JP2008139526A - 反射防止フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 透明基材フィルム上にハードコート層および低屈折率層が積層され、低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有するジシラン化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;およびラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、該組成物が、マトリックス成分100質量部に対し、中空シリカ粒子20〜120質量部およびグラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルム。
【選択図】 なし
Description
R=〔(n2−n1)/(n2+n1)〕2
であり、膜厚をd、光の波長をλとすると
d=λ/(4n2)
のとき、光の干渉効果は最大になる。
湿式法については、例えば、透明基材フィルム上に、直接又は他の層を介して高屈折率ハードコート層及び低屈折率層を積層してなる反射防止フィルムにおいて、上記低屈折率層がRnSi(OR´)n(R及びR´は炭素数1〜10のアルキル基を表し、m+nは4であり、m及びnはそれぞれ整数である)で表される珪素アルキシドを加水分解して調整したSiO2ゾル液から形成されたSiO2ゲル層からなることを特徴とする反射防止フィルムが開示されている(特許文献1)。しかし、上記反射防止フィルムは、最低反射率が大きいために十分な反射防止効果が得られず、また耐アルカリ性、耐汚染性が劣るという問題がある。
従来技術においての低屈折率層は、最低反射率が大きいために十分な反射防止効果が得られない。また、耐アルカリ性、耐汚染性等の特性にも改善の余地があった。
(1)透明基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に低屈折率層が積層されてなる反射防止フィルムであって、
前記低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有するジシラン化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;およびラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、
前記低屈折率層形成用組成物が、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子20〜120質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルム。
前記低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有するジシラン化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;およびラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、
前記低屈折率層形成用組成物が、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子20〜120質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルム。
XmR1 3-mSi−Y−SiR1 3-mXm (1)
(式中、R1は、炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
で示されることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の反射防止フィルム。
また、上記グラフト共重合体の添加量を適切に設定することにより、低屈折率層形成用組成物の塗工性が良好となり、低屈折率層の塗工ムラが生じない。
さらに本発明の好適な形態である、ハードコート層の厚さ、構成樹脂、フィラー等の各成分の種類および添加量を制御する形態では、低屈折率層との密着性が向上し、これにより耐アルカリ性および耐擦傷性をさらに向上させることができる。
したがって本発明によれば、とくに耐アルカリ性に優れるとともに、良好な塗工性を有し(低屈折率層の塗工ムラがない)、最低反射率が小さく、耐汚染性、耐擦傷性、透明性に優れた反射防止フィルムを提供することができる。
(透明基材フィルム)
本発明に用いる透明基材フィルムは、透明性を有するプラスチックフィルムであれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリトリメチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートフィルムなどのポリエステル系フィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルムなどのセルロース系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリメタクリル酸メチルフィルムなどのアクリル系フィルム、スチレン−アクリロニトリル共重合体フィルムなどのスチレン系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ環状オレフィンフィルムなどのポリオレフィン系フィルムなどを挙げることができる。これらの中で、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的強度と寸法安定性が良好なので好適に用いることができ、トリアセチルセルロースフィルムは、等方性と透明性が良好なので好適に用いることができる。
透明基材フィルムの厚さは、例えば20〜250μmである。
ハードコート層は、厚さが0.5〜10μmであることが好ましい。
厚さが0.5μm未満では、鉛筆硬度が低下し、耐スチールウール性も低下する。厚さが10μmを超えると、カールが強く発生し好ましくない。好ましい厚さは、0.8〜4.0μmであり、さらに好ましい厚さは、1.2〜3.0μmである。
さらに好ましい平均粒子径は、10〜70nmであり、とくに好ましい平均粒子径は、15〜50nmである。
五酸化アンチモンはパイロクロア構造を有しているものが好ましい。このようなパイロクロア構造を有するものは、プロトン伝導による導電性が高いという特性を有している。なお、パイロクロア構造とは、日本化学会誌、No.4, P.488,1983年に記載されているように、アンチモン原子を中心にして6個の酸素原子およびOH基により8面体が形成され、これら8面体の頂点共有によって形成された骨格構造をいう。
さらに好ましい配合割合は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に対し、五酸化アンチモン45〜140質量部および末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜15質量部である。
これにより、高屈折率層との密着性が高まり、その結果耐アルカリ性および耐擦傷性に優れるという効果が発揮される。
3層構成において、電離放射線硬化型樹脂および末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体の好ましい種類および配合割合は、前述の簡易構成と同様である。
本発明の反射防止フィルムは、透明基材フィルムとハードコート層との間に、両者の密着性を向上させる目的で易接着剤層を設けてもよい。易接着剤層は、透明基材フィルムとして二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを採用したときに、とくに有効である。
易接着剤層の材質は、透明であって、透明基材フィルムとハードコート層の密着性を向上させるものであれば、とくに制限されないが、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂およびそれらの共重合体等が挙げられる。易接着剤層の厚さは特に限定されないが、0.03〜0.30μmが好ましく、0.05〜0.20μmがさらに好ましい。易接着剤層は、透明基材フィルム上に公知のコーティング技術により設けることができる。
本発明における低屈折率層は、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有するジシラン化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;およびラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成される。
なお本発明において、(部分)加水分解物とは、部分加水分解物であっても、完全加水分解物であってもよいことを示す。またマトリックス成分における主成分とは、溶剤を除く有効成分中50質量%以上、特に70質量%以上の割合で含まれていることを意味する。
上記ジシラン化合物は、下記式(1)
XmR1 3-mSi−Y−SiR1 3-mXm (1)
(式中、R1は炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
で示されるジシラン化合物又はその(部分)加水分解物(以下(i)成分ともいう)であるのが好ましい。
−C2H4−(CF2)n−C2H4−
−C2H4−CF(CF3)−(CF2)n−CF(CF3)−C2H4−
−C2H4−CF(C2F5)−(CF2)n−CF(C2F5)−C2H4−
−C2H4−CF(CF3)CF2−O(CF2)nO−CF2CF(CF3)−C2H4−
(但し、nは2〜20である。)
−C2H4−C6F10−C2H4−
−C2H4−C6F4−C2H4−
−CH2CH2(CF2)nCH2CH2−
−C2H4−CF(CF3)−(CF2)n−CF(CF3)−C2H4−
(但し、nは2〜20である。)
が好ましく、特に
−CH2CH2(CF2)nCH2CH2−(n=2〜20)
が好ましい。
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)4−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)6−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)8−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)10−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)16−C2H4−Si(OCH3)3
(C2H5O)3Si−C2H4−(CF2)4−C2H4−Si(OC2H5)3
(C2H5O)3Si−C2H4−(CF2)6−C2H4−Si(OC2H5)3
(CH3O)2(CH3)Si−C2H4−(CF2)4−C2H4−Si(CH3)(OCH3)2
(CH3O)2(CH3)Si−C2H4−(CF2)6−C2H4−Si(CH3)(OCH3)2
(CH3O)(CH3)2Si−C2H4−(CF2)4−C2H4−Si(CH3)2(OCH3)
(C2H5O)(CH3)2Si−C2H4−(CF2)6−C2H4−Si(CH3)2(OC2H5)
(CH3O)3Si−C2H4−CF(CF3)−(CF2)4−CF(CF3)−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−CF(CF3)−(CF2)8−CF(CF3)−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−CF(CF3)−(CF2)12−CF(CF3)−C2H4−Si(OCH3)3
これらの中でも、好ましくは、
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)4−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)6−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)8−C2H4−Si(OCH3)3
(C2H5O)3Si−C2H4−(CF2)4−C2H4−Si(OC2H5)3
(C2H5O)3Si−C2H4−(CF2)6−C2H4−Si(OC2H5)3
の各ジシラン化合物を使用するのがよい。
Rf−SiX3 (2)
(式中、Rfはフッ素原子を1個以上含有する1価有機基、Xは加水分解性基である。)
CF3C2H4−
CF3(CF2)3C2H4−
CF3(CF2)5C2H4−
CF3(CF2)7C2H4−
CF3(CF2)9C2H4−
CF3(CF2)11C2H4−
CF3(CF2)7CONHC3H6−
CF3(CF2)7CONHC2H4NHC3H6−
CF3(CF2)7C2H4OCOC2H4SC3H6−
CF3(CF2)7C2H4OCONHC3H6−
CF3(CF2)7SO2NHC3H6−
C3F7O(CF(CF3)CF2O)pCF(CF3)CONHC3H6−
(但し、pはp≧1、特に1〜3である。)
これらの中でも、
CF3C2H4−
CF3(CF2)3C2H4−
CF3(CF2)7C2H4−
が極性部分を含んでいないため好ましい。Xは、前述の通りである。
CF3C2H4−Si(OCH3)3
CF3C2H4−Si(OC2H5)3
CF3(CF2)3C2H4−Si(OCH3)3
CF3(CF2)3C2H4−Si(OC2H5)3
CF3(CF2)5C2H4−Si(OCH3)3
CF3(CF2)7C2H4−Si(OCH3)3
CF3(CF2)7C2H4−Si(OC2H5)3
CF3(CF2)9C2H4−Si(OCH3)3
CF3(CF2)11C2H4−Si(OCH3)3
CF3(CF2)7CONHC3H6−Si(OCH3)3
CF3(CF2)7CONHC2H4NHC3H6−Si(OCH3)3
CF3(CF2)7C2H4OCOC2H4SC3H6−Si(OCH3)3
CF3(CF2)7C2H4OCONHC3H6−Si(OCH3)3
CF3(CF2)7SO2NHC3H6−Si(OCH3)3
C3F7O(CF(CF3)CF2O)pCF(CF3)CONHC3H6−Si(OCH3)3
(但し、pはp≧1である。)
これらの中でも、下記のものが好ましい。
CF3C2H4−Si(OCH3)3
CF3(CF2)3C2H4−Si(OCH3)3
CF3(CF2)7C2H4−Si(OCH3)3
また、本発明においては、上記(i)成分と(ii)成分との混合物を共加水分解したものを使用してもよい。
本発明における高屈折率層は、とくに制限されず、公知の高屈折率層を適宜採用することができる。例えば、本発明において高屈折率層は、例えば高屈折率層を形成しうるマトリックス成分に、高屈折率材料である酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、さらにこれらの金属酸化物微粒子にアンチモン、錫等の異種元素をドープした微粒子を高屈折率層形成用マトリックスに分散させ、塗料とし、これを塗布等により形成した層であることができる。
本発明では、高屈折率層形成用のマトリックスとして、ハードコート層との密着性や塗工性等の条件に適合する樹脂等から選択して用いることができ、具体的には前記ハードコート層を形成するために用いられる電離放射線硬化型樹脂、あるいは、熱硬化型樹脂等が挙げられる。中でも本発明では、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂が好ましい。該電離放射線硬化型樹脂は、ハードコート層に用いられるものと同様の成分が好ましい。
アンチモン酸亜鉛は公知であり、例えば特開平6−219743号公報、特開平9−211221号公報等に開示されている。該公報には、ZnO/Sb2 O5 のモル比が0.8〜1.2であって、5〜200nmの1次粒子径を有する導電性無水アンチモン酸亜鉛の粉末が開示され、本発明に使用することができる。また、上記アンチモン酸亜鉛は、ZnO/Sb2 O5 のモル比が0.8〜1.2となる割合で、焼成により酸化亜鉛を生成する亜鉛化合物と、焼成により酸化アンチモンを生成するアンチモン化合物との混合物を焼成することにより、製造することができる。焼成温度は、例えば500〜680℃である。
上記無水アンチモン酸亜鉛ゾルは、メタノール中では安定で凝集して粒子径が大きくなるようなことはないが、電離放射線硬化型樹脂中で不安定で凝集して粒子径が大きくなったり、分散が破壊されて分離、沈降してしまう。したがって、高屈折率層のマトリックスとして電離放射線硬化型樹脂を使用する場合、分散剤を使用してアンチモン酸亜鉛をマトリックス中に均一に分散することが好ましい。この場合の分散剤としては、カチオン系、弱カチオン系、ノニオン系あるいは両性界面活性剤が有効であり、特にアルキルアミンEO・PO付加体(例えばソルスパース20000、日本ルーブリゾール社製)、アルキルアミンEO付加体(例えばTAMNO−15、TAMNS−10及びTAMNO−5、日光ケミカル(株)製)及びエチレンジアミンPO−EO縮合物(例えばプルロニックTR−701、TR−702及びTR−704、旭電化工業(株)製)などが好ましい。その添加量はアンチモン酸亜鉛100質量部に対し、0.1〜5質量部が有効である。なお、アルキルアミンのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、ラウリル基、ステアリル基等をあげることができる。また、EO(エチレンオキサイド)やPO(プロピレンオキサイド)の付加モル数としては、アミン1モルに対し数モル〜100モルぐらいまでが適当しているが、これに限定されるものではない。
また、本発明の反射防止フィルムは表面抵抗率が1.0×1012Ω/sq.以下であることが好ましく、1.0×1010Ω/sq.以下であることがさらに好ましい。
厚さ100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(屈折率1.65)上に、易接着剤層として水分散性ポリエステル系樹脂を厚さ10nmで塗布し(屈折率1.60)、これを二軸PET(1)とし、その上に下記組成のハードコート層形成用塗料Aを乾燥膜厚2.5μmとなるように塗布し、乾燥した。続いて、高圧水銀灯により紫外線を照射して塗料を硬化させ、ハードコート層を形成した(屈折率1.57)。
次に、ハードコート層上に、下記組成の低屈折率層形成用塗料Aを乾燥膜厚70nmとなるように塗布し(低屈折率層の屈折率1.39)、120℃で加熱乾燥し、本発明の反射防止フィルムを作製した。
・電離放射線硬化型樹脂 100質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)
(日本化薬社製6官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%、屈折率1.48)
・五酸化アンチモンゾル 333質量部
(固形分100質量部)
(触媒化成工業社製、ELCOM RK−1022SBV、固形分30%、溶剤は変性アルコール、屈折率1.70)
・末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体 20質量部
(固形分9質量部)
(東亜合成社製マクロモノマーAA−6、末端メタクリレートポリメチルメタクリレート、分子量6000、固形分45%、トルエン希釈)
・光重合開始剤 7質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)184)
・光重合開始剤 1質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)907)
・溶剤 120質量部
(メチルエチルケトン(MEK)/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM))
・下記マトリックス成分A 100質量部
・中空シリカ分散液ゾル 250質量部
(固形分50質量部)
(触媒化成工業社製、ELCOM RK−1018SIV、固形分20%、溶剤はメチルイソブチルケトン(MIBK)、中空シリカの平均粒子径は、40nm)
・グラフト共重合体 67質量部
(固形分20質量部)
(東亞合成(株)製、サイマックUS−270、固形分30%、幹部分がアクリル系ポリマーであり、枝部分がシリコーンで構成された櫛型グラフトポリマー)
・溶剤 4850質量部
(メチルイソブチルケトン(MIBK))
攪拌機、コンデンサー及び温度計を備えた1リットルフラスコに、下記のジシラン化合物(1)29.9g(0.05モル)、及びt−ブタノール125gを仕込み、25℃で攪拌しているところに、0.1N酢酸水10gを10分かけて滴下。更に25℃で20時間攪拌し、加水分解を終了し、ここに縮合触媒としてアルミニウムアセチルアセトナート2g、レベリング剤としてポリエーテル変性シリコーン1gを加え、更に30分間攪拌し、得た溶液に、エタノール670g、プロピレングリコールモノメチルエーテル40g、ジアセトンアルコール40gを加えて希釈し調整した塗料。(固形分3%)
(CH3O)3Si−C2H4−C6F12−C2H4−Si(OCH3)3 (1)
(1)塗工性(低屈折率層の塗工ムラ)
反射防止フィルムを黒い紙の上に置き、三波長形蛍光ランプ[松下電器産業(株)、パルック、20W、昼白色]で照らして蛍光ランプの像の周りの反射色による塗工ムラを観察し、下記の基準により評価した。
◎: 塗工ムラがまったく認められない。
○: 塗工ムラがほとんど認められない。
△: 塗工ムラがかすかに認められる。
×: 塗工ムラが明瞭に認められる。
(2)最低反射率
分光光度計[日本分光(株)、U−best V−570]を用いて、波長380〜780nmの反射率を測定し、その最低値を記録する。波形が波打つ場合には、スムージング処理を行い最低値を求める。
(3)全光線透過率
JIS K 7361−1にしたがい、ヘーズコンピューター[日本電色工業(株) NDH2000]を用いて測定する。
(4)ヘーズ
JIS K 7136にしたがい、ヘーズコンピューター[日本電色工業(株) NDH2000]を用いて測定する。
(5)鉛筆硬度
JIS K 5400 8.4.2にしたがい、鉛筆[三菱鉛筆(株)、ユニ]を用いて塗膜のすり傷で評価する。
(6)耐スチールウール性
スチールウール[日本スチールウール(株)、#0000]を丸めて200gの荷重をかけて10往復させて擦り、傷の状態を観察し、下記の基準により耐擦傷性を判定する。
○:傷がまったくつかない。
△:傷が1〜9本認められる。
×:傷が10本以上認められる。
(7)表面抵抗率
抵抗率計〔三菱化学(株)、ハイレスターMCP−HT450〕を用いて測定した。
(8)接触角
低屈折率層の純水に対する接触角を、接触角計〔KRUSS社、DSA20 EasyDrop自動接触角計〕を用いて測定した。
(9)耐汚染性
(株)サクラクレパス、サクラマイネーム(油性)を用いて表面に文字を書き乾燥後ティッシュペーパー〔(株)クレシア、「キムワイプ」〕にて拭取り、その拭取り性を観察することにより評価した。
○:10往復以内できれいに拭取れる。
△:11〜20往復以内できれいに拭取れる。
×:20往復で拭取れない。
(10)耐アルカリ性
2%NaOH水溶液を低屈折率層表面に滴下し、20分放置後に拭取り、汚染状況を目視にて、下記の基準により判定する。
◎: 汚染が見られない。
○: 僅かに汚染される。
△: 汚染される。
×: 著しく汚染される。
実施例1において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を33質量部(固形分10質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。なお、下記例においては、実施例1と同様に低屈折率層形成用塗料中の固形分が2質量%となるように、溶剤の量を適宜調整している。
実施例1において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を100質量部(固形分30質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例1において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を23質量部(固形分7質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例1において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を127質量部(固形分38質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
なお、表1では固形分中のグラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)量(質量%)および低屈折率層形成用塗料中の固形分も併せて示した。
実施例1において、中空シリカ分散液ゾルの配合量を400質量部(固形分80質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例1において、中空シリカ分散液ゾルの配合量を550質量部(固形分110質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例1において、二軸PET(1)の替わりに、厚さ80μmのTAC(富士写真フィルム(株)製トリアセチルセルロースフィルム、フジタックTF−80UL)を使用したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例8において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を33質量部(固形分10質量部)に変更したこと以外は、実施例8を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例8において、中空シリカ分散液ゾルの配合量を550質量部(固形分110質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例1を下記のように変更し、本発明の反射防止フィルムを作製した。結果を下記表3に示す。
・二軸PET(1)において、易接着剤層の屈折率を1.57に変更した二軸PET(2)を用いた。
・ハードコート層形成用塗料Aを下記組成のハードコート層形成用塗料Bに変更した。
・ハードコート層上に下記組成の高屈折率層形成用塗料Cを乾燥膜厚80nmとなるように塗布し(高屈折率層の屈折率1.70)、硬化させ、さらに高屈折率層上に実施例1と同様の低屈折率層を設けた。
・電離放射線硬化型樹脂 100質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)
(日本化薬社製6官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%、屈折率1.48)
・末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体 20質量部
(固形分9質量部)
(東亜合成社製マクロモノマーAA−6、末端メタクリレートポリメチルメタクリレート、分子量6000、固形分45%、トルエン希釈)
・光重合開始剤 7質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)184)
・光重合開始剤 1質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)907)
・溶剤 120質量部
(メチルエチルケトン(MEK)/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM))
・マトリックス成分 100質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製6官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%)
・アンチモン酸亜鉛 400質量部
(固形分240質量部)
(日産化学製、セルナックスCX−Z603M−F2、固形分60%、屈折率1.7)
・光重合開始剤 20質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)184)
・分散剤 4質量部
(固形分0.8質量部)
(日本ルーブリゾール社製、ソルスパース20000、アルキルアミンEO・PO付加体、固形分20%)
実施例11において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を33質量部(固形分10質量部)に変更したこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表3に示す。
実施例11において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を100質量部(固形分30質量部)に変更したこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表3に示す。
実施例11において、二軸PET(2)の替わりに、厚さ80μmのTAC(富士写真フィルム(株)製トリアセチルセルロースフィルム、フジタックTF−80UL)を使用したこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表3に示す。
実施例14において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を33質量部(固形分10質量部)に変更したこと以外は、実施例14を繰り返した。結果を下記表3に示す。
実施例1において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を10質量部(固形分3質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を140質量部(固形分42質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)を使用しなかったこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)および中空シリカ分散液ゾルを使用しなかったこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、中空シリカ分散液ゾルの配合量を700質量部(固形分140質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、マトリックス成分Aの替わりに、特開平10−726号公報に記載の実施例1の下記SiO2ゾル溶液を用いたマトリックス成分Bを使用したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表5に示す。
SiO2ゾル溶液:メチルトリエトキシシラン(MTEOS)が理想的にSiO2又はSiO1.5に加水分解及び縮合したと仮定した時の固形分濃度が3質量%となるように、MTEOSを溶媒であるメチルエチルケトンに溶解し、液温が25℃に安定するまで30分間攪拌した(A液)。A液中に、触媒である濃度0.05Nの塩酸をMTEOSのアルコキシド基と等モル量加え、25℃で3時間加水分解を行った。(B液)。このB液に、硬化剤として酢酸ナトリウムと酢酸とを混合したものを加え、25℃で1時間攪拌しSiO2ゾル溶液とした。(固形分3%)
比較例6において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)を使用しなかったこと以外は、比較例6を繰り返した。結果を下記表5に示す。
比較例6において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)および中空シリカ分散液ゾルを使用しなかったこと以外は、比較例6を繰り返した。結果を下記表5に示す。
実施例11において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を10質量部(固形分3質量部)に変更したこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表6に示す。
実施例11において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を140質量部(固形分42質量部)に変更したこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表6に示す。
実施例11において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)を使用しなかったこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表6に示す。
実施例11において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)および中空シリカ分散液ゾルを使用しなかったこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表6に示す。
実施例11において、中空シリカ分散液ゾルの配合量を700質量部(固形分140質量部)に変更したこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表6に示す。
実施例11において、低屈折率層形成用塗料Aの替わりに、特開平10−726号公報に記載の実施例1の下記SiO2ゾル溶液からなるを用いた低屈折率層形成用塗料Bを使用したこと以外は、実施例11を繰り返した。結果を下記表7に示す。
SiO2ゾル溶液:メチルトリエトキシシラン(MTEOS)が理想的にSiO2又はSiO1.5に加水分解及び縮合したと仮定した時の固形分濃度が3質量%となるように、MTEOSを溶媒であるメチルエチルケトンに溶解し、液温が25℃に安定するまで30分間攪拌した(A液)。A液中に、触媒である濃度0.05Nの塩酸をMTEOSのアルコキシド基と等モル量加え、25℃で3時間加水分解を行った。(B液)。このB液に、硬化剤として酢酸ナトリウムと酢酸とを混合したものを加え、25℃で1時間攪拌しSiO2ゾル溶液とした。(固形分3%)
比較例14において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)を使用しなかったこと以外は、比較例14を繰り返した。結果を下記表7に示す。
比較例14において、グラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)および中空シリカ分散液ゾルを使用しなかったこと以外は、比較例14を繰り返した。結果を下記表7に示す。
実施例1において、ハードコート層形成用塗料Aの乾燥膜厚を0.3μmに変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表8に示す。
実施例11において、ハードコート層形成用塗料Bに、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体(東亜合成社製マクロモノマーAA−6)を使用しなかったハードコート層形成用塗料Dを使用したこと以外は実施例11を繰り返した。結果を下記表9に示す。
・実施例1は、特定のジシラン化合物を含むマトリックス成分と、特定構造を有するグラフト共重合体とを併用し、グラフト共重合体の添加量を適切に設定しているので、中空シリカ粒子を多量に添加した場合でも、耐アルカリ性が損なわれない。また、低屈折率層形成用組成物の塗工性が良好となり、低屈折率層の塗工ムラが生じない。さらに、最低反射率、全光線透過率、ヘーズ、鉛筆硬度、耐スチールウール性、表面抵抗率、耐汚染性が良好となった。
・実施例2は、グラフト共重合体の添加量が10質量部とやや低めであるので、耐アルカリ性が○評価であった。
・実施例3は、グラフト共重合体の添加量が30質量部とやや高めであるので、塗工性が○評価であった。
・実施例4は、グラフト共重合体の添加量が7質量部と低めであるので、耐アルカリ性が△評価であった。
・実施例5は、グラフト共重合体の添加量が38質量部と高めであるので、塗工性が△評価であった。
・実施例6は、中空シリカの添加量が80質量部である例であり、最低反射率が実施例1より良好であった。
・実施例7は、中空シリカの添加量が110質量部である例であり、最低反射率が実施例1より良好であり、耐アルカリ性が○評価であった。
・実施例8〜10は、透明基材フィルムとしてTACを使用した例で、二軸PETより最低反射率が低い値であり、その他の性能については、二軸PETと同様の物性挙動を示した。
・実施例11〜15は、3層構成の例で、簡易構成より最低反射率が低い値であり、その他の性能については、簡易構成と同様の物性挙動を示した。
・実施例16は、ハードコート層の厚さが、本発明における好ましい形態から外れているので、鉛筆硬度および耐スチールウール性がやや低下した。
・実施例17は、ハードコート層形成用塗料に、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体を添加しなかったので、耐スチールウール性および耐アルカリ性がやや損なわれた。
・比較例2は、グラフト共重合体の添加量が42質量部であり、本発明の範囲外であるので、塗工性が×評価であった。
・比較例3は、グラフト共重合体を添加しない例であるので、耐汚染性、耐アルカリ性が×評価であった。
・比較例4は、グラフト共重合体および中空シリカを添加しない例であるので、最低反射率が大きく、耐汚染性が×評価、耐アルカリ性が△評価であった。
・比較例5は、中空シリカの添加量が140質量部添加であり、本発明の範囲外であるので、耐アルカリ性が×評価であった。
・比較例6〜8は、低屈折率層のマトリックス成分として特開平10−726号公報の実施例1記載の低屈折率塗料(メチルトリエトキシシラン成分)を使用した例であり、本発明におけるジシラン化合物をマトリックス成分として使用した例に比べ、耐アルカリ性が悪く、最低反射率、塗工性および耐汚染性をともに満足することはできなかった。
・比較例9は、グラフト共重合体の添加量が3質量部であり、本発明の範囲外であるので、耐汚染性、耐アルカリ性が、×評価であった。
・比較例10は、グラフト共重合体の添加量が42質量部であり、本発明の範囲外であるので、塗工性が×評価であった。
・比較例11は、グラフト共重合体を添加しない例であるので、耐汚染性、耐アルカリ性が×評価であった。
・比較例12は、グラフト共重合体および中空シリカを添加しない例であるので、最低反射率が大きく、耐汚染性が×評価、耐アルカリ性が△評価であった。
・比較例13は、中空シリカの添加量が140質量部添加であり、本発明の範囲外であるので、耐アルカリ性が×評価であった。
・比較例14〜16は、低屈折率層のマトリックス成分として特開平10−726号公報の実施例1記載の低屈折率塗料(メチルトリエトキシシラン成分)を使用した例であり、本発明におけるジシラン化合物をマトリックス成分として使用した例に比べ、耐アルカリ性が悪く、最低反射率、塗工性および耐汚染性をともに満足することはできなかった。
Claims (9)
- 透明基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に低屈折率層が積層されてなる反射防止フィルムであって、
前記低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有するジシラン化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;およびラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、
前記低屈折率層形成用組成物が、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子20〜120質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルム。 - 透明基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に高屈折率層および低屈折率層がこの順で積層されてなる反射防止フィルムであって、
前記低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有するジシラン化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;およびラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、
前記低屈折率層形成用組成物が、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子20〜120質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルム。 - 前記ジシラン化合物が、下記式(1)
XmR1 3-mSi−Y−SiR1 3-mXm (1)
(式中、R1は、炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
で示されることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。 - 前記中空シリカ粒子の平均粒子径が、5〜100nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
- 前記ラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位からなる幹部分が、アクリル系ポリマーであることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
- 前記透明基材フィルムが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはトリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 前記ハードコート層の厚さが0.5〜10μmであり、前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、五酸化アンチモン20〜600質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記ハードコート層の厚さが0.5〜10μmであり、前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜20質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項2に記載の反射防止フィルム。
- 前記高屈折率層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、アンチモン酸亜鉛を100〜600質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項2に記載の反射防止フィルム。
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