JP2017017881A - 電力変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本明細書は、インバータにおいて、パワートランジスタが発生するノイズの拡散を防止する技術を提供する。
【解決手段】インバータ100は、導電性のケース2と、導電板4と、エミッタ電極3bが導電板4に接続されているトランジスタ3と、トランジスタ3のゲートに駆動信号を供給する制御回路15が実装されている基板20を備える。導電板4は、絶縁層5を挟んでケース2に取り付けられている。基板20は、当該基板20に形成されているグランドパターン20bがケース2と導通するようにケース2に取り付けられている。そして、基板20にノイズ除去コンデンサ16が実装されている。そのコンデンサ16は、第1電極がトランジスタ3のコレクタ電極3aに接続されており、第2電極がグランドパターン20bと接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワートランジスタを備える電力変換器に関する。
一般に、最大コレクタ損失(PC(max))1W以上のトランジスタがパワートランジスタと呼ばれている。パワートランジスタを備える電力変換器は、例えば、モータに供給される電力をそのモータの駆動に適した電力に変換するためのインバータである。このような電力変換器は、例えば、電気自動車に搭載される。パワートランジスタは、他の電子部品とともに電力変換用の回路を構成する電子部品である。この電力変換回路が動作することにより、電力変換器に入力された電力が所望の電力に変換され、変換後の電力が電力変換器から出力される。その際、パワートランジスタはスイッチング動作を繰り返す。電力変換用のパワートランジスタは流れる電流が大きく、スイッチングに起因して大きな伝導ノイズが発生する。伝導ノイズはパワートランジスタから電力変換回路の電力線へと伝達する。電力線は電力変換器外に配置される他のデバイスに接続されるため、伝導ノイズが電力変換器外に伝達する虞がある。なお、パワートランジスタの典型には、IGBTやパワーMOSFETなどがある。
特許文献1は、インバータに含まれる3相交流変換回路から発生する伝導ノイズを除去する技術の一例を開示している。特許文献1では、インバータの入力側のコネクタと3相交流変換回路に含まれるスイッチング素子とを接続するバスバとグランドとの間に、3相交流変換回路から発生する伝導ノイズを除去するためのコンデンサ(以下、ノイズ除去コンデンサ)が接続される。当該ノイズ除去コンデンサは、コネクタの近傍でスイッチング素子から離れた位置に配置される。
特開2005−12908号公報
特許文献1の技術では、ノイズ除去コンデンサはバスバに接続され、ノイズ発生源であるスイッチング素子から離れた位置に配置される。そのため、ノイズ除去コンデンサとスイッチング素子の間の経路が長くなり、当該経路のインピーダンスが増大し、ノイズ除去コンデンサで十分にノイズが除去できない虞がある。本願明細書では、トランジスタを備える電力変換器において、特許文献1と異なり、伝導ノイズの伝達経路をノイズ発生源のより近くに構成してノイズの拡散を抑制するための技術を提供する。
電力変換器の一つの態様に次のものがある。電力変換器は、導電性のケースと、導電板と、一方の電極が導電板に接続されているパワートランジスタと、パワートランジスタのゲートに駆動信号を供給する制御回路が実装されている基板を備える。導電板は、絶縁層を挟んでケースに取り付けられている。基板は、当該基板に形成されているグランドパターンがケースと導通するようにケースに取り付けられている。この態様では、絶縁層を挟んだ導電板とケースの間に寄生容量が発生する。なお、本明細書が開示する技術はパワートランジスタが発生するノイズの除去を主眼とするものであるので、電力変換のための回路全体の説明は省略する。
本明細書が開示する電力変換器は、さらに、次のノイズ除去コンデンサを備える。ノイズ除去コンデンサは、第1電極と第2電極を備えており、第1電極がトランジスタの他方の電極に接続されており、第2電極がグランドパターンと導通している。そして、ノイズ除去コンデンサは、基板に実装されている。
このような構成によれば、ノイズ除去コンデンサをノイズ発生源であるコンデンサチップの近くに配置することができる。具体的には、パワートランジスタから発生した伝導ノイズは、寄生容量を介してケースに伝達する。ケースに伝達した伝導ノイズは、ケースと導通するように基板に形成されているグランドパターンに伝達する。ここで、グランドパターンには、ノイズ除去コンデンサの第2電極が導通しており、ノイズ除去コンデンサの第1電極がパワートランジスタの他方の電極に接続されている。グランドパターンに伝達した伝導ノイズは、ノイズ除去コンデンサを通過することで低減され、パワートランジスタに還流する。即ち、パワートランジスタから発生した伝導ノイズは、ノイズ除去コンデンサで低減され、パワートランジスタに戻ってくる。これにより、伝導ノイズが電力変換器の外に漏れることが防止される。上記の伝導ノイズの伝達経路は、パワートランジスタの電極と導通している導電板と絶縁層とケースで作られる寄生容量を経由しており、パワートランジスタのチップの近傍に存在する。従って伝導ノイズの伝達経路をパワートランジスタのチップ近傍に限定することができ、ノイズの拡散が防止される。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
第1実施例のインバータの断面図である。 第1実施例のインバータの回路図である。 第2実施例のインバータの断面図である。 第2実施例のインバータの回路図である。 第2実施例のインバータの信号線等のインダクタンスを加味した回路図である。 第3実施例のインバータの断面図である。 第4実施例のインバータの断面図である。
(第1実施例)
図面を参照して、第1実施例の電力変換器を説明する。第1実施例の電力変換器は、電気自動車に搭載されるインバータ100である。電気自動車は、走行用の三相交流モータとバッテリを備える。インバータ100は、三相交流モータとバッテリの間に接続され、バッテリの直流電力を三相交流モータの駆動に適した交流電力に変換し、変換後の電力を三相交流モータに供給する。インバータ100は、直流電力を交流電力に変換するためのインバータ回路を備える。インバータ回路は、6個のトランジスタにより構成される。6個のトランジスタが所定のスイッチング動作を繰り返すことにより、インバータ回路に入力された直流電力が交流電力に変換されて、変換後の電力がインバータ回路から出力される。なお、インバータ回路は、よく知られた技術であるので詳細な説明は省略する。
図1は、インバータ100の模式的な断面図である。インバータ100は、導電性の金属であるアルミニウム製のケース2と、トランジスタ3と、基板20を備えている。トランジスタ3は、kWオーダの電力を扱うIGBTであり、パワートランジスタのカテゴリに属する。インバータ100は、インバータ回路に含まれる6個のトランジスタの夫々を含む6個のトランジスタを備えている。インバータ回路に含まれる6個のトランジスタのうち、3個のトランジスタは、インバータ回路の高電位側に接続されるトランジスタであり、残りの3個のトランジスタは、インバータ回路の低電位側に接続されるトランジスタである。トランジスタ3は、インバータ回路に含まれる6個のトランジスタのうちの一つを含むチップ(トランジスタチップ)である。インバータ回路は、6個のトランジスタの各電極を図示省略のリード線と後述する導電板とで接続することにより、構成される。図1では、6個のトランジスタのうち高電位側に接続される1個のトランジスタを含むトランジスタ3を図示し、他のトランジスタの図示は省略する。本明細書が開示する技術は単体のパワートランジスタが発するノイズ低減が目的であるので、本実施例では、電力変換器の中の一つのパワートランジスタに着目し、電力変換用の回路全体は図示も省略する。
トランジスタ3は、扁平なチップである。トランジスタ3の扁平形状の面積最大の両側面の夫々に、コレクタ電極3aとエミッタ電極3bが露出している。コレクタ電極3aが露出している側面からは、ゲート電極3cも露出している。ここで、トランジスタ3のエミッタ電極3bは、導電板4に接続されている。具体的には、トランジスタ3は、エミッタ電極3bが導電板4に接するように導電板4に取り付けられている。また、導電板4は、絶縁層5を挟んでケース2の底面に取り付けられている。即ち、トランジスタ3は、導電板4と絶縁層5を介してケース2に支持されている。
コレクタ電極3aには、リード線8aが接続されている。一方、エミッタ電極3bが接続されている導電板4には、リード線8bが接続されている。即ち、エミッタ電極3bは、導電板4を介して、リード線8bと導通している。リード線8a、8bの夫々は、一対の導電性のバスバ7a、7bの夫々に接続されている。バスバ7aは、インバータ回路の高電位側に接続される。バスバ7bは、図示省略のモータに接続される。これにより、インバータ回路のバッテリからモータへと繋がる高電位側のラインの一部が構成される。
基板20は、トランジスタ3の駆動を制御するための基板である。基板20は、トランジスタ3と対面するように、ケース2の上面に接するようにケース2に固定されている。基板20の下面、即ち、トランジスタ3と対向する面には、ノイズバイパスパターン20aとグランドパターン20bが設けられている。また、基板20の上面、即ち、トランジスタ3と対向する面と反対側の面には、信号パターン20cが設けられている。なお、「パターン」とは、樹脂製の基板20にエッチングによって形成された導電経路のことである。ここで、基板20には、貫通孔20hが設けられている。基板20は、貫通孔20hを貫通するボルト17がケース2に締結されることにより、ケース2に固定される。グランドパターン20bは、基板20の下面から露出しており、貫通孔20hの周辺まで延びている。基板20が、ケース2に取り付けられることにより、グランドパターン20bがケース2の上面と接する。即ち、基板20は、グランドパターン20bがケース2と導通するようにケース2に取り付けられている。
基板20には、制御回路15と、ノイズ除去コンデンサ16が実装されている。制御回路15は、トランジスタ3のゲート電極3cに供給されるPWM信号を生成するための回路である。制御回路15は、基板20の上面に実装され、信号パターン20cの一端に接続される。信号パターン20cの他端には、信号線14が接続されており、信号線14には、リード線9が接続されている。リード線9は、トランジスタ3のゲート電極3cに接続されている。即ち、制御回路15で生成されたPWM信号は、信号パターン20cと、信号線14と、リード線9を介して、トランジスタ3のゲート電極3cに供給される。なお、制御回路15で生成されるPWM信号の基準電位は、エミッタ電極3bと同電位である。
ノイズ除去コンデンサ16は、トランジスタ3のスイッチング動作に起因して発生する伝導ノイズを除去するためのコンデンサである。ノイズ除去コンデンサ16は、基板20の下面に実装されている。ノイズ除去コンデンサ16は、第1電極と第2電極を備えている。第1電極は、ノイズバイパスパターン20aの一端に接続されている。ノイズバイパスパターン20aの他端には、ノイズ線13が接続されており、ノイズ線13には、リード線12が接続されている。リード線12は、トランジスタのコレクタ電極3aに接続されている。即ち、ノイズ除去コンデンサ16の第1電極は、ノイズバイパスパターン20a、ノイズ線13、リード線12を介して、トランジスタ3のコレクタ電極3aに接続されている。また、第2電極は、グランドパターン20bに接続されている。即ち、ノイズ除去コンデンサ16の第2電極は、グランドパターン20bを介して、ケース2と導通している。
なお、インバータ100には、バスバ7a、7bと、ノイズ線13と、信号線14をケース2に支持するために、絶縁性の支持部材6が備えられている。支持部材6は、ケース2に固定されている。バスバ7a、7bと、ノイズ線13と、信号線14は、支持部材6に支持されるとともに、支持部材6の内部を貫通している。支持部材6により、バスバ7a、7bと、ノイズ線13と、信号線14が、ケース2から絶縁される。
図2を参照して、トランジスタ3から発生する伝導ノイズの伝達経路について説明する。図2は、図1の断面図に示されるインバータ100の等価回路である。図2の回路図において、図1に示されるインバータ100の各部品に対応する部分には、当該部品と同じ符号が付してある。特に、図2の符号20を付した破線で囲まれる部分が、基板20に相当する回路であり、図2の符号3を付した破線で囲まれる部分が、トランジスタ3に相当する回路である。また、上述したように、インバータ100において、導電板4は、絶縁層5を介して、ケース2の底面に取り付けられている。この場合、絶縁層5を挟んだ導電板4とケース2との間に寄生容量PCが発生する。図2の回路図には、導電板4を示す線とケース2を示す線との間に、寄生容量PCが仮想線で描かれている。なお、ケース2は、グランドGND、例えば、車体に接続されている。
図2の実線矢印は、トランジスタ3で発生した伝導ノイズが伝達する経路を示す。トランジスタ3から発生した伝導ノイズは、エミッタ電極3bから導電板4に伝達し、寄生容量PCを介して、ケース2へと伝達する。ケース2に伝達した伝導ノイズは、ケース2と導通している基板20のグランドパターン20bに伝達する。ここで、グランドパターン20bは、ノイズ除去コンデンサ16の第2電極に接続されており、ノイズ除去コンデンサ16の第1電極は、ノイズバイパスパターン20aに接続されている。グランドパターン20bに伝達した伝導ノイズは、ノイズ除去コンデンサ16を通過して、ノイズバイパスパターン20aに伝達する。そして、ノイズバイパスパターン20aに伝達した伝導ノイズは、ノイズ線13、リード線12を介して、トランジスタ3のコレクタ電極3aに伝達する。即ち、トランジスタ3から発生した伝導ノイズは、ノイズ除去コンデンサ16で低減され、トランジスタ3に戻ってくる。これにより、伝導ノイズがインバータ100の外に漏れることが防止される。
第1実施例の効果について説明する。ノイズ除去コンデンサがノイズ発生源から離れた位置に配置されると、ノイズ除去コンデンサとノイズ発生源との間の伝導ノイズの伝達経路が長くなる。この場合、当該経路のインピーダンスが増大し、ノイズ除去コンデンサで十分にノイズ除去ができない虞がある。第1実施例の構成によれば、トランジスタ3のごく近傍に形成される寄生容量PCから漏洩する伝導ノイズの伝達経路をトランジスタ3の近傍に限定することができる。特に、基板20は、トランジスタ3のゲート電極3cにPWM信号を供給する制御回路15が実装されている基板であり、PWM信号の基準電位はエミッタ電極3bと同電位である。このような基板は、トランジスタの近傍に配置される。伝導ノイズの伝達経路をトランジスタ3の近傍に限定することにより伝導ノイズがケース2の外部に拡散することを防止できる。
(第2実施例)
図3を参照して、第2実施例のインバータ130を説明する。図3は、インバータ130の図1と同様な断面図である。インバータ130では、基板30が、主に第1実施例と異なっており、トランジスタ3、導電板4、ケース2、バスバ7a、7bの構成は、第1実施例と同様である。以下、異なる基板30について主に説明する。
基板30は、第1実施例の基板20と同様にトランジスタ3の駆動を制御するための基板である。基板30は、第1実施例の基板20と同様に、後述するグランドパターン30bがケース2と導通するようにケース2に固定されている。基板30は、パターンが3層に積み重ねられている3層基板である。以下、3層のパターンを下から順に第1層、第2層、第3層のパターンと称する。基板30の下面には、第1層のパターンが配置されており、基板30の上面には、第3層のパターンが配置されており、基板30の内側であって、第1層のパターンと第3層のパターンの間に、第2層のパターンが配置されている。第1層のパターンは、第1実施例の基板20と同様のノイズバイパスパターン30a、グランドパターン30bを含んでいる。第3層のパターンは、第1信号パターン30cと、第2信号パターン30dと、電源供給パターン30fと、グランド接続パターン30gを含んでいる。第2層のパターンは、後述する信号発信回路32に接続される基準電位パターン30eを含んでいる。
基板30の上面には、電源回路33と、信号発信回路32と、信号調整素子31が実装されている。電源回路33は、信号発信回路32に電力を供給するための回路である。信号発信回路32は、トランジスタ3のゲート電極3cに供給されるPWM信号を生成するための回路である。信号調整素子31は、トランジスタ3をサージから保護するために、PWM信号の波形を調整するための素子であり、例えば、ゲート抵抗である。
電源回路33の一方の電極は、電源供給パターン30fを介して、信号発信回路32に接続されている。電源回路33の他方の電極は、グランド接続パターン30gを介して、基板30の下面に設けられているグランドパターン30bに接続されている。
信号発信回路32は、入力側の電極と、出力側の電極と、生成する信号の基準電位となる部位に接続するための電極(以下、基準電極)を備えている。信号発信回路32の入力側の電極は、電源供給パターン30fを介して、電源回路33に接続されている。信号発信回路32の出力側の電極は、第2信号パターン30dを介して、信号調整素子31に接続されている。信号発信回路32の基準電極は、基準電位パターン30eに接続されている。基準電位パターン30eは、基準信号線36と、リード線35を介して、導電板4に接続されている。ここで、導電板4は、トランジスタ3のエミッタ電極3bに接続されている。即ち、信号発信回路32の基準電極は、基準電位パターン30e、基準信号線36、リード線35を介して、トランジスタ3のエミッタ電極3bと導通している。これにより、信号発信回路32は、トランジスタ3のエミッタ電極3bの電位を基準電位として、トランジスタ3のゲート電極3cに供給されるPWM信号を生成する。
信号調整素子31の一方の電極は、第2信号パターン30dを介して、信号発信回路32の出力側の電極に接続されている。信号調整素子31の他方の電極は、第1信号パターン30cを介して、信号線14に接続されている。信号線14は、第1実施例と同様に、リード線9を介して、トランジスタ3のゲート電極3cに接続されている。即ち、信号発信回路32で生成されたPWM信号は、第2信号パターン30d、信号調整素子31、第1信号パターン30cと、信号線14と、リード線9を介してトランジスタ3のゲート電極3cに供給される。
基板30の下面には、第1実施例と同様に、ノイズ除去コンデンサ16が実装されている。ノイズ除去コンデンサ16の第1電極は、ノイズバイパスパターン30aの一端に接続されている。ノイズバイパスパターン30aの他端は、第1実施例と同様に、ノイズ線13、リード線12を介して、トランジスタ3のコレクタ電極3aに接続されている。一方、ノイズ除去コンデンサ16の第2電極は、グランドパターン30bに接続され、グランドパターン30bを介して、ケース2と導通している。
図3に示すように、ノイズ線13と、基準信号線36と、信号線14は、並走して配索される。また、ノイズ線13、基準信号線36、信号線14の夫々に接続される各リード線12、35、9も同様に並走して配索される。
なお、第2実施例において、基準信号線36も支持部材6に支持され、ケース2から絶縁されている。
図4を参照して、第2実施例において、トランジスタ3から発生する伝導ノイズの伝達経路について説明する。図4は、図3の断面図に示されているインバータ130の等価回路である。図4の回路図において、図3に示されるインバータ130の各部品に対応する部分には、当該部品と同じ符号が付してある。特に、図4の符号30を付した破線で囲まれる部分が、基板30に相当する回路である。また、第2実施例でも、第1実施例と同様に、導電板4とケース2の間に寄生容量PCが発生する。
図4に示すように、第2実施例も第1実施例と同様に、トランジスタ3から発生した伝導ノイズは、寄生容量PC、ケース2、グランドパターン30b、ノイズ除去コンデンサ16、ノイズバイパスパターン30a、ノイズ線13、リード線12を介して、トランジスタ3に戻ってくる(実線矢印参照)。これにより、第1実施例と同様に、伝導ノイズの伝達経路がトランジスタ3の近傍に限定され、伝導ノイズがインバータ130の外に漏れることが防止される。
第2実施例の他の効果について図5を参照して説明する。図5は、図4と同じ回路図である。伝導ノイズは、図4に示す実線矢印とは、別の経路でも伝達する。図5に示す実線矢印は、図4とは別の伝導ノイズの伝達経路を示す。図5の実線矢印に示すように、トランジスタ3から発生する伝導ノイズは、ゲート電極3cからリード線9、信号線14、第1信号パターン30c、信号調整素子31、第2信号パターン30dを介して信号発信回路32へ伝達する。また、トランジスタから発生する伝導ノイズは、エミッタ電極3bからリード線35、基準信号線36、基準電位パターン30eを介して信号発信回路32へも伝達する。そして、信号発信回路32に伝達した伝導ノイズは、電源供給パターン30f、電源回路33、グランド接続パターン30g、グランドパターン30bを介して、ノイズ除去コンデンサ16に伝達する。伝導ノイズは、ノイズ除去コンデンサ16を通過することで低減され、ノイズバイパスパターン30a、ノイズ線13、リード線12を介して、トランジスタ3に戻ってくる。
図5では、図5の実線矢印で示す伝導ノイズの伝達経路に関して、リード線12とノイズ線13の自己インダクタンスL12、L13が図示されている。ここで、リード線12に対してリード線9、35が並走することにより、リード線12にリード線9、35に対する相互インダクタンスM9、M35が発生する。同様に、ノイズ線13に対して基準信号線36、信号線14が並走することにより、ノイズ線13に基準信号線36、信号線14に対する相互インダクタンスM36、M14が発生する。図5では、リード線12と並走するリード線9、35に対するリード線12の相互インダクタンスM9、M35が図示されている。ノイズ線13と並走する基準信号線36、信号線14に対するノイズ線13の相互インダクタンスM36、M14が図示されている。
ここで、リード線12のインピーダンスZ12、ノイズ線13のインピーダンスZ13は、次式で計算される。(1)Z12=w×(L12−M9−M35)(2)Z13=w×(L13−M36−M14)。wは、角周波数である。
上式に理解されるように、相互インダクタンスM9、M35により、トランジスタ3のコレクタ電極3aとノイズ除去コンデンサ16の間の経路の一部であるリード線12のインピーダンスは低減される。同様に、相互インダクタンスM36、M14により、トランジスタ3のコレクタ電極3aとノイズ除去コンデンサ16の間の経路の一部であるノイズ線13のインピーダンスが低減される。総じて、トランジスタ3のコレクタ電極3aとノイズ除去コンデンサ16の間の経路のインピーダンスが低減され、図5の実線矢印で示す伝導ノイズの伝達経路による伝導ノイズを誘導することができる。すなわち、第2実施例のインバータ130は、伝導ノイズが伝達されやすい環境をトランジスタ3の近傍に構築することで、伝導ノイズがケース2の外へ拡散することを効果的に抑止している。
(第3実施例)
図6を参照して、第3実施例のインバータ140を説明する。図6は、インバータ140の図3と同様な断面図である。インバータ140では、基板40が、主に第2実施例と異なっており、トランジスタ3、導電板4、ケース2、バスバ7a、7b、各信号線、リード線、ノイズ線の構成は、第2実施例と同様である。以下、異なる基板40について主に説明する。
基板40は、基板30と同様の3層基板である。基板40の第3層のパターンは、第2実施例と同様である。基板40の第2層のパターンは、基準電位パターン30eに加えて、コンデンサ形成パターン40cを含んでいる。基板40の第1層のパターンは、第2実施例と同様に、ノイズバイパスパターン40a、グランドパターン40bを含んでいる。ここで、ノイズバイパスパターン40aは、第2層のパターンに含まれるコンデンサ形成パターン40cとパターンの積層方向に沿って対面するように、コンデンサ形成パターン40cの下方まで延びている。一方、コンデンサ形成パターン40cは、グランドパターン40bと接続されている。即ち、コンデンサ形成パターン40cとノイズバイパスパターン40aの一部とが、パターンの積層方向に沿って対面することにより、ノイズバイパスパターン40aとグランドパターン40bの間にノイズ除去コンデンサ46が形成される。
このような構成によれば、第2実施例と同様の効果が得られるとともに、ノイズ除去コンデンサ46を基板40のパターンを利用して形成することができる。即ち、ノイズ除去コンデンサを別途基板に取り付けることなく、ノイズ除去コンデンサを基板に実装することができる。
(第4実施例)
図7を参照して、第4実施例のインバータ150を説明する。図7は、インバータ150の図3と同様な断面図である。インバータ150では、基板50が、主に第2実施例と異なっており、トランジスタ3、導電板4、ケース2、バスバ7a、7bの構成は、第2実施例と同様である。以下、異なる基板50について主に説明する。
基板50は、基板30と同様の3層基板である。基板50の第3層、第2層のパターンは、第2実施例と同様である。基板50の第1層のパターンは、第2実施例と同様に、ノイズバイパスパターン50a、グランドパターン50bを含んでいる。ノイズバイパスパターン50aの一端は、第2実施例と同様に、ノイズ除去コンデンサ16の第1電極に接続されている。ノイズバイパスパターン50aの他端は、弾性導体55を介して、トランジスタ3のコレクタ電極3aに接続されている。
インバータ150は、電気自動車に搭載される。そのため、電気自動車の走行時に振動が発生する。第4実施例の構成によれば、振動が弾性導体55に吸収されることにより、弾性導体55とノイズバイパスパターン50aとの接点、及び、弾性導体55とコレクタ電極3aとの接点に作用する振動による負荷を低減することができる。よって、走行時に振動が発生しても、ノイズ除去コンデンサ16を通過する伝導ノイズの伝達経路を維持することができる。
以下、実施例で示した技術に関する留意点を述べる。本明細書が開示する技術が適用可能な電力変換器は、インバータに限らない。例えば、昇圧、降圧コンバータでもよく、双方向コンバータでもよい。即ち、インバータは、「電力変換器」の一例である。
実施例のトランジスタ3が「パワートランジスタ」の一例である。本明細書が開示する技術は、インバータ回路の低電位側に接続されるパワートランジスタにも適用可能である。その場合、バスバ7aは、図示省略のモータに接続され、バスバ7bは、インバータ回路の低電位側に接続される。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:ケース
3:トランジスタ(パワートランジスタ)
3a:コレクタ電極
3b:エミッタ電極
3c:ゲート電極
4:導電板
5:絶縁層
6:支持部材
7a、7b:バスバ
8a、8b、9、12、35:リード線
13:ノイズ線
14:信号線
15:制御回路
16、46:ノイズ除去コンデンサ
17:ボルト
20、30、40、50:基板
20a、30a、40a、50a:ノイズバイパスパターン
20b、30b、40b、50b:グランドパターン
20c:信号パターン
30c:第1信号パターン
30d:第2信号パターン
30e:基準電位パターン
30f:電源供給パターン
30g:グランド接続パターン
31:信号調整素子
32:信号発信回路
33:電源回路
36:基準信号線
40c:コンデンサ形成パターン
55:弾性導体
100、130、140、150:インバータ

Claims (1)

  1. 導電性のケースと、
    絶縁層を挟んで前記ケースに取り付けられている導電板と、
    一方の電極が前記導電板に接続されているパワートランジスタと、
    前記パワートランジスタのゲートに駆動信号を供給する制御回路が実装されている基板であって、当該基板に設けられているグランドパターンが前記ケースと導通するように前記ケースに取り付けられている基板と、
    前記基板に実装されており、第1電極が前記パワートランジスタの他方の電極に接続されており、第2電極が前記グランドパターンと接続されているノイズ除去コンデンサと、
    を備えることを特徴とする電力変換器。
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