JP2008143144A - 金型再生用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビティの容積が大きい場合等であっても、キャビティ内のエアを抜け易くし、優れた充填性を奏する金型再生用シートを提供する。
【解決手段】秤量が70〜600g/m2 の範囲内で、厚みが0.1〜3.0mmの範囲内である基材となる不織布1の片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物からなる金型クリーニング材料2により、エア抜き用空隙を有する所定の盛り上がり形状のパターンが形成され、そのパターンのエア抜き用空隙から基材となる不織布1が露呈している。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形金型の型面をクリーニングする際に用いられる金型再生用シートに関するものである。
半導体素子をトランスファー成形によって樹脂封止する工程では、通常、金型を用いた樹脂成形が繰り返し行われる。そして、その繰り返し数(ショット数)が多くなるにつれて、金型の型面、特にキャビティ表面に、樹脂から滲出した成分,ばり,塵埃等の汚れが蓄積する。このような汚れは、成形品を金型から取り出す際の離型性を低下させ、また、成形品の表面に肌荒れ等を生じさせる。そこで、一定の成形繰り返し数(ショット数)毎に、金型の型面(キャビティ表面)がクリーニングされる。
このクリーニング方法として、クリーニングシートを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、上金型と下金型の間にクリーニングシートを挟んだ状態で型締めすることにより、そのクリーニングシートをキャビティ内に充填し、その状態で加熱成形することにより、クリーニングシートに上記汚れを付着させ、その後、そのクリーニングシートを脱型し、上記汚れをクリーニングシートと共に金型の型面(キャビティ表面)から取り除く方法である。
特開2004−130819号公報
しかしながら、上記クリーニングシートを用いても、キャビティの形状や大きさによっては、汚れが除去されないことがある。その原因は、キャビティ内のエアが抜け難いことにあり、そのような場合、そのエア溜まり部分には、クリーニングシートが充填されないからである。
そこで、本発明者は、上記エア溜まりができる原因について研究を重ねた。その結果、その原因は、クリーニングシートの表面が一様な平面状になっていることにあるという知見を得た。すなわち、クリーニングシートの表面が一様な平面状になっていると、そのクリーニングシートを上金型と下金型の間に挟んだ際に、そのクリーニングシートがキャビティの開口部全体を塞ぎ、その状態で型締めしても、キャビティ内のエアが抜け難くなっているのである。
そして、本発明者は、上記エア溜まりの原因究明結果に基づき、キャビティ内のエアを抜け易くし、優れた充填性を奏する金型再生用シートを提案し既に出願している(特願2006−19638)。この金型再生用シートは、紙製シートまたは布帛シートの片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物からなる金型クリーニング材料により突条等を複数並設する等して形成し、隣り合う突条等と突条等との間をエア抜き用空隙に形成しているものである。この金型再生用シートを用い、金型の型面(キャビティ表面)をクリーニングすると、上記突条等の頂部と金型の型面(キャビティ表面)との接触面が徐々に拡がりながら、金型クリーニング材料がキャビティ内に充填されるため、その間に、キャビティ内のエア抜きが行われ、金型クリーニング材料がキャビティ内の隅々までゆきわたってキャビティ内の全体をクリーニングできる。
しかしながら、上記隣り合う突条等と突条等との間がエア抜き用空隙に形成されていても、キャビティの容積が大きい場合等は、金型の型面(キャビティ表面)をクリーニングした際に、キャビティ内のエア抜きが不充分になることがあり、これが原因で、金型クリーニング材料がキャビティの全体にゆきわたらなくなることが判明した。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、キャビティの容積が大きい場合等であっても、キャビティ内のエアを抜け易くし、優れた充填性を奏する金型再生用シートの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の金型再生用シートは、秤量が70〜600g/m2 の範囲内で、厚みが0.1〜3.0mmの範囲内である基材となる不織布の片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物によりエア抜き用空隙を有する所定の盛り上がり形状のパターンが形成され、そのパターンのエア抜き用空隙から基材となる不織布が露呈しているという構成をとる。
本発明者は、キャビティの容積が大きい場合等であっても、キャビティ内のエアを抜け易くすべく、さらに研究を重ねた。その過程で、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物からなる金型クリーニング材料を、不織布の片面もしくは両面に部分的に盛り上がり形状のパターンに形成することにより、金型クリーニング材料が形成されていない不織布部分から、その不織布の繊維間の空隙にエアを取り込むことに着目し、さらに研究を重ねた。その結果、不織布として、秤量が70〜600g/m2 の範囲内で、厚みが0.1〜3.0mmの範囲内である不織布を採用した金型再生用シートを用い、金型の型面(キャビティ表面)をクリーニングすると、不織布がキャビティ内のエアを効果的に取り込むようになり、キャビティの容積が大きい場合等であっても、金型クリーニング材料がキャビティ内の隅々までゆきわたってキャビティ内の全体を清浄化し得ることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の金型再生用シートを、上金型と下金型の間に挟むと、上記未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物からなる盛り上がり形状のパターン(金型クリーニング材料)の頂部が、キャビティの開口部の一部分を塞ぎ、その開口部の他部分は、上記盛り上がり形状のパターン(金型クリーニング材料)で塞がれず開口状態のままとなる。そして、その状態で型締めすると、上記金型クリーニング材料が、上記キャビティの開口部の一部分から、金型の型面(キャビティ表面)との接触面を徐々に拡げながら、キャビティ内に充填され、それに伴って、上記金型クリーニング材料で塞がれていない、上記開口部の他部分から、キャビティ内のエアを押し出す。この押し出されたエアは、上記不織布の繊維間の空隙に取り込まれ、これにより、キャビティ内からのエア抜きが促進される。このため、キャビティの容積が大きい場合等であっても、キャビティ内では、エア溜まりができなくなり、上記金型クリーニング材料がキャビティ内の隅々まで充填されるようになる。そして、この状態で、加熱成形すると、金型クリーニング材料が加硫等され、その加硫等された金型クリーニング材料に、金型の型面(キャビティ表面)の汚れが付着する。その結果、キャビティ内の隅々までクリーニングできるようになる。
本発明の金型再生用シートは、秤量が70〜600g/m2 の範囲内で、厚みが0.1〜3.0mmの範囲内である基材となる不織布の片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物によりエア抜き用空隙を有する所定の盛り上がり形状のパターンが形成され、そのパターンのエア抜き用空隙から基材となる不織布が露呈している。このため、本発明の金型再生用シートを用いて金型をクリーニングする際には、キャビティの容積が大きい場合等であっても、上記不織布がキャビティ内のエアを効果的に取り込み、キャビティ内のエアを抜くことができる。これにより、上記未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物からなる金型クリーニング材料の充填性が向上し、キャビティ内の隅々までクリーニングすることができるようになる。
また、上記パターンが、複数の帯,格子または複数の斑点で形成されている場合には、上記パターンおよびエア抜き用空隙の形状および寸法が設定し易く、上記未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物からなる金型クリーニング材料を、キャビティ内への充填に適正なパターンに簡単に設定することができる。
特に、上記帯,格子の縦横条または斑点の幅および厚みが、1〜5mmの範囲内に設定され、隣り合う上記帯,格子の縦横条または斑点の隙間が、1〜5mmの範囲内に設定されている場合には、半導体素子を樹脂封止する際に用いるトランスファー成形用金型のクリーニングに適正な寸法となり、そのトランスファー成形用金型を適正にクリーニングすることができる。
なかでも、上記不織布が、スパンボンド不織布である場合には、比較的引張強度に方向性がなく、また、加熱成形時に加わる応力を吸収緩和し易いため、加熱成形時にシート破断が生じ難い。しかも、金型からの剥離(脱型)時もシート破断しないため、剥離(脱型)操作が簡便になる。
また、上記不織布が、エンボス処理されている場合には、その不織布表面がより粗面化されるため、上記未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物からなる金型クリーニング材料のアンカー効果がさらに向上し、これら不織布と金型クリーニング材料との密着力をより強力にすることができる。
そして、上記不織布が、融点150℃以上の熱可塑性樹脂からなる場合には、クリーニングの際の成形温度以上の融点を有する不織布を用いることができるため、クリーニングを行ってもある程度の機械的強度を有することができ、クリーニング後に金型再生用シートを脱型する際に不織布がちぎれないようにすることができる。このため、金型再生用シートの脱型の際に1枚のシート状で脱型することができ、脱型作業性が簡便になる。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
図1は、本発明の金型再生用シートの第1の実施の形態を示している。この実施の形態の金型再生用シートは、不織布1を基材として、その両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物からなる金型クリーニング材料2により、複数の突条(帯)が並設された帯状パターンが形成されている。この帯状パターンの構成要素である各突条は、互いに隙間をあけて平行に配置されており、隣り合う突条と突条との間の空隙が、金型クリーニングの際のエア抜き用空隙となっている。また、この実施の形態では、隣り合う突条と突条との間(上記エア抜き用空隙)には、金型クリーニング材料2が形成されていず、基材となる不織布1が露呈しており、金型クリーニングの際にエアを不織布1に取り込むことができるようになっている。
より詳しく説明すると、上記不織布1は、秤量が70〜600g/m2 の範囲内で、厚みが0.1〜3.0mmの範囲内に設定されているものである。このような不織布1は、繊維間の空隙が、エアの取り込みに適正な大きさとなっている。このため、金型の型面(キャビティ表面)をクリーニングする際に、不織布1がキャビティ内のエアを効果的に取り込むようになり、その結果、金型クリーニング材料2をキャビティ内の隅々までゆきわたらせることができる。さらに、上記不織布1は、上記特定の秤量(70〜600g/m2 )と厚み(0.1〜3.0mm)とを有することにより、柔軟性と強度とを兼ね備えたものとなっており、このことが、金型のクリーニングに有効に作用する。
すなわち、不織布1の秤量が70g/m2 を下回り、厚みが0.1mmを下回ると、不織布1の繊維間の空隙が小さくなり、金型のクリーニングの際に、不織布1がキャビティ内のエアを効果的に取り込むことができず、その結果、金型クリーニング材料2がキャビティ内に充分に充填されず、クリーニング性が悪化する。しかも、不織布1の強度も低下し、クリーニング後に金型再生用シートを脱型する際に、その金型再生用シートがちぎれるおそれがあり、その脱型作業性が悪化するおそれがある。逆に、不織布1の秤量が600g/m2 を上回り、厚みが3.0mmを上回ると、不織布1の柔軟性が低下し、金型のクリーニングの際に、金型再生用シートが金型の型面(キャビティ表面)に密着(追従)し難くなり、その結果、金型クリーニング材料2がキャビティ内に充分に充填されず、クリーニング性が悪化する。しかも、機能上無駄なボリュームとなりコストが高くなる。
また、不織布1は、通常、表面が粗面に形成されており、これにより、その表面に並設される金型クリーニング材料(突条)2は、その底部が不織布1内に埋入し、投錨性(アンカー効果)を奏するが、本発明では、不織布1の秤量と厚みを上記特定の範囲内(秤量70〜600g/m2 、厚み0.1〜3.0mm)に限定することにより、不織布1の表面の粗面が、上記金型クリーニング材料(突条)2の投錨性(アンカー効果)にとって、より有効に作用し、不織布1と金型クリーニング材料(突条)2との密着力がより強力になっている。このため、クリーニング後に金型再生用シートを脱型する際に、不織布1と金型クリーニング材料(突条)2とが一体になった状態で取り出すことができ、金型クリーニング材料2が金型(キャビティ)内に残ったままになることがない。
さらに、上記不織布1は、上記特定の秤量(70〜600g/m2 )と厚み(0.1〜3.0mm)とを有することにより、金型クリーニング材料2がキャビティ内に流れ込む際の流動圧力に耐えることができる(不織布1の引き裂き強度を8N以上にすることができる)。また、上記不織布1は、硬過ぎることがないため、金型に設けられたガイドピン等を損傷するおそれがない。
そして、上記不織布1の形成材料としては、不織布1の表面を適正な粗面とすることができ、金型クリーニング材料(突条)2のアンカー効果を向上させ、その金型クリーニング材料(突条)2との密着力をより強力にできる観点から、長繊維を用いることが好ましい。上記長繊維の材料としては、例えば、ナイロン(6−ナイロン、6,6−ナイロン等),ポリエステル,ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂があげられ、これらのうち、耐熱性の観点からポリエステルが好ましい(クリーニングの際の成形温度は、通常、150〜180℃)。
さらに、不織布1としては、機械的強度,均一性,加工性の観点から、スパンボンド不織布が好ましい。また、不織布1としては、表面がより粗面化され、上記金型クリーニング材料2のアンカー効果がさらに向上し、不織布1と金型クリーニング材料2との密着力をより強力にすることができる観点から、エンボス処理されていることが好ましい。
このように、不織布1が上記特定の秤量(70〜600g/m2 )と厚み(0.1〜3.0mm)とを有することにより、金型のクリーニングにとって有効な効果を奏するが、この効果をより有効なものとするためには、不織布1の秤量を70〜200g/m2 の範囲内で、厚みを0.2〜2.0mmの範囲内とすることが好ましい。
つぎに、上記金型クリーニング材料2について、より詳しく説明すると、上記突条の並設による帯状パターンの寸法は、金型のキャビティの大きさや配置等によって適宜設定され、特に限定されるのもではないが、特に、半導体素子を樹脂封止する(トランスファー成形)程度の寸法では、各突条の幅および厚みが、1〜5mmの範囲内に設定され、互いに隣り合う(対向し合う)突条の隙間が、1〜5mmの範囲内に設定されることが好ましい。なお、上記各突条の長手方向に直角な断面の形状は、図1では、台形のものを図示しているが、これに限定されるものではなく、長方形,三角形,他の多角形,半円等でもよい。なかでも、キャビティの開口部が小さくても、キャビティ内の隅々までクリーニングすることができるようになる観点から、各突条の頂部は、非平坦状に形成されていることが好ましく(例えば、上記三角形,半円等)、より好ましくは、その非平坦状を、曲率半径0.2〜3.0mmの範囲内の凸状部とすることである。
上記金型クリーニング材料2の色は、特に限定されるものではないが、白色ないし灰色のような淡色とすることが好ましい。その理由は、金型のキャビティから除去すべき汚れは、黒色等の濃色であるため、クリーニング後に、金型再生用シートに上記汚れが付着したことを肉眼で容易に確認することができ、クリーニングの状況を容易に確認することができるからである。上記淡色にするためには、金型クリーニング材料2を調製する上記未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物に白色系顔料等を添加する。
上記金型クリーニング材料2は、上述したように、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物からなるものであり、つぎの(A)および(B)に示すクリーニングの内容に応じて、その未加硫ゴム系組成物に混合されている成分が異なる。すなわち、上記クリーニングには、(A)金型の型面(キャビティ表面)の汚れを除去することと、(B)金型の型面(キャビティ表面)から汚れを除去した後、その金型の型面(キャビティ表面)に離型性を付与することとが含まれる。
まず、上記(A)、すなわち汚れ除去を目的とする場合の金型クリーニング材料2の第1例について説明する。この第1例は、未加硫ゴムと、下記の一般式(1)で表されるグリコールエーテル類との混合物からなる未加硫ゴム生地を母材とするものである。
Figure 2008143144
上記一般式(1)で表されるグリコールエーテル類としては、エチレングリコールジメチルエーテル,ジエチレングリコールジメチルエーテル,トリエチレングリコールジメチルエーテル,テトラエチレングリコールジメチルエーテル,ポリエチレングリコールジメチルエーテル,ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチレングリコールモノプロピルエーテル,ジエチレングリコールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールジエチルエーテル,ジエチレングリコールプロピルエーテル,ジエチレングリコールジブチルエーテル,エチレングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノプロピルエーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル等をあげることができる。
上記一般式(1)で表されるグリコールエーテル類の中でも、n=1〜2、R1 ,R2 のいずれかが水素の場合には他方が炭素数1〜4のアルキル基であり、また、R1 ,R2 がともにアルキル基の場合には、炭素数が1〜4のアルキル基であることが好適である。なお、上記nが3以上の値をとるときには、ゴムとの相溶性が低下するという事態を招き、またアルキル基の炭素数が5以上の場合には、金型の型面(キャビティ表面)の汚れに対する浸透性が悪くなるという傾向がみられるようになる。
上記のグリコールエーテル類は、そのまま、もしくは水ないしはメタノール,エタノール,n−プロパノールのようなアルコール類、トルエン,キシレンのような有機溶媒と混合して使用してもよい。有機溶媒と混合するときには、有機溶媒の量を、通常、グリコールエーテル類100重量部(以下「部」と略す)に対し50部以下にすることが行われ、最も一般的には20部以下にすることが行われる。また、従来から使用されている離型剤を必要に応じて適量併用しても差し支えはない。離型剤を併用する場合には、その使用量を、未加硫ゴム生地とグリコールエーテル類の合計量100部に対し10部以下にすることが行われ、最も一般的には2〜5部にすることが行われる。
未加硫ゴムとしては、天然ゴム(NR),クロロプレンゴム(CR),ブタジエンゴム(BR),ニトリルゴム(NBR),エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM),エチレンプロピレンゴム(EPM),スチレンブタジエンゴム(SBR),ポリイソプレンゴム(IR),ブチルゴム(IIR),シリコーンゴム(Q),フッ素ゴム(FKM)等の単独もしくは混合物を主成分とし、さらに加硫剤が配合され、必要に応じて加硫促進剤,補強剤等が配合されているもの等が用いられる。この未加硫ゴムは、金型内において加硫され加硫ゴムとなる。上記の未加硫ゴムとして好ましいのはEPDM,EPM,SBR,NBR,BRもしくはこれらの混合物である。なお、上記主成分とは、全体の過半を占める成分のことをいい、全体が主成分のみからなる場合も含める趣旨である。
上記EPDMは、エチレン,エチレン以外のα−オレフィンおよび非共役二重結合を有する環状または非環状のモノマーからなる共重合物である。これについて詳述すると、EPDMはエチレン,エチレン以外のα−オレフィン(特にプロピレン)および以下に列挙するポリエンモノマーからなるターポリマーであり、上記ポリエンモノマーとしては、ジシクロペンタジエン、1,5−シクロオクタジエン、1,4−シクロオクタジエン、1,6−シクロドデカジエン、1,7−シクロドデカジエン、1,5,9−シクロドデカトリエン、1,4−シクロヘプタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、2−メチルペンタジエン−1,4、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、メチル−テトラヒドロインデン、1,4−ヘキサジエン等である。各モノマーの共重合割合は、好ましくはエチレンが30〜80モル%,ポリエンが0.1〜20モル%で残りがα−オレフィンとなるようなターポリマーである。より好ましいのはエチレンが30〜60モル%のものである。そして、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜70のものがよい。
上記SBRとしては、スチレン含量が15〜30モル%でムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜80、好ましくは35〜60のものが好適である。
上記NBRとしては、アクリロニトリル含量が20〜60モル%、好ましくは25〜45モル%でムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜85、好ましくは30〜70のものを用いることが好適である。
上記BRとしては、1,2ポリブタジエンあるいは1,4ポリブタジエンを単独もしくは混合して用い、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜85、好ましくは30〜60のものが好適である。
そして、上記グリコールエーテル類は、上記未加硫ゴムと混合することによって未加硫ゴム生地となる。この場合、グリコールエーテル類は、未加硫ゴム100部に対して、通常10〜60部配合される。好ましいのは15〜25部程度である。そして、上記グリコールエーテル類の沸点は130〜250℃程度であるのが好ましい。すなわち、金型成形は、通常150〜185℃で行われるのであり、上記グリコールエーテル類の沸点が130℃未満であれば、クリーニング時の蒸発が著しく、したがって、クリーニング作業環境の悪化現象を生じる恐れがあり、逆に250℃を超えると、蒸発が困難となって加硫ゴム中に残存し、加硫ゴムの、金型からの取り出しの際の強度が弱くなって崩形等するため、金型の型面から汚れを充分剥離することができ難くなり、クリーニング作業性を低下させる傾向がみられるからである。
なお、上記未加硫ゴム生地を母材とする金型クリーニング材料2には、上記未加硫ゴムに、補強剤としてシリカ,アルミナ,炭酸カルシウム,水酸化アルミニウム,酸化チタン等の無機質補強剤(充填剤)を配合することも可能である。この場合、補強剤の使用量は、未加硫ゴム100部に対して10〜50部に設定することが好適である。また、先に述べたように、離型剤を配合することも可能である。上記離型剤としては、ステアリン酸,ステアリン酸亜鉛,カルナバワックス,モンタンワックス,ステアリルエチレンジアミド等があげられる。これらを未加硫ゴム100部に対して1〜10部配合することが可能である。
つぎに、上記(A)、すなわち汚れ除去を目的とする場合の金型クリーニング材料2の第2例について説明する。この第2例は、未加硫ゴムと、イミダゾール類およびイミダゾリン類の少なくとも一方(イミダゾール類および/またはイミダゾリン類)との混合物からなる未加硫ゴム生地を母材とするものである。この第2例では、上記第1例と異なる部分を主に説明する。
上記イミダゾール類としては、下記の一般式(2)で表されるイミダゾール類を用いることが好結果をもたらす。このようなイミダゾール類の代表例としては、2−メチルイミダゾール,2−エチル−4−メチルイミダゾール,2−フェニルイミダゾール,1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等や、2,4−ジアミノ−6〔2’−メチルイミダゾリル(1)’〕エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6〔2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1)’〕エチル−s−トリアジン等があげられる。
Figure 2008143144
上記イミダゾリン類としては、下記の一般式(3)で表されるイミダゾリン類を用いることが好結果をもたらす。このようなイミダゾリン類の代表例としては、2−メチルイミダゾリン、2−メチル−4−エチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、1−ベンジル−2−メチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾリン、2,4−ジアミノ−6〔2’メチルイミダゾリル−(1)’〕エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6〔2’−メチル−4’−エチルイミダゾリル−(1)’〕エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾリン、1−シアノエチル−2−メチル−4−エチルイミダゾリン等があげられる。
Figure 2008143144
つぎに、上記(A)、すなわち汚れ除去を目的とする場合の金型クリーニング材料2の第3例について説明する。この第3例は、未加硫ゴムと、アミノアルコール類との混合物からなる未加硫ゴム生地を母材とするものである。この第3例では、上記第1例と異なる部分を主に説明する。
上記アミノアルコール類としては、つぎのようなアミノアルコール類を用いることが好結果をもたらす。すなわち、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、3−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール等があげられる。
つぎに、上記(A)、すなわち汚れ除去を目的とする場合の金型クリーニング材料2の第4例について説明する。この第4例は、熱硬化性のメラミン樹脂混合物からなる未硬化樹脂を母材とするものである。この第4例では、上記第1例〜第3例と異なる部分を主に説明する。
上記熱硬化性のメラミン樹脂混合物としては、一般的にはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を用いることが好結果をもたらす。このメラミン−ホルムアルデヒド樹脂は、市販のメラミン樹脂クリーニング材料であれば特に限定するものではない。
つぎに、上記(B)、すなわち離型性付与を目的とする場合の金型クリーニング材料2について説明する。この場合は、未加硫ゴムと離型剤との混合物からなる未加硫ゴム生地を母材とするものである。ここでは、上記第1例と異なる部分を主に説明する。
上記離型剤としては、ステアリン酸,ベヘニン酸のような長鎖脂肪酸、ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムで代表される長鎖脂肪酸の金属塩、カルナバワックス,モンタンワックス,モンタン酸の部分ケン化エステルで代表されるエステル系ワックス、ステアリルエチレンジアミドで代表される長鎖脂肪酸アミド、ポリエチレンワックスに代表されるパラフィン類等があげられる。
この金型クリーニング材料2は、上記未加硫ゴムと離型剤とを公知の方法、例えばカレンダーロール等を用いて混合することによって得ることができ、また、予め未加硫ゴム生地をつくり、これに離型剤を練り込む等の方法によっても得ることができる。これらの場合、離型剤は、未加硫ゴム生地100部に対して、通常、1〜50部配合される。好ましいのは3〜20部である。そして、上記離型剤としては、その融点が200℃以下、また沸点が200℃以上であるものが好ましい。さらに、好ましいのは融点が50〜150℃のものである。すなわち、金型成形は、通常、150〜200℃で行われるのであり、上記離型剤の融点が200℃より高ければ、離型剤が金型の型面に滲出せず、また、沸点が200℃未満であれば、離型剤が金型の型面に滲出しても蒸発してしまうために機能を果たさなくなる傾向がみられるからである。
そして、上記金型再生用シートの製法は、上記不織布1および金型クリーニング材料2を用い、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、まず、上記金型クリーニング材料2を連続式混練り機またはバッチ式混練り機で混練りした後、上記不織布1の両面に配置する。ついで、それを、金型クリーニング材料2の突設パターン(帯状パターン)に対応した凹部が形成された2つの金型で挟み圧接する。そして、それを巻き取るか、または適宜の寸法に切断する。このようにして、上記金型再生用シートを作製することができる。
このような金型再生用シートを用いた金型の型面(キャビティ表面)のクリーニング方法は、例えば、つぎのようにして行うことができる。すなわち、まず、図2に示すように、上金型11と下金型12の間に上記金型再生用シートを挟む。これにより、キャビティ13の開口部の一部分が金型クリーニング材料2で塞がれ、その開口部の他部分は、金型クリーニング材料2で塞がれず、開口状態のままとなる。そして、この状態で型締めする。これにより、金型再生用シートの金型クリーニング材料2が上金型11と下金型12の型面に圧接するとともに、キャビティ13に内に充填される。このとき、金型クリーニング材料2で塞がれていない、キャビティ13の開口部の他部分からは、金型クリーニング材料2のキャビティ13内への充填に伴って、キャビティ13内のエアが押し出され、この押し出されたエアは、上記不織布1の繊維間の空隙に取り込まれる。これにより、キャビティ13内からのエア抜きが促進され、金型クリーニング材料2がキャビティ13内の隅々まで充填される。すなわち、互いに隣り合う(対向し合う)金型クリーニング材料2の間の空隙がエア抜き用空隙となっており、さらに、そのエア抜き用空隙に露呈する不織布1の部分がエア取り込み面となっている。つぎに、この状態で加熱成形する。これにより、未加硫ゴム系組成物からなる金型クリーニング材料2が加熱加硫されて加硫ゴム化するとともに、キャビティ13の形状に成形される。このとき、キャビティ13内の汚れが上記加硫ゴム2a(図3参照)に一体化する。その後、図3に示すように、上金型11と下金型12とを離し、金型再生用シートを脱型する。このとき、上金型11と下金型12の型面(キャビティ13の表面)の汚れが上記加硫ゴム2aに転写一体化されて除去される。このようにして、クリーニングが行われる。
上記クリーニング方法では、金型クリーニング材料2として、未加硫ゴム系組成物からなるものを用いた場合を説明したが、熱硬化性樹脂系組成物からなる金型クリーニング材料2を用いた場合も、同様にしてクリーニングすることができる。
また、上金型11と下金型12の型面(キャビティ13の表面)に離型性を付与する場合も、同様にして行われ、上記加熱加硫の際に、金型クリーニング材料2に含有される離型剤が滲出し、キャビティ13内の隅々まで離型性を付与する(離型剤を付着させる)ことができる。
図4は、本発明の金型再生用シートの第2の実施の形態を示している。この実施の形態の金型再生用シートは、上記帯状の金型クリーニング材料(突条)2が、不織布1の片面に形成されている。それ以外は図1に示す第1の実施の形態の金型再生用シートと同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
この第2の実施の形態の金型再生用シートを用いる場合は、図5に示すように、不織布1が内側になるように折り曲げ、不織布1同士を対面させた状態で使用する。これにより、上記第1の実施の形態の金型再生用シートと同様の作用・効果を奏する。
図6は、本発明の金型再生用シートの第3の実施の形態を示している。この実施の形態の金型再生用シートは、不織布1の両面に、図1に示す第1の実施の形態の金型再生用シートにおける突条が縦横に形成されており、これにより格子状パターンが形成されている。それ以外は図1に示す第1の実施の形態の金型再生用シートと同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。そして、上記第1の実施の形態の金型再生用シートと同様の作用・効果を奏する。
この第3の実施の形態における突条は、図6では、高さを同一に図示しているが、これに限定されるものではなく、エア抜き性をより良好にするために、縦横に形成する突条の高さを違わせるようにしてもよい。
図7は、本発明の金型再生用シートの第4の実施の形態を示している。この実施の形態の金型再生用シートは、不織布1の両面に、上記クリーニング材料2が、複数の円錐台(斑点)が点在した斑点状パターンに形成されている。それ以外は図1に示す第1の実施の形態の金型再生用シートと同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。そして、上記第1の実施の形態の金型再生用シートと同様の作用・効果を奏する。
この第4の実施の形態における金型クリーニング材料(斑点)2の形状は、図7では、円錐台のものを図示しているが、これに限定されるものではなく、円錐,角錐,円柱,角柱,円筒,角筒等でもよい。なかでも、キャビティ13の開口部が小さくても、キャビティ13内の隅々までクリーニングすることができるようになる観点から、各斑点の頂部は、非平坦状に形成されていることが好ましく(例えば、上記円錐,角錐等)、より好ましくは、その非平坦状を、曲率半径0.2〜3.0mmの範囲内の凸状部とすることである。
なお、上記第1〜第4の実施の形態では、隣り合う金型クリーニング材料(突条,斑点)2の間(エア抜き用空隙)には、金型クリーニング材料2を形成していないが、形成してもよく、その場合は、少なくとも一部分は、不織布1を露呈させる必要がある。不織布1の繊維間の空隙にエアを取り込むためである。
ここで、本発明における金型クリーニング材料2の寸法について説明する。突設パターンの幅は、突設パターンの底部での値であり、例えば、突設パターンが帯状,格子状の場合はその突条の長手方向に対して直交方向の値であり、斑点状の場合は円・楕円の底部短径、矩形の底部短辺長さであり、その他の場合は、底部形状の3点内接円の最小直径である。隣り合う突設パターンの間隔は、突設パターンの底部を基準にして、隣り合う突設パターンの対面する壁面の底部間の距離である。底部に丸みを持たせた(フレット形状を有する)物の場合は、突設パターンの断面壁の直線部分の延長線が突設パターンが形成された平面と交わる点を幅および間隔の測定点とした値である。不織布1の表面の一部に一定厚の金型クリーニング材料2が形成され、その上に突設パターンが形成されている場合には、不織布1の表面ではなく、一定厚の金型クリーニング材料2の表面における突設パターンの幅および間隔である。一定厚の金型クリーニング材料2が形成されていない場合には、不織布1の表面における突設パターンの幅および間隔である。これら幅および間隔は、突設パターンを形成する金型の寸法により設定され、作製された金型再生用シートについてレーザ測長器等を用いて測定することにより確認することができる。
また、突設パターンの厚みは、突設パターンの頂部から突設パターン底部表面(不織布1の表面に一定厚の金型クリーニング材料2が形成されている場合はその一定厚の金型クリーニング材料2の表面、一定厚の金型クリーニング材料2が形成されていない場合には不織布1の表面)への垂線の長さである。この厚みは、突設パターンを形成する金型の寸法により設定され、作製された金型再生用シートについてダイヤルゲージ等の厚さ測定装置で測定することにより確認することができる。
また、突設パターンの頂部の曲率半径は、突設パターンを形成する金型の寸法により設定され、作製された金型再生用シートについて非接触型の三次元測定装置にて測定することにより確認することができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
〔不織布〕
下記の表1,2に示す秤量と厚みとを有する各不織布を、ポリエステル製長繊維を材料として作製した。
〔金型クリーニング材料:未加硫ゴム系組成物〕
エチレンプロピレンゴム100部、シリカパウダー50部、酸化チタン5部、有機過酸化物〔n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート〕2部、イミダゾール{2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチルイミダゾリル−(1′)〕エチル−s−トリアジン}10部、モンタンワックス5部を混練機で混練し、金型クリーニング材料を調製した。
〔金型クリーニング材料:熱硬化性樹脂系組成物〕
メラミン樹脂クリーニング材料(市販品)を準備した。
〔実施例1〜8,比較例1〜3〕
上記不織布の両面に、上記金型クリーニング材料を、下記の表1,2に示すパターン(帯状,格子状,斑点状)および寸法(幅,厚み,隙間)に突設させた。なお、帯状および格子状パターンの長手方向に直角な断面の形状は、長方形とし、斑点状パターンの各斑点の形状は、円柱体とした。
〔充填率・充填性〕
このようにして得られた実施例1〜8および比較例1〜3の各金型再生用シートを用いて、金型のクリーニングを行った。この金型は、半導体素子を樹脂封止する際に用いるトランスファー成形用金型の疑似金型であり、上金型と下金型とからなり、これら上金型と下金型の各型面(対向面)は24mm×91mmの長方形となっている。また、型締めした状態での各キャビティの形状は直方体状であり、その寸法は6mm×7mm×2mm(高さ)である。また、キャビティは16個形成されており、それらが8個ずつ2列に並列状に配置されている。この2列の間隔は10mmであり、各列において隣り合うキャビティの間隔は1mmである。そして、充填率の評価は、上記16個のキャビティのうち最も充填性が悪いキャビティの充填率について行った。また、充填率は、キャビティの底面積と、クリーニングによりキャビティ形状に加熱成形された加硫ゴムの底面積との比率により求めた。その結果、上記充填率が100%のものを○、上記充填率が100%未満のものを×と評価し、下記の表1,2に併せて表記した。なお、上記クリーニングの条件は、金型再生用シートの寸法を上記型面と同じとし、金型の型締めギャップを0.5mmとし、成形温度を175℃とし、成形時間を5分間とした。
〔クリーニング性〕
上記充填率が100%のものは、キャビティの隅々までクリーニングができたため、○と評価し、上記充填率が100%に満たないものの90%以上のものは、キャビティのクリーニングが少し劣るため、△と評価し、下記の表1,2に併せて表記した。
Figure 2008143144
Figure 2008143144
上記表1,2の結果から、実施例1〜8の金型再生用シートは、比較例1〜3の金型再生用シートよりも、充填性およびクリーニング性に優れることがわかる。
なお、上記充填率・充填性の評価では、金型として、キャビティの寸法が6mm×7mm×3mm(高さ)のものを用いたが、キャビティの寸法を4mm×5mm×2mm(高さ)に小さくした金型を用いて、同様に充填率・充填性を評価しても、実施例1〜8の金型再生用シートは、上記と同様の傾向を示す結果を得た。
本発明の金型再生用シートの第1の実施の形態を示す斜視図である。 上記金型再生用シートを用いたクリーニング方法を示す説明図である。 上記クリーニング方法を示す説明図である。 本発明の金型再生用シートの第2の実施の形態を示す斜視図である。 上記金型再生用シートの使用方法を示す説明図である。 本発明の金型再生用シートの第3の実施の形態を示す斜視図である。 本発明の金型再生用シートの第4の実施の形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 不織布
2 金型クリーニング材料

Claims (6)

  1. 秤量が70〜600g/m2 の範囲内で、厚みが0.1〜3.0mmの範囲内である基材となる不織布の片面もしくは両面に、未加硫ゴム系組成物または熱硬化性樹脂系組成物によりエア抜き用空隙を有する所定の盛り上がり形状のパターンが形成され、そのパターンのエア抜き用空隙から基材となる不織布が露呈していることを特徴とする金型再生用シート。
  2. 上記パターンが、複数の帯,格子または複数の斑点で形成されている請求項1記載の金型再生用シート。
  3. 上記帯,格子の縦横条または斑点の幅および厚みが、1〜5mmの範囲内に設定され、隣り合う上記帯,格子の縦横条または斑点の隙間が、1〜5mmの範囲内に設定されている請求項2記載の金型再生用シート。
  4. 上記不織布が、スパンボンド不織布である請求項1〜3のいずれか一項に記載の金型再生用シート。
  5. 上記不織布が、エンボス処理されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の金型再生用シート。
  6. 上記不織布が、融点150℃以上の熱可塑性樹脂からなる請求項1〜5のいずれか一項に記載の金型再生用シート。
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