JP2008139575A - 静電荷像現像用トナー製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 本発明は、乳化重合凝集法により、定着性、耐ブロッキング性に優れ、臭気の少ない性能の静電荷像現像用トナーを提供しようとするものである。
【解決手段】 ラジカル重合工程を有するトナーの製造方法において、前記ラジカル重合工程で用いる連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)が0.0047以下であり、かつ、重合開始剤のモノマーに対する重量比(I/M)が0.095以下であって、前記ラジカル重合工程で得られル重合体の重量平均分子量が16万以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ラジカル重合工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法に関し、更に詳しくは、定着性、固結性に優れ、臭気が少ない静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
静電荷像現像用トナーは、プリンターや複写機、ファクシミリなどにおいて、静電荷像を可視化する画像形成に用いられる。電子写真方式による画像の形成を例にとると、先ず感光体ドラム上に静電潜像を形成し、次いでこれをトナーにより現像した後、転写紙等に転写し、熱等により定着することによって画像形成が行われる。その際の静電荷像現像用トナーとしては、通常、結着樹脂及び着色剤に、必要に応じて帯電制御剤、離型剤、磁性体等を乾式混合した後、押出機等で溶融混練し、次いで粉砕、分級する、いわゆる溶融混練粉砕法により得られたトナー粒子に、流動性等の各種性能を付与することを目的として、例えばシリカ等の固体微粒子を外添剤として表面に付着させた形態のものが用いられている。
近年、複写機やプリンター等の画像形成において高精細画質化が要求され、それに応えるためには、トナー粒子の平均粒径が3〜8μm程度で、かつ、粒度分布の狭いことが必要であるが、溶融混練粉砕法においてはトナー粒子の粒径を制御することが難しく、平均粒径が3〜8μmの範囲のトナー粒子を得ようとすると、所望粒径以下の微粉が多量に副生し、これを分級工程で分別することが困難であるという問題点があった。
溶融混練粉砕法におけるこのような問題点を改善する方法として、溶融混練粉砕法に代わって、懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法などの重合法による製造方法が提案されている。
懸濁重合法は、重合性単量体、重合開始剤、着色剤などを成分とする組成物を水系媒体中に懸濁分散した後に重合してトナー粒子を製造する方法である。乳化重合凝集法は、重合開始剤及び乳化剤を含有する水性媒体中に重合性単量体を乳化し、攪拌下に重合性単量体を重合して重合体一次粒子を得て、これに着色剤並びに必要に応じて帯電制御剤等を添加して重合体一次粒子を凝集させ、さらに得られた凝集粒子を熟成させてトナー粒子を製造する方法である。また、溶解懸濁法は結着樹脂を有機溶剤に溶解し、着色剤などを添加分散して得られる溶液相を、分散剤等を含有した水相において機械的な剪断力で分散し液滴を形成し、液滴から有機溶剤を除去してトナー粒子を製造する方法である。
これらの重合法によれば、トナー粒子の粒径制御が容易であるので、小粒径かつ粒度分布が狭く、高精細画質の形成が可能なトナー粒子を得ることができる。中でも、乳化重合凝集法は、重合性単量体の重合とトナー粒子の造粒とを製造工程内で行うため、別途製造した結着樹脂を用いて造粒する溶解懸濁法に比べてトナー製造に要するエネルギーが小さい利点があり、また、小粒径トナーを調整し易く、粒度分布や粒径の制御が行い易いという点で懸濁重合法よりも優れている。
しかし、この乳化重合凝集法においては、ラジカル重合による乳化重合特有の反応機構によって定着性などの熱的な性能に影響を与える重合体の分子量が大きくなりやすい傾向にある。これは、一般的なラジカル重合では、成長中のラジカル末端が2つ結合することで停止反応が起きるのだが、一方で乳化重合では、各粒子(反応場)中の2つのラジカルが存在する確立が低いので停止反応が起こり難いため、分子量の大きい重合体を与えるか
らである。
そのため従来は、連鎖移動剤を使用して重合時の重合体の分子量分布を制御し、トナーとして好適な分子量を制御していた。一般に乳化重合法に用いられる連鎖移動剤としては、例えば、四臭化炭素、モノクロロトリブロモカーボンのようなハロゲン化合物やドデカンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール等の含イオウ化合物などが挙げられる。しかしながら、これらの連鎖移動剤はハロゲン化合物やイオウ化合物であり、ハロゲン化合物は静電気力により大気中の水分との親和性が高いため帯電特性を悪化させたり、イオウ化合物は臭気がありトナー粒子中に残留してトナー臭気の元となる。そのため、連鎖移動剤の使用量を少なくするか、あるいは、使用せずに乳化重合でトナーに好適な重合体が得られることが望まれている。
ここで特許文献1には、乳化重合凝集法において、重合反応を行うに際しては必要に応じて公知の連鎖移動剤を使用することができる旨が記載されており、また使用しなくてもよいように見える記載もされている。しかしながら、実際は従来の乳化重合凝集法においては、連鎖移動剤を使用しない場合はトナーに適した分子量を与えることができず、十分な性能を有するトナーが得ることが出来なかった。
更に、特許文献1乃至15には、連鎖移動剤を使用せず重合開始剤として過硫酸塩を使用する旨が開示されている。しかしながら、過硫酸塩を使用した場合は、重合したポリマーの親水性が非常に強くなるため、重合工程時に攪拌槽に過剰な付着が生じたり、凝集が進行し難くなったり、濾過速度が遅くなったりしてしまうため、効率良くトナーを製造することができなかった。また、このような親水性の強い重合開始剤を使用すると重合体の末端に極性基がつき、最終トナーとしたときに空気中の水分と親和性を持ち、耐ブロッキング性が悪化する傾向にある。
特開2006−171139号 特開2006−091567号 特開2006−091168号 特開2006−084839号 特開2006−084836号 特開2006−084661号 特開2006−030597号 特開2006−154843号 特開2006−133749号 特開2006−133470号 特開2006−113172号 特開2006−003748号 特開2003−202703号 特開2002−229253号 特開2004−294751号
また、重合開始剤の使用量を多くすることで連鎖移動剤の使用量を抑える方法もあるが、例えば通常良く用いられる過酸化水素のような親水性基を有する重合開始剤を用いた場合は重合体の末端に親水性基がつき、最終トナーとしたときに空気中の水分と親和性を持つため固結性が悪化する傾向にある。加えて、近年における複写機やプリンター等の普及に伴い、画像品質への要求に加え、特に高速印刷および低エネルギー定着性に優れたトナーが望まれるようになり、トナーの低温定着性の改善が試みられている。低温定着性と耐ブロッキング性や耐高温オフセット性とは通常は二律背反の関係にあるが、両立を図ることが望まれている。
本発明は、乳化重合凝集法により、定着性、耐ブロッキング性に優れ、臭気の少ない性能の静電荷像現像用トナーを提供しようとするものである。
本発明者は、前記課題を解決するために検討を重ね、乳化重合凝集法の乳化重合工程において特定の重合開始剤を用いることで課題を解決できることを見出した。本発明は、この知見に基づくものであり、要旨は、
ラジカル重合工程を有するトナーの製造方法において、前記ラジカル重合工程で用いる連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)が0.0047以下であり、かつ、重合開始剤のモノマーに対する重量比(I/M)が0.095以下であって、前記ラジカル重合工程で得られル重合体の重量平均分子量が16万以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法、及び、ラジカル重合工程を有するトナーの製造方法において、前記ラジカル重合工程で用いる連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)が0.0015以下であり、かつ、重合開始剤が有機ハイドロパーオキサイドであって、ラジカル重合工程で得られた重合体の重量平均分子量(Mw)が20万以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法、である。
本発明によれば、高精細画質の形成が可能で、定着性、耐ブロッキング性に優れ、臭気の少ない性能の静電荷像現像用トナーを提供することができる。
本発明は、一つは、ラジカル重合工程を有するトナーの製造方法において、前記ラジカル重合工程で用いる連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)が0.0047以下であり、かつ、重合開始剤のモノマーに対する重量比(I/M)が0.095以下であって、前記ラジカル重合工程で得られル重合体の重量平均分子量が16万以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法にあり、更には、ラジカル重合工程を有するトナーの製造方法において、前記ラジカル重合工程で用いる連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)が0.0015以下であり、かつ、重合開始剤が有機ハイドロパーオキサイドであって、ラジカル重合工程で得られた重合体の重量平均分子量(Mw)が20万以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法、である。上記の何れの本発明も、ラジカル重合工程を有するトナーの製造方法における発明である。以下、本発明の中で特に好ましい態様である乳化重合凝集法について詳細に説明する。
乳化重合凝集法によりトナー粒子を製造する場合、通常、乳化重合工程、混合工程、凝集工程、熟成工程、洗浄工程・乾燥工程・外添工程を有する。すなわち、一般的には乳化重合して得られた重合体一次粒子を含む分散液に、着色剤、必要に応じて帯電制御剤、ワックスおよびその他の添加剤等を混合して凝集する、熟成させて得られる体積平均粒径3〜8μmの凝集体を洗浄、乾燥することによりトナー粒子が得られる。また、凝集工程後、熟成工程前に、凝集工程で得られた粒子の表面に、別途調製した他の重合体一次粒子(樹脂微粒子)などを付着あるいは固着させる工程を設けることもできる。以下、上記各工程について説明する。
<乳化重合工程>
通常、乳化重合工程は、重合性単量体、重合開始剤とともに、連鎖移動剤を水系分散媒体中で乳化状態でラジカル重合して重合体一次粒子を含む分散液を調整する工程をいう。また、乳化状態でラジカル重合するにあたっては、オフセット防止剤や帯電制御剤を予め水系分散媒体中に微粒子状態で分散しておいて重合性単量体を重合する、いわゆるシード乳化重合で行うこともできる。乳化重合凝集法によりトナーを製造する場合において、本発明におけるラジカル重合工程とは、乳化重合工程のことを指す。
乳化重合凝集法に用いられる重合体一次粒子を構成する単量体としては、酸性基を有する重合性単量体(以下、単に酸性単量体と称すことがある)、塩基性基を有する重合性単量体(以下、単に塩基性単量体と称することがある)、酸性基も塩基性基も有さない重合性単量体(以下、その他の単量体と称することがある)のいずれの重合性単量体も使用することができる。乳化重合工程では、通常、乳化剤の存在下、水系媒体中で重合性単量体を重合するが、この際、反応系に重合性単量体を供給するにあたって、各単量体は別々に加えても、予め複数種類の単量体を混合しておいて同時に添加しても良い。また、単量体はそのまま添加しても良いし、予め水や乳化剤などと混合、調整した乳化液として添加することもできる。
酸性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基を有する重合性単量体、スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有する重合性単量体、ビニルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド基を有する重合性単量体等が挙げられる。また、塩基性単量体としては、アミノスチレン等のアミノ基を有する芳香族ビニル化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン等の窒素含有複素環含有重合性単量体、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これら酸性単量体及び塩基性単量体は、単独で用いても複数種類を混合して用いてもよく、また、対イオンを伴って塩として存在していてもよい。中でも、酸性単量体を用いるのが好ましく、より好ましくはアクリル酸及び/又はメタクリル酸であるのがよい。
重合体一次粒子を構成する全重合性単量体100重量部中に占める酸性単量体および塩基性単量体の合計量は、好ましくは0.05重量部以上、より好ましくは0.5重量部以上、更に好ましくは1重量部以上であり、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下であることが望ましい。
その他の重合性単量体としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−n−ノニルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド等が挙げられ、重合性単量体は、単独で用いてもよく、また複数を組み合わせて用いてもよい。
更に、重合体一次粒子を架橋樹脂とする場合、上述の重合性単量体と共にラジカル重合性を有する多官能性単量体が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。また、反応性基をペンダントグループに有する重合性単量体、例えばグリシジルメタクリレート、メチロールアクリルアミド、アクロレイン等を用いることも可能である。中でもラジカル重合性の二官能性重合性単量体が好ましく、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレートが特に好ましい。これら多官能性重合性単量体は、単独で用いても複数種類を混合して用いてもよい。
乳化重合に用いる乳化剤としては公知のものが使用できるが、カチオン性界面活性剤、
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤の中から選ばれる一種又は二種以上の乳化剤を併用して用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
乳化剤の使用量は、通常、重合性単量体100重量部に対して0.1〜10重量部とされ、また、これらの乳化剤に、例えば、部分或いは完全ケン化ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体類等の一種或いは二種以上を保護コロイドとして併用することができる。
乳化重合凝集法における乳化重合工程の重合開始剤としては、従来、過酸化水素や過硫酸カリウム等の過硫酸塩類などの水溶性無機化合物が用いられてきた。これは、乳化重合反応は、重合開始剤が無機物である水中で分解してラジカルを発生することで重合反応が開始される機構に従うため、水溶性無機化合物を重合開始剤として使用することが好ましいと認識されていたためと考えられる。実際に実用されている重合開始剤は前述の過酸化水素や過硫酸カリウム等の過硫酸塩類などの限られた無機化合物にとどまっている。
しかし、これらの実際に採用されている過酸化水素や過硫酸カリウム等の過硫酸塩類などの重合開始剤を用いた乳化重合で得た重合体一次粒子を用いて、凝集工程において着色剤およびその他必要に応じて配合される成分、たとえば、帯電制御剤、ワックスなどのオフセット防止剤などを混合して凝集し、さらに熟成工程を経て得られるトナー粒子は耐ブロッキング性に劣る傾向が見られる。この理由は、重合体の末端に結合する重合開始剤が極性基であるため、大気中の水分を吸収することにあると考えられる。耐ブロッキング性を改善するために、重合性単量体組成の変更や反応条件の変更が行われるが、良好な耐ブロッキング性と良好な定着性との両立を図ることは困難であった。
本発明の一つは、重合開始剤の使用量が特定量以下であることである。具体的には、重合開始剤のモノマーに対する重量比(I/M)が0.095以下である。好ましくは0.05〜0.005であり、より好ましくは0.03〜0.01である。上記範囲以下であれば、重合体の末端に結合する重合開始剤が極性基であったとしても耐ブロッキング性を低下させることないトナーを製造することができる。
上記の範囲のように従来技術と比較して重合開始剤の使用量を少なくした場合、通常重合体の分子量が高くなりトナーの低温定着性が悪くなる傾向にある。そのため、本発明に使用する重合開始剤は、中でもラジカルが効率よく発生するものが好ましく、レドックス系重合開始剤として使用するのが好ましい。このラジカル発生のしやすさは10時間半減期温度(T(℃))をもとに判断することができる。10時間半減期温度とは、重合開始剤を一定温度に保持した場合、前記重合開始剤がラジカルの生成によって10時間後に半減するときの該温度であり、物質固有の値である。本発明における10時間半減期温度(T(℃))の上限値は、好ましくは200℃以下、より好ましくは180度以下、更により好ましくは170℃以下であり、一方で下限値は、80℃以上、より好ましくは100℃以上、更により好ましくは130℃以上である。また、本発明に使用する重合開始剤は、耐ブロッキング性を低下させないためにも、非イオン性ラジカル発生剤が好ましく、上記範囲であれば、重合のコントロールがし易く、且つ、安全に製造することができる。
また、本発明のもう一つは、重合開始剤が有機ハイドロパーオキサイドであることが特徴である。例えば、過硫酸塩や過酸化水素のような重合開始剤を使用した場合、重合体の末端が極性基となるため大気中の水分を吸収して耐ブロッキング性が悪化する。一方、を使用すれば、得られる重合体の末端基は無極性あるいは非常に低極性のため、大気中の水分と電気的結合することがないため、耐ブロッキング性が良好であると推測される。本発明で使用する有機ハイドロパーオキサイドは特に限定されるものではないが、有機ハイドロパーオキサイドとしては、t−ブチルハイドロパーオキサイド(10時間半減期温度:166.5℃)、クメンハイドロパーオキサイド(10時間半減期温度:157.9℃)、p−メンタンハイドロパーオキサイド(10時間半減期温度:128.0℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド(10時間半減期温度:152.9℃)などが挙げられる。有機ハイドロパーオキサイドが優れている理由を以下に説明する。
有機ハイドロパーオキサイドは、過酸化水素の水素原子1原子をアルキル基などの有機原子団で置換したROOHの構造、すなわち、親水性基である−OOH基と疎水性基である−R基を有する構造の化合物である。
乳化重合において重合開始剤として有機ハイドロパーオキサイドを用いた場合、有機ハイドロパーオキサイドは水系媒体中に溶解して存在すると同時に、重合性単量体などの乳化された有機相にも溶解して存在していると推定される。
有機ハイドロパーオキサイドを重合開始剤として用いる場合も、過酸化水素や過硫酸塩類などを重合開始剤とする乳化重合と同様、重合開始剤である有機ハイドロパーオキサイドが水中で分解してラジカルを発生することで重合反応が開始される機構に従うと考えられる。
一方、乳化重合の過程で有機相に存在する重合開始剤からもラジカルが発生し、重合反応に関与すると推定される。そのため、有機ハイドロパーオキサイドを重合開始剤として用いた乳化重合で得られる重合体は、水にのみ溶解する過酸化水素や過硫酸塩類などを重合開始剤としたときとは異なる構造になり、その結果、定着性や耐ブロッキング性で優れた特性を示すトナー粒子が得られるものと考えられる。
従来の過酸化水素や過硫酸カリウム等の過硫酸塩類などを重合開始剤としたときには乳化重合で得られるポリマー鎖末端に水酸基などの親水性基が結合した重合体が得られる。乳化重合は水系媒体中で行われるため、ポリマー鎖末端の親水性基は重合体一次粒子形成の過程で重合体一次粒子の表面に向かって位置することになり、重合体一次粒子の表面近傍に親水性基が集中すると推定される。その結果、重合体一次粒子の表面は吸湿性を有することになり、重合体一次粒子を凝集して得られるトナー粒子も吸湿性を示すことになると考えられる。
これに対し、重合開始剤として有機ハイドロパーオキサイドを用いた場合には、乳化重合で得られるポリマー鎖の両末端あるいは片方の末端にはアルキル基が結合することになり、重合体一次粒子中の親水性基の量は減少し、重合体一次粒子の吸湿性は低下する。そのため、重合体一次粒子を凝集して得られるトナー粒子の吸湿性も小さくなると考えられる。
トナーの耐ブロッキング性はトナー粒子の吸湿性と密接に関連し、本発明によるトナー粒子は吸湿性が小さく、トナーは優れた耐ブロッキング性を示す。
また、従来の過硫酸カリウム等の過硫酸塩類などを重合開始剤とした乳化重合においては、先ず過硫酸アニオンラジカルが発生し、それが重合末端に存在するため、得られる重
合体一次粒子の表面が親水性となり、重合反応槽や攪拌翼などの反応装置表面に付着して、場合によっては堆積してしまい重合反応の円滑な進行を阻害する。また、水との親和性が高過ぎ凝集が進行し難くなる。更に、濾過速度が遅くなるという弊害も生じる。一方で、有機ハイドロパーオキサイドを重合開始剤として場合には、このような好ましくない挙動は見られず、重合反応を円滑に行うことができる。このような重合反応過程における円滑な反応の進行も、有機ハイドロパーオキサイド使用によるポリマー中の親水性基量の低減によって実現されているものと考えられる。
すなわち、重合開始剤としての有機ハイドロパーオキサイドの使用は、トナーの耐ブロッキング性を向上するだけでなく、重合反応過程においても反応の円滑な進行を可能にする。
重合反応は、重合反応条件下で水系分散媒体に溶解して存在する重合開始剤からラジカルを発生することで開始する。そのため、重合開始剤は重合反応条件下で水系分散媒体に対して溶解性を有し、かつ、重合反応条件下で適切にラジカルを生成する性質を備えていることが必要である。また、有機相でのラジカル発生も重合反応で得られる重合体の物性に影響を与えると考えられることから重合開始剤の有機相に対する溶解性が適切であることが望ましい。これらのことから、乳化重合反応における重合開始剤の適性は、ラジカル発生能、水に対する溶解性、有機相に対する溶解性などに依存することになるが、上記の有機ハイドロパーオキサイドのうち、t−ブチルハイドロパーオキサイドはバランスのとれた重合開始剤であり、本発明を実施する上で特に好ましい。
本発明において、連鎖移動剤を全く使用しないか、あるいは、少量使用するだけで、トナーとして好適な重合体を得ることができるのは、特定の温度範囲内に保持した乳化重合反応系において、有機ハイドロパーオキサイド、特に、t−ブチルハイドロパーオキサイドが好ましい作用をすることによると考えられる。
すなわち、乳化重合反応における主要な反応である有機ハイドロパーオキサイドからのラジカル発生と、重合開始後の成長反応とは、それぞれの活性化エネルギーと反応系の温度に関連して進行するが、有機相内での有機ハイドロパーオキサイドからのラジカル発生も同時に進行し、これらが総合的に作用して好ましい重合体が得られる。
有機ハイドロパーオキサイドの使用量は、重合性単量体総量(重合性単量体と多官能性重合性単量体との合計)に対し、好ましくは9.5mol%以下、より好ましくは0.5〜
5mol%、更により好ましくは1〜3mol%使用することが好ましい。
すなわち、本発明によれば重合開始剤の使用量が抑えることができるため、極性基を有した重合開始剤の場合であっても大気中の水分を吸収して固結性を悪化させることなく、また無極性の重合開始剤を使用する場合ではコストの削減や臭気の低減などが図られるのである。
有機ハイドロパーオキサイドは、還元剤と組み合わせたレドックス系で重合開始剤として使用することで、ラジカルの発生を効果的に行うことができる。レドックス系重合開始剤に用いられる還元剤として、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸等の還元性有機化合物類、チオ硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム等の還元性無機化合物類等の還元剤が知られている。
有機ハイドロパーオキサイドと組み合わせる還元剤として、これらの公知の還元剤を用いることができるが、本発明においては、水に対する溶解性が十分大きいこと、乳化重合反応系において良好な分散性を有すること、ラジカル発生の促進能が優れていることに加え、重合反応後に除去が容易であること、生体や環境に対する悪影響が少ないこと、などから、アスコルビン酸またはアスコルビン酸塩が特に好ましい。上記還元剤は有機ハイドロパーオキサイドとの反応当量に対して、好ましくは2倍以下、より好ましくは0.8〜
1.2倍用いることが好ましい。上記範囲内であれば、ラジカルが効率よく発生する。
本発明の一つは重合開始剤の使用量が従来用いられる重合開始剤の使用量と比較して少ない。従って従来頻繁に用いられる、例えば、過硫酸塩や過酸化水素のような重合開始剤を用いて重合を行った場合は、トナーとして最適な重合体の分子量と比較して高くなる傾向にある。そして、重合体の分子量を下げるために一般には連鎖移動剤を添加するのである。連鎖移動剤としては、例えば、t―ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ジイソプロピルキサントゲン、四塩化炭素、トリクロロブロモメタン等が用いられている。しかしながら、これらの物質は、それ自体がトナーの臭気発生物質となったり、あるいは、臭気発生物質の生成を促すこともあるなど、好ましくない性質を持っている。また、これら連鎖移動剤はハロゲン元素が含まれているため重合体の末端の極性が高くなり、重合開始剤同様大気中の水分を吸収しやすい傾向にあり、耐ブロッキング性の点で、多量の使用は必ずしも望ましいことではない。
連鎖移動剤の使用量を特定量以下に低減する操作は、一般に重量平均分子量を増大せしめる操作であるが、本発明によれば、定着性・耐ブロッキング性に優れた特定範囲の重量平均分子量を持ったトナー粒子が得られる。
ここで、重合開始剤の使用量を規定した本発明においては、連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)は0.0047以下である。そして、好ましくは0.4以下であり、より好ましくは0.2以下、より更に好ましくは0.18以下、特段好ましくは連鎖移動剤を使用しないことである。また、重合開始剤が有機ハイドロパーオキサイドであることを規定した本発明においては、連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)は0.0015以下である。そして好ましくは0.001以下、より好ましくは0.0005以下、より更に好ましくは連鎖移動剤を使用しないことである。
上記範囲内であれば、何れの発明においても画像定着時の臭気の低減及び耐ブロッキング性に効果を発揮する。本発明では、トナー性状を損なうことなく、連鎖移動剤を少量だけ用いる、あるいは、全く用いずにトナー粒子を製造することができる。加えて、通常連鎖移動剤を使用しない場合には通常トナーとして使用できる範囲の分子量よりも大きくなり過ぎ定着性が劣るのだが、驚くべきことに、定着性の耐ブロッキング性の両立を図ることができるのである。その上更に、連鎖移動剤に由来する環境に対する悪影響、臭気などの懸念点が改善される。
重合反応は、重合反応条件下で水系分散媒体に溶解して存在する重合開始剤からラジカルを発生することで開始するが、本発明においては、使用する重合開始剤の10時間半減期温度に応じて重合反応温度を設定することで、本発明の効果が得られる。すなわち、重合開始剤の10時間半減期温度がT(℃)のとき、重合反応温度をT−110(℃)以上、好ましくは、T−90(℃)以上で、かつ、T−60(℃)以下とすることが好ましい。上記範囲の重合温度よりも高い場合、反応が急速に進行し反応系の制御が困難となり、一方、低い場合は重合開始剤からラジカルが生成し難くなり重合が有効に進行せず所望の性能の重合体は得られにくい。
また、重合開始剤は、何れも、重合性単量体添加前、添加と同時、添加後のいずれの時期に重合系に添加しても良く、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせても良い。その他、反応系には、さらに、pH調整剤、重合度調節剤、消泡剤等を適宜添加することができる。また、ワックスなどのオフセット防止剤を含む重合体一次粒子を得るにあたり、オフセット防止剤をステアリルアクリレートなどの長鎖重合性単量体と予め水系分散媒体中で分散したオフセット防止剤・長鎖重合性単量体分散液(ワックス・長鎖重合性単量体分散液)としておいて重合性単量体を重合することもできる。
重合開始剤の使用量を規定した本発明において、得られる重合体(重合体一次粒子)の重量平均分子量は16万以下であり、好ましくは15万以下であり、より好ましくは10
万以下である。また、重合開始剤をして有機ハイドロパーオキサイドを使用する本発明においては、得られる重合体(重合体一次粒子)の重量平均分子量は20万以下であり、好ましくは10万以下であり、より好ましくは7万以下であり、より更に好ましくは5.5万以下である。上記規定の範囲内であれば、トナーとして優れた定着性を与えることができる。
すなわち本発明によれば、重合開始剤の使用量を特定量以下にする或いは有機ハイドロパーオキサイドを使用して、且つ、連鎖移動剤の使用量を特定良以下にして、上記記段落に記載の分子量を与えることができるのである。
本発明は、重合開始剤を特定量以下にすることで極性基を有した重合開始剤の場合であれば大気中の水分を吸収して耐ブロッキング性を悪化させることなく、また有機ハイドロパーオキサイドを使用することで大気中の水分を吸収しなくなり耐ブロッキング性を悪化させることがないのであり、更にそれに加えて、一般に重合開始合剤の使用量を減らすことにより分子量をさげるべく連鎖移動剤の使用量が増えるのであるが、それとは反対に本発明は従来使用されていた連鎖移動剤量より少なくしたものである。従来技術によれば、耐ブロッキング性とトナー臭気の抑制と定着性のバランスを図ることができなかったのであり、一方で本発明はそれが達成できるものである。
乳化重合により得られる重合体一次粒子の体積平均粒径は、通常0.02μm以上、好ましくは0.05μm以上、更に好ましくは0.1μm以上であり、通常3μm以下、好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下であることが望ましい。粒径が前記範囲よりも小さいときは、凝集工程において凝集速度の制御が困難となる場合があり、前記範囲よりも大きいときは、凝集して得られるトナー粒子の粒径が大きくなり易く、目的とする粒径のトナーを得ることが困難となる場合がある。
<凝集工程>
乳化重合凝集法における着色剤の配合は、通常、凝集工程で行われる。重合体一次粒子の分散液と着色剤粒子の分散液とを混合して混合分散液とした後、これを凝集させて粒子凝集体とする。着色剤は、乳化剤の存在下で水中に分散した状態で用いるのが好ましく、着色剤粒子の体積平均粒径が0.01〜3μm、より好ましくは0.05〜1μmであることが望ましい。
着色剤の具体的な例としては、カーボンブラック、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料など、公知の任意の染顔料を単独あるいは混合して用いることができる。フルカラートナーの場合にはイエローはベンジジンイエロー、モノアゾ系、縮合アゾ系染顔料、マゼンタはキナクリドン、モノアゾ系染顔料、シアンはフタロシアニンブルーをそれぞれ用いるのが好ましい。着色剤は、通常、重合体一次粒子100重量部に対して3〜20重量部となるように用いられる。
また、帯電制御剤を用いる場合には、公知の任意のものを単独ないしは併用して用いることができ、例えば、正帯電性帯電制御剤として4級アンモニウム塩、塩基性・電子供与性の金属物質が挙げられ、負帯電性帯電制御剤として金属キレート類、有機酸の金属塩、含金属染料、ニグロシン染料、アミド基含有化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物及びそれらの金属塩、ウレタン結合含有化合物、酸性もしくは電子吸引性の有機物質が挙げられる。
また、本発明の製造方法で得られる静電荷像現像用トナーをカラートナー又はフルカラートナーにおける黒色トナー以外のトナーとして使用する場合には、無色ないしは淡色でトナーへの色調障害がない帯電制御剤を用いることが好ましく、例えば、正帯電性帯電制御剤としては4級アンモニウム塩化合物が、負帯電性帯電制御剤としてはサリチル酸もしくはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウムなどとの金属塩、金属錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物、4,4’−メチレンビス〔2−〔N−(4−クロロフェニル)アミド〕−3−ヒドロキシナフタレン〕等のヒドロキシナフタレン化合物が好ましい。
乳化重合凝集法におけるワックスなどのオフセット防止剤の配合方法としては、予め水中に体積平均径0.01〜2.0μm、より好ましくは0.01〜0.5μmに分散したワックス分散液を乳化重合時に添加するか、あるいは凝集工程で添加することが好ましい。トナー中に好適な分散粒径でワックスを分散させるためには、乳化重合時にワックスをシードとして添加する、いわゆるシード重合とすることが好ましい。シードとして添加することにより、ワックスがトナー中に微細かつ均一に分散するため、トナーの帯電性や耐熱性の悪化を抑制することができる。
また、乳化重合時にワックスなどのオフセット防止剤を添加するにあたり、オフセット防止剤をステアリルアクリレートなどの長鎖重合性単量体と予め水系分散媒体中で分散したオフセット防止剤・長鎖重合性単量体分散液(ワックス・長鎖重合性単量体分散液)を予め調製し、ワックス・長鎖重合性単量体の存在下において重合性単量体を重合することもできる。
乳化重合凝集法においてトナー中に帯電制御剤を含有させる場合は、乳化重合時に重合性単量体等とともに帯電制御剤を添加するか、重合体一次粒子及び着色剤等とともに凝集工程で添加するか、重合体一次粒子及び着色剤等を凝集させてほぼ目的とする粒径となった後に添加する等の方法によって配合することができる。これらのうち、帯電制御剤を界面活性剤を用いて水中で分散させ、体積平均粒径0.01〜3μmの分散液として凝集工程に添加することが好ましい。
なお、以上の分散液中の重合体一次粒子、着色剤分散粒子、ワックス分散粒子、帯電制御剤分散粒子等の体積平均粒径は、例えばマイクロトラックUPA(日機装社製)を用いて測定することができる。
乳化重合凝集法における凝集工程においては、上述の、重合体一次粒子、着色剤粒子、必要に応じて帯電制御剤、ワックスなどの配合成分は、同時にあるいは逐次に混合するが、予めそれぞれの成分の分散液、即ち、重合体一次粒子分散液、着色剤粒子分散液、必要に応じ帯電制御剤分散液、ワックス微粒子分散液を作製しておき、これらを混合して混合分散液を得ることが、組成の均一性および粒径の均一性の観点で好ましい。
凝集処理は通常、攪拌装置を備えた槽内で行われるが、加熱する方法、電解質を加える方法、これらを組み合わせる方法とがある。重合体一次粒子を攪拌下に凝集して目的とする大きさの粒子凝集体を得ようとする場合、粒子同士の凝集力と攪拌による剪断力とのバランスから粒子凝集体の粒径が制御されるが、加熱するか、或いは電解質を加えることによって凝集力を大きくすることができる。
本発明においては、有機ハイドロパーオキサイドを重合開始剤として使用しているために重合末端が疎水性となり、その結果、水系媒体中での重合体一次粒子の安定性が低下する。この安定性が低下すると、凝集工程中に急激な粘度の上昇が見られ、重合体一次粒子等が攪拌槽内に付着したり、粒径制御が著しく困難になる。そのため、後の洗浄工程を考慮すれば当然好ましくないとされている、界面活性剤やPh向上剤の添加が必要となる。上記操作を凝集工程前、あるいは、凝集工程中に行うことで、上記有機ハイドロパーオキサイドを使用した重合体一次粒子を使いこなすことができるのである。
ここで添加する界面活性剤としては、例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面
活性剤、ノニオン性界面活性剤の中から選ばれる一種又は二種以上の乳化剤を併用して用いることができる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
電解質を添加して凝集を行う場合の電解質としては、有機塩、無機塩のいずれでも良いが、具体的には、NaCl、KCl、LiCl、Na2SO4、K2SO4、Li2SO4、MgCl2、CaCl2、MgSO4、CaSO4、ZnSO4、Al2(SO43、Fe2(S
43、CH3COONa、C65SO3Na等が挙げられる。これらのうち、2価以上の多価の金属カチオンを有する無機塩が好ましい。
電解質の添加量は、電解質の種類、目的とする粒径等によって異なるが、混合分散液の固形成分100重量部に対して、通常0.05〜25重量部、好ましくは0.1〜15重量部、更に好ましくは0.1〜10重量部である。添加量が前記範囲よりも少ない場合は、凝集反応の進行が遅くなり凝集反応後も1μm以下の微粉が残ったり、得られた粒子凝集体の平均粒径が目的の粒径に達しないなどの問題を生じる場合があり、前記範囲よりも多い場合は、急速な凝集となりやすく粒径の制御が困難となり、得られた凝集粒子中に粗粉や不定形のものが含まれるなどの問題を生じる場合がある。電解質を加えて凝集を行う場合の凝集温度は、20〜70℃が好ましく、30〜60℃が更に好ましい。
電解質を用いないで加熱のみによって凝集を行う場合の凝集温度は、通常、重合体一次粒子のガラス転移温度をTgとすると、Tg−20℃〜Tgの温度範囲であり、Tg−10℃〜Tg−5℃の範囲であることが好ましい。
凝集に要する時間は装置形状や処理スケールにより最適化されるが、トナー粒子の粒径が目的とする粒径に到達するためには、前記した所定の温度で通常、少なくとも30分以上保持することが望ましい。所定の温度へ到達するまでの昇温は、一定速度で昇温しても良いし、段階的に昇温することもできる。
本発明においては、上述の凝集処理後の粒子凝集体表面に、必要に応じて樹脂微粒子を付着または固着した粒子を形成することも出来る。粒子凝集体表面に性状を制御した樹脂微粒子を付着または固着することにより、得られるトナーの帯電性や耐熱性を向上できる場合があり、さらには、本発明の効果を一層顕著とすることができる。
樹脂微粒子として重合体一次粒子のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有する樹脂微粒子を用いた場合には、特に定着性を損なうことなく、耐ブロッキング性の一層の向上が実現できるので好ましい。該樹脂微粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.02〜3μm、より好ましくは0.05〜1.5μmである。樹脂微粒子としては、前述の重合体一次粒子に用いられる重合性単量体と同様なモノマーを乳化重合して得られたもの等を用いることができる。
樹脂微粒子を乳化重合により製造するにあたっては、有機ハイドロパーオキサイドを乳化重合の重合開始剤として用いることが好ましい。さらには、重合体一次粒子を製造するときに用いる有機ハイドロパーオキサイドと同一有機ハイドロパーオキサイドを用いることが望ましい。特に、重合体一次粒子を得る乳化重合における重合開始剤と樹脂部粒子を
得る乳化重合の重合開始剤とが、共に、t−ブチルハイドロパーオキサイドであることが好ましい。
重合体一次粒子を得る乳化重合における重合開始剤と樹脂部粒子を得る乳化重合の重合開始剤とを類似の有機ハイドロパーオキサイドあるいは同一の有機ハイドロパーオキサイドとすることで、重合体一次粒子の凝集体である粒子凝集体に対する樹脂微粒子の付着あるいは固着を効果的に行うことができる。すなわち、樹脂微粒子を粒子凝集体に付着あるいは固着するにあたって、粒子凝集体を含む分散液に樹脂微粒子が加えられるが、重合体一次粒子と樹脂微粒子とがそれぞれ同種類あるいは同一の重合開始剤で製造されたものであるときには、樹脂微粒子は粒子凝集体表面によって捕捉されやすく粒子凝集体への吸着が効果的に行われる。しかし、重合体一次粒子と樹脂微粒子とがそれぞれ異なる重合開始剤で製造されたものであるときには、粒子凝集体表面による樹脂微粒子の捕捉は円滑には進行しにくく、多くの場合、粒子凝集体への樹脂微粒子の吸着は十分には行われず、好ましい結果は得られない。
樹脂微粒子は、通常、界面活性剤により水または水を主体とする液中に分散した分散液として用いるが、帯電制御剤を凝集処理後に加える場合には、粒子凝集体を含む分散液に帯電制御剤を加えた後に樹脂微粒子を加えることが好ましい。
乳化重合凝集法にあっては、凝集工程で得られた粒子凝集体の安定性を増すために、凝集工程の後の熟成工程において凝集粒子内の融着を行うことが好ましい。熟成工程の温度は、好ましくは重合体一次粒子のTg以上、より好ましくはTgより5℃高い温度以上であり、また、好ましくはTgより80℃高い温度以下、より好ましくはTgより50℃高い温度以下である。また、熟成工程に要する時間は、目的とするトナーの形状により異なるが、重合体一次粒子のガラス転移温度以上に到達した後、通常0.1〜10時間、好ましくは1〜6時間保持することが望ましい。
<熟成工程>
なお、乳化重合凝集法においては、凝集工程以降、好ましくは熟成工程以前又は熟成工程中の段階で、界面活性剤を添加するか、pH値を上げることが好ましい。ここで用いられる界面活性剤としては、重合体一次粒子を製造する際に用いることのできる乳化剤から一種以上を選択して用いることができるが、特に重合体一次粒子を製造した際に用いた乳化剤と同じものを用いることが好ましい。界面活性剤を添加する場合の添加量は限定されないが、混合分散液の固形成分100重量部に対して、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、更に好ましくは3重量部以上であり、また、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下、更に好ましくは10重量部以下である。凝集工程以降、熟成工程の完了前の間に界面活性剤を添加するか、pH値を上げることにより、凝集工程で凝集した粒子凝集体同士の凝集等を抑制することができ、熟成工程後の粗大粒子生成を抑制できる場合がある。
熟成工程での加熱処理により、凝集体における重合体一次粒子同士の融着一体化がなされ、凝集体としてのトナー粒子形状も球形に近いものとなる。熟成工程前の粒子凝集体は、重合体一次粒子の静電的あるいは物理的凝集による集合体であると考えられるが、熟成工程後は、粒子凝集体を構成する重合体一次粒子は互いに融着しており、トナー粒子の形状も球状に近いものとすることが可能となる。この様な熟成工程によれば、熟成工程の温度及び時間等を制御することにより、重合体一次粒子が凝集した形状である葡萄型、融着が進んだジャガイモ型、更に融着が進んだ球状等、目的に応じて様々な形状のトナーを製造することができる。
<洗浄工程>
こうして乳化重合凝集法により得られたトナー粒子は、次いで洗浄工程で洗浄される。洗浄に用いる液体としては水が用いられるが、酸またはアルカリの水溶液で洗浄すること
もでき、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸やクエン酸等の有機酸を用いることが好ましい。また、温水や熱水で洗浄することもでき、これらの方法を併用することもできる。このような洗浄工程を経ることによって、懸濁安定剤や乳化剤、未反応の残存モノマー等を低減、除去することが出来るため好ましい。洗浄工程は、洗浄する液体を、例えば濾過、デカンテーション等することによってトナー粒子を濃厚スラリー或いはウエットケーキ状とし、これに新たに洗浄するための液体を加えてトナーを分散する操作を繰り返すことが好ましい。洗浄後のトナー粒子は、ウエットケーキ状で回収することが、引き続き行われる乾燥工程における取り扱いの面で好ましい。
乳化重合凝集法により得られたトナー粒子の体積平均粒径は、好ましくは3〜15μm、より好ましくは5〜10μmの範囲である。
また、トナー粒子の形状は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000を用いて測定した50%円形度が、好ましくは0.90以上、より好ましくは0.92以上、更に好ましくは0.94以上であり、好ましくは0.98以下、より好ましくは0.96以下である。50%円形度が前記範囲より小さい場合は、トナー粒子への外添剤の付着不良による帯電悪化から画像濃度の低下を引き起こす場合があり、前記範囲より大きい場合はトナー粒子形状に起因するクリーニング不良となる場合がある。
また、トナー粒子のDSC法によるTgは、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上であり、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下であることが望ましい。Tgが前記範囲である場合、トナーの保存性、定着性が良好となるため望ましい。
<乾燥工程>
洗浄工程を経て固液分離された湿潤状態のトナー粒子は、乾燥工程で乾燥される。
乾燥工程では、振動型流動乾燥法や循環型流動乾燥法など流動乾燥法、気流乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法、スプレードライ法、フラッシュジェット法などが用いられる。
乾燥工程における温度、風量、減圧度等の操作条件は、トナー粒子のTg、使用する装置の形状、機構、大きさ等をもとに、適宜最適化される。
<外添工程>
本発明のトナー粒子には、トナーの流動性向上や帯電制御性向上のために、必要により外添微粒子を添加することができ、そのような外添微粒子としては、各種無機または有機微粒子の中から適宜選択して使用することができる。無機微粒子としては、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングステン、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化カルシウム等の各種炭化物、窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の各種窒化物、ホウ化ジルコニウム等の各種ホウ化物、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、酸化セリウム、シリカ、コロイダルシリカ等の各種酸化物、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム等の各種チタン酸化合物、リン酸カルシウム等のリン酸化合物、二硫化モリブデン等の硫化物、フッ化マグネシウム、フッ化炭素等のフッ化物、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の各種金属石鹸、滑石、ベントナイト、各種カーボンブラックや導電性カーボンブラック、マグネタイト、フェライト等を用いることができる。有機微粒子としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂等の微粒子を用いることができる。
これら外添微粒子の中では、特にシリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、各種カーボンブラックや導電性カーボンブラック等が好適に使用される。また、外添微粒子は、前記の無機または有機微粒子の表面を、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、シリコーンワニス、フッ素系シランカッ
プリング剤、フッ素系シリコーンオイル、アミノ基や第4級アンモニウム塩基を有するカップリング剤等の処理剤によって疎水化などの表面処理が施されているものを使用することもできる。該処理剤は二種以上を併用することもできる。
外添微粒子は、平均粒径が通常0.001〜3μm、好ましくは0.005〜1μmであり、異なる粒径のものを複数種類配合することもできる。外添微粒子の平均粒径は電子顕微鏡観察により求めることができる。
また、外添微粒子は、異なる二種以上を併用することもでき、表面処理されたものと表面処理されていないものを併用することや、異なる表面処理がされたものを併用することもでき、正帯電性のものと負帯電性のものを適宜組み合わせて使用することもできる。
また、外添微粒子の含有量は、トナー粒子100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上であり、好ましくは5重量部以下、より好ましくは3重量部以下であるのが望ましい。
外添微粒子の添加方法としては、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌機を用いる方法や、圧縮剪断応力を加えることの出来る装置による方法等が挙げられる。
さらに、マグネタイト、フェライト、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、導電性チタニア等の無機微粉末などを添加することができる。これらの添加剤の使用量は所望する性能により適宜選定すればよく、通常トナー粒子100重量部に対し0.05〜10重量部程度が好適である。
本発明の製造方法により得られる静電荷像現像用トナーは、トナー粒子をキャリアとともに用いる二成分系現像剤、又は、キャリアを使用しない磁性もしくは非磁性一成分系現像剤のいずれの形態で用いてもよい。二成分系現像剤として用いる場合、キャリアとしては、鉄粉、マグネタイト粉、フェライト粉等の磁性物質またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したものや磁性キャリア等公知のものを用いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆樹脂としては一般的に知られているスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、またはこれらの混合物等が利用できる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。以下の例で「部」とあるのは「重量部」を意味する。また、実写試験は以下の方法により行った。
また、各粒子径及び円形度、電気伝導度、熱特性は次のように測定した。
<体積平均径測定(MV)>
1ミクロン未満の体積平均径(MV)を有す粒子の体積平均径(MV)は、日機装株式会社製型式Microtrac Nanotrac150(以下ナノトラックと略す)および同社解析ソフトMicrotrac Particle Analyzer Ver10.1.2-019EEを用い、電気伝導度が0.5μS/cmのイオン交換水を溶媒とし、溶媒屈折率:1.333、測定時間:600秒、測定回数:1回の測定条件で取り扱い説明書に記載された方法で測定した。その他の設定条件は、粒子屈折率:1.59、透過性:透過、形状:真球形、密度:1.04とした。
<体積中位径測定(Dv50)>
1ミクロン以上の体積中位径(Dv50)を有す粒子の体積中位径(Dv50)は、ベックマン・コールター社製マルチサイザーII(アパーチャー径100μm:以下、マルチサイザーと略す)を用い、同社アイソトンIIを分散媒として、分散質濃度0.03%になるように分散させて測定した。
<平均円形度測定>
平均円形度は、分散質を分散媒(セルシース:シスメックス社製)に5720〜7140個/μlとなるように分散させ、フロー式粒子分析装置(FPIA2000:シスメックス社製)を用いて、HPF分析量0.35μl、HPF検出量2000〜2500個の条件下でHPFモードにより測定した。
<電気伝導度測定>
電気伝導度の測定は、導電率計(アズワン株式会社製のCyberScanCON100)を用いて行なった。
<熱特性>
パーキンエルマー(株)社製熱分析装置DSC7を用い、同社の取り扱い説明書に記載さ
れた方法で10℃から110℃まで10℃/minの速度で昇温させた際の吸熱曲線より、融点・融解熱量・融解ピーク半値幅を測定し、続いて110℃から10℃まで10℃/minの速度で降温させた際の発熱曲線より、結晶化温度・結晶化ピーク半値幅を測定した。
<重量平均分子量(Mw)>
重合体一次粒子分散液のTHF可溶成分を、以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
装置:東ソー社製GPC装置 HLC−8020、カラム:ポリマーラボラトリー 社製
PL−gel Mixed−B 10μ、溶媒:THF、試料濃度:0.1重量%、検量
線:標準ポリスチレン
「実施例1」
<ワックス・長鎖重合性単量体分散液A1の調製>
パラフィンワックス(日本精蝋社製HNP−9、表面張力23.5mN/m、熱特性:融点82℃、融解熱量220J/g、融解ピーク半値幅8.2℃、結晶化温度66℃、結晶
化ピーク半値幅13.0℃)27部(270g)、ステアリルアクリレート(東京化成社製)2.8部、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20A、以下20%DBS水溶液と略す)1.9部、脱塩水68.3部を90℃に加熱して、ホモミキサー(特殊機化工業社製 マークIIfモデル)を用い10分間攪拌した。次いで、90℃加熱下で、ホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて25MPaの加圧条件で循環乳化を開始し、ナノトラックで粒子径を測定し体積平均粒径(MV)が250nmになるまで分散してワックス・長鎖重合性単量体分散液A1(エマルション固形分濃度=30.2%)を作製した。
<シリコーンワックス分散液B1の調製>
アルキル変性シリコーンワックス(熱特性:融点77℃、融解熱量97J/g、融解ピ
ーク半値幅10.9℃、結晶化温度61℃、結晶化ピーク半値幅17.0℃)27部、20%DBS水溶液1.9部、脱塩水71.1部を90℃に加熱して、ホモミキサー(特殊機化工業社製 マークIIfモデル)で10分間攪拌した。次いで、この分散液を99℃に加熱し、ホモジナイザー(ゴーリン社製、LAB60−10TBS型)を用いて45MPaの加圧条件で循環乳化を開始し、ナノトラックで測定しながら体積平均粒径(MV)が240nmになるまで分散してシリコーンワックス分散液A2(エマルション固形分濃度=27.4%)を作製した。
<重合体一次粒子分散液C1の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器(内容積5リットル)にワックス・長鎖重合性単量体分散液A1 35.1部(168.4g)、脱塩水266部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、攪拌を続けたまま下記のモノマー類・乳化剤溶液の混合物を5時間かけて添加した。このモノマー類・乳化剤水溶液の混合物を滴下開始した時間を重合開始とし、下記の開始剤水溶液を重合開始30分後から4.5時間かけて添加し、さらに攪拌下で内温90℃のまま2時間保持した。
[モノマー類]
スチレン 76.8部
アクリル酸ブチル 23.2部
アクリル酸 1.5部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.7部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 67.1部
[開始剤水溶液]
10%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液 15.5部
8%L−(+)アスコルビン酸水溶液 15.5部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液C1を得た。これをナノトラックを用いて測定した体積平均粒径(MV)は246nmであり、重量平均分子量(Mw)は、49,600であった。
<重合体一次粒子分散液D1の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器(内容積5リットル)にシリコーンワックス分散液B1 23.0部(103.4g)、20%DBS水溶液0.7重量部、脱塩水319部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温し、攪拌しながら8%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液3.2部、6%L−(+)アスコルビン酸水溶液3.2部を一括添加した。
その5分後、攪拌を続けたまま下記のモノマー類・乳化剤溶液の混合物の滴下を開始し、5時間かけて添加した。モノマー類・乳化剤溶液の混合物の滴下開始と同時に、下記の開始剤水溶液の滴下も開始し、6時間かけて添加した。更に攪拌しながら、内温90℃のまま1時間保持した。
[モノマー類]
スチレン 92.5部
アクリル酸ブチル 7.5部
アクリル酸 1.5部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 66.7部
[開始剤水溶液]
8%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液 18.9部
6%L−(+)アスコルビン酸水溶液 18.9部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液D1を得た。これをナノトラッ
クを用いて測定した体積平均粒径(MV)は288nmであり、重量平均分子量(Mw)は、99,700であった。
<現像用母粒子E1の製造>
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた混合器(内容積2リットル)に重合体一次粒子分散液C1 95部(固形分)(1130g)を仕込み、内温12℃として、20%DBS水溶液0.15部(固形分)を加えて均一に混合した。さらに、第一硫酸鉄の5%水溶液(FeSO4・7H2Oとして0.12部)を5分かけて添加し、5分間攪拌を続けて均一に混合した。続けて、シアン顔料分散液(大日精化社製 EP750)4.4部(固形分)を5分かけて添加して均一に混合した後、脱塩水99.8部を滴下した。この間、内温は12℃に保った。その後、50分かけて内温53℃に昇温し、更に120分かけて55℃まで昇温した。ここでマルチサイザーを用いて体積中位粒径(Dv50)を測定したところ、6.7μmであった。その後、重合体一次粒子分散液D1 5部(固形分)を3分かけて添加してそのまま60分保持し、続いて20%DBS水溶液6部(固形分)を10分かけて添加してから、30分かけて90℃に昇温した。そのまま60分保持し、その後20分かけて30℃まで冷却してスラリーを得た。冷却後の体積中位粒径(Dv50)は7.0ミクロンμmであり、フロー式粒子分析装置で測定した平均円形度は0.973であった。
スラリーを抜き出し、5種C(東洋濾紙株式会社製 No.5C)の濾紙を用いてアスピレーターにより吸引ろ過をした。濾紙上に残ったケーキを攪拌機(プロペラ翼)を備えた内容積10Lのステンレス容器に移し、電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水8kgを加え50rpmで攪拌する事により均一に分散させ、その後30分間攪拌したままとした。
その後、再度5種Cの濾紙を用いてアスピレーターにより吸引ろ過し、再度ろ紙上に残った固形物を攪拌機(プロペラ翼)を備え、電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水8kgの入った内容積10Lのステンレス容器に移し、50rpmで攪拌する事により均一に分散させ、30分間攪拌したままとした。この工程を5回繰り返したところ、ろ液の電気伝導度は2μS/cmとなった。
ここで得られたケーキをステンレス製バットに高さ20mmとなる様に敷き詰め、40℃に設定された送風乾燥機内で48時間乾燥する事により、現像用母粒子E1を得た。
<現像用トナーF1の製造>
協立理工株式会社サンプルミルKR−3内に、現像用母粒子E1 100部を投入し、続いてシリコーンオイルで疎水化処理されたシリコーンオイルで疎水化処理された体積平均一次粒径0.015μmのシリカ微粒子1.5部とを添加し、攪拌・混合して篩別する事により現像用トナーF1を得た。
「比較例1」
<重合体一次粒子分散液C2の調製>
開始剤溶液を、8%過酸化水素水溶液および8%L−(+)アスコルビン酸水溶液に変更した以外はC1と同様の方法で、重合体一次粒子分散液C2を得た。体積平均粒径(MV)は216nmであり、重量平均分子量(Mw)は、143,000であった。
<重合体一次粒子分散液D2の調製>
開始剤溶液を、8%過酸化水素水溶液および8%L−(+)アスコルビン酸水溶液に変更した以外はD1と同様の方法で、重合体一次粒子分散液D2を得た。体積平均粒径(MV)は201nmであり、重量平均分子量(Mw)は、228,000であった。
<現像用母粒子E2の製造>
重合体一次粒子分散液C1の代わりにC2を用い、昇温前にはDBSを加えずに、第一硫酸鉄の5%水溶液量を(FeSO4・7H2Oとして)0.12部とし、粒径成長温度を53〜55℃から53〜61℃に変更し、昇温後に加える重合体一次粒子分散液D1の代わりにD2を用いた以外はE1と同様の方法で現像用母粒子E2を得た。D2を加える前の体
積中位粒径(Dv50)はは、7.9μmであった。冷却後の体積中位粒径(Dv50)は8.7μmであり、フロー式粒子分析装置で測定した平均円形度は0.923であった。
<現像用トナーF2の製造>
現像用母粒子E1の代わりにE2を用いた以外はF1と同様の方法で現像トナーF2を
得た。
「比較例2」
<重合体一次粒子分散液C3調製>
モノマー類にドデカンチオール1.0部を加えた以外はC2と同様の方法で、重合体一
次粒子分散液C3を得た。体積平均粒径(MV)は214nmであり、重量平均分子量(Mw)は、58,300であった。
<重合体一次粒子分散液D3の調製>
モノマー類にドデカンチオール1.0部を加えた以外はD2と同様の方法で、重合体一次粒子分散液D3を得た。体積平均粒径(MV)は202nmであり、重量平均分子量(Mw)は、46,500であった。
<現像用母粒子E3の製造>
重合体一次粒子分散液C2の代わりにC3を、重合体一次粒子分散液D3の代わりにD3を用い、粒径成長温度を53〜61℃から53〜54℃に変更した以外はE2と同様の方法で現像用母粒子E3を得た。D3を加える前の体積中位粒径(Dv50)はは、7.0μ
mであった。冷却後の体積中位粒径(Dv50)は7.6μmであり、フロー式粒子分析装置で測定した平均円形度は0.960であった。
<現像用トナーF3の製造>
現像用母粒子E1の代わりにE3を用いた以外はF1と同様の方法で現像トナーF3を
得た。
「比較例3」
<重合体一次粒子分散液C4の調製>
開始剤溶液を、36%過酸化水素水溶液27.5部に変更した以外はC1と同様の方法で、重合体一次粒子分散液C4を得た。体積平均粒径(MV)は218nmであり、重量平均分子量(Mw)は、44,400であった。
<重合体一次粒子分散液D4の調製>
モノマー類・乳化剤溶液の混合物の滴下前に添加する開始剤溶液を36%過酸化水素水溶液4.1部に、モノマー類・乳化剤溶液の混合物と同時に滴下する開始剤溶液を36%過酸化水素水溶液24.4部に変更した以外はD1と同様の方法で、重合体一次粒子分散液D4を得た。体積平均粒径(MV)は220nmであり、重量平均分子量(Mw)は、68、000であった。
<現像用母粒子E4の製造>
重合体一次粒子分散液C2の代わりにC4を、重合体一次粒子分散液D2の代わりにD4を用い、第一硫酸鉄5%水溶液0.5部の代わりに硫酸アルミニウム2.5%水溶液99.8部を加え、凝集温度を53〜55℃から58℃〜62℃に変更した以外は、E2と同様の方法で現像用母粒子E4を得た。D4を加える前の体積中位粒径(Dv50)はは、6.7μmであった。冷却後の体積中位粒径(Dv50)は7.1μmであり、フロー式粒子分析装置で測定した平均円形度は0.912であった。
<現像用トナーF4の製造>
現像用母粒子E1の代わりにE4を用いた以外はF1と同様の方法で現像トナーF4を
得た。
「標準試料(加熱時臭気評価用)」
<重合体一次粒子分散液C5調製>
ドデカンチオールをトリクロロブロモメタンに変更した以外はC3と同様の方法で、重合体一次粒子分散液C4を得た。体積平均径(Mv)は278nmであり、重量平均分子量(Mw)は、67,400であった。
<重合体一次粒子分散液D5の調製>
ドデカンチオールをトリクロロブロモメタンに変更した以外はD3と同様の方法で、重合体一次粒子分散液D5を得た。体積平均径(Mv)は288nmであり、重量平均分子量(Mw)は、77,200であった。
<現像用母粒子E5製造>
重合体一次粒子分散液C3の代わりにC5を、重合体一次粒子分散液D3の代わりにD5を用い、凝集温度を53〜54℃から51℃〜55℃に変更した以外は、E23同様の方法で現像用母粒子E5を得た。D5を加える前の体積中位粒径(Dv50)はは、7.0μ
mであった。冷却後の体積中位粒径(Dv50)は7.3μmであり、フロー式粒子分析装置で測定した平均円形度は0.961であった。
<現像用トナーF5の製造>
現像用母粒子E1の代わりにE5を用いた以外はF1と同様の方法で現像トナーF5を得た。
上記現像用トナーF1〜4を用い、下記の通り、定着試験、耐ブロッキング性、加熱時臭気を評価した。
<定着試験>
未定着のトナー像を担持した記録紙を用意し、加熱ローラの表面温度を100℃から210℃まで5℃刻みで変化させ、定着ニップ部に搬送し、120mm/secの速度で排出されたときの定着状態を観察した。定着時に加熱ローラにトナーのオフセットあるいは用紙巻き付きが生じず、定着後の記録紙上のトナーが十分に記録紙に接着している温度領域を定着温度領域とする。定着機の加熱ローラは、離型層がPFA(テトラフルオロエチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)でできており、シリコンオイルの塗布なしで評価した。
<耐ブロッキング性>
現像用トナー10gを内径3cm、高さ6cmの円筒形の容器に入れ、20gの荷重をのせ、50℃40%RHの環境下に24時間放置した後、トナーを容器から取り出し、上から荷重をかけることで凝集の程度を確認した。
○(良好) :凝集しているが50g未満の荷重で崩れる。
△(不良) :凝集しているが50g以上未満1.5kg以下の荷重で崩れる。
×(測定不可):凝集していて1.5kgの荷重をかけても崩れない。
<加熱時の臭気評価>
トナー0.5gを20mL密閉容器に量り取った後、180℃に設定したオーブンに入れ5分間加熱した。加熱後、オーブンから取り出し、室温で10分間放冷した。放冷後、蓋を開けて臭気を嗅ぎ、標準試料との臭いの強さを比較した。判定は10名で行ない、標準試料より強い臭気と感じた場合はマイナス1点、同等の臭気と感じた場合は0点、弱い臭気と感じた場合はプラス1点と採点し、10名の平均を算出した。
○:10名の平均が+0.2より大きい。
△:10名の平均が±0.2の範囲。
×:10名の平均が-0.2未満。
Figure 2008139575

Claims (11)

  1. ラジカル重合工程を有するトナーの製造方法において、
    前記ラジカル重合工程で用いる連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)が0.0047以下であり、かつ、
    重合開始剤のモノマーに対する重量比(I/M)が0.095以下であって、
    前記ラジカル重合工程で得られル重合体の重量平均分子量が16万以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. ラジカル重合工程で得られた重合体の重量平均分子量が10万以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 重合開始剤のモノマーに対する重量比(I/M)が0.05以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)が0.004以下であることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. ラジカル重合開始剤が非イオン性ラジカル発生剤であることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の静電加須現像用トナー。
  6. 非イオン性ラジカル発生剤がレドックス系重合開始剤として使用することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の静電加須現像用トナー。
  7. カプセル化工程を有することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  8. ラジカル重合工程を有するトナーの製造方法において、
    前記ラジカル重合工程で用いる連鎖移動剤のモノマーに対する重量比(T/M)が0.0015以下であり、かつ、
    重合開始剤が有機ハイドロパーオキサイドであって、
    ラジカル重合工程で得られた重合体の重量平均分子量(Mw)が20万以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  9. ラジカル重合工程で得られた重合体の重量平均分子量が15万以下であることを特徴とする請求項8に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  10. 有機ハイドロパーオキサイドのモノマーに対する重量比(I/M)が0.1以下であることを特徴とする請求項8または9に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  11. 有機ハイドロパーオキサイドがレドックス系重合開始剤であることを特徴とする請求項8ないし10の何れかに記載の静電加須現像用トナー。
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