JP2008105324A - 水廻り部材の製造方法及び水廻り部材 - Google Patents

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孝啓 井上
Fumio Moriuchi
文夫 森内
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【課題】金型のキャビティ壁面にメッキ処理を施すことにより成形される成形品の表面の凹凸が損なわれて、所望の性能が得られない、といったことのない水廻り部材の製造方法及び水廻り部材を提供する。
【解決手段】キャビティ壁面11に、平均間隔Smが20〜100μmで且つ十点平均粗さRzが8〜70μmとなる大きい凹凸2を形成し、更に5μm四方の測定範囲の任意の10箇所を、レーザー顕微鏡の横縦(X−Y)方向の分解能0.044μm且つ高さ(Z)方向の分解能0.01μmで測定した測定箇所の平面視の面積に対する表面積の比が1.2乃至2.4となる小さい方の凹凸31,32を形成する。前記大小の凹凸31,32を形成したキャビティ壁面に20〜30μmのメッキ処理を施して金型1を形成し、前記金型にて成形された成形品の上面に親水化処理を施す。
【選択図】図1

Description

本発明は、水廻り部材の製造方法及び水廻り部材に関するものである。
従来より、浴室の床パンや浴槽等の水廻りには水廻り部材が用いられている。水廻り部材にはFRP等のような親水性が低い(平坦な表面における水の接触角が大きい)材料にて成形されている。このため、水廻り部材の上面に排水用の溝を設けても上面に水が残り易くて排水性が悪いと共に、溝には汚れ(石鹸カス、ゴミ等)が溜まり易い上に掃除して汚れを除去し難いため防汚性が悪く、また、親水性が低いため残った水は接触角が大きいため広がらずに盛り上がってしまい、表面積が小さくて乾燥性が悪いものであった。
また、床パンや浴槽の底面等は、使用者が足を滑らせて転倒する惧れがあるため、滑り止め性を要するものであった。
そこで、床パンや浴槽の底面等に親水性及び滑り止め性を付与した水廻り部材が考えられた(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に示すものにあっては、上面に滑り止めの凸部と、凸部の間に排水流路を格子状等に形成し、排水流路の底面を親水性を有するように粗面としたものが開示してある。
しかしながらこのものにあっては、上面のうちの一部が排水流路となっていて全面排水するものではないため、上面に格子状等に形成した排水流路の側面に水が溜まったりする惧れがあり、排水性に問題があるものであった。そこで本出願人は、上面全面に亘って親水性及び滑り止め性を有するFRP等のような樹脂製の水廻り部材を大量生産すべく、水廻り部材の成形金型の製造方法を開発した(特許文献2参照)。
特開2004−251095号公報 特開2006−224347号公報
この方法により製造した成形金型は、キャビティ壁面に、成形品に主突起を形成するための主凹所を形成すると共に副突起を形成するための主突起よりも小さい副凹所を形成し、成形品の水廻り部材の上面に主突起と副突起とからなる大小の凹凸を形成するものである。
ところで、このような成形金型には、通常、キャビティ壁面に耐腐食や耐磨耗のための硬質クロムメッキ等のメッキ処理を施すものであるが、メッキ処理を施すと、前記主凹所及び副凹所(特に副凹所)の深部がメッキ層により浅くなったり埋まったりして凹凸が小さくなったり無くなったりしてしまう、という問題があった。
この問題を解決すべく、メッキ後にブラスト処理等を行うと、ガラス繊維やフィラーにより磨耗が進行して所望の形状とすることができず、またブラスト処理の際にメッキが剥がれたりしてしまうため、依然上記問題が残っていた。
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、キャビティ壁面に、大小の凹凸を形成すると共にその表面にメッキ処理を施して形成した金型により成形する水廻り部材の製造方法において、金型のキャビティ壁面にメッキ処理を施すことにより成形される成形品の表面の凹凸が損なわれて、所望の性能が得られない、といったことのない水廻り部材の製造方法及び水廻り部材を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために請求項1に係る水廻り部材の製造方法にあっては、水廻り部材を成形する金型の前記水廻り部材の上面となるキャビティ壁面に、平均間隔Smが20乃至100μmで且つ十点平均粗さRzが8乃至70μmとなる大きい方の凹凸を形成し、次に、前記大きい方の凹凸を形成したキャビティ壁面に5μm四方の測定範囲の任意の10箇所をレーザー顕微鏡の横縦(X−Y)方向の分解能を0.044μmとし且つ高さ(Z)方向の分解能を0.01μmとして測定した時の測定箇所の平面視の面積に対する表面積の比が1.2乃至2.4となる小さい方の凹凸を形成し、次に、前記大きい方の凹凸と小さい方の凹凸とを形成したキャビティ壁面に20乃至30μmのメッキ処理を施して金型を形成し、前記金型にて成形された成形品の上面に親水化処理を施すことを特徴とするものである。このような構成とすることで、当初の大小の凹凸がメッキによって小さくなって金型による成形だけでは所定の親水性を付与できなくても、成形品の表面の親水性処理により親水性を付与することが可能となる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、成形品の上面に施す親水化処理が、プラズマ処理又は紫外線処理又は親水性塗料のコーティング処理であることを特徴とするものである。このような構成とすることで、容易に確実に親水性処理が行われる。
また、請求項3に係る水廻り部材は、水廻り部材を成形する金型の前記水廻り部材の上面となるキャビティ壁面に、平均間隔Smが20乃至100μmで且つ十点平均粗さRzが8乃至70μmとなる大きい方の凹凸を形成すると共に、前記大きい方の凹凸を形成したキャビティ壁面に5μm四方の測定範囲の任意の10箇所をレーザー顕微鏡の横縦(X−Y)方向の分解能を0.044μmとし且つ高さ(Z)方向の分解能を0.01μmとして測定した時の測定箇所の平面視の面積に対する表面積の比が1.2乃至2.4となる小さい方の凹凸を形成し、前記大きい方の凹凸と小さい方の凹凸とを形成したキャビティ壁面に20乃至30μmのメッキ処理を施して金型を形成し、前記金型にて成形された成形品の上面に親水化処理を施して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、このような構成とすることで、当初の大小の凹凸がメッキによって小さくなって金型による成形だけでは所定の親水性を付与できなくても、成形品の表面の親水性処理により親水性を付与することが可能となる。
また、請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、成形品の上面にプラズマ処理又は紫外線処理又は親水性塗料のコーティング処理である親水化処理を施して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、容易に確実に親水性処理が行われる。
本発明にあっては、金型のキャビティ壁面にメッキ処理を施すことにより成形される成形品の表面の凹凸が損なわれて、所望の性能が得られない、といったことがない。
以下、本発明について図面に基づいて説明する。本発明の水廻り部材は、浴室の床パンや浴槽の底面等の排水性が求められる部分に用いられるもので、親水性が低い材料で形成される。
親水性が低い材料は鏡面における水の接触角が大きいため、水の体積当たりの材料表面との接触面積が小さくなり、表面上で薄膜状に広がらずに水滴状に盛り上がってしまう。このように親水性が低い材料の表面上を水が流れて排水される場合、表面上で薄膜状に広がらないため連続して流れず水滴が所々に残り易くなって排水性が悪く、また、残った水滴は接触角が大きいため盛り上がった状態となって乾燥するのに時間がかかって乾燥性が悪い。
そこで、親水性が低い材料の平坦な表面の略全面に無数の大突起および小突起からなる突起を形成して水が表面上で薄膜状に広がるようにして親水性を持たせ、平坦な表面の略全面を排水面として表面に水滴が残らないようにすることで、排水性と乾燥性を確保しようとするのであるが、突起を形成し過ぎると防汚性が低下するため、本発明においては所定の突起を形成するものである。
材料の表面に形成する突起は、まず、表面粗さ計による表面粗さ計測にて平均間隔Smが20乃至100μmとなると共に十点平均粗さRzが8乃至70μmとなるように大突起を形成し、且つ、前記大突起の表面の5μm四方を測定範囲とし、この測定範囲の任意の10箇所をレーザー顕微鏡で、横縦(X−Y)方向の分解能を0.044μmとすると共に高さ(Z)方向の分解能を0.01μmになるように設定して測定した時に、測定箇所の平面視の面積Sに対する表面積Sの比R(=S/S)が1.2≦R≦2.4となるように小突起を形成するものである。レーザー顕微鏡による計測においては、横縦(X−Y)の計測位置における高さ(Z)が計測されるもので、この二次元の計測範囲における高さを計測することで表面積Sが計算される。なお平面視の面積Sは高さ一定とした時の表面積に等しい。すなわち鏡面での表面積の比R=1となる。
以上のような構成によれば、水廻り部材の表面全面に主突起を無数に形成すると共に、主突起の表面と主突起の谷部に主突起よりも小さい副突起を無数に形成して親水性を持たせてあるので、大きな水滴及び水膜が表面上に広がって薄い膜状となって、表面を水が流れる際に途中で途切れたりせず連続的に流れ易くて排水性が良くなると共に、表面に水滴が残った場合でも広がり面積が広いため乾燥性が良くなるものである。また、水廻り部材の表面全面に主突起を無数に形成することで滑り止め性が得られるため、使用者が足を滑らせて転倒するのを防止することができる。
次に、この水廻り部材を成形するための成形金型1について説明する。主に主突起及び副突起を形成するための工程について説明し、それ以外の部分については従来からの技術により製造が可能であるため説明を省略する。
本実施形態では、成形金型1の製造工程は、主凹所形成工程、副凹所形成工程、バリ取り工程、仕上げ工程、の四工程からなり、副凹所形成工程は更に二工程からなる。
主凹所形成工程は、図1(a)に示すように水廻り部材の表面上の主突起を形成するための主凹所2を形成する工程で、例えば表面粗度Raが0.5μm未満となるように形成した成形金型1のキャビティ壁面11に、エッチング処理により主凹所2を形成するものである。これにあたっては、成形金型1のキャビティ壁面11の主突起に対応する部分以外の部分にマスキングを施し、主突起を形成する部分のみを露出させる。露出させる部分は、主突起の基底部の長さと同じようにし(例えば約80μm)、この露出させる部分を成形金型1のキャビティ壁面11に平均間隔20〜100μmとして全面に亘って形成する。そして、成形金型1のキャビティ壁面11を酸に浸漬して露出させた部分を酸で溶解させ、溶解時間を調整して主凹所2の深さを主突起の高さと同じ平均略8〜70μmとする。主凹所形成工程の後、副凹所形成工程が行われる。
副凹所形成工程は、図1(b)(c)に示すように成形金型1のキャビティ壁面11の主凹所2の底面及び主凹所2間の部分(即ち成形金型1のキャビティ壁面11全面)に、主突起よりも小さい副突起を形成するため副凹所3を形成する工程で、成形金型1のキャビティ壁面11にサンドブラスト処理により副凹所3を形成するものである。更に本実施形態では副凹所形成工程は、小副凹所形成工程と大副凹所形成工程とからなる。
小副凹所形成工程は、図1(b)に示すように、番手が#100のサンドブラストによる処理を成形金型1のキャビティ壁面11全面に施すことにより、成形金型1のキャビティ壁面11の主凹所2の底面及び主凹所2間の部分に上記小副突起を形成するための小副凹所32を形成するものである。小副凹所形成工程の後、大副凹所形成工程が行われる。
大副凹所形成工程は、図1(c)に示すように、番手が#40のサンドブラストによる処理を成形金型1のキャビティ壁面11全面に施すことにより、主凹所2間の部分に上記大副突起を形成するための大副凹所31を形成するものである。本実施形態では、小副凹所形成工程と同様に成形金型1のキャビティ壁面11全面に施すのであるが、番手が小副凹所形成工程のものよりも小さく砥粒の粒径が大きいため、砥粒が主凹所2に入り込んで底面に達することが殆どなく、主凹所2間の部分にのみ大副凹所31を形成することができる。
なお、副凹所形成工程は、小副凹所形成工程か大副凹所形成工程のいずれか一方のみでもよく、あるいは番手が#30〜100の範囲の番手の砥粒のみを用いた一工程でもよい。副凹所形成工程の後、バリ取り工程が行われる。
バリ取り工程は、図1(d)に示すように、番手が#250のサンドブラストによる処理を成形金型1のキャビティ壁面11に施すことにより、成形金型1に形成された主凹所2、副凹所3のエッジのバリを除去するものである。これにより、この成形品である水廻り部材1にバリによる余分な窪みが形成されないため汚物が溜り難くなり、水廻り部材1の防汚性能が向上するものである。バリ取り工程の後、仕上げ工程が行われる。
仕上げ工程は、図1(e)に示すように、番手が#200のサンドビーズを成形金型1のキャビティ壁面11に噴射する処理を施すことにより、バリが除去された主凹所2、副凹所3のエッジに丸みを持たせるものである。これにより、この成形品である水廻り部材の表面に角ばった窪みが形成されないため汚物が更に溜り難くなり、水廻り部材の防汚性能がより一層向上するものである。
これにより、成形金型1によってキャビティ表面11全面に親水性を付与し且つ滑り止め性を付与する無数の主突起を形成し且つ、前記主突起の表面と主突起の谷部に主突起よりも小さい副突起を無数に形成した水廻り部材を樹脂にて容易に安価に製造することが可能となる。また、主凹所2、副凹所3をエッチング加工、サンドブラスト処理によって容易に形成することができる。
そして、主凹所2、副凹所3を形成したキャビティ壁面11に硬質クロムメッキを20〜30(好ましくは30)μmの厚さで施す。
そして、この成形金型1によりSMC(sheet molding compound)をプレス成形し、成形品としての水廻り部材の上面に親水化処理を施した。親水化処理としては、プラズマ処理、又は、紫外線処理、又は、親水性塗料のコーティング処理が挙げられるが、その他の処理であってもよい。本実施形態では、プラズマ処理を施している。これには、春日電機(株)製のプラズマ照射表面改質装置PS−601Cを用い、成形品表面をプラズマ処理した。プラズマ処理の条件は、プラズマ処理装置のノズルと処理対象との距離が5〜15mm、ノズルの移動速度が3m/分、である。
そして、実施例1、実施例2は、ともに上記のように形成した金型より成形した成形品に上記のようなプラズマ処理による親水化処理を行って成形するものであるが、実施例1は、上記のように形成した直後の金型を用いて成形するものであり、実施例2については上記のように形成した直後の金型を用いて1000ショットの成形を行った後、この金型を用いて成形したものである。
実施例1で得られた成形品は、平均間隔Smが20〜100μm、十点平均粗さRzが8〜70μmであった。この平均間隔Smおよび十点平均粗さRzの計測は、ミツトヨ(株)製「サーフテスト301」等の表面粗さ計にて行った。
また、表面積の比Rは、1.25であった。この表面積の比Rを求めるにあたっては、キーエンス(株)製「VK−9500」等のレーザー顕微鏡を用い、レーザー顕微鏡の横縦(X−Y)方向の分解能を0.044μmとし且つ高さ(Z)方向の分解能を0.01μmとして、5μm四方の測定範囲の任意の10箇所を測定した時の測定箇所の平面視の面積に対する表面積の比Rを求めた。
また、水の接触角は、62〜70°であった。水の接触角の計測は、上方を向く鏡面(成形品の表面)に滴下させた水滴を側方から観察してその角度を計測することで行った。
実施例2で得られた成形品は、平均間隔Smが20〜100μm、十点平均粗さRzが8〜70μm、表面積の比Rは1.25、水の接触角は64〜73°であった。各計測は実施例1と同様に行った。
次に、比較例について説明する。比較例は、上記のように形成した金型に更に追加のブラスト処理を施した。追加のブラスト処理は、番手が#220のサンドブラストによる処理を施した後、番手が#150のガラスビーズによる処理を施すものである。そして、この金型により成形して成形品を得るのであるが、比較例1は、前記のように追加のブラスト処理を施して形成した直後の金型を用いて成形するものであり、比較例2については前記のように追加のブラスト処理を施して形成した直後の金型を用いて1000ショットの成形を行った後、この金型を用いて成形したものである。
比較例1で得られた成形品は、平均間隔Smが20〜100μm、十点平均粗さRzが8〜70μm、表面積の比Rは1.90であった。比較例2で得られた成形品は、表面積の比Rは1.58であった。各計測は実施例と同様に行った。
そして、上記実施例および比較例について排水性および乾燥性、防汚性の評価を行った。
排水性および乾燥性は三段階評価とし、表面を勾配1/50となるように傾けてシャワーで散水後、60秒後の排水状態について目視により判断した。そして、表面が水膜状(表中○)になれば合格、水膜と水滴の混在(表中△)もしくは水滴が多数残った状態(表中×)は不合格とした。なお、シャワーの散水条件は、流量を15L/分、距離を30cm、スピードを7cm/秒とした。
また、防汚性については、カーボンブラック試験を実施し、カーボン回復率90%以上(表中◎)もしくは85〜90%(表中○)を合格とし、85%未満(表中×)を不合格とした。このカーボンブラック試験は、JIS A1718「浴槽の性能試験」4.8項に示されるカーボンブラックの汚染回復率試験に基づいている。
結果を表1に示す。
Figure 2008105324
表面積率は、金型にメッキを施した後に追加のブラスト処理を施していない実施例では実施例1、実施例2とも差が無いのに対し、金型にメッキを施した後に追加のブラスト処理を施した比較例では、比較例1と比べて比較例2が小さくなっており、これは追加のブラスト処理によりメッキが薄くなったために金型が磨耗して凹凸が滑らかになったのが原因と考えられる。
防汚性については、比較例では追加のブラスト処理を施したことによる凹凸が成形品の表面に形成されているため、その凹部にカーボンブラックが入り込んで除去し難くなり防汚性が悪くなっていると考えられる。
これより、実施例の方が乾燥性、防汚性ともに優れていることが分かる。
(a)〜(e)は成形金型の製造方法を説明する断面図である。
符号の説明
1 成形金型
11 キャビティ壁面
2 主凹所
3 副凹所
31 大副凹所
32 小副凹所

Claims (4)

  1. 水廻り部材を成形する金型の前記水廻り部材の上面となるキャビティ壁面に、平均間隔Smが20乃至100μmで且つ十点平均粗さRzが8乃至70μmとなる大きい方の凹凸を形成し、次に、前記大きい方の凹凸を形成したキャビティ壁面に5μm四方の測定範囲の任意の10箇所をレーザー顕微鏡の横縦(X−Y)方向の分解能を0.044μmとし且つ高さ(Z)方向の分解能を0.01μmとして測定した時の測定箇所の平面視の面積に対する表面積の比が1.2乃至2.4となる小さい方の凹凸を形成し、次に、前記大きい方の凹凸と小さい方の凹凸とを形成したキャビティ壁面に20乃至30μmのメッキ処理を施して金型を形成し、前記金型にて成形された成形品の上面に親水化処理を施すことを特徴とする水廻り部材の製造方法。
  2. 成形品の上面に施す親水化処理が、プラズマ処理又は紫外線処理又は親水性塗料のコーティング処理であることを特徴とする請求項1記載の水廻り部材の製造方法。
  3. 水廻り部材を成形する金型の前記水廻り部材の上面となるキャビティ壁面に、平均間隔Smが20乃至100μmで且つ十点平均粗さRzが8乃至70μmとなる大きい方の凹凸を形成すると共に、前記大きい方の凹凸を形成したキャビティ壁面に5μm四方の測定範囲の任意の10箇所をレーザー顕微鏡の横縦(X−Y)方向の分解能を0.044μmとし且つ高さ(Z)方向の分解能を0.01μmとして測定した時の測定箇所の平面視の面積に対する表面積の比が1.2乃至2.4となる小さい方の凹凸を形成し、前記大きい方の凹凸と小さい方の凹凸とを形成したキャビティ壁面に20乃至30μmのメッキ処理を施して金型を形成し、前記金型にて成形された成形品の上面に親水化処理を施して成ることを特徴とする水廻り部材。
  4. 成形品の上面にプラズマ処理又は紫外線処理又は親水性塗料のコーティング処理である親水化処理を施して成ることを特徴とする請求項3記載の水廻り部材。
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