JP2016180984A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、帯電ムラによる画像不均一性やキャリア引きの問題がなく、かつ高速でストレスのかかりやすい現像系における連続印字時でも安定して印字が出来るトナーを提供することを目的とする。
【解決手段】 第1の外添剤として、ポリマーと結合した金属酸化物を含む金属酸化物−ポリマー複合体粒子と、第2の外添剤として、チタニア及びシリカを含有する複合酸化物粒子を、トナーの外添剤として添加することにより、上記課題を解決した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真法、静電写真法等に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
一般に電子写真法は、光導電性感光体上に種々の方法にて静電潜像を形成させ、次いで静電荷像現像用トナー(以下、「トナー」と略記する)を用いて潜像を可視化した後、紙等の転写材にトナー可視像を転写し、加熱や加圧等によりトナー像を定着させる工程を有する。これらの工程としては様々な方法が知られており、それぞれの画像形成プロセスに適したものが採用されている。
トナーの代表的な製造方法の一つとして、バインダー樹脂、着色剤、帯電制御剤等の種々の材料を溶融混合し、粉砕・分級して微粉末とする粉砕法があり、比較的簡便に品質の良いトナーが得られることから、カラーやモノクロ、種々の現像方式問わず、一般に広く採用されている。また、近年の電子写真に対する一層の高速化、高画質化の要求に応えるべく、重合トナーの研究開発が盛んである。重合トナーは粉砕トナーに比べて粒子径の制御が容易であることから、高画質化に適した小粒径のトナー母粒子を得ることができる。
更に、粒子構造制御によりトナーをカプセル化することも可能であることから、耐熱性や低温定着性に優れたトナーが得られるといったメリットがある。また重合トナーは比較的丸めの形状をしており連続実写時にかかるストレスが緩和されるため、特に大型のコピー機プリンタに要求されるプロセスの高速化、高耐刷化にも比較的対応が容易である。
前述したような重合トナーの特徴を考慮した上で、更に高速でストレスのかかりやすいプロセスで安定した高画質を得るために種々の検討がなされている。特に粒径の比較的大きい無機/有機微粉体をトナーの表面に外添してスペーサー効果を得る技術が知られている。
例えば、特許文献1では、80〜300nmである単分散球形シリカを混合しスペーサー効果を得ることが報告されている。特許文献2では個数平均粒径が30nm以上300nm以下の無機微粒子と個数平均粒径50nm以上1000nm以下の有機微粉体を特定の遊離率でトナー表面に付着させることによってスペーサー効果を得ることが報告されている。また、特許文献3では、金属酸化物とポリマーの複合体粒子をトナーの表面に分散させることによってスペーサー効果を得られる外添剤の離脱を防ぐことが報告されている。
特開2001−066820号公報 特開2010−039264号公報 特開2013−92748号公報
しかし、本発明者らの検討の結果、特許文献1の技術では、単分散球形シリカは連続印字時、撹拌等で現像機からストレスを受けた際トナー表面を転がって表面の凹部にたまってしまう傾向があり、連続印字を通じた十分なスペーサー効果が得られていないことが分かった。これによってトナー帯電量の不均一化が起こり、特に高チャージトナー粒子の発生によって印字画像のムラが生じ、キャリアを使用する二成分現像系の場合は高チャージ
の粒子と強い鏡像力で付着したキャリアが磁性現像ローラーから外れてトナーと一緒に感光体上に現像されてしまう、所謂「キャリア引き」が発生してしまうことも分かった。
また、特許文献2の技術では、連続印字時の現像機からのストレスを受けた際に上記有機微粉体はトナーから脱離してしまい、連続印字を通じた十分なスペーサー効果が得られていないことが分かった。
そして、特許文献3の技術では、上記の複合体粒子を表面に分散させると、トナー帯電量の不均一化による低チャージトナー粒子の発生によって、印字後に非印字部がトナーで汚れる、いわゆるカブリが発生してしまい、印字品質の劣化を引き起こすことが分かった。
以上述べたように、帯電ムラによるキャリア引きやカブリの問題がなく、かつ高速でストレスのかかりやすい現像系における連続印字でも安定して印字が出来るトナーを提供する技術は未だ不十分なものがあり、本発明はかかる背景技術を鑑みてなされたものである。
本発明者らは、前記課題を解決するために検討を重ね、特定の構造を持つ金属酸化物とポリマーの複合体粒子、及び特定の構造を有する複合酸化物粒子とを有するトナーとすることで前記課題を解決できることを見出した。即ち、本発明の要旨は以下[1]〜[5]に存する。
[1]結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母粒子並びに外添剤を有する静電荷像現像用トナーであって、前記外添剤が、第1の外添剤として、ポリマーと結合した金属酸化物を含む金属酸化物−ポリマー複合体粒子を含有し、第2の外添剤として、チタニア及びシリカを含有する複合酸化物粒子を含有する静電荷像現像用トナー。
[2]前記トナーの下記式(2)で表されるSF2が100以上120以下である、前記[1]に記載の静電荷像現像用トナー。
式(2):SF2=(T/S)×(1/4π)×100
(ただし、上式(2)において、Sは粒子の投影面積、Tは粒子投影像の周囲長を表す。)
[3]前記金属酸化物−ポリマー複合体粒子の金属酸化物が酸化ケイ素である、前記[1]又は[2]に記載の静電荷像現像用トナー。
[4]熱量計測定装置における前記金属酸化物−ポリマー複合体粒子の灰分測定により定められる値A=(金属酸化物の重量/ポリマーの重量)/(金属酸化物の真比重:g/cm)が、0.5以上2.5以下である、前記[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
[5]前記金属酸化物−ポリマー複合体粒子に対する熱分解ガスクロマトグラフィ質量分析により、下記式(1)で表される骨格を有する化合物が検出される、前記[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
Figure 2016180984
(但し、上記式(1)において、m及びnはそれぞれ独立して1〜3の整数を表す。)
本発明によれば、特定の構造を持つ金属酸化物とポリマーの複合体粒子、及び特定の構
造を有する複合酸化物粒子とを、外添剤として有するトナーとすることにより、帯電ムラによる画像不均一性やキャリア引きの問題がなく、かつ高速でストレスのかかりやすい現像系における連続印字でも安定して印字が出来るトナーを提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
尚、本明細書において、質量で表される全ての百分率や部は、重量で表される百分率や部と同様である。
<本発明のトナーの構成>
本発明のトナーは、外添剤を有し、当該外添剤が、第1の外添剤として、ポリマーと結合した金属酸化物を含む金属酸化物−ポリマー複合体粒子を含有し、第2の外添剤として、チタニア及びシリカを含有する複合酸化物粒子を含有することを特徴とする。
<金属酸化物とポリマーの複合体粒子について>
本発明に用いられる外添剤は、第1の外添剤として、金属酸化物とポリマーの複合体粒子を含有し、すなわちポリマーをグラフト化した金属酸化物を含有し、その複合体粒子中では金属酸化物粒子がポリマーに共有結合で結合され、金属酸化物の表面は疎水化剤で処理される。
使用される金属酸化物粒子は、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ニオブ、酸化バナジウム、酸化タングステン、またはそれらの二種以上の混合酸化物を含む。特に金属酸化物粒子はシリカ、アルミナ、チタニアの少なくとも1つを含むのが好ましい。
金属酸化物粒子は金属酸化物−ポリマー複合体粒子のポリマーに結合されうる基を含む、第一の疎水化剤で処理される。疎水化剤は金属酸化物粒子がシリカの場合、式Si[H3−X(OR]RQ(ここでXは1,2または3、Rはメチル基またはエチル基、Rは一般式C2nを有するアルキルリンカー(nは1〜10)、Qは置換または非置換のビニル基、アクリレート基、またはメタクリレート基)を有することができる。第一の疎水化剤として使用するのに好ましい例は、ビニルトリアセトキシシラン、(3−アクリルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−アクリルオキシプロピル)トリエトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、(3−アクリルオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルジメチルエトキシシラン、メタクリルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、を含む。金属酸化物がシリカでないとき、ジ−またはトリ−官能シランが用いられることが好ましい。
使用されるポリマーは、この第一の疎水化剤と同一でも異なっていてもよい。すなわち、第一の疎水化剤が重合可能な基を含むとき、同一材料がポリマーを形成するために簡易に使用され得る。また、第一の疎水化剤の末端基と共重合できる、異なるモノマーが使用され得る。金属酸化物−ポリマー複合体粒子を製造するのに用いられる好ましいモノマーは、置換もしくは非置換のビニルおよびアクリレートモノマー、ならびにラジカル重合により重合する他のモノマーを含む。典型的なモノマーはスチレンアクリレートとメタクリレート、オレフィン、ビニルエステル、およびアクリロニトリルを含む。このようなモノマーは単独で、あるいはコポリマーを形成する混合物、または架橋剤とともに使用されうる。
更に複合体粒子の中でも、複合体粒子に対する熱分解ガスクロマトグラフィ質量分析により下記式(1)で表される骨格を有する化合物が検出される複合体粒子が、スペーサー効果及び帯電性の観点から、最も好適である。
Figure 2016180984
(但し、上記式(1)において、m及びnはそれぞれ独立して1〜3の整数を表す。)
熱分解ガスクロマトグラフィ質量分析の条件としては、実施例に記載の条件等が適用出来得る。また、このような複合体粒子は、例えば特開2013−92748号公報に記載の方法で得ることができる。
更にこの複合体粒子の灰分測定により定められる値A=(金属酸化物の重量/ポリマーの重量)/(金属酸化物の真比重:g/cm)が、0.5以上2.5以下であることが好ましく、複合体粒子がスペーサーとしてより好適に機能する観点から、0.75以上2.0以下であることが更に好ましい。
前記値Aが0.5より小さすぎると、すなわちポリマーの比率が多すぎるときは、前記複合体粒子がトナーから脱離しやすくなるおそれがある。一方、2.5より大きすぎるときは、すなわち金属酸化物の比率が多すぎるときは、トナーの帯電性が金属酸化物の帯電性に左右され帯電量にムラが生じやすくなるおそれがある。
前記値Aを求める式における金属酸化物の真比重及び金属酸化物とポリマーの重量比は実施例に記載の方法で求めることができる。
複合体粒子のトナー母粒子100質量部に対する添加量は、本発明の効果を著しく損なわない限り特に限定されないが、下限は、通常、0.3質量部以上であり、好ましくは、0.5質量部以上であり、より好ましくは1.0質量部以上である。一方、上限は、通常、10質量部以下であり、好ましくは8質量部以下であり、より好ましくは5質量部以下である。複合酸化物粒子の添加量が少なすぎると十分なスペーサー効果がえられず連続実写においてかぶりが発生したり画像の均一性が悪化する可能性がある。一方、多すぎるとトナーの帯電量が下がってしまい印字品質の悪化を招くおそれがある。
<複合酸化物粒子について>
本発明に用いられる外添剤は、第2の外添剤として、チタニア−シリカ複合酸化物粒子を含有する。前記チタニア−シリカ複合酸化物粒子は、コアシェル構造を有し、コア部はチタニアを含有し且つシェル部はシリカを含有する。
前記複合酸化物粒子中のシリカの含有量は本発明の効果を著しく損なわない限り特に限定はされないが、下限は、通常6質量%以上であり、好ましくは8質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上である。一方、上限は、通常20質量%以下であり、好ましくは18質量%以下であり、より好ましくは16質量%以下である。複合酸化物粒子中のシリカの含有量が過少な場合には、必要とする帯電量が得られず、かぶりが発生したり、ベタ追従性が悪化する場合がある。また、流動性も悪化し、やはりベタ追従性の悪化を招く可能性がある。一方、複合酸化物粒子中のシリカの含有量が過多な場合には、流動性過剰により、クリーニング性の悪化や、帯電立ち上がりが低くなることで、現像ローラや供給ローラの回転にトナーの帯電が追いつかずに、かぶりおよび、ベタ追従性不良の原因と
なる場合がある。
複合酸化物粒子の平均一次粒径は、本発明の効果を著しく損なわない限り特に限定されないが、下限は、通常、10nm以上であり、12nm以上が好ましく、14nm以上が特に好ましい。一方、上限は、通常、24nm以下であり、22nm以下が好ましく、20nm以下が特に好ましい。複合酸化物粒子の平均一次粒径が小さすぎると、トナー母粒子への埋まり込みが顕著になり、耐刷後半で流動性が悪化し、かすれなどが発生する可能性がある。一方、大きすぎると、流動性の付与効果が少ないため、ベタ追従性が悪化したり、トナー母粒子へ付着しづらく、脱離による部材汚染が発生する場合がある。
複合酸化物粒子のトナー母粒子100質量部に対する添加量は、本発明の効果を著しく損なわない限り特に限定されないが、下限は、通常、0.3質量部以上であり、好ましくは、0.45質量部以上であり、より好ましくは0.6質量部以上である。一方、上限は、通常、1.4質量部以下であり、好ましくは1.3質量部以下であり、より好ましくは1.2質量部以下である。複合酸化物粒子の添加量が少なすぎると十分な帯電立ち上がり性や流動性が得られず、帯電不足トナーによるかぶりやベタのかすれが発生する可能性がある。一方、多すぎるとトナーの帯電量分布が広くなってしまい、転写効率およびトナー消費量が悪化する場合がある。
本発明に用いられる複合酸化物粒子の製造方法は特に限定されず、公知の方法にて作成可能である。例えば、特願平8−253321号公報、特開2006−511638号公報、特開2006−306651号公報、国際公開第2009/084184号に記載の方法で製造される。
<その他の外添剤について>
本発明のトナーは、上記外添剤以外に一般によく知られているトナー用外添剤を一種類、あるいは複数併用することができる。外添剤の例としては、無機粒子として、チタニア、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、ハイドロタルサイト等が挙げられ、有機粒子として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の有機酸塩粒子、メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子等の有機樹脂粒子等が挙げられる。
これらを適量組み合わせ、適切な強度で外添することによって、トナーの帯電レベルや流動性をコントロールすることができる。
<トナー母粒子のその他構成及び製造方法>
本発明のトナー母粒子の体積中位径は、特に限定されないが、通常、3μm以上であり、4μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。また、通常、10μm以下であり、8μm以下であることが好ましく、7μm以下であることがさらに好ましい。トナーの体積中位径が大きすぎると、単位重量当たりの帯電量が小さくなり、かぶりやトナー飛散が発生する可能性が高くなる場合があり、小さすぎると、単位重量当たりの帯電量が過剰となりやすく、極度な画像濃度低下などの不具合を発生しやすくなる場合がある。体積中位径は、実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明のトナー母粒子はその形が球形である時その効果が最も発現される。具体的には下記式(2)で表されるトナーの形状係数SF2が120以下であるときにその効果が最も発現される。
式(2):SF2=(T/S)×(1/4π)×100
ただし、上式(2)において、Sは粒子の投影面積、Tは粒子投影像の周囲長を表す。
SF2が120より大きすぎると、すなわちトナー母粒子が表面に凹凸の多い複雑な形状を有していると、外添剤がその添加時にトナー母粒子表面の凹部に埋没してしまいトナー表面に出ないため、本外添処方の効果が発現しにくくなるおそれがある。本発明においては、SF2の下限は特に限定されないが、100以上であることが好ましい。
このSF2は、実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明のトナーの構成材料は特に限定されず、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含み、必要に応じ、帯電制御剤、ワックス、その他の添加剤等を含む。
本発明のトナー母粒子の製造方法は限定されず、粉砕法、湿式法、機械的衝撃力や熱処理等によってトナーを球形化する方法など従来用いられている方法を用いることができる。湿式法としては、懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、エステル伸張法などの方法が挙げられる。
粉砕法では、結着樹脂、着色剤と、必要に応じてその他成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等がある。
次に、上記配合し、混合したトナー原料を溶融混練して、樹脂類を溶融し、その中に着色剤等を分散させる。その溶融混練工程では、例えば、加圧ニーダー、バンバリミキサー等のバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。練り機は1軸または2軸押出機が用いられ、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東芝機械社製TEM型2軸押出機、ケイ・シー・ケイ社製2軸押出機、ブス社製コ・ニーダー等が挙げられる。更に、トナー原料を溶融混練することによって得られる着色樹脂組成物は、溶融混練後、2本ロール等で圧延され、水冷等で冷却する工程を経て冷却物となる。
上記で得られた着色樹脂組成物の冷却物は、次いで、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、まず、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミル等で粗粉砕され、更に、川崎重工業社製のクリプトロンシステム、日清エンジニアリング社製のスーパーローター等で粉砕される。その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)等の分級機等の篩分機を用いて分級し、トナー母粒子を得る。さらに、所望のトナー粒子の形状係数SF1、形状係数SF2を得るために、従来用いられている方法、例えばメテオレインボー、ファカルティ等の球形化装置を用いてトナーを球形化してもよい。
トナー母粒子を得た後、外添剤を添加する処理工程と必要に応じてその他の処理工程を経て、トナーを得ることができる。
湿式法としては、乳化重合凝集法、懸濁重合法、溶解懸濁法などが挙げられ、何れの方法で製造してもよく、特に限定されない。
乳化重合凝集法によりトナー母粒子を製造する場合、通常、重合体粒子を重合して重合体粒子分散液を得る重合工程、重合体粒子分散液と着色剤粒子分散液などを混合する混合工程、混合したものに凝集剤を加えて所定粒径まで凝集さて粒子凝集体(凝集粒子)を得る凝集工程、凝集粒子を過熱、融着させて融着粒子とする融着工程、以降、ろ過・洗浄・乾燥工程などのトナー母粒子として取り出す工程とを有する。
本発明において、懸濁重合トナーの製造方法としては、上述の結着樹脂のモノマー中に着色剤、重合開始剤、そして必要に応じてワックス、極性樹脂、荷電制御剤や架橋剤などの添加剤を加え、均一に溶解又は分散させたモノマー組成物を調製する。このモノマー組成物を、分散安定剤等を含有する水系媒体中に分散させる。好ましくは単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その
後、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行い、重合を行う。これらを洗浄・ろ過により収集し、乾燥することによりトナー母粒子を得ることができる。トナー母粒子を得た後、外添剤を添加する処理工程と必要に応じてその他の処理工程を経て、トナーを得ることができる。
溶解懸濁法は結着樹脂を有機溶剤に溶解し、着色剤などを添加分散して得られる溶液相を、分散剤等を含有した水相において機械的な剪断力で分散し液滴を形成し、液滴から有機溶剤を除去してトナー粒子を製造する方法である。
エステル伸張重合法はワックス・ポリエステル樹脂・顔料などを分散した油相と、粒径制御剤および界面活性剤の添加された水相中を混合、乳化して油滴を作成し、その油滴を収斂させると同時に伸張反応によりトナー油滴表面に高分子樹脂成分を形成させ、油滴内部の溶剤を除去してトナー粒子を製造する方法である。
本発明において、トナーに含有される結着樹脂としては、従来トナーの結着樹脂として用いられている樹脂類を適宜用いることができる。
トナー母粒子を粉砕方法で製造する場合に用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン置換体の単重合体、スチレン系共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独で使用してもよいし、混合して使用してもよい。
トナー母粒子を重合法で製造する場合に用いられる結着樹脂としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が挙げられる。例えば、スチレン、スチレン誘導体、アクリル系重合性単量体、メタクリル系重合性単量体、ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン等が挙げられる。これらの樹脂は単独で使用してもよいし、2種類以上混合して使用してもよい。
単量体としては、酸性基を有する重合性単量体(以下、単に酸性単量体と称すことがある)、塩基性基を有する重合性単量体(以下、単に塩基性単量体と称することがある)、酸性基も塩基性基も有さない重合性単量体(以下、その他の単量体と称することがある)のいずれの重合性単量体も使用することができる。
上記にあげた重合法のうち、乳化重合凝集法を用いてトナー母粒子を製造する場合、乳化重合工程では、通常、乳化剤の存在下、水系媒体中で重合性単量体を重合するが、この際、反応系に重合性単量体を供給するにあたって、各単量体は別々に加えても、予め複数種類の単量体を混合しておいて同時に添加してもよい。また、単量体はそのまま添加してもよいし、予め水や乳化剤などと混合、調製した乳化液として添加することもできる。
酸性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基を有する重合性単量体、スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有する重合性単量体、ビニルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド基を有する重合性単量体等が挙げられる。また、塩基性単量体としては、アミノスチレン等のアミノ基を有する芳香族ビニル化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン等の窒素含有複素環含有重合性単量体、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これら酸性単量体及び塩基性単量体は、単独で用いても複数種類を混合して用いてもよく、また、対イオンを伴って塩として存在していてもよい。中でも、酸性単量体を用いるのが好ましく、より好ましくはアクリル酸及び/又はメタクリル酸であるのがよい。
結着樹脂を構成する全重合性単量体100質量部中に占める酸性単量体および塩基性単量体の合計量は、通常0.05質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、特に好ましくは1.0質量部以上である。また、通常10質量部以下、好ましくは5質量部以下である
ことが望ましい。
その他の重合性単量体としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−n−ノニルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド等が挙げられ、重合性単量体は、単独で用いてもよく、また複数を組み合わせて用いてもよい。
更に、結着樹脂を架橋樹脂とする場合、上述の重合性単量体と共にラジカル重合性を有する多官能性単量体が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。また、反応性基をペンダントグループに有する重合性単量体、例えばグリシジルメタクリレート、メチロールアクリルアミド、アクロレイン等を用いることも可能である。中でもラジカル重合性の二官能性重合性単量体が好ましく、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレートが特に好ましい。これら多官能性重合性単量体は、単独で用いても複数種類を混合して用いてもよい。
結着樹脂を乳化重合凝集法で重合する場合、乳化剤として公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤としてはカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤の中から選ばれる一種又は二種以上の界面活性剤を併用して用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
乳化重合凝集法を用いてトナー母粒子を製造する場合の乳化剤の使用量は、特に限定されないが、重合性単量体100質量部に対して0.1質量部以上、10質量部以下が好ましい。また、これらの乳化剤に、例えば、部分或いは完全ケン化ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体類等の一種或いは二種以上を保護コロイドとして併用することができる。
乳化重合凝集法により得られる重合体一次粒子の体積平均粒径は、通常0.02μm以上、好ましくは0.05μm以上、特に好ましくは0.1μm以上である。また、通常3μm以下、好ましくは2μm以下、特に好ましくは1μm以下であることが望ましい。粒径が小さすぎると、凝集工程において凝集速度の制御が困難となる場合があり、大きすぎ
ると、凝集して得られるトナー粒子の粒径が大きくなり易く、目的とする粒径のトナーを得ることが困難となる場合がある。
乳化重合凝集法を用いてトナー母粒子を製造する場合、必要に応じて公知の重合開始剤を用いることができ、重合開始剤を1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、等の過硫酸塩、及び、これら過硫酸塩を一成分として酸性亜硫酸ナトリウム等の還元剤を組み合わせたレドックス開始剤、過酸化水素、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロペーオキサイド、等の水溶性重合開始剤、及び、これら水溶性重合性開始剤を一成分として第一鉄塩等の還元剤と組み合わせたレドックス開始剤系、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル、等が用いられる。これら重合開始剤はモノマー添加前、添加と同時、添加後のいずれの時期に重合系に添加してもよく、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせてもよい。
乳化重合凝集法を用いてトナー母粒子を製造する場合、必要に応じて公知の連鎖移動剤を使用することができ、具体的な例としては、t−ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ジイソプロピルキサントゲン、四塩化炭素、トリクロロブロモメタン等があげられる。連鎖移動剤は単独または2種類以上の併用でもよく、重合性単量体に対して0〜5質量%用いられる。
また、乳化重合凝集法を用いてトナー母粒子を製造する場合、必要に応じて公知の懸濁安定剤を使用することができる。懸濁安定剤の具体的な例としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。これらは、一種或いは二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記懸濁安定剤は、通常重合性単量体100質量部に対して1質量部以上、10質量部以下の量で用いられる。
重合開始剤および懸濁安定剤は、何れも、重合性単量体添加前、添加と同時、添加後のいずれの時期に重合系に添加してもよく、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせてもよい。
その他、反応系には、pH調整剤、重合度調節剤、消泡剤等を適宜添加することができる。
本発明のトナーには、離型性付与のため、ワックスを含有させてもよい。ワックスとしては、離型性を有するものであればいかなるものも使用可能である。
具体的には、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、共重合ポリエチレン等のオレフィン系ワックス、パラフィンワックス、ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ステアリル等の長鎖脂肪族基を有するエステル系ワックス、水添ひまし油、カルナバワックス等の植物系ワックス、ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン、アルキル基を有するシリコーン、ステアリン酸等の高級脂肪酸、エイコサノール等の長鎖脂肪族アルコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと長鎖脂肪酸により得られる多価アルコールのカルボン酸エステル、又は部分エステル、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、低分子量ポリエステル等が挙げられる。
これらのワックスの中で、定着性を改善するためには、ワックスの融点は通常30℃以上であり、40℃以上が好ましく、50℃以上が特に好ましい。また、通常100℃以下であり、90℃以下がより好ましく、80℃以下が特に好ましい。融点が低すぎると定着後にワックスが表面に露出し、べたつきを生じる場合があり、一方、融点が高すぎると低温での定着性が劣る場合がある。
また、ワックスの化合物種としては、高級脂肪酸エステル系ワックスが好ましい。高級脂肪酸エステル系ワックスとしては、具体的には、ベヘン酸ベヘニル、ステアリン酸ステアリル、ペンタエリスリトールのステアリン酸エステル、モンタン酸グリセリド等の、炭素数15〜30の脂肪酸と1〜5価のアルコールとのエステルが好ましい。また、エステルを構成するアルコール成分としては、1価アルコールの場合は炭素数10〜30のものが好ましく、多価アルコールの場合には炭素数3〜10のものが好ましい。
上記ワックスは単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。また、トナーを定着する定着温度により、ワックス化合物の融点を適宜選択することができる。
本発明において、ワックスを含有させる場合、ワックスの量は特に限定はないが、トナー100質量部中に対して、通常、1質量部以上であり、好ましくは2質量部以上、特に好ましくは5質量部以上である。また、通常、40質量部以下であり、好ましくは35質量部以下、特に好ましくは30質量部以下である。トナー中のワックス含有量が少なすぎると、高温オフセット性等の性能が十分でない場合があり、一方多すぎると、耐ブロッキング性が十分でなかったり、ワックスがトナーから漏出することにより装置を汚染したりする場合がある。
本発明の着色剤としては公知の着色剤を任意に用いることができる。着色剤の具体的な例としては、カーボンブラック、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料など、公知の任意の染顔料を単独あるいは混合して用いることができる。フルカラートナーの場合にはイエローはベンジジンイエロー、モノアゾ系、縮合アゾ系染顔料、マゼンタはキナクリドン、モノアゾ系染顔料、シアンはフタロシアニンブルーをそれぞれ用いるのが好ましい。着色剤は、重合体一次粒子100質量部に対して3質量部以上、20質量部以下となるように用いることが好ましい。
乳化重合凝集法における着色剤の配合は、通常、凝集工程で行われる。重合体一次粒子の分散液と着色剤粒子の分散液とを混合して混合分散液とした後、これを凝集させて粒子凝集体とする。着色剤は、乳化剤の存在下で水中に分散した状態で用いるのが好ましく、着色剤粒子の体積平均粒径が通常0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上である。また通常3μm以下、好ましくは1μmである。
本発明においては、必要に応じて帯電制御剤を用いてもよい。帯電制御剤を用いる場合には、公知の任意のものを単独ないしは併用して用いることができ、例えば、正帯電性帯電制御剤として4級アンモニウム塩、ニグロシン、加工ニグロシン、アルキルニグロシンなどのアジン系黒色染料、加工ニグロシン化合物、グアニシン化合物、トリフェニルスルホニウム化合物、樹脂系帯電制御剤、アミド基含有化合物、塩基性・電子供与性の金属物質が挙げられ、負帯電性帯電制御剤として芳香族オキシカルボン酸系、芳香族ダイカルボン酸の金属キレート類、モノアゾ含金錯体化合物、有機酸の金属塩、含金属染料、ジフェニルヒドロキシ錯体化合物、含鉄アゾ化合物、乳化重合用家電制御剤、オキシカルボン酸各種金属錯体化合物、カリックスアレン化合物、フェノール化合物、樹脂系帯電制御剤、ナフトール化合物及びそれらの金属塩、ウレタン結合含有化合物、酸性もしくは電子吸引性の有機物質が挙げられる。
また、本発明のトナーをカラートナー又はフルカラートナーにおける黒色トナー以外のトナーとして使用する場合には、無色ないしは淡色でトナーへの色調障害がない帯電制御剤を用いることが好ましく、例えば、正帯電性帯電制御剤としては4級アンモニウム塩化合物が、負帯電性帯電制御剤としてはサリチル酸もしくはアルキルサリチル酸の亜鉛、アルミニウムなどとの金属塩、金属錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、アミド化合物
、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物、4,4’−メチレンビス〔2−〔N−(4−クロロフェニル)アミド〕−3−ヒドロキシナフタレン〕等のヒドロキシナフタレン化合物が好ましい。
本発明のトナーにおいて、乳化重合凝集法を用いてトナー中に帯電制御剤を含有させる場合は、乳化重合時に重合性単量体等とともに帯電制御剤を添加するか、重合体一次粒子及び着色剤等とともに凝集工程で添加するか、重合体一次粒子及び着色剤等を凝集させてほぼ目的とする粒径となった後に添加する等の方法によって配合することができる。これらのうち、帯電制御剤を界面活性剤を用いて水中で分散させ、体積平均粒径0.01μm以上、3μm以下の分散液として凝集工程に添加することが好ましい。
乳化重合凝集法において、凝集は通常、攪拌装置を備えた槽内で行われるが、加熱する方法、電解質を加える方法と、これらを組み合わせる方法とがある。重合体一次粒子を攪拌下に凝集して目的とする大きさの粒子凝集体を得ようとする場合、粒子同士の凝集力と攪拌による剪断力とのバランスから粒子凝集体の粒径が制御されるが、加熱するか、或いは電解質を加えることによって凝集力を大きくすることができる。本発明において、電解質を添加して凝集を行う場合の電解質としては、有機塩、無機塩のいずれでもよいが、具体的には、NaCl、KCl、LiCl、NaSO、KSO、LiSO、MgCl、CaCl、MgSO、CaSO、ZnSO、Al(SO、Fe(SO、CHCOONa、CSONa等が挙げられる。これらのうち、2価以上の多価の金属カチオンを有する無機塩が好ましい。
本発明のトナーにおいて、電解質の添加量は、電解質の種類、目的とする粒径等によって異なるが、混合分散液の固形成分100質量部に対して、通常0.05質量部以上であり、0.1質量部以上が好ましい。また、通常25質量部以下であり、15質量部以下が好ましく、特に10質量部以下が好ましい。添加量が少なすぎると、凝集反応の進行が遅くなり凝集反応後も1μm以下の微粉が残る、得られた粒子凝集体の平均粒径が目的の粒径に達しないなどの問題を生じる場合があり、一方多すぎると、急速な凝集となりやすく粒径の制御が困難となり、得られた凝集粒子中に粗粉や不定形のものが含まれるなどの問題を生じる場合がある。電解質を加えて凝集を行う場合の凝集温度は、通常20℃以上、好ましくは30℃以上である。また通常70℃以下、好ましくは60℃以下である。
電解質を用いないで加熱のみによって凝集を行う場合の凝集温度は、重合体一次粒子のガラス転移温度をTgとすると、通常(Tg−20)℃以上であり、(Tg−10)℃以上が好ましい。また、通常Tg以下であり、(Tg−5)℃以下である。
凝集に要する時間は装置形状や処理スケールにより最適化されるが、トナーの粒径が目的とする粒径に到達するためには、前記した所定の温度で通常、少なくとも30分以上保持することが望ましい。所定の温度へ到達するまでの昇温は、一定速度で昇温してもよいし、段階的に昇温することもできる。
上述の凝集処理後の粒子凝集体表面に、必要に応じて樹脂粒子を付着または固着した粒子を形成することも出来る。粒子凝集体表面に性状を制御した樹脂粒子を付着または固着することにより、得られるトナーの帯電性や耐熱性を向上できる場合があり、さらには、本発明の効果を一層顕著とすることができる。
樹脂粒子として重合体一次粒子のガラス転移温度よりも高いガラス転移温度を有する樹脂粒子を用いた場合、定着性を損なうことなく、耐ブロッキング性の一層の向上が実現できるので好ましい。該樹脂粒子の体積平均粒径は、通常0.02μm以上であり、0.05μm以上が好ましい。また、通常3μm以下であり、1.5μm以下が好ましい。樹脂粒子としては、前述の重合体一次粒子に用いられる重合性単量体と同様なモノマーを乳化
重合して得られたもの等を用いることができる。
樹脂粒子は、通常、界面活性剤により水または水を主体とする液中に分散した分散液として用いるが、帯電制御剤を凝集処理後に加える場合には、粒子凝集体を含む分散液に帯電制御剤を加えた後に樹脂粒子を加えることが好ましい。
凝集工程で得られた粒子凝集体の安定性を増すために、凝集工程の後の熟成工程において凝集粒子内の融着を行うことが好ましい。熟成工程の温度は、通常重合体一次粒子のTg以上、好ましくはTgより5℃高い温度以上であり、また、通常Tgより80℃高い温度以下、好ましくはTgより50℃高い温度以下である。また、熟成工程に要する時間は、目的とするトナーの形状により異なるが、重合体一次粒子のガラス転移温度以上に到達した後、通常0.1〜10時間、好ましくは1〜6時間保持することが望ましい。
なお、凝集工程以降、好ましくは熟成工程以前又は熟成工程中の段階で、界面活性剤を添加するか、pH値を上げることが好ましい。ここで用いられる界面活性剤としては、重合体一次粒子を製造する際に用いることのできる乳化剤から一種以上を選択して用いることができるが、特に重合体一次粒子を製造した際に用いた乳化剤と同じものを用いることが好ましい。界面活性剤を添加する場合の添加量は限定されないが、混合分散液の固形成分100質量部に対して、通常0.1質量部以上、好ましくは1質量部以上、特に好ましくは3質量部以上である。また、通常20質量部以下、好ましくは15質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。凝集工程以降、熟成工程の完了前の間に界面活性剤を添加するか、pH値を上げることにより、凝集工程で凝集した粒子凝集体同士の凝集等を抑制することができ、熟成工程後の粗大粒子生成を抑制できる場合がある。
熟成工程での加熱処理により、凝集体における重合体一次粒子同士の融着一体化がなされ、凝集体としてのトナー粒子形状も球形に近いものとなる。熟成工程前の粒子凝集体は、重合体一次粒子の静電的あるいは物理的凝集による集合体であると考えられるが、熟成工程後は、粒子凝集体を構成する重合体一次粒子は互いに融着しており、トナー粒子の形状も球状に近いものとすることが可能となる。この様な熟成工程によれば、熟成工程の温度及び時間等を制御することにより、重合体一次粒子が凝集した形状である葡萄型、融着が進んだジャガイモ型、更に融着が進んだ球状等、目的に応じて様々な形状のトナーを製造することができる。
得られた粒子は、公知の方法にて固液分離し、粒子を回収し、必要に応じて洗浄、乾燥することで目的とするトナー母粒子を得ることができる。
<外添工程>
本発明のトナーは、トナー母粒子の表面に、先に記載した、金属酸化物とポリマーの複合体粒子、複合酸化物粒子、及びその他の外添剤を付着又は固着させるが、その方法は特に限定はなく、一般にトナーの製造に用いられる混合機を使用することができる。具体的には、ヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、レディゲミキサー、Q−ミキサー等の混合機により攪拌、混合することによりなされる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。以下の例で「部」とあるのは「質量部」を意味し、「%」とあるのは「質量%」を意味する。
<トナー粒子の体積中位径(Dv50)の測定方法>
ベックマンコールター社製マルチサイザーIII(アパーチャー径100μm)(以下、「マルチサイザー」と略記する)を用い、分散媒には同社製アイソトンIIを用い、分
散質濃度0.03質量%になるように分散させて測定した。測定粒子径範囲は2.00から64.00μmまでとし、この範囲を対数目盛で等間隔となるように256分割に離散化し、それらの体積基準での統計値をもとに算出したものを体積中位径(Dv50)とした。
<SF2の測定方法>
トナー粒子の倍率×1000での電子顕微鏡写真について、Luzex−F(ニレコ社製)で画像解析を行い、粒子の投影面積(S)、トナー投影像周囲長(T)を求める。SF2は以下の式(2)で求められる。
式(2):SF2=(T/S)×(1/4π)×100
<無機微粒子真比重の測定方法>
ルシャテリエ比重瓶を用い、JIS−K−0061の5−2−1に準拠して真比重を測定した。操作は次の通りに行った。
(1)ルシャテリエ比重瓶に約250mlのエチルアルコールを入れ、メニスカスが目盛りの位置にくるように調整する。
(2)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2℃になったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛りで正確に読み取る。(精度0.025mlとする)
(3)試料を約100g量り取り、その質量をWとする。
(4)量り取った試料を比重瓶に入れ泡を除く。
(5)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2℃になったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛りで正確に読み取る。(精度0.025mlとする)
(6)次式により真比重を算出する。
D=W/(L2−L1)
S=D/0.9982
式中、Dは試料の密度(20℃)(g/cm)、Sは試料の真比重(20℃)、Wは試料の見かけの質量(g)、L1は試料を比重瓶に入れる前のメニスカスの読み(20℃)(ml)、L2は試料を比重瓶に入れた後のメニスカスの読み(20℃)(ml)、0.9982は20℃における水の密度(g/cm)である。
<金属酸化物/ポリマー重量比の測定方法>
金属酸化物外添ポリマー10〜15mgを、セイコーインスツルメンツ社TG−DTA
220Uを用いて約300mL/分の空気気流中で室温から800℃まで20℃/分にて昇温し、800℃で5分間保持したときの試料重量の初期重量に対する割合を灰分A(%)として、(100−A)/Aにより算出する。
<金属酸化物/ポリマー複合体中のポリマー構成物質検出方法>
熱分解ガスクロマトグラフィ質量分析の条件としては、金属酸化物/ポリマー複合体約0.7mgをフロンティア・ラボ社熱分解装置PY−2020iDによりヘリウム気流中550℃で熱分解し、発生したガスを島津製作所GCMS−QP2010に導入して分析した。カラムはフロンティア・ラボ社Ultra ALLOY UA−5 30m×0.25mm×0.25μmを用い、ヘリウムのカラム流量1mL/分、スプリット比100、試料導入口温度は300℃、オーブンは40℃に1分保持した後、10℃/分で300℃まで昇温、検出器インターフェース温度340℃、イオン源温度260℃、検出器電圧1.0kVとして、四重極質量分析計のm/z走査範囲30から400でトータルイオンクロマトグラムを得ることで、構成物質を検出することができる。
[母粒子の製造]
<ワックス・長鎖重合性単量体分散液A1の調製>
パラフィンワックス(日本精鑞社製HNP−9)27部、ステアリルアクリレート(東
京化成社製)2.8部、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20D)(以下、「20%DBS水溶液」と略記する)1.9部、脱塩水68.3部を90℃に加熱してホモミキサー(特殊機化工業社製 マークIIfモデル)を用い10分間攪拌した。次いでこの分散液を90℃に加熱し、ホモジナイザー(ゴーリン社製、15−M−8PA型)を用いて25MPaの加圧条件で循環乳化を開始し、ナノトラックで粒子径を測定し体積平均粒径(MV)が250nmになるまで分散してワックス・長鎖重合性単量体分散液A1(エマルション固形分濃度=30.2%)を作製した。
<重合体一次粒子分散液A1の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器にワックス・長鎖重合性単量体分散液A1 35.6部、脱塩水259部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、攪拌を続けたまま下記のモノマー類・乳化剤水溶液の混合物を重合開始から5時間かけて添加した。このモノマー類・乳化剤水溶液の混合物を滴下開始した時間を重合開始とし、下記の開始剤水溶液を重合開始30分後から4.5時間かけて添加し、更に重合開始5時間後から下記の追加開始剤水溶液を2時間かけて添加し、更に攪拌を続けたまま内温90℃のまま1時間保持した。
[モノマー類]
スチレン 76.8部
アクリル酸ブチル 23.2部
アクリル酸 1.5部
トリクロロブロモメタン 1.0部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.7部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 67.1部
[開始剤水溶液]
8%過酸化水素水溶液 15.5部
8%L(+)−アスコルビン酸水溶液 15.5部
[追加開始剤水溶液]
8%L(+)−アスコルビン酸水溶液 14.2部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液A1を得た。これをナノトラックを用いて測定した体積平均粒径(MV)は280nmであり、固形分濃度は21.1%であった。
<母粒子Aの製造>
重合体一次粒子分散液A1 固形分として90部
重合体一次粒子分散液A1 固形分として10部(後から添加)
シアン顔料分散液(大日精化社製EP750) 着色剤固形分として4.4部
20%DBS水溶液 固形分として0.1部
上記の各成分を用いて、以下の手順により母粒子を製造した。
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた混合器に重合体一次粒子分散液A1と20%DBS水溶液を仕込み、内温10℃で3分間均一に混合した。続いて内温10℃で攪拌を続けながら第一硫酸鉄の5%水溶液をFeSO・7HOとして0.52部を4分かけて添加してからシアン顔料分散液を4分かけて添加し、内温10℃で均一に混合し、更に同一の条件のまま0.5%硫酸ア
ルミニウム水溶液を滴下した(樹脂固形分に対しての固形分が0.10部)。その後49分かけて内温44℃に昇温して、更に200分かけて50℃まで昇温した。ここでマルチサイザーを用いて体積中位径を測定したところ5.3μmであった。その後、重合体一次粒子分散液A1(後添加分)を8分かけて添加してそのまま30分保持し、続いて20%DBS水溶液(固形分として6部)を8分かけて添加してから88分かけて95℃に昇温して94分保持した。
その後20分かけて30℃まで冷却して得られたスラリーを抜き出し、5種C(東洋濾紙株式会社製 No5C)のろ紙を用いてアスピレーターにより吸引ろ過をした。ろ紙上に残ったケーキを攪拌機(プロペラ翼)を備えたステンレス容器に移し、電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水を加え攪拌する事により均一に分散させ、その後30分間攪拌したままとした。
その後、再度5種C(東洋濾紙株式会社製 No5C)の濾紙を用いてアスピレーターにより吸引ろ過をし、再度ろ紙上に残った固形物を攪拌機(プロペラ翼)を備え電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水の入った容器に移し、攪拌する事により均一に分散させ30分間攪拌したままとした。この工程を5回繰り返したところ、ろ液の電気伝導度は2μS/cmとなった。
ここで得られたケーキをステンレス製バッドに高さ20mmとなる様に敷き詰め、40℃に設定された送風乾燥機内で48時間乾燥する事により、トナー母粒子Aを得た。得られたトナー母粒子Aの体積中位径は5.6μm、平均円形度は、0.975であった。
<重合体一次粒子分散液B1(シェル用)の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、20%DBS水溶液2.0部、脱塩水355部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。90℃に到達したところで、下記の「先投入用開始剤水溶液」を添加した。
その後、上記液の攪拌を続けたまま、そこへ下記の「重合性モノマー類等」と「乳化剤水溶液」との混合物を5時間かけて添加した。この混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、下記の「開始剤水溶液」を重合開始0分後から6.0時間かけて添加し、更に攪拌を続けたまま内温90℃のまま1時間保持した。
[重合性モノマー類等]
スチレン 100.0部
アクリル酸 0.5部
トリクロロブロモメタン 0.5部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 42.1部
[先投入用開始剤水溶液]
8質量%過酸化水素水溶液 3.2部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 3.2部
[開始剤水溶液]
8質量%過酸化水素水溶液 18.9部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 18.9部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液B1を得た。ナノトラックを用いて測定した体積平均径(Mv)は156nmであり、固形分濃度は19.6質量%であった。
<母粒子Bの製造>
重合体一次粒子分散液A1 固形分として90部(分散液A1:318.1kg/固形分:71.2kg コア用)
重合体一次粒子分散液B1 固形分として10部(分散液B1:40.4kg/固形分:7.9kg シェル用)
シアン顔料分散液(大日精化社製EP750) 着色剤固形分として4.4部
20%DBS水溶液 円形化工程では、固形分として0.1部
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた混合器(容積1000L、内径850mm)に重合体一次粒子分散液A1を仕込み、20%DBS水溶液0.05部を添加し、内温10℃で10分間均一に混合した。続いて内温10℃で、101rpmで攪拌させて、硫酸カリウムの5質量%水溶液を、KSOとして0.12部を1分かけて連続添加してから、シアン顔料分散液を5分かけて連続添加し、内温10℃で均一に混合した。
その後、硫酸アルミニウムの0.5質量%水溶液を固形分で0.2部を30分かけて連続添加、さらに脱塩水0.2部を30分かけて添加してから、回転数101rpmのまま内温を54.0℃に90分かけて昇温した。次いで、30分後に1.0℃昇温した後、55.0℃で保持し、マルチサイザーを用いて体積中位径を測定し6.00μmまで成長させた。
その後、内温55.0℃、回転数101rpmのまま、重合体一次粒子分散液B1を15分かけて連続添加してそのまま60分保持した。このとき、粒子のDv50が6.15μmであった。続いて、そのままの回転数のまま20%DBS水溶液(固形分として6部)と水0.04部の混合水溶液を30分かけて添加しながら90℃に昇温し、その後、101.5℃まで昇温して、1.5時間かけて平均円形度が0.974になるまで、この条件で加熱及び攪拌を続けた。その後、50分かけて20℃まで冷却し、トナー母粒子のスラリーを得た。このとき、粒子の体積中位径は6.36μm、個数中位径は5.94μm、分布(体積中位径)/(個数中位径)は1.071、平均円形度は0.978であった。
得られたスラリーを全量、目開き24μmの篩を装着した湿式電磁篩振盪機(AS200/株式会社レッチェ)を用いて、粗大粒子の除去を目的に濾過処理を行い、攪拌装置付きのタンクにて一旦蓄えた。その後、このスラリーを濾布(ポリエステル TR815C、中尾フィルター工業/厚み0.3mm/通気度48(cc/cm/min))が装着された横型遠心分離機(HZ40Si型/三菱化工機株式会社)へ、加速度800G条件で遠心脱水洗浄を行った。電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水を、リムから溢れない速度でスラリー固形分の約50倍量加えると、濾液の電気伝導度が2μS/cmとなった。最後に十分水を振り切り、掻き取り装置でケーキを回収した。
ここで得られたケーキをステンレス製バットに高さ20mmとなる様に敷き詰め、40℃に設定された送風乾燥機内で48時間乾燥することにより、トナー母粒子Bを得た。
〔実施例1〕
<トナーAの製造>
トナー母粒子A(100部)に対し、ポリマー/シリカ複合体粒子(ATLAS100:キャボット社製:シリカ/ポリマー比=70/30、真比重=1.7g/cm、オクタヒドロペンタレン含有、)を4部、チタニアとシリカ複合酸化物粒子(STX501:日本アエロジル社製)を0.5部、小粒径シリカ(RY200L:日本アエロジル社製)を0.4部添加し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmで15分間攪拌・混合して篩
別することによりトナーAを得た。得られたトナーAのSF2は110であった。
〔実施例2〕
<トナーBの製造>
実施例1において、チタニアとシリカ複合酸化物粒子を、STX801(日本アエロジル社製)とした以外は実施例1と同様にしてトナーBを得た。得られたトナーBのSF2は109であった。
〔実施例3〕
<トナーA1の製造>
実施例1において、ポリマー/シリカ複合体粒子(ATLAS100:キャボット社製)を2部とした以外は実施例1と同様にしてトナーA1を得た。得られたトナーA1のSF2は110であった。
〔実施例4〕
<トナーA2の製造>
実施例3において、チタニアとシリカ複合酸化物粒子(STX501:日本アエロジル社製)を0.45部とした以外は実施例3と同様にしてトナーA2を得た。得られたトナーA2のSF2は110であった。
〔実施例5〕
<トナーA3の製造>
実施例1において、ポリマー/シリカ複合体粒子(ATLAS100:キャボット社製)を3部、チタニアとシリカ複合酸化物粒子(STX501:日本アエロジル社製)を0.1部とした以外は実施例1と同様にしてトナーA3を得た。得られたトナーA3のSF2は110であった。
〔実施例6〕
<トナーA4の製造>
実施例5において、チタニアとシリカ複合酸化物粒子(STX501:日本アエロジル社製)を0.8部とした以外は実施例5と同様にしてトナーA4を得た。得られたトナーA4のSF2は110であった。
〔実施例7〕
<トナーA5の製造>
実施例5において、チタニアとシリカ複合酸化物粒子(STX501:日本アエロジル社製)を0.5部とした以外は実施例5と同様にしてトナーA5を得た。得られたトナーA5のSF2は110であった。
〔実施例8〕
<トナーXの製造>
実施例7において、トナー母粒子Aをトナー母粒子Bとした以外は実施例7と同様にしてトナーXを得た。得られたトナーXのSF2は106であった。
〔比較例1〕
<トナーCの製造>
実施例1において、ポリマー/金属酸化物複合体粒子の代わりにシリカ(X24−9600A:信越化学社製)、及びチタニアとシリカ複合酸化物粒子の代わりにチタニア(NKT90:日本アエロジル社製)を使用した以外は実施例1と同様にしてトナーCを得た。得られたトナーCのSF2は110であった。
〔比較例2〕
<トナーDの製造>
実施例1において、チタニアとシリカ複合酸化物粒子の代わりにチタニア(NKT90:日本アエロジル社製)を使用した以外は実施例1と同様にしてトナーDを得た。得られたトナーDのSF2は110であった。
〔比較例3〕
<トナーEの製造>
比較例1において、チタニア(NKT90:日本アエロジル社製)の代わりにチタニアとシリカ複合酸化物粒子(STX501:日本アエロジル社製)を使用した以外は比較例1と同様にしてトナーEを得た。得られたトナーEのSF2は110であった。
<実写テストによるトナーの評価方法>
実写テストには、非磁性2成分接触現像方式、有機感光体(OPC)使用で、ローラー帯電、スピード30ppm、タンデム方式、熱定着方式、ブレードドラムクリーニング方式でのフルカラープリンターを用いた。
評価トナーを補給トナーホッパーに投入し、25℃・50%の環境下にて、印字率5%のチャートを合計2,000枚まで印刷を実施した。そして、前記2,000枚の印刷において500枚の印刷毎に、ベタ画像印刷し、白点やスジなどの、キャリア引きや帯電性に起因する画像欠陥の有無を目視にて確認した。判断基準は以下の通りである。
〔判断基準〕
○ :画像欠陥なし
× :画像欠陥が認められ、実使用上支障をきたす
<印字物上のかぶり>
上記2,000枚の連続実写後、一晩プリンターを放置し、翌朝また1,000枚連続印刷した後、印字物上のかぶりを以下のようにして評価した。すなわち、印刷前後の標準紙(明度:92、紙厚:75g/m、サイズ:A4)の白度差Δを日本電色製SE−6000(標準光/視野角)を計算した。尚、紙かぶりは2枚の平均とした。
判定基準は以下の通りである。
〔判断基準〕
○ :紙かぶり 1.6未満
× :紙かぶり 1.6以上
<画像濃度の評価>
かぶりの測定と同時にベタ画像を印字し、画像濃度を測定した画像濃度の測定には、分光濃度計500シリーズ(エックスライト社製)を用い、視野角は10°、観察条件はF2で測定を実施した。判定基準は以下の通りである。
〔判断基準〕
○ :IDが0.90以上
△ :ΔIDが0.70以上0.90未満
× :ΔIDが0.70未満
実施例1〜8並びに比較例1〜3についての評価結果を以下表−1に示す。
Figure 2016180984
上記表から本発明の外添剤を有するトナーを使用した場合は、画像欠陥、かぶりがなく、画像濃度も良好であることがわかる。

Claims (5)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母粒子並びに外添剤を有する静電荷像現像用トナーであって、
    前記外添剤が、第1の外添剤として、ポリマーと結合した金属酸化物を含む金属酸化物−ポリマー複合体粒子を含有し、第2の外添剤として、チタニア及びシリカを含有する複合酸化物粒子を含有する静電荷像現像用トナー。
  2. 前記トナーの下記式(2)で表されるSF2が100以上120以下である、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
    式(2):SF2=(T/S)×(1/4π)×100
    (ただし、上式(2)において、Sは粒子の投影面積、Tは粒子投影像の周囲長を表す。)
  3. 前記金属酸化物−ポリマー複合体粒子の金属酸化物が酸化ケイ素である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 熱量計測定装置における前記金属酸化物−ポリマー複合体粒子の灰分測定により定められる値A=(金属酸化物の重量/ポリマーの重量)/(金属酸化物の真比重:g/cm)が、0.5以上2.5以下である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記金属酸化物−ポリマー複合体粒子に対する熱分解ガスクロマトグラフィ質量分析により、下記式(1)で表される骨格を有する化合物が検出される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
    Figure 2016180984
    (但し、上記式(1)において、m及びnはそれぞれ独立して1〜3の整数を表す。)
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