JP2008135411A - 半導体レーザ素子、対物レンズ、光学ヘッド及び光情報記録再生装置 - Google Patents

半導体レーザ素子、対物レンズ、光学ヘッド及び光情報記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高出力の青色半導体レーザにおいて、出射または入射するレーザ光によってゴミや埃などが半導体レーザの窓ガラス部の外表面に付着し、レーザ光が遮られるのを低減することができる半導体レーザを提供する。
【解決手段】青色レーザ光を出射するレーザ素子1を、窓ガラス部45を備えたパッケージ44を用いて密閉してなる半導体レーザであって、レーザ出力が100mW以上を超えるレーザ素子41の出射部窓ガラス部45の外側表面に、五酸化ニオブ(Nb25)膜を備えることで、青色レーザ光を出射するレーザ素子41に起因する異物の付着を抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光情報処理又は光通信に用いられ、特に光ヘッド及び光情報記録再生装置内に設けられる半導体レーザに関するものである。
近年、青色半導体レーザを用いたブルーレイディスク(BD)は、デジタル情報を記録再生するデジタルバーサタイルディスク(DVD)に対し約10倍の記録密度で記録できることから、大容量の光情報媒体として注目されている。大容量を実現する光情報記録再生装置では、装置の外部から装置内にゴミや埃、チリなど(以下、これらを異物と総称する)が侵入すると、その異物によって光学ヘッド内の半導体レーザからのレーザ光や、これらによるディスクからの戻り光が遮られて、ディスクの情報を正しく読み取ることができなく、その結果ディスクに情報を書き込むことができないなどの不具合が生じやすくなる。
特に、青色レーザや青紫レーザのような短波長の半導体レーザを用いたBDの光学ヘッドでは、レーザ光が光学ヘッド内に浮遊しているゴミや埃、チリなどが光学的刺激によって活性化されるため、レーザパッケージの窓部や外側表面など、あるいは光情報記録媒体に青色レーザからの光ビームを収束させる対物レンズの出射面、また光記録媒体からの反射光ビームを受光し、光信号を電気信号に変換する受光素子表面等のような光密度が高い所に、異物が付着しやすく、上記の不具合を生じやすい。
そこで、異物の侵入や付着を防止するため、光学ヘッドの対物レンズから光ビームが出射される部分以外を機密構造とし、対物レンズから光ビームが出射される窓部分にシャッタを設けて、装置を使用しないときはシャッタが閉じられるようにした光情報記録再生装置が特許文献1で提案されている。
特開2003−059087号公報
しかしながら、このような構造にすると、装置の機構が複雑化し、装置のコストアップを来たす。しかも、このような構造にしても、装置使用時、生産時にゴミや埃、チリなどが光学ヘッド内に侵入するのを防止することはできない。また、青色半導体レーザを用いたBDの光情報記録再生装置の高倍速化に伴い、青色半導体レーザの出射出力を増加させる必要があり、さらに異物の付着が増加してしまう。
そこで、この発明は光学ヘッド内に設けられる半導体レーザとして、これに付着する異物を低減でき、出射または入射するレーザ光が異物によって遮られるのを防止することを第1の目的とする。
また、対物レンズ表面や受光素子表面の異物の付着を低減し、出射または入射するレーザ光が異物によって遮られるのを防止することを第2の目的とする。
本発明の半導体レーザ素子は、所定の発振波長のレーザ光を放射する出射端面を有するレーザ素子と、前記レーザ光を透過する透過性物質と、前記出射端面と前記透過性物質とを対向させ、前記透過性物資とを1つの壁面として前記レーザ素子を内包するパッケージとを備え、前記透過性物質の外側表面に五酸化ニオブ(Nb25)膜を有する。
また、上述の半導体レーザ素子に適用するレーザ素子が、405±15nmの波長のレーザ光を出射する。
また、本発明の対物レンズは、レーザ素子からの光ビームを光情報記録媒体に収束させる対物レンズにおいて、前記対物レンズの入射面または出斜面の少なくともいずれか一方に五酸化ニオブ(Nb25)膜を有する。
また、本発明の対物レンズを透過する半導体レーザ素子から出射される光ビームは、405±15nmの波長である。
また、本発明の半導体レーザ素子からの光ビームが光情報記録媒体から反射された光ビームを受光する受光素子においては、当該受光素子の入射面に五酸化ニオブ(Nb25)膜を有する。
また、本発明の受光素子においては、レーザ素子から出射される光ビームが405±15nmの波長である。
本発明は上記構成により、光学ヘッド内に設けられる半導体レーザの窓ガラスに設ける無反射コートを五酸化ニオブ(Nb25)にすることにより、透過性物質に付着するゴミや埃、チリなどの異物を低減でき、BDの光情報記録再生装置が高倍速化になり高出力の青色半導体レーザが必要になる場合でも、半導体レーザの透過性物質に付着する異物を実用性能範囲に抑えることが可能である。
さらに、同様の膜を他の光学部品、例えば対物レンズ、受光素子に設けることにより、半導体レーザ素子における透過性物質と同様の効果が得られ、実用性能の向上が図れる。
したがって、光学ヘッドまたは光ディスク装置としては、光ディスクからの情報を読み取ることができない、光ディスクに情報を書き込むことができない、などの不具合を生じるおそれを低減できる。
以下、本発明の半導体レーザ素子、及びその応用製品に関する好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本発明で言う出射レーザ出力とは、図6に示すように、半導体レーザをパルス信号で変調した際のピークパワー出力である。
以下に、本発明の光ヘッドおよびそれを用いた光情報記録再生装置に関する一実施形態について図1および2を参照して説明する。図1は、本実施形態の光情報記録再生装置の構成を説明するブロック構成図である。図1において、1は半導体レーザ、2はビームスプリッタ、3は光ビーム減衰光学素子、4は回折格子、5は偏光ビームスプリッタ、6はコリメータレンズ、7はミラー、8は対物レンズ、9は情報媒体、10は第1の集光レンズ、11は第2の集光レンズ、12は第1の光検出器、13は第2の光検出器、14は第3の光検出器、15は光量制御回路、16は光学素子制御回路、17は1/4波長板である。ここで、集光光学系は、コリメータレンズ6と対物レンズ8より構成されており、光量制御手段は、第1の光検出器12と光量制御回路15より構成されており、光学素子制御手段は、第2の光検出器13と光学素子制御回路16より構成されており、偏光分離手段は、偏光ビームスプリッタ5と1/4波長板17より構成されている。18は、光ディスク装置を制御する指令回路、19はディスク判別用のコンパレータ回路、20はディスク判別のための反射率検出手段である。
ここで、半導体レーザ1は、後述のように缶パッケージを構成する壁面の一つに、半導体レーザ1が出射するレーザ光を発振する出射端面に対向して透過性物質(以下、窓ガラス部と称す)を備え、当該窓ガラス外側表面に五酸化ニオブ(Nb25)膜を成膜した構造をもつもので、GaN系の半導体レーザ素子で構成され、情報媒体9の記録層に対し、記録再生用の405nm±15nmの波長のコヒーレント光を出力する光源である。ビームスプリッタ2は、90%の透過率、10%の反射率を有する光学素子である。減衰光学素子3は、液晶素子と偏光ホログラムとで構成され、外部信号により透過率が変化する光学素子である。回折格子4は、ガラス表面にフォトリソグラフィーを用いて所望のパターンをパターニング後エッチングして形成されたグレーティングであり、その特性は0次回折効率がほぼ90%で±1次回折効率がほぼ10%である。偏光ビームスプリッタ5は、半導体レーザ1から出射される直線偏光を90%透過、10%反射し、半導体レーザ1から出射される直線偏光に対し直交する方向の直線偏光を、100%反射する光学素子である。コリメータレンズ6は、半導体レーザ1から出射された発散光を平行光に変換するレンズである。ミラー7は、入射する光を反射して情報媒体9の方向に向かわせる光学素子である。対物レンズ8は、情報媒体9の情報層に光を集光するレンズである。第1の集光レンズ10は、半導体レーザ1から出射され、減衰光学素子3を透過した光の一部を第2の光検出器13に集光するレンズである。第2の集光レンズ11は、情報媒体9で反射された光を第3の光検出器14に集光するレンズである。第1、第2、第3の光検出器12、13、14は、光を受光して光を電気信号に変換するものである。
このように構成された光ヘッドの動作について、図1を用いて説明する。半導体レーザ1から出射された直線偏光の光は、第1のビームスプリッタ2に入射する。ビームスプリッタ2で反射された光は、第1の光検出器12に入射され、透過した光は減衰光学素子3に入射する。ここで、第1の光検出器12に入射された光は電気信号に変換され、半導体レーザ1から出射された光量をモニタする電気信号となり、この信号は光量制御回路15に入力されて最適な光量を出力するように半導体レーザ1が制御される(光量制御手段により半導体レーザ1の光量が制御される)。次に、ビームスプリッタ2を透過し、減衰光学素子3に入射された光は、情報媒体9が1層ディスクである場合、その光量が約50%に減衰され、2層ディスクの場合その光量が減衰されない。減衰光学素子3を透過した光は回折格子4によりほとんどが透過し、一部が回折する。回折格子4を透過した光(透過光と回折光の両方)は偏光ビームスプリッタ5に入射される。偏光ビームスプリッタ5で反射された光は集光レンズ10に入射され、集光レンズ10により第2の光検出器13に入射される。また、第2のビームスプリッタ5を透過した光はコリメータレンズ6に入射される。ここで、第2の光検出器13から出力される信号は、半導体レーザ1から出射される光の光量が第1の光検出器12と光量制御回路15とにより制御されるので、本実施形態の減衰光学素子3の透過率をモニタした信号となる。そこで、この信号は光学素子制御回路16に入力され、光学素子制御回路16により減衰光学素子3の透過率が最適になるように制御される(光学素子制御手段により減衰光学素子3の透過率が制御される)。コリメータレンズ6に入射された光は、コリメータレンズ6により平行光にされる。コリメータレンズ6を透過した光は1/4波長板17で円偏光に変換され、ミラー7で反射され、その進行方向から90度曲げられた方向に進み、対物レンズ8により情報媒体9上に集光される。
次に、情報媒体9から反射された光は、対物レンズ8を透過し、ミラー7で反射され、1/4波長板17にて往路とは直交する直線偏光に変換され、コリメータレンズ6を透過し、偏光ビームスプリッタ5により反射され、第2の集光レンズ11により集光され第3の光検出器14に入射される。第3の光検出器14は、情報媒体9上における光の合焦状態を示すフォーカス誤差信号を出力し、また光の照射位置を示すトラッキング誤差信号を出力する。この場合、例えば再生専用情報媒体の場合は位相作法を用い、記録用情報媒体の場合は回折格子4により作成したサブビームを用いた3ビーム法によりトラッキング誤差信号を得る。図示しないフォーカス制御手段は、フォーカス誤差信号に基づき、フォーカス制御手段は常に光が合焦状態で情報媒体9上に集光されるように、対物レンズ8の位置をその光軸方向に制御する。また図示していないトラッキング制御手段は、トラッキング誤差信号に基づき、光を情報媒体9上の所望のトラックに集光されるように、対物レンズ8の位置を制御する。また、第3の光検出器14からは情報媒体9に記録された情報をも得ている。
図2に、本発明の半導体レーザ1の一実施形態を示す。半導体レーザ素子41(レーザチップ)はサブマウント42の上に形成され、サブマウント42をステム47の一面上に取り付け、サブマウント42及びレーザチップ41をワイヤ43を用いて端子ピン46に接続し、ステム47の一面側に、開口が形成された缶パッケージ44を取り付け、缶パッケージ44に、その開口を覆うように、開口部の直下に固着された、窓ガラス45とからなる。レーザチップ41から出射されたレーザ光は、窓ガラス45を透過して、半導体レーザ1の外部に出射する。なお、レーザチップ発光端面から窓ガラス部外側表面までの距離をD1とする。
近年、GaN系の青色半導体レーザの高出力化が盛んに報告され、出射レーザ出力が100mWを越えるものが報告されている。出射レーザ出力が100mWを越えるようになると、一般的なヘッド光学透過率、すなわち約25%程度のレーザ出力効率を有する光ヘッドにおいても、対物レンズからの出射パワーのピーク値として100mW×25%=25mWが得られるようになり、いわゆる2層ディスクの2倍速の記録再生が可能になる。さらに出射レーザ出力が150mWを超える青色半導体レーザを用いれば、2層ディスクの3倍速の記録再生が可能になる。
従来の、青色半導体レーザを用いた2層ディスク1倍速記録再生のBD光情報記録再生装置においては、出射レーザ出力が50mWの青色半導体レーザを用いている。前記青色半導体レーザでは、レーザチップ発光端面から窓ガラス部外側表面までの距離D1は0.8mmに設定され、窓ガラス表面の反射率低下のための無反射コーティングの薄膜材料としてはフッ化マグネシウム等が用いられている。それら、従来構造の青色半導体レーザ窓ガラス部構造にて、窓ガラスの透過率の減少率の性能保証は、実効的に悪影響の発生しない値として、照射時間1000時間、0.5%以内と設定していた。
しかしながら、今後2層ディスクのBD光情報記録再生装置において記録再生の高倍速化をするにあたり、前述したように、出射レーザ出力を増加する必要がある。但し、2倍速、3倍速の記録再生の高倍速化を実現するためには、レーザチップ発光端面から窓ガラス部外側表面までの距離D1を0.8mmのまま、また窓ガラス表面の無反射コーティングをフッ化マグネシウム等のままで、単に出射レーザ出力を増やしただけでは、青色半導体レーザ窓ガラス部の透過率の減少率性能保証を、照射時間1000時間、0.5%以内とすることは実現できないことが、次のことから分かった。
すなわち、上述の事実は、一般的な理論下における実験結果をグラフにした図3、図4及び図5を用いて説明できる。図3はレーザチップの発光端面から、窓ガラス部外側表面までの距離D1と、窓ガラス面におけるレーザパワー密度(単位面積あたりのレーザ出射出力)との関係を示すものである。横軸に、レーザチップ発光端面から、窓ガラス部外側表面までの距離をとり、縦軸はレーザパワー密度を示している。ここでレーザパワー密度Pは{1/(D1×D1×π×TANθ1×TANθ2×光出力係数)}より算出している。θ1は光強度分布(FFP)の半値径における水平方向の広がり角を示し、θ2はFFPの半値径における垂直方向の広がり角を示す。それぞれθ1は11°、θ2は4°と設定した。パワー密度はFFPの半値径以上の出力を平均化したもとする。
次に、曲線101は、出射レーザ出力50mWの青色半導体レーザにおける特性を示したものであり、曲線102は、出射レーザ出力100mWの青色半導体レーザにおける特性を示したものであり、特性103は、出射レーザ出力150mWの青色半導体レーザにおける特性を示したものである。曲線101、曲線102、曲線103を見るとおり、レーザチップ発光端面から、窓ガラス部外表面までの距離D1が一定であれば、当然ながら出射パワーに比例してパワー密度が決定される。パワー密度P1は、前述のパワー密度算出式より、レーザチップ発光端面から窓ガラス部外表面までの距離D1が0.8mmで、出射レーザ出力50mWでのパワー密度を示し、P1=37(mW/mm2)となる。パワー密度P2は、前述のパワー密度算出式より、レーザチップ発光端面から窓ガラス部外側表面までの距離D1が0.8mmで、出射レーザ出力100mWでのパワー密度を示し、P2=74(mW/mm2)となる。パワー密度P3は、前述のパワー密度算出式より、レーザチップ発光端面から窓ガラス部外側表面までの距離D1が0.8mmで、出射レーザ出力150mWでのパワー密度を示し、P3=110(mW/mm2)となる。
図4は、図3におけるパワー密度P1、P2、P3における、青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間と、窓ガラスの透過率の減少率との関係を示すものである。横軸に青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間を示しており、縦軸は窓ガラスの透過率の減少率を示すものである。なお、本実験の際には、青色半導体レーザの窓ガラスの無反射コートはフッ化マグネシウム(MgF2)を用いている。
直線105は、図3におけるパワー密度P1の青色半導体レーザのガラス窓への照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示し、直線106は、図3におけるパワー密度P2の青色半導体レーザのガラス窓への照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示し、また直線107は、図3におけるパワー密度P3の青色半導体レーザのガラス窓への照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示したものである。直線105、直線106及び直線107を見ると明らかなように、青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間が増えると、窓ガラスの透過率が減少することがわかる。これは青色半導体レーザによって、窓ガラスが照射されることで、窓ガラスへ付着するゴミや埃、チリが、時間が増えると共に増加して、窓ガラスの透過率を減少させるからである。
図4の直線105は、前述した2層ディスク1倍速記録再生のBD光情報記録再生装置にて使用している出射レーザ出力が50mWの青色半導体レーザを用いた特性であり、光ヘッドとして必要な性能保証時間、1000時間における窓ガラスの透過率の減少は0.5%を満足し、実用的に問題を起こすレベルとはならない。
しかし直線106、つまり青色半導体レーザの出射レーザ出力が100mWにおいての照射時間1000時間でのガラス窓の透過率の減少率は1.0%、直線107、つまり青色半導体レーザの出射レーザ出力が150mWにおいての照射時間1000時間でのガラス窓の透過率の減少率は2.0%となり、光ヘッドとして必要な性能保証時間、1000時間における窓ガラスの透過率が実使用上問題となるレベルとなってしまう。
図5は、図3におけるパワー密度P1、P2、P3における、青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間と、窓ガラスの透過率の減少率との関係を示す。図4と同様に横軸に青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間を示しており、縦軸は窓ガラスの透過率の減少率を示す。但し、本実験の際には青色半導体レーザの窓ガラスの無反射コートに五酸化ニオブ(Nb25)を用いている。 直線108は、図3におけるパワー密度P1の青色半導体レーザのガラス窓への照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示し、直線109は、図3におけるパワー密度P2の青色半導体レーザのガラス窓への照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示し、また直線110は、図3におけるパワー密度P3の青色半導体レーザのガラス窓への照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示したものである。図4と同様、直線108、直線109及び直線110から明らかなように、青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間が増えると、窓ガラスの透過率が減少することが分かる。これは青色半導体レーザで窓ガラスが照射されることで、窓ガラスへ付着するゴミや埃、チリが、時間が増えると共に増加して、窓ガラスの透過率を減少させるからである。但し、無反射コートの材質に五酸化ニオブ(Nb25)を用いたことにより、窓ガラスの透過率の減少率が一様に少なくなっている。
図4の直線105は、前述した2層ディスク1倍速記録再生のBD光情報記録再生装置で使用している出射レーザ出力が50mWの青色半導体レーザを用いた特性であり、光ヘッドとして必要な性能保証時間、1000時間における窓ガラスの透過率の減少は0.5%となり実用的に問題を起こすレベルとはならない。しかし直線106、つまり青色半導体レーザの出射レーザ出力が100mWにおいての照射時間1000時間でのガラス窓の透過率の減少率は1.0%、直線107、つまり青色半導体レーザの出射レーザ出力が150mWにおいての照射時間1000時間でのガラス窓の透過率の減少率は2.0%となり、光ヘッドとして必要な性能保証時間、1000時間における窓ガラスの透過率が実使用上問題となるレベルとなってしまう点も前述したとおりである。
一方、図5の直線105は、前述した2層ディスク1倍速記録再生のBD光情報記録再生装置にて使用している出射レーザ出力が50mWの青色半導体レーザを用いた特性であり、光ヘッドとして必要な性能保証時間、1000時間における窓ガラスの透過率の減少は約0.1%となり実用的に問題を起こすレベルとはならない。しかも、無反射コート膜に五酸化ニオブ(Nb25)を用いたことにより、直線106、つまり青色半導体レーザの出射レーザ出力が100mWにおいての照射時間1000時間でのガラス窓の透過率の減少率は0.25%、直線107、つまり青色半導体レーザの出射レーザ出力が150mWにおいての照射時間1000時間でのガラス窓の透過率の減少率は0。5%となり、光ヘッドとして必要な性能保証時間、1000時間における窓ガラスの透過率が実使用上問題とならないレベルとすることが可能となっている。
本実施形態の五酸化ニオブ(Nb25)は、もちろん他の光学部品の無反射コートに応用することができる。特に、半導体レーザの出射窓ガラス同様、光パワー密度の高くなる光学素子に用いるのが効果的である。たとえば、図1における対物レンズ8の入射及び/または出射面の無反射コート膜、あるいは受光素子14の入射面の無反射コートに五酸化ニオブ(Nb25)を用いることにより、光ビームのエネルギーによるゴミ、埃の付着を減らすことが可能となり、実用上の性能が改善される。
本発明の半導体レーザ素子は、短波長の光照射で励起され異物が光学部品等の付着を抑制できるため、例えばレーザメス等の短波長レーザ応用製品にも広く適用できる。
本発明の光情報記録再生装置に係る一実施形態の構成を説明するブロック図 同実施形態に適用した青色半導体レーザの一例の構成を示す断面側面図 青色半導体レーザのレーザチップ発光端面から窓ガラス部外側表面までの距離とパワー密度との関係を示す相関図 従来構成における青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示す相関図 本発明の構成における青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示す相関図 出射レーザ出力の説明図
符号の説明
1 半導体レーザ
2 ビームスプリッタ
3 減衰光学素子
4 回折格子
5 偏光ビームスプリッタ
6 コリメータレンズ
7 立ち上ミラー
8 対物レンズ
9 情報媒体
10 集光レンズ
11 集光レンズ
12 光検出器
13 光検出器
14 光検出器
15 光量制御回路
16 光学素子制御回路
17 1/4波長板
18 指令回路
19 コンパレータ回路
28 スピンドルモータ
41 レーザチップ素子
42 サブマウント
43 ワイヤ
44 缶パッケージ
45 窓ガラス
46 端子ピン
47 ステム

Claims (12)

  1. 所定の発振波長のレーザ光を放射する出射端面を有するレーザ素子と、
    前記レーザ光を透過する透過性物質と、
    前記出射端面と前記透過性物質とを対向させ、前記透過性物資とを1つの壁面として前記レーザ素子を内包するパッケージとを備え、
    前記透過性物質の外側表面に五酸化ニオブ(Nb25)膜を有することを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 請求項1の半導体レーザにおいて、前記レーザ素子は100mW以上の出射レーザ出力の半導体レーザ素子。
  3. 請求項1または2何れかの半導体レーザにおいて、前記レーザ素子は150mW以上の出射レーザ出力の半導体レーザ素子。
  4. 請求項1〜3何れかの半導体レーザ素子において、前記レーザ素子は405±15nmの波長のレーザ光を出射することを特徴とする半導体レーザ素子。
  5. レーザ素子からの光ビームを光情報記録媒体に収束させる対物レンズにおいて、前記対物レンズの入射面または出斜面の少なくともいずれか一方に五酸化ニオブ(Nb25)膜を有することを特徴とする対物レンズ。
  6. 請求項5の対物レンズにおいて、前記半導体レーザ素子から出射される光ビームは405±15nmの波長であることを特徴とする対物レンズ。
  7. レーザ素子からの光ビームの光情報媒体から反射された光ビームを受光する受光素子において、前記受光素子の入射面に五酸化ニオブ(Nb25)をコーティングしたことを特徴とする受光素子。
  8. 請求項7の受光素子において、前記レーザ素子から出射される光ビームは405±15nmの波長であることを特徴とする対物レンズ。
  9. 請求項1〜4のいずれかの半導体レーザ素子を備える光ヘッド。
  10. 請求項5〜6のいずれかの対物レンズを備える光ヘッド。
  11. 請求項7〜8のいずれかの受光素子を備える光ヘッド。
  12. 請求項9〜10のいずれかの光ヘッドを備える光情報記録再生装置。
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