JP2008136333A - 電力変換装置 - Google Patents

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高志 増澤
Hiroshi Taki
浩志 瀧
Hideji Yoshida
秀治 吉田
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Abstract

【課題】 内蔵した電力用半導体スイッチング素子のスイッチングに起因して発生するコモンモードノイズを良好に低減可能な電力変換装置を提供すること。
【解決手段】 対地絶縁された一対の電源ライン3、4と電力を授受するインバータ装置1において、上アーム素子5、6の電源ライン側主電極端子51、61はコンデンサ9、10を通じてたとえば接地電位の導電ベース13に接続される。また、下アーム素子7、8の電源ライン側主電極端子71、81はコンデンサ11、12を通じてたとえば接地電位の導電ベース13に接続される。このようにすると、インバータ装置1で生じたコモンモード電流をこれらのコンデンサ9〜12を通じて低インピーダンスでバイパスさせることができるため、一対の電源ライン用導体3、4を通じて外部に伝導されるコモンモードノイズを良好に低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、インバータ回路やDCDCコンバータなどの電力変換装置の改良に関し、特にそのコモンモードノイズの低減技術に関する。
回路に流れるコモンモード電流を低減するためにコモンモードフィルタを設けることが行われている。なお、本明細書で言うコモンモード電流とは、対地絶縁された導電ラインからグラウンドへ流れる電流を言うものとする。
たとえば、下記の特許文献1は、上記コモンモードフィルタとしてモータに給電する給電線間にYコンデンサを設けることにより、モータに流入するコモンモード電流を低減するコモンモード低減技術を提案している。
また、コモンモード電流に対してだけインダクタンスを発生する一対のチョークコイルからなるコモンモードチョークコイルをコモンモードフィルタとして一対の電源線に直列接続することも広く行われている。
特開2000−315929号公報
車両用モータ装置などでは、高周波スイッチングされる電力用半導体スイッチング素子を内蔵する対地絶縁型のPWM制御インバータが多用されているが、このPWM制御インバータでは電力用半導体スイッチング素子の高周波スイッチングによる高周波のコモンモード電流が発生することが知られている。
このコモンモード電流は、対地絶縁された一対の電源ラインから給電されるインバータの電力用半導体スイッチング素子のスイッチングにより、インバータの出力端などとグラウンドとの間の寄生容量が充放電されることにより発生する。このコモンモード電流は、上記一対の電源ラインや出力ラインなどを通じて他の機器への障害を与えたり、あるいは外部への電磁放射ノイズを生じたりするため、その低減が要望されている。
しかしながら、上記した従来のコモンモードフィルタは、主要発生源の一つとしてのインバータから離れた位置に配置されていたため、コモンモードフィルタとインバータとの間の配線部分の配線インダクタンスが、高周波のコモンモード電流により大きなコモンモードノイズ電圧を発生してしまい、その結果としてコモンモードフィルタのノイズ低減効果が減殺されてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、内蔵した電力用半導体スイッチング素子のスイッチングに起因して発生するコモンモードノイズを良好に低減可能な電力変換装置を提供することをその目的としている。
上記課題を解決する第1、第2発明は、対地絶縁された一対の電源ライン用導体の一つに電源ライン側主電極端子が接続された複数の電力用半導体スイッチング素子を有して前記一対の電源ライン用導体との間で電力を授受する電力変換回路と、前記複数の電力用半導体スイッチング素子が固定された導電体とを備える電力変換装置に適用される。
この種の電力変換装置は、対地絶縁されたハーフブリッジ回路、フルブリッジ回路、三相インバータ回路、DCDCコンバータ回路などとして用いられており、特に、高電圧電源を搭載したハイブリッド自動車などの高電圧モータなどに一般に用いられている。
第1発明の電力変換装置では特に、前記複数の電力用半導体スイッチング素子の前記電源ライン側主電極端子がそれぞれ、コンデンサを介して前記導電体に電気的に接続されていることを特徴としている。
すなわち、第1発明では、電力変換装置の複数の(好適にはすべての)電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子をコモンモード電流バイパス用のコンデンサを通じて導電体に接続している。
好適には、導電体として各電力用半導体スイッチング素子が実装されるヒートシンク兼用の導電金属板が採用される。一対の電源ライン用導体の一つは高電位側の電源ラインをなし、他の一つは低電位側の電源ラインをなす。ここで言う電源ライン側主電極端子とは、電力用半導体スイッチング素子の一対の主電極端子のうち、電源ラインに実質的に接続される主電極端子を言う。
このようにすれば、電力変換装置のスイッチング素子の断続により電力変換装置から電源ライン用導体に出力されるコモンモード電流の多くは、一対の電源ライン用導体へ出る前に上記コンデンサを通じてグラウンド電位の導電体によりバイパスされ、その後、電力変換装置内の寄生容量を通じて流れるため、コモンモード電流はほとんど電力変換装置内を循環するものとみなすことができる。その結果、電力変換装置に給電する長い一対の電源ライン用導体に流れるコモンモード電流を低減することができ、一対の電源ライン用導体に接続された他の電気機器に与える悪影響を低減することができる。
また、コンデンサが電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子に直接接続されているため、上記したコモンモード電流をバイパスするコモンモード電流循環回路における配線長を短縮でき、その結果として、このコモンモード電流循環回路のインダクタンスを低減して、バイパスするコモンモード電流量を増大することができる。
更に、通常は長く延設されて無視できない配線インダクタンスをもつ一対の電源ラインのインダクタンスが大きなコモンモード電圧を発生させたり、一対の電源ライン用導体からその近傍の電気機器や配線へのコモンモード電流磁界に起因するコモンモード電磁波ノイズも良好に低減することもできる。
第2発明の電力変換装置では特に、前記導電体に接続されて前記複数の電力用半導体スイッチング素子に近接配置された共通電位バスバーを有し、前記複数の電力用半導体スイッチング素子の前記電源ライン側主電極端子がそれぞれ、コンデンサを介して前記共通電位バスバーに電気的に接続されていることを特徴としている。
すなわち、第2発明では、第1発明において採用したコンデンサを電力用半導体スイッチング素子固定のための導電体に直接接続する代わりに、コンデンサをバスバー(共通電位バスバー)を介して導電体に接続した点が異なっている。
このようにすれば、電力変換装置のスイッチング素子の断続により電力変換装置から電源ライン用導体に出力されるコモンモード電流の多くは、一対の電源ライン用導体へ出る前に上記コンデンサを通じてグラウンド電位の共通電位バスバーおよび導電体によりバイパスされ、その後、電力変換装置内の寄生容量を通じて流れるため、コモンモード電流はほとんど電力変換装置内を循環するものとみなすことができる。
その結果、電力変換装置に給電する長い一対の電源ライン用導体に流れるコモンモード電流を低減することができ、一対の電源ライン用導体に接続された他の電気機器に与える悪影響を低減することができる。また、通常は長く延設されて無視できない配線インダクタンスをもつ一対の電源ラインのインダクタンスが大きなコモンモード電圧を発生させたり、また、一対の電源ライン用導体からその近傍の電気機器や配線へのコモンモード電流磁界に起因するコモンモード電磁波ノイズも良好に低減することができる。
好適な態様において、前記コンデンサの電極端子は、前記電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子をなすリード端子に接続されている。このようにすれば、電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子からコンデンサに至る配線の配線インダクタンスを大幅に低減できるため、電力変換装置内で発生するコモンモード電圧を良好に低減することができる。
好適な態様において、前記コンデンサの電極端子は、前記電力用半導体スイッチング素子のパッケージ表面に形成されて前記電源ライン側主電極端子をなす電極部に接続されている。このようにすれば、電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子からコンデンサに至る配線の配線インダクタンスを大幅に低減できるため、電力変換装置内で発生するコモンモード電圧を良好に低減することができる。
好適な態様において、前記コンデンサは、前記電力用半導体スイッチング素子をなす半導体チップと一緒に樹脂モールドされている。このようにすれば、電力用半導体スイッチング素子とコンデンサとの間の配線距離を短縮できるとともに、コンデンサと電力用半導体スイッチング素子とを一体化することができる。
好適な態様において、前記電力用半導体スイッチング素子は、直接乃至電気絶縁シートを介して前記導電体に密着し、前記導電体は、前記電力用半導体スイッチング素子を冷却する冷却体をなす。これにより、電力用半導体スイッチング素子を良好に冷却することができる。
好適な態様において、前記導電体と前記電力用半導体スイッチング素子との間の距離は、20mm以下とされている。これにより、コンデンサを介しての導電体と電力用半導体スイッチング素子との間の配線インダクタンスを低減することができ、この部分の配線インダクタンスにより生じるコモンモード電圧を低減することができる。
好適な態様において、前記コンデンサは、前記電力用半導体スイッチング素子の各部の浮遊容量よりも大きい容量をもつ。これにより、上記したコンデンサおよび導電体(又は共通電位バスバー)を通じてのコモンモード電流循環回路のインピーダンスを低減することができる。
好適な態様において、前記電源ライン側主電極端子が前記一対の電源ライン用導体の一つに接続された前記電力用半導体スイッチング素子である上アーム素子と、前記電源ライン側主電極端子が前記一対の電源ライン用導体の他の一つに接続された前記電力用半導体スイッチング素子である下アーム素子とを有し、前記上アーム素子および下アーム素子が直列接続してなるハーフブリッジ回路を一個以上有し、
前記上アーム素子の前記電源ライン側主電極端子は前記コンデンサとしての上アーム側コンデンサを通じて、前記下アーム素子の前記電源ライン側主電極端子は前記コンデンサとしての下アーム側コンデンサを通じて、前記導電体にそれぞれ接続されている。これにより、電力変換装置から一対の電源ライン用導体の両方に流れるコモンモード電流を両方とも低減できる。
好適な態様において、前記高電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと前記上アーム側コンデンサのインピーダンスとの合成インピーダンスである上アーム側対地インピーダンスと、前記低電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと前記下アーム側コンデンサのインピーダンスとの合成インピーダンスである下アーム側対地インピーダンスとの差が小さくなるように、前記上アーム側コンデンサと前記下アーム側コンデンサとの間に容量差を設ける。これにより、コモンモードノイズ源としての電力変換装置からみた一対の電源ラインのインピーダンスが均衡するために、両電源ラインを通じて電力変換装置から外部に流れるコモンモード電流を低減することができる。
好適な態様において、高電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと、前記低電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスとがほぼ等しい場合に、前記上アーム側コンデンサと前記下アーム側コンデンサとはほぼ等しい容量を与える。これにより、コモンモードノイズ源としての電力変換装置からみた一対の電源ラインのインピーダンスが均衡するために、両電源ラインを通じて電力変換装置から外部に流れるコモンモード電流を低減することができる。
好適な態様において、前記共通電位バスバーは、互いに直列接続される一対の前記電力用半導体スイッチング素子からそれぞれ相手側に向けて突出する一対の前記電源ライン側主電極端子の間に位置して延設され、前記一対のコンデンサは、前記一対の電源ライン側主電極端子と前記共通電位バスバーとを接続する。このようにすれば、上アーム側コンデンサを通じての共通電位バスバーと上アーム側の電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子との間の距離、並びに、下アーム側コンデンサを通じての共通電位バスバーと下アーム側の電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子との間の距離をそれぞれ短縮することができ、これらコンデンサを通じての上記コモンモード電流循環回路(バイパス回路)の配線インダクタンスを低減することができる。
好適な態様において、前記共通電位バスバーは、前記一対の電源ライン用導体をなすとともに互いに略平行に延設される一対の電源バスバーの間に位置して前記一対の電源バスバーと略平行に延設される。
これにより、共通電位バスバーと一対の電源ライン用導体である一対のバスバーとの間の静電容量を、コンデンサの容量に等価的に付加することができ、その分だけ、一対の電源ライン用導体を通じて遠方に送られるコモンモード電流を低減でき、それにより一対の電源ラインの配線インダクタンスに生じるコモンモード電圧を低減することができる。
好適な態様において、前記コンデンサは、少なくとも誘電体層と、前記誘電体層の一対の主面に個別に被着された一対の電極面とを有する蓄電部と、前記複数の半導体スイッチング素子が固定された導電体に固定されて前記蓄電部を支持するボディ部とを有し、前記一対の電極面の一方は、前記導電体に電気的に接触し、前記一対の電極面の他方は、前記電力用半導体スイッチング素子の前記電源ライン側主電極端子としてのリード端子に電気的に接触している。
すなわち、この態様によれば、導電体としての放熱用金属基板の主面とこの主面から所定距離離れてそれと平行に延在する電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子としてのリード端子との間にコンデンサを介設し、コンデンサの一対の電極面をこれら放熱用金属基板とリード端子とに個別に電気的に接触させているため、コンデンサの配置及び固定を簡素な作業により実現することができる。また、このコンデンサは、電力用半導体スイッチング素子の熱をリード端子を通じて放熱用金属基板に逃がす効果も奏する。
好適な態様において、前記リード端子は前記ボディ部の溝部に収容され、前記電極面と前記リード端子が電気的に接続されている。このようにすれば、コンデンサの必要部位への保持を容易かつ確実に実現できるとともに、電力用半導体スイッチング素子のリード端子の機械的支持を良好に行ってその振動を抑止することができる。
好適な態様において、前記ボディ部は二つの部品から構成され、前記部品の一方に設けられた溝部に前記リード端子が収容され、前記部品のもう一方が押さえ板として前記リード端子を上方から圧着している。このようにすれば、コンデンサの必要部位への保持を容易かつ確実に実現できるとともに、電力用半導体スイッチング素子のリード端子の機械的支持を良好に行ってその振動を抑止することができる。
好適な態様において、前記押さえ板は、前記導電体にねじにより締結されて前記ボディ部及び前記電力用半導体スイッチング素子を前記導電体に押圧している。このようにすれば、電力用半導体スイッチング素子の機械的支持構造を利用してコンデンサの機械的支持及びそのリード端子及び前記導電体との良好な電気的接触を実現できるため、構造及び組み付け作業の簡素化を実現することができる。
好適な態様において、前記押さえ板は、前記導電体にねじにより締結されて前記ボディ部及び前記電力用半導体スイッチング素子を前記導電体に押圧している。このようにすれば、コンデンサの設置作業が容易となるうえ、リード端子の振動抑制効果を合わせて奏することができる。
好適な態様において、前記コンデンサは、前記一対の電極面の一方と前記導電体との間、又は、前記コンデンサの前記一対の電極面の他方と前記リード端子との間に介設された導電性の弾性体を有する。
好適な態様において、前記電力用半導体スイッチング素子のリード端子の締結孔を介して前記導電体の雌螺子孔に締結されたねじと、前記リード端子の締結孔との間に介設された略フランジ状の絶縁カラーを有し、前記絶縁カラーは、前記コンデンサを兼ねる。これにより、部品点数増加並びに組み付け工数の増加を抑止しつつ、上記効果を得ることができる。
好適な態様において、前記電力用半導体スイッチング素子と前記導電体の所定の一面との間に介設されて前記電力用半導体スイッチング素子と前記導電体の前記一面との間に所定距離を確保するスペーサを有し、前記スペーサは、前記コンデンサを兼ねる。これにより、部品点数増加並びに組み付け工数の増加を抑止しつつ、上記効果を得ることができる。
本発明の好適実施形態は図面を参照して以下に説明する。ただし、本発明は下記の実施形態に限定解釈されるべきではなく、本発明の技術思想を他の公知技術を組み合わせて実施してもよいことはもちろんである。
(実施形態1)
第1発明が適用された実施形態1を、図1に示す回路図を参照して説明する。
(全体構成)
図1において、1は電力変換装置としてフルブリッジ型のインバータ装置であり、2はインバータ装置から交流電力を給電される単相交流モータ、3、4は対地絶縁された一対の電源ライン用導体であり、たとえば車載の高電圧バッテリの両端からたとえば数百Vの高電源電圧を給電されている。詳しくは、3は高電位側の電源ライン用導体、4は低電位側の電源ライン用導体である。
インバータ装置1は、上アーム側の電力用半導体スイッチング素子(以下、上アーム素子とも言う)5、6と、下アーム側の電力用半導体スイッチング素子(以下、下アーム素子とも言う)7、8と、コンデンサ9〜12とを有しており、各電力用半導体スイッチング素子5〜8及びコンデンサ9〜12は、これらの回路素子の熱を放散させる機能をもつ導電ベース(本発明で言う導電体)13の上面に直接もしくは電気絶縁シートを介して固定されている。 この実施形態では、電力用半導体スイッチング素子5〜8として電力用MOSトランジスタを採用しており、このため、電力用半導体スイッチング素子5〜8はそれぞれ逆並列接続形式の寄生ダイオードを有するが、この寄生ダイオードは図1では記載を省略されている。もちろん、電力用半導体スイッチング素子5〜8としてその他の形式の電力用半導体スイッチング素子を採用しても良い。
上アーム素子5及び下アーム素子7は直列接続されてハーフブリッジ型インバータ回路(ハーフブリッジ回路)を構成している。上アーム素子6及び下アーム素子8は直列接続されてハーフブリッジ型インバータ回路(ハーフブリッジ回路)を構成している。上アーム素子5、6及び下アーム素子7、8は、フルブリッジ型インバータ回路(本発明で言う電力変換回路)を構成している。
上アーム素子5の電源ライン側主電極端子51、及び、上アーム素子6の電源ライン側主電極端子61は、高電位側の電源ライン用導体3に接続されている。下アーム素子7の電源ライン側主電極端子71、及び、下アーム素子8の電源ライン側主電極端子81は、低電位側の電源ライン用導体4に接続されている。上アーム素子5及び下アーム素子7の反電源ライン側主電極端子は第1のハーフブリッジ回路の出力端14としてモータ2の一端に、上アーム素子6及び下アーム素子8の反電源ライン側主電極端子は第2のハーフブリッジ回路の出力端15としてモータ2の他端に接続されている。
コンデンサ9は、上アーム素子5の電源ライン側主電極端子51と導電ベース13とを接続している。コンデンサ10は、上アーム素子6の電源ライン側主電極端子61と導電ベース13とを接続している。コンデンサ11は、下アーム素子7の電源ライン側主電極端子71と導電ベース13とを接続している。コンデンサ12は、下アーム素子8の電源ライン側主電極端子81と導電ベース13とを接続している。
図1におけるCs1は第1のハーフブリッジ回路のアーム素子(半導体スイッチング素子)と導電ベース13との間の寄生容量を簡略に等価したものであり、Cs2は第2のハーフブリッジ回路のアーム素子と導電ベース13との間の寄生容量を簡略に等価したものである。ただし、インバータ装置1内部の寄生容量としては、ハーフブリッジ回路のアーム素子の上記寄生容量Cs1、Cs2以外にも種々存在する。
インバータ装置1は、上アーム素子5、6及び下アーム素子7、8をたとえば40kHzのキャリヤ周波数にてPWM制御することにより一対の電源ライン用導体3、4から給電された直流電力を単相交流電力に変換してモータ2に給電する。上アーム素子5、6及び下アーム素子7、8のPWM制御については周知事項であるため、これ以上の説明を省略する。
(コンデンサ9〜12によるコモンモード電流のバイパス動作)
次に、コンデンサ9〜12によるコモンモード電流バイパス動作について説明する。
上アーム素子5、6及び下アーム素子7、8の高周波スイッチングによりインバータ装置1内にてコモンモード電流が発生する。このコモンモード電流は、上アーム素子5、6及び下アーム素子7、8のスイッチングによるにより、インバータ装置1の各アーム素子(すなわち半導体スイッチング素子)と導電ベース13との間の寄生容量が充放電されることにより発生する。更に説明すると、高電位側の電源ライン用導体3と導電ベース13との間の電圧をV1、低電位側の電源ライン用導体4と導電ベース13との間の電圧をV2とする場合、高電位側の電源ライン用導体3と低電位側の電源ライン用導体4との間の電源電圧をVとする場合、V=V1+V2となる。言い換えれば、インバータ装置1内部の導電部分の電位変化は、この導電部分の寄生容量の充放電を招き、それにより、この導電部分と一対の電源ライン用導体3,4との間に電位差が生じ、それによりインバータ装置1から一対の電源ライン用導体3、4にコモンモード電流が流れる。また、このコモンモード電流が流れる電流経路の配線インダクタンスは、コモンモード電流の変化により電圧を発生させ、コモンモード電流の波形を複雑化させ、ある場合にはコモンモード電流を増大させる。
これに対して、この実施形態によれば、上アーム素子5、6及び下アーム素子7、8の電源ライン側主電極端子51、61、71、81がそれぞれコンデンサ9〜12により導電ベース13に容量接続されている。これにより、インバータ装置1内部に生じた上記コモンモード電流の多くはコンデンサ9〜12を通じて導電ベース13にバイパスし、低抵抗率、低インダクタンスの導電ベース13を通じてたとえば寄生容量Cs1、Cs2などのインバータ装置1の寄生容量の導電ベース13側の端子に帰る。その結果、高電位側の電源ライン用導体3や低電位側の電源ライン用導体4に流出するコモンモード電流による悪影響を大幅に低減することができる。
なお、コンデンサ9、10を上アーム素子5、6の電源ライン側主電極端子51、61ではなく高電位側の電源ライン用導体3に接続し、コンデンサ11、12を下アーム素子7、8の電源ライン側主電極端子71、81ではなく低電位側の電源ライン用導体4に接続することも考えられる。しかし、この場合には、電源ライン側主電極端子からコンデンサ接続点までの高電位側の電源ライン用導体3や低電位側の電源ライン用導体4の配線部分のインダクタンスに流れるコモンモード電流の高周波成分が、上記コンデンサ9〜12を通じたバイパス回路の回路インピーダンスを増大させてこのバイパス回路によるコモンモード電流バイパス効果を低減させてしまう。この問題は、上アーム素子5、6や下アーム素子7、8の電源ライン側主電極端子にコンデンサ9〜12の端子を直接接続するこの実施形態により、良好に解決される。
(コンデンサ9〜12の接続態様1)
コンデンサ9〜12の接続態様の好適な一例を図2を参照して説明する。図2はコンデンサ9の接続態様を示す側面図である。コンデンサ10〜12の接続形態はコンデンサ9のそれと同じであるため説明を省略する。
図2において、導電ベース13上には電気絶縁シート16を介して上アーム素子5の樹脂モールド部50が接着されている。この樹脂モールド部50内には上アーム素子5をなすMOSトランジスタチップが内蔵され、そのドレイン電極部はボンディングワイヤにより電源ライン側主電極端子51をなすリード端子に接続され、このリード端子は、樹脂モールド部50から導電ベース13と平行に突出している。コンデンサ9は一対の電極端子91、92をもつ。電極端子91は電源ライン側主電極端子51をなすリード端子に直接はんだ付けされ、電極端子92は導電ベース13にはんだ付けされている。これにより、コンデンサ9を通じて流れるコモンモード電流バイパス回路のインダクタンスを低減することができる。
(コンデンサ9〜12の接続態様2)
コンデンサ9〜12の接続態様の好適な他例を図3を参照して説明する。図3はコンデンサ9の接続態様を示す側面図である。コンデンサ10〜12の接続形態はコンデンサ9のそれと同じであるため説明を省略する。
図3において、上アーム素子5及びコンデンサ9は本質的に図2のそれらと同じである。ただ、この実施形態では、上アーム素子5は、金属ケースに内蔵されており、この金属ケースから突出する部分が電源ライン側主電極端子51を構成している。
(コンデンサ9〜12の接続態様3)
コンデンサ9〜12の接続態様の好適な他例を図4を参照して説明する。図4はコンデンサ9、11を内蔵する半導体モジュールを示す縦断面側面図である。
図4において、セラミック基板17と、チップタイプのコンデンサ9、11が固定されている。セラミック基板17上には導電パターン18〜22が形成されている。導電パターン18は電源ライン側主電極端子51に、導電パターン22は電源ライン側主電極端子71に、導電パターン20は出力端14に接続されている。導電パターン19には上アーム素子5をなす半導体チップが、導電パターン21には下アーム素子7をなす半導体チップが固定されている。
ボンディングワイヤ24は導電パターン18とコンデンサ9の一対の電極端子の一つとを接続し、ボンディングワイヤ25は導電パターン18と上アーム素子5のドレイン電極とを接続し、ボンディングワイヤ26は上アーム素子5のソース電極と導電パターン20とを接続し、ボンディングワイヤ27は導電パターン20と下アーム素子7のドレイン電極とを接続し、ボンディングワイヤ28は下アーム素子7のソース電極と導電パターン22とを接続し、ボンディングワイヤ29は下アーム素子7のソース電極とコンデンサ11の一対の電極端子の一つとを接続している。コンデンサ9、11のもう一つの電極端子は下面に形成されて導電ベース13にはんだ付けされている。なお、コンデンサ9、11としては、公知の種々の形式のものを採用することができ、コンデンサ9、11の形式に合わせて、コンデンサ9、11と電源ライン側主電極端子との接続形式も種々採用することができる。コンデンサ9、11、上アーム素子5及び下アーム素子7は樹脂モールド部23により一体に樹脂封止されている。
(変形態様)
上アーム素子5、6及び下アーム素子7、8としては、上記態様に限定されることなく、種々の形式のものを採用することができる。たとえば、表裏一対の主面に主電極端子をそれぞれもつカード形モジュールなども採用することができる。
(実施形態2)
第2発明が適用された実施形態2を、図5に示す断面図を参照して説明する。この実施形態は、コンデンサ9、11の一対の電極端子の一方を導電ベース13ではなく、共通電位バスバー10に接続した点をその特徴としている。ただし、図5では、コンデンサ9、11は模式的に図示されているが、公知の種々の形式のコンデンサを導電ベース13に固定して用いることができる。
更に詳しく説明すると、導電ベース13上には電気絶縁シート16を介して上アーム素子5及び下アーム素子7が接着されている。上アーム素子5から電源ライン側主電極端子51をなすリード端子と、反電源ライン側主電極端子52をなすリード端子とが導電ベース13と平行に突出している。同様に、下アーム素子7から電源ライン側主電極端子71をなすリード端子と、反電源ライン側主電極端子72をなすリード端子とが導電ベース13と平行に突出している。端子51、52は下アーム素子7に向けて、端子71、72は上アーム素子5に向けて突出している。
反電源ライン側主電極端子52をなすリード端子は、高電位側の電源ライン用導体3をなすバスバーにはんだ付けされている。反電源ライン側主電極端子72をなすリード端子は、低電位側の電源ライン用導体4をなすバスバーにはんだ付けされている。
高電位側の電源ライン用導体3をなすバスバーと、低電位側の電源ライン用導体4をなすバスバーとの中間には、共通電位バスバー110が延設されている。これらのバスバーは互いに平行かつ導電ベース13の上面と平行に延設されている。
コンデンサ9の一対の電極端子は、上アーム素子5の電源ライン側主電極端子51をなすリード端子と共通電位バスバー110とに個別に接続されている。コンデンサ11の一対の電極端子は、下アーム素子7の電源ライン側主電極端子71をなすリード端子と共通電位バスバー110とに個別に接続されている。共通電位バスバー110は、導電ベース13に接続されている。このようにすれば、実施形態1と同効果を奏することができる。
(変形態様)
変形態様を図6に示す。この変形態様は、図1に示すフルブリッジ形インバータ回路からなるインバータ装置1を三相インバータ装置1に変更したものであり、この場合にも、コンデンサ24の一つの端子が上アーム素子250の電源ライン側主電極端子260に、コンデンサ270の一つの端子が下アーム素子280の電源ライン側主電極端子290に接続され、コンデンサ240、270のもう一つの端子が導電ベース13に接続されている。図6に示す三相インバータ装置1でも、図1に示すフルブリッジ型のインバータ装置1と同様の効果を実現できる。
(変形態様)
図6において、コンデンサ9、10、240の端子を上アーム素子5、6、250の電源ライン側主電極端子51、61、260に接続する代わりに、これら電源ライン側主電極端子51、61、260と接続点31〜33とを個別に接続する補助導電片101〜103又は接続点31〜33に、コンデンサ9、10、240の端子を個別に接続してもよぃ。
同様に、コンデンサ11、12、270の端子を下アーム素子7、8、280の電源ライン側主電極端子71、81、290に接続する代わりに、これら電源ライン側主電極端子71、81、290と接続点41〜43とを個別に接続する補助導電片104〜106又は接続点41〜43に、コンデンサ11、12、270の端子を個別に接続してもよい。
ただし、補助導電片101〜103は、たとえば樹脂モールドなどによりモジュール化された同一パッケージ内に、少なくとも上アーム素子5、6、250と一体に内蔵されていることが好適である。同じく、補助導電片104〜106も、たとえば樹脂モールドなどによりモジュール化された同一パッケージ内に、少なくとも下アーム素子7、8、280と一体に内蔵されていることが好適である。
つまり、コモンモード電流吸収用のコンデンサ9〜12、240、270が、電力用半導体スイッチング素子を内蔵する半導体モジュールの端子に相当する接続点31〜33、41〜43よりも電力用半導体スイッチング素子側に接続されているため、コンデンサ9〜12、240、270は電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子に接続されているとみなすことができ、コモンモード電流がコンデンサを通じてバイパスして循環する回路のインピーダンスを低減して、そのコモンモード電流吸収効果を向上することができる。
(変形態様)
変形態様を図7に示す。この変形態様では、図1に示すフルブリッジ型インバータ回路からなるインバータ装置1において、上アーム素子5、6の電源ライン側主電極端子51、61を補助導電片107を通じて高電位側の電源ライン用導体(本発明で言う電源ライン用導体)3に接続し、下アーム素子7、8の電源ライン側主電極端子71、81を補助導電片108を通じて低電位側の電源ライン用導体(本発明で言う電源ライン用導体)4に接続している。コンデンサ9の一つの電極端子は補助導電片107を通じて高電位側の電源ライン用導体3に接続され、もう一つの電極端子は導電ベース13に接続されている。コンデンサ11の一つの電極端子は補助導電片108を通じて低電位側の電源ライン用導体4に接続され、もう一つの電極端子は導電ベース13に接続されている。34は補助導電片107と高電位側の電源ライン用導体3との接続点を示し、44は補助導電片108と低電位側の電源ライン用導体4との接続点を示す。
ただし、この実施形態では、上アーム素子5、6の電源ライン側主電極端子51、61はできる限り近接配置され、コンデンサ9の電源ライン側の電極端子は電源ライン側主電極端子51、61から等距離の位置にて補助導電片107に接続されている。同じく、下アーム素子7、8の電源ライン側主電極端子71、81はできる限り近接配置され、コンデンサ11の電源ライン側の電極端子は電源ライン側主電極端子71、81から等距離の位置にて補助導電片108に接続されている。
この変形態様では、図1に比較して、2つの上アーム素子5、6用のコンデンサを一つのコンデンサ9で共用し、2つの下アーム素子7、8用のコンデンサを一つのコンデンサ11で共用するため、インバータ装置1のコンパクト化が可能となる。
なお、補助導電片107は、たとえば樹脂モールドなどによりモジュール化された同一パッケージ内に、少なくとも上アーム素子5、6と一体に内蔵されている。同じく、補助導電片108も、たとえば樹脂モールドなどによりモジュール化された同一パッケージ内に、少なくとも下アーム素子7、8と一体に内蔵されている。従って、コモンモード電流吸収用のコンデンサが、電力用半導体スイッチング素子を内蔵する半導体モジュールの端子に相当する接続点34、44よりも電力用半導体スイッチング素子側に接続されている点において、コンデンサ9、11は、電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子に接続されているとみなすことができる。
更に、上記上アーム側のパッケージ内にコンデンサ9を、上記下アーム側のパッケージ内にコンデンサ11を内蔵させることが、コモンモード電流循環回路(バイパス回路)のインダクタンスを低減できる点で一層好適である。また更に、これら上アーム側のパッケージと下アーム側のパッケージとを一体のパッケージとしてモジュール化すれば更に好適である。
(変形態様)
変形態様を図8に示す。この変形態様では、図1に示すフルブリッジ型のインバータ装置1の代わりに、一つの下アーム素子7と、この下アーム素子7の負荷素子200とからなる負荷駆動回路1Aを本発明で言う電力変換回路として採用した点をその特徴としている。
なお、負荷素子200としてはたとえば電磁リレーなどのインダクタンス負荷を採用することができる。また、この場合、負荷素子の両端にフライホイルダイオードを逆並列接続するのが好適なことは言うまでもない。
この変形態様において、コンデンサ9が、ハイサイド側(上アーム側)の負荷素子200の電源ライン側端子(本発明で言う電源ライン側主電極端子)と導電ベース13とを接続し、コンデンサ11は、下アーム素子7の電源ライン側主電極端子71と導電ベース13との間を接続している。この負荷駆動回路1Aを構成する下アーム素子7、負荷素子200、コンデンサ9、11は一体にモジュール化されている。35は高電位側の電源ライン用導体3に接続されるこのモジュールの高電位側の端子をなす接続点、45は低電位側の電源ライン用導体4に接続されるこのモジュールの低電位側の端子をなす接続点である。
なお、図8において、このモジュール内には、他の電力用半導体スイッチング素子及びそれにより駆動される負荷素子からなる負荷駆動回路が収容されているが、それらの図示は省略されている。もちろん、この図示省略した他の負荷駆動回路にも図8と同様のコモンモード電流バイパス用のコンデンサが接続されている。
したがって、図7の場合と同様に、端子201と接続点35との間を接続する補助導電片乃至接続点35自体にコンデンサ9の電極端子を接続してもよく、電源ライン側主電極端子71と接続点45との間を接続する補助導電片乃至接続点45自体にコンデンサ11の電極端子を接続してもよい。
(変形態様)
その他の変形態様を以下に説明する。
導電ベース13と上アーム素子5、6や下アーム素子7、8との間の距離は、20mm以下とされることが好適である。
一つのハーフブリッジ回路をなす上アーム素子5と下アーム素子7とに接続されるコンデンサ9、11は、このハーフブリッジ回路の対地寄生容量の総和よりも大きい容量をもつことが好適である。これにより、記述したコモンモード電流循環回路のインピーダンスを低減することができる。更に、コンデンサ9、11が接続された一つのハーフブリッジ回路の出力端14から上アーム素子5の高電位側の電源ライン用導体3との接続点までの上アーム側の対地インピーダンスとコンデンサ9の対地インピーダンスとの対地合成インピーダンスを、このハーフブリッジ回路の出力端14から下アーム素子7の低電位側の電源ライン用導体4との接続点までの下アーム側の対地インピーダンスとコンデンサ11の対地インピーダンスとの対地合成インピーダンスと略等しくなるように設定することが、高電位側の電源ライン用導体3に流れ出すコモンモード電力と、低電位側の電源ライン用導体4に流れ出すコモンモード電力とを均衡させる点で好適である。簡単には、一つのハーフブリッジ回路に接続される一対のコンデンサ9、11の容量を等しくすることが、同様の理由で好適である。
(実施形態3)
実施形態3を図9〜図10を参照して以下に説明する。図9〜図10は、図1に示すコンデンサ9の好適な配置及び形態を示す。コンデンサ10〜13にも同様の配置及び形態を与えることが当然可能である。図9は、図1に示す電力用半導体スイッチング素子(上アーム素子)5とその電源ライン側主電極端子としてのリード端子51に接続されるコンデンサ9を示す模式斜視図であり、図10は、その一部破断側面図である。
電力用半導体スイッチング素子5の樹脂モールド部50は、電気絶縁シート16を介して放熱用金属基板をなす導電ベース(導電体)13上に固定されている。電力用半導体スイッチング素子5は、樹脂モールド部50の一側面から互いに平行かつ導電ベース13に平行に突出する3本のリード端子51〜53をもつ。リード端子51は、ドレイン端子であって、本発明で言う電源ライン側主電極端子をなす。
コンデンサ9は、ブロック状の蓄電部90と、蓄電部90を樹脂モールド部50に近接して導電ベース13上に固定するボディ部93とからなる。
蓄電部90は、主として誘電体層により構成されて実質的にコンデンサを構成しており、図9に示すようにリード端子51の下面と導電ベース13の上面との間に介設されている。図10は、蓄電部90の部位をリード端子51の延在方向と直角かつ導電ベース13の厚さ方向に切断した状態を示す。この実施例では、蓄電部90は、両主面に導電金属製の一対の電極面94、95が形成された厚板状の樹脂成形板製の誘電体層96からなる。
なお、実質的にコンデンサをなす蓄電部90は、その他、種々の素材、形態をもつことができる。
この実施形態の特徴は、実質的にコンデンサとして機能する蓄電部90を所定間隙を隔てて対面するリード端子51と導電ベース13との間の隙間に押し込んだ点にある。これにより、省スペース化とコンデンサ接続作業の簡素化とを図ることができる。
ボディ部93は、一対の溝付きブロック形状の樹脂成形体931、932からなり、電気絶縁性を有している。図9に示すように、樹脂成形体931はリード端子53が押し込まれた直線溝933を上面にもち、樹脂成形体932はリード端子52が押し込まれた直線溝934を上面にもつ。リード端子52、53は直線溝933、934の底面に密着している。これにより、このコンデンサ9は、リード端子52、53の厚さ方向及びそれと直角方向の振動抑止効果を奏する。
ボディ部93の一対の樹脂成形体931、932は、リード端子51をその延在方向と直角方向に挟んでいる。これにより、リード端子51の厚さ方向と直角方向かつその延在方向と直角方向へのリード端子51の振動も抑止される。
ボディ部93の一対の樹脂成形体931、932は、リード端子51と導電ベース13との間に介設された蓄電部90もリード端子51の延在方向と直角かつその厚さ方向と直角方向に挟んでいる。これにより、蓄電部90の変位も良好に抑止される。
なお、ボディ部93の一対の樹脂成形体931、932は、蓄電部90の存在位置以外の部位にて連結されて一体化されることができる。また、ボディ部93は、リード端子51〜53を外部配線に接続するための端子台を兼ねることもできる。
(変形態様)
変形態様を図11を参照して説明する。図11は、図9に示すボディ部93の上に、樹脂製の押さえ板部97を固定した点にその特徴を有する。
押さえ板部97は、図11に示すように、ボディ部93の3本の直線状の溝部に個別に上方から押し込まれる3個の直線状の凸部971〜973を有している。凸部971はリード端子53をボディ部93の溝部の底面に押しつけ、凸部972はリード端子51及び蓄電部90をボディ部93の溝部の底面に押しつけ、凸部973はリード端子52をボディ部93の溝部の底面に押しつけている。
押さえ板部97をボディ部93に固定するには、図12に示すように螺子98を用いて行うことができる。99は電力用半導体スイッチング素子5の樹脂モールド部50を導電ベース13に締結する螺子である。
(変形態様)
図13に示すように、押さえ板部97を樹脂モールド部50の上面に沿いつつ延長することにより、螺子99の締結により、押さえ板部97が樹脂モールド部50を導電ベース13に押しつけるとともに押さえ板部97をボディ部93に固定することもできる。
(変形態様)
その他、ボディ部93をなす樹脂成形体931、932と押さえ板部97とを一体に成形することができる。この場合には、この一体樹脂成形品は、リード端子52、53が個別に貫通する2つの角孔と、リード端子51及び蓄電部90が押し込まれる下向きに開口した溝部とをもつことになる。このようにすれば、部品点数及び組み付け工数の削減を実現することができる。
(実施形態4)
実施形態4を図14を参照して以下に説明する。図14は、図11においてボディ部93を省略し、その代わりに蓄電部90の下面と導電ベース13の上面との間に導電性及び弾性率に優れたたとえばりん青銅製の板ばね301を押し込んだものである。
このようにすれば、蓄電部90の下面に形成された電極面95は板ばね301を介して導電ベース13に電気的に接触し、かつ、板ばね301の弾性付勢力により蓄電部90の位置を良好に保持することができる。つまり、板ばね301はその厚さ方向への必要スペースが小さいにもかかわらず必要十分な弾性付勢力を低コストで生み出し、蓄電部90の電極面95と板ばね301との接触、並びに、蓄電部90の電極面94とリード端子51との接触を良好に確保することができる。
(変形態様)
板ばね301は、他の弾性付勢部材により当然代替することができる。更に、図15に示すように、リード端子51の弾性を利用して同様の効果を得ることもできる。この場合には、リード端子51が弾性付勢部材を兼ねることになる。その他、蓄電部90を上記位置に押し込んだ後、接着剤などにより蓄電部90を固定するとともにこの接着剤乃至モールド樹脂により蓄電部90を覆ってその防湿性を向上することもできる。
(実施形態5)
実施形態5を図16を参照して以下に説明する。図16は、図11に示す電力用半導体スイッチング素子5の一部を拡大した部分破断側面図である。
図16において、54は電力用半導体スイッチング素子5の樹脂モールド部50からリード端子51〜53と逆方向に突出するリード端子である。この実施形態では、リード端子54は図11に示すリード端子51と同様にいわゆるドレイン端子に接続されている。リード端子54は、電力用半導体スイッチング素子5を導電ベース13に固定するための締結孔55を有している。
56は、電気絶縁性樹脂を略フランジ状に成形してなるカラーであり、締結孔55に挿入されている。98Aはねじであり、締結孔55に挿通されて導電ベース13に設けられたねじ孔(図示せず)に螺入され、リード端子54を導電ベース13に機械的固定している。ただし、リード端子51は、カラー56及び電気絶縁シート16により導電ベース(放熱用金属基板)13から電気絶縁されている。
この実施例では、カラー56の両面、特にその円筒部の内、外周面には電極層(図示せず)が別々に形成されている。内周面に形成された電極層はねじ98Aを通じて導電ベース13に電気的に接続され、外周面に形成された電極層はリード端子54に接触している。つまり、上記一対の電極層をもつカラー56は本発明で言うコンデンサを構成し、一対の電極層は本発明で言う蓄電部に設ける一対の電極面をなす。
(実施形態6)
実施形態6を図17を参照して以下に説明する。図17は、図15に示す電力用半導体スイッチング素子5が固定された導電ベース13を回路基板400上に立設したものである。電力用半導体スイッチング素子5の樹脂モールド部50から垂下するリード端子51は、回路基板400の端子孔に挿入されてはんだ付けされている。この実施形態では、蓄電部90の上面及び下面は、電力用半導体スイッチング素子5及び回路基板400に密着し、電力用半導体スイッチング素子5と回路基板400との間の距離を確保して電力用半導体スイッチング素子5の縦振動を抑止するための電気絶縁性のスペーサとしての機能も奏している。
もちろん、図15以外の他の実施形態の蓄電部90乃至コンデンサにより、上記と同様の電気絶縁性のスペーサ機能を奏することも可能である。
実施形態1を示す回路図である。 実施形態1におけるコンデンサの接続例を示す側面図である。 実施形態1におけるコンデンサの接続例を示す側面図である。 実施形態1におけるコンデンサの接続例を示す断面図である。 実施形態2におけるコンデンサの接続例を示す側面図である。 図1の変形態様を示す回路図である。 図1の変形態様を示す回路図である。 図1の変形態様を示す回路図である。 実施例3の電力用半導体スイッチング素子及びコンデンサを示す模式斜視図である。 図9に示す電力用半導体スイッチング素子及びコンデンサの一部破断側面図である。 実施例3の変形態様を示す模式斜視図である。 図11の変形態様を示す側面図である。 図11の他の変形態様を示す側面図である。 実施形態4を示す電力用半導体スイッチング素子及びコンデンサの模式側面図である。 図14に示す実施形態4の変形態様を示す電力用半導体スイッチング素子及びコンデンサの模式側面図である。 実施形態5を示す電力用半導体スイッチング素子及びコンデンサの一部破断模式側面図である。 実施形態6を示す電力用半導体スイッチング素子及びコンデンサの模式側面図である。
符号の説明
(実施例1、2において)
1 インバータ装置(電力変換装置)
1A 負荷駆動回路
2 モータ
3 高電位側の電源ライン用導体
4 低電位側の電源ライン用導体
5 上アーム素子(電力用半導体スイッチング素子)
6 上アーム素子(電力用半導体スイッチング素子)
7 下アーム素子(電力用半導体スイッチング素子)
8 下アーム素子(電力用半導体スイッチング素子)
9〜12 コンデンサ
10〜12 コンデンサ
13 導電ベース(導電体)
14 出力端
15 出力端
16 電気絶縁シート
17 セラミック基板
18〜22 導電パターン
23 樹脂モールド部
24〜29 ボンディングワイヤ
31〜35 接続点
41〜45 接続点
50 樹脂モールド部
51 電源ライン側主電極端子
52 反電源ライン側主電極端子
61 電源ライン側主電極端子
71 電源ライン側主電極端子
72 反電源ライン側主電極端子
81 電源ライン側主電極端子
91 電極端子
92 電極端子
101〜108 補助導電片
110 共通電位バスバー
200 負荷素子
201 端子
240 コンデンサ
250 上アーム素子
260 電源ライン側主電極端子
270 コンデンサ
280 下アーム素子
290 電源ライン側主電極端子
(実施例3〜実施例6において)
51〜54 リード端子
55 締結孔
56 カラー
90 蓄電部
93 ボディ部
94 電極面
95 電極面
96 誘電体層
97 押さえ板部
98 螺子
99 螺子
400 回路基板
931 樹脂成形体
932 樹脂成形体
933 直線溝
934 直線溝
971〜973 凸部

Claims (31)

  1. 対地絶縁された一対の電源ライン用導体の一つに電源ライン側主電極端子が接続された複数の電力用半導体スイッチング素子を有して前記一対の電源ライン用導体との間で電力を授受する電力変換回路と、
    前記複数の電力用半導体スイッチング素子が固定された導電体と、 を備える電力変換装置において、
    前記複数の電力用半導体スイッチング素子の前記電源ライン側主電極端子はそれぞれ、コンデンサを介して前記導電体に電気的に接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサの電極端子は、前記電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子をなすリード端子に接続されている電力変換装置。
  3. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサの電極端子は、前記電力用半導体スイッチング素子のパッケージ表面に形成されて前記電源ライン側主電極端子をなす電極部に接続されている電力変換装置。
  4. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサは、前記電力用半導体スイッチング素子をなす半導体チップと一緒に樹脂モールドされている電力変換装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか記載の電力変換装置において、
    前記電力用半導体スイッチング素子は、直接乃至電気絶縁シートを介して前記導電体に密着し、
    前記導電体は、前記電力用半導体スイッチング素子を冷却する冷却体をなす電力変換装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか記載の電力変換装置において、
    前記導電体と前記電力用半導体スイッチング素子との間の距離は、20mm以下とされている電力変換装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサは、前記電力用半導体スイッチング素子の各部の浮遊容量よりも大きい容量をもつ電力変換装置。
  8. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記電源ライン側主電極端子が前記一対の電源ライン用導体の一つに接続された前記電力用半導体スイッチング素子である上アーム素子と、前記電源ライン側主電極端子が前記一対の電源ライン用導体の他の一つに接続された前記電力用半導体スイッチング素子である下アーム素子とを有し、前記上アーム素子および下アーム素子が直列接続してなるハーフブリッジ回路を一個以上有し、
    前記上アーム素子の前記電源ライン側主電極端子は前記コンデンサとしての上アーム側コンデンサを通じて、前記下アーム素子の前記電源ライン側主電極端子は前記コンデンサとしての下アーム側コンデンサを通じて、前記導電体にそれぞれ接続されている電力変換装置。
  9. 請求項8記載の電力変換装置において、
    前記高電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと前記上アーム側コンデンサのインピーダンスとの合成インピーダンスである上アーム側対地インピーダンスと、前記低電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと前記下アーム側コンデンサのインピーダンスとの合成インピーダンスである下アーム側対地インピーダンスとの差が小さくなるように、前記上アーム側コンデンサと下アーム側インピーダンスとの間に容量差を設ける電力変換装置。
  10. 請求項8記載の電力変換装置において、
    高電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと、前記低電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスとがほぼ等しい場合に、前記上アーム側コンデンサと前記下アーム側コンデンサとはほぼ等しい容量を与える電力変換装置。
  11. 対地絶縁された一対の電源ライン用導体の一つに電源ライン側主電極端子が接続された複数の電力用半導体スイッチング素子を有して前記一対の電源ライン用導体との間で電力を授受する電力変換回路と、
    前記複数の電力用半導体スイッチング素子が固定された導電体と、 を備える電力変換装置において、
    前記導電体に接続されて前記複数の電力用半導体スイッチング素子に近接配置された共通電位バスバーを有し、
    前記複数の電力用半導体スイッチング素子の前記電源ライン側主電極端子はそれぞれ、コンデンサを介して前記共通電位バスバーに電気的に接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  12. 請求項11記載の電力変換装置において、
    前記共通電位バスバーは、
    互いに直列接続される一対の前記電力用半導体スイッチング素子からそれぞれ相手側に向けて突出する一対の前記電源ライン側主電極端子の間に位置して延設され、
    前記一対のコンデンサは、前記一対の電源ライン側主電極端子と前記共通電位バスバーとを接続する電力変換装置。
  13. 請求項11記載の電力変換装置において、
    前記共通電位バスバーは、
    前記一対の電源ライン用導体をなすとともに互いに略平行に延設される一対の電源バスバーの間に位置して前記一対の電源バスバーと略平行に延設される電力変換装置。
  14. 請求項13記載の電力変換装置において、
    前記各共通電位バスバーは、樹脂モールドにより一体に形成されている電力変換装置。
  15. 請求項11記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサの電極端子は、前記電力用半導体スイッチング素子の電源ライン側主電極端子をなすリード端子に接続されている電力変換装置。
  16. 請求項11記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサの電極端子は、前記電力用半導体スイッチング素子のパッケージ表面に形成されて前記電源ライン側主電極端子をなす電極部に接続されている電力変換装置。
  17. 請求項11記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサは、前記電力用半導体スイッチング素子をなす半導体チップと一緒に樹脂モールドされている電力変換装置。
  18. 請求項11乃至17のいずれか記載の電力変換装置において、
    前記電力用半導体スイッチング素子は、直接乃至電気絶縁シートを介して前記導電体に密着し、
    前記導電体は、前記電力用半導体スイッチング素子を冷却する冷却体をなす電力変換装置。
  19. 請求項11乃至18のいずれか記載の電力変換装置において、
    前記導電体と前記電力用半導体スイッチング素子との間の距離は、20mm以下とされている電力変換装置。
  20. 請求項11乃至19のいずれか記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサは、前記電力用半導体スイッチング素子の各部の浮遊容量よりも大きい容量をもつ電力変換装置。
  21. 請求項11記載の電力変換装置において、
    前記電源ライン側主電極端子が前記一対の電源ライン用導体の一つに接続された前記電力用半導体スイッチング素子である上アーム素子と、前記電源ライン側主電極端子が前記一対の電源ライン用導体の他の一つに接続された前記電力用半導体スイッチング素子である下アーム素子とを有し、前記上アーム素子および下アーム素子が直列接続してなるハーフブリッジ回路を一個以上有し、
    前記上アーム素子の前記電源ライン側主電極端子は前記コンデンサとしての上アーム側コンデンサを通じて、前記下アーム素子の前記電源ライン側主電極端子は前記コンデンサとしての下アーム側コンデンサを通じて、前記共通電位バスバーにそれぞれ接続されている電力変換装置。
  22. 請求項11記載の電力変換装置において、
    前記高電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと前記上アーム側コンデンサのインピーダンスとの合成インピーダンスである上アーム側対地インピーダンスと、前記低電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと前記下アーム側コンデンサのインピーダンスとの合成インピーダンスである下アーム側対地インピーダンスとの差が小さくなるように、前記上アーム側コンデンサと下アーム側インピーダンスとの間に容量差を設ける電力変換装置。
  23. 請求項11記載の電力変換装置において、
    高電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスと、前記低電位側の前記電源ラインの対地インピーダンスとがほぼ等しい場合に、前記上アーム側コンデンサと前記下アーム側コンデンサとはほぼ等しい容量を与える電力変換装置。
  24. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサは、少なくとも誘電体層と、前記誘電体層の一対の主面に個別に被着された一対の電極面とを有する蓄電部と、前記複数の半導体スイッチング素子が固定された導電体に固定されて前記蓄電部を支持するボディ部とを有し、
    前記一対の電極面の一方は、前記導電体に電気的に接触し、
    前記一対の電極面の他方は、前記電力用半導体スイッチング素子の前記電源ライン側主電極端子としてのリード端子に電気的に接触している電力変換装置。
  25. 請求項24記載の電力変換装置において、
    前記リード端子は前記ボディ部の溝部に収容され、前記電極面と前記リード端子が電気的に接続されている電力変換装置。
  26. 請求項25記載の電力変換装置において、
    前記ボディ部は二つの部品から構成され、前記部品の一方に設けられた溝部に前記リード端子が収容され、前記部品のもう一方が押さえ板として前記リード端子を上方から圧着している電力変換装置。
  27. 請求項26記載の電力変換装置において、
    前記押さえ板は、前記導電体にねじにより締結されて前記ボディ部及び前記電力用半導体スイッチング素子を前記導電体に押圧している電力変換装置。
  28. 請求項24記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサの前記一対の電極面の一方は前記導電体に弾性付勢され、前記コンデンサの前記一対の電極面の他方は前記リード端子に弾性付勢されている電力変換装置。
  29. 請求項28記載の電力変換装置において、
    前記コンデンサは、
    前記一対の電極面の一方と前記導電体との間、又は、前記コンデンサの前記一対の電極面の他方と前記リード端子との間に介設された導電性の弾性体を有する電力変換装置。
  30. 請求項24記載の電力変換装置において、
    前記電力用半導体スイッチング素子のリード端子の締結孔を介して前記導電体の雌螺子孔に締結されたねじと、前記リード端子の締結孔との間に介設された略フランジ状の絶縁カラーを有し、
    前記絶縁カラーは、前記コンデンサを兼ねる電力変換装置。
  31. 請求項24記載の電力変換装置において、
    前記電力用半導体スイッチング素子と前記導電体の所定の一面との間に介設されて前記電力用半導体スイッチング素子と前記導電体の前記一面との間に所定距離を確保するスペーサを有し、
    前記スペーサは、前記コンデンサを兼ねる電力変換装置。
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