JP4116258B2 - 偏光分離素子、半導体レーザユニット及び光ピックアップ装置 - Google Patents

偏光分離素子、半導体レーザユニット及び光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏光分離素子、半導体レーザユニット及び光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、様々な光記録媒体に対応する光ピックアップ装置が研究開発されている。その中で、異なる記録密度を持つ光記録媒体を同一の光ピックアップ装置で読み取り、書き込みを行えるようにする研究・開発が盛んに行われている。異なる記録密度を持つ光記録媒体(例えば、CD=Compact DiscとDVD=DigitalVideo又はVersatile Discなど)を同一の光ピックアップ装置によって読み取りや書き込みを行うためには、異なる波長を持つ2つのレーザ光源を搭載する必要がある。異なる波長を持つ2つのレーザ光源に対応して、各々の光ピックアップ装置を別個に構成することによっても、もちろん、異なる記録密度を持つ光記録媒体に対して読み取り、書き込みを行うことは可能である。
【0003】
しかし、各々の光ピックアップ装置を別個に構成するのでは、装置が大型化してしまうため、波長の異なる2つのレーザ光源を用いながら、1つの光学系のみでその目的を達成し得る光ピックアップ装置が研究・開発されている。光学系を共用する従来例としては、例えば特開平9−73651号公報に示される光ピックアップ装置があり、また、検出器(受光素子)まで共用する従来例としては、例えば特開平10−49904号公報や特開平10−241189号公報等に示される光ピックアップ装置がある。
【0004】
このような光ピックアップ装置では、偏光ホログラム素子を利用した偏光分離素子が用いられる。偏光ホログラム素子はレーザ光が光記録媒体に向かう際には完全透過し、光記録媒体による反射光に対しては回折を起こさせることでその反射光を光検出器に導く素子である。その原理は、レーザ光の偏光面状態によって光学特性(透過率や回折効率)が異なる回折格子を用いたものである。即ち、偏光ホログラム素子の動作として、入射されたレーザ光については、光量を減衰させることなく通過させ、その後、対物レンズなどの光学系を通過し、光記録媒体に照射される。その反射光を用いて、記録内容を再生するわけであるが、反射光も同様の光学系を通過し、再度、偏光ホログラム素子に入射することになる。その際に、1/4波長板を偏光ホログラム素子の対物レンズ側に配置させ或いは偏光ホログラム素子内に内蔵させることによって、偏光方向が90°回転され、偏光ホログラム素子による回折を受けることによって光路が変更されることになる。その反射光を用いて、光記録媒体の情報を再生/書き込みすることが可能になる。
【0005】
ところで、この種の光ピックアップ装置においては、レーザ光源としての半導体レーザの出力の安定化を行うことで、安定な動作を達成しているが、その安定可能方法としては、半導体レーザから出射されるレーザ光をモニタし、APC(Auto Power Control)駆動するのが一般的である。半導体レーザの出力モニタ方法として様々な方法が提案されている。
【0006】
第1の従来例として、特開平9−63111号公報中の特に図3に示されるようなモニタ方式がある。この従来例では、半導体レーザのモニタ光として、ホログラム素子(偏光分離素子)中にモニタ用反射部分を設けることで、半導体レーザ光をモニタするようにしている。
【0007】
第2の従来例として、特開平9−274728号公報中の特に図3に示されるモニタ方式がある。この従来例では、半導体レーザのモニタ光として、ホログラム素子(偏光分離素子)のレーザ光入射面に反射面を設け、この反射面で反射させることにより半導体レーザ光をモニタするようにしている。
【0008】
第3の従来例として、特開平10−3691号公報中の特に図5に示されるモニタ方法がある。この従来例では、ホログラム素子(偏光分離素子)の入射面から反射される半導体レーザ光を半導体レーザのモニタ光としている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来例のような方法によれば、モニタ用反射部分による反射光を用いて半導体レーザ光をモニタすることは可能であるが、ホログラム素子中に反射素子(モニタ用反射部分)を作製しているため、光ディスクへ向かう本来のレーザ光の光量が低下してしまうと言う問題点がある。また、反射素子として回折素子を使用しているため、異なる波長の半導体レーザを用いた場合には、波長の違いによるスポット位置の違いが発生してしまうため、2波長を搭載した光ピックアップ装置には使用できないという問題点が存在する。
【0010】
第2の従来例の場合には、上記第1の従来例で挙げたような問題点は回避しているが、平面での反射を用いているために、レーザ光は反射後も発散していることとなり、モニタ用受光素子上でレーザ光を受光する際に、広い面積の受光素子が必要であり、ユニットの小型化の妨げになる。また、ユニットの小型化のために小さい受光面積のモニタ用受光素子とした場合には、受光効率が低下するために、十分な光源の安定化を行うことが困難になるという問題点が存在する。
【0011】
第3の従来例のようなモニタ方法によっても、反射光を用いて半導体レーザ光をモニタすることは可能であるが、入射面での反射光を用いているため、光ディスクへ向かう本来のレーザ光の光量が低下してしまうと言う問題点が存在する。また、この従来例の場合には、上記第1の従来例で挙げたような問題点は回避しているが、上記第2の従来例の場合と同様に、平面での反射を用いているために、レーザ光は反射後も発散していることとなり、モニタ用受光素子上でレーザ光を受光する際に、広い面積の受光素子が必要であり、ユニットの小型化の妨げになる。また、ユニットの小型化のために小さい受光面積のモニタ用受光素子とした場合には、受光効率が低下するために、十分な光源の安定化を行うことが困難になるという問題点が存在する。
【0012】
結局、上記のように、より効率的に波長依存性がなく、かつ、ユニットの小型化に有利で、半導体レーザの出力をモニタするのに役立つ偏光分離素子は存在していない。
【0013】
そこで、本発明は、光記録媒体へ向かう本来のレーザ光の光量低下を伴うことなく半導体レーザから出力されるレーザ光を効率的にモニタしてその出力安定化や、半導体レーザユニット等のユニット小型化にも寄与する偏光分離素子を提供することを目的とする。
【0014】
特に、異なる記録密度の光記録媒体に対して、読み取りや書き込みの可能な、異なった波長の2つの半導体レーザを搭載した光ピックアップ装置に使用される偏光分離素子に関して、半導体レーザの波長依存性のない出力モニタを可能にすることを目的とする。
【0015】
加えて、上記目的を実現する上で、素子作製の容易化及び安定化を図れる偏光分離素子を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光記録媒体の以下記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、レーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させる凹面のモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置で前記レーザ光出射面に備える。
【0017】
従って、レーザ光源から入射するレーザ光の一部をモニタ光生成部によりモニタ用受光素子へ向けて反射させてモニタさせることで、レーザ光の波長に依存することなくモニタ用受光素子で受光して、レーザ光源の出力安定化に寄与する。この際、モニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させるので、モニタ用受光素子は小面積であっても効率よくモニタ光を受光でき、この偏光分離素子が実装される半導体レーザユニット等の小型化に寄与する。そして、レーザ光出射面にモニタ光生成部を備えることで、レーザ光源とモニタ用受光素子との間隔を大きくすることができ、そのレイアウトの自由度を高くすることができる。また、モニタ光生成部は光記録媒体等に向かう本来のレーザ光の有効径よりも外側位置に有するので、本来のレーザ光の光量低下等の弊害を伴うことなく、有効径外の破棄される光を利用して確実にモニタすることができる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、光記録媒体の書き込み、記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、レーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させる凹面のモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置で前記中間層部分の前記回折格子と同一面に備えるので、例えば回折格子部分なる中間層の作製時にモニタ光生成部を作製することでその作製工程を共通化でき、素子の作製が容易となる。
【0020】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の偏光分離素子において、前記モニタ光生成部は、前記モニタ用受光素子に対して凹面形状の反射面として形成されている。
【0021】
従って、モニタ用受光素子に対して凹面形状の反射面とすることで、簡単にモニタ用受光素子に対する集光作用を得ることができる。
【0022】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の偏光分離素子において、前記モニタ光生成部は、前記モニタ用受光素子に対して凹面形状でその頂点が当該素子の外形面より低い反射面として形成されている。
【0023】
従って、レーザ光出射面側に凹面形状の反射面を形成する上で、その頂点が当該素子の外形面より低い反射面とすることで、当該素子外面において反射面が出っ張ることがなく、よって、ハンドリングや素子作製中に破壊されるような不具合がなく、結果として、素子の作製、取扱いが容易となる。
【0024】
請求項5記載の発明は、光記録媒体の記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、該レーザ光出射面にレーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて反射する反射面と、前記レーザ光入射面に、前記反射面で反射されたレーザ光を、前記モニタ用受光素子へ集光状態で入射させる凸面と、からなるモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置に備える。
【0025】
従って、例えば、平面的な反射面と凸レンズ的な凸面形状の加工部との組合せにより、モニタ用受光素子に対するモニタ光の集光作用を確保することができる。
【0026】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の偏光分離素子において、前記凸面形状の加工部は、凸面形状の頂点が当該素子の外形面より低く形成されている。
【0027】
従って、レーザ光入射面側に凸面形状の加工部を形成する上で、その頂点が当該素子の外形面より低くすることで、当該素子外面において加工部が出っ張ることがなく、よって、ハンドリングや素子作製中に破壊されるような不具合がなく、結果として、素子の作製、取扱いが容易となる。
【0028】
請求項7記載の発明の半導体レーザユニットは、実装基板上に実装されてレーザ光を出射する半導体レーザと、この半導体レーザからのレーザ光が入射される請求項1ないし6の何れか一記載の偏光分離素子と、前記実装基板上で前記偏光分離素子からの回折光が照射される位置に実装された受光素子と、前記実装基板上で前記偏光分離素子のモニタ光生成部により反射されたモニタ光が照射される位置に実装されたモニタ用受光素子と、を備える。
【0029】
従って、請求項1ないし6の何れか一記載の偏光分離素子を用いて半導体レーザユニットを構成することにより、半導体レーザの出力安定化を図りつつ、半導体レーザユニットの小型化を図ることができる。
【0030】
請求項8記載の発明の半導体レーザユニットは、実装基板上に実装されて各々波長の異なるレーザ光を選択的に出射する2つの半導体レーザと、これらの半導体レーザからのレーザ光が同一位置に入射される請求項1ないし6の何れか一記載の偏光分離素子と、前記実装基板上で前記偏光分離素子からの回折光が照射される位置に実装された受光素子と、前記実装基板上で前記偏光分離素子のモニタ光生成部により反射されたモニタ光が照射される位置に実装されたモニタ用受光素子と、を備える。
【0031】
従って、請求項1ないし6の何れか一記載の偏光分離素子を用いて半導体レーザユニットを構成することにより、半導体レーザの出力安定化を図りつつ、半導体レーザユニットの小型化を図ることができる。特に、波長の異なるレーザ光を選択的に出射する2つの半導体レーザを偏光分離素子を共用する形で実装する上で、異なる波長の影響を受けることなく各々のレーザ光の出力安定化を図れる半導体レーザユニットを提供できる。
【0032】
請求項9記載の発明の光ピックアップ装置は、請求項7又は8記載の半導体レーザユニットと、この半導体レーザユニットから出射されたレーザ光を光記録媒体に照射する対物レンズと、前記半導体レーザユニット中の偏光分離素子と前記光記録媒体との間の光路上で前記レーザ光の偏光面を変換させる偏光面変換素子と、を備える。
【0033】
従って、請求項7又は8記載の半導体レーザユニットを用いて光ピックアップ装置を構成することにより、レーザ光の出力が安定しており、かつ、そのモニタのために光記録媒体に対するレーザ光の光量が低下することもないため、安定した記録又は再生動作を行わせることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態に関連して参考例を図1に基づいて説明する。本参考例の偏光分離素子1は、CD−R/RWとDVD−R/RWとに対して共用し得る光ピックアップ装置2用であって、2つの半導体レーザとして波長がCD−R/RW用の780nmとDVD−R/RW用の650nmとが用いられる場合を想定している。
【0035】
まず、偏光分離素子1の基本構成及びその作用について説明する。偏光分離素子1は、レーザ光入射面側に位置するガラス基板(ここではBK7を用いている)3、複屈折を持つ材料層(ここでは延伸した有機膜:PET)4、オーバーコート兼接着層(アクリル系樹脂)5、1/4波長板6、レーザ光出射面側に位置するカバーガラス(BK7)7の積層構造として構成されている。また、複屈折材料層4中には偏光を分離することが可能な回折格子形状が作製されている。この回折格子8の部分をオーバーコート兼接着層5によるオーバーコート材料で充填することによって、その機能を達成している。
【0036】
詳細には、ピッチが2μm、デューティが0.5、深さが2.5μmの回折格子形状を形成し、その充填材としては、複屈折材料層4の一方の屈折率に合わせた屈折率を持つものを充填している。これによって、ある偏光面を持つ光に対しては、回折を起こさずに透過し、その直交する偏光面の光に対しては、1次回折光のみが発生する素子が作製でき、偏光分離素子1としての機能を達成することができる。
【0037】
ここで、複屈折材料層4の屈折率は、進層軸方向で1.69、遅層軸方向で1.58となっており、その差は0.11となっているため、上記のような設計の回折格子8としている。そのサイズは、素子の高さが1.2mm、レーザ光が通過する面のサイズが、5mm×5mmとなっている。ここで、ガラス基板3及びカバーガラス7の厚みが0.5mm、複屈折材料層4の厚みが0.2mm、オーバーコート兼接着層(アクリル系樹脂)5の厚みが0.1mm、1/4波長板6の厚みが0.2mmとなっている。また、回折格子8を形成している部分は光軸中心より半径1mmの円形部分内である。
【0038】
ここで、本参考例では、レーザ光入射面となるガラス基板3の入射面側の一部に、モニタ用受光素子9に対して凹面形状をなすように曲率を持たせた凹面反射面10がモニタ光生成部として形成されている。この凹面反射面10の形成位置は、半導体レーザから当該偏光分離素子1に入射するレーザ光11のうち、光記録媒体(図示せず)に対する記録/再生等に利用するための本来の範囲を示す有効径内に属するレーザ光11eを除く部分、即ち、有効径の外側位置とされている。また、凹面反射面10部分に対してはレーザ光に対する反射率をほぼ全反射可能になるように誘電体によるコーティングを施している。その他の面については、レーザ光に対して十分透過率が取れるような誘電体によるコーティングを施している。
【0039】
ところで、このような偏光分離素子1は、実装基板面12に実装された半導体レーザ、検出器側と一体化されて、半導体レーザユニット13として構成されている。特に、本参考例では、前述のようにCD−R/RWとDVD−R/RWとに対する共用を想定しており、実装基板面12には波長がCD−R/RW用の780nmとDVD−R/RW用の650nmとの2つの半導体レーザ14,15と、各々の波長光に基づく光記録媒体側からの反射光を受光検出するための2つの受光素子16,17とが実装されている。2つの半導体レーザ14,15はほぼ同一位置に近接配置され、偏光分離素子1に対して同一位置で入射するように設定されている。2つの受光素子16,17は各々の波長光の偏光分離素子1による回折角の違いに合わせた位置に配置されている。
【0040】
このような構成において、偏光分離素子1を光ピックアップ装置2に用いた場合の例でその動作を説明する。ほぼ同一位置に近接配置された2個の半導体レーザ14,15の何れかから出射された波長の異なるレーザ光(780nm又は650nm)は、偏光分離素子1に対して同一位置で入射し、偏光分離素子1(1/4波長板6を含む)、コリメートレンズ(図示せず)を通過し、さらに、対物レンズ18を通過して、光記録媒体(図示せず)に集光照射される。ここで、レーザ光出力の大きな場合は光記録媒体に対して書き込みが行われ、レーザ光出力の低い場合は光記録媒体から情報の読み取りが行われる。読み取りの場合、光記録媒体からの反射光は同様の光路を通り、再び、対物レンズ18を通過し、1/4波長板6による偏光変換作用を受け、入射光とは偏光面が90°異なる偏光とされて、回折格子8に入射する。この際、レーザ光の一方の偏光に対しては透過率が大きく、他方の偏光に対しては奇数の回折光が大きくなり、0次の回折光を小さくすることができる回折格子8の作用により、光記録媒体からの反射光は回折格子8によって回折され、そのときのレーザ光の波長に応じて受光素子16又は受光素子17に導かれることになる。
【0041】
このような動作を行う場合に、半導体レーザ14又は15の光出力をモニタし、出力を制御することは重要な問題である。本参考例の偏光分離素子1では、半導体レーザ14又は15の出力をモニタ用受光素子9に導くための凹面反射面10をそのレーザ光入射面に備えている。ここで、半導体レーザ14,15から出射されるレーザ光の有効に利用される光の範囲は、例えば、θ=20°の広がりを持った範囲に設定してあり、それを越える領域(有効径外)の光は不要な光となるため、その有効径の外側にこの凹面反射面10を設けているものである。具体的には、焦点距離1.1mm程度の凹面レンズ構造とされている。
【0042】
これにより、半導体レーザ14又は15から出射されたレーザ光の一部はこの凹面反射面10によって反射され、この反射光はモニタ光19としてモニタ用受光素子9に集光状態で導かれる。よって、モニタ用受光素子9によりモニタされる検出光量を用いてAPC動作を行うことにより、対象となる半導体レーザ14又は15の出力が一定となるように制御させることができる。特に、回折等ではなく、凹面反射面10による反射を利用しているため、半導体レーザ14,15のようにレーザ光の波長が異なる場合であってもその波長の違いによる反射方向の変化がなく、結局、波長依存性のない出力モニタが可能となる。また、この際、凹面反射面10による集光作用によりモニタ用受光素子9へ向けて集光状態で反射させるので、モニタ用受光素子9は小面積であっても効率よくモニタ光を受光することができ、この偏光分離素子1が実装される半導体レーザユニット13等の小型化に寄与する。また、凹面反射面10は光記録媒体等に向かう本来のレーザ光の有効径よりも外側位置に有するので、本来のレーザ光の光量低下等の弊害を伴うことなく、有効径外の破棄される光を利用して確実にモニタすることができる。また、モニタ用受光素子9の配置も、半導体レーザ14,15を実装する実装基板面12に配置が可能になるため、半導体レーザユニット13の小型化や部品の共通化による低コスト化等を同時に達成することも可能になる。
【0043】
本発明の第一の実施の形態を図2に基づいて説明する。参考例で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施の形態でも順次同様とする)。
【0044】
本実施の形態の偏光分離素子20は、ガラス基板3、回折格子8を含む複屈折材料層4、オーバーコート兼接着層5、1/4波長板6、カバーガラス7による基本的な積層構造は偏光分離素子1の場合と同様であるが、本実施の形態では、レーザ光出射面となるカバーガラス7の出射面側の一部に、モニタ用受光素子9に対して凹面形状をなすように曲率を持たせた凹面反射面21がモニタ光生成部として形成されている。この凹面反射面21の形成位置は、半導体レーザから当該偏光分離素子1に入射するレーザ光11のうち、光記録媒体(図示せず)に対する記録/再生等に利用するための本来の範囲を示す有効径内に属するレーザ光11eを除く部分、即ち、有効径の外側位置とされている。また、凹面反射面21の外面部分に対してはレーザ光に対する反射率をほぼ全反射可能になるように誘電体によるコーティングを施している。その他の面については、レーザ光に対して十分透過率が取れるような誘電体によるコーティングを施している。また、この凹面反射面21の頂点部分は当該偏光分離素子20の外形面、ここではカバーガラス7外面より低くてその外部には突出しない寸法形状に形成されている。
【0045】
このような構成において、本実施の形態による偏光分離素子20の動作を、図2を参照して2つの半導体レーザ14,15を有する半導体レーザユニット13を備える光ピックアップ装置2に用いた場合の例を取って説明するが、基本的には前述の参考例の場合と同様の動作であるので、省略し、モニタ光19の部分のみについて説明する。
【0046】
ここで、半導体レーザ14又は15が出射するレーザ光のうちで有効に利用される光は、本実施の形態では、θ=20°の広がりを持ったレーザ光に設定してあり、それを越える領域の光は不要な光となるため、その有効径の外側に、モニタ光生成部としての凹面反射面20が設けられている。具体的には、焦点距離1.9mm程度の凹面レンズ構造を採用している。
【0047】
この偏光分離素子20によって、半導体レーザ14又は15から出射され凹面反射面20により反射された反射光はモニタ用受光素子9に絞った状態で導かれ、その光量をモニタ用受光素子9によりモニタすることによって半導体レーザ14又は15の出力を一定に制御することが容易に可能になる。また、凹面反射面20のような構成を取ることによって、複数の半導体レーザ14,15を搭載した場合であっても、その波長の違いによる反射方向の変化がなく、波長依存性がない構成によって、半導体レーザ14又は15の光出力の安定化を容易に実現できる。また、モニタ用受光素子9の配置も、半導体レーザ14,15を実装する実装基板面12に配置することが可能になるため、半導体レーザユニット13の小型化や部品の共通化による低コスト化等が同時に達成することも可能になる。また、凹面反射面20を偏光分離素子20のレーザ光出射面に配置することによって、モニタ用受光素子9と半導体レーザ14,15との間隔を大きくすることができるため、そのレイアウトの自由度も高くなる。さらに、凹面反射面21の凹面の頂点をカバーガラス7表面より低く作製しており、これによって、凹面反射面21がハンドリングや素子作製中に破壊されることが防止され、これによって、偏光分離素子20の作製・取扱いが容易になる。
【0048】
本発明の第二の実施の形態を図3に基づいて説明する。本実施の形態の偏光分離素子22も、ガラス基板3、回折格子8を含む複屈折材料層4、オーバーコート兼接着層5、1/4波長板6、カバーガラス7による基本的な積層構造は偏光分離素子1の場合と同様であるが、本実施の形態では、中間層である複屈折材料層4中の回折格子8の作製面と同一面に、モニタ用受光素子9に対して凹面形状をなすように曲率を持たせた凹面反射体23がモニタ光生成部として形成されている。この凹面反射体23の形成位置は、半導体レーザから当該偏光分離素子22に入射するレーザ光11のうち、光記録媒体(図示せず)に対する記録/再生等に利用するための本来の範囲を示す有効径内に属するレーザ光11eを除く部分、即ち、有効径の外側位置とされている。また、凹面反射体23に対してはレーザ光に対する反射率を上げるようにアルミニウム等の金属膜によるコーティングが施され、その他の面については、レーザ光に対して十分透過率が取れるように誘電体によるコーティングが施されている。
【0049】
このような構成において、本実施の形態による偏光分離素子22の動作を、図3を参照して2つの半導体レーザ14,15を有する半導体レーザユニット13を備える光ピックアップ装置2に用いた場合の例を取って説明するが、基本的には前述の実施の形態の場合と同様の動作であるので、省略し、モニタ光19の部分のみについて説明する。
【0050】
ここで、半導体レーザ14又は15が出射するレーザ光のうちで有効に利用される光は、本実施の形態では、θ=20°の広がりを持ったレーザ光に設定してあり、それを越える領域の光は不要な光となるため、その有効径の外側に、モニタ光生成部としての凹面反射体23が設けられている。具体的には、焦点距離1.4mm程度の凹面レンズ構造を採用している。
【0051】
この偏光分離素子20によって、半導体レーザ14又は15から出射され凹面反射体23により反射された反射光はモニタ用受光素子9に絞った状態で導かれ、その光量をモニタ用受光素子9によりモニタすることによって半導体レーザ14又は15の出力を一定に制御することが容易に可能になる。また、凹面反射体23のような構成を取ることによって、複数の半導体レーザ14,15を搭載した場合であっても、その波長の違いによる反射方向の変化がなく、波長依存性がない構成によって、半導体レーザ14又は15の光出力の安定化を容易に実現できる。また、モニタ用受光素子9の配置も、半導体レーザ14,15を実装する実装基板面12に配置することが可能になるため、半導体レーザユニット13の小型化や部品の共通化による低コスト化等が同時に達成することも可能になる。また、凹面反射体23を偏光分離素子22中に形成しているため、偏光分離素子22の外形形状が平坦形状でよいため、偏光分離素子22の取扱いが容易になる。さらには、凹面反射体23を偏光分離素子22中に配置することによって、回折格子8を作製する面と凹面反射体23を作製する面を同一面とすることができ、これらの作製工程を共通化でき、偏光分離素子22の作製が容易になる。
【0052】
本発明の第三の実施の形態を図4に基づいて説明する。本実施の形態の偏光分離素子24も、ガラス基板3、回折格子8を含む複屈折材料層4、オーバーコート兼接着層5、1/4波長板6、カバーガラス7による基本的な積層構造は偏光分離素子1の場合と同様であるが、本実施の形態では、当該偏光分離素子24の複数面、例えば、レーザ光出射面であるカバーガラス7表面とレーザ光入射面であるガラス基板3表面とに各々加工部25,26を形成し、その組合せによりモニタ光生成部を構成したものである。加工部25はカバーガラス7表面に平面的な反射面として形成され、加工部26は加工部25による反射光路上に位置させてガラス基板3表面側にモニタ用受光素子9に対して凸面形状をなし集光作用を示すように曲率を持たせた凸面体として形成されている。これらの加工部25,26の形成位置は、何れも、半導体レーザから当該偏光分離素子24に入射するレーザ光11のうち、光記録媒体(図示せず)に対する記録/再生等に利用するための本来の範囲を示す有効径内に属するレーザ光11eを除く部分、即ち、有効径の外側位置とされている。反射面による加工部25は、レーザ光に対する反射率を上げるようにアルミニウム等の金属膜によるコーティングが施され、その他の面については、レーザ光に対して十分透過率が取れるように誘電体によるコーティングが施されている。また、この凸面体なる加工部26の頂点部分は当該偏光分離素子24の外形面、ここではガラス基板3外面より低くてその外部には突出しない寸法形状に形成されている。
【0053】
このような構成において、本実施の形態による偏光分離素子24の動作を、図4を参照して2つの半導体レーザ14,15を有する半導体レーザユニット13を備える光ピックアップ装置2に用いた場合の例を取って説明するが、基本的には前述の実施の形態の場合と同様の動作であるので、省略し、モニタ光19の部分のみについて説明する。
【0054】
ここで、半導体レーザ14又は15が出射するレーザ光のうちで有効に利用される光は、本実施の形態では、θ=20°の広がりを持ったレーザ光に設定してあり、それを越える領域の光は不要な光となるため、その有効径の外側に、モニタ光生成部としての加工部25,26が設けられている。このうち、加工部26の凸面体としては、具体的には、焦点距離1.5mm程度の凸面レンズ構造を採用している。
【0055】
この偏光分離素子24によって、半導体レーザ14又は15から出射され加工部25(反射面)により反射された反射光は加工部26(凸面体)によりモニタ用受光素子9に絞った状態で導かれ、その光量をモニタ用受光素子9によりモニタすることによって半導体レーザ14又は15の出力を一定に制御することが容易に可能になる。また、加工部25,26のような反射、屈折を利用する構成を取ることによって、複数の半導体レーザ14,15を搭載した場合であっても、その波長の違いによる反射方向の変化がなく、波長依存性がない構成によって、半導体レーザ14又は15の光出力の安定化を容易に実現できる。また、モニタ用受光素子9の配置も、半導体レーザ14,15を実装する実装基板面12に配置することが可能になるため、半導体レーザユニット13の小型化や部品の共通化による低コスト化等が同時に達成することも可能になる。さらには、複数の加工部25,26の組合せで光をモニタ用受光素子9に導くように構成・配置することによって、偏光分離素子24の設計の自由度や、半導体レーザユニット13の設計やレイアウトの自由度を上げることができる。また、より多くの光をモニタすることも可能になるため、安定化も容易になる。また、凸レンズ形状の加工部26に関してその頂点をガラス基板3面より低くすることによって出っ張りがなく、この加工部26がハンドリングや当該偏光分離素子24の作製中に破壊されることが防止され、これによって、当該偏光分離素子24素子の作製・取扱いが容易になる。
【0056】
なお、本発明を実現する上では、これらの実施の形態に示したような構成、形状に限られず、例えば、レンズ機能を果たすモニタ光生成部の焦点距離等はユニットのレイアウトや構成によっても自由に構成可能である。また、偏光分離素子に使用される材料も上述の構成例に限定されるものではない。
【0057】
さらに、上述した各実施の形態では、波長の異なる2つの半導体レーザ14,15を搭載する半導体レーザユニット13の構成において、光記録媒体側からの反射光を回折格子8による回折を通して受光する本来の受光素子を受光素子16,17として波長毎に設けた構成例で説明したが、例えば特開平10−49904号公報や特開平10−241189号公報等に示される例や、同一位置に導く反射経路を工夫した構造等により、1つの受光素子で共用するようにした構成の場合にも同様に適用できる。
【0058】
また、偏光面変換素子として機能する1/4波長板6は、偏光分離素子とは別体で備える構成であってもよい。
【0059】
また、特に図示しないが、単一の半導体レーザのみを搭載する半導体レーザユニットの場合にも同様に適用できるのはもちろんである。
【0060】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光記録媒体の記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、レーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させるモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置で前記レーザ光出射面に備えることで、レーザ光源から入射するレーザ光の一部をモニタ光生成部によりモニタ用受光素子へ向けて反射させてモニタさせるようにしたので、レーザ光出射面にモニタ光生成部を備えるので、レーザ光源とモニタ用受光素子との間隔を大きくすることができ、そのレイアウトの自由度を高くすることができ、また、レーザ光の波長に依存することなくモニタ用受光素子で受光して、レーザ光源の出力安定化に寄与することができ、この際、モニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させるので、モニタ用受光素子は小面積であっても効率よくモニタ光を受光させることができ、この偏光分離素子が実装される半導体レーザユニット等の小型化に寄与することができ、また、モニタ光生成部は光記録媒体等に向かう本来のレーザ光の有効径よりも外側位置に有するので、本来のレーザ光の光量低下等の弊害を伴うことなく、有効径外の破棄される光利用して確実にモニタすることができる。
【0063】
請求項2記載の発明によれば、光記録媒体の書き込み、記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、レーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させるモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置で前記中間層部分に備えることで、レーザ光源から入射するレーザ光の一部をモニタ光生成部によりモニタ用受光素子へ向けて反射させてモニタさせるようにしたので、例えば回折格子部分なる中間層の作製時にモニタ光生成部を作製することでその作製工程を共通化でき、素子の作製を容易化することができ、また、レーザ光の波長に依存することなくモニタ用受光素子で受光して、レーザ光源の出力安定化に寄与することができ、この際、モニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させるので、モニタ用受光素子は小面積であっても効率よくモニタ光を受光させることができ、この偏光分離素子が実装される半導体レーザユニット等の小型化に寄与することができ、また、モニタ光生成部は光記録媒体等に向かう本来のレーザ光の有効径よりも外側位置に有するので、本来のレーザ光の光量低下等の弊害を伴うことなく、有効径外の破棄される光利用して確実にモニタすることができる。
【0064】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の偏光分離素子において、モニタ光生成部をモニタ用受光素子に対して凹面形状の反射面とすることで、簡単にモニタ用受光素子に対する集光作用を得ることができる。
【0065】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の偏光分離素子において、レーザ光出射面側に凹面形状の反射面を形成する上で、その頂点が当該素子の外形面より低い反射面とすることで、当該素子外面において反射面が出っ張ることがなく、よって、ハンドリングや素子作製中に破壊されるような不具合がなく、結果として、素子の作製、取扱いを容易にすることができる。
【0066】
請求項5記載の発明によれば、光記録媒体の記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、該レーザ光出射面にレーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて反射する反射面と、前記レーザ光入射面に、前記反射面で反射されたレーザ光を、前記モニタ用受光素子へ集光状態で入射させる凸面からなるモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置に備えるようにしたので、例えば、平面的な反射面と凸レンズ的な凸面形状の加工部との組合せにより、モニタ用受光素子に対するモニタ光の集光作用を確保することができ、当該素子自体の設計の自由度を向上させたり、光ピックアップ装置等に搭載する上でそのレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0068】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の偏光分離素子において、レーザ光入射面側に凸面形状の加工部を形成する上で、その頂点が当該素子の外形面より低くすることで、当該素子外面において加工部が出っ張ることがなく、よって、ハンドリングや素子作製中に破壊されるような不具合がなく、結果として、素子の作製、取扱いを容易にすることができる。
【0069】
請求項7記載の発明の半導体レーザユニットによれば、請求項1ないし6の何れか一記載の偏光分離素子を用いて半導体レーザユニットを構成しているので、半導体レーザの出力安定化を図りつつ、半導体レーザユニットの小型化を図ることができる。
【0070】
請求項8記載の発明の半導体レーザユニットによれば、請求項1ないし6の何れか一記載の偏光分離素子を用いて半導体レーザユニットを構成しているので、半導体レーザの出力安定化を図りつつ、半導体レーザユニットの小型化を図ることができ、特に、波長の異なるレーザ光を選択的に出射する2つの半導体レーザを偏光分離素子を共用する形で実装する上で、異なる波長の影響を受けることなく各々のレーザ光の出力安定化を図れる半導体レーザユニットを提供することができる。
【0071】
請求項9記載の発明の光ピックアップ装置によれば、請求項7又は8記載の半導体レーザユニットを用いて光ピックアップ装置を構成しているので、レーザ光の出力が安定しており、かつ、そのモニタのために光記録媒体に対するレーザ光の光量が低下することもないため、安定した記録又は再生動作を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に関連した偏光分離素子を備える光ピックアップ装置の参考例を示す断面図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態の偏光分離素子を備える光ピックアップ装置の構成例を示す断面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態の偏光分離素子を備える光ピックアップ装置の構成例を示す断面図である。
【図4】本発明の第三の実施の形態の偏光分離素子を備える光ピックアップ装置の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 偏光分離素子
2 光ピックアップ装置
3 レーザ光入射面
4 中間層
6 偏光面変換素子
7 レーザ光出射面
9 モニタ用受光素子
10 モニタ光生成部
12 実装基板
13 半導体レーザユニット
14,15 半導体レーザ
16,17 受光素子
18 対物レンズ
20 偏光分離素子
21 モニタ光生成部
22 偏光分離素子
23 モニタ光生成部
24 偏光分離素子
25,26 モニタ光生成部

Claims (9)

  1. 光記録媒体の記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、レーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させる凹面のモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置で前記レーザ光出射面に備える偏光分離素子。
  2. 光記録媒体の書き込み、記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、レーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて集光状態で反射させる凹面のモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置で前記中間層部分の前記回折格子と同一面に備える偏光分離素子。
  3. 前記モニタ光生成部は、前記モニタ用受光素子に対して凹面形状の反射面として形成されている請求項1または2記載の偏光分離素子。
  4. 前記モニタ光生成部は、前記モニタ用受光素子に対して凹面形状でその頂点が当該素子の外形面より低い反射面として形成されている請求項3記載の偏光分離素子。
  5. 光記録媒体の記録/再生に用いるための、レーザ光の偏光面によって透過率や回折効率の異なる光学特性を示す偏光分離素子であって、少なくとも、レーザ光入射面と、回折格子を有する中間層と、レーザ光出射面と、を有し、該レーザ光出射面にレーザ光源から入射するレーザ光をモニタ用受光素子へ向けて反射する反射面と、前記レーザ光入射面に、前記反射面で反射されたレーザ光を、前記モニタ用受光素子へ集光状態で入射させる凸面と、からなるモニタ光生成部を、前記偏光分離素子に入射するレーザ光のうち、前記記録/再生等に利用するための有効径よりも外側位置に備える偏光分離素子。
  6. 前記モニタ光生成部は、前記モニタ用受光素子に対して凸面形状でその頂点が当該素子の外形面より低い反射面として形成されている請求項5記載の偏光分離素子。
  7. 実装基板上に実装されてレーザ光を出射する半導体レーザと、この半導体レーザからのレーザ光が入射される請求項1ないし6の何れか一記載の偏光分離素子と、前記実装基板上で前記偏光分離素子からの回折光が照射される位置に実装された受光素子と、前記実装基板上で前記偏光分離素子のモニタ光生成部により反射されたモニタ光が照射される位置に実装されたモニタ用受光素子と、を備える半導体レーザユニット。
  8. 実装基板上に実装されて各々波長の異なるレーザ光を選択的に出射する2つの半導体レーザと、これらの半導体レーザからのレーザ光が同一位置に入射される請求項1ないし6の何れか一記載の偏光分離素子と、前記実装基板上で前記偏光分離素子からの回折光が照射される位置に実装された受光素子と、前記実装基板上で前記偏光分離素子のモニタ光生成部により反射されたモニタ光が照射される位置に実装されたモニタ用受光素子と、を備える半導体レーザユニット。
  9. 請求項7又は8記載の半導体レーザユニットと、この半導体レーザユニットから出射されたレーザ光を光記録媒体に照射する対物レンズと、前記半導体レーザユニット中の偏光分離素子と前記光記録媒体との間の光路上で前記レーザ光の偏光面を変換させる偏光面変換素子と、を備える光ピックアップ装置。
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