JP2008126639A - 印刷用フィルム及びオーバーラミネート用フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷適性及び粘着物性に優れた印刷用フィルムを提供する。
【解決手段】ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)及び粘着剤層(A2)を有する印刷用フィルムであって、上記ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)は、平均重合度1000〜1400のポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して数平均分子量1000〜3000のポリエステル系可塑剤を20〜40質量部配合した樹脂組成物1、又は、平均重合度700〜1200のポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対して数平均分子量380〜2000の可塑剤を15〜35質量部配合した樹脂組成物2を使用して得られるものであり、上記印刷用フィルムは、溶剤系インクを用いて印刷が行われるもので、かつ、屋内の壁装材用として使用される印刷用フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷用フィルム、オーバーラミネート用フィルム及び積層フィルムに関する。
従来から内装壁紙用フィルム・シート等の屋内の壁装材としてポリ塩化ビニル系フィルム(PVCフィルム)が主に使用されている。このようなフィルムの意匠の付与については、ポリ塩化ビニルコンパウンド中に顔料を添加することによって色付けした単色フィルムやベース印刷用フィルムの表面にグラビア印刷等によって木目等の意匠を付与した後、その表面にクリヤーフィルムを積層する手段が広く使用されている。更に、フィルムの壁への施工性を確保するために意匠フィルムの裏面に粘着剤層、セパレーター層を積層した構成を有するフィルム製品が一般的に多く、ビル、店舗等に高級壁装用フィルムとして使用されている。
ここ最近、意匠についての要求の多様化によって、個々のデザインをオンデマンドで出力したものを壁装用フィルムとして使用する要求が高くなっているため、オンデマンドでの出力機で普及性の高いインクジェットプリンターを使用したフィルム製作が多くなっている。インクジェットプリンターとしては、水性インク、溶剤系インクタイプが使用されているが、製作スピード、耐久性の面から溶剤系インクで意匠を付与する要求が高くなっている。溶剤系インクを使用した場合、フィルム層自体を溶剤で膨潤させてインクを定着できるという点から、一般的にPVCフィルムが使用されることが多い。
しかしながら、溶剤系インクを使用してPVCフィルムに意匠を付与すると、フィルムの配合によって、インクが滲んだり、発色性(色濃度)にバラツキが出ることも多々ある。具体的には、低分子量の可塑剤(例えば、DOP)を多量に添加した配合系では、経時によって可塑剤がフィルム表面にブリードするために、印刷時に溶剤系インクと接触した時に、ブリードした可塑剤とインクが混じり合ってフィルム表面の定着機能が損なわれることがあった。
そしてこの結果、インクの乾燥が遅くなったり、インクが滲んだりして作業性が悪くなったり、見栄えが悪くなったりするといった不具合が生じることがあった。また、溶剤がPVCフィルムに吸収した時に油状成分が粘着剤層中に移行することで、粘着剤層の凝集力が弱くなり、粘着物性が低下することがあった。一方、可塑剤の添加量が少なすぎる場合は、溶剤系インクでの膨潤が不足するため、インクの定着が悪いことがあった。
また、意匠フィルムの基材への貼り付け時には、スキージーを用いて表面を擦りながら施工することが多いが、この時にプリント面へのキズ付き、剥がれ等を防止するためにオーバーラミネートフィルムを積層することが広く行われている。また、このようなオーバーラミネートフィルムで保護することによって、施工後において、実使用上、ホコリ、ゴミ等の汚染物からの防止、引っかき等によるキズ入り等の防止(保護)という機能も付与できる。
上述した溶剤系インクを用いてプリントした表面にオーバーラミネートフィルムを積層する場合、オーバーラミネートフィルムの粘着剤層を通して溶剤成分がフィルム中に浸透するため、オーバーラミネートフィルムには耐溶剤性が必要となる。そのために、可塑剤等、油状成分を多く添加した場合、溶剤を吸収すると極端にフィルム層が軟化してしまうとともに粘着剤層とPVCフィルムとの界面に油状成分が多く浸透し、粘着剤の凝集力が弱くなり、粘着物性が低下することがあった。
更に、内装用として使用される場合には、プリント・オーバーラミネート加工後の積層構成にて国土交通省への不燃認定を取得しておく必要がある〔建築基準法第68条の26第5項規定による性能評価;(財)日本建築総合試験所発行※防耐火性能試験・評価業務方法書4.10不燃性能試験・評価方法による(建築基準法第68条の26第5項規定による性能評価)〕。このため、このような特性を有することも要求される。
特許文献1〜2には、内装材用プリント媒体の材料としてポリ塩化ビニル樹脂材料、可塑材を使用することが記載されている。特許文献3〜5には、印刷用シートの材料として塩化ビニル樹脂を使用することが記載されている。特許文献6〜7には、内装用シートが記載されている。しかしながら、これらの文献では、ポリ塩化ビニルの平均重合度、可塑材の数平均分子量の関係について、詳細な検討は行われていない。
特開2001−79974号公報 特開2001−150660号公報 特開平10−309764号公報 特開平11−43869号公報 特開2003−48378号公報 特開2003−53868号公報 特開2004−230883号公報
本発明は、上記現状に鑑み、印刷適性及び粘着物性に優れた印刷用フィルム、印刷を行った上記印刷用フィルムの印刷面上に貼付して使用される粘着物性に優れたオーバーラミネート用フィルム、及び、更に不燃性にも優れた積層フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明は、ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)及び粘着剤層(A2)を有する印刷用フィルムであって、上記ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)は、平均重合度1000〜1400のポリ塩化ビニル樹脂(1)100質量部に対して数平均分子量1000〜3000のポリエステル系可塑剤(1)を20〜40質量部配合した樹脂組成物(1)、又は、平均重合度700〜1200のポリ塩化ビニル樹脂(2)100質量部に対して数平均分子量380〜2000の可塑剤(2)を15〜35質量部配合した樹脂組成物(2)を使用して得られるものであり、上記印刷用フィルムは、溶剤系インクを用いて印刷が行われるもので、かつ、屋内の壁装材用として使用されるものであることを特徴とする印刷用フィルムである。
上記印刷用フィルムにおいて、上記印刷の方法は、溶剤系インクジェット印刷法であることが好ましい。
上記ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)の厚みは、40〜180μmであることが好ましい。
上記粘着剤層(A2)は、アクリル系粘着剤を含有するものであることが好ましい。
上記粘着剤層(A2)側に、更にセパレーター層(A3)を有するものであることが好ましい。
本発明は、ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)及び粘着剤層(B2)を有するオーバーラミネート用フィルムであって、上記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)は、平均重合度700〜1300のポリ塩化ビニル樹脂(3)100質量部に対して数平均分子量380〜3000の可塑剤(3)を15〜40質量部配合した樹脂組成物(3)を使用して得られるもので、かつ、印刷を行った上述の印刷用フィルムの印刷面上に貼付して使用されるものであることを特徴とするオーバーラミネート用フィルムでもある。
上記オーバーラミネート用フィルムは、JIS K 7105に準拠する全光線透過率が80%以上であることが好ましい。
上記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)の厚みは、40〜160μmであることが好ましい。
上記粘着剤層(B2)は、アクリル系粘着剤を含有するものであることが好ましい。
上記粘着剤層(B2)側に、更にセパレーター層(B3)を有するものであることが好ましい。
本発明はまた、印刷を行った上述の印刷用フィルムの印刷面上に、上述のオーバーラミネート用フィルムを積層したことを特徴とする積層フィルムでもある。
上記積層フィルムは、総厚みが240μm以下であることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の印刷用フィルムは、平均重合度1000〜1400のポリ塩化ビニル樹脂(1)及び数平均分子量1000〜3000のポリエステル系可塑剤(1)を特定量配合した樹脂組成物(1)、又は、平均重合度700〜1200のポリ塩化ビニル樹脂(2)及び数平均分子量380〜2000の可塑剤(2)を特定量配合した樹脂組成物(2)から得られるポリ塩化ビニル系フィルム(A1)を使用するものである。これにより、優れた印刷適性、粘着物性を得ることができる。
即ち、印刷時において、可塑剤のブリードが防止されるとともに、溶剤系インクによってフィルムが充分に膨潤されるため、優れたインクの定着性を得ることができる。従って、良好なインクの乾燥性、発色性(色濃度)が得られ、また、インクの滲み等による作業性の悪化を防止することもできる。
更に、溶剤系インク中の溶剤の粘着剤層への移行を抑制できるため、粘着物性の低下を防止することができる。このため、貼付する基材における糊残りの発生を防止することや、基材へ貼り付け後、経時においてフィルムの収縮を抑制し、額縁現象の発生を防止すること、が可能となる。
本発明の印刷用フィルムは、樹脂組成物(1)又は(2)を使用して得られるポリ塩化ビニル系フィルム(A1)を有するものである。
上記樹脂組成物(1)は、平均重合度1000〜1400のポリ塩化ビニル樹脂(1)を含有するものである。上記範囲内であることにより、優れた印刷適性、粘着物性を得ることができる。1400を超えると、カレンダー加工性が悪くなるおそれがある。1000〜1300であることが好ましい。
本明細書において、ポリ塩化ビニル樹脂の平均重合度は、JIS K−6721「塩化ビニル樹脂試験方法」に準拠して測定した平均重合度を意味する。
上記ポリ塩化ビニル樹脂(1)としては、例えば、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルとこれと共重合可能な他の単量体との共重合体を挙げることができる。
上記共重合可能な他の単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、エチレン、プロピレン、スチレン等のオレフイン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジエチル等のマレイン酸ジエステル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジエチル等のフマル酸ジエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記共重合可能な他の単量体の共重合体における含有量は、通常、50重量%以下であり、好ましくは10重量%以下である。50重量%を超えると、積層体の耐屈曲性が低下するおそれがある。上記塩化ビニル系樹脂のなかでも、優れた印刷適性、粘着物性が得られる点から、塩化ビニルの単独重合体が好ましい。
上記ポリ塩化ビニル樹脂(1)としては、重合体の物性、積層体の耐屈曲性に優れる点から、弾性体であるエチレンビニルアセテート(EVA)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、メタクリル酸メチル−ブチレン−スチレン(MBS)、塩化ポリエチレン等を添加したものが好ましい。
上記樹脂組成物(1)は、数平均分子量1000〜3000のポリエステル系可塑剤(1)を含有するものである。上記範囲内であることにより、優れた印刷適性、粘着物性を得ることができる。3000を超えると、可塑剤がポリ塩化ビニル樹脂に吸収されにくくなり、カレンダー加工時において可塑剤のプレートアウトが生じてしまう。2500〜3000であることが好ましい。
本明細書において、可塑剤の数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)測定によるポリスチレン換算の測定値である。
上記GPC測定方法は定法に従って行われる。測定対象となる可塑剤の希薄テトラヒドロフラン溶液を調製し、流量条件0.6ml/minで東ソー社製GPC測定装置「HLC−8220GPC」を用いて測定した。カラムには、昭和電工社製「KF606M」と「KF603」を使用した。
上記ポリエステル系可塑剤(1)としては、上記ポリ塩化ビニル樹脂(1)と相溶性を有するものであれば特に限定されることなく使用することができるが、例えば、フタル酸のポリエチレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールジエステル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールジエステル等のポリアルキレングリコールジエステルや、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族二塩基酸のポリエチレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールジエステル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールジエステル等のポリアルキレングリコールジエステルを使用することが好ましい。なかでも、優れた印刷適性、粘着物性が得られる点から、脂肪族二塩基酸のポリアルキレングリコールジエステルを使用することが好ましく、アジピン酸のポリアルキレングリコールジエステルを使用することが特に好ましい。これらの可塑剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記樹脂組成物(1)において、上記ポリエステル系可塑剤(1)の含有量は、上記ポリ塩化ビニル樹脂(1)100質量部に対して20〜40質量部である。20質量部未満であると、ポリ塩化ビニル樹脂(1)の平均重合度が高く、可塑剤量が少なすぎるために、溶剤系インクの膨潤が不足し、ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)中へのインク浸透性が悪く、インクの乾燥性が悪い。この現象は、フィルム中に溶剤系インクが吸収されないためにフィルム表面にインクが溜まった状態となり、乾燥時間を要するとともに、フィルム表面でインク中の溶剤成分が揮発するために、顔料インクとフィルム表面の接着力が不充分となるものである。
一方、40質量部を超えると、経時において、フィルム中の可塑剤が表面にブリードし、溶剤系インクが接触した時に、表面の油状成分とインクが混ざり合い、フィルム層中にインクが浸透しにくくなる。この状態では、インクと液状成分が混ざるために、フィルム層中へのインク吸収性が悪くなり、インクとフィルム表面の接着力が弱くなる。また、フィルム表面の場所によって存在する油状成分の量が異なるために、インクの発色性にバラツキが生じ、結果として濃度ムラとなる。更に、粘着物性に関しても、粘着剤層へ油状成分の移行、溶剤成分の移行によって凝集力が低下し、粘着力が低下する。また、粘着剤層の凝集力低下と、粘着剤層及びフィルム層の間への油状成分の混入とによって、一度基材に貼り付けたフィルムを剥がす時に基材側へ糊が転写する(糊残り)不具合が発生する。更に、凝集力低下のため粘着力が低下し、基材に貼り付けた後にフィルムが剥がれてきたり、ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)の収縮を抑えられなくなる。25〜35質量部であることが好ましい。
上記樹脂組成物(2)は、平均重合度700〜1200のポリ塩化ビニル樹脂(2)を含有するものである。上記範囲内であることにより、優れた印刷適性、粘着物性を得ることができる。700未満であると、分子量が小さくなることによって溶剤の膨潤が過剰になってしまう。800〜1000であることが好ましい。
上記ポリ塩化ビニル樹脂(2)としては、上述したポリ塩化ビニル樹脂(1)と同様のものを挙げることができる。なかでも、優れた印刷適性、粘着物性が得られる点から、塩化ビニルの単独重合体が好ましい。
上記樹脂組成物(2)は、数平均分子量380〜2000の可塑剤(2)を含有するものである。上記範囲内であることにより、優れた印刷適性、粘着物性を得ることができる。380未満であると、フィルムからのブリードが生じる。2000を超えると、プレートアウトが生じる。
上記可塑剤(2)としては、上記ポリ塩化ビニル樹脂(2)と相溶性を有するものであれば特に限定されることなく使用することができ、例えば、上述したポリエステル系可塑剤(1)と同様のものを挙げることができる。また、フタル酸オクチル(ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP))、フタル酸ジブチル、フタル酸ジノニル等のフタル酸ジエステル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル等の脂肪族二塩基酸ジエステル、トリクレジルホスフエート、トリオクチルホスフエート等のリン酸トリエステル、エポキシ化大豆油やエポキシ樹脂等エポキシ系可塑剤等も使用することができる。なかでも、優れた印刷適性、粘着物性が得られる点から、脂肪族二塩基酸のポリアルキレングリコールジエステルを使用することが好ましく、アジピン酸のポリアルキレングリコールジエステルを使用することが特に好ましい。また、DOPを使用することも好ましい。これらの可塑剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記樹脂組成物(2)において、上記可塑剤(2)の含有量は、上記ポリ塩化ビニル樹脂(2)100質量部に対して15〜35質量部である。15質量部未満であると、インクの乾燥性が悪くなるおそれがある。35質量部を超えると、フィルム層中へのインク吸収性、インクとフィルム表面の接着力が低下するおそれがある。また、濃度ムラが生じたり、粘着力が低下したり、糊残りが発生するおそれもある。25〜35質量部であることが好ましい。
上記樹脂組成物(1)、(2)は、安定剤を含有するものであることが好ましい。上記安定剤としては、例えば、脂肪酸カルシウム、脂肪酸亜鉛、脂肪酸バリウム等の金属石ケン、ハイドロタルサイト等を挙げることができる。上記金属石ケンの脂肪酸成分としては、例えば、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸バリウム、ステアリン酸バリウム、リシノール酸バリウム等を挙げることができる。また、上記安定剤としては、エポキシ系安定剤、バリウム系安定剤、カルシウム系安定剤、スズ系安定剤、亜鉛系安定剤;カルシウム−亜鉛系(Ca−Zn系)、バリウム−亜鉛系(Ba−Zn系)等の複合安定剤も使用することができる。
上記樹脂組成物(1)、(2)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、ポリ塩化ビニル樹脂に一般的に使用される着色剤を配合することができる。
上記着色剤としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルロオイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレート、これらの混合物等を挙げることができる。上記着色剤を使用することで着色フィルムが得られる。
上記樹脂組成物(1)、(2)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、ポリ塩化ビニル樹脂に一般的に使用される滑剤、改質剤、充填剤、希釈剤、発泡剤等の添加剤を添加してもよい。
上記ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)は、厚みが40〜180μmであることが好ましい。40μm未満であると、印刷適性、引張特性が低下するおそれがある。180μmを超えると、フィルムの柔軟性や不燃性が低下するおそれがある。50〜100μmであることがより好ましい。
上記ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)は、カレンダー成形、押出成形、射出成形等によって製造することができる。なかでも、カレンダー成形によって得られるものであることが好ましい。上記樹脂組成物(1)、(2)はカレンダー加工性に優れているものであり、カレンダー加工時においてプレートアウト、カスレ状の凹凸等の不具合の発生を防止することができる。上記カレンダー成形に用いられるカレンダー形式としては、例えば、逆L型、Z型、直立2本型、L型、傾斜3本型等を挙げることができる。
上記印刷用フィルムは、粘着剤層(A2)を有するものである。これにより、フィルムを屋内の壁に好適に貼り付けることが可能となる。上記粘着剤層(A2)は、上記ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)の片面に設けられている。
上記粘着剤層(A2)は、従来公知の粘着剤を使用することによって形成することができる層であり、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤を使用することにより形成することができる。
上記アクリル系粘着剤は、アクリル系重合体からなるものであり、上記アクリル系重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、又は、これらの共重合体を挙げることができる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおけるアルキルとしては、炭素数4〜12の直鎖又は分岐鎖状アルキルが好ましい。
上記ゴム系粘着剤としては、例えば、ポリイソブチレン・ポリブテン系、スチレン・ジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン系、ニトリル系、クロロプレン系、ビニルピリジン系、ポリイソブチレン系、ブチル系、イソプレン・イソブチレン系等からなるゴム系粘着剤を挙げることができる。上記粘着剤のなかでも、アクリル系粘着剤を使用することが好ましい。
上記粘着剤層(A2)の厚みは、20〜60μmであることが好ましい。20μm未満であると、凝集力が不足するために目標の粘着力を達成できなくなるおそれがある。60μmを超えると、粘着力が高くなりすぎるばかりか、基材から剥がす時に、粘着剤層の凝集破壊が生じるおそれがある。また、張り直しの際にしわが生じるおそれがある。20〜40μmであることがより好ましい。
上記粘着剤層(A2)を有する印刷用フィルムは、更にセパレーター層(A3)を有するものであることが好ましい。上記セパレーター層(A3)は、フィルムを貼り付けるまで粘着剤層(A2)を保護するものであり、貼り付け時に剥離されるものである。この場合、上記印刷用フィルムとしては、ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)、粘着剤層(A2)及びセパレーター層(A3)をこの順に積層したもの等を挙げることができる。
上記セパレーター層(A3)としては、例えば、グラシン紙等の高密度原紙、クレーコート紙、クラフト紙又は上質紙等に、カゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体等の天然又は合成樹脂と顔料とを主成分とした目止め層を設けたシート;クラフト紙又は上質紙等に、ポリエチレン等をラミネートしたラミネート紙;ポリプロピレン等のフィルム等のシートに、水、溶剤型又は無用剤型のシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を乾燥質量で通常0.05〜3g/m塗工後、熱硬化、電子放射線硬化等によってセパレーター層を形成したもの等を使用することができる。なかでも、環境面から、シリコーン樹脂で処理したポリプロピレン等のフィルム等を好適に用いることができる。
上記粘着剤層(A2)、セパレーター層(A3)は、従来公知の塗工方法等によって形成することができる。
本発明の印刷用フィルムは、溶剤系インクを用いて印刷が行われるものである。印刷は、上記印刷用フィルムのポリ塩化ビニル系フィルム(A1)面に行われる。
上記溶剤系インクは、着色剤と他の成分(例えば、顔料の分散性の向上、ヘッドの目詰まり防止、粘度調整等の目的で用いられる樹脂等)とを有機溶剤に溶解して得られたものである。
上記溶剤系インクに用いられる着色剤としては、例えば、キナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスアンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、インダンスロン系等の有機顔料;ニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩、カーボンブラック等の無機顔料等を挙げることができる。
上記溶剤系インクに用いられる有機溶剤は、ヘッドの乾燥・目詰まり等の防止のため、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のアルコール類;エチレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル、フェニル、ベンジル、エチルヘキシル)エーテル、エチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテル等のエーテル類;ジエチレングリコールジ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、プロピレングリコールモノ(メチル、エチル、ブチル)エーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ(メチル、エチル)エーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−(メトキシ、エトキシ、ブトキシ)エチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、乳酸ブチル等のエステル類;シクロヘキサノン等のケトン類等を挙げることができる。なかでも、優れた印刷適性、粘着物性が得られる点から、エステル系有機溶剤を含む溶剤系インクを用いた印刷に好適に適用できる。
本発明の印刷用フィルムは、溶剤系インクジェット印刷法に好適に適用することができる。この場合、優れた印刷適性、粘着物性を得ることができる。上記溶剤系インクジェット印刷法は、ヘッドのノズルから細かい溶剤系インクを噴射する印刷方法である。
本発明の印刷用フィルムは、屋内の壁装材用として使用されるものである。この場合、必要に応じて上記(セパレーター層(A3))を剥がして、上記粘着剤層(A2)を壁に貼り付けて、壁紙等として使用される。
本発明のオーバーラミネート用フィルムは、印刷を行った上述した印刷用フィルムの印刷面上に貼付して使用するものである。即ち、溶剤系インクジェット印刷法等の印刷方法によって、上記印刷用フィルムのポリ塩化ビニル系フィルム(A1)上に印刷した場合、その印刷面(プリント面)上に、上記オーバーラミネート用フィルムの粘着剤層(B2)を貼付、積層して使用する。本発明のオーバーラミネート用フィルムは、上記印刷用フィルム上にラミネートすることによって表面保護するフィルムである。
上記オーバーラミネート用フィルムは、平均重合度700〜1300のポリ塩化ビニル樹脂(3)及び数平均分子量380〜3000の可塑剤(3)を特定量配合した樹脂組成物(3)から得られるポリ塩化ビニル系フィルム(B1)を使用するものである。これにより、優れた粘着物性を得ることができる。
即ち、オーバーラミネート用フィルムの粘着剤層(B2)を介して溶剤系インク中の溶剤がオーバーラミネート用フィルム中に浸透することを抑制できるため、粘着物性の低下を防止できる。このため、貼付する印刷用フィルムにおける糊残りの発生を防止することや、印刷用フィルムへ貼り付け後、経時においてオーバーラミネート用フィルムの収縮を抑制し、額縁現象の発生を防止することができる。
本発明のオーバーラミネート用フィルムは、樹脂組成物(3)を使用して得られるポリ塩化ビニル系フィルム(B1)を有するものである。
上記樹脂組成物(3)は、平均重合度700〜1300のポリ塩化ビニル樹脂(3)を含有するものである。上記範囲内であることにより、優れた粘着物性を得ることができる。700未満であると、上記ポリ塩化ビニル樹脂(2)の平均重合度が700未満である場合と同様の問題が生じる。800〜1100であることが好ましい。
上記ポリ塩化ビニル樹脂(3)としては、上述したポリ塩化ビニル樹脂(1)と同様のものを挙げることができる。なかでも、優れた粘着物性が得られる点から、塩化ビニルの単独重合体が好ましい。
上記樹脂組成物(3)は、数平均分子量380〜3000の可塑剤(3)を含有するものである。上記範囲内であることにより、優れた印刷適性、粘着物性を得ることができる。380未満である場合、3000を超える場合には、上記可塑剤(2)の数平均分子量が380未満、2000を超える場合と同様の問題が生じる。
上記可塑剤(3)としては、上記ポリ塩化ビニル樹脂(3)と相溶性を有するものであれば特に限定されることなく使用することができ、例えば、上述した可塑剤(2)と同様のものを挙げることができる。なかでも、優れた粘着物性が得られる点から、脂肪族二塩基酸のポリアルキレングリコールジエステルを使用することが好ましく、アジピン酸のポリアルキレングリコールジエステルを使用することが特に好ましい。また、DOPを使用することも好ましい。これらの可塑剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記樹脂組成物(3)において、上記可塑剤(3)の含有量は、上記ポリ塩化ビニル樹脂(3)100質量部に対して15〜40質量部である。上記範囲の含有量とすると、オーバーラミネート加工後において、フィルムへの溶剤の浸透による著しい軟化、粘着剤層(B2)の凝集力の低下(粘着力の低下)を抑制することができる。15質量部未満であると、フィルムの軟化、粘着物性は良好に維持できるものの、基材への貼り合わせ加工時において、折れシワが残ったり、曲面形状への追従性が悪いために施工性が悪くなるおそれがある。40質量部を超えると、オーバーラミネート加工後において、フィルムの軟化、粘着剤層の凝集力の低下(粘着力の低下)が生じるおそれがある。
上記樹脂組成物(3)は、上述した樹脂組成物(1)、(2)と同様の安定剤を含有するものであることが好ましい。また、上記樹脂組成物(3)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、上述した着色剤、滑剤、改質剤、充填剤、希釈剤、発泡剤等の添加剤を添加してもよい。
上記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)は、厚みが40〜160μmであることが好ましい。40μm未満であると、引張特性が低下するおそれがある。160μmを超えると、フィルムの柔軟性や不燃性が低下するおそれがある。50〜100μmであることがより好ましい。
上記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)は、上述したポリ塩化ビニル系フィルム(A1)と同様の方法によって製造することができる。なかでも、上記カレンダー成形によって得られるものであることが好ましい。上記樹脂組成物(3)はカレンダー加工性に優れているものであり、カレンダー加工時においてプレートアウト、カスレ状の凹凸等の不具合の発生を防止することができる。
上記オーバーラミネート用フィルムは、粘着剤層(B2)を有するものである。これにより、オーバーラミネート用フィルムを上記印刷用フィルム上に好適に貼り付けることが可能となる。上記粘着剤層(B2)は、上記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)の片面に設けられている。
上記粘着剤層(B2)は、従来公知の粘着剤を使用することによって形成することができる層であり、例えば、上述したアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤を使用することにより形成することができる。なかでも、アクリル系粘着剤を使用することが好ましい。
上記粘着剤層(B2)の厚みは、20〜60μmであることが好ましい。20μm未満であると、凝集力が不足するために目標の粘着力を達成できなくなるおそれがある。60μmを超えると、粘着力が高くなりすぎるばかりか、基材から剥がす時に、粘着剤層の凝集破壊が生じるおそれがある。また、コストが高くなるおそれがある。20〜40μmであることがより好ましい。
上記粘着剤層(B2)を有するオーバーラミネート用フィルムは、更にセパレーター層(B3)を有するものであることが好ましい。上記セパレーター層(B3)は、フィルムを貼り付けるまで粘着剤層(B2)を保護するものであり、貼り付け時に剥離されるものである。この場合、上記オーバーラミネート用フィルムとしては、ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)、粘着剤層(B2)及びセパレーター層(B3)をこの順に積層したもの等を挙げることができる。
上記セパレーター層(B3)としては、例えば、上述したセパレーター層(A3)と同様のものを使用することができる。なかでも、環境面から、シリコーン樹脂で処理したポリプロピレン等のフィルム等を好適に用いることができる。
上記粘着剤層(B2)、セパレーター層(B3)は、従来公知の塗工方法等によって形成することができる。
上記オーバーラミネート用フィルムは、JIS K 7105に準拠する全光線透過率が80%以上であることが好ましい。このような特性を有する場合、既に印刷した印刷用フィルムの意匠を充分に視認することができる。80%未満であると、意匠性が損なわれるおそれがある。90%以上であることがより好ましい。上記ポリ塩化ビニル樹脂(3)に添加する顔料成分の量を0.5質量部以下とすること、等によって80%以上の全光線透過率を得ることができる。上記全光線透過率は、上記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)及び粘着剤層(B2)からなるオーバーラミネート用フィルムを用いて測定した値である。
本発明の積層フィルムは、印刷を行った上述した印刷用フィルムの印刷面上に、上述したオーバーラミネート用フィルムを積層したものである。従って、上記積層フィルムは、印刷適性や粘着物性に優れているため、屋内の壁装材(壁紙等)として好適に使用することができる。上記積層フィルムは、印刷を行った印刷用フィルムの印刷面上に、オーバーラミネート用フィルムの粘着剤層(B2)を公知の方法により貼付、積層することにより、製造することができる。上記積層フィルムとしては、上記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)、粘着剤層(B2)、ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)及び粘着剤層(A2)をこの順に積層したもの等を挙げることができる。
上記積層フィルムは、総厚みが240μm以下であることが好ましい。これにより、フィルムの燃焼する成分を低減できるため、良好な不燃性を得ることができ、防耐火性能試験において満足できる結果が得られる。上記総厚みは、積層フィルム全体の厚みであり、上記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)、粘着剤層(B2)、ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)及び粘着剤層(A2)を積層したものである場合は、(A1)、(A2)、(B1)及び(B2)の合計厚みである。上記総厚みは200μm以下であることがより好ましい。
以下、本発明の印刷用フィルム、オーバーラミネート用フィルム、積層フィルムの例を図1〜3を用いて説明する。
図1は、ポリ塩化ビニル系フィルム1、粘着剤層2及びセパレーター層3をこの順に積層した印刷用フィルムの概略図である。また、図2は、ポリ塩化ビニル系フィルム4、粘着剤層5及びセパレーター層6をこの順に積層したオーバーラミネート用フィルムの概略図である。上述した構成を有する印刷用フィルム、オーバーラミネート用フィルムであるため、印刷用フィルムは印刷適性及び粘着適性に優れ、オーバーラミネート用フィルムは粘着適性に優れている。更に、図3は、ポリ塩化ビニル系フィルム4、粘着剤層5、ポリ塩化ビニル系フィルム1に印刷を行ったフィルム7及び粘着剤層2をこの順に積層した積層フィルムの概略図である。これは印刷した印刷用フィルムのプリント面上に、オーバーラミネート用フィルムの粘着剤層(B2)側を積層したフィルムを示し、壁等の基材に粘着剤層2を貼付して使用することができる。
本発明の印刷用フィルムは、上記樹脂組成物(1)又は(2)から得られるポリ塩化ビニル系フィルム(A1)と、粘着剤層(A2)とを有するものであるため、印刷適性及び粘着物性に優れている。また、本発明のオーバーラミネート用フィルムは、上記樹脂組成物(3)から得られるポリ塩化ビニル系フィルム(B1)と、粘着剤層(B2)とを有するものであるため、粘着物性に優れている。また、上記樹脂組成物(1)、(2)、(3)は、カレンダー加工性に優れているものであり、カレンダー加工時においてプレートアウト、カスレ状の凹凸等の不具合の発生を防止することができる。更に、本発明の積層フィルムは、印刷を行った上記印刷用フィルムの印刷面上に、上記オーバーラミネート用フィルムを積層したものであるため、印刷適性及び粘着物性に優れている。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「質量部」、「質量%」を意味する。
実施例1〜10及び比較例1〜9
以下の方法により、印刷用フィルム、オーバーラミネート用フィルム、積層フィルムを作製し、評価を行った。
使用した市販品のポリエステル系可塑剤は、以下のとおりである。
ポリエステル系可塑剤(アジピン酸系)数平均分子量1200;「PN−7230」(旭電化工業社製)
ポリエステル系可塑剤(アジピン酸系)数平均分子量1900;「PN−280」(旭電化工業社製)
ポリエステル系可塑剤(アジピン酸系)数平均分子量2600;「PN−7535」(旭電化工業社製)
ポリエステル系可塑剤(アジピン酸系)数平均分子量3000;「PN−350」(旭電化工業社製)
〔粘着剤付き印刷用フィルムの作製〕
表1に示す配合内容にてPVCコンパウンドを作製し、ブレンダーにて15分間攪拌後、逆L型カレンダーロールにてシーティングした。厚み、仕様については、表2、3に示す。
粘着剤層は、紙セパレーター(住化加工紙社製「SLK・80WK」)のシリコン処理面にアクリル系粘着剤溶液(総研化学社製「SKダイン1506」100質量部に対して硬化剤0.3質量部添加した配合溶液)をコンマバーコーターにて塗工し、乾燥炉にて溶剤を乾燥させた後に20μmの粘着剤層を形成し、PVCフィルムを貼り合わせて、PVCフィルム側へ粘着剤層を転写し、紙セパレーターを付けた状態で、巻き取った。両耳部の不要部分を両耳スリットし、20m巻きのロールとして印刷用フィルムを得た。
〔印刷用フィルムの評価〕
(1)印刷適性
溶剤系インクジェットプリンター(セイコーインスツルメンツ社製「IP−6500」、エステル系ラクテート(乳酸)ソルベントインク)にてインク噴射量100〜400%のベタ印刷を行った。以下の方法により、インク吸収性、乾燥性、発色性を評価した。これらの評価は、フィルムのシーティング直後のサンプル、経時促進評価として60℃のギヤオーブン中に7日間放置したサンプルについて行った。
(インク吸収性)
○;インクが滲まない。
×;インクが滲む。
(乾燥性)
○;プリント20分後、プリント部分の上に裏面セパレーター面を接触させ、上から押さえてセパレーター面にインクが付かない。
×;インクが付く。
(発色性)
○;インクの濃度ムラが出ず、均一である。
×;インクの濃度ムラがある。
(2)粘着物性
(初期粘着力)
JIS Z0237に準拠。アルミ基材にインク噴射量200%のベタ印刷をしたフィルムを貼り付け、23±2℃、60%RHの環境下で24時間放置した後に引張試験(23±2℃、引張速度300mm/min)によって、粘着力、基材への糊残り状態を目視にて評価した。
目標水準;粘着力10N/25mm以上
○;基材への糊残りが発生しない。
×;基材への糊残りが発生する。
(経時粘着力)
JIS Z0237に準拠。粘着剤付きのフィルムをギヤオーブン60℃中に7日間放置し、取り出し後に溶剤系インクジェットプリンターでインク噴射量200%のプリントを行い、フィルムをアルミ板に貼り付け、23±2℃、60%RHの環境下で24時間放置した後に引張試験(23±2℃、引張速度300mm/min)によって、粘着力、基材への糊残り状態を目視にて評価した。
目標水準;粘着力 8N/25mm以上
○;基材への糊残りが発生しない。
×;基材への糊残りが発生する。
(3)カレンダー加工性
印刷用フィルムの作製時のカレンダー加工性に関して、プレートアウト、フィルム平滑性の2項目を下記の基準により評価した。
i)プレートアウト
○;カレンダーロールへのプレートアウトが発生しなかった。
×;カレンダーロールへのプレートアウトが発生した。
ii)フィルム平滑性
○;表面状態が均一で、平滑である。
×;表面にカスレ、温度不足により凹凸がある。
〔オーバーラミネート用フィルムの作製〕
表1に示す配合内容にてPVCコンパウンドを作製し、ブレンダーにて15分間攪拌後、逆L型カレンダーロールにてシーティングした。厚み、仕様については、表2、3に示す。
粘着剤層は、紙セパレーター(住化加工紙社製「SLK・80WK」)のシリコン処理面にアクリル系粘着剤溶液(総研化学社製「SKダイン1570」100質量部に対して硬化剤「L−45E」1.33質量部添加した配合溶液)をコンマバーコーターにて塗工し、乾燥炉にて溶剤を乾燥させた後に20μmの粘着剤層を形成し、PVCフィルムを貼り合わせて、PVCフィルム側へ粘着剤層を転写し、紙セパレーターを付けた状態で、巻き取った。両耳部の不要部分を両耳スリットし、20m巻きのロールとしてオーバーラミネート用フィルムを得た。
〔オーバーラミネート用フィルムの評価〕
(1)全光線透過率
JIS K 7105に準拠して、PVCフィルム及び粘着剤層からなるオーバーラミネート用フィルムの全光線透過率(%)を測定した。
(2)粘着物性
(粘着力)
JIS Z0237に準拠。インク噴射量200%のベタ印刷をしたフィルムの表面にオーバーラミネート用フィルムをラミネートし、23±2℃、60%RHの環境下で24時間放置した後に、プリント面とオーバーラミネートフィルム粘着剤層の層間の粘着力を引張試験(23±2℃、引張速度300mm/min)によって評価する。
目標水準;粘着力15N/25mm以上。
(3)カレンダー加工性
オーバーラミネート用フィルムの作製時のカレンダー加工性を、上記印刷用フィルムと同様の基準によって評価した。
〔積層フィルム(オーバーラミネート用フィルム/印刷用フィルム)の作製〕
得られたオーバーラミネート用フィルム及び印刷用フィルムを、ラミネーター機にて室温域でラミネートすることで、積層フィルムを得た。
〔積層フィルムの評価〕
(不燃性)
(財)日本建築総合試験所発行 防耐火性能試験・評価業務方法書4.10不燃性能試験・評価方法による評価において、以下i)、ii)、iii)を評価した。
i)加熱開始後20分間の総発熱量が、8MJ/m以下であること。
ii)加熱開始後20分後、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと。
○;裏面まで貫通する亀裂及び穴がない。
×;裏面まで貫通する亀裂及び穴がある。
iii)加熱開始後20分後、最高発熱速度が10秒以上継続して200KW/mを超えないこと。
〇;最高発熱速度が10秒以上継続して200KW/mを超えない。
×;最高発熱速度が10秒以上継続して200KW/mを超える。
〔施工性〕
(折れシワの型)
200mm角にカットした印刷用フィルムの紙セパレーターを剥離して、亜鉛メッキ鋼板に貼り付けて、直後にフィルムを基材から剥がす。この時にフィルム層に折れ型が残るかどうかを目視にて評価した。
○;折れ型が残らない。
×;折れ型が残る。
(曲面加工性)
高さ5mm、長さ100mm角、コーナー部50Rの3次曲面形状のプラスティック基材に200mm角の積層フィルムを貼り付けて、コーナー部での沿い適性を目視にて評価した。
○;コーナー部にて浮き、シワ入り等がなく基材に均一に密着している。
×;コーナー部にて浮き、シワ入り等がでる。
Figure 2008126639
Figure 2008126639
Figure 2008126639
表2、3から、実施例で得られた印刷用フィルムは、優れた印刷適性、粘着物性を有し、オーバーラミネート用フィルムは優れた粘着物性、全光線透過率を有していた。また、フィルム作製時において、優れたカレンダー加工性を有していた。更に、実施例で得られた積層フィルムは、不燃性、施工性に優れていた。一方、比較例で得られたものは、これらすべての特性が良好なものは得られなかった。
本発明の印刷用フィルム、オーバーラミネート用フィルム、積層フィルムは、オーバーラミネート用フィルムは、屋内の壁装材(壁紙等)として好適に使用することができる。
本発明の印刷用フィルムの概略図の一例である。 本発明のオーバーラミネート用フィルムの概略図の一例である。 本発明の積層フィルムの概略図の一例である。
符号の説明
1、4 ポリ塩化ビニル系フィルム
2、5 粘着剤層
3、6 セパレーター層
7 ポリ塩化ビニル系フィルム1に印刷を行ったフィルム

Claims (12)

  1. ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)及び粘着剤層(A2)を有する印刷用フィルムであって、
    前記ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)は、平均重合度1000〜1400のポリ塩化ビニル樹脂(1)100質量部に対して数平均分子量1000〜3000のポリエステル系可塑剤(1)を20〜40質量部配合した樹脂組成物(1)、又は、平均重合度700〜1200のポリ塩化ビニル樹脂(2)100質量部に対して数平均分子量380〜2000の可塑剤(2)を15〜35質量部配合した樹脂組成物(2)を使用して得られるものであり、
    前記印刷用フィルムは、溶剤系インクを用いて印刷が行われるもので、かつ、屋内の壁装材用として使用されるものである
    ことを特徴とする印刷用フィルム。
  2. 印刷の方法は、溶剤系インクジェット印刷法である請求項1記載の印刷用フィルム。
  3. ポリ塩化ビニル系フィルム(A1)の厚みは、40〜180μmである請求項1又は2記載の印刷用フィルム。
  4. 粘着剤層(A2)は、アクリル系粘着剤を含有するものである請求項1、2又は3記載の印刷用フィルム。
  5. 粘着剤層(A2)側に、更にセパレーター層(A3)を有する請求項1、2、3又は4記載の印刷用フィルム。
  6. ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)及び粘着剤層(B2)を有するオーバーラミネート用フィルムであって、
    前記ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)は、平均重合度700〜1300のポリ塩化ビニル樹脂(3)100質量部に対して数平均分子量380〜3000の可塑剤(3)を15〜40質量部配合した樹脂組成物(3)を使用して得られるもので、かつ、
    印刷を行った請求項1、2、3、4又は5記載の印刷用フィルムの印刷面上に貼付して使用されるものである
    ことを特徴とするオーバーラミネート用フィルム。
  7. JIS K 7105に準拠する全光線透過率が80%以上である請求項6記載のオーバーラミネート用フィルム。
  8. ポリ塩化ビニル系フィルム(B1)の厚みは、40〜160μmである請求項6又は7記載のオーバーラミネート用フィルム。
  9. 粘着剤層(B2)は、アクリル系粘着剤を含有するものである請求項6、7又は8記載のオーバーラミネート用フィルム。
  10. 粘着剤層(B2)側に、更にセパレーター層(B3)を有する請求項6、7、8又は9記載のオーバーラミネート用フィルム。
  11. 印刷を行った請求項1、2、3、4又は5記載の印刷用フィルムの印刷面上に、請求項6、7、8、9又は10記載のオーバーラミネート用フィルムを積層したことを特徴とする積層フィルム。
  12. 総厚みが240μm以下である請求項11記載の積層フィルム。
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