JP2008142272A - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面シート及び裏面シートを備え、前記両シート間に液保持性の吸収体を設けた使い捨ておむつであって、該吸収体を中央部吸収体とその両側のサイド部吸収体とに間隔部分を設けて分設し、前記間隔部分に連結部吸収体を複数間欠的に設けて前記中央部吸収体と両サイド部吸収体とを梯子状に連結し、前記間隔部分の吸収体非設置部の少なくとも1つに弾性部材を配設した使い捨ておむつ。
【選択図】図1
Description
さらに、上記の優れた液吸収性及び液漏れ防止性とあわせて、おむつ装着時の良好なフィット性、すなわち、おむつが人体の輪郭を包み込むように適合し、締め付けすぎずにソフトに肌に当接しうる。しかもサイズや体形が幾分違う人に対しても適合性が良く、良好な装着性を実現しうる。
本実施形態の使い捨ておむつ10においては、その中央領域7の内側が凹形状に緩やかに湾曲した弾力性があり柔軟に変形しうるポケット形状が形成されている。このポケット形状により、本実施形態の使い捨ておむつ10においては、排泄液の量が多いときにも中央領域7の内側に寄せこむように液体を確実にとらえることができる。そして、その内部に設けられた吸収体2の中央部分に液体を逃さずに吸収することができる。さらに、そのゆるやかに湾曲したポケット形状は人体の輪郭に適合し、股間部におけるフィット性が高められており、しかも後述する弾性部材15(図2、図3参照)と吸収体2を特定の形態に組み合わせて設けたため、多少のサイズや体形の相違、また運動による体形の変化においても、その良好なフィット性が維持される。
図1では吸収体2の形状をその輪郭により表面シートを介して示している。ここで、吸収体2は、中央部吸収体18とその両側のサイド部吸収体19とに間隔部分11を設けて分設されている。そして連結部吸収体8が間隔部分11に間欠的に複数設けられており、央部吸収体18と一対のサイド部吸収体19とが連結部吸収体8により梯子状に連結されている。すなわち、連結部吸収体8が横木にみたて、中央部吸収体18の両側部及びサイド部吸収体19の中央部吸収体18側の側部が棹材にみたてて、これを梯子状と称するが、これは左右2列の梯子状連結構造となっている。
なお、図1においては展開型の使い捨ておむつとして例示しているが、本発明はこれに限られずパンツ型のおむつであってもよい。
本実施形態の使い捨ておむつ10においては、表面シート21と裏面シート22との間に吸収体2が設けられている。この吸収体2は、上述のとおり、中央部吸収体18とサイド部吸収体19とに分設され、連結部吸収体8により梯子状に連結されている。そして、図2に示したように、中央部12においては中央部吸収体18が表面シート21と裏面シート22に挟まれるように設けられている。その中央部吸収体18の両側のサイド部13には一対のサイド部吸収体19が表面シート21と裏面シート22に挟まれるようにそれぞれ設けられている。中央部吸収体18と両サイド部吸収体19はそれぞれ間隔部分11を介して離間して配設されており、それらは連結部吸収体8(図2では表面シート21を介してその輪郭により連結部吸収体8を示している。)により連結し一体構造化されている。これにより中央部吸収体18及びサイド部吸収体19が、上述のように、連結部吸収体8を介して梯子状に連結されている。そして装着時には、梯子状に連結された両サイド部13が左右の内股部に接するように、そしてあたかも梯子の横木が背中からお腹にかけて架けられ股関節にフィットするよう連結部吸収体8が配される。なお、図2においては断面図で示した都合上、間隔部分11、中央部12、及びサイド部13をそれぞれの中心線で示しているが、図1に示したように、その周辺を含む領域を意味する。
本実施形態の使い捨ておむつ10においては、このように中央部吸収体18とサイド部吸収体19とが間隔部分11を介して分割され、全域にわたっては連続していないため、一度吸中央部吸収体18で吸収した液がサイド部吸収体19に吸収体内部を通じて移行することが抑制され、脚回り(とくに股間部4(図1参照))からおむつ外側への液漏れを効果的に防止することができる。そして、激しい運動をしたときなどにおいては、間隔部分11を伝って長手方向(X方向)に漏れ出てくる液体もあるが、これについては連結部吸収体18が確実に堰きとめて再吸収し、一層効果的に液漏れを防止することができる。とりわけ排泄液の量が多く、運動量も多い成人用のテープ型おむつにおいては、この間隔部分11を伝って流れ出る液体のガードは効果的であり好ましい。
サイド部吸収体19の幅32については、例えば、成人用おむつであれば20〜100mmとすることが好ましく、30〜80mmとすることがより好ましい。乳幼児用おむつであれば5〜20mmとすることが好ましく、10〜20mmとすることがより好ましい。
吸収体の総幅37については、例えば、成人用おむつであれば280〜400mmとすることが好ましく、300〜400mmとすることがより好ましい。乳幼児用おむつであれば60〜150mmとすることが好ましく、80〜150mmとすることがより好ましい。
本実施形態のおむつ10においては、上述のように吸収体非設置部9の少なくとも1つに弾性部材15が内蔵して設けられている。弾性部材の本数は特に限定されず、本実施形態のように3本の弾性部材を並列して設けてもよい。また、弾性部材15は連結部吸収体8を通過し複数の吸収体非設置部9において連続して設けてもよい。本実施形態のおむつ10においては、股間部4の領域内に設けられた左右それぞれ3つの吸収体非設置部9にわたり、2つの連結部吸収体を越えて連続して弾性部材15が設けられている。このようにすることで、例えば本実施形態のおむつ10を長手方向(X方向)に向かって連続的に製造する場合に、わざわざ弾性部材15の取り付け工程を止めて行うことを要さず、一連の工程で加工できる点で好ましい。弾性部材15の固定方法は特に限定されず、通常の固定方法によればよい。弾性部材15の長さは特に限定されないが、図4に示したようにX方向において略股間部4に設けることが好ましい。このように、展張状態にある股間部4の領域に、張力を与えて伸長させた弾性部材15を配設することで、自然形状もしくは装着したときには弾性部材15が脱力して収縮し、おむつの中央領域7(図1参照)に前述の良好なポケット形状を形成することができる。
表面シート、裏面シート、ファスニングテープ、及びテープ固定部の形成材料としては、それぞれ、通常使い捨ておむつに用いられている各種の材料を特に制限なく用いることができる。
弾性部材の形成材料としては、天然ゴム、合成ゴム、スパンデックス等の各種のものを用いることができ、その形態としては糸状、帯状、フィルム状等の各種のものを用いることができる。なかでも、吸収体非設置部の弾性部材15については、おむつ中央領域7に良好なポケット形状を形成し、股関節を締め付けすぎずに液漏れを防ぐ観点から、最大伸長率が50〜200%のものを用いることが好ましく、100〜150%のものを用いることがより好ましい。
ここで、弾性部材の最大伸長率は以下の方法で測定する。最大伸長率は、〔最大伸長率(%)=伸びた長さ−100〕の数式により求められる。伸びた長さの測定は、室温にて裏面シート3を上にしておむつを平らに広げる。広げた状態の弾性部材に定規をあて、100mm間隔の印をつける。図4に様に示すようにおむつが伸びきった所まで伸ばして固定する。この時、印をつけた間隔が100mmより大きくなり、その間隔を定規により測定し、伸びた長さとする。
上記範囲の最大伸長率の得られる弾性部材の形成材料としては、例えば天然ゴム、合成ゴム、スパンデックスなどが挙げられる。また、後述するレッグ開口部弾性部材14を用いるとき、その好ましい最大伸長率は上記弾性部材15と同様であり、その好ましい材料の種類も同様である。
これに対し連結部吸収体8の材料としては、とくに綿状パルプ、レーヨン綿などの高吸収性ポリマーを用いないことが好ましい。このように連結部吸収体8の材料として高吸収性ポリマーを用いないことにより、尿を吸収した時に吸収体が膨らみすぎず股間部の隙間を発生しづらくできる。
2 吸収体
3 ファスニングテープ
4 おむつの股間部
5a、5b レッグフラップ部
7 中央領域(ポケット状に湾曲する領域)
8 吸収体連結部
9 吸収体非設置部
10 使い捨ておむつ
11 間隔部分
12 中央部
13 サイド部
14 レッグ開口部弾性部材
15 吸収体非設置部の弾性部材
18 中央部吸収体
19 サイド部吸収体
21 表面シート
22 裏面シート
25 中央部吸収体と連結部吸収体との境界線
26 連結部吸収体とサイド部吸収体との境界線
32 サイド部吸収体の幅
33 間隔部分の幅
34 連結長さ
35 中央部吸収体の幅
36 おむつの総幅
38 おむつ全長
39a、39b おむつ股間部の外側
41 吸収体の全長
51 後ろ身頃
52 前身頃
Claims (6)
- 表面シート及び裏面シートを備え、前記両シート間に液保持性の吸収体を設けた使い捨ておむつであって、該吸収体を中央部吸収体とその両側のサイド部吸収体とに間隔部分を設けて分設し、前記間隔部分に連結部吸収体を複数間欠的に設けて前記中央部吸収体と両サイド部吸収体とを梯子状に連結し、前記間隔部分の吸収体非設置部の少なくとも1つに弾性部材を配設したことを特徴とする使い捨ておむつ。
- 前記弾性部材の最大伸長率が50〜200%であることを特徴とする請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記連結部吸収体が高吸収性ポリマーを含有しないことを特徴とする請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
- 前記サイド部吸収体の両外側に距離をあけてレッグ開口部弾性部材を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
- 前記吸収体の総幅を60〜150mmとし、前記サイド部吸収体の幅を5〜20mmとし、前記間隔部分の幅を5〜20mmとし、前記連結部吸収体の各連結長さを20〜70mmとして、乳幼児用のおむつとしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
- 前記吸収体の総幅を280〜400mmとし、前記サイド部吸収体の幅を20〜100mmとし、前記間隔部分の幅を10〜80mmとし、前記連結部吸収体の各連結長さを30〜100mmとして、成人用のおむつとしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
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