JP2008133316A - 含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、コーティング剤組成物、並びに該組成物が被覆・処理された物品 - Google Patents

含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、コーティング剤組成物、並びに該組成物が被覆・処理された物品 Download PDF

Info

Publication number
JP2008133316A
JP2008133316A JP2006318523A JP2006318523A JP2008133316A JP 2008133316 A JP2008133316 A JP 2008133316A JP 2006318523 A JP2006318523 A JP 2006318523A JP 2006318523 A JP2006318523 A JP 2006318523A JP 2008133316 A JP2008133316 A JP 2008133316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon
group
polymer compound
soluble polymer
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006318523A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4671050B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Tsuchida
和弘 土田
Masaaki Yamatani
正明 山谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2006318523A priority Critical patent/JP4671050B2/ja
Priority to DE602007006133T priority patent/DE602007006133D1/de
Priority to EP07254423A priority patent/EP1925627B1/en
Priority to US11/945,554 priority patent/US7851562B2/en
Publication of JP2008133316A publication Critical patent/JP2008133316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4671050B2 publication Critical patent/JP4671050B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/002Priming paints
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/42Introducing metal atoms or metal-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D139/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D139/02Homopolymers or copolymers of vinylamine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D143/00Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and containing boron, silicon, phosphorus, selenium, tellurium, or a metal; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D143/04Homopolymers or copolymers of monomers containing silicon

Abstract

【課題】分子内に加水分解性シリル基一つに対して複数の一級アミノ基を有し有機樹脂との反応点が増加し、それにより有機樹脂との結合力が強まる樹脂を提供する。
【解決手段】一般式(1)
Figure 2008133316

で表される、複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物。
【選択図】なし

Description

本発明は新規なケイ素含有水溶性高分子化合物及びその製造方法に関するものである。更に詳しくは、化合物中に複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基を有し、水溶性及び有機・無機樹脂との反応性に優れた含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、更にコーティング剤組成物及びこの組成物が被覆・処理された物品に関するものである。
従来、無機質補強材としてガラスクロス、ガラステープ、ガラスマット、ガラスペーパー等のガラス繊維製品やマイカ製品をエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の有機樹脂で処理した複合材料が各種用途に幅広く用いられている。
このような複合材料から作られる積層板については、機械的強度、電気特性、耐水耐煮沸性、耐薬品性、耐候性といった種々の物性を改良するため、上記無機補強材料をγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤で予備処理してから有機樹脂で処理することで、無機質補強剤と樹脂の接着性を向上させる方法が提案されている。
一方、複合材料のうち有機樹脂として、フェノール樹脂を使用したものについては、その耐熱性、寸法安定性、成形性に優れることから、成形材料として自動車、電機、電子等の基幹産業分野において長期にわたり使用されている。特に最近では、コストダウン及び軽量化等を目的に金属部品をガラス繊維で強化した高強度のフェノール樹脂成形品に置換する試みが、積極的に行なわれている。
しかし、今後更に金属代替を進めるためには、従来のガラス繊維強化フェノール樹脂成形材料にはない高強度を有することがポイントとなってくる。高強度を達成するためには、上記に示すようなガラス繊維をアミン系シランカップリング剤で処理してマトリックス樹脂との密着性を上げる方法が数多く提案されている。しかし、これらカップリング剤単独処理だけによる強度向上効果には限界がある。そこで、ガラス繊維とマトリックス樹脂の密着性を更に改善するための手法について幾つか提案されている。
特開昭52−12278号公報(特許文献1)には、熱硬化性樹脂に混合するためのガラス繊維として、該ガラス繊維の表面に該熱硬化性樹脂と互いに相溶性を有する処理用樹脂或いは該処理用樹脂とシランカップリング剤等の処理剤とを密着したガラス繊維の処理方法が開示されており、この繊維を樹脂に分散することにより高強度化がなされるとの記載がある。しかし、この技術では成形材料の強度向上効果が小さいばかりか、がラス繊維を処理する段階でオートクレーブ処理をする必要があり、経済的ではない。また、ジアリルフタレートポリマーマトリックスに対し、ジアリルフタレートポリマーとシランカップリング剤とで処理したガラス繊維を用いており、これらジアリルフタレート樹脂間の反応や相互作用効果による強度向上効果しか示しておらず、フェノール樹脂成形材料に関する記載はない。
特開平10−7883号公報(特許文献2)には、ガラス繊維を先ずマトリックスのフェノール樹脂と同じ種類のフェノール樹脂にサイジングした後、更にカップリング剤処理して得たガラス繊維をフェノール樹脂組成物に配合することにより、回転破壊強度を向上させる方法が開示されている。しかし、この方法では、ガラス繊維表面を直接フェノール樹脂で処理することになる。一般にフェノール樹脂とガラス繊維間の化学結合力は乏しく、繊維とマトリックス樹脂間の強固な密着性が得られないことから、この方法では十分な成形材料の強度向上効果が得られない。
上記に関連して、特開2001−270974号公報(特許文献3)には、ガラス繊維に対してマトリックスのフェノール樹脂と同じ種類のフェノール樹脂とアミン系シランカップリング剤を同時に処理、又はシランカップリング剤を処理した後にマトリックスのフェノール樹脂と同じ種類のフェノール樹脂を処理したものをフェノール樹脂組成物に配合することにより、常温及び熱時において機械的強度を向上させる方法が開示されている。しかしながら、この方法で用いるアミン系シランカップリング剤は、加水分解性シリル基1つに対して一級アミノ基及び二級アミノ基を1〜2個持つものであり、ガラス繊維に処理したカップリング剤とフェノール樹脂間の結合度は十分であるとは言い難く、樹脂組成物の強度を減少させる要因であると考えられる。
特開昭52−12278号公報 特開平10−7883号公報 特開2001−270974号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、有機樹脂部分と反応して結合を形成し得るアミノ基を複数有し、プライマーとして有効な含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、この高分子化合物を含有するコーティング剤組成物、並びにこの組成物が被覆・処理された物品を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、無機材質と反応し化学結合を形成しうる加水分解性シリル基一つに対して、有機樹脂と反応し化学結合を形成しうるアミノ基を複数有するようなケイ素含有水溶性高分子化合物の合成に成功し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記含ケイ素水溶性高分子化合物、その製造方法、コーティング剤組成物、該組成物が被覆・処理された物品を提供する。
請求項1:
下記一般式(1)
Figure 2008133316
(但し、10≦m≦260,1≦n≦100であり、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、aは1〜3の整数である。)
で表される繰り返し単位を有する、複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物。
請求項2:
下記一般式(2)
Figure 2008133316
(但し、10≦m≦260,1≦n≦100であり、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、R’は水素原子又はメチル基であり、bは1〜3の整数である。)
で表される繰り返し単位を有する、複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物。
請求項3:
アミノ基の一部が塩酸塩及び/又は有機酸塩となっている、請求項1又は2記載の含ケイ素水溶性高分子化合物。
請求項4:
0.003≦n/(m+n)≦0.9である、請求項1〜3のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物。
請求項5:
平均分子量が300〜3000である、請求項1〜4のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物。
請求項6:
下記一般式(3)
Figure 2008133316
(但し、10≦m≦260,1≦n≦100である。)
で示される一級アミノ基を有する水溶性高分子化合物と、下記一般式(4)
Y−X−Si(OR)a(CH33-a (4)
(但し、Yはハロゲン原子であり、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、aは1〜3の整数である。)
で示されるケイ素化合物をアルコール及び/又は水中で反応させた後、発生したハロゲン化水素を中和することを特徴とする下記一般式(1)
Figure 2008133316
(但し、m,n,X,R,aは上記の通り。)
で表される繰り返し単位を有する複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
請求項7:
下記一般式(3)
Figure 2008133316
(但し、10≦m≦260,1≦n≦100である。)
で示される一級アミノ基を有する水溶性高分子化合物と、下記一般式(5)
CH2=CR’−COO−X−Si(OR)b(CH33-b (5)
(但し、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、R’は水素原子又はメチル基であり、bは1〜3の整数である。)
で示されるケイ素化合物をアルコール及び/又は水中で反応させた後、発生したハロゲン化することを特徴とする下記一般式(2)
Figure 2008133316
(但し、m,n,R’,X,R,bは上記の通り。)
で表される繰り返し単位を有する複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
請求項8:
請求項6記載の製造法において、式(3)の水溶性高分子化合物と式(4)のケイ素化合物とをアルコール及び/又は水中で反応させ、その後発生したハロゲン化水素の中和を行わないことを特徴とする式(1)の水溶性高分子化合物のアミノ基の一部がハロゲン化水素酸塩となっている含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
請求項9:
0.003≦n/(m+n)≦0.9である、請求項6〜8のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
請求項10:
平均分子量が300〜3000である、請求項6〜9のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
請求項11:
請求項1〜5のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物と水及び/又は有機溶剤を含むことを特徴とするコーティング剤組成物。
請求項12:
請求項11記載のコーティング剤組成物を被覆及び処理してなる物品。
本発明の含ケイ素水溶性高分子化合物は、分子内に加水分解性シリル基一つに対して複数の一級アミノ基を有しており、従来のアミン系シランカップリング剤に比べ、有機樹脂との反応点が増加し、それにより有機樹脂との結合力が強まるため、ガラス繊維、シリカをはじめとする各種無機フィラー、セラミック、金属基材等に被覆及び処理した際に、従来のような分子内のアミノ基とシリル基の比率が1:1であるアミノ系シランカップリング剤に比べてその性能が向上する。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のケイ素含有水溶性高分子化合物は、一般式(1)
Figure 2008133316
(但し、10≦m≦260,1≦n≦100であり、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、aは1〜3の整数である。)
及び一般式(2)
Figure 2008133316
(但し、10≦m≦260,1≦n≦100であり、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、R’は水素原子又はメチル基であり、bは1〜3の整数である。)
で表される。
この場合、m,nは、好ましくは10≦m≦100,1≦n≦80であり、更に好ましくは、10≦m≦75,1≦n≦50である。
なお、式(1),(2)の高分子化合物において、その末端は水素原子である。
これらのケイ素含有水溶性高分子化合物は、一級アミノ基を複数有しており、その化合物の構造中における一部のアミノ基とシランカップリング剤とが反応し結合を形成している。具体的には、ハロアルキル基を有するシランカップリング剤を用いた場合は脱塩化水素反応によりハロゲンが結合していた炭素原子にアミノ基の窒素原子が結合し、窒素原子とケイ素原子とがアルキレン鎖で連結された構造となる。(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤を用いた場合は、アミノ基の窒素原子が(メタ)アクリル基の不飽和炭素にマイケル付加(1,4−付加)し、窒素原子とケイ素原子が酸素原子により中断され、カルボニル炭素が途中に導入されたアルキレン鎖により連結された構造となる。ここで上記に述べたアミノ基とシランカップリング剤との反応は、高分子化合物を形成する前に行っても、また高分子化合物を形成した後に行っても良い。すなわち、一級アミノ基を複数有する水溶性高分子化合物に、シランカップリング剤を反応させることによって、その水溶性高分子化合物に加水分解性シリル基を導入することも可能であるし、また一級アミノ基を有するアミノ化合物とシランカップリング剤を反応させた後、重合または重縮合反応を行うことにより加水分解性シリル基を導入した水溶性高分子化合物を得ることができる。
また、ハロアルキル基を有するシランカップリング剤を用いた際は、副生成する塩酸により分子中の一部のアミノ基がアンモニウム基となるが、この塩酸塩については金属アルコキシド等により無機塩として中和しても良いし、中和しなくてもよい。
本発明のケイ素含有水溶性高分子化合物において加水分解性シリル基を導入するための一級アミノ基と反応し結合を形成するシランカップリング剤としては、下記一般式(4)又は(5)のケイ素化合物が例示される。
Figure 2008133316
(但し、Yはハロゲン原子、X,R,R’,a,bは上記の通り。)
このようなケイ素化合物の具体例としては、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルメチルジメトキシシラン、クロロメチルジメチルメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロメチルメチルジエトキシシラン、クロロメチルジメチルエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルジメチルメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3−クロロプロピルジメチルエトキシシラン、3−クロロ−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、3−クロロ−2−メチルプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロ−2−メチルプロピルジメチルメトキシシラン、3−クロロ−2−メチルプロピルトリエトキシシラン、3−クロロ−2−メチルプロピルメチルジエトキシシラン、3−クロロ−2−メチルプロピルジメチルエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシ−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシ−2−メチルプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシ−2−メチルプロピルジメチルメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシ−2−メチルプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシ−2−メチルプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシ−2−メチルプロピルジメチルエトキシシランなどが挙げられる。上記、ケイ素化合物の中では、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましく、これらのケイ素化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のケイ素含有水溶性高分子化合物の基体樹脂となる一級アミノ基を有する水溶性高分子化合物としては、一級アミノ基を有する重合性モノマーであるアリルアミンのホモ重合によって得られるポリアリルアミンが挙げられる。また、水溶性を妨げない範囲で他のビニルモノマー単位が重合していても良い。
好ましくは、下記一般式(3)
Figure 2008133316
(但し、m,nは上記の通り。)
で示される一級アミノ基を有する水溶性高分子化合物と、上記式(4)で示されるハロゲン原子含有ケイ素化合物又は上記式(5)で示される(メタ)アクリロキシ基を有するケイ素化合物とをアルコール及び/又は水中で反応させる。
この場合、アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールといった炭素数1〜4の低級アルコール等が挙げられ、特にメタノール、エタノールが好ましい。
また、アルコール及び/又は水の仕込量は、不揮発分が20〜50質量%となる量とすることが好ましい。なお、アルコールと水とを混合使用する場合、水1質量部に対してアルコールが7〜9質量部の割合であることが好ましい。
反応温度は、一般に100℃以下、特に25〜70℃が好ましい。反応時間は適宜選定されるが、通常1〜100時間、特に2〜50時間である。
ここで、一般式(1),(2)においてm,nはそれぞれ分子中のアリルアミンユニットと、アリルアミンとシランが反応したユニットの数を示しており、mとnの比率が分子中の一級アミノ基とシリル基の比率を示している。260<m又は100<nである場合には、分子量が大きく、合成の段階で非常に高粘度となるため安定した製造ができない。また、m<10である場合、特にm=0である場合には、十分な水溶性が得られない。n<1である場合には無機材質との密着性が不足する。本発明のケイ素含有水溶性高分子化合物は、基体樹脂であるポリアリルアミンと反応させるシランカップリング剤がいずれの場合も、導入されるシリル基の量(m)と残存するアミノ基の量(n)の比率が0.003≦n/(m+n)≦0.9であることが好ましく、より好ましくは0.06≦n/(m+n)≦0.5である。この範囲より小さい場合、無機材質との密着性が不足し、大きい場合は水溶性が不足するおそれがある。
従って、上記式(3)の高分子化合物と式(4)又は(5)のケイ素化合物とは、上記m,nとなるように選定、使用することが好ましい。
なお、式(1),(2)の高分子化合物は、塩酸或いは酢酸等の有機酸で中和することにより、アミノ基の一部が塩酸塩、有機酸塩となるが、式(3)の高分子化合物と式(4)のケイ素化合物とを反応させた場合、生成するハロゲン化水素を除去しない場合、式(1)の高分子化合物において、アミノ基がハロゲン化水素酸塩である高分子化合物を得ることができる。
本発明のケイ素含有水溶性高分子化合物は、化合物の重量平均分子量が300〜3000であることが好ましく、より好ましくは1000〜2000である。分子量が3000を超える場合、化合物がゲル化し易く、製造及び保存が困難である可能性がある。また、分子量が300未満である場合、重合の制御ができずポリマー自体の合成が困難である。
なお、この分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値である。
本発明のケイ素含有水溶性高分子化合物をコーティング剤、プライマーとして使用する場合には、必要に応じてメタノール、エタノール等の溶剤を含有してもよい。この場合、上記化合物の含有量は全体の5〜90質量%、特に10〜80質量%であることが好ましく、残部は上記任意成分としての溶剤である。
本発明のケイ素含有水溶性高分子化合物で被覆及び処理する基材としては、一般に加水分解性シリル基と反応し結合を形成する無機材質及びアミノ基と反応して結合する有機樹脂であれば適用可能であり、基材の形状については特に指定されない。その中でも代表的な無機材質としては、シリカ等の無機フィラーやガラス繊維をはじめとしたガラスクロス、ガラステープ、ガラスマット、ガラスペーパー等のガラス繊維製品、セラミック、金属基材等が挙げられる。また、代表的な有機樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。例中、pH及び粘度は25℃において測定した。また、例中でGCはガスクロマトグラフィーの略であり、NMRは核磁気共鳴分光法の略である。平均分子量は、GPCのポリスチレン換算重量平均分子量であり、粘度はB型回転粘度計(25℃)の測定に基づく。
[実施例1]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン65.5質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で40時間撹拌した。反応が進行することで生成する塩酸により反応溶液中のクロルイオン含有量は増加する。そこで、この溶液のクロルイオン含有量を硝酸銀を用いた電位差滴定により測定したところ、溶液中のクロルイオン含有量は2.0質量%であり、反応が完了した場合に発生するクロルイオン量と同じ量であることから、反応が完結したことを確認した。また、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−クロロプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−クロロプロピルトリメトキシシランのシグナルは無く、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、この溶液に更にソディウムメチラート17.82質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で1時間撹拌し、溶液中のアミン塩酸塩を塩化ナトリウムへと変換した。その後、析出した塩化ナトリウムを濾過し、メタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH12.2、粘度8.6mPa・sであり、塩化ナトリウム由来のクロルイオンを0.5質量%含有しており、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は[CH2CH(CH2NH2)]12.75[CH2CH(CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33)]4.25であった。
[実施例2]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン32.8質量部(0.17モル)を加えて、60℃〜70℃で40時間撹拌した。反応が進行することで生成する塩酸により反応溶液中のクロルイオン含有量は増加する。そこで、この溶液のクロルイオン含有量を硝酸銀を用いた電位差滴定により測定したところ、溶液中のクロルイオン含有量は1.0質量%であり、反応が完了した場合に発生するクロルイオン量と同じ量であることから、反応が完結したことを確認した。また、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−クロロプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−クロロプロピルトリメトキシシランのシグナルは無く、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、この溶液に更にソディウムメチラート8.9質量部(0.17モル)を加えて、60℃〜70℃で1時間撹拌し、溶液中のアミン塩酸塩を塩化ナトリウムへと変換した。その後、析出した塩化ナトリウムを濾過し、メタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH12.3、粘度2.1mPa・sであり、塩化ナトリウム由来のクロルイオンを0.4質量%含有しており、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は[CH2CH(CH2NH2)]14.87[CH2CH(CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33)]2.13であった。
[実施例3]
20質量%ポリアリルアミン水溶液〔平均分子量700〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン83.4質量部(0.42モル)を加えて、60℃〜70℃で40時間撹拌した。反応が進行することで生成する塩酸により反応溶液中のクロルイオン含有量は増加する。そこで、この溶液のクロルイオン含有量を硝酸銀を用いた電位差滴定により測定したところ、溶液中のクロルイオン含有量は2.0質量%であり、反応が完了した場合に発生するクロルイオン量と同じ量であることから、反応が完結したことを確認した。また、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−クロロプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−クロロプロピルトリメトキシシランのシグナルは無く、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、この溶液に更にソディウムメチラート22.7質量部(0.42モル)を加えて、60℃〜70℃で1時間撹拌し、溶液中のアミン塩酸塩を塩化ナトリウムへと変換した。その後、析出した塩化ナトリウムを濾過し、メタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH11.8、粘度5.3mPa・sであり、塩化ナトリウム由来のクロルイオンが0.5質量%含有しており、基体ポリマー部分の重合度は約12であり、平均構造式は[CH2CH(CH2NH2)]8.93[CH2CH(CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33)]3.07であった。
[実施例4]
20質量%ポリアリルアミン水溶液〔平均分子量2500〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン85.4質量部(0.43モル)を加えて、60℃〜70℃で40時間撹拌した。反応が進行することで生成する塩酸により反応溶液中のクロルイオン含有量は増加する。そこで、この溶液のクロルイオン含有量を硝酸銀を用いた電位差滴定により測定したところ、溶液中のクロルイオン含有量は2.0質量%であり、反応が完了した場合に発生するクロルイオン量と同じ量であることから、反応が完結したことを確認した。また、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−クロロプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−クロロプロピルトリメトキシシランのシグナルは無く、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、この溶液に更にソディウムメチラート22.7質量部(0.42モル)を加えて、60℃〜70℃で1時間撹拌し、溶液中のアミン塩酸塩を塩化ナトリウムへと変換した。その後、析出した塩化ナトリウムを濾過し、メタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH11.5、粘度15.1mPa・sであり、塩化ナトリウム由来のクロルイオンが0.5質量%含有しており、基体ポリマー部分の重合度は約44であり、平均構造式は[CH2CH(CH2NH2)]33.04[CH2CH(CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33)]10.96であった。
[実施例5]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン65.5質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で40時間撹拌した。反応が進行することで生成する塩酸により反応溶液中のクロルイオン含有量は増加する。そこで、この溶液のクロルイオン含有量を硝酸銀を用いた電位差滴定により測定したところ、溶液中のクロルイオン含有量は2.0質量%であり、反応が完了した場合に発生するクロルイオン量と同じ量であることから、反応が完結したことを確認した。また、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−クロロプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−クロロプロピルトリメトキシシランのシグナルは無く、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、この溶液をメタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄褐色透明の溶液で、pH11.1、粘度9.6mPa・sであり、アミン塩酸塩由来のクロルイオンが2.0質量%含有しており、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は[CH2CH(CH2NH2)]12.75[CH2CH(CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33)]4.25であった。
[実施例6]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン77.2質量部(0.33モル)を加えて、60℃〜70℃で5時間撹拌した。反応が進行することで原料の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランは消費される。そこで、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランのシグナルは無く、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、溶液をメタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、水と速やかに混和する黄色透明の溶液で、pH11.7、粘度2.7mPa・sであり、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は[CH2CH(CH2NH2)]12.75[CH2CH(CH2NHCH2CH2COOCH2CH2CH2Si(OCH33)]4.25であった。
[比較例1]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−25型、平均分子量25000、重合度約439〕500.0質量部を減圧下で水の溜去を行った。水が減少するにつれて粘度が増加し、ハンドリングが非常に困難な状態になり、これ以上の水分除去が不可能となった。この中にメタノールを加えて固形分を溶解し、15質量%メタノールと水の混合溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン65.5質量部(0.33モル)を加えたところ、シランのゲル化が起こり、これ以上の合成が不可能となった。
[比較例2]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−25型、平均分子量25000、重合度約439〕500.0質量部を減圧下で水の溜去を行った。水が減少するにつれて粘度が増加し、ハンドリングが非常に困難な状態になり、これ以上の水分除去が不可能となった。この中にメタノールを加えて固形分を溶解し、15質量%メタノールと水の混合溶液とした。この中に3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン77.2質量部(0.33モル)を加えたところ、シランのゲル化が起こり、これ以上の合成が不可能となった。
[比較例3]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−クロロプロピルトリメトキシシラン260.7質量部(1.31モル)を加えて、60℃〜70℃で40時間撹拌した。反応が進行することで生成する塩酸により反応溶液中のクロルイオン含有量は増加する。そこで、この溶液のクロルイオン含有量を硝酸銀を用いた電位差滴定により測定したところ、溶液中のクロルイオン含有量は6.1質量%であり、反応が完了した場合に発生するクロルイオン量と同じ量であることから、反応が完結したことを確認した。また、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−クロロプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−クロロプロピルトリメトキシシランのシグナルは無く、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、この溶液に更にソディウムメチラート70.7質量部(1.31モル)を加えて、60℃〜70℃で1時間撹拌し、溶液中のアミン塩酸塩を塩化ナトリウムへと変換した。その後、析出した塩化ナトリウムを濾過し、メタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液は、黄色透明の溶液で、pH12.1、粘度10.3mPa・sであり、塩化ナトリウム由来のクロルイオンが0.5質量%含有しており、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は[CH2CH(CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33)]17であった。しかし、この溶液を水と混和させると白濁してしまい、水溶性が不十分であった。
[比較例4]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とした。この中に3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン306.5質量部(1.31モル)を加えて、60℃〜70℃で5時間撹拌した。反応が進行することで原料の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランは消費される。そこで、この溶液をガスクロマトグラフィーで測定したところ、原料の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランのピークが検出されなかった。また、ケイ素のNMRを測定したところ、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランのシグナルは無く、新たに目的化合物由来と思われるシグナルを確認した。以上より、反応は完了したと判断し、溶液をメタノールで希釈して有効成分が15質量%となるように調整した。この溶液はpH11.9、粘度6.5mPa・sであり、基体ポリマー部分の重合度は約17であり、平均構造式は[CH2CH(CH2NHCH2CH2COOCH2CH2CH2Si(OCH33)]17であった。しかし、この溶液を水と混和させると白濁してしまい、水溶性が不十分であった。
[比較例5]
3−アミノプロピルトリメトキシシランをメタノールを用いて15質量%の溶液とし、プライマー組成物を得た。
[比較例6]
15質量%ポリアリルアミン水溶液〔日東紡績(株)製、PAA−01型、平均分子量1000〕500.0質量部を減圧下で水分を除去し、メタノールを加えて溶媒交換し、15質量%メタノール溶液とすることで、プライマー組成物を得た。
[実施例7]
接着性試験用ポリウレタンエラストマーの調製
数平均分子量1000のポリオキシテトラメチレングリコール150質量部、1,6−キシレングリコール100質量部、水0.5質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート200質量部及びジメチルホルムアミド800質量部を撹拌しつつ混合して90℃に加熱し、そのまま2時間撹拌して反応させた後、ジブチルアミンを3質量部添加して反応を停止させ、次いで過剰量のアミンを無水酢酸で中和してポリウレタンエラストマーを得た。
プライマーの接着試験
ガラス板、鉄板、アルミ板夫々に対し本実施例及び比較例で得た前記プライマー組成物を刷毛で塗布し、120℃で5分間乾燥した後、更にポリウレタンエラストマーを刷毛で塗布し、100℃で10分間乾燥した。次いで、得られた塗膜に1mm間隔で縦横に切れ目を入れて100個の碁盤目を形成させた後、セロハンテープで圧着してから剥離させて、剥離した碁盤目の数からプライマーのウレタン樹脂及び無機基材との接着性を評価した。実施例で得たプライマーに関してはいずれの基材の場合にも剥離した碁盤目はまったく無く、極めて接着性能が良好であった。
プライマーの水溶性試験
本実施例及び比較例で得られたプライマー組成物を10質量%の水溶液として約10時間静置した。その後溶液の不溶分による濁り及び析出物、層分離等の有無を目視で確認した。
実施例および比較例を含めた接着試験及び水溶性試験の結果は表1,2,3に示す。
Figure 2008133316
Figure 2008133316
Figure 2008133316
以上の実施例、及び比較例の結果は、本発明のプライマー組成物が接着性に対して良好な結果を与えることを実証するものである。

Claims (12)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2008133316
    (但し、10≦m≦260,1≦n≦100であり、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、aは1〜3の整数である。)
    で表される繰り返し単位を有する、複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物。
  2. 下記一般式(2)
    Figure 2008133316
    (但し、10≦m≦260,1≦n≦100であり、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、R’は水素原子又はメチル基であり、bは1〜3の整数である。)
    で表される繰り返し単位を有する、複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物。
  3. アミノ基の一部が塩酸塩及び/又は有機酸塩となっている、請求項1又は2記載の含ケイ素水溶性高分子化合物。
  4. 0.003≦n/(m+n)≦0.9である、請求項1〜3のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物。
  5. 平均分子量が300〜3000である、請求項1〜4のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物。
  6. 下記一般式(3)
    Figure 2008133316
    (但し、10≦m≦260,1≦n≦100である。)
    で示される一級アミノ基を有する水溶性高分子化合物と、下記一般式(4)
    Y−X−Si(OR)a(CH33-a (4)
    (但し、Yはハロゲン原子であり、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、aは1〜3の整数である。)
    で示されるケイ素化合物をアルコール及び/又は水中で反応させた後、発生したハロゲン化水素を中和することを特徴とする下記一般式(1)
    Figure 2008133316
    (但し、m,n,X,R,aは上記の通り。)
    で表される繰り返し単位を有する複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
  7. 下記一般式(3)
    Figure 2008133316
    (但し、10≦m≦260,1≦n≦100である。)
    で示される一級アミノ基を有する水溶性高分子化合物と、下記一般式(5)
    CH2=CR’−COO−X−Si(OR)b(CH33-b (5)
    (但し、Xは置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖であり、置換基は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はアセチル基であり、R’は水素原子又はメチル基であり、bは1〜3の整数である。)
    で示されるケイ素化合物をアルコール及び/又は水中で反応させた後、発生したハロゲン化することを特徴とする下記一般式(2)
    Figure 2008133316
    (但し、m,n,R’,X,R,bは上記の通り。)
    で表される繰り返し単位を有する複数の一級アミノ基と加水分解性シリル基又はシラノール基を持つことを特徴とする含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
  8. 請求項6記載の製造法において、式(3)の水溶性高分子化合物と式(4)のケイ素化合物とをアルコール及び/又は水中で反応させ、その後発生したハロゲン化水素の中和を行わないことを特徴とする式(1)の水溶性高分子化合物のアミノ基の一部がハロゲン化水素酸塩となっている含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
  9. 0.003≦n/(m+n)≦0.9である、請求項6〜8のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
  10. 平均分子量が300〜3000である、請求項6〜9のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物の製造方法。
  11. 請求項1〜5のいずれか1項記載の含ケイ素水溶性高分子化合物と水及び/又は有機溶剤を含むことを特徴とするコーティング剤組成物。
  12. 請求項11記載のコーティング剤組成物を被覆及び処理してなる物品。
JP2006318523A 2006-11-27 2006-11-27 含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、プライマー組成物、コーティング剤組成物、並びに該組成物が被覆・処理された物品 Active JP4671050B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006318523A JP4671050B2 (ja) 2006-11-27 2006-11-27 含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、プライマー組成物、コーティング剤組成物、並びに該組成物が被覆・処理された物品
DE602007006133T DE602007006133D1 (de) 2006-11-27 2007-11-09 Wasserlösliches siliziumhaltiges Polymer, Herstellungsverfahren, Beschichtungszusammensetzung und beschichteter Artikel
EP07254423A EP1925627B1 (en) 2006-11-27 2007-11-09 Water-soluble silicon-containing polymer, making method, coating composition, and coated article
US11/945,554 US7851562B2 (en) 2006-11-27 2007-11-27 Water-soluble silicon-containing polymer, making method, coating composition, and coated article

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006318523A JP4671050B2 (ja) 2006-11-27 2006-11-27 含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、プライマー組成物、コーティング剤組成物、並びに該組成物が被覆・処理された物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008133316A true JP2008133316A (ja) 2008-06-12
JP4671050B2 JP4671050B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=39135141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006318523A Active JP4671050B2 (ja) 2006-11-27 2006-11-27 含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、プライマー組成物、コーティング剤組成物、並びに該組成物が被覆・処理された物品

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7851562B2 (ja)
EP (1) EP1925627B1 (ja)
JP (1) JP4671050B2 (ja)
DE (1) DE602007006133D1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014104701A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Brother Ind Ltd 印刷装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5051354B2 (ja) * 2007-04-06 2012-10-17 信越化学工業株式会社 金属表面処理剤、金属表面処理鋼材及びその処理方法、並びに塗装鋼材及びその製造方法
DE102008054407B4 (de) * 2008-12-09 2018-03-29 Chemetall Gmbh Verfahren zur Beschichtung von metallischen Oberflächen mit einem Aktivierungsmittel vor dem Phosphatieren, entsprechende Aktivierungsmittel sowie Verwendung der mit dem Verfahren beschichteten Substrate
CN102253101B (zh) * 2011-05-06 2013-03-27 山东鸿瑞石油化工有限公司 聚异丁烯中氯离子检测方法
US20140141262A1 (en) * 2011-06-29 2014-05-22 Sun Chemical Corporation Vinyl alcohol polymers with silane side chains and compositions comprising the same

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10319358A (ja) * 1997-05-20 1998-12-04 Menicon Co Ltd コンタクトレンズ用流通保存液およびそれを用いたコンタクトレンズの流通保存方法
JP2004018587A (ja) * 2002-06-13 2004-01-22 Konishi Co Ltd 硬化性樹脂
WO2006120185A1 (de) * 2005-05-13 2006-11-16 Basf Aktiengesellschaft Modifizierte polyamine

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5939451B2 (ja) 1975-07-21 1984-09-22 富士通株式会社 ガラス繊維の処理方法
ATE78499T1 (de) * 1985-05-28 1992-08-15 Pcr Group Inc Durch silan modifizierte polymere.
EP1325948A1 (en) * 1996-02-28 2003-07-09 Nippon Shokubai Co., Ltd. Process for producing a coated film continuously
JP3402935B2 (ja) 1996-06-25 2003-05-06 松下電工株式会社 モーターのコンミテータ成形用フェノール樹脂組成物及びモーターのコンミテータ成形用フェノール樹脂組成物のペレット加工法
JPH10274944A (ja) * 1997-03-31 1998-10-13 Nippon Shokubai Co Ltd 液晶表示デバイス用基板およびその製法
JP2001270974A (ja) 2000-03-27 2001-10-02 Sumitomo Bakelite Co Ltd フェノール樹脂成形材料
JP4307155B2 (ja) * 2002-12-03 2009-08-05 横浜ゴム株式会社 熱可塑性エラストマー組成物
CN100590149C (zh) * 2003-07-18 2010-02-17 小西株式会社 固化性树脂组合物及常温固化性粘结剂
US7530683B2 (en) * 2004-07-29 2009-05-12 E.I. Du Pont De Nemours And Company Fixing fluid and inkjet ink sets comprising same

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10319358A (ja) * 1997-05-20 1998-12-04 Menicon Co Ltd コンタクトレンズ用流通保存液およびそれを用いたコンタクトレンズの流通保存方法
JP2004018587A (ja) * 2002-06-13 2004-01-22 Konishi Co Ltd 硬化性樹脂
WO2006120185A1 (de) * 2005-05-13 2006-11-16 Basf Aktiengesellschaft Modifizierte polyamine

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014104701A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Brother Ind Ltd 印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
US7851562B2 (en) 2010-12-14
EP1925627B1 (en) 2010-04-28
EP1925627A1 (en) 2008-05-28
US20080132652A1 (en) 2008-06-05
DE602007006133D1 (de) 2010-06-10
JP4671050B2 (ja) 2011-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Genest et al. The aza-Michael reaction as an alternative strategy to generate advanced silicon-based (macro) molecules and materials
CN109749087B (zh) 一种半封闭笼状三官能环氧醚基poss及其制备方法
JP6556128B2 (ja) 少なくとも2つの環式カルボナート基と1つのシロキサン基とを有する化合物を含む被覆材料
JPS6332824B2 (ja)
JP3389338B2 (ja) 加水分解性官能基含有オルガノポリシロキサンの製造方法及び硬化性樹脂組成物
JP4671050B2 (ja) 含ケイ素水溶性高分子化合物及びその製造方法、プライマー組成物、コーティング剤組成物、並びに該組成物が被覆・処理された物品
JP4998702B2 (ja) コーティング剤組成物で被覆又は表面処理されてなる物品
CN102666666A (zh) 制备架藏稳定的可固化聚硅氮烷的方法及由此制得的聚硅氮烷
WO2021070471A1 (ja) 酸素硬化性シリコーン組成物およびその硬化物
JPH0433982A (ja) 接着性組成物及び硬化物
CN109735203B (zh) 一种半封闭笼状三官能环氧醚基poss组合料、涂料及制备方法
JP6214625B2 (ja) 新規の、簡単に製造可能な、voc還元された、環境保護性の(メタ)アクリルアミド官能性シロキサン系、その製造法ならびに前記シロキサン系の使用
KR101397655B1 (ko) 에폭시 수지의 경화제 또는 가소제로 유용한 스티렌네이티드 페놀
JP6994562B2 (ja) コーティング用樹脂組成物及びその硬化物をコーティング層として含むコーティングフィルム
US11236251B2 (en) Resin composition for coating, and coating film comprising cured product thereof as coating layer
JP2000086765A (ja) 有機ケイ素組成物
CN104220448B (zh) 通过氨基烷基‑烷氧基硅烷与丙烯酸酐的反应制备(甲基)丙烯酰氨基‑官能的硅烷的方法
JPH05339279A (ja) シリコーン変性酸無水物及びその製造方法
JP3010949B2 (ja) 光硬化しうるシリコーン組成物
EP3097161B1 (en) A cycloaliphatic resin, method for obtaining the same and its application in a high resistance coating
JPH10324749A (ja) エポキシ基含有オルガノポリシルセスキオキサンおよびその製造法
JP2000264970A (ja) ポリアルキレンオキシに置換された反応性シロキサン化合物及びその製造方法
JP2751568B2 (ja) シラン化合物
JP3264503B2 (ja) グラフト変性ラダーシリコーンおよびその組成物
JPH04252228A (ja) シリコーン含有エポキシ化合物及びその製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4671050

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3