実施例1〜4では、セパレーション及び疲労破断が発生せず、判定が○である。従って、本実施例の空気入りタイヤにように、クロスプライのベルトベルト層18の外側に補強コードがタイヤ赤道線に沿った周方向補強層19を設け、この周方向補強層19の外側に補強コードがタイヤ周方向に対して傾斜する幅広の傾斜ベルト20を設けることで、耐セパレーション性及び耐疲労破断性の大幅な向上を図ることができる。
なお、タイヤの耐セパレーション性及び耐疲労破断性の判定を実施するための条件及び方法は、下記のものとなっている。
1)評価タイヤサイズは、435/45R22.5
2)リムサイズは、22.5×14.00
3)タイヤの耐セパレーション性及び耐疲労破断性の判定は、室内ドラム試験(走行速度45km/h・荷重120%一定・スリップアングル±2°)で、1万kmまでの走行距離の比較
このように本実施例の空気入りタイヤにあっては、カーカス11のタイヤ径方向外側に補強コードがタイヤ周方向に対して互いに逆方向に傾斜するように交差する少なくとも2プライのベルト16,17を有するベルト層18を設け、このベルト層18のタイヤ径方向外側に補強コードがタイヤ赤道線Oに沿った周方向補強層19を設け、この周方向補強層19のタイヤ径方向外側で周方向補強層19より幅広をなして補強コードがタイヤ周方向に対して傾斜する傾斜ベルト20を設けている。
従って、周方向補強層19によりタイヤ10における周方向の剛性を向上することができる一方で、周方向補強層19の補強コードが傾斜ベルト20により保護されることで、タイヤ接地時における周方向補強層19の動きが規制されると共に、作用する張力が分担されることとなり、周方向補強層19における幅方向端部での折れが防止され、補強コードの損傷を抑制することができると共に、この周方向補強層19とトレッドゴムとのセパレーションを抑制することができ、その結果、耐久性を向上することができる。
また、本実施例の空気入りタイヤにあっては、周方向補強層19の幅をベルト層18におけるタイヤ径方向外側に位置するベルト17の幅の60%〜90%に設定すると共に、傾斜ベルト20の幅をそのベルト17の幅の65%〜95%に設定している。従って、周方向補強層19によりタイヤ径方向の膨出量を低減することができると共に、タイヤ幅方向端部でのセパレーションを確実に防止することができ、また、傾斜ベルト20によりタイヤ幅方向端部でのセパレーションを確実に防止することができる。
また、本実施例の空気入りタイヤでは、周方向補強層19にて、タイヤ幅方向中央部に補強コードの間隔が広い補強コード粗領域を設けると共に、タイヤ幅方向外側部に補強コードの間隔が補強コード粗領域より狭い補強コード密領域を設け、補強コード密領域をタイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向外側部までの幅に対してタイヤ幅方向外側部から30%〜60%の領域に設定している。従って、補強コード密領域をショルダー部Bに設けることで、周方向補強層19によりこのショルダー部Bにおけるタイヤ径方向の膨出量を確実に抑制することができる。
そして、この場合、補強コード密領域における補強コードの本数を補強コード粗領域における補強コードの本数の1.25〜2.00倍に設定している。具体的には、補強コード密領域における補強コードの本数を50mm当たり20本〜30本に設定している。従って、補強コード密領域における補強コードの本数を適正値に設定することで、周方向補強層19によりショルダー部Bにおけるタイヤ径方向の膨出量を確実に抑制することができる。
更に、本実施例の空気入りタイヤでは、ベルト層18におけるタイヤ径方向外側に位置するベルト17の補強コードの傾斜方向と傾斜ベルト20における補強コードの傾斜方向を同じ方向に設定し、各補強コードの傾斜角度の差を5度以内に設定している。従って、ベルト層18及び傾斜ベルト20におけるタイヤ幅方向端部でのせん断ひずみを低減することができる。
なお、上述の実施例では、ベルト層18の外周側に周方向補強層19を配置し、この周方向補強層19の外周側に傾斜ベルト20を配置し、傾斜ベルト20の幅を周方向補強層19の幅よりも広くしたが、この場合、傾斜ベルト20における幅方向端部を折り曲げてベルト層18におけるベルト17の外周側に密着し、周方向補強層19における幅方向端部を包み込むことで、周方向補強層19の動きを確実に規制して補強コードの損傷を抑制するようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る空気入りタイヤは、クロスプライのベルト層の外側に周方向補強層を設け、この周方向補強層の外側に幅広をなす傾斜ベルト20を設けることで、耐セパレーション性及び耐疲労破断性を向上するものであり、いずれの種類の空気入りタイヤに用いても好適である。
本発明の一実施例に係る空気入りタイヤを表す概略断面図である。 本実施例の空気入りタイヤにおけるとレッド部を表す要部概略断面図である。 本実施例の空気入りタイヤの構成部材を表す概略図である。
符号の説明
10 タイヤ
11 カーカス
13 ビードコア
14 ビードフィラー
15,16,17 ベルト
18 ベルト層
19 周方向補強層
20 傾斜ベルト
21 トレッド面
A トラッド部
B ショルダー部
C サイドウォール部
D ビード部

Claims (7)

  1. トレッド部からショルダー部及びサイドウォール部を介してビード部まで延設されたカーカスと、前記トレッド部における該カーカスのタイヤ径方向外側に設けられて補強コードがタイヤ周方向に対して互いに逆方向に傾斜するように交差する少なくとも2プライのベルトを有するベルト層と、該ベルト層のタイヤ径方向外側に設けられて補強コードがタイヤ赤道線に沿った補強層と、該補強層のタイヤ径方向外側で該補強層より幅広に設けられて補強コードがタイヤ周方向に対して傾斜する傾斜ベルトとを具えたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記補強層の幅は、前記ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの幅の60%〜90%に設定されると共に、前記傾斜ベルトの幅は、前記ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの幅の65%〜95%に設定されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 請求項1または2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記補強層にて、タイヤ幅方向中央部に前記補強コードの間隔が広い補強コード粗領域が設けられると共に、タイヤ幅方向外側部に前記補強コードの間隔が前記補強コード粗領域より狭い補強コード密領域が設けられ、前記補強コード密領域は、タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向外側部までの幅に対して、タイヤ幅方向外側部から30%〜60%の領域に設定されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項3に記載の空気入りタイヤにおいて、前記補強コード密領域における前記補強コードの単位幅当たりの本数は、前記補強コード粗領域における前記補強コードの単位幅当たりの本数の1.25〜2.00倍に設定されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 請求項3または4に記載の空気入りタイヤにおいて、前記補強コード密領域における前記補強コードの本数は、50mm当たり20本〜30本に設定されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤにおいて、前記ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜方向と、前記傾斜ベルトにおける前記補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜方向が同じ方向に設定されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  7. 請求項6に記載の空気入りタイヤにおいて、前記ベルト層におけるタイヤ径方向外側に位置するベルトの補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度と、前記傾斜ベルトにおける前記補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度の差が5度以内に設定されたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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