JP5222605B2 - 反射防止フィルム - Google Patents

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本発明は、反射防止フィルムに関するものであり、詳しくは、該反射防止フィルムを表面に貼ったプラズマディスプレイテレビを移設する際に、該反射防止フィルム表面とプラズマディスプレイテレビの外側の枠材とがこすれて生じる音(ノイズ)が発生せず、ブロッキング、塗工性に優れ、さらに、耐汚染性、耐アルカリ性に優れた反射防止フィルムに関するものである。
パーソナルコンピュータ、テレビジョン、カーナビゲータ、携帯電話などのディスプレイは、人間が画像を見て情報を読み取るものであり、見やすさが重要な機能として求められる。しかし、現実には背景の映りこみによるコントラストが低下し、画面が見づらくなるという状況が多々発生する。これを防ぐために、視認性低下の原因になっている画面の表面反射の抑制する工夫がなされ、ディスプレイの表面には防眩処理又は反射防止処理が施される。
防眩処理は、ディスプレイの表面に微細な凹凸を形成し、光の散乱により反射像を散らして輪郭をぼかせる処理である。基板がプラスチックの場合には、シリカなどの無機微粒子や、ポリスチレンなどの有機微粒子などが表面にコーティングされるが、画像の解像度が低下する。反射防止処理は、表面に光の波長程度の厚さからなる薄膜を形成し、光の干渉効果により反射率を低減するものである。入射媒質の屈折率をn1、膜の屈折率をn2、反射率をRとすると、
R=〔(n2−n1)/(n2+n1)〕2
であり、膜厚をd、光の波長をλとすると
d=λ/(4n2
のとき、光の干渉効果は最大になる。
薄膜の形成方法として、乾式法、湿式法がある。乾式法においては、二酸化チタンなどの高屈折率層と、フッ化マグネシウムやシリカなどの低屈折率層を、真空蒸着やスパッタリングなどにより形成するが、基材の大きさに制限があり、処理に時間を要し、連続化が困難である。
湿式法については、例えば、(A)パーフルオロ基を有する化合物、(B)平均粒子径が40〜100nmの内部に空隙を有するシリカ微粒子、(C)平均粒子径が5〜30nmの多孔質シリカ微粒子、を含んでなり、コーティング後に得られる皮膜の屈折率が1.365以下であるコーティング材料が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、該コーティング材料を塗布した反射防止フィルムは、これを表面に貼ったプラズマディスプレイテレビを移設する際に、該反射防止フィルム表面とプラズマディスプレイテレビの外側の枠材とがこすれて生じる音(ノイズ)が発生するという問題がある。
また、光学基材の表面に設けられた少なくとも1層の低屈折率層を有する反射防止膜であって、前記低屈折率層は内部に空洞を有する中空シリカ微粒子と微細シリカ微粒子及びバインダーとを含み、中空シリカ微粒子及び微細シリカ粒子の重量に対して、バインダーが重量比で0.1以上0.8以下であることを特徴とする反射防止膜が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、該反射防止膜も、これを表面に貼ったプラズマディスプレイテレビを移設する際に、該反射防止フィルム表面とプラズマディスプレイテレビの外側の枠材とがこすれて生じる音(ノイズ)が発生するという問題がある。さらに、該反射防止膜は、耐汚染性、耐アルカリ性等の特性にも改善の余地があった。
特開2007−182511号公報 特開2007−78711号公報
本発明の目的は、反射防止フィルムを表面に貼ったプラズマディスプレイテレビを移設する際に、該反射防止フィルム表面とプラズマディスプレイテレビの外側の枠材とがこすれて生じる音(ノイズ)が発生せず、ブロッキング、塗工性に優れ、さらに、耐汚染性、耐アルカリ性に優れた反射防止フィルムを提供することにある。
また本発明の別の目的は、該反射防止フィルムと粘着剤層とを有する反射防止粘着シート部材を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、透明基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に低屈折率層が積層されてなる反射防止フィルムであって、
前記反射防止フィルムは、プラズマディスプレイパネルの外側に取り付けられた枠材と前記低屈折率層とが接触するように使用され、
前記低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有する下記式(1)で示される化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;および下記式(4)で示されるアクリルシラン化合物を繰り返し単位とするアクリル系ポリマーを幹とし、下記式(3)で示されるシリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、
前記低屈折率層形成用組成物が、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子5〜18質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルムである。
m1 3-mSi−Y−SiR1 3-mm (1)
(式中、R1は、炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
Figure 0005222605
(式中R6およびR7は炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水素基を表す。qは1以上の正数である。)
Figure 0005222605
(式中R8は水素原子またはメチル基を表す。R9はメチル基、エチル基、またはフェニル基を表し、2つのR9は互いに同一もしくは異なっていてもよい。Zは塩素原子、メトキシ基またはエトキシ基を表す。)
請求項2に記載の発明は、透明基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に高屈折率層および低屈折率層がこの順で積層されてなる反射防止フィルムであって、
前記反射防止フィルムは、プラズマディスプレイパネルの外側に取り付けられた枠材と前記低屈折率層とが接触するように使用され、
前記低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有する下記式(1)で示される化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;および下記式(4)で示されるアクリルシラン化合物を繰り返し単位とするアクリル系ポリマーを幹とし、下記式(3)で示されるシリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、
前記低屈折率層形成用組成物が、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子5〜18質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルムである。
m1 3-mSi−Y−SiR1 3-mm (1)
(式中、R1は、炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
Figure 0005222605
(式中R6およびR7は炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水素基を表す。qは1以上の正数である。)
Figure 0005222605
(式中R8は水素原子またはメチル基を表す。R9はメチル基、エチル基、またはフェニル基を表し、2つのR9は互いに同一もしくは異なっていてもよい。Zは塩素原子、メトキシ基またはエトキシ基を表す。)
請求項3に記載の発明は、前記中空シリカ粒子の平均粒子径が、5〜100nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルムである。
請求項4に記載の発明は、前記透明基材フィルムが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルムである。
請求項5に記載の発明は、前記ハードコート層の厚さが0.5〜10μmであり、前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、五酸化アンチモン20〜600質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルムである。
請求項6に記載の発明は、前記ハードコート層の厚さが0.5〜10μmであり、前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜20質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項2に記載の反射防止フィルムである。
請求項7に記載の発明は、前記高屈折率層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、アンチモン酸亜鉛を100〜600質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項2に記載の反射防止フィルムである。
請求項8に記載の発明は、前記反射防止フィルムの反射防止層が設けられた面とは反対の面に、近赤外線吸収コート層を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止フィルムである。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止フィルムと、粘着剤層とを少なくとも有することを特徴とする反射防止粘着シート部材である。
請求項10に記載の発明は、プラズマディスプレイパネルに使用されることを特徴とする請求項9に記載の反射防止粘着剤シート部材である。
従来技術において、反射防止フィルムを表面に貼ったプラズマディスプレイテレビを移設する際に、該反射防止フィルム表面とプラズマディスプレイテレビの外側の枠材とがこすれて生じる音(ノイズ)が発生するという問題点があった。本発明では、低屈折率層に含まれる中空シリカの量を最適化するとともに、低屈折率層のマトリックス成分を特定し、特定構造を有するグラフト共重合体を特定量使用することによって、該ノイズの問題点を解決することができた。
一方、従来技術において、低屈折率層における中空シリカは、反射防止効果を向上させる効果はあるものの耐アルカリ性を悪化させるという問題があった。しかし本発明では、特定のマトリックス成分と、特定構造を有するグラフト共重合体とを併用することにより、低屈折率層表面の接触角が大きくなり、耐アルカリ性を向上させることができる。また、接触角の増大により耐汚染性にも優れる。
また、上記グラフト共重合体を特定量使用することにより、低屈折率層形成用組成物の塗工性が良好となり、低屈折率層の塗工ムラが生じない。
さらに本発明の好適な形態である、ハードコート層の厚さ、構成樹脂、フィラー等の各成分の種類および添加量を制御する形態では、低屈折率層との密着性が向上し、これにより耐アルカリ性および耐擦傷性をさらに向上させることができる。
また本発明の係る構成によれば、反射防止フィルムの反射防止層が設けられた面とは反対の面に、近赤外線吸収コート層を形成し、これを原反ロールに巻いた際に、低屈折率層と該近赤外線吸収コート層とのブロッキング現象が発生しない。
したがって本発明によれば、反射防止フィルムを表面に貼ったプラズマディスプレイテレビを移設する際に、該反射防止フィルム表面とプラズマディスプレイテレビの外側の枠材とがこすれて生じる音(ノイズ)が発生せず、ブロッキング、塗工性に優れ、さらに、耐汚染性、耐アルカリ性に優れた反射防止フィルムを提供することができる。
また本発明によれば、該反射防止フィルムと粘着剤層とを有し、とくにPDP用として好適な反射防止粘着シート部材を提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(透明基材フィルム)
本発明に用いる透明基材フィルムは、透明性を有するプラスチックフィルムであれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリトリメチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートフィルムなどのポリエステル系フィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルムなどのセルロース系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリメタクリル酸メチルフィルムなどのアクリル系フィルム、スチレン−アクリロニトリル共重合体フィルムなどのスチレン系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ環状オレフィンフィルムなどのポリオレフィン系フィルムなどを挙げることができる。これらの中で、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的強度と寸法安定性が良好なので好適に用いることができる。
透明基材フィルムの厚さは、例えば20〜250μmである。
(ハードコート層)
ハードコート層は、厚さが0.5〜10μmであることが好ましい。
厚さが0.5μm未満では、鉛筆硬度が低下し、耐スチールウール性も低下する。厚さが10μmを超えると、カールが強く発生し好ましくない。好ましい厚さは、0.8〜4.0μmであり、さらに好ましい厚さは、1.2〜3.0μmである。
本発明の反射防止フィルムにおいては、ハードコート層に高屈折率層のもつ役割を兼ねさせ、その上に低屈折率層を設けた簡易な構成と、ハードコート層上に高屈折率層および低屈折率層を設けた構成が挙げられる。前者の構成、すなわちハードコート層に高屈折率層のもつ役割を兼ねさせ、その上に低屈折率層を設けた簡易な構成(以下、簡易構成という)において、ハードコート層は、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、五酸化アンチモン20〜600質量部、所望により末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜20質量部を配合し、これを硬化して形成される形態が好ましい。
分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート等を挙げることができる。好ましい具体例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートが挙げられ、中でもジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートがとくに好ましい。これらの多官能(メタ)アクリレ−トは単独で用いても又は2種以上混合して用いてもよい。
五酸化アンチモンは、平均粒子径が5〜100nmであることが好ましい。この平均粒子径を有することにより、透明性が高まる。
さらに好ましい平均粒子径は、10〜70nmであり、とくに好ましい平均粒子径は、15〜50nmである。
五酸化アンチモンはパイロクロア構造を有しているものが好ましい。このようなパイロクロア構造を有するものは、プロトン伝導による導電性が高いという特性を有している。なお、パイロクロア構造とは、日本化学会誌、No.4, P.488,1983年に記載されているように、アンチモン原子を中心にして6個の酸素原子およびOH基により8面体が形成され、これら8面体の頂点共有によって形成された骨格構造をいう。
末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体としては、末端メタクリレートポリメチルメタクリレート、末端スチリルポリメタクリレート、末端メタクリレートポリスチレン、末端メタクリレートポリエチレングリコール、末端メタクリレートアクリロニトリル−スチレン共重合体、末端メタクリレートスチレン−メチルメタクリレート共重合体等を挙げることができ、その質量平均分子量は5000〜10000が好ましい。末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体の市販品としては、マクロモノマーAA−6、AS−6S、AN−6S、AW−6S(東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
簡易構成において、ハードコート層は、上記の2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、五酸化アンチモン20〜600質量部、所望により末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜20質量部を配合した組成物を用いて形成される。五酸化アンチモンの配合割合が20〜600質量部であることにより、最低反射率の低減効果が向上する。また帯電防止効果も発現する。末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体が5〜20質量部であることにより、低屈折率層との密着性が高まり、その結果耐アルカリ性および耐擦傷性に優れるという効果が発揮される。また、耐カール性が向上する。
さらに好ましい配合割合は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に対し、五酸化アンチモン45〜140質量部および末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜15質量部である。
ハードコート層上に高屈折率層および低屈折率層を設けた構成(以下、3層構成という)では、ハードコート層に五酸化アンチモンを配合する必要はない。しかし、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体を配合することが好ましい。
これにより、高屈折率層との密着性が高まり、その結果耐アルカリ性および耐擦傷性に優れるという効果が発揮される。
3層構成において、電離放射線硬化型樹脂および末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体の好ましい種類および配合割合は、前述の簡易構成と同様である。
ハードコート層は、透明基材フィルム上に上記各成分を塗料として塗布、乾燥し、電離放射線照射により硬化させることにより形成することができる。電離放射線に特に制限はなく、例えば、電子線、放射線、紫外線などを挙げることができる。電離放射線の中で、紫外線は装置が簡単であり、取り扱いか容易であることから、特に好適に用いることができる。電離放射線を照射して架橋させることにより、JIS K 5400において定義される鉛筆硬度H以上の塗膜を形成することができる。
電離放射線が紫外線の場合、光重合開始剤が通常添加される。光重合開始剤としては特に制限はなく、例えばイルガキュアー184,907,651,1700,1800,819,369(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ダロキュアー1173(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、エザキュアーKIP150、TZT(日本シイベルヘグナー社製)、ルシリンTPO(BASF社製)、カヤキュアBMS(日本化薬製)等が挙げられる。
また上記組成物は、必要に応じて各種添加剤を併用できることは勿論である。
(易接着剤層)
本発明の反射防止フィルムは、透明基材フィルムとハードコート層との間に、両者の密着性を向上させる目的で易接着剤層を設けてもよい。易接着剤層は、透明基材フィルムとして二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを採用したときに、とくに有効である。
易接着剤層の材質は、透明であって、透明基材フィルムとハードコート層の密着性を向上させるものであれば、とくに制限されないが、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂およびそれらの共重合体等が挙げられる。易接着剤層の厚さは特に限定されないが、0.03〜0.30μmが好ましく、0.05〜0.20μmがさらに好ましい。易接着剤層は、透明基材フィルム上に公知のコーティング技術により設けることができる。
本発明の反射防止フィルムは、前述のように、ハードコート層に高屈折率層のもつ役割を兼ねさせ、その上に低屈折率層を設けた簡易構成、あるいは、ハードコート層上に高屈折率層および低屈折率層を設けた3層構成を有することができる。まず、本発明の主要な特徴である低屈折率層について説明する。
(低屈折率層)
本発明における低屈折率層は、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有するジシラン化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;およびラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成される。
なお本発明において、(部分)加水分解物とは、部分加水分解物であっても、完全加水分解物であってもよいことを示す。またマトリックス成分における主成分とは、溶剤を除く有効成分中50質量%以上、特に70質量%以上の割合で含まれていることを意味する。
マトリックス成分は、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有するジシラン化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とする。
上記ジシラン化合物は、下記式(1)
m1 3-mSi−Y−SiR1 3-mm (1)
(式中、R1は炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
で示されるジシラン化合物又はその(部分)加水分解物(以下(i)成分ともいう)であるのが好ましい。
ここで、Yは、フッ素原子を1個以上、好ましくは4〜50個、特に好ましくは8〜24個含有する2価有機基を示し、具体的には下記のものを例示することができるが、これに限定されるものではない。
−C24−(CF2n−C24
−C24−CF(CF3)−(CF2n−CF(CF3)−C24
−C24−CF(C25)−(CF2n−CF(C25)−C24
−C24−CF(CF3)CF2−O(CF2nO−CF2CF(CF3)−C24
(但し、nは2〜20である。)
−C24−C610−C24
−C24−C64−C24
反射防止性に加え、防汚性、撥水性等の諸機能を良好な基準で発現させるためには、フッ素原子を多量に含有していることが好ましい。また、パーフルオロアルキレン基は剛直なため、高硬度で耐擦傷性に富む被膜を得る目的のためは、フッ素原子をできるだけ多量に含有していることが好ましい。フッ素原子を多量に含有していれば、耐アルカリ性もよくなる。従って、Yとしては下記の構造
−CH2CH2(CF2nCH2CH2
−C24−CF(CF3)−(CF2n−CF(CF3)−C24
(但し、nは2〜20である。)
が好ましく、特に
−CH2CH2(CF2nCH2CH2−(n=2〜20)
が好ましい。
nとしては2〜20の値を満たす必要があるが、より好ましくは4〜12、特に好ましくは4〜10の範囲を満たすのがよい。これより少ないと、反射防止性、耐アルカリ性、耐汚染性、撥水性等の諸機能を十分に得ることができない場合があり、多すぎると、架橋密度が低下するため十分な耐擦傷性が得られない場合が生ずる。
1は、炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等を例示することができる。良好な耐擦傷性を得るには、メチル基が好ましい。
mとしては1、2又は3、好ましくは2又は3であり、特に高硬度な被膜にするには、m=3とするのがよい。
Xは、加水分解性基を表す。具体例としては、Clなどのハロゲン原子、OR2(R2は炭素数1〜6の1価炭化水素基)で示されるオルガノオキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、イソプロペノキシ基などのアルケノキシ基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、メチルエチルケトキシム基等のケトオキシム基、メトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基などを挙げることができる。これらの中でアルコキシ基が好ましく、特にメトキシ基、エトキシ基のシラン化合物が取り扱い易く、加水分解時の反応の制御もし易いため、好ましい。
以上を満たすジシラン化合物の具体例としては、下記のものが例示される。
(CH3O)3Si−C24−(CF24−C24−Si(OCH33
(CH3O)3Si−C24−(CF26−C24−Si(OCH33
(CH3O)3Si−C24−(CF28−C24−Si(OCH33
(CH3O)3Si−C24−(CF210−C24−Si(OCH33
(CH3O)3Si−C24−(CF216−C24−Si(OCH33
(C25O)3Si−C24−(CF24−C24−Si(OC253
(C25O)3Si−C24−(CF26−C24−Si(OC253
(CH3O)2(CH3)Si−C24−(CF24−C24−Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)Si−C24−(CF26−C24−Si(CH3)(OCH32
(CH3O)(CH32Si−C24−(CF24−C24−Si(CH32(OCH3
(C25O)(CH32Si−C24−(CF26−C24−Si(CH32(OC25
(CH3O)3Si−C24−CF(CF3)−(CF24−CF(CF3)−C24−Si(OCH33
(CH3O)3Si−C24−CF(CF3)−(CF28−CF(CF3)−C24−Si(OCH33
(CH3O)3Si−C24−CF(CF3)−(CF212−CF(CF3)−C24−Si(OCH33
これらの中でも、好ましくは、
(CH3O)3Si−C24−(CF24−C24−Si(OCH33
(CH3O)3Si−C24−(CF26−C24−Si(OCH33
(CH3O)3Si−C24−(CF28−C24−Si(OCH33
(C25O)3Si−C24−(CF24−C24−Si(OC253
(C25O)3Si−C24−(CF26−C24−Si(OC253
の各ジシラン化合物を使用するのがよい。
前記の式(1)のジシラン化合物は、下記式(2)で示されるフッ素原子置換有機基を含有する有機珪素化合物又はその(部分)加水分解物((ii)成分)と併用することができる。
Rf−SiX3 (2)
(式中、Rfはフッ素原子を1個以上含有する1価有機基、Xは加水分解性基である。)
ここで、Rfはフッ素原子を1個以上、好ましくは3〜25個、特に好ましくは3〜17個含有する1価有機基を示し、具体的には下記のものを例示することができる。
CF324
CF3(CF2324
CF3(CF2524
CF3(CF2724
CF3(CF2924
CF3(CF21124
CF3(CF27CONHC36
CF3(CF27CONHC24NHC36
CF3(CF2724OCOC24SC36
CF3(CF2724OCONHC36
CF3(CF27SO2NHC36
37O(CF(CF3)CF2O)pCF(CF3)CONHC36
(但し、pはp≧1、特に1〜3である。)
これらの中でも、
CF324
CF3(CF2324
CF3(CF2724
が極性部分を含んでいないため好ましい。Xは、前述の通りである。
以上を満たすフッ素原子置換有機基を含有する有機珪素化合物の具体例としては、下記のものが例示される。
CF324−Si(OCH33
CF324−Si(OC253
CF3(CF2324−Si(OCH33
CF3(CF2324−Si(OC253
CF3(CF2524−Si(OCH33
CF3(CF2724−Si(OCH33
CF3(CF2724−Si(OC253
CF3(CF2924−Si(OCH33
CF3(CF21124−Si(OCH33
CF3(CF27CONHC36−Si(OCH33
CF3(CF27CONHC24NHC36−Si(OCH33
CF3(CF2724OCOC24SC36−Si(OCH33
CF3(CF2724OCONHC36−Si(OCH33
CF3(CF27SO2NHC36−Si(OCH33
37O(CF(CF3)CF2O)pCF(CF3)CONHC36−Si(OCH33
(但し、pはp≧1である。)
これらの中でも、下記のものが好ましい。
CF324−Si(OCH33
CF3(CF2324−Si(OCH33
CF3(CF2724−Si(OCH33
本発明においては、(i)成分を(ii)成分と併用せず、単独で用いることができるが、(i)成分と(ii)成分とを混合して使用する場合、(i)成分の含有率を60質量%以上100質量%未満とすることが必要である。(i)成分の含有率が60質量%未満であると、架橋密度が低下し、良好な耐擦傷性が得られないため、保護被膜としての機能が不十分となり、好ましくない。より好ましくは(i)成分の含有率が95質量%以上であるのがよい。また、(ii)成分の添加効果の点から、(i)成分の含有率は、99.5質量%以下であることが好ましい。
また、本発明においては、上記(i)成分と(ii)成分との混合物を共加水分解したものを使用してもよい。
本発明における低屈折率層形成用組成物は、(i)成分単独又は(i)成分と(ii)成分との混合物もしくはその共加水分解物を主成分とするが、求める諸特性に影響を与えない範囲で、下記有機珪素化合物又はその(部分)加水分解物を使用することができる。
(i)、(ii)成分と併用することが可能な有機珪素化合物としては、テトラエトキシシラン等のシリケート類、メチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等のアルキルシラン類、フェニルトリメトキシシラン等のフェニルシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤類等の各種化合物を挙げることができる。特に、テトラアルコキシシランは、架橋密度を上げる効果があるため、耐擦傷性を向上させる目的で併用する場合には有効であるが、被膜を親水性化する傾向があり、耐アルカリ性、耐汚染性、撥水性等の諸機能を低下させることがあるため、多量に使用するのは避けた方がよく、(i)成分又は(i)、(ii)成分の合計量100質量部に対して5質量部以下、特に2質量部以下、とりわけ1質量部以下であることが好ましい。
上述した式(1)、(2)の化合物、或いは上記(i)、(ii)成分と併用可能な有機珪素化合物は、このままで使用してもよいし、(部分)加水分解した形、或いは下記溶剤中で加水分解した形で使用してもよい。コーティング後の硬化速度を高める観点からは、(部分)加水分解した形で使用する方が好ましい。加水分解に使用する水の量は、(H2O/Si−X)のモル比が0.1〜10の量比で使用するのがよい。
加水分解は、従来公知の方法を適用することができ、この加水分解用触媒或いは加水分解・縮合硬化用触媒として、塩酸、酢酸、マレイン酸等の酸類、水酸化ナトリウム(NaOH)、アンモニア、トリエチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン等のアミン化合物、及びアミン化合物の塩類、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの第四級アンモニウム塩等の塩基類、フッ化カリウム、フッ化ナトリウムのようなフッ化塩、固体酸性触媒或いは固体塩基性触媒(例えばイオン交換樹脂触媒など)、鉄−2−エチルヘキソエート、チタンナフテート、亜鉛ステアレート、ジブチル錫ジアセテートなどの有機カルボン酸の金属塩、テトラブトキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン、ジブトキシ−(ビス−2,4−ペンタンジオネート)チタン、ジ−i−プロポキシ(ビス−2,4−ペンタンジオネート)チタンなどの有機チタンエステル、テトラブトキシジルコニウム、テトラ−i−プロポキシジルコニウム、ジブトキシ−(ビス−2,4−ペンタンジオネート)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ(ビス−2,4−ペンタンジオネート)ジルコニウムなどの有機ジルコニウムエステル、アルミニウムトリイソプロポキシド等のアルコキシアルミニウム化合物、アルミニウムアセチルアセトナート錯体等のアルミニウムキレート化合物等の有機金属化合物、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノアルキル置換アルコキシシランが例示され、これらを単独で又は混合して使用してもよい。
この触媒の添加量は、(部分)加水分解されるべき化合物100質量部に対し、0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜1質量部である。この量が0.01質量部よりも少ないと、反応完結までに時間がかかりすぎたり、反応が進行しない場合がある。また、10質量部を超えると、コスト的に不利であり、得られる組成物或いは硬化物が着色してしまったり、副反応が多くなる場合がある。
中空シリカ粒子は、シリカを主成分とする外殻層を有し、内部が多孔質または空洞となっている粒子である。中空シリカ粒子の平均粒子径は5〜100nmが好ましく、10〜80nmがさらに好ましい。なお、上記平均粒子径は動的光散乱法によって求めた。
ラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とするグラフト共重合体は、好ましくは、繰り返し単位からなる幹部分がアクリル系ポリマーである櫛形のアクリル系グラフト共重合体である。当該グラフト共重合体としては、下記式(3)で示されるシリコーンと下記式(4)で示されるアクリルシラン化合物とを縮合させてなる生成物をあげることができる。
Figure 0005222605
(式中R6およびR7は炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水素基を表す。qは1以上の正数である。)
Figure 0005222605
(式中R8は水素原子またはメチル基を表す。R9はメチル基、エチル基、またはフェニル基を表し、2つのR9は互いに同一もしくは異なっていてもよい。Zは塩素原子、メトキシ基またはエトキシ基を表す。)
ここで用いられる前記式(3)で示されるシリコーンは市販品として入手でき、目的にあったものを使用することができる。前記式(3)におけるR6およびR7は炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水素であり、炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、アシル基等が挙げられ、一価のハロゲン化炭化水素としては、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基、4,4,4−トリフルオロ−3,3−ジフルオロブチル基、2−クロロエチル基等が挙げられる。R8およびR9として特に好ましいのはメチル基である。
前記式(3)でqは1以上の正数であるが、一般にqの数が100以上という高分子量のシリコーンを用いた場合、得られるグラフト共重合体はオイル状のものであることが多い。qの数が100以下という低分子量シリコーンを用いた場合、得られるグラフト共重合体は、モノマーの種類によりオイル状、ゼリー状、固体状等各種のものを得ることができる。
次に前記式(4)で示されるアクリルシラン化合物としては、例えばγ−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルジフェニルクロロシラン、γ−アクリルオキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリクロロシラン等が挙げられる。これらのアクリルシラン化合物は、特公昭33−9969号公報に記載の方法等に従い、ケイ素化合物と脂肪族性多重結合を有する化合物とを塩化白金酸の存在下で反応させることにより容易に得られる。
また、グラフト共重合体の作製におけるラジカル共重合は、従来公知の方法を使用でき、放射線照射法、ラジカル重合開始剤を用いる方法を使用できる。さらに紫外線照射法により共重合させる場合は、ラジカル重合開始剤として公知の増感剤を使用し、電子線照射により共重合させる場合はラジカル重合開始剤を使用する必要はない。このようにして得られたラジカル共重合体は、ラジカル重合性単量体を用いて形成された繰り返し単位を幹とし、シリコーンを枝とする櫛形グラフト共重合体である。なお、ラジカル重合性モノマーとして、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような水酸基を含有するモノマーを併用してもよい。
また本発明におけるグラフト共重合体は、市販品を利用することもでき、例えば、サイマックUS−150、US−270、US−350、US−450、レゼダGP−700(以上、東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
前述のように、本発明における低屈折率層形成用組成物は、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子を5〜18質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなる。中空シリカ粒子が5質量部未満では、反射防止効果が発現されない。また、前記の低屈折率層と近赤外線吸収コート層とのブロッキング現象が発生する。中空シリカ粒子が18質量部を超えると、下記で詳述するノイズの問題点を解決することができない。グラフト共重合体の配合量が5質量部未満であると、ノイズの問題点を解決することができず、また、耐アルカリ性の改善効果が発揮されない。また40質量部を超えると、ノイズの問題点を解決することができず、低屈折率層の塗工時に塗工ムラが発生する。さらに好ましい配合割合は、マトリックス成分100質量部に対し、中空シリカ粒子7〜16質量部およびグラフト共重合体10〜30質量部である。
更に、本発明における低屈折率層形成用組成物には、被膜の硬度、耐擦傷性、導電性等の物性を調整することを目的として各種添加剤を配合することもできる。
低屈折率層を形成するための塗料に用いるに好適な有機溶剤としては、メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ブタノール、エチレングリコールモノプロピルエーテルなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等のβ−ジケトン、β−ケトエステルを挙げることができる。
本発明における低屈折率層形成用組成物をハードコート層または高屈折率層表面にコーティングする方法としては、ディッピング法、スピンコート法、フローコート法、ロールコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法等が挙げられ、特に限定されるものではないが、膜厚の制御を容易に行うことができることから、ディッピング法、スプレーコート法及びロールコート法で所定の膜厚になるように行うのが好ましい。塗布後は、加熱による硬化等により硬化被膜を形成することができる。
低屈折率層の屈折率は、1.28〜1.50が好ましく、1.30〜1.45がさらに好ましい。また低屈折率層の厚さは、40〜300nmであることが好ましく、60〜150nmであることがより好ましい。
(高屈折率層)
本発明における高屈折率層は、とくに制限されず、公知の高屈折率層を適宜採用することができる。例えば、本発明において高屈折率層は、例えば高屈折率層を形成しうるマトリックス成分に、高屈折率材料である酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、さらにこれらの金属酸化物微粒子にアンチモン、錫等の異種元素をドープした微粒子を高屈折率層形成用マトリックスに分散させ、塗料とし、これを塗布等により形成した層であることができる。
本発明では、高屈折率層形成用のマトリックスとして、ハードコート層との密着性や塗工性等の条件に適合する樹脂等から選択して用いることができ、具体的には前記ハードコート層を形成するために用いられる電離放射線硬化型樹脂、あるいは、熱硬化型樹脂等が挙げられる。中でも本発明では、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂が好ましい。該電離放射線硬化型樹脂は、ハードコート層に用いられるものと同様の成分が好ましい。
本発明において、高屈折率層としてとくに好ましい形態は、高屈折率層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、アンチモン酸亜鉛を100〜600質量部を配合し、これを硬化して形成されたものである。
アンチモン酸亜鉛は公知であり、例えば特開平6−219743号公報、特開平9−211221号公報等に開示されている。該公報には、ZnO/Sb2 5 のモル比が0.8〜1.2であって、5〜200nmの1次粒子径を有する導電性無水アンチモン酸亜鉛の粉末が開示され、本発明に使用することができる。また、上記アンチモン酸亜鉛は、ZnO/Sb2 5 のモル比が0.8〜1.2となる割合で、焼成により酸化亜鉛を生成する亜鉛化合物と、焼成により酸化アンチモンを生成するアンチモン化合物との混合物を焼成することにより、製造することができる。焼成温度は、例えば500〜680℃である。
またアンチモン酸亜鉛は、その一次粒子径が0.5ミクロン以下の無水アンチモン酸亜鉛ゾルとして入手することができる。例えば、メタノール(セルナックスCX−Z603M−F2、セルナックスCX−Z400、日産化学(株)製)あるいはメタノール/イソプロパノール(セルナックス CX−Z300IM、日産化学(株)製)のオルガノゾルとして入手できる。
上記無水アンチモン酸亜鉛ゾルは、メタノール中では安定で凝集して粒子径が大きくなるようなことはないが、電離放射線硬化型樹脂中で不安定で凝集して粒子径が大きくなったり、分散が破壊されて分離、沈降してしまう。したがって、高屈折率層のマトリックスとして電離放射線硬化型樹脂を使用する場合、分散剤を使用してアンチモン酸亜鉛をマトリックス中に均一に分散することが好ましい。この場合の分散剤としては、カチオン系、弱カチオン系、ノニオン系あるいは両性界面活性剤が有効であり、特にアルキルアミンEO・PO付加体(例えばソルスパース20000、日本ルーブリゾール社製)、アルキルアミンEO付加体(例えばTAMNO−15、TAMNS−10及びTAMNO−5、日光ケミカル(株)製)及びエチレンジアミンPO−EO縮合物(例えばプルロニックTR−701、TR−702及びTR−704、旭電化工業(株)製)などが好ましい。その添加量はアンチモン酸亜鉛100質量部に対し、0.1〜5質量部が有効である。なお、アルキルアミンのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、ラウリル基、ステアリル基等をあげることができる。また、EO(エチレンオキサイド)やPO(プロピレンオキサイド)の付加モル数としては、アミン1モルに対し数モル〜100モルぐらいまでが適当しているが、これに限定されるものではない。
前述のように、アンチモン酸亜鉛は、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に対し、100〜600質量部を配合するのが好ましく、200〜500質量部を配合するのがさらに好ましい。
更に、本発明における高屈折率層には、被膜の硬度、耐擦傷性、導電性等の物性を調整することを目的として各種添加剤を配合することもできる。
高屈折率層を形成するための塗料に用いるに好適な有機溶剤としては、メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ブタノール、エチレングリコールモノプロピルエーテルなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等のβ−ジケトン、β−ケトエステルを挙げることができる。
高屈折率層の屈折率は、1.60以上が好ましい。さらに好ましい屈折率は、1.70〜1.80である。また、高屈折率の厚さは、30〜500nmが好ましく、50〜250nmがさらに好ましい。
本発明においては、反射防止フィルムの反射防止層が設けられた面とは反対の面に、近赤外線吸収コート層を形成してもよい。
本発明における近赤外線吸収コート層は、近赤外線、すなわち800〜1100nmの波長領域の赤外線を吸収する層であればとくに制限されない。本発明における近赤外線吸収コート層は、とくに、アクリル系樹脂バインダーおよび近赤外線吸収色素を含有する形態が好ましい。以下、各成分について説明する。
本発明で使用されるアクリル系樹脂バインダーとしては、アクリル酸あるいはメタクリル酸のアルキルエステル類の単独重合体、前記単量体と共重合し得るエチレン性不飽和単量体との共重合体などが挙げられ、とくに制限されるものではないが、本発明ではポリメチルメタクリレート系樹脂が好ましい。中でも、ポリメチルメタクリレート系樹脂は、低分子量成分が極力排除された、シャープな分子量分布を有するものであれば、近赤外線吸収色素の劣化を起こさず、耐熱性、耐光性を良化させることができる。なお低分子量成分は、近赤外線吸収色素の構造を破壊する傾向にあり、近赤外線吸収色素の吸収性能を変化させ、耐熱性および耐光性を劣化させてしまう。したがって本発明でとくに好適なポリメチルメタクリレート系樹脂の分子量分布は、Mw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が、1.5乃至2.1であることが好ましく、1.6乃至1.9であることがより好ましい。なお本発明でいう分子量分布は、展開溶媒としてクロロホルムを用い、GPC(ポリメチルメタクリレート換算値)により測定される。
本発明で使用される近赤外線吸収色素は、とくに制限されないが、例えばジイモニウム系色素、フタロシアニン系色素およびシアニン系色素から選ばれた色素であることが好ましい。
ジイモニウム系色素は、例えば下記一般式で表されるスルホンイミドをアニオン成分にもつジイモニウム系色素が挙げられる。
Figure 0005222605
(式中、R101〜R108のうち少なくとも一つは、1以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基を表し、他は、それぞれ独立してアルキル基、アルキレン基、シアノアルキル基、水酸基、スルホン酸基、アルキルスルホン酸基、ニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子及びフェニルアルキル基からなる群から選ばれる基を表し、R109およびR110は、それぞれ独立してフルオロアルキル基を表すか、またはそれらが一緒になって形成するフルオロアルキレン基を表す)
本発明においてとくに好ましいジイモニウム系色素は、ビス[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸]−N,N,N',N'−テトラキス[p−ジ(4,4,4−トリフルオロブチル)アミノフェニル]−p−フェニレンジイモニウムである。上記のジイモニウム系色素は、公知の製造方法により製造でき、例えば特開2005−325292号公報に開示されている。また、市販されている色素も使用することができ、例えば日本カーリット社製商品名CIR-1085Fが挙げられる。
フタロシアニン系色素は、フタロシアニン、フタロシアニン錯体、或いはフタロシアニン及びフタロシアニン錯体であってフタロシアニン骨格のベンゼン環上にOR、SR、NHR、又はNRR′のうちの1種以上有するものである。ここでR、R′は、同一もしくは異なって、置換基を有してもよいフェニル基、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表す。なお置換基のうちの1個がNHRで置換されたフタロシアニンであることが好ましい。フタロシアニン系色素の市販品としては、例えば、「イーエックスカラーIR10A」、「イーエックスカラーIR12」、「イーエックスカラーIR14」、「イーエックスカラーHA−1」、「イーエックスカラーHA−14」(いずれも日本触媒製)等があけられ、フタロシアニン系化合物の溶媒溶解性、共重合体(A)との相溶性の点より、近赤外線吸収フィルターとして使用する場合の可視光線透過率、近赤外線吸収効率の点より、「イーエックスカラーIR10A」、「イーエックスカラーIR12」、「イーエックスカラーIR14」が好ましい。
シアニン系色素は、例えば、下記一般式であることが好ましい。
Figure 0005222605
(一般式(4)中、R111〜R115は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基を表し、その具体例は、先述のものと同様なものが挙げられる。nは、0以上の整数を表し、通常は、1〜3である。Z1、Z2は、それぞれ独立に、S原子、O原子、NR116、CR117118である。R116〜R118は、それぞれ独立に、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいフェニル基を表す。その具体例は、先述のものと同様なものが挙げられる。L1、L2は、それぞれ独立に、5〜7員環を形成するものであって、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環などの芳香環である。)
シアニン系色素の具体例としては、例えば日本化薬社製CY17、住友精化社製SD50、林原生物化学研究所社製NK−5706、NK−5060、NK−9028などのシアニン系化合物を好適に用いることができる。上記は一例であり、これらに限定されるものではない。
本発明における近赤外線吸収コート層において、アクリル系樹脂バインダー100質量部に対し、前記近赤外線吸収色素の配合割合を5〜50質量部に設定するのが好ましい。また必要に応じて、滑り性、フィルムの巻き取り性を改善するためにシリカ微粒子を0.1〜2.0質量部配合してもよい。
本発明における近赤外線吸収コート層は、例えば、アクリル系樹脂バインダーを溶解した溶液に、近赤外線吸収色素を溶解した溶液を加え、適当な溶剤で粘度を調整し、得られた塗布液を透明基材フィルム(A)上に、公知のコーティング方法によって塗布し、加熱乾燥することにより形成できる。なお、近赤外線吸収コート層の乾燥後の厚さは、例えば0.5μm〜5.0μm、好ましくは1.0μm〜3.0μmである。
また本発明は、前記の反射防止フィルムと、粘着剤層とを少なくとも有する反射防止粘着シート部材を提供するものである。当該シート部材は、プラズマディスプレイパネルに好適に使用される。
粘着剤層は、光学用途のものであって、例えばアクリル系粘着剤 、ウレタン系粘着剤 、シリコーン系粘着剤等、公知のものの中から適宜選択することができる。この粘着剤層の厚さは、通常5〜40μmの範囲である。なお、粘着剤層に、570〜610nmの波長光、いわゆるネオン光をカットする色素を添加するのも好ましい形態である。
ここで、前記のノイズの問題点について詳しく説明する。図1はPDPの視認側に本発明の反射防止粘着シート部材を前面板方式により取り付け、続いてPDPの外側に枠材を取り付ける工程を説明するための断面図である。なお、前面板方式とは、ガラス板に反射防止フィルムをまず取り付けた後、これをPDPの視認側に低屈折率層が最表面となるように取り付ける工法であり、公知である。
図1(a)の形態において、反射防止粘着シート部材は、透明基材フィルム103上にハードコート層104を有し、さらにハードコート層104上に高屈折率層105および低屈折率層106がこの順で積層されてなる3層構成であり、反射防止フィルムの反射防止層が設けられた面とは反対の面に、近赤外線吸収コート層102を有し、さらに近赤外線吸収コート層102のPDP10側に粘着剤層101が形成され、当該粘着剤層101によってガラス板100と接着されている。
図1(b)の形態において、PDP10の視認側とガラス板100とを固定した後、PDP10の外側に枠材201,202を取り付ける。枠材201,202は、ABS樹脂系、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等の材質からなり、主にPDP10の装飾材としての役割を果たし、製品として欠かせないものである。
しかしながら、上記の反射防止フィルムを表面に貼ったプラズマディスプレイテレビを移設する際に、枠材201,202と低屈折率層との接触部Fから、両者がこすれて生じる摩擦音(ノイズ)が発生し、ユーザーを不快せしめていた。
前述のように本発明の構成によって、このノイズの問題が解決された。
本発明の反射防止フィルムは、全光線透過率が90%以上であることが好ましく、92%以上であることがより好ましい。全光線透過率は、JIS K 7361−1にしたがって測定することができる。全光線透過率が90%未満であると、透明性がやや劣り、ディスプレイの反射防止フィルムなどとして使用したとき、画像の鮮映性が低下するおそれがある。
また、本発明の反射防止フィルムは表面抵抗率が1.0×1012Ω/sq.以下であることが好ましく、1.0×1010Ω/sq.以下であることがさらに好ましい。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
厚さ100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(屈折率1.65)上に、易接着剤層として水分散性ポリエステル系樹脂を塗布し(屈折率1.60)、これを二軸PET(1)とし、その上に下記組成のハードコート層形成用塗料Aを乾燥膜厚2.5μmとなるように塗布し、乾燥した。続いて、高圧水銀灯により紫外線を照射して塗料を硬化させ、ハードコート層を形成した(屈折率1.57)。
次に、ハードコート層上に、下記組成の低屈折率層形成用塗料Aを乾燥膜厚70nmとなるように塗布し(低屈折率層の屈折率1.39)、120℃で加熱乾燥し、本発明の反射防止フィルムを作製した。
(ハードコート層形成用塗料A)
・電離放射線硬化型樹脂 100質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)
(日本化薬社製6官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%、屈折率1.48)
・五酸化アンチモンゾル 1000質量部
(固形分300質量部)
(触媒化成工業社製、ELCOM RK−1022SBV、固形分30%、溶剤は変性アルコール、屈折率1.70)
・末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体 20質量部
(固形分9質量部)
(東亜合成社製マクロモノマーAA−6、末端メタクリレートポリメチルメタクリレート、分子量6000、固形分45%、トルエン希釈)
・光重合開始剤 7質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)184)
・光重合開始剤 1質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)907)
・溶剤 120質量部
(メチルエチルケトン(MEK)/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM))
(低屈折率層形成用塗料Aの組成)
・下記マトリックス成分A 100質量部
・中空シリカ分散液ゾル 60質量部
(固形分12質量部)
(触媒化成工業社製、ELCOM RK−1018SIV、固形分20%、溶剤はメチルイソブチルケトン(MIBK)、中空シリカの平均粒子径は、40nm)
・グラフト共重合体 67質量部
(固形分20質量部)
(東亞合成(株)製、サイマックUS−270、固形分30%、幹部分がアクリル系ポリマーであり、枝部分がシリコーンで構成された櫛型グラフトポリマー)
・溶剤 4300質量部
(メチルイソブチルケトン(MIBK))
(マトリックス成分Aの調製)
攪拌機、コンデンサー及び温度計を備えた1リットルフラスコに、下記のジシラン化合物(1)29.9g(0.05モル)、及びt−ブタノール125gを仕込み、25℃で攪拌しているところに、0.1N酢酸水10gを10分かけて滴下。更に25℃で20時間攪拌し、加水分解を終了し、ここに縮合触媒としてアルミニウムアセチルアセトナート2g、レベリング剤としてポリエーテル変性シリコーン1gを加え、更に30分間攪拌し、得た溶液に、エタノール670g、プロピレングリコールモノメチルエーテル40g、ジアセトンアルコール40gを加えて希釈し調整した塗料。(固形分3%)
(CH3O)3Si−C24−C612−C24−Si(OCH33 (1)
得られた反射防止フィルムについて、下記の評価を行った。
(1)ノイズ
得られた反射防止フィルムをガラス板に粘着剤を用いて貼り合せ、これを枠材を想定した棒状プラスチック片と擦り合わせることにより、反射防止フィルムと棒状ブラスチック片(ABS樹脂)との摩擦による不快な音(ノイズ)の発生の有無を聞き分けることにより測定し、下記の基準により評価した。
○:不快な音が聞こえる。
△:かすかに音を発する。
×:音を発しない。
(2)ブロッキング
得られた反射防止フィルムを反射防止面側が上になるように台の上に置き、別途用意したアクリル系樹脂バインダーを含む近赤外線吸収コート層を有したフィルムを近赤外線吸収コート層が下になるように、得られた反射防止フィルムの上に重ね合わせた。その後、近赤外線吸収層を有したフィルムを上から抑えながら擦り合わせることにより測定し、下記の基準により評価した。
○:フィルム同士が引っかかることなく滑る。
△:多少引っかかるが滑る。
×:滑らない。
(3)塗工性(低屈折率層の塗工ムラ)
反射防止フィルムを黒い紙の上に置き、三波長形蛍光ランプ[松下電器産業(株)、パルック、20W、昼白色]で照らして蛍光ランプの像の周りの反射色による塗工ムラを観察し、下記の基準により評価した。
○: 塗工ムラがまったく認められない。
△: 塗工ムラがかすかに認められる。
×: 塗工ムラが明瞭に認められる。
(4)耐汚染性
(株)サクラクレパス、サクラマイネーム(油性)を用いて表面に文字を書き乾燥後ティッシュペーパー〔(株)クレシア、「キムワイプ」〕にて拭取り、その拭取り性を観察することにより評価した。
○:10往復以内できれいに拭取れる。
△:11〜20往復以内できれいに拭取れる。
×:20往復で拭取れない。
(5)耐アルカリ性
2%NaOH水溶液を低屈折率層表面に滴下し、20分放置後に拭取り、汚染状況を目視にて、下記の基準により判定する。
○: 汚染が見られない。
△: 僅かに汚染される。
×: 著しく汚染される。
結果を下記表1に示す。
実施例2
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を75質量部(固形分15質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例3
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を50質量部(固形分10質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例4
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を85質量部(固形分17質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例5
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を35質量部(固形分7質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表1に示す。
実施例6
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aのグラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を40質量部(固形分12質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例7
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aのグラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を100質量部(固形分30質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例8
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aのグラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を23質量部(固形分7質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例9
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aのグラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を127質量部(固形分38質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表2に示す。
実施例10
実施例1を下記のように変更し、本発明の反射防止フィルムを作製した。結果を下記表3に示す。
・二軸PET(1)において、易接着剤層の屈折率を1.57に変更した二軸PET(2)を用いた。
・ハードコート層形成用塗料Aを下記組成のハードコート層形成用塗料Bに変更した。
・ハードコート層上に下記組成の高屈折率層形成用塗料Cを乾燥膜厚80nmとなるように塗布し(高屈折率層の屈折率1.70)、硬化させ、さらに高屈折率層上に実施例1と同様の低屈折率層を設けた。
(ハードコート層形成用塗料B)
・電離放射線硬化型樹脂 100質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)
(日本化薬社製6官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%、屈折率1.48)
・末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体 20質量部
(固形分9質量部)
(東亜合成社製マクロモノマーAA−6、末端メタクリレートポリメチルメタクリレート、分子量6000、固形分45%、トルエン希釈)
・光重合開始剤 7質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)184)
・光重合開始剤 1質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)907)
・溶剤 120質量部
(メチルエチルケトン(MEK)/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM))
(高屈折率層形成用塗料Cの組成)
・マトリックス成分 100質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製6官能アクリル系紫外線硬化型樹脂、固形分100%)
・アンチモン酸亜鉛 400質量部
(固形分240質量部)
(日産化学製、セルナックスCX−Z603M−F2、固形分60%、屈折率1.7)
・光重合開始剤 20質量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(IR)184)
・分散剤 4質量部
(固形分0.8質量部)
(日本ルーブリゾール社製、ソルスパース20000、アルキルアミンEO・PO付加体、固形分20%)
実施例11
実施例10において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を75質量部(固形分15質量部)に変更したこと以外は、実施例10を繰り返した。結果を下記表3に示す。
実施例12
実施例10において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を50質量部(固形分10質量部)に変更したこと以外は、実施例10を繰り返した。結果を下記表3に示す。
実施例13
実施例10において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を85質量部(固形分17質量部)に変更したこと以外は、実施例10を繰り返した。結果を下記表3に示す。
実施例14
実施例10において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を35質量部(固形分7質量部)に変更したこと以外は、実施例10を繰り返した。結果を下記表3に示す。
比較例1
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を100質量部(固形分20質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
比較例2
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を15質量部(固形分3質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
比較例3
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aのグラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を10質量部(固形分3質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
比較例4
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aのグラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の配合量を140質量部(固形分42質量部)に変更したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表4に示す。
比較例5
実施例10において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を100質量部(固形分20質量部)に変更したこと以外は、実施例10を繰り返した。結果を下記表5に示す。
比較例6
実施例10において、低屈折率層形成用塗料Aの中空シリカ分散液ゾルの使用量を15質量部(固形分3質量部)に変更したこと以外は、実施例10を繰り返した。結果を下記表5に示す。
比較例7
実施例1において、低屈折率層形成用塗料Aのグラフト共重合体(東亞合成(株)製、サイマックUS−270)の替わりに、グラフト共重合体(B)(スチレン/アクリル系グラフト共重合体、東亞合成(株)製、レゼダGP−301S)を42質量部(固形分20質量部)を用いたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を下記表6に示す。
Figure 0005222605
Figure 0005222605
Figure 0005222605
Figure 0005222605
Figure 0005222605
Figure 0005222605
上記表から次の各事項が導き出される。
・実施例1は、低屈折率層に含まれる中空シリカの量を最適化するとともに、低屈折率層のマトリックス成分を特定し、特定構造を有するグラフト共重合体を特定量使用しているので、ノイズが発生せず、ブロッキング、塗工性に優れ、さらに、耐汚染性、耐アルカリ性にも優れる。
・実施例2は、中空シリカの添加量を15質量部にした例で、実施例1と同様の性能を示した。
・実施例3は、中空シリカの添加量を10質量部にした例で、実施例1と同様の性能を示した。
・実施例4は、中空シリカの添加量を17質量部にした例で、ノイズが△評価であった。その他の性能は良好であった。
・実施例5は、中空シリカの添加量を7質量部にした例で、ブロッキングが△評価であった。その他の性能は良好であった。
・実施例6は、グラフト共重合体の添加量を12質量部にした例で、実施例1と同様の性能を示した。
・実施例7は、グラフト共重合体の添加量を30質量部にした例で、実施例1と同様の性能を示した。
・実施例8は、グラフト共重合体の添加量を7質量部にした例で、ノイズ、耐汚染性、耐アルカリ性が△評価であった。
・実施例9は、グラフト共重合体の添加量を38質量部にした例で、ノイズ、塗工性(低屈折率層の塗工ムラ)が△評価であった。
・実施例10〜14は、3層構成の例で、実施例1〜5の簡易構成と同様の物性挙動を示した。
・比較例1は、中空シリカの添加量を20質量部にした例で、ノイズが×評価であった。
・比較例2は、中空シリカの添加量を3質量部にした例で、ブロッキング(対NIR層)が×評価であった。
・比較例3は、グラフト共重合体の添加量を3質量部にした例で、ノイズ、耐汚染性、耐アルカリ性が×評価であった。
・比較例4は、グラフト共重合体の添加量を42質量部にした例で、ノイズ、塗工性(低屈折率層の塗工ムラ)が×評価であった。
・比較例5〜6は、3層構成の例で、比較例1〜2の簡易構成と同様の物性挙動を示した。
・比較例7は、本発明で規定する範囲外のグラフト共重合体を使用した例で、ノイズ、耐汚染性が×評価となった。
本発明の反射防止フィルムは、これを表面に貼ったプラズマディスプレイテレビを移設する際に、該反射防止フィルム表面とプラズマディスプレイテレビの外側の枠材とがこすれて生じる音(ノイズ)が発生せず、ブロッキング、塗工性に優れ、さらに、耐汚染性、耐アルカリ性に優れているので、とくにPDPに有用であり、また、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、パーソナルコンピュータ、テレビジョン、カーナビゲータ、携帯電話などのディスプレイ表面の反射防止に有用である。
PDPの視認側に本発明の反射防止粘着シート部材を前面板方式により取り付け、続いてPDPの外側に枠材を取り付ける工程を説明するための断面図である。
符号の説明
10 PDP
100 ガラス板
101 粘着剤層
102 近赤外線吸収コート層
103 透明基材フィルム
104 ハードコート層
105 高屈折率層
106 低屈折率層
201,202 枠材

Claims (10)

  1. 透明基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に低屈折率層が積層されてなる反射防止フィルムであって、
    前記反射防止フィルムは、プラズマディスプレイパネルの外側に取り付けられた枠材と前記低屈折率層とが接触するように使用され、
    前記低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有する下記式(1)で示される化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;および下記式(4)で示されるアクリルシラン化合物を繰り返し単位とするアクリル系ポリマーを幹とし、下記式(3)で示されるシリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、
    前記低屈折率層形成用組成物が、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子5〜18質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルム。
    m1 3-mSi−Y−SiR1 3-mm (1)
    (式中、R1は、炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
    Figure 0005222605
    (式中R6およびR7は炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水素基を表す。qは1以上の正数である。)
    Figure 0005222605
    (式中R8は水素原子またはメチル基を表す。R9はメチル基、エチル基、またはフェニル基を表し、2つのR9は互いに同一もしくは異なっていてもよい。Zは塩素原子、メトキシ基またはエトキシ基を表す。)
  2. 透明基材フィルム上にハードコート層を有し、さらに前記ハードコート層上に高屈折率層および低屈折率層がこの順で積層されてなる反射防止フィルムであって、
    前記反射防止フィルムは、プラズマディスプレイパネルの外側に取り付けられた枠材と前記低屈折率層とが接触するように使用され、
    前記低屈折率層が、フッ素原子を1個以上含有する2価の有機基を有する下記式(1)で示される化合物又はその(部分)加水分解物を主成分とするマトリックス成分;中空シリカ粒子;および下記式(4)で示されるアクリルシラン化合物を繰り返し単位とするアクリル系ポリマーを幹とし、下記式(3)で示されるシリコーンを枝とするグラフト共重合体を含有する低屈折率層形成用組成物から形成され、
    前記低屈折率層形成用組成物が、前記マトリックス成分100質量部に対し、前記中空シリカ粒子5〜18質量部および前記グラフト共重合体5〜40質量部を配合してなることを特徴とする反射防止フィルム。
    m1 3-mSi−Y−SiR1 3-mm (1)
    (式中、R1は、炭素数1〜6の1価炭化水素基、Yはフッ素原子を1個以上含有する2価有機基、Xは加水分解性基、mは1、2又は3である。)
    Figure 0005222605
    (式中R6およびR7は炭素数1〜10の一価の脂肪族炭化水素基、フェニル基または一価のハロゲン化炭化水素基を表す。qは1以上の正数である。)
    Figure 0005222605
    (式中R8は水素原子またはメチル基を表す。R9はメチル基、エチル基、またはフェニル基を表し、2つのR9は互いに同一もしくは異なっていてもよい。Zは塩素原子、メトキシ基またはエトキシ基を表す。)
  3. 前記中空シリカ粒子の平均粒子径が、5〜100nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
  4. 前記透明基材フィルムが、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  5. 前記ハードコート層の厚さが0.5〜10μmであり、前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、五酸化アンチモン20〜600質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
  6. 前記ハードコート層の厚さが0.5〜10μmであり、前記ハードコート層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する重合体5〜20質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項2に記載の反射防止フィルム。
  7. 前記高屈折率層が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化型樹脂100質量部に、アンチモン酸亜鉛を100〜600質量部を配合し、これを硬化させて形成したものであることを特徴とする請求項2に記載の反射防止フィルム。
  8. 前記反射防止フィルムの反射防止層が設けられた面とは反対の面に、近赤外線吸収コート層を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止フィルムと、粘着剤層とを少なくとも有することを特徴とする反射防止粘着シート部材。
  10. プラズマディスプレイパネルに使用されることを特徴とする請求項9に記載の反射防止粘着剤シート部材。
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