JP2008135079A - 半導体レーザ、光学ヘッド及び光情報記録再生装置 - Google Patents

半導体レーザ、光学ヘッド及び光情報記録再生装置 Download PDF

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健二 松村
Hideki Hayashi
秀樹 林
Yoichi Saito
陽一 斉藤
Tomotada Kamei
智忠 亀井
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Abstract

【課題】高出力の青色半導体レーザパッケージにおいて、出射または入射するレーザ光によってゴミや埃などがパッケージの窓ガラス部の外表面に付着し、レーザ光が遮られるのを低減することができる半導体レーザパッケージを提供する。
【解決手段】半導体レーザ素子41が取り付けられた缶パーケージ44はその開口を覆うように窓ガラス45が固着されている。レーザチップ発光端面から外側表面までの距離D1を1.1mm以上にする。
【選択図】図2

Description

本発明は、光情報処理又は光通信に用いられ、特に光ヘッド及び光情報記録再生装置内に設けられる半導体レーザに関するものである。
近年、青色半導体レーザを用いたブルーレイディスク(BD)はデジタル情報をデジタルバーサタイルディスク(DVD)に対して約10倍の記録密度で記録できることから、大容量の光情報媒体として注目されている。大容量を実現する光情報記録再生装置では、装置の外部から装置内にゴミや埃、チリなどが侵入すると、そのゴミや埃、チリなどによって、光学ヘッド内の半導体レーザからのレーザ光や、これらによるディスクからの戻り光が遮られて、ディスクの情報を正しく読み取ることができない。ディスクに情報を書き込むことができない。などの不具合が生じやすくなる。
特に、青色レーザや青紫レーザのような短波長の半導体レーザを用いたBDの光学ヘッドでは、レーザ光が光学ヘッド内に浮遊しているゴミや埃、チリなどが活性化されるため、レーザパッケージの窓部、外側表面などのような光密度が高い所に、そのゴミや埃、チリなどが付着されやすく、上記の不具合を生じやすい。
そこで、外部からのゴミや埃、チリなどの侵入を防止するために、光学ヘッドの対物レンズが望む部分以外を機密構造とし、対物レンズが望む窓部分にシャッタを設けて、装置を使用しないときはシャッタが閉じられるようにした光情報記録再生装置が特許文献1で提案されている。
特開2003−059087号公報
しかしながら、このような構造にすると、装置の機構が複雑化し、装置のコストアップを来たす。しかも、このような構造にしても、装置使用時、生産時にゴミや埃、チリなどが光学ヘッド内に侵入するのを防止することはできない。また、青色半導体レーザを用いたBDの光情報記録再生装置の高倍速化に伴い、青色半導体レーザの出射出力を増加させる必要があり、さらに付着物が増加してしまう。
そこで、この発明は光学ヘッド内に設けられる半導体レーザとして、これに付着したゴミや埃、チリなどを低減でき、出射または入射するレーザ光がゴミや埃、チリなどによって遮られるのを防止することができるようにしたものである。
本発明の半導体レーザは、所定の発振波長のレーザ光を放射する出射端面を有するレーザ素子と、前記レーザ光を透過する透過性物質と、前記出射端面と前記透過性物質とを対向させ、前記透過性物資とを1つの壁面として前記レーザ素子を内包するパッケージとを備え、前記透過性物質を透過し前記レーザ光が出射する当該透過性物質の表面と、前記出射端面とが1.1mm以上の間隙を有する。
また、上記半導体レーザにおけるレーザ素子は、100mW以上のレーザ出射出力で前記レーザ光を発振する。
また、本発明の半導体レーザは、所定の発振波長のレーザ光を放射する出射端面を有す
るレーザ素子と、前記レーザ光を透過する透過性物質と、前記出射端面と前記透過性物質とを対向させ、前記透過性物資とを1つの壁面として前記レーザ素子を内包するパッケージとを備え、前記透過性物質を透過し前記レーザ光が出射する当該透過性物質の表面と、前記出射端面とが1.35mm以上の間隙を有する。
また、上記半導体レーザにおけるレーザ素子は、150mW以上のレーザ出射出力で前記レーザ光を発振する。
また、上記何れかの半導体レーザにおいて、レーザ素子が発振したレーザ光の前記透過性物質の前記表面におけるパワー密度が、37mW/mm2以下である。
また、上記何れかの半導体レーザにおけるレーザ素子の発振波長は、415nm以下である。
また、上記何れかの半導体レーザの透過性物質を介して前記出射端面から放射したレーザ光が透過する第2の透過性物質を備え、前記第2の透過性物質を1つの壁面をして前記レーザ素子を内包する第2のパッケージを前記パッケージの外側に備える。
以上のように本発明によれば、光学ヘッド内に設けられる半導体レーザに付着するゴミや埃、チリなどを低減でき、BDの光情報記録再生装置が高倍速化になり高出力の青色半導体レーザが必要になる場合でも、半導体レーザの窓ガラス部に付着するゴミや埃、チリなどを性能保障範囲に抑えることが可能である。
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明で言う出射レーザ出力とは、図6に示すように、半導体レーザをパルス信号で変調した際のピークパワー出力である。
以下に、本発明の光情報記録再生装置(以下、光ディスク装置と称す)に関する一実施例を図面を参照して説明する。図1は本実施例における光ディスク装置の構成を説明するブロック図である。図1において、1は半導体レーザ、2はビームスプリッタ、3は光ビーム減衰光学素子、4は回折格子、5は偏光ビームスプリッタ、6はコリメータレンズ、7はミラー、8は対物レンズ、9は光情報記録媒体、10は第1の集光レンズ、11は第2の集光レンズ、12は第1の光検出器、13は第2の光検出器、14は第3の光検出器、15は光量制御回路、16は光学素子制御回路、17は1/4波長板である。ここで、集光光学系は、コリメータレンズ6と対物レンズ8より構成されており、光量制御手段は、第1の光検出器12と光量制御回路15より構成されており、光学素子制御手段は、第2の光検出器13と光学素子制御回路16より構成されており、偏光分離手段は、偏光ビームスプリッタ5と1/4波長板17より構成されている。18は、光ディスク装置を制御する指令回路、19はディスク判別用のコンパレータ回路、20はディスク判別のための反射率検出手段である。
ここで、半導体レーザ1は、後述のようにレーザ素子の出射端面から当該レーザ素子で出射したレーザ光を透過する透過性物質(以下、窓ガラスと称す)の外表面までの距離D1が1.2mmの構造を有する。なお、半導体レーザ1は、レーザ素子を缶パッケージで覆い、レーザ素子の出射端面から出射するレーザ光の進行方向に窓ガラスを備える。レーザ素子はGaN系で、光情報記録媒体9の不図示の情報層に対し、記録再生用のコヒーレント光を出力する光源である。ビームスプリッタ2は、90%の透過率、10%の反射率
を有する光学素子である。減衰光学素子3は、液晶素子と偏光ホログラムとを含み構成され、外部信号に応じて透過率が変化する光学素子である。回折格子4は、ガラス表面にフォトリソグラフィーを用いて所望のパターンをパターニングした後、エッチングして形成されたグレーティングであり、その特性は0次回折効率がほぼ90%、±1次回折効率がほぼ10%である。偏光ビームスプリッタ5は、半導体レーザ1から出射される直線偏光を90%透過、10%反射し、半導体レーザ1から出射される直線偏光と直交する方向の直線偏光を100%反射する光学素子である。コリメータレンズ6は、半導体レーザ1から出射された発散光を平行光に変換するレンズである。ミラー7は、入射する光を反射して光情報記録媒体9の方向に向かわせる光学素子である。対物レンズ8は、光情報記録媒体9の情報層に光を集光するレンズである。第1の集光レンズ10は、半導体レーザ1から出射され、減衰光学素子3を透過した光の一部を第2の光検出器13に集光するレンズである。第2の集光レンズ11は、光情報記録媒体9で反射された光を第3の光検出器14に集光するレンズである。第1、第2、第3の光検出器12、13、14は、光を受光して光を電気信号に変換する。
このように構成された光ヘッドの動作について、図1を用いて説明する。半導体レーザ1から出射された直線偏光の光は、第1のビームスプリッタ2に入射する。ビームスプリッタ2で反射された光は、第1の光検出器12に入射され、透過した光は減衰光学素子3に入射する。ここで、第1の光検出器12に入射された光は電気信号に変換され、半導体レーザ1から出射された光量をモニタする電気信号となり、この信号は光量制御回路15に入力されて最適な光量を出力するように半導体レーザ1が制御される(光量制御手段により、半導体レーザ1の光量が制御される)。次に、ビームスプリッタ2を透過し、減衰光学素子3に入射された光は、光情報記録媒体9が1層ディスクである場合、その光量が約50%に減衰され、2層ディスクの場合その光量が減衰されない。減衰光学素子3を透過した光は回折格子4によりほとんどが透過し、一部が回折する。回折格子4を透過した光(透過光と回折光の両方)は、偏光ビームスプリッタ5に入射される。偏光ビームスプリッタ5で反射された光は、集光レンズ10に入射され、集光レンズ10により第2の光検出器13に入射される。また、第2のビームスプリッタ5を透過した光は、コリメータレンズ6に入射される。ここで、第2の光検出器13から出力される信号は、半導体レーザ1から出射される光の光量が第1の光検出器12と光量制御回路15とにより制御されているので、本実施例の減衰光学素子3の透過率をモニタした信号となる。そこで、この信号は光学素子制御回路16に入力され、光学素子制御回路16により減衰光学素子3の透過率が最適になるように制御される(光学素子制御手段により減衰光学素子3の透過率が制御される)。コリメータレンズ6に入射された光は、コリメータレンズ6により平行光にされる。コリメータレンズ6を透過した光は1/4波長板17で円偏光に変換され、ミラー7で反射されその進行方向から90度曲げられた方向に進み、対物レンズ8により光情報記録媒体9上に集光される。
次に、光情報記録媒体9から反射された光は、対物レンズ8を透過し、ミラー7で反射され、1/4波長板17で往路とは直交する直線偏光に変換され、コリメータレンズ6を透過し、偏光ビームスプリッタ5により反射され、第2の集光レンズ11により集光され第3の光検出器14に入射される。第3の光検出器14は、光情報記録媒体9上における光の合焦状態を示すフォーカス誤差信号を出力し、また光の照射位置を示すトラッキング誤差信号を出力する。この場合、たとえば、再生専用型光情報記録媒体の場合は位相作法を用い、記録型光情報記録媒体の場合は回折格子4により作成したサブビームを用いた3ビーム法により、トラッキング誤差信号を得る。図示しないフォーカス制御手段は、フォーカス誤差信号に基づき、フォーカス制御手段は常に光が合焦状態で光情報記録媒体9上に集光されるように対物レンズ8の位置をその光軸方向に制御する。また、図示していないトラッキング制御手段は、トラッキング誤差信号に基づき、光を光情報記録媒体9上の所望のトラックに集光されるように対物レンズ8の位置を制御する。また、第3の光検出
器14からは光情報記録媒体9に記録された情報をも得ている。
図2に、本実施例の半導体レーザ1の構成を示す。半導体レーザ素子41(レーザチップ)はサブマウント42の上に形成され、サブマウント42をステム47の一面上に取り付け、サブマウント42及びレーザチップ41をワイヤ43を用いて端子ピン46に接続し、ステム47の一面側に、開口が形成された缶パッケージ44を取り付け、缶パッケージ44に、その開口を覆うように、開口部の直下に固着された窓ガラス45とからなる。レーザチップ41から出射されたレーザ光は、窓ガラス45を透過して、半導体レーザ1の外部に出射する。なお、レーザチップ発光端面から窓ガラス部外表面までの距離をD1とする。
近年、GaN系の青色半導体レーザの高出力化が盛んに報告され、出射レーザ出力が100mWを越えるものが報告されている。出射レーザ出力が100mWを越えるようになると、一般的なヘッド光学透過率、すなわち、約25%程度のレーザ出力効率を有する光ヘッドにおいても、対物レンズからの出射パワーのピーク値として100mW×25%=25mWが得られるようになり、いわゆる記録及び/または再生できる層(以下、情報層と称す)が2層存在する2層ディスクの2倍速の記録再生が可能になる。さらに、出射レーザ出力が150mWを超える青色半導体レーザを用いれば、2層ディスクの3倍速の記録再生が可能になる。
現在市販されている青色半導体レーザを用いた2層ディスク1倍速記録再生のBD光情報記録再生装置では、出射レーザ出力が50mWの青色半導体レーザを用いている。この青色半導体レーザは、レーザチップ発光端面から窓ガラス部45の外側表面までの距離D1は0.8mmに設定し、青色半導体レーザ窓ガラス部の透過率の減少率の性能保証は、実効的に悪影響の発生しない値として、照射時間1000時間、0.5%以内と設定している。しかしながら今後、2層ディスクのBD光情報記録再生装置における記録再生の高倍速化をするにあたり、前述したように出射レーザ出力をさらに増加する必要がある。
しかし、2倍速、3倍速の記録再生の高倍速化を実現するために、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1を、出射レーザ出力が50mWと同じ0.8mmのままで単に出射レーザ出力を増やしただけでは、青色半導体レーザの窓ガラス45の透過率の減少率の性能保証、照射時間1000時間、0.5%以内を実現できないことが、次のことから分かった。
すなわち、上述の事実は、一般的な理論下における実験結果をグラフにした図4、図5を用いて説明できる。図4は、レーザチップの発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1と、窓ガラス面におけるレーザパワー密度(単位面積あたりのレーザ出射出力)との関係を示し、横軸にレーザチップ発光端面から窓ガラス部外表面までの距離、縦軸はレーザパワー密度を示している。ここでレーザパワー密度Pは、1/(D1×D1×π×TANθ1×TANθ2×光出力係数)より算出している。但し、θ1は光強度分布(FFP)の半値径における水平方向の広がり角を示し、θ2はFFPの半値径における垂直方向の広がり角を示す。それぞれθ1は11°、θ2は4°と設定した。パワー密度はFFPの半値径以上の出力を平均化したもとする。
曲線101は、出射レーザ出力50mWの青色半導体レーザにおける特性を示し、曲線102は、出射レーザ出力100mWの青色半導体レーザにおける特性を示し、特性103は、出射レーザ出力150mWの青色半導体レーザにおける特性を示す。曲線101、曲線102、曲線103を見ると明らかなように、レーザチップ発光端面から、窓ガラス45外側表面までの距離D1が長くなるに従い、パワー密度が下がる。これは前述のパワー密度の算出式が示すとおり、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距
離が長くなると、青色半導体レーザによって照射される窓ガラス45へのビーム面積が広くなり、単位面積あたりの光の強度が下がるからである。なお、パワー密度P1は、前述のパワー密度算出式より、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1が0.8mmにおいて、出射レーザ出力50mWでのパワー密度を示し、P1=37となる。また、パワー密度P2は、前述のパワー密度算出式より、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1が0.8mmにおいて、出射レーザ出力100mWでのパワー密度を示し、P2=74となる。また、パワー密度P3は、前述のパワー密度算出式より、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1が0.8mmにおいて、出射レーザ出力150mWでのパワー密度を示し、P3=110となる。
図5は、図4のパワー密度P1、P2、P3における青色半導体レーザの窓ガラス45への照射時間と、窓ガラス45の透過率の減少率との関係を示すグラフである。横軸に青色半導体レーザの窓ガラス45への照射時間、縦軸は窓ガラス45の透過率の減少率である。
直線105は、図4におけるパワー密度P1の青色半導体レーザの窓ガラス45への照射時間と窓ガラス45の透過率の減少率との関係を示し、直線106は、図4におけるパワー密度P2の青色半導体レーザの窓ガラス45への照射時間と窓ガラス45の透過率の減少率との関係を示し、直線107は、図4におけるパワー密度P3の青色半導体レーザの窓ガラス45への照射時間と窓ガラス45の透過率の減少率との関係を示したものである。直線105、直線106、直線107を見ると明らかなように、青色半導体レーザの窓ガラス45への照射時間が増えると、窓ガラス45の透過率が減少することがわかる。これは青色半導体レーザによって、窓ガラス45が照射されることで、窓ガラス45へ付着するゴミや埃、チリが時間が増えると共に増加して、窓ガラス45の透過率を減少させるからである。
図5の直線105は、前述した2層ディスク1倍速記録再生のBD光情報記録再生装置において専ら使用されている出射レーザ出力が50mWの青色半導体レーザを用いた特性であり、性能保証の照射時間が1000時間における窓ガラス45の透過率の減少は0.5%となるように設定されている。しかしながら、直線106において照射時間1000時間での窓ガラス45の透過率の減少率は1.0%、直線107において照射時間1000時間での窓ガラス45の透過率の減少率は2.0%となり、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1が0.8mmでは、窓ガラス45の透過率の減少が100mWでは1.0%、150mWでは2.0%となるため、性能保証範囲外となり実使用上問題となってしまう。よって、50mW以上の青色半導体レーザを用いる場合、図4のパワー密度がP1=37以下にする必要がある。すなわち、出射レーザ出力がどれだけ増加しても、レーザパワー密度P1=37以下を実現できる構成が必要となる。
100mW出力の青色半導体レーザにおいては、曲線102とパワー密度P1との交点S4の結果から、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1が1.1mm以上必要であり、150mW出力の青色半導体レーザにおいては、曲線103とパワー密度P1との交点S5の結果から、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1が1.35mm以上必要となる。
以上のように、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面までの距離D1を、100mWを越える出射レーザ出力の半導体レーザにおいて1.1mm以上、すなわちパワー密度37以下に、150mWを越える出射レーザ出力の半導体レーザにおいて1.35mm以上、すなわちパワー密度110以下にすることで、青色半導体レーザの性能保証、照射時間1000時間で、窓ガラス部の透過率の減少率を0.5%以内にすることが可能になる。
次に、本発明の半導体レーザの他の実施例を図面を参照して説明する。図3は、本実施例における半導体レーザの構成図であり、半導体レーザ素子41(レーザチップ)はサブマウント42の上に形成され、サブマウント42をステム47の一面上に取り付け、サブマウント42及びレーザチップ41をワイヤ43を用いて端子ピン46に接続し、ステム47の一面側に、開口が形成された缶パッケージ44を取り付け、缶パッケージ44に、その開口を覆うように、開口部の直下に固着された、窓ガラス(すなわち、透過性物質)45とからなる。レーザチップ41から出射されたレーザ光は、窓ガラス45を透過して半導体レーザ1の外部に出射する。本実施例の半導体レーザを、実施例1で説明したように、レーザチップ発光端面から窓ガラス45外側表面まので距離D1を1.1mm以上にするために、第2のパッケージである缶パッケージ51と、ステム52と、第2の透過性物質である窓ガラス53を用いて、2重の構成を形成し、レーザチップ41から窓ガラス45の外側表面がD1であったものを、窓ガラス53の外表面がD1となり、そのレーザチップ出射端面から窓ガラス部外表面までの距離が1.1mm以上の構成を形成できる。本実施例の構成によれば、レーザ素子を封閉する特殊なパッケージの半導体レーザを開発しなくても、同様の効果が得られる。
上述の実施例1及び実施例2から明らかなように、本発明の半導体レーザを適用した光学ヘッド、または当該光ヘッドを適用した光ディスク装置は、光ディスクからの情報を読み取ることができない、光ディスクに情報を書き込むことができない、などの不具合を生じるおそれを低減でき、信頼性が高い青色半導体レーザを用いた高密度記録再生が可能にできる。
次に、本発明の第3の実施の形態を図面を参照して説明する。
実施形態3では、本発明の半導体レーザの構成の一例について説明する。図7は、実施形態3の半導体レーザのレーザ光の出射面よりの構成図である。半導体レーザ素子41、半導体レーザ素子101、半導体レーザ素子102の3つの異なった波長のレーザ素子が缶パッケージ44の中に構成されている。ここではレーザ素子41は405nmの波長の青色レーザ素子、レーザ素子102は650nmの波長の赤色レーザ素子、レーザ素子103は790nmの赤外レーザ素子である。各レーザチップより出射されたレーザ光は、窓ガラス45を透過して、半導体レーザ1の外部に出射する。
そして半導体レーザ素子41は実施例1、実施例2で説明したように、レーザチップ発光端面から窓ガラス部の外表面までの距離D1を1.1mm以上の構成を形成したものである。
このような半導体レーザを用いることで3波長に対応した簡素な光学ヘッドが構成できる。
本発明の半導体レーザは、半導体レーザの安定発光を可能にならしめるため、半導体レーザを用いた例えばレーザメス等の分野にも応用することができる。
本発明の光情報記録再生装置における一実施例の構成を示す要部ブロック図 本発明の青色半導体レーザにおける一実施例の構成を示す側面断面図 本発明の青色半導体レーザにおける他の実施例の構成を示す側面断面図 青色半導体レーザのレーザチップ発光端面から窓ガラス外側表面までの距離とパワー密度との関係を示す図 青色半導体レーザの窓ガラスへの照射時間と窓ガラスの透過率の減少率との関係を示す図 出射レーザ出力の説明図 複数の波長のレーザチップを搭載したパッケージの説明図
符号の説明
1 半導体レーザ
2 ビームスプリッタ
3 減衰光学素子
4 回折格子
5 偏光ビームスプリッタ
6 コリメータレンズ
7 立ち上ミラー
8 対物レンズ
9 光情報記録媒体
10 集光レンズ
11 集光レンズ
12 光検出器
13 光検出器
14 光検出器
15 光量制御回路
16 光学素子制御回路
17 1/4波長板
18 指令回路
19 コンパレータ回路
28 スピンドルモータ
41 レーザチップ素子
42 サブマウント
43 ワイヤ
44 缶パッケージ
45 窓ガラス
46 端子ピン
47 ステム
51 缶パッケージ
52 ステム
53 窓ガラス

Claims (11)

  1. 所定の発振波長のレーザ光を放射する出射端面を有するレーザ素子と、
    前記レーザ光を透過する透過性物質と、
    前記出射端面と前記透過性物質とを対向させ、前記透過性物資とを1つの壁面として前記レーザ素子を内包するパッケージとを備え、
    前記透過性物質を透過し前記レーザ光が出射する当該透過性物質の表面と、前記出射端面とが1.1mm以上の間隙を有する半導体レーザ。
  2. 前記レーザ素子は、100mW以上のレーザ出射出力で前記レーザ光を発振する請求項1記載の半導体レーザ。
  3. 所定の発振波長のレーザ光を放射する出射端面を有するレーザ素子と、
    前記レーザ光を透過する透過性物質と、
    前記出射端面と前記透過性物質とを対向させ、前記透過性物資とを1つの壁面として前記レーザ素子を内包するパッケージとを備え、
    前記透過性物質を透過し前記レーザ光が出射する当該透過性物質の表面と、前記出射端面とが1.35mm以上の間隙を有する半導体レーザ。
  4. 前記レーザ素子は、150mW以上のレーザ出射出力で前記レーザ光を発振する請求項3記載の半導体レーザ。
  5. 前記レーザ素子が発振したレーザ光の前記透過性物質の前記表面におけるパワー密度が、37mW/mm2以下である請求項1〜4何れかに記載の半導体レーザ。
  6. 前記レーザ素子の発振波長は415nm以下である請求項1〜5何れかに記載の半導体レーザ。
  7. 前記パッケージ内に、波長の異なる複数の前記レーザ素子を内包する請求項1〜5何れかに記載の半導体レーザ。
  8. 前記複数のレーザ素子は、415nm以下の波長のレーザ光を出射するレーザ素子と、630〜680nmの波長のレーザ光を出射するレーザ素子と、780〜820nmの波長のレーザ光を出射するレーザ素子とを含む請求項7記載の半導体レーザ
  9. 前記透過性物質を介して前記出射端面から放射したレーザ光が透過する第2の透過性物質を備え、前記第2の透過性物質を1つの壁面をして前記レーザ素子を内包する第2のパッケージを前記パッケージの外側に備える請求項1〜8何れかに記載の半導体レーザ。
  10. 前記出射端面から放射する前記レーザ光をスポット状に集光する集光光学系と、請求項1〜9のいずれかに記載の半導体レーザとを備える光ヘッド。
  11. 情報媒体を駆動する駆動手段と、前記情報媒体が備える情報層に対して情報信号の授受を担う請求項10記載の光ヘッドと、前記光ヘッドの検出信号を処理する記録再生手段とを備える光情報記録再生装置。
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