JP2008134198A - 弾性表面波周回素子及び溶液中の物質測定装置 - Google Patents

弾性表面波周回素子及び溶液中の物質測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明の目的は、弾性表面波伝搬経路に電導性溶液が接した場合でも正常に動作出来る簡易な構成の弾性表面波周回素子、及びこのような素子を複数使用して複数の溶液中の物質を同時に短時間で測定出来る溶液中の物質測定装置を提供することである。
【解決手段】この発明の1つの弾性表面波周回素子は:球形状の一部であり弾性表面波が周回可能な少なくとも1つの環状弾性表面波伝搬経路12aが基材12の表面で水平面HLから立ち上がっている。上記経路において鉛直方向の上半部の領域に弾性表面波励起検出手段14が弾性表面波を励起周回させ周回後に検出する。基材表面の上記上半部が上記経路の除外領域を支持部材36により支持されている。上記検出手段への溶液の接触が溶液接触阻止手段により阻止される。上記経路の一部が溶液に浸された後に上記検出手段からの弾性表面波検出信号を基に溶液中の物質測定手段20が溶液中の物質を測定する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、弾性表面波周回素子、及び弾性表面波周回素子を使用した溶液中の物質測定装置に関係している。
弾性表面波周回素子は、例えば国際公開 WO 01/45255 A1(特許文献1)により既に知られている。
弾性表面波周回素子は、球形状の一部であり弾性表面波が周回可能である少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路を表面に含む基材を備えている。弾性表面波周回素子はさらに、基材の表面の弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起させ励起させた弾性表面波を弾性表面波伝搬経路に伝搬させるとともに弾性表面波伝搬経路を周回して来た弾性表面波を検出し検出した弾性表面波に対応する検出信号を発する弾性表面波励起検出手段を備えている。基材は、その表面において弾性表面波伝搬経路を除外した領域が基材支持部材により支持されている。
弾性表面波周回素子では、弾性表面波伝搬経路に接した物質の質量により弾性表面波伝搬経路を周回する弾性表面波の速度や強度が変化する。従って、弾性表面波が弾性表面波伝搬経路を所定の回数周回するのに要する時間を測定することにより、弾性表面波伝搬経路に接した物質の質量が判る。弾性表面波伝搬経路に特定の物質のみが接するようにし、弾性表面波周回素子を特定の物質を含む流体中に置き、上述した時間を測定すると特定の物質を含む流体中の特定の物質の濃度が判る。
ところで、医学或いは生体物質を用いる実験においては、8個以上の異なる濃度や異なる物質や異なる検体を含んだ溶液或いは溶液中に被測定用物質や分子を含んだ多数のサンプルの測定が求められる。
通常は8個以上、場合によっては100以上のサンプルの測定が必要になることがしばしばである。このように多数の測定を行なう為には長時間の測定が必要になるが、生体物質を利用した測定においては時間的に変化するものもあり、極力短時間で多数の測定を完了できる測定装置が求められている。
弾性表面波を使用した液体中の物質測定装置として、例えば円盤型ATカット水晶を使用したQCM(Quarts Crystal Microbalance)と呼ばれる弾性振動の共振周波数を測定する方法が考案されているが、一般に4mm以上の直径を有するとともに、その周波数も30MHz以下であって周波数に従って感度が向上する弾性を使用した測定方法においてはその向上に限界がある。
特にサンプルの量が例えば0.1mLしかない場合、素子の大きさや感受面の面積に対して少なく、測定が困難になっていた。
特開2003−294713号(特許文献2)には、弾性波を使用して液体を少量で精度良く検査することが出来る物質検査装置が開示されている。この従来の物質検査装置では、複数の弾性表面波励起手段が収容されている複数の収容穴が順次流路で結ばれていて、液体が流路を介して複数の収容穴を順次流れるに従い液体中の種々の物質が複数の弾性表面波励起手段により測定される。
国際公開 WO 01/45255 A1 特開2003−294713号
弾性表面波励起検出手段は電気を使用して動作する。従って、弾性表面波伝搬経路に接した物質や特定の物質を含む流体が電導性及び高誘電率を有していると弾性表面波励起検出手段は正常に動作することが出来ない。
特開2003−294713号(特許文献2)に記載の物質検査装置では、複数の弾性表面波励起手段が収容されている複数の収容穴が順次流路で結ばれていて、液体が流路を介して複数の収容穴を順次流れるに従い液体中の種々の物質が複数の弾性表面波励起手段により測定されるので、多種類の液体中の物質を高速で測定することは出来ない。
この発明は、上記事情の下で為され、この発明の目的は、弾性表面波伝搬経路に接した物質や特定の物質を含む流体が電導性及び高誘電率を有している場合でも正常に動作することが出来る簡易な構成の弾性表面波周回素子を提供するとともに、このような弾性表面波周回素子を使用して複数の溶液中の物質を同時に短時間で測定することが出来る溶液中の物質測定装置を提供することである。
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従った弾性表面波周回素子は:球形状の一部であり弾性表面波が周回可能であって水平面から立ち上がっている少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路を表面に含む基材と;基材の表面の弾性表面波伝搬経路において鉛直方向の上半部に位置する領域に弾性表面波を励起させ、励起させた弾性表面波を弾性表面波伝搬経路に伝搬させるとともに弾性表面波伝搬経路を周回して来た弾性表面波を検出し検出した弾性表面波に対応する検出信号を発する弾性表面波励起検出手段と;基材の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路を除外した領域を支持する基材支持部材と;弾性表面波励起検出手段に対する溶液の接触を阻止する溶液接触阻止手段と;基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に、上記溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定手段と;を備えていることを特徴としている。
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったもう1つの弾性表面波周回素子は:球形状の一部であり水平面内に配置され弾性表面波が周回可能である少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路を表面に含む基材と;基材の表面の弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起させ、励起させた弾性表面波を弾性表面波伝搬経路に伝搬させるとともに弾性表面波伝搬経路を周回して来た弾性表面波を検出し検出した弾性表面波に対応する検出信号を発する弾性表面波励起検出手段と;基材の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路を除外した領域を支持する基材支持部材と;弾性表面波励起検出手段に対する溶液の接触を阻止する溶液接触阻止手段と;基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に、上記溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定手段と;を備えていることを特徴としている。
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従った溶液中の物質測定装置は、所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含む溶液保持部材の上記複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定装置であり:上記所定の配列に配置されていて前述したこの発明に従った前者の弾性表面波周回素子の複数と;上記複数の弾性表面波周回素子を同時に所定の範囲で上下動させ、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸し、上端位置において上記複数の弾性表面波周回素子を溶液保持部材の複数の溶液保持部から離脱させる弾性表面波周回素子上下動手段と;を備えており、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に、下端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する、ことを特徴としている。
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったもう1つの溶液中の物質測定装置は、所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含む溶液保持部材の上記複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定装置であり:上記所定の配列に配置されていて前述したこの発明に従った前者の弾性表面波周回素子の複数と;上記複数の弾性表面波周回素子を同時に所定の範囲で上下動させ、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸し、上端位置において上記複数の弾性表面波周回素子を溶液保持部材の複数の溶液保持部から離脱させる弾性表面波周回素子上下動手段と;を備えており、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に上記複数の弾性表面波周回素子を上端位置に移動させ、上端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する、ことを特徴としている。
上述したこの発明の目的を達成する為に、この発明に従ったさらにもう1つの溶液中の物質測定装置は、所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含む溶液保持部材の上記複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定装置であり:上記所定の配列に配置されていて前述したもう1つのこの発明に従った後者の弾性表面波周回素子の複数と;上記複数の弾性表面波周回素子を同時に所定の範囲で上下動させ、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸し、上端位置において上記複数の弾性表面波周回素子を溶液保持部材の複数の溶液保持部から離脱させる弾性表面波周回素子上下動手段と;を備えており、弾性表面波周回素子上下動手段により下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に上記複数の弾性表面波周回素子を上端位置に移動させ、上端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する、ことを特徴としている。
この発明に従った弾性表面波周回素子においては、基材の表面に含まれている球形状の一部であり弾性表面波が周回可能である少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路が水平面から立ち上がっている。そして、基材の表面の弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起させ励起させた弾性表面波を弾性表面波伝搬経路に伝搬させるとともに弾性表面波伝搬経路を周回して来た弾性表面波を検出し検出した弾性表面波に対応する検出信号を発する弾性表面波励起検出手段が、基材の表面の弾性表面波伝搬経路において鉛直方向の上半部に位置する領域に弾性表面波を励起させる。
従って、溶液中の物質測定手段により上記溶液中の物質を測定するために、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸すときに、上記溶液から弾性表面波励起検出手段を出来る限り上方に遠ざけることが出来る。
さらに、この発明に従った弾性表面波周回素子においては、弾性表面波励起検出手段に対する溶液の接触が溶液接触阻止手段により阻止されている。
これらの結果として、この発明に従った弾性表面波周回素子は、簡易な構成でありながら、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に、溶液中の物質測定手段により上記溶液中の物質を測定する際に、弾性表面波伝搬経路に接した物質や特定の物質を含む流体(即ち、溶液)が電導性及び高誘電率を有している場合でも正常に動作することが出来る。
しかも、この発明に従った弾性表面波周回素子は、弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に溶液中の物質測定手段により上記溶液中の物質を測定する際に、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸したままにしておくことが出来るし、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液から引き上げておく、ことも出来る。
この発明に従ったもう1つの弾性表面波周回素子においては、基材の表面に含まれている球形状の一部であり弾性表面波が周回可能である少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路が水平面内に配置されている。そして、基材の表面の弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起させ励起させた弾性表面波を弾性表面波伝搬経路に伝搬させるとともに弾性表面波伝搬経路を周回して来た弾性表面波を検出し検出した弾性表面波に対応する検出信号を発する弾性表面波励起検出手段に対する溶液の接触を溶液接触阻止手段により阻止させている。
この結果として、この発明に従ったもう1つの弾性表面波周回素子は、簡易な構成でありながら、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に、溶液中の物質測定手段により上記溶液中の物質を測定する際に、弾性表面波伝搬経路に接した物質や特定の物質を含む流体(即ち、溶液)が電導性及び高誘電率を有している場合でも正常に動作することが出来る。
この発明に従ったもう1つの弾性表面波周回素子でも、弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に溶液中の物質測定手段により上記溶液中の物質を測定する際に、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸したままにしておくことが出来るし、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液から引き上げておく、ことも出来る。
しかしながら、この発明に従ったもう1つの弾性表面波周回素子では、基材の表面に含まれている球形状の一部であり弾性表面波が周回可能である少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路が水平面内に配置されているので、弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回させた後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に溶液中の物質測定手段により上記溶液中の物質を測定する際に、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸したままにしておくことは、弾性表面波励起検出手段の少なくとも一部もまた溶液に浸されたままになることを意味している。弾性表面波励起検出手段は溶液接触阻止手段により溶液の接触が阻止されているが、弾性表面波励起検出手段の少なくとも一部を溶液に浸したままにしておくことが好ましくない場合には、弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回させた後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に溶液中の物質測定手段により上記溶液中の物質を測定する際に、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液から引き上げておくことが出来る。
この発明に従った溶液中の物質測定装置は、所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含む溶液保持部材の上記複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定装置であり:上記所定の配列に配置されていて前述したこの発明に従った前者の弾性表面波周回素子の複数を備えているとともに、上記複数の弾性表面波周回素子を同時に所定の範囲で上下動させる弾性表面波周回素子上下動手段を備えている。そして、弾性表面波周回素子上下動手段により下端位置に配置された上記複数の弾性表面波周回素子は、溶液保持部材の対応する複数の溶液保持部の中に保持された溶液に基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部が浸され、上端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部から離脱させられる。
さらにこの発明に従った溶液中の物質測定装置は、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に、下端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する。
従って、この発明に従った溶液中の物質測定装置は、前述したこの発明に従った前者の弾性表面波周回素子により得ることが出来る上述した種々の利点を享受することが出来し、しかもそのような弾性表面波周回素子を使用して複数の溶液中の物質を同時に短時間で測定することが出来る。
この発明に従ったもう1つの溶液中の物質測定装置は、前述したこの発明に従った溶液中の物質測定装置と同じ構成をしている。この発明に従ったもう1つの溶液中の物質測定装置が前述したこの発明に従った溶液中の物質測定装置と異なっているのは、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に上記複数の弾性表面波周回素子を上端位置に移動させ、上端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定することである。
この発明に従ったもう1つの溶液中の物質測定装置もまた、前述したこの発明に従った溶液中の物質測定装置と同様に、前述したこの発明に従った前者の弾性表面波周回素子により得ることが出来る上述した種々の利点を享受することが出来し、しかもそのような弾性表面波周回素子を使用して複数の溶液中の物質を同時に短時間で測定することが出来る。
この発明に従ったさらにもう1つの溶液中の物質測定装置もまた、所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含む溶液保持部材の上記複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定装置であり:上記所定の配列に配置されていて前述したこの発明に従った後者の弾性表面波周回素子の複数を備えているとともに、上記複数の弾性表面波周回素子を同時に所定の範囲で上下動させる弾性表面波周回素子上下動手段を備えている。そして、弾性表面波周回素子上下動手段により下端位置に配置された上記複数の弾性表面波周回素子は、溶液保持部材の対応する複数の溶液保持部の中に保持された溶液に基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部が浸され、上端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部から離脱させられる。
この発明に従ったさらにもう1つの溶液中の物質測定装置は、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に上記複数の弾性表面波周回素子を上端位置に移動させ、上端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する。
従って、この発明に従ったさらにもう1つの溶液中の物質測定装置は、前述したこの発明に従った後者の弾性表面波周回素子により得ることが出来る上述した種々の利点を享受することが出来し、しかもそのような弾性表面波周回素子を使用して複数の溶液中の物質を同時に短時間で測定することが出来る。
[この発明に従った弾性表面波周回素子の第1の実施の形態]
最初に、図1の(A)を参照しながらこの発明の第1の実施の形態に従った弾性表面波周回素子10を説明する。図1の(A)には、この発明の第1の実施の形態に従った弾性表面波周回素子10の正面図が弾性表面波周回素子10の構成部材の一部を分解されて概略的に示されている。
弾性表面波周回素子10は溶液中の所望の物質を測定する為に使用される。ここで溶液中の所望の物質の測定とは、溶液に含まれている所望の物質の質量を測定することを意味する。
弾性表面波周回素子10は、基材12を備えている。基材12は、球形状の一部であり弾性表面波が周回可能であって水平面から立ち上がっている少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路12aを表面に含んでいる。基材12は、弾性表面波が励起されない材料により形成され球形状の一部であり水平面から立ち上がっている少なくとも1つの環状の部分を表面に含んでいる本体と、本体の上記表面の上記部分を弾性表面波を励起可能であるとともに弾性表面波が伝搬可能である材料により覆うことにより提供することが出来る。或いは基材12は、所定の結晶面に沿い弾性表面波を伝搬可能な結晶材料により所定の結晶面を球形状の一部であり水平面から立ち上がっている少なくとも1つの環状の部分を表面に含むよう形成することにより提供することが出来る。このような結晶材料としては、例えば水晶やランガサイトやニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウムやランガサイトファミリーと呼ばれている圧電性を有する結晶群が知られている。
基材12の表面は、弾性表面波伝搬経路12aのみが球形状の一部であり水平面から立ち上がっている環状をしていれば、弾性表面波伝搬経路12a以外の領域は如何なる形状であることもできる。例えば、弾性表面波伝搬経路12aの両側が弾性表面波伝搬経路12aに沿い相互に水平に形作られているいわゆる円盤形状であることが出来る。しかしながら、図1の(A)中に示されている基材12は、製造の容易さの為に球形状にされている。
例えば、基材12の結晶材料としてニオブ酸リチウムを選択し、球の直径を3.3mmとすることが出来る。
なお、この明細書中で使用される用語「弾性表面波」には、「漏洩弾性表面波」や「擬似漏洩弾性表面波」が含まれている。
弾性表面波周回素子10は、基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aにおいて鉛直方向の上半部に位置する領域に弾性表面波を励起させ励起させた弾性表面波を弾性表面波伝搬経路12aに伝搬させるとともに弾性表面波伝搬経路12aを周回して来た弾性表面波を検出し検出した弾性表面波に対応する検出信号を発する弾性表面波励起検出手段14を備えている。
この実施の形態において弾性表面波励起検出手段14は基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aにおいて鉛直方向の上半部に位置する領域に配置されており、より詳細には弾性表面波伝搬経路12aにおいて鉛直方向の上端部に配置されている。ここで配置されているという意味は、上記領域に接触していることばかりでなく、上記領域に対する上述した弾性表面波励起検出手段14としての機能を果たすことが出来るのであれば上記領域に対し隙間を介して対面していても良い。
この実施の形態において弾性表面波励起検出手段14はいわゆるすだれ状電極により構成されていて、その1対の端子14aが基材12の表面において弾性表面波伝搬経路12aの上記領域の両側に配置されている。このような弾性表面波励起検出手段14は例えば電導性材料を上記領域に印刷することにより、或いは蒸着やスパッタリングやCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着法)により付着させた後にパターンニングすることにより形成される。
例えばすだれ状電極の電極ピッチ(電極要素間隔)は約2.8マイクロメータとし、電極幅を約14マイクロメータとすることが出来る。
弾性表面波周回素子10はさらに、基材12の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路12aを除外した領域を支持する基材支持部材16を備えている。この実施の形態において基材支持部材16は1対使用されていて、夫々が絶縁体により形成されている。1対の基材支持部材16は、弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14aの為の1対の電導路18を支持している。
1対の電導路18は1対の基材支持部材16から独立した電導線であることが出来るが、この実施の形態においては1対の基材支持部材16に表面に例えば印刷することにより、或いは蒸着やスパッタリングやCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着法)により付着させた後にパターンニングすることにより形成されている。夫々の電導路18は対応する基材支持部材16の下方を向いた一端面に配置され端子を有しており、上記一端面から上方に向かい延出している。
1対の基材支持部材16は、一端面を弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14aに重複させるよう、基材12の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路12aを除外した領域に固定されている。このような固定は例えば接着剤により行なうことが出来る。上記重複により1対の基材支持部材16の一端面の電導路18の端子と弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14aとが電気的に接続され、上記接着剤がこの電気的な接続に対し溶液が接触するのを阻止する溶液接触阻止手段を構成している。
弾性表面波励起検出手段14もまた、図示されていない溶液接触阻止手段により溶液との接触が阻止されている。
溶液接触阻止手段は、撥水性を備えた材料による弾性表面波励起検出手段14への撥水処理や、防水性を備えた材料を弾性表面波励起検出手段14に塗布することにより形成された防止膜であることが出来る。
弾性表面波周回素子10はまた、基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を溶液に浸した後に弾性表面波励起検出手段14により弾性表面波伝搬経路12aに励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に上記溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定手段20を備えている。溶液中の物質測定手段20は、1対の電導路18の一方の上方延出端に電気的に接続されている。1対の電導路18の他方の上方延出端は接地されている。
溶液中の物質測定手段20は、高周波発振回路を含んでおり、所定のタイミングで所定の周波数をバースト信号として弾性表面波励起検出手段14に負荷することにより基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aに弾性表面波を励起させ、励起された弾性表面波を弾性表面波伝搬経路12aに沿い伝搬させ周回させること出来る。溶液中の物質測定手段20はさらに、弾性表面波伝搬経路12aに励起され伝搬され所定の数を周回された後に弾性表面波励起検出手段14により検出された弾性表面波の検出信号を受信する。
例えば、バースト信号を5マイクロ秒のみ継続する周波数150MHzの高周波信号とすることが出来、溶液中の物質測定手段20は上記検出信号を例えば50オームのインピーダンス整合回路を介して受信することが出来る。
溶液中の物質測定手段20は、基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を溶液に浸した後にそのままの状態で、弾性表面波励起検出手段14を介して基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aに弾性表面波を励起させ励起された弾性表面波を弾性表面波伝搬経路12aに沿い伝搬させるとともに、所定の数を周回された後に検出した弾性表面波に対応した検出信号を受信し、この検出信号を基に溶液中の物質を測定する。
例えば、溶液中の物質測定手段20は、弾性表面波励起検出手段14を介し弾性表面波伝搬経路12aに所定の周波数の高周波をバースト信号として負荷し弾性表面波を励起した時点から、所定の数を周回された後の弾性表面波を弾性表面波励起検出手段14が検出し対応した検出信号を発生させるまでに要する時間を測定する。或いは、溶液中の物質測定手段20は、上記バースト信号の強度と上記検出信号の強度との差異を測定する。これらの測定値は、上記バースト信号と上記受信信号とを例えばデジタルオシロスコープを使用してデータ化することにより得ることが可能になる。
溶液に含まれている所定の物質が1種であれば、上記溶液中の所定の物質の質量に応じて、上記時間や上記強度の差異が決まる。即ち、上記時間や上記強度の差異を測定することにより上記溶液中の所定の物質の質量がわかる。
溶液に複数の物質が含まれておりその中の1種の所定の物質を測定したい場合には、溶液に浸される基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を、上記所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質により覆っておけば良い。
溶液に浸される基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を上記所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質により覆った場合には、上記所定の物質が溶液から分離されることによりその質量が変化しないのであれば、基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を溶液に浸した後に上記溶液から引上げ、その後に溶液中の物質測定手段20により上述した如く溶液中の所定の物質を測定することが出来る。
溶液中の物質測定手段20には、溶液中の測定された所定の物質を表示する表示手段22を接続することが出来る。表示手段22にはさらに、上記所定の物質の名称や、弾性表面波励起検出手段14を介し弾性表面波伝搬経路12aに所定の周波数の高周波をバースト信号として負荷し弾性表面波を励起した時点から所定の数を周回された後の弾性表面波を弾性表面波励起検出手段14が検出し対応した検出信号を発生させるまでに要する時間や、上記バースト信号の強度や、上記検出信号の強度や、上記バースト信号の強度と上記検出信号の強度との差異等も表示させることが出来る。
この実施の形態においては、弾性表面波励起検出手段14が、基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aにおいて鉛直方向の上半部に位置する領域に配置されている。
従って、溶液中の物質測定手段20により上記溶液中の物質を測定するために、基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を溶液に浸すときに、上記溶液から弾性表面波励起検出手段14を出来る限り上方に遠ざけることが出来る。
さらに、この実施の形態に従った弾性表面波周回素子10においては、弾性表面波励起検出手段14に対する溶液の接触が図示されていない溶液接触阻止手段により阻止されている。
これらの結果として、この実施の形態に従った弾性表面波周回素子10は、簡易な構成でありながら、基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を溶液に浸した後に弾性表面波励起検出手段14により弾性表面波伝搬経路12aに励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に、溶液中の物質測定手段20により上記溶液中の物質を測定する際に、弾性表面波伝搬経路12aに接した物質や特定の物質を含む流体(即ち、溶液)が電導性及び高誘電率を有している場合でも正常に動作することが出来る。
[この発明の第1の実施の形態に従った弾性表面波周回素子10の第1の変形例]
次に、図1の(B)を参照しながらこの発明の第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の第1の変形例を説明する。図1の(B)には、図1の(A)中に示されているこの発明の第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の第1の変形例の正面図が概略的に示されている。
第1の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´の構成の大部分は、図1の(A)中に示されている第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の構成の大部分と同じである。従って、第1の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´において第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の構成部材と同じ構成部材には第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10において対応する構成部材に付されている参照符号と同じ参照符号を記して詳細な説明は省略する。
第1の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´が図1の(A)中に示されている第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10と異なっているのは、基材12の表面上にもう1つの弾性表面波伝搬経路12´aが設定されているとともにもう1つの弾性表面波励起検出手段14´が配置されていることである。
もう1つの弾性表面波伝搬経路12´aも球形状の一部であり弾性表面波が周回可能であって環状をしており水平面HLから立ち上がっているが、水平面HLに対する傾斜角度が弾性表面波伝搬経路12aよりも浅くなっている。従って、弾性表面波伝搬経路12aの一部を溶液に浸した場合でも、もう1つの弾性表面波伝搬経路12´aを溶液に浸さないことが出来る。
もう1つの弾性表面波励起検出手段14´も、もう1つの弾性表面波伝搬経路12´aにおいて基材12の表面の上半部の領域に配置されていて、その1対の端子14´aの一方は溶液中の物質測定手段20´に接続されていて、他方は接地されている。この変形例でも、1対の端子14´aは独立した電導線であることが出来る。しかしながら、一方の端子14´aは、基材12の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路12a及びもう1つの弾性表面波伝搬経路12´aを除外した領域を支持する絶縁体のもう1つの基材支持部材16´の表面に例えば印刷することにより、或いは蒸着やスパッタリングやCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着法)により付着させた後にパターンニングすることにより形成されている電導路18´においてもう1つの基材支持部材16´の下方を向いた一端面に配置されている端子が一方の端子14´aに重複されることにより、電導路18´と電気的に接続されている。電導路18´の上方延出端は、溶液中の物質測定手段20´に接続されている。
もう1つの基材支持部材16´は、一端面を弾性表面波励起検出手段14´の1対の端子14´aの上記一方に重複させるよう、基材12の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路12a及び12´aを除外した領域に固定されている。そしてこのような固定は例えば接着剤により行なうことが出来る。上記接着剤が一方の端子14´aと電導路18´との電気的な接続に対し溶液が接触するのを阻止する溶液接触阻止手段を構成している。
もう1つの弾性表面波励起検出手段14´の接地されている他方の端子14´aは、弾性表面波励起検出手段14の接地されている他方の端子14aに下方の一端面を重複されている基材支持部材16の上記一端面により重複されていて、上記一端面に端子が配置されている電導路18´の上方延出端により接地されている。この電導路18´もまた、基材支持部材16の表面に例えば印刷することにより、或いは蒸着やスパッタリングやCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着法)により付着させた後にパターンニングすることにより形成され基材支持部材16の下方を向いた一端面に配置されている端子が他方の端子14´aに重複されることにより、電導路18´と電気的に接続されている。
他方の端子14´aと電導路18´との電気的な接続もまた、基材支持部材16を基材12の表面に固定している例えば接着剤により溶液との接触を阻止することが出来る。
弾性表面波励起検出手段14´もまた、図示されていない溶液接触阻止手段により溶液との接触が阻止されている。溶液接触阻止手段は、撥水性を備えた材料による弾性表面波励起検出手段14´への撥水処理や、防水性を備えた材料を弾性表面波励起検出手段14´に塗布することにより形成された防水膜であることが出来る。
このように構成されている第1の変形例に従った弾性表面波周回素子10´においては、基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を溶液に浸した後にそのままの状態で、或いは基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aの少なくとも一部を溶液に浸した後に上記溶液から引上げ、その後に、溶液中の物質測定手段20´が、弾性表面波励起検出手段14を介して基材12の表面の弾性表面波伝搬経路12aに弾性表面波を励起させ励起された弾性表面波を弾性表面波伝搬経路12aに沿い伝搬させるとともに、所定の数を周回された後に検出した弾性表面波に対応した検出信号を受信し、この検出信号を基に溶液中の物質を測定した時に、同時に弾性表面波励起検出手段14´を介して基材12の表面の溶液に浸されていない弾性表面波伝搬経路12´aに弾性表面波を励起させ励起された弾性表面波を弾性表面波伝搬経路12´aに沿い伝搬させるとともに、所定の数を周回された後に検出した弾性表面波に対応した検出信号を受信する。弾性表面波伝搬経路12´aを周回する弾性表面波のバースト信号から所定回数周回後の検出信号までの時間及びバースト信号と検出信号との強度差は基材12の周囲の雰囲気温度のみの影響を受ける。
即ち、第1の変形例に従った弾性表面波周回素子10´においては、弾性表面波伝搬経路12´aを周回する弾性表面波のバースト信号から所定回数周回後の検出信号までの時間或いはバースト信号と検出信号との強度差と、溶液に浸された後の弾性表面波伝搬経路12aを周回する弾性表面波のバースト信号から所定回数周回後の検出信号までの時間或いはバースト信号と検出信号との強度差と、を比較することにより、溶液に浸された後の弾性表面波伝搬経路12aを周回する弾性表面波のバースト信号から所定回数周回後の検出信号までの時間或いはバースト信号と検出信号との強度差とを基にした溶液中の物質測定手段20´による溶液中の物質の測定結果に対し、基材12の周囲の雰囲気温度の影響による校正を行なうことが出来る。
[この発明の第1の実施の形態に従った弾性表面波周回素子10の第2の変形例]
次に、図1の(C)を参照しながらこの発明の第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の第2の変形例を説明する。図1の(C)には、図1の(A)中に示されているこの発明の第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の第2の変形例の正面図が概略的に示されている。
第2の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´´の構成の大部分は、図1の(A)中に示されている第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の構成の大部分及び図1の(B)中に示されている第1の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´の構成の大部分と同じである。従って、第2の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´´において第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の構成部材及び第1の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´の構成部材と同じ構成部材には、第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10において対応している構成部材及び第1の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´において対応している構成部材に付されている参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
この変形例の弾性表面波周回素子10´´が図1の(A)中に示されている第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10及び図1の(B)中に示されている第1の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´と異なっているのは、基材12の表面の2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´aが水平線HLに対し相互に同じ角度で傾斜されていることである。
これは、一方の弾性表面波伝搬経路12aの一部が溶液に浸された時、同時に他方の弾性表面波伝搬経路12´aの一部も溶液に浸されることを意図している。
また、2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´aに配置されている2つの弾性表面波励起検出手段14及び14´の夫々は、相互に同じ構成の溶液中の物質測定手段20及び表示手段22に接続されている。そして、一方の弾性表面波伝搬経路12aにおいて溶液に浸される一部には溶液に含まれる複数の物質の中の1種の所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質により覆われており、他方の弾性表面波伝搬経路12´aにおいて溶液に浸される一部には溶液に含まれる複数の物質の中のもう1種の所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12´aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質により覆われている。
従って、第2の変形例に従っている弾性表面波周回素子10´´は、基材12の表面の2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´aを同時に溶液に浸した後に、2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´aを同時に溶液に浸したままで、或いは2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´aを同時に溶液に浸した後に溶液から引き上げた状態で、溶液に含まれる複数の物質の中の2種の所定の物質を測定することが出来る。
[この発明に従った弾性表面波周回素子の第2の実施の形態]
次にこの発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30について図2の(A)乃至(C)を参照しながら詳細に説明する。
図2の(A)には、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の正面図が弾性表面波周回素子30の構成部材の一部を分解されて概略的に示されている。
図2の(B)には、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の正面図が弾性表面波周回素子30の構成部材の一部が分解されることなく概略的に示されている。
図2の(C)には、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の側面図が弾性表面波周回素子30の構成部材の一部が縦断面にして概略的に示されている。
第2の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子30の構成の大部分は、図1の(A)中に示されている第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の構成の大部分と同じである。従って、第2の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子30において第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の構成部材と同じ構成部材には第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10において対応する構成部材に付されている参照符号と同じ参照符号を記して詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子30が図1の(A)中に示されている第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10と異なっているのは、基材12の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路12aを除外した領域を支持する基材支持部材36が絶縁体により筒形状に形作られていることである。
例えば、筒形状の基材支持部材36の外直径は4mmに設定することが出来る。
筒形状の基材支持部材36は、弾性表面波励起検出手段14を内孔内に配置した状態で基材12の表面の鉛直方向の上半部に固定される一端面を備えていて、上記一端面には弾性表面波伝搬経路12aを跨ぐ1対の溝36aが形成されている。基材支持部材36は、上記一端面に配置されている1対の電導路18の端子を基材支持部材36の内孔内に配置されている弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14aに重複させて基材12の表面の鉛直方向の上半部に例えば接着剤38により固定されている。上記重複により基材支持部材36の上記一端面に配置されている1対の電導路18の端子と弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14aとの電気的な接続が達成されている。そして接着剤38は、基材支持部材36の上記一端面に配置されている1対の電導路18の端子と弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14aとの電気的な接続が溶液に接触するのを阻止している溶液接触阻止手段を構成している。
1対の溝36aの夫々の深さDは、例えば0.1mmに設定することが出来る。また、1対の溝36aの夫々の深さDを20ミクロン以下にすると、夫々の溝36aにおいて生じる溶液の表面張力により溶液が夫々の溝36aを通過できなくなる。
1対の溝36aの夫々は、夫々の溝36aを介して溶液が基材支持部材36の内孔内に侵入することを阻止できるとともに夫々の溝36aが跨いでいる弾性表面波伝搬経路12aを弾性表面波が伝搬するのを妨げることがない材料により塞がれていることが出来る。
とはいうものの、この実施の形態において、筒形状の基材支持部材36の内孔内に配置される弾性表面波励起検出手段14は、溶液との接触が阻止されるよう前述した溶液接触阻止手段により覆われている。
従って、この実施の形態の弾性表面波周回素子30は基材12の上端まで溶液に浸すことが出来る。
[この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の第1の変形例]
次にこの発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の第1の変形例について図3を参照しながら詳細に説明する。図3には、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の第1の変形例の上面図が概略的に示されている。
第1の変形例に従った弾性表面波周回素子30´の構成の大部分は図2の(A)乃至(C)中に示されていた第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の構成の大部分と同じである。従って、第1の変形例に従った弾性表面波周回素子30´において第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の構成部材と同じ構成部材には第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の対応する構成部材に付されていた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
第1の変形例に従った弾性表面波周回素子30´が第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30と異なっているのは、基材12の表面にもう1つの弾性表面波伝搬経路12´´aが設けられていることである。もう1つの弾性表面波伝搬経路12´´aは、基材12の表面の鉛直方向における上半部、この変形例では上端、において弾性表面波伝搬経路12aと交差しているとともに、上記表面の鉛直方向の下半分において上半部の交差位置とは基材12の直径方向の正反対の位置、この変形例では下端、において弾性表面波伝搬経路12aと交差している。そして、上半部の交差位置に2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´´aの為の相互に重複した2重の弾性表面波励起検出手段40が配置されている。2重の弾性表面波励起検出手段40は、弾性表面波伝搬経路12aの為の例えばすだれ状電極ともう1つの弾性表面波伝搬経路12´´aの為の例えばすだれ状電極とを相互に重複させることにより構成することが出来る。
2重の弾性表面波励起検出手段40は、筒状の絶縁体の基材支持部材36´の下方を向いた一端面に取り囲まれて上記一端面の内孔内に配置されている。基材支持部材36´の上記一端面には、2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´´aを跨ぐ2対の溝36a,36´aが形成されている。
一方の弾性表面波伝搬経路12aの両側に配置されている一方の弾性表面波伝搬経路12aの為の一方の弾性表面波励起検出手段40の1対の端子40aと他方の弾性表面波伝搬経路12´aの両側に配置されている他方の弾性表面波伝搬経路12´aの為の他方の弾性表面波励起検出手段40の1対の端子40´aとは、基材支持部材36´の上記一端面において2対の溝36a,36´aの両側に配置されている2対の端子に重複されている。2対の端子は基材支持部材36´に支持されている2対の電導路18,18´´の下端であって、2対の電導路18,18´´の上方に延出した延出端の夫々の対は相互に同じ構成の溶液中の物質測定手段20及び表示手段22の組み合わせの1対(図2の(A)参照)に電気的に接続されている。基材支持部材36´の上記一端面は基材12の表面の鉛直方向における上半部に例えば接着剤38により固定されている。
接着剤38は、2重の弾性表面波励起検出手段40の2対の端子40a,40´aと2対の電導路18,18´´の2対の端子との電気的な接続に対する溶液の接触を阻止する溶液阻止手段として機能する。
2重の弾性表面波励起検出手段40は、溶液との接触が阻止されるよう前述した溶液接触阻止手段により覆われている。
基材支持部材36´の上記一端面の2対の溝36a,36´aの夫々もまた、深さDを例えば0.1mmに設定することが出来る。また、2対の溝36a,36´aの夫々の深さDを20ミクロン以下にすると、夫々の溝36a,36´aにおいて生じる溶液の表面張力により溶液が夫々の溝36aを通過できなくなる。
1対の溝36aの夫々は、夫々の溝36a,36´aを介して溶液が基材支持部材36´´の内孔内に侵入することを阻止できるとともに夫々の溝36a,36´aが跨いでいる弾性表面波伝搬経路12a,12’aを弾性表面波が伝搬するのを妨げることがない材料により塞がれていることが出来る。
従って、この実施の形態の弾性表面波周回素子30´は基材12の上端まで溶液に浸すことが出来る。
そして、一方の弾性表面波伝搬経路12aにおいて溶液に浸される一部には溶液に含まれる複数の物質の中の1種の所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質により覆われており、他方の弾性表面波伝搬経路12´´aにおいて溶液に浸される一部には溶液に含まれる複数の物質の中のもう1種の所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12´´aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質により覆われている。
従って、第1の変形例に従っている弾性表面波周回素子30´は、基材12の表面の2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´´aを同時に溶液に浸した後に、2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´´aを同時に溶液に浸したままで、或いは2つの弾性表面波伝搬経路12a,12´´aを同時に溶液に浸した後に溶液から引き上げた状態で、溶液に含まれる複数の物質の中の2種の所定の物質を測定することが出来る。
[この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の第2の変形例]
次にこの発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の第2の変形例について図4の(A)及び(B)を参照しながら詳細に説明する。図4の(A)には、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の第2の変形例の基材12が溶液に一旦浸された後に溶液から引き上げられた直後の状態の側面図が概略的に示されており:そして、図4の(B)には、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の第2の変形例の基材12が溶液に一旦浸された後に溶液から引き上げられ、さらに第2の変形例に特有の構成により基材12の表面に残量している溶液が吹き払われている状態の側面図が概略的に示されている。
第2の変形例に従った弾性表面波周回素子30´´の構成の大部分は図2の(A)乃至(C)中に示されていた第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の構成の大部分と同じである。従って、第2の変形例に従った弾性表面波周回素子30´´において第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の構成部材と同じ構成部材には第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30の対応する構成部材に付されていた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
第2の変形例に従った弾性表面波周回素子30´´が第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30と異なっているのは、筒形状の基材支持部材36の内孔に気体供給手段42が接続されていることである。気体供給手段42は、溶液中の所定の物質を変質させることがない気体を筒形状の基材支持部材36の内孔に後述する所定のタイミングで供給する。
また、筒形状の基材支持部材36の一端面の溝36aは塞がれておらず、基材12の弾性表面波伝搬経路12aにおいて溶液に浸される一部には溶液に含まれる所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質により覆われている。
第2の変形例に従った弾性表面波周回素子30´´を使用して溶液中の所定の物質を測定する場合には、基材12を溶液に浸した後に溶液から引き上げる。この時には、図4の(A)中に示されている如く、基材12の表面に対する筒形状の基材支持部材36の一端面の例えば接着剤38を使用した固定部位や基材12の表面の下端部に溶液の一部LBが残留することがある。
このように残留した溶液の一部LBは、弾性表面波伝搬経路12aにおいて筒形状の基材支持部材36の一端面の溝36aの近傍領域や下端領域を覆っており、この後に溶液中の物質測定手段20を使用して、基材12の弾性表面波伝搬経路12aにおいて溶液に含まれる所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質に付着された所定の物質を測定する際に、上記測定の精度を低下させる。
この変形例では、このような測定の精度を低下させることを防止する為に、基材12を溶液に浸し溶液から引き上げた後に、第2の変形例に従った弾性表面波周回素子30´´を使用して溶液中の所定の物質を測定する以前に、気体供給手段42から上記気体を筒形状の基材支持部材36の内孔中に供給する。筒形状の基材支持部材36の内孔中に供給された上記気体は、図4の(B)中に矢印Fにより示されている如く、筒形状の基材支持部材36の一端面の1対の溝36aを通過して基材12の表面に沿い下降し、この間に基材12の表面に残留している溶液の一部LBを少なくとも弾性表面波伝搬経路12a上から吹き飛ばす。
[残留溶液回収装置]
図5は、第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30において、基材12を溶液に浸し溶液から引き上げた後に、弾性表面波周回素子30を使用して溶液中の所定の物質を測定する以前に、基材12の表面に残量している溶液の一部LBを上記表面から吹き飛ばす残留溶液回収装置46の概略的な縦断面図を示している。
残留溶液回収装置46は、溶液に浸し溶液から引き上げた後の弾性表面波周回素子30の基材12が基材支持部材36とともに上方から挿入される基材挿入空間46aを備えている。基材挿入空間46aの内表面において基材挿入空間46aに基材支持部材36とともに挿入された基材12よりも上方の位置と基材12の表面の下端に対面した位置とには、気体流入孔46bが開口されている。気体流入孔46bは、溶液中の所定の物質を変質させることがない気体を供給する気体供給手段46cに接続されている。
基材挿入空間46aの内表面において基材挿入空間46aに基材支持部材36とともに挿入された基材12よりも下方の位置には、残留溶液排出孔46dが開口されていて、残留溶液排出孔46dには排気手段46eが接続されている。
このように構成された残留溶液回収装置46は、溶液に浸し溶液から引き上げた後の弾性表面波周回素子30の基材12が基材支持部材36とともに上方から基材挿入空間46a中に挿入されると、気体供給手段46cからの気体を気体流入孔46bを介して基材挿入空間46a中に流入させるともに、排気手段46eを動作させる。
気体供給手段46cから気体流入孔46bを介して基材挿入空間46a中に流入された気体は、矢印F´で示すように基材挿入空間46a中の基材支持部材36及び基材12の外表面に沿うよう残留溶液排出孔46dに向かい流れる。そしてこの間に、基材12の表面に残留していた溶液の一部LBを基材12の表面から残留溶液排出孔46dに向かい吹き飛ばす。基材12の表面から残留溶液排出孔46dに向かい吹き飛ばされた溶液の一部LBは、残留溶液排出孔46dから気体と共に排気手段46eにより排出される。
そして、この後に、第2の実施例に従った弾性表面波周回素子30を使用して溶液中の所定の物質を測定する。即ち、弾性表面波周回素子30の基材12の弾性表面波伝搬経路12aにおいて溶液に含まれる所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質に付着された所定の物質を測定する。
[この発明に従った弾性表面波周回素子の第3の実施の形態]
次にこの発明の第3の実施の形態に従った弾性表面波周回素子50について図6を参照しながら詳細に説明する。
図6には、この発明の第3の実施の形態に従った弾性表面波周回素子50の正面図が弾性表面波周回素子50の構成部材の一部を分解されて概略的に示されている。
第3の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子50の構成の大部分は、図1の(A)中に示されている第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の構成の大部分と同じである。従って、第3の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子50において第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10の構成部材と同じ構成部材には第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10において対応する構成部材に付されている参照符号と同じ参照符号を記して詳細な説明は省略する。
第3の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子50が図1の(A)中に示されている第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子10と異なっているのは、基材12の表面において球形状の一部であり弾性表面波が周回可能である少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路12´´´aが水平面HL内に配置されていることである。
また、第3の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子50においては、基材12の表面に配置されている弾性表面波励起検出手段14が基材12の表面において弾性表面波励起検出手段14が配置されている弾性表面波伝搬経路12´´´aの上側に配置された1対の端子14´´aを含んでいる。
さらに、第3の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子50においては、基材12の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路12´´´aを除外した領域を支持する基材支持部材36´が絶縁体により筒形状に形作られている。
筒形状の基材支持部材36´は基材12の表面の弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14´´aに重複して固定される一端面を有しているとともに、上記一端面に配置された端子を有していて溶液中の物質測定手段20に電気的に接続されている1対の電導路18を支持している。
筒形状の基材支持部材36´は、上記一端面に配置されている1対の電導路18の端子を弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14aに重複させて基材12の表面の鉛直方向の上半部に例えば接着剤52により固定されている。上記重複により基材支持部材36´の上記一端面に配置されている1対の電導路18の端子と弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14´´aとの電気的な接続が達成されている。そして接着剤52は、基材支持部材36´の上記一端面に配置されている1対の電導路18の端子と弾性表面波励起検出手段14の1対の端子14´´aとの電気的な接続が溶液に接触するのを阻止している溶液接触阻止手段を構成している。
基材12の表面に露出している弾性表面波励起検出手段14及び1対の端子14´´aの部分は、例えば撥水処理や図示されていない非電導性材料の防水膜による覆いを含む溶液接触阻止手段により溶液との接触を阻止されている。
弾性表面波伝搬経路12´´´aには、一部には溶液に含まれる所定の物質のみを付着させることが出来るとともに弾性表面波伝搬経路12´´´aにおける弾性表面波の伝搬を妨げることがない物質により覆われている。
第3の変形例に従った弾性表面波周回素子50を使用して溶液中の所定の物質を測定する場合には、基材12を溶液に浸した後に溶液から引き上げる。この時には、図7の(B)中に示されている如く、基材12の表面に対する筒形状の基材支持部材36´の一端面の例えば接着剤52を使用した固定部位や基材12の表面の下端部に溶液の一部LBが残留することがある。
そして、弾性表面波周回素子50を使用して溶液中の所定の物質を測定する以前に、基材12の表面に残量している溶液の一部LBを上記表面から吹き飛ばすために、図5中に示されている如き残留溶液回収装置46の基材挿入空間46a中に溶液から引き上げた後の弾性表面波周回素子50の基材12を基材支持部材36´とともに上方から挿入し、気体供給手段46cからの気体を気体流入孔46bを介して基材挿入空間46a中に流入させるともに、排気手段46eを動作させた場合でも、図7の(C)中に示されている如く基材12の表面の下端部に濃縮された溶液の一部CLBが残留することがある。
しかし、このような場合でも、基材12の表面において濃縮された溶液の一部CLBが残留しているのは基材12の表面の下端部のみであり、弾性表面波伝搬経路12´´´aには溶液の一部LBはもちろんのこと濃縮された溶液の一部CLBも付着していない。
従って、基材12を溶液に浸した後に溶液から引き上げ、さらに残留溶液回収装置46において残留された溶液の一部LBが回収された後の弾性表面波周回素子50を使用して溶液中の所定の物質を測定すれば、その測定値は高精度になる。
[溶液中の物質測定装置]
次に、図8及び図9を参照しながら、この発明に従った溶液中の物質測定装置の一実施の形態について説明する。
一実施の形態に従った溶液中の物質測定装置60は、図8中に示されている如く所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部62aを含む溶液保持部材62の上記複数の溶液保持部62aに保持されている複数の溶液S中の物質を測定する。このような溶液保持部材62は、複数の試験管を保持したラックであることが出来るが、バイオ実験において良く使用されているいわゆるマイクロタイタープレートと呼ばれている容器である。
マイクロタイタープレートには、6個の溶液保持部(夫々が15mlの溶液を保持)を有したもの、12個の溶液保持部(夫々が5mlの溶液を保持)を有したもの、24個の溶液保持部(夫々が3mlの溶液を保持)を有したもの、48個の溶液保持部(夫々が1mlの溶液を保持)を有したもの、96個の溶液保持部(夫々が0.2ml〜1mlの溶液を保持)を有したもの、384個の溶液保持部(夫々が0.025ml〜0.2mlの溶液を保持)を有したもの、そして、536個の溶液保持部(夫々が0.01mlの溶液を保持)を有したもの、が既に広く知られている。
溶液中の物質測定装置60は、上記所定の配列に配置された相互に同じ複数の弾性表面波周回素子70と、複数の弾性表面波周回素子70を同時に所定の範囲で上下動させる弾性表面波周回素子上下動手段72と、を備えている。
弾性表面波周回素子上下動手段72は、図9の(A)中に示されている上端位置において、複数の弾性表面波周回素子70を溶液保持部材62の複数の溶液保持部62aから離脱させており、図9の(B)中に示されている下端位置において、溶液保持部材62の複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液Sに溶液保持部62aに対応した弾性表面波周回素子70の基材74の表面の図示されていない弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸す。
複数の弾性表面波周回素子70の基材74の表面において夫々の図示されていない弾性表面波伝搬経路の鉛直方向の上半部に配置されている図示されていない弾性表面波励起検出手段の1対の端子は、例えば50オームの整合回路76を介してスイッチ回路78に接続されており、スイッチ回路78は溶液中の物質測定手段20に接続されている。溶液中の物質測定手段20は表示手段22及び記録手段80に接続されている。
複数の弾性表面波周回素子70の夫々は、図1の(A)乃至(C)中に図示されている第1の実施の形態に従った弾性表面波周回素子10及び第1の実施の形態の第1の変形例及び第2の変形例に従った弾性表面波周回素子10´及び10´´のいずれかであることが出来るし、図2の(A)乃至(C)中に図示されている第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30であることが出来るし、図3中に示されている第2の実施の形態の第1の変形例に従った弾性表面波周回素子30´であることが出来るし、図4の(A)及び(B)中に示されている第2の実施の形態の第2の変形例に従った弾性表面波周回素子30´´であることが出来るし、あるいは図6及び図7の(A)乃至(C)中に示されている第3の実施の形態に従った弾性表面波周回素子50であることが出来る。
そして、複数の弾性表面波周回素子70の夫々が、基材12の表面において弾性表面波伝搬経路12a,12´a,12´´aが水平面LHに対し立ち上がっている、図1の(A)乃至(C)中に図示されている第1の実施の形態に従った弾性表面波周回素子10及び第1の実施の形態の第1の変形例及び第2の変形例に従った弾性表面波周回素子10´及び10´´のいずれか、図2の(A)乃至(C)中に図示されている第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子30、図3中に示されている第2の実施の形態の第1の変形例に従った弾性表面波周回素子30´、又は図4の(A)及び(B)中に示されている第2の実施の形態の第2の変形例に従った弾性表面波周回素子30´´である場合には、複数の弾性表面波周回素子70の基材74が図9の(A)中に示されている下端位置に配置されていて複数の弾性表面波周回素子70の基材74の表面の図示されていない弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部が溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液Sに浸されたままで、溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液S中の物質を順次測定することが出来る。
溶液S中の所定の物質が例えば種々の生体物質であって溶液S中から出されてしまうと性質が変わってしまう場合には、上述した如く複数の弾性表面波周回素子70の基材74が図9の(A)中に示されている下端位置に配置されていて複数の弾性表面波周回素子70の基材74の表面の図示されていない弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部が溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液Sに浸されたままで、溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液S中の物質を順次測定することは、特に有用である。
複数の弾性表面波周回素子70の夫々が上述した場合には、或いは、複数の弾性表面波周回素子70の基材74が図9の(A)中に示されている下端位置に配置されて複数の弾性表面波周回素子70の基材74の表面の図示されていない弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部が溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液Sに一旦浸された後に図9の(B)中に示されている上端位置に引き上げられた状態で、溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液S中の物質を順次測定することが出来る。
そして、このように図9の(B)中に示されている上端位置に引き上げられた状態で、溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液S中の物質を順次測定する場合には、上記測定に先立ち必要に応じて、上端位置の複数の弾性表面波周回素子70の基材74を図5中に示されている残留溶液回収装置46の基材挿入空間46aに挿入して夫々の基材74の表面上の少なくとも図示されていない弾性表面波伝搬経路から残留している溶液の一部を吹き飛ばすことが出来るし、或いは、複数の弾性表面波周回素子70の夫々が図4の(A)及び(B)中に示されている第2の実施の形態の第2の変形例に従った弾性表面波周回素子30´´である場合には、筒状の基材支持部材36の内孔に接続されている気体供給手段42から供給される気体によっても、上端位置の複数の弾性表面波周回素子70の夫々の基材74の表面上の少なくとも図示されていない弾性表面波伝搬経路から残留している溶液の一部を吹き飛ばすことが出来る。
複数の弾性表面波周回素子70の夫々が、基材12の表面において弾性表面波伝搬経路12´´´aが水平面LHに配置されている図6及び図7の(A)乃至(C)中に示されている第3の実施の形態に従った弾性表面波周回素子50である場合には、複数の弾性表面波周回素子70の基材74が図9の(A)中に示されている下端位置に配置されて複数の弾性表面波周回素子70の基材74の表面の図示されていない弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部が溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液Sに一旦浸された後に図9の(B)中に示されている上端位置に引き上げられた状態で、溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液S中の物質を順次測定することが出来る。
複数の弾性表面波周回素子70により、溶液保持部材62の対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液S中の物質を上述した如くして順次測定する場合には、スイッチ回路78が複数の弾性表面波周回素子70を順次溶液中の物質測定手段20に接続して複数の弾性表面波周回素子70により対応する複数の溶液保持部62aの中に保持された溶液S中の物質を順次溶液中の物質測定手段20により測定させ、測定結果を表示手段22に表示させ、記録手段80に記録させる。
例えば、基材12の径が前述したように3.3mmの場合には、その弾性表面波伝搬経路12a,12´a,12´´a,又は12´´´aを前述した150MHzの弾性表面波は周回するのに要する時間は略3.3マイクロ秒であり、従って1つの弾性表面波周回素子70が対応する溶液保持部62aの中に保持された溶液S中の物質を測定するのに要する時間は1秒もかからない。
即ち、溶液中の物質測定装置60を使用することにより、複数の溶液保持部62aの中に保持された複数の溶液S中の物質を測定するのに要する時間は溶液保持部62aの個数掛ける1秒にも満たない時間である。
図1の(A)は、この発明の第1の実施の形態に従った弾性表面波周回素子を構成部材の一部を分解して概略的に示す正面図であり; 図1の(B)は、図1の(A)中に示されているこの発明の第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子の第1の変形例を概略的に示す正面図であり;そして、 図1の(C)は、図1の(A)中に示されているこの発明の第1の実施の形態に従っている弾性表面波周回素子の第2の変形例を概略的に示す正面図である。 図2の(A)は、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子を構成部材の一部を分解して概略的に示す正面図であり; 図2の(B)は、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子を構成部材の一部を分解することなく概略的に示す正面図であり;そして、 図2の(C)は、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子を構成部材の一部を縦断面にして概略的に示す側面図である。 図3は、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子の第1の変形例の概略的な上面図である。 図4の(A)は、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子の第2の変形例の基材が溶液に一旦浸された後に溶液から引き上げられた直後の状態を概略的に示す側面図であり:そして、 図4の(B)は、この発明の第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子の第2の変形例の基材が溶液に一旦浸された後に溶液から引き上げられ、さらに第2の変形例に特有の構成により基材の表面に残量している溶液が吹き払われている状態を概略的に示す側面図である。 図5は、第2の実施の形態に従った弾性表面波周回素子において、基材を溶液に浸し溶液から引き上げた後に、弾性表面波周回素子を使用して溶液中の所定の物質を測定する以前に、基材の表面に残量している溶液の一部を上記表面から吹き飛ばす残留溶液回収装置の概略的な縦断面図である。 図6は、この発明の第3の実施の形態に従った弾性表面波周回素子を構成部材の一部を分解して概略的に示す正面図である。 図7の(A)は、この発明の第3の実施の形態に従った弾性表面波周回素子を構成部材の一部を分解することなく概略的に示す正面図であり; 図7の(B)は、第3の変形例に従った弾性表面波周回素子を使用して溶液中の所定の物質を測定する場合に、基材を溶液に浸した後に溶液から引き上げた後に、基材の表面に溶液の一部が残留している状態を概略的に示す正面図であり;そして、 図7の(C)は、図7の(B)において基材の表面に残留していた溶液の一部が乾燥して濃縮されている状態を概略的に示す正面図である。 この発明の一実施の形態に従った溶液中の物質測定装置において、所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含んでいて複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定される溶液保持部材の一例としての公知のマイクロタイタープレートを概略的に示す斜視図である。 図9の(A)は、この発明の一実施の形態に従った溶液中の物質測定装置の構成を概略的に示す側面図であり、ここにおいて複数の弾性表面波周回素子は弾性表面波周回素子上下動手段により所定の範囲の上下動の上端位置に配置されていて;そして、 図9の(B)は、図9の(A)の溶液中の物質測定装置を、複数の弾性表面波周回素子が弾性表面波周回素子上下動手段により所定の範囲の上下動の下端位置に配置されている状態で概略的に示す側面図である。
符号の説明
10,10´,10´´…弾性表面波周回素子、12…基材、12a,12´a,12´´a,12´´´a…弾性表面波伝搬経路、14,14´…弾性表面波励起検出手段、14a,14´a,14´´a…端子、16,16´…基材支持部材、18,18´…電導路、20,20´…溶液中の物質測定手段、22…表示手段、HL…水平面、30,30´,30´´…弾性表面波周回素子、36,36´…基材支持部材、36a,36´a…溝、D…深さ、38…接着剤、40…弾性表面波励起検出手段、40a,40´a…端子、42…気体供給手段、LB…溶液の一部、46…残留溶液回収装置、46a…基材挿入空間、46b…気体流入孔、46c…気体供給手段、46d…残留溶液排出孔、46e…残留溶液排出孔、50…弾性表面波周回素子、52…接着剤、CLB…濃縮された溶液の一部、60…溶液中の物質測定装置、62…溶液保持部材、62a…溶液保持部、S…溶液、70…弾性表面波周回素子、72…弾性表面波周回素子上下動手段、74…基材、76…整合回路、78…スイッチ回路、80…記録手段。

Claims (16)

  1. 球形状の一部であり弾性表面波が周回可能であって水平面から立ち上がっている少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路を表面に含む基材と;
    基材の表面の弾性表面波伝搬経路において鉛直方向の上半部に位置する領域に弾性表面波を励起させ、励起させた弾性表面波を弾性表面波伝搬経路に伝搬させるとともに弾性表面波伝搬経路を周回して来た弾性表面波を検出し検出した弾性表面波に対応する検出信号を発する弾性表面波励起検出手段と;
    基材の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路を除外した領域を支持する基材支持部材と;
    弾性表面波励起検出手段に対する溶液の接触を阻止する溶液接触阻止手段と;
    基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に、上記溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定手段と;
    を備えていることを特徴とする弾性表面波周回素子。
  2. 弾性表面波励起検出手段は、基材の表面の弾性表面波伝搬経路において鉛直方向の上半部に位置する領域に配置されていて、そして、
    溶液接触阻止手段は、弾性表面波励起検出手段の撥水処理を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波周回素子。
  3. 弾性表面波励起検出手段は、基材の表面の弾性表面波伝搬経路において鉛直方向の上半部に位置する領域に配置されていて、そして、
    溶液接触阻止手段は、弾性表面波励起検出手段を覆う防水膜を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波周回素子。
  4. 弾性表面波励起検出手段は、基材の表面の弾性表面波伝搬経路において鉛直方向の上半部に位置する領域に配置されていて、
    基材の表面において弾性表面波励起検出手段が配置されている弾性表面波伝搬経路の部分の少なくとも一側に配置された端子を弾性表面波励起検出手段が含んでいて、
    基材支持部材は、基材の表面の弾性表面波励起検出手段の端子に重複して固定される一端面を有しているとともに、上記一端面に配置された端子を有していて溶液中の物質測定手段に電気的に接続されている電導路を支持している、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載に弾性表面波周回素子。
  5. 弾性表面波励起検出手段は、基材の表面の弾性表面波伝搬経路において鉛直方向の上半部に位置する領域に配置されていて、
    基材支持部材は筒形状をしており、弾性表面波励起検出手段を内孔内に配置した状態で基材の表面の鉛直方向の上半部に固定される一端面を備えていて、上記一端面には弾性表面波伝搬経路を跨ぐ溝が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性表面波周回素子。
  6. 基材支持部材の内孔は、基材支持部材の一端面から離れた位置において気体供給手段に接続されていて、そして、
    気体供給手段は、基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸す間に基材支持部材の内孔に気体を供給し、基材支持部材の一端面の溝を介して溶液が内孔中に進入することを防止する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の弾性表面波周回素子。
  7. 基材支持部材の一端面の溝は、基材支持部材の一端面の溝を介して溶液が内孔中に進入することを防止するとともに弾性表面波伝搬経路における弾性表面波の伝搬を妨げることがない材料により塞がれている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の弾性表面波周回素子。
  8. 基材の表面において弾性表面波励起検出手段が配置されている弾性表面波伝搬経路の部分の少なくとも一側に配置された端子を弾性表面波励起検出手段が含んでいて、
    基材支持部材の一端面は、基材の表面の弾性表面波励起検出手段の端子に重複し、そして、
    基材支持部材は、上記一端面に配置された端子を有していて溶液中の物質測定手段に電気的に接続されている電導路を支持している、
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載に弾性表面波周回素子。
  9. 球形状の一部であり水平面内に配置され弾性表面波が周回可能である少なくとも1つの環状の弾性表面波伝搬経路を表面に含む基材と;
    基材の表面の弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起させ、励起させた弾性表面波を弾性表面波伝搬経路に伝搬させるとともに弾性表面波伝搬経路を周回して来た弾性表面波を検出し検出した弾性表面波に対応する検出信号を発する弾性表面波励起検出手段と;
    基材の表面の鉛直方向の上半部において弾性表面波伝搬経路を除外した領域を支持する基材支持部材と;
    弾性表面波励起検出手段に対する溶液の接触を阻止する溶液接触阻止手段と;
    基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を溶液に浸した後に弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に励起され伝搬され所定の数を周回された後に発せられた弾性表面波の検出信号を基に、上記溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定手段と;
    を備えていることを特徴とする弾性表面波周回素子。
  10. 溶液接触阻止手段は、弾性表面波励起検出手段の撥水処理を含む、
    ことを特徴とする請求項9に記載の弾性表面波周回素子。
  11. 溶液接触阻止手段は、弾性表面波励起検出手段を覆う防水膜を含む、
    ことを特徴とする請求項9に記載の弾性表面波周回素子。
  12. 基材の表面において弾性表面波励起検出手段が配置されている弾性表面波伝搬経路の部分の上側に配置された端子を弾性表面波励起検出手段が含んでいて、
    基材支持部材は、基材の表面の弾性表面波励起検出手段の端子に重複して固定される一端面を有しているとともに、上記一端面に配置された端子を有していて溶液中の物質測定手段に電気的に接続されている電導路を支持している、
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載に弾性表面波周回素子。
  13. 所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含む溶液保持部材の上記複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定装置であり:
    上記所定の配列に配置された請求項1乃至8のいずれか1項に記載の弾性表面波周回素子の複数と;
    上記複数の弾性表面波周回素子を同時に所定の範囲で上下動させ、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸し、上端位置において上記複数の弾性表面波周回素子を溶液保持部材の複数の溶液保持部から離脱させる弾性表面波周回素子上下動手段と;
    を備えており、
    下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に、下端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する、
    ことを特徴とする溶液中の物質測定装置。
  14. 所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含む溶液保持部材の上記複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定装置であり:
    上記所定の配列に配置された請求項1乃至8のいずれか1項に記載の弾性表面波周回素子の複数と;
    上記複数の弾性表面波周回素子を同時に所定の範囲で上下動させ、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸し、上端位置において上記複数の弾性表面波周回素子を溶液保持部材の複数の溶液保持部から離脱させる弾性表面波周回素子上下動手段と;
    を備えており、
    下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に上記複数の弾性表面波周回素子を上端位置に移動させ、上端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する、
    ことを特徴とする溶液中の物質測定装置。
  15. 弾性表面波周回素子上下動手段により下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に上記複数の弾性表面波周回素子を上端位置に移動させたとき、上端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する前に、上端位置の複数の上記弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路を乾燥させる乾燥手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項14に記載の溶液中の物質測定装置。
  16. 所定の配列に配置され相互に異なった複数の溶液を相互に分離して保持可能な複数の溶液保持部を含む溶液保持部材の上記複数の溶液保持部に保持されている複数の溶液中の物質を測定する溶液中の物質測定装置であり:
    上記所定の配列に配置された請求項9乃至12のいずれか1項に記載の弾性表面波周回素子の複数と;
    上記複数の弾性表面波周回素子を同時に所定の範囲で上下動させ、下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸し、上端位置において上記複数の弾性表面波周回素子を溶液保持部材の複数の溶液保持部から離脱させる弾性表面波周回素子上下動手段と;
    を備えており、
    弾性表面波周回素子上下動手段により下端位置において溶液保持部材の複数の溶液保持部の中に保持された溶液に上記溶液保持部に対応した弾性表面波周回素子の基材の表面の弾性表面波伝搬経路の少なくとも一部を浸した後に上記複数の弾性表面波周回素子を上端位置に移動させ、上端位置において複数の上記弾性表面波周回素子の弾性表面波励起検出手段により弾性表面波伝搬経路に弾性表面波を励起し伝搬し所定の数を周回させ、弾性表面波伝搬経路を所定の数を周回した後の弾性表面波から発せられた検出信号を基に、弾性表面波周回素子の溶液中の物質測定手段により溶液中の物質を測定する、
    ことを特徴とする溶液中の物質測定装置。
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