JP2008137960A - アダマンタン化合物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】重合反応などによってポリマー化が可能となり、機能性材料の開発に対して極めて有用なアダマンタン化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で示されるアダマンタン化合物。
Figure 2008137960

(一般式(1)中、R、R、Rは、同一または異なり、炭素数1〜3の低級アルキル基、アルケニル基、アリル基、アルコキシ基、またはシロキシ基であり、ただし、R、R、Rのうちの少なくとも一つはアルケニル基、またはアリル基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、側鎖に重合反応などが可能な官能基を有する新規なアダマンタン化合物に関する。
近年、重合性アダマンタンを活用した、機能性ポリマーの開発が行われている。しかしながら、これらのモノマーの供給、製造法の問題に関しては、必ずしも十分な解答を与えていないのが現状である。とりわけ、シロキサン結合を有する重合性アダマンタンに関する報告例は、機能性ポリマーとしての用途が大いに期待されるにも関わらず、皆無に等しい。
本発明は、重合反応などによってポリマー化が可能となり、機能性材料の開発に対して極めて有用なアダマンタン化合物を提供することを目的とする。
本発明は、下記一般式(1)で示されるアダマンタン化合物に関する。
Figure 2008137960
(一般式(1)中、R、R、Rは、同一または異なり、炭素数1〜3の低級アルキル基、アルケニル基、アリル基、フェニル基、アルコキシ基、またはシロキシ基であり、ただし、R、R、Rのうちの少なくとも一つはアルケニル基、またはアリル基である。)
次に、本発明は、アダマンタンジメタノール類に、RSiX(式中、R、R、Rは上記一般式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子を示す。)で表されるシラン化合物を、塩基の存在下で反応させることを特徴とする上記アダマンタン化合物の製造方法に関する。
本発明によれば、機能性ポリマーの開発につながる、側鎖に重合反応などが可能な官能基を有する新規なアダマンタン化合物が提供される。
本発明のアダマンタン化合物において、上記一般式(1)中、R、R、Rは、同一または異なり、炭素数1〜3の低級アルキル基、アルケニル基、アリル基、フェニル基、アルコキシ基、またはシロキシ基であり、ただし、R、R、Rのうちの少なくとも一つはアルケニル基、またはアリル基である。
ここで、炭素数1〜3の低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、などが挙げられる。シロキシ基は、−OSiRで表される1価の原子団である。ただし、R、R、Rのうちの少なくとも一つはアルケニル基、またはアリル基でないと、本発明のアダマンタン化合物に、重合性を付与することができない。
このような本発明のアダマンタン化合物の具体例としては、1,3−ビス(トリビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5−エチル−1,3−ビス(トリビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5,7−ジメチル−1,3−ビス(トリビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5,7−ジエチル−1,3−ビス(トリビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、1,3−ビス(ジメチルビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5−エチル−1,3−ビス(ジメチルビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5,7−ジメチル−1,3−ビス(ジメチルビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5,7−ジエチル−1,3−ビス(ジメチルビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、1,3−ビス(メチルフェニルビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5−エチル−1,3−ビス(メチルフェニルビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5,7−ジメチル−1,3−ビス(メチルフェニルビニルシリルオキシメチル)アダマンタン、5,7−ジエチル−1,3−ビス(メチルフェニルビニルシリルオキシメチル)アダマンタンなどが挙げられる。
本発明のアダマンタン化合物は、アダマンタンジメタノール類に、RSiX(式中、R、R、Rは上記一般式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子を示す。)で表されるシラン化合物を、塩基の存在下で反応させることによって得られる。
ここで、アダマンタンジメタノール類としては、1,3−アダマンタンジメタノール、5−メチル−1,3−アダマンタンジメタノール、5−エチル−1,3−アダマンタンジメタノール、5,7−ジメチル−1,3−アダマンタンジメタノール、5,7−ジエチル−1,3−アダマンタンジメタノールなどが挙げられる。
また、RSiXで表されるシラン化合物において、ハロゲン原子であるXとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、好ましくは塩素原子などが挙げられる。
このシラン化合物の具体例としては、トリビニルクロロシラン、トリアリルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルフェニルビニルクロロシランなどが挙げられる。
反応触媒である塩基としては、トリエチルアミン、N,N’−ジイソプロピルアミン、ピリジン、イミダゾールなどの有機系塩基性化合物が挙げられる。
アダマンタンジメタノール類とシラン化合物の使用割合は、モル比で、アダマンタンジメタノール類/シラン化合物が、通常、1.0/2.0〜2.5、好ましくは1.0/2.0〜2.2である。
また、塩基の使用量は、アダマンタンジメタノール類に対し、通常、200〜250モル%、好ましくは200〜220モル%である。
アダマンタンジメタノール類とシラン化合物との反応条件は、反応温度が、通常、0〜35℃、好ましくは0〜25℃、反応時間が、通常、15〜16時間である。
以上のアダマンタンジメタノール類とシラン化合物との反応の具体例は、以下のとおりである。
Figure 2008137960
(式中、R、R、Rは上記一般式(1)と同じである。)
本発明のアダマンタン化合物の構造は、赤外線吸収スペクトルによって、ビニル基に起因する970、1,470、1,600cm−1付近の吸収、Si−O結合に起因する1,100cm−1付近の吸収、C−H結合に起因する2,900cm−1付近の吸収などにより、確認することができる。
また、核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)により、5.7〜6.3ppmのビニル基に由来する構造、1.2〜3.3ppmのアダマンタンに由来する構造、0.1ppm付近のケイ素上のメチル基に由来するピークなどにより、確認することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
アルゴン雰囲気下、アダマンタン−1,3−ジメタノール(9.8g)をジエチルエーテル(50mL)に溶かし、トエリエチルアミン(11.1g)を添加して30分間攪拌した。その後、0℃に冷却してトリビニルクロロシラン(15.9g)を滴下した。滴下終了後、室温で24時間攪拌した。反応終了後、水を加え、エーテルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル(容積比)=30:1)により精製し、無色透明の液体が得られた。収量12.5gであった。液体クロマトグラフィー(JUSCO社製のRI−2031、以下同じ)を用いて分析した結果、単一の物質であることを確認した。
H−NMR(Varian Gemini 2000により測定、以下同じ)およびIR(Shimadzu FTIR−8200により測定。以下同じ)の測定により、得られた化合物は1,3−ビス(トリビニルシリルオキシメチル)アダマンタンであることを確認した(図1および図2のスペクトルチャート参照)。
H−NMRスペクトル(CDCl溶液)による吸収は、次のごとくである。
6.14(d、J=12.9、6H)、6.13(dd、J=11.5Hz,6H)、5.87(dd、J=12.9、11.5Hz、6H)、3.25(s、4H),2.04(s、2H)、1.60(s、2H)、1.44(m、8H)、1.23(s、2H)。
IRスペクトル(KBr)による吸収は、次のごとくである。
IR(KBr):2,900、2,850、1598、1,403、1,088、960、725cm-1
実施例2
アルゴン雰囲気下、アダマンタン−1,3−ジメタノール(1.96g)をジエチルエーテル(40mL)に溶かし、トエリエチルアミン(2.24g)を添加して15分間攪拌した。その後0℃に冷却してジメチルビニルクロロシラン(2.23g)を滴下した。滴下終了後、室温で24時間攪拌した。反応終了後、水を加え、エーテルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。得られた組成生物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル(容積比)=30:1)により精製し、目的の生成物である1,3−ビス(ジメチルビニルシリルオキシメチル)アダマンタンを得た。収量1.82g。液体クロマトグラフィーを用いて分析した結果、単一の物質であることを確認した。
H−NMRおよびIRの測定により、得られた化合物は1,3−ビス(ジメチルビニルシリルオキシメチル)アダマンタンであることを確認した。
H−NMRスペクトル(CDCl溶液)による吸収は、次のごとくである。
H−NMR(CDCl):6.12(dd、J=19.7、14.8Hz,2H)、5.99(dd、J=14.8、4.5Hz,2H)、5.76(dd、J=19.7、4.5Hz、2H)、3.16(s、4H),2.04(s、2H)、1.67(s、2H)、1.45−1.63(m、8H)、1.38(s、2H)、0.15(s、12H)。
IRスペクトル(KBr)による吸収は、次のごとくである。
IR(KBr):2,900、2,850、1,596、1,253、1,091、856、782cm-1
実施例3
アルゴン雰囲気下、アダマンタン−1,3−ジメタノール(2.34g)をジエチルエーテル(60mL)に溶かし、トエリエチルアミン(2.65g)を添加して15分間攪拌した。その後0℃に冷却してメチルフェニルビニルクロロシラン(4.79g)を滴下した。滴下終了後、室温で24時間攪拌した。反応終了後、水を加え、エーテルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。得られた組成生物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル(容積比)=10:1)により精製し、目的の生成物である1,3−ビス(メチルフェニルビニルシリルオキシメチル)アダマンタンを得た。収量3.53g。液体クロマトグラフィーを用いて分析した結果、単一の物質であることを確認した。
H−NMRおよびIRの測定により、得られた化合物は1,3−ビス(メチルフェニルビニルシリルオキシメチル)アダマンタンであることを確認した。
H−NMRスペクトル(CDCl溶液)による吸収は、次のごとくである。
H−NMR(CDCl):7.59−7.63(m、6H)、7.38−7.41(m、2H)、6.29(dd、J=19.6、16.8Hz,2H)、6.15(dd、J=16.8、4.59Hz,2H)、5.89(dd、J=19.6、4.59Hz、2H)、3.27(s、4H),2.04(s、2H)、1.61(s、2H)、1.40−1.58(m、8H)、1.29(s、2H)、0.46(s、6H)。
IRスペクトル(KBr)による吸収は、次のごとくである。
IR(KBr):2,900、2,846、1,592、1,427、1,253、1,088、794 cm-1
本発明により得られるアダマンタン化合物は、例えば、層間絶縁膜材料を開発する際の出発物質として極めて有用である。
実施例1で得られたアダマンタン化合物のH−NMRスペクトルである。 実施例1で得られたアダマンタン化合物のIRスペクトルである。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で示されるアダマンタン化合物。
    Figure 2008137960
    (一般式(1)中、R、R、Rは、同一または異なり、炭素数1〜3の低級アルキル基、アルケニル基、アリル基、フェニル基、アルコキシ基、またはシロキシ基であり、ただし、R、R、Rのうちの少なくとも一つはアルケニル基、またはアリル基である。)
  2. アダマンタンジメタノール類に、RSiX(式中、R、R、Rは上記一般式(1)と同じであり、Xはハロゲン原子を示す。)で表されるシラン化合物を、塩基の存在下で反応させることを特徴とする請求項1記載のアダマンタン化合物の製造方法。
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