JPH03209157A - 弾性表面波利用溶液測定装置及び溶液中特定物質の測定法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、弾性表面波を利用した溶液センサの中で、特
に液体の誘電率などの電気的変化の検出による溶液の測
定装置及び溶液中特定物質の測定法に関する． （従来の技術） 従来の弾性表面波を利用した溶液センサは、表面に平行
な変位を持つ横波成分が主体の弾性表面波を励振する圧
電材料及びカット面からなる圧電基板表面に、交流電圧
を印加し前記弾性表面波を励振する入力用電極と同弾性
表面波の伝搬面、および弾性表面波を受信し交流電気信
号に変換する出力用電極からなる弾性表面波遅延線を作
威し、測定すべき液体を伝搬面に接触させるように楕成
ずる、このときの液体の粘性に対応する弾性表面波の変
化を検出するものであった． 弾性表面波とは、弾性体の表面を伝搬する波動である．
表面を伝搬するため、その表面の種々の変化に対して影
響を受け、その伝搬速度や減衰率を変化させる．そのた
めセンサとして利用する研究が多く行われている．弾性
表面波を利用したセンサは小型で、測定感度が高く、微
小な測定装置の作戒が可能となる利点がある．これを利
用して｝容液のセンシングを行うことも試みられている
．しかしながら、どんな表面波でも溶液系センサが椙戊
できるわけではなく、表面に平行な変位成分を主体とす
るものでなければならないことが研究の結果見いだされ
た．これにより前記のような溶液系粘性センサが生まれ
た， また、この弾性表面波溶液センサを利用して、冫容液中
の特定物質の測定を行うセンサが存在する．これは、特
定物質を吸着する薄膜を弾性表面波の伝搬面に作成して
、この薄膜が溶液中の特定物質を吸着することによって
質量を増し、その質量付加効果による表面波速度の変化
を検出、この変化より特定物質の溶液中濃度を測定しよ
うというものである． （発明が解決しようとする問題点） しかしながらこの溶液系センサに使われる、表面に平行
な変位を持つ横波戒分が主体の弾性表面波を励振する圧
電材料及びカット面からなる圧電基板は、温度による伝
搬速度の変動が大きく、その温度補償が困難であった．
そのため測定誤差が大きくなり、感度が理論的に期待さ
れる性能よりも低くなってしまって、使いにくいものと
なっている． 従来の弾性表面波利用溶液センサでは、その温度補償の
方法として、次のような二つの方法が、用いられている
． （１）表面の温度を微小な温度計により測定し、センサ
の温度特性よりセンサの出力を補正するもの． （２）同様の表面波素子を液体をのせないで、同一温度
での参照出力を得て、それによりセンサ出力を補正する
もの． しかしながらこれらの方法は、　（１）では、温度計と
表面波素子の特性差により誤差が生じ、温度補償を困難
なものとし、　（２）では、液体をのせた部分と、のせ
ない部分の両方の表面が同一温度とならず、正確な参照
出力を得るのが困難であった．そのため、測定感度が低
くなってしまっている． く問題点を解決するための手段） 今回の発明の目的は、溶液の温度を正確に取り込み、補
正を確実に行う点にある． 圧電材料の温度特性の点から、同一な表面波素子による
温度の取り込みが必要である．しかし従来の方法では、
一方は液体をのせ、もう一方Ｃま液体をのせないという
状態にしなくてはならないため、その二つに温度差が生
まれるので、液体の粘性率をその測定感度としている限
り、これは避けられないものである． そこで、圧電体表面を伝撤する弾性表面波が、表面上の
液体の粘性率だけでなく誘電率など液体の電気的性質に
対しても、その伝搬速度を変化させる点に着目し、セン
サの測定感度として、この液体の電気的性質を選んだ．
一方の表面波伝搬面は電気的に開放として液体をのせ、
液体の電気的性質の影響と、粘性の影響及び温度などの
影響による弾性表面波の速度変化を読み込み、もう一方
の参照側は伝搬面を電気的に短絡して、こちらも直接液
体をのせて、粘性の影響及び温度などの影響による弾性
表面波の速度変化を読み込む．この二つの出力により、
液体の電気的影響のみを取り出すことができる．特に二
つの伝搬面を近接して配置することにより、二つの伝搬
面の温度差をなくし正確な温度補償が可能となる． （作用） 本発明では、一つの表面に電気的に短絡した面と、そう
でない面を作るため、同一の測定液体をその両面に同時
にのせることができる．また電極等の形成も両方の表面
に同時に行える．このことにより、両面の種々の特性が
電気的な性質を除いて、同様に作ることができ、電気的
に短絡な部分では、液体の粘性率や薄膜の質量付加効果
、温度による変化を測定し、そうでない部分では、前記
の変化及び、液体の誘電率等電気的な変化を測定する．
この二つの変化分の差からから、電気的変化のみを瞬時
に測定できる．つまり、従来のものよりも高い補償効果
が得られ、安定な測定装置を横成することができる． （本発明の梢或例） 本発明の構成例を、図により説明する．第１図のように
、表面に平行な変位を持つ横波或分が主体の、弾性表面
波を励振する圧電材料及びカット面からなる圧電基板１
の表面に、送信用２（２’）受信用３（３゜）の二組の
電極と、弾性表面波の伝搬面からなる弾性表面波遅延線
を二組並列に配置する．一方の伝搬面４を電気的に短絡
し、もう一方５を開放とする．そして第２図のように両
方の部分に同時に測定すべき液体をおくためのプール６
を作成する． プールは第３図のように電極を保護するように作成ずる
と、センサ全体を液体につけてしまうことができる． また第４図のように、送受波電極を一つにして、送信後
反射波として、受信しても良い．第５図に測定法の一例
を示す．それぞれの遅延線の送信電極に、高周波発振器
７からの信号を入力し、受信信号の位相差を位相差計８
で検出する．また位相差を測るのでなく、第６図のよう
に二つの弾性表面波遅延線に信号増幅器を設けて、発振
ループをつくり、それぞれの発振周波数より検出しても
良い． （本発明の効果） （１）液体の電気的性質を測定感度として選ぶことによ
り、電気的に開放状態の伝搬面と、電気的に短絡状態の
伝搬面を並列に近接して配置し、同一液体を同時に測定
するため温度差がなく、また弾性表面波により液体は攪
拌されるためこの効果により高い温度補償が得られる． （２〉弾性表面波利用センサのため、たいへん小型であ
る．そのため微小量の液体でも測定が可能である． （３）二つの表面波遅延線を同時に作ることができるた
めその作成行程は簡単である． （４〉従来の技術との併用で、多成分溶液の測定にも有
用である．多成分系の測定では、液体から多くの種類の
情報を得る必要がある．特に現在、多成分液体の測定は
製紙業や、半導体産業、化学系の産業など、多くの分野
で必要とされているため、液体から新しい一つの情報を
えるものとして、たいへん有用である．

【図面の簡単な説明】

第１図は、圧主基板上に金属薄膜により電極と短絡伝搬
面を設置した様子である．第２図は、液体をのせる簡易
プールを設けたセンサの構成図である。第３図は、電極
を保護するようにプールを設けたセンサの楕成図である
． 第４図は、送受電極を一つにした場合のセンサの構成図
である． 第５図は、位相差法による測定系の一例である。 第６図は、発振周波数による測定系の一例であ１は表面
に平行な横波成分を主体とする弾性表面波を伝搬する圧
電基板 ２（２’）は交流電気信号を入力する電極３（３゜）は
出力電極 ４は金属などのｇｉ膜により電気的に短絡とされた伝搬
面 ５番ま圧電体そのままの伝搬面 ６は被測定液体をいれるプール ７は入出力用同軸ケーブル ８（８’）は入出力電極 ９は弾性表面波反射面 １０は電気信号発振器 １１は電気信号分配器 １２は本発明のセンサ １３は位相差計及び電力計 １４（１４’）は電気信号増幅器 １５　（１５゜）はバンドパスフィルタ１６は周波数カ
ウンタ １４′ ｌ　５ 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、弾性表面波を利用した溶液センサにおいて、表面に
   平行な変位成分を主体とする弾性表面波を伝搬する圧電
   基板及びカット面上に、電気信号を弾性表面波に変換す
   る送信電極と表面波の伝搬面、そして表面波を電気信号
   に変換する受信用電極からなる弾性表面波遅延線を、２
   組並列に配置し、一方の伝搬面のみを金属薄膜等により
   電気的に短絡とし、この短絡した伝搬面とそうでない伝
   搬面の両面に同時に同一液体を接触するように構成する
   、このときの２組の弾性表面波遅延線のそれぞれの出力
   信号により被測定液体の誘電率等の電気的性質を測定す
   ることを特徴とした弾性表面波利用溶液センサ。 ２、特許請求の範囲第１項記載のセンサにおいて、その
   両伝搬面に特定物質を吸着する膜を設け、その表面に接
   触させた溶液中の特定物質と膜との間の反応による、膜
   の電気的性質の変化を計測して、溶液中の特定物質の濃
   度等を測定する溶液中特定物質測定法。