JP2008116597A - 反射防止フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 二軸延伸PET上にハードコート層を有し、さらにその上に高屈折率層および低屈折率層をこの順で有する反射防止フィルムであって、前記ハードコート層の厚さが0.5〜5μmであり、前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜20質量部を配合し、これを硬化して形成されたものであり、前記ハードコート層の屈折率が1.47〜1.51であり、前記PETとハードコート層との間には、易接着剤層が設けられ、かつ前記易接着剤層の屈折率が1.56〜1.59である反射防止フィルム。
【選択図】 図1
Description
しかし、従来の反射防止フィルムは、干渉縞が目立つという課題がある。
干渉縞は、透明な薄膜に白色光があたると、薄膜の表面から反射する光といったん薄膜に入ってその後ろの面から反射する光が干渉を起こして、部分的な虹彩状色彩が見られる現象である。これは見る方向により強めあう波長が変わるためである。この現象は使用者にとって見づらいばかりか不快な印象を与える場合があり、改善を求められている。
また特許文献2には、高いハードコート性及び透視解像性を維持しながら、透明ハードコート膜の厚みムラに起因する干渉縞が目立たない透明ハードコートフィルムとして、透明高分子フィルムと、該透明高分子フィルムの少なくとも一方の面に設けられた透明ハードコート膜とを有し、L*a*b*表色系におけるb*値が0.5以下である透明ハードコートフィルムが提案されている。しかし、ハードコートフィルムは、それぞれの用途に応じて色調が選ばれるものであり、b*値を0.5以下に限るとその用途も限られてしまう。
さらに特許文献3には、良好な分散性を有する金属酸化物超微粒子を含有する電離放射線硬化型樹脂を用いてハードコート層を形成し、干渉縞の発生を防止したハードコート層を有する光学材料用プラスチックフィルムの製造方法として、酸化ケイ素皮膜を形成し、さらにカップリング剤で表面処理した金属酸化物超微粒子を電離放射線硬化型樹脂に分散させ、該樹脂を基材プラスチックフィルムに塗工する方法が提案されている。しかし、粒径数十nmの金属酸化物超微粒子に酸化ケイ素皮膜を形成し、カップリング剤で表面処理して、樹脂中に分散させる工程は煩雑であり、コスト高にならざるを得ない。
なお干渉縞の課題は、上記従来技術ではいずれも完全に解消されていない。
また現在のところ、干渉縞の課題が解消され、しかも最低反射率が低く、耐スチールウール性、帯電防止性、カール性に優れたものは知られていない。
(1)二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に高屈折率層および低屈折率層をこの順で有する反射防止フィルムであって、
前記ハードコート層の厚さが0.5〜5μmであり、
前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜20質量部を配合し、これを硬化して形成されたものであり、
前記ハードコート層の屈折率が1.47〜1.51であり、
前記基材フィルムとハードコート層との間には、易接着剤層が設けられ、かつ
前記易接着剤層の屈折率が1.56〜1.59であることを特徴とする反射防止フィルム。
(基材フィルム)
本発明に用いる基材フィルムは、透明性を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる。二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的強度と寸法安定性が良好なので好適に用いられる。
基材フィルムの屈折率は、通常1.64〜1.66である。なお、本発明でいう屈折率とは、JIS K 7142に準じ、アッベ屈折計を用いて測定した値である。また基材フィルムの厚さは、例えば20〜250μmである。
本発明におけるハードコート層は、以下の(1)、(2)および(3)の要件を満たす必要がある。
(1)厚さが0.5〜5μmである。
厚さが0.5μm未満では、鉛筆硬度が低下し、耐スチールウール性も低下する。厚さが5μmを超えると、干渉縞の防止効果が発揮されない。好ましい厚さは、0.8〜4.0μmであり、さらに好ましい厚さは、1.2〜3.0μmである。
さらに好ましい配合割合は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に対し、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜15質量部である。
本発明の反射防止フィルムは、基材フィルムとハードコート層との間に、両者の密着性を向上させるとともに干渉縞の防止効果を向上させる目的で易接着剤層が設けられる。
本発明における易接着剤層は、屈折率が1.56〜1.59であることが必要である。屈折率のこの範囲を外れると、干渉縞の防止効果が発現しない。さらに好ましい屈折率は、1.57〜1.58である。
易接着剤層の材質は、上記屈折率の範囲を満たし、透明であって、基材フィルムとハードコート層の密着性を向上させるものであれば、とくに制限されないが、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂およびそれらの共重合体等が挙げられる。易接着剤層の厚さは特に限定されないが、0.03〜0.30μmが好ましく、0.05〜0.20μmがさらに好ましい。易接着剤層は、基材フィルム上に公知のコーティング技術により設けることができる。
本発明の反射防止フィルムは、前記ハードコート層上に高屈折率層を設けてなる。本発明における高屈折率層は、とくに制限されず、公知の高屈折率層を適宜採用することができる。例えば、本発明において高屈折率層は、例えば高屈折率層を形成しうるマトリックス成分に、高屈折率材料である酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、さらにこれらの金属酸化物微粒子にアンチモン、錫等の異種元素をドープした微粒子を高屈折率層形成用マトリックスに分散させ、塗料とし、これを塗布等により形成した層であることができる。
本発明では、高屈折率層形成用のマトリックスとして、ハードコート層との密着性や塗工性等の条件に適合する樹脂等から選択して用いることができ、具体的には前記ハードコート層を形成するために用いられる電離放射線硬化型樹脂、あるいは、熱硬化型樹脂等が挙げられる。中でも本発明では、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂が好ましい。該電離放射線硬化型樹脂は、ハードコート層に用いられるものと同様の成分が好ましい。
アンチモン酸亜鉛は公知であり、例えば特開平6−219743号公報、特開平9−211221号公報等に開示されている。該公報には、ZnO/Sb2 O5 のモル比が0.8〜1.2であって、5〜200nmの1次粒子径を有する導電性無水アンチモン酸亜鉛の粉末が開示され、本発明に使用することができる。また、上記アンチモン酸亜鉛は、ZnO/Sb2 O5 のモル比が0.8〜1.2となる割合で、焼成により酸化亜鉛を生成する亜鉛化合物と、焼成により酸化アンチモンを生成するアンチモン化合物との混合物を焼成することにより、製造することができる。焼成温度は、例えば500〜680℃である。
上記無水アンチモン酸亜鉛ゾルは、メタノール中では安定で凝集して粒子径が大きくなるようなことはないが、電離放射線硬化型樹脂中で不安定で凝集して粒子径が大きくなったり、分散が破壊されて分離、沈降してしまう。したがって、高屈折率層のマトリックスとして電離放射線硬化型樹脂を使用する場合、分散剤を使用してアンチモン酸亜鉛をマトリックス中に均一に分散することが好ましい。この場合の分散剤としては、カチオン系、弱カチオン系、ノニオン系あるいは両性界面活性剤が有効であり、特にアルキルアミンEO・PO付加体(例えばソルスパース20000、日本ルーブリゾール社製)、アルキルアミンEO付加体(例えばTAMNO−15、TAMNS−10及びTAMNO−5、日光ケミカル(株)製)及びエチレンジアミンPO−EO縮合物(例えばプルロニックTR−701、TR−702及びTR−704、旭電化工業(株)製)などが好ましい。その添加量はアンチモン酸亜鉛100質量部に対し、0.1〜5質量部が有効である。なお、アルキルアミンのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、ラウリル基、ステアリル基等をあげることができる。また、EO(エチレンオキサイド)やPO(プロピレンオキサイド)の付加モル数としては、アミン1モルに対し数モル〜100モルぐらいまでが適当しているが、これに限定されるものではない。
本発明における低屈折率層は、とくに制限されず、公知の低屈折率層を適宜採用することができる。例えば、低屈折率層を形成しうるマトリックス成分に、低屈折率材料であるポリシロキサン、中空シリカ、フッ化マグネシウム、フッ素樹脂などの微粒子を分散させ、塗料とし、これを塗布等により形成した層であることができる。
本発明では、マトリックス成分としてシリコーン骨格を有する材料を使用するのが好ましく、さらに好ましくは、当該マトリックス成分100質量部に中空シリカ粒子を20〜100質量部を含む低屈折率層が好ましい。このような低屈折率層によれば、最低反射率を落とさずに優れた耐アルカリ性を示す反射防止フィルムを提供できる。
加水分解性有機珪素化合物としては、一般式RnSi(OR')4-n〔R、R':アルキル基、アリール基、ビニル基、アクリル基、等の炭化水素基、n=0、1、2または3〕で表されるアルコキシシランを用いることができる。特にテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシランなどのテトラアルコキシシランが好ましく用いられる。アルコキシシランの加水分解・部分縮合物が加熱により縮合硬化していく過程を経て、主骨格がシロキサン結合で構成される硬化被膜を形成する。
(式中、R1は炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
−C2H4−(CF2)n−C2H4−
−C2H4−CF(CF3)−(CF2)n−CF(CF3)−C2H4−
−C2H4−CF(C2F5)−(CF2)n−CF(C2F5)−C2H4−
−C2H4−CF(CF3)CF2−O(CF2)nO−CF2CF(CF3)−C2H4−
(但し、nは2〜20である。)
−C2H4−C6F10−C2H4−
−C2H4−C6F4−C2H4−
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)4−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)6−C2H4−Si(OCH3)3
(CH3O)3Si−C2H4−(CF2)8−C2H4−Si(OCH3)3
(C2H5O)3Si−C2H4−(CF2)4−C2H4−Si(OC2H5)3
(C2H5O)3Si−C2H4−(CF2)6−C2H4−Si(OC2H5)3
等が挙げられる。
Rf−SiX3 (2)
(式中、Rfはフッ素原子を1個以上含有する1価有機基、Xは加水分解性基である。)
Rfはフッ素原子を1個以上、好ましくは3〜25個、特に好ましくは3〜17個含有するのが好ましい。さらに好ましいRfは下記のものを例示することができる。
CF3C2H4−
CF3(CF2)3C2H4−
CF3(CF2)7C2H4−
Xは、前述の通りである。
また、本発明の反射防止フィルムは表面抵抗率が1.0×1012Ω/sq.以下であることが好ましく、1.0×1010Ω/sq.以下であることがさらに好ましい。
厚さ100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(屈折率1.65)上に、易接着剤層として水分散性ポリエステル系樹脂を厚さ0.1μmで塗布し(屈折率1.57)、その上に下記組成のハードコート層形成用塗料を乾燥膜厚2.5μmとなるように塗布し、乾燥した。続いて、高圧水銀灯により紫外線を照射して塗料を硬化させ、ハードコート層を形成した(屈折率1.49)。
次に、ハードコート層上に、下記組成の高屈折率層形成用塗料B−1を乾燥膜厚80nmとなるように塗布し(高屈折率層の屈折率1.70)、乾燥し、さらに高屈折率層上に下記組成の低屈折率層形成用塗料A−1を乾燥膜厚70nmとなるように塗布し(低屈折率層の屈折率1.39)、乾燥し、本発明の反射防止フィルムを作製した。
・電離放射線硬化型樹脂 100質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製6官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%)
・末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体 20質量部
(固形分9質量部)
(東亜合成社製マクロモノマーAA−6、
末端メタクリレートポリメチルメタクリレート、分子量6000、
固形分45%、トルエン希釈)
・光重合開始剤 7質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)184)
・光重合開始剤 1質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)907)
・溶剤 120質量部
(メチルエチルケトン(MEK)/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM))
・マトリックス成分 100質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製6官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%)
・アンチモン酸亜鉛 400質量部
(固形分240質量部)
(日産化学製、セルナックスCX−Z603M−F2、固形分60%、
屈折率1.7)
・光重合開始剤 20質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)184)
・分散剤 4質量部
(固形分0.8質量部)
(日本ルーブリゾール社製、ソルスパース20000、
アルキルアミンEO・PO付加体、固形分20%)
・下記マトリックス成分 100質量部
・中空シリカ粒子 7質量部
(触媒化成工業社製、ELCOM RK−1018SIV、中空シリカ分散ゾル、
固形分20%、溶剤はメチルイソブチルケトン(MIBK))
・溶剤 42質量部
(メチルイソブチルケトン(MIBK))
攪拌機、コンデンサー及び温度計を備えた1リットルフラスコに、下記のジシラン化合物(1)29.9g(0.05モル)、及びt−ブタノール125gを仕込み、25℃で攪拌しているところに、0.1N酢酸水10gを10分かけて滴下。更に25℃で20時間攪拌し、加水分解を終了し、ここに縮合触媒としてアルミニウムアセチルアセトナート2g、レベリング剤としてポリエーテル変性シリコーン1gを加え、更に30分間攪拌し、得た溶液に、エタノール670g、プロピレングリコールモノメチルエーテル40g、ジアセトンアルコール40gを加えて希釈し調整した塗料。(固形分3%)
(CH3O)3Si−C2H4−C6F12−C2H4−Si(OCH3)3 (1))
(1)最低反射率
分光光度計[日本分光(株)、U−best V−570]を用いて、波長380〜780nmの反射率を測定し、その最低値を記録する。波形が波打つ場合には、スムージング処理を行い最低値を求める。
(2)全光線透過率
JIS K 7361−1にしたがい、ヘーズコンピューター[スガ試験機(株)、HZ−1]を用いて測定する。
(3)ヘーズ
JIS K 7136にしたがい、ヘーズコンピューター[スガ試験機(株)、HZ−1]を用いて測定する。
(4)鉛筆硬度
JIS K 5400 8.4.2にしたがい、鉛筆[三菱鉛筆(株)、ユニ]を用いて塗膜のすり傷で評価する。
(5)耐スチールウール性
スチールウール[日本スチールウール(株)、#0000]を丸めて200gの荷重をかけて10往復させて擦り、傷の状態を観察し、下記の基準により耐擦傷性を判定する。
○:傷がまったくつかない。
△:傷が1〜9本認められる。
×:傷が10本以上認められる。
(6)表面抵抗率
抵抗率計〔三菱化学(株)、ハイレスターMCP−HT450〕を用いて測定した。
(7)カール性
10cm×10cmのサイズにサンプルを作成し、サンプルを水平面に置いた際の4隅のカール高さを測定し、下記の基準により判定する。
○:カール高さが20mm未満
△:カール高さが20mm以上50mm未満
×:カール高さが50mm以上
(8)耐アルカリ性
1%NaOH水溶液をフィルム表面に滴下し、30分放置後に拭取り、汚染状況を目視にて、下記の基準により判定する。
によって測定した。
○:汚染が見られない。
△:僅かに汚染される。
×:著しく汚染される。
(9)反射率のうねり振幅(545nm)
紫外可視赤外分光光度計〔日本分光(株)、V−570〕を用いて、可視光線領域の試料(基材フィルム上にハードコート層のみを塗工したフィルムサンプル)の反射スペクトルを得た。その反射スペクトルは、虹彩の程度に伴ってスペクトル曲線のうねりが増幅する。波長545nmの反射スペクトルのうねりにおいて、該波長にかかる前後のうねり振幅(極大値−極小値)を求め、下記の基準により判定する。三波長蛍光灯(F10光源)では、反射スペクトルにおいて特定の波長が強く、435nm、545nm、610nm付近に3つの強いピークが見られる。干渉縞に関しては、特に545nmピーク周辺の影響が大きいため、波長545nmにおける反射スペクトルのうねり振幅を測定する。さらに詳しい反射率のうねり振幅(545nm)の測定方法としては、図1に示すように、まず、545nmにおける反射率R%を基準点として、その短波長側又は長波長側の直近の極大値と短波長側又は長波長側の直近の極小値を定め、その極大値−極小値の反射率R%の差を反射率のうねり振幅(545nm)とする。
◎:反射率のうねり振幅が、0.40%未満
○:反射率のうねり振幅が、0.40%以上、0.6%未満
△:反射率のうねり振幅が、0.60%以上、0.80%未満
×:反射率のうねり振幅が、0.80%以上
(10)干渉縞
反射防止フィルムを黒い紙の上に置き、三波長形蛍光ランプ[松下電器産業(株)、パルック、20W、昼白色]で照らして蛍光ランプの像の周りの干渉縞を観察し、下記の基準により干渉縞を判定する。
◎:干渉縞がまったく認められない。
○:干渉縞がほとんど認められない。
△:干渉縞がかすかに認められる。
×:干渉縞が明瞭に認められる。
実施例1において、ハードコート層の厚さを1.5μmとしたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例1において、ハードコート層の厚さを4.0μmとしたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例1において、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)の替わりに、PETA(ペンタエリスリトールトリアクリレート、3官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%)を用いたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例1において、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体(マクロモノマーAA−6)の添加量を30質量部(固形分13.5質量部)に変更するとともに、易接着剤層の屈折率を1.58に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例1において、易接着剤層の屈折率を1.56に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例1において、易接着剤層の屈折率を1.59に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例1において、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)の替わりに、三菱レイヨン社製、ダイヤビームUK−4153(EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、固形分100%)を用いたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。なお、ハードコート層の屈折率は1.47である。
実施例1において、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)100質量部の替わりに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)60質量部、日本化薬社製、カヤラッドEX−2320(臭素化ビスフェノールAエポキシアクリレートモノマー、固形分100%)40質量部を用いたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。なお、ハードコート層の屈折率は1.51である。
実施例1において、低屈折率層形成用塗料を下記のように変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表3に示す。
・触媒化成工業社製、ELCOM P−5012、シリカマトリックス、フッ素シリコーン系マトリックスに中空シリカ粒子(粒子径40〜60nm)を添加、固形分2質量%、主溶剤イソプロピルアルコール。該塗料により形成された低屈折率層の屈折率は1.40。
・攪拌機、コンデンサー及び温度計を備えた1リットルフラスコに、下記のジシラン化合物(1)29.9g(0.05モル)、及びt−ブタノール125gを仕込み、25℃で攪拌しているところに、0.1N酢酸水10gを10分かけて滴下。更に25℃で20時間攪拌し、加水分解を終了し、ここに縮合触媒としてアルミニウムアセチルアセトナート2g、レベリング剤としてポリエーテル変性シリコーン1gを加え、更に30分間攪拌し、得た溶液に、エタノール670g、プロピレングリコールモノメチルエーテル40g、ジアセトンアルコール40gを加えて希釈し調整した塗料。
(CH3O)3Si−C2H4−C6F12−C2H4−Si(OCH3)3 (1)
固形分3%、該塗料により形成された低屈折率層の屈折率は1.41。
実施例1において、易接着剤層として水分散性ウレタン系樹脂を厚さ0.1μmで塗布した(屈折率1.55)こと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、易接着剤層の屈折率を1.60に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、ハードコート層の厚さを0.2μmに変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、ハードコート層の厚さを6μmに変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、マクロモノマーAA−6を添加しなかったこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
実施例1において、マクロモノマーAA−6の添加量を49質量部(固形分22質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表5に示す。
実施例1において、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)の替わりに、東亞合成社製、アロニックスM−310(PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、固形分100%)を用いたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表5に示す。なお、ハードコート層の屈折率は1.46である。
実施例1において、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)100質量部の替わりに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)40質量部、日本化薬社製、カヤラッドEX−2320(臭素化ビスフェノールAエポキシアクリレートモノマー、固形分100%)60質量部を用いたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表5に示す。なお、ハードコート層の屈折率は1.52である。
実施例1において、ハードコート層をJSR社製、商品名デソライト7528に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表5に示す。なお、デソライト7528の屈折率は1.52である。
これに対し、比較例1は、易接着剤層の屈折率が1.55であり、本発明の範囲外であるので、干渉縞が×評価となっている。比較例2は、易接着剤層の屈折率が1.60であり、本発明の範囲外であるので、干渉縞が×評価となっている。比較例3は、ハードコート層の厚さが0.2μmであり、本発明の範囲外であるので、鉛筆硬度がHBと低下し、耐スチールウール性も劣る結果となっている。さらに干渉縞も×評価である。比較例4は、ハードコート層の厚さが6μmであり、本発明の範囲外であるので、干渉縞が×評価となった。比較例5は、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体(マクロモノマーAA−6)をハードコート層に添加していないので、カール性が×評価である。さらに干渉縞も×評価となった。比較例6は、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体(マクロモノマーAA−6)添加量が、49質量部(固形分22質量部)であり、本発明の範囲外であるので、干渉縞が×評価となった。比較例7は、ハードコート層の屈折率が1.46であり、本発明の範囲外であるので、干渉縞が×評価となった。比較例8は、ハードコート層の屈折率が1.52であり、本発明の範囲外であるので、干渉縞が×評価となった。比較例9は、ハードコート層の屈折率が1.52であり、本発明の範囲外であるので、干渉縞が×評価となった。
比較例1〜9の基材フィルム上にハードコート層のみを塗布したフィルムの反射率のうねり振幅(545nm)の値は、0.85〜1.05%で、いずれも×評価である。比較例1〜9の反射防止フィルムの干渉縞の評価もいずれも×評価で、上記の反射率のうねり振幅(545nm)の値と対応した結果となっている。
Claims (5)
- 二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に高屈折率層および低屈折率層をこの順で有する反射防止フィルムであって、
前記ハードコート層の厚さが0.5〜5μmであり、
前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜20質量部を配合し、これを硬化して形成されたものであり、
前記ハードコート層の屈折率が1.47〜1.51であり、
前記基材フィルムとハードコート層との間には、易接着剤層が設けられ、かつ
前記易接着剤層の屈折率が1.56〜1.59であることを特徴とする反射防止フィルム。 - 前記分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートが、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記高屈折率層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、アンチモン酸亜鉛を100〜600質量部を配合し、これを硬化して形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記低屈折率層が、シリコーン骨格を有するマトリックス成分100質量部に中空シリカ粒子を20〜100質量部を含むことを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記中空シリカ粒子の平均粒子径が、5〜100nmであることを特徴とする請求項4に記載の反射防止フィルム。
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