JP2008125467A - 魚釣用電動リール - Google Patents

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Abstract

【課題】スプールのフリー性能を良好に保ちつつ、強負荷下での巻き取り操作時であってもクラッチON状態を維持でき、また、歯車の歯面を傷付けることなくクラッチの切換操作ができる回転性能が良好な魚釣用電動リールの提供を目的としている。
【解決手段】本発明の一実施形態では、駆動モータ8および手動ハンドル6による巻き取り駆動時に係止突部7hと当接する凹状係合部41bの係合面74に軸方向移動抑止部73を形成し、この軸方向移動抑止部73により巻き取り駆動時におけるクラッチ連結部材41の軸方向移動を規制して凹状係合部41bからの係止突部7hの離脱を抑制する。そのため、強負荷下での巻き取り操作時であってもクラッチON状態を維持でき、凹状係合部41bと係止突部7hとの係合状態が外れて巻き取り不能になる事態を防止できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールを回転駆動する駆動モータを備えると共に、リール本体の一側に設けた手動ハンドルの回転操作でスプールを巻取り駆動する手動・電動併用型の魚釣用電動リールに関する。
通常、魚釣用電動リールは、リール本体に設けられた駆動モータの回転駆動力を、遊星歯車機構(減速機構)を介してスプールに伝達するよう構成されている。一般的に、動力伝達経路には、スプールを釣糸巻取り状態と釣糸放出状態(スプールフリー状態)の両状態に切り換える(スプールに動力を伝達するクラッチON状態とスプールへの動力の伝達を遮断するクラッチOFF状態とに切り換える)クラッチ機構が配設されている。また、リール本体には、駆動モータによる電動駆動だけではなく、手動操作でスプールの巻取り駆動ができるように手動ハンドルが設けられており、この手動ハンドルによって入力された巻取り駆動力は、前記動力伝達経路に設けられたクラッチ機構を介してスプールに伝達されるようになっている。
ところで、魚釣用電動リールでは、前述したように、スプールの動力伝達経路に遊星歯車を備えた遊星歯車機構が介在されているため、クラッチ機構を釣糸放出状態(スプールフリー状態)に切り換えても(クラッチOFF)、遊星歯車等の一部の歯車もスプールと一緒に連動回転してしまい、歯車の噛み合いによる回転摩擦抵抗が発生してフリー性能が劣り、仕掛けを速やかに繰出せない課題が残されていた。
そこで、このような課題を解決すべく、特許文献1には、駆動モータの駆動連結機構を手動ハンドルからスプールへの駆動連結機構中に直列に介在させ、手動ハンドル連結機構とスプールとの連結を遮断してスプールの回転摩擦抵抗を少なくした魚釣用電動リールが開示されている。
特開2002−145号
しかしながら、特許文献1に開示されている魚釣用電動リールの動力伝達機構は、クラッチON状態とクラッチOFF状態との間を切り換える際に歯面同士が噛み合った状態のまま一方の歯車が軸方向に移動される構成であるため、クラッチ切換操作の繰り返しにより歯面が傷付いてしまい、回転性能が低下してしまうという問題がある。
また、一般に、このような動力伝達構成では、駆動歯車から動力が伝達されるピニオンとスプール軸に形成されたクラッチ係合部とが係合するクラッチON状態がバネの付勢力により維持されるため、例えば強負荷下での巻き取り操作時にスプール軸のクラッチ係合部からピニオンが軸方向に離間移動し易く、最悪の場合、クラッチ係合部とピニオンとの係合状態が外れて巻き取り不能となる場合もある。
本発明は、前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、スプールのフリー性能を良好に保ちつつ、強負荷下での巻き取り操作時であってもクラッチON状態を維持でき、また、歯車の歯面を傷付けることなくクラッチの切換操作ができる回転性能が良好な魚釣用電動リールを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールを駆動モータまたは手動ハンドルにより巻き取り回転駆動可能にするとともに、前記スプールに動力を伝達する動力伝達状態と前記スプールへの動力の伝達を遮断する動力遮断状態とに切り換えるためのクラッチ機構を備える魚釣用リールにおいて、前記駆動モータまたは手動ハンドルにより回転する回転体と、回転体に回り止め嵌合される軸方向に移動可能なクラッチ連結部材とを備え、前記クラッチ連結部材の一側に形成した凹状係合部を前記スプールと一体回転する係止突部に係脱可能にするとともに、前記駆動モータおよび手動ハンドルによる巻き取り駆動時に前記係止突部と当接する前記凹状係合部の係合面に軸方向移動抑止部を形成し、この軸方向移動抑止部により巻き取り駆動時における前記クラッチ連結部材の軸方向移動を規制して前記凹状係合部からの前記係止突部の離脱を抑制することを特徴とする。
本発明によれば、回転体に回り止め嵌合される軸方向に移動可能なクラッチ連結部材を設け、このクラッチ連結部材の一側に形成した凹状係合部をスプールと一体回転する係止突部に係脱可能にしているため、例えば回転体が歯車の噛み合いを伴っている場合でも、クラッチ連結部材の凹状係合部とスプール側の係止突部との係合状態が解除されたクラッチOFF状態においてはスプールが歯車と一緒に連動回転することはなく、したがって、歯車の噛み合いによる回転摩擦抵抗によりスプールのフリー性能が悪化してしまうといった事態を防止できる。すなわち、上記構成によればスプールのフリー性能を良好に保つことができる。また、このような構成により、クラッチON状態(動力伝達状態)とクラッチOFF状態(動力遮断状態)との間を切り換える際に歯面同士が噛み合った状態のまま一方の歯車が軸方向に移動されるといったこともないため、歯車の歯面を傷付けることなくクラッチの切換操作ができ、良好な回転性能を維持することができる。
また、本発明によれば、駆動モータおよび手動ハンドルによる巻き取り駆動時に係止突部と当接する凹状係合部の係合面に軸方向移動抑止部を形成し、この軸方向移動抑止部により巻き取り駆動時におけるクラッチ連結部材の軸方向移動を規制して凹状係合部からの係止突部の離脱を抑制するため、強負荷下での巻き取り操作時であってもクラッチON状態を維持でき、クラッチの係合状態(凹状係合部と係止突部との係合状態)が外れて巻き取り不能になる事態を防止できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1から図7は、本発明に係る魚釣用電動リールの一実施形態を示しており、図1は、内部構造を示した断面図、図2及び図3は、図1の主要部を拡大して示す図であり、図2は、動力伝達状態(クラッチON)を示す図、図3は、動力遮断状態(クラッチOFF)を示す図、図4は図2のC−C線に沿う断面図、図5は図4のI−I線に沿う断面図、図6は図1のA−A線に沿う部分断面図、そして、図7は、図1のB−B線に沿う部分断面図である。
本実施形態の魚釣用電動リール1は、左右のフレーム3a,3bに外側板4a,4bを取着して構成されるリール本体5を備えている。リール本体5を構成する一方の側板(右側板4b)側には、巻取り操作される手動ハンドル6が設けられており、リール本体5を構成する左右のフレーム3a,3b間には、釣糸が巻回されるスプール7が回転可能に支持されている。また、前記スプール7の前方側における左右のフレーム間には、駆動モータ8が保持されており、前記スプール7は、前記手動ハンドル6の巻取り操作、及び駆動モータ8の回転駆動によって、後述する動力伝達機構を介して釣糸巻取り方向に回転駆動される。
前記スプール7は、釣糸が巻回される釣糸巻回胴部7aを備えており、その両端には、巻回される釣糸を規制するフランジ7b,7cが形成されている。また、スプール7は、スプール軸7sに固着されており、スプール軸7sの両端側が、各フレーム3a,3bに対して軸受10を介して支持されることで、フレーム間に回転可能に支持されている。さらに、スプール軸7sの右側板側の端部7jには、後述するクラッチ機構のクラッチ連結部材41の係合凹部41aと係脱可能に係合する断面円形状のロッド状の係止突部7hが形成されている。
前記スプール7には、動力伝達機構12を介して、前記手動ハンドル6及び駆動モータ8からの回転駆動力が入力されるようになっている。この場合、動力伝達機構12は、駆動モータ8の回転駆動を減速する遊星歯車機構15、及び動力伝達機構12における動力伝達を、動力伝達状態と動力遮断状態に切り換えるクラッチ機構18を備えた構成となっている。以下、これら動力伝達機構12、遊星歯車機構15及びクラッチ機構18の構成について説明する。
本実施形態の動力伝達機構12は、リール本体5の手動ハンドル6が装着される側の右フレーム3b側に集約して設置されており、前記手動ハンドル6を回転可能に支持するハンドル軸6a、ハンドル軸6aに装着される駆動歯車6b、駆動歯車6bに噛合すると共に前記遊星歯車機構15に連結される連結歯車20、遊星歯車機構15に噛合する第1回転体35、スプールに回転駆動力を与える第2回転体39、及び各回転体35,39間に巻回されるベルト50(歯付きベルトであることが好ましい)を備えている。
なお、前記連結歯車20は、後述する支持ケース80と右外側板4bとの間で、軸受21a,21bを介して回転自在に支持される支軸21に回り止め固定されている。また、前記ハンドル軸6aと駆動歯車6bとの間には、公知のドラグ機構9が配設されており、ハンドル軸6a上に設置されたドラグノブ9aを回転操作することで、スプール7の回転に所望の制動力が付与されるようになっている。
前記遊星歯車機構15は、遊星歯車によって駆動モータ8の回転駆動力を減速するように構成されており、駆動モータ8の駆動軸8aに並設される第1太陽歯車30及び第2太陽歯車31と、これらにそれぞれ噛合する第1遊星歯車32及び第2遊星歯車33を備えている。この場合、第1太陽歯車30は駆動軸8aに固定され、第2太陽歯車31は、フリー回転可能となっている。各遊星歯車32,33は、右フレーム3bに回転自在に支持された第1回転体35に形成される内歯35aに噛合している。そして、第1遊星歯車32を支持する第1キャリヤ32aは、前記第2太陽歯車31に連結固定され、前記第2遊星歯車33を支持する第2キャリヤ33aは、右外側板側に向けて突出する前記支軸21と一体化されて前記連結歯車20に連結固定されている。
前記ハンドル軸6aには、逆転防止機構6cが設けられており、駆動モータ8が回転駆動された際、手動ハンドル6の連動回転を阻止するようになっている。なお、本実施形態の逆転防止機構6cは、ハンドル軸6aに装着される逆転防止用ラチェットとして構成されているが、一方向クラッチによって構成しても良い。また、前記駆動モータ8の駆動軸8aの左側板側の突出部分には、手動ハンドル6を巻取り操作した際に空回りしないように、かつスプール7側に動力が伝達されるように一方向クラッチ8dが装着されている。
前記遊星歯車機構15に噛合する第1回転体35の回転駆動力は、前記スプール7と同軸上に設置され、リール本体である右フレーム3bに回転自在に支持された第2回転体39に伝達されるようになっており、両者間における回転駆動力の伝達は、動力伝達用のベルト50を介して行なわれるようになっている。すなわち、第1回転体35、及び第2回転体39の外周面には、夫々前記ベルト50の内側に連続形成される歯(凹部)50aが嵌り込む凹凸35e及び39eが形成されており、この部分にベルト50を巻回することで、動力伝達するように構成されている(図6および図7参照)。
本実施形態における第2回転体39は、スプール側に円形の凹所39aが形成されており、その周壁の内面と右フレーム3bに突出形成された円筒部3dとの間に設置される軸受39bによって、右フレーム3bに回転可能に支持されている。すなわち、第2回転体39の支持部となる軸受39bの径方向内側に、クラッチ機構18のクラッチ連結部材41の係合部41aが重合して配設されるよう構成されている。
これにより、端部7jに係止突部7hを有するスプール軸7s方向の短縮化が可能となり、リール本体5の小型・コンパクト化を図ることが可能となる。なお、上記した係合凹部41aは、少なくともその一部が軸受39bに対して重合していれば良い。すなわち、第2回転体39に凹所を形成し、この部分に係合凹部41aの少なくとも一部が位置するような構成であっても良い。
また、本実施形態では、右フレーム3bと右外側板4bとの間に、右フレーム3bに取着される支持ケース(セットプレート)80が設置されている。この支持ケース80の内部には、前記動力伝達機構12が収容されており、好ましくは、駆動音が大きい部材である遊星歯車機構15(遊星歯車32,33)、及びこれらが噛合する第1回転体35を収容するものであれば良く、更には、第2回転体39、及びベルト50が収容されている。このため、前記第1回転体35は、支持ケース80と、右フレーム3bとの間の収容空間内で、夫々軸受36a,36bを介して回転可能に支持されている。
前記クラッチ機構18は、スプール軸7sと同軸上で、右フレーム3b及び右側板4b間に配設される支軸40と、この支軸40を囲繞し一対の軸受42を介して右フレーム3b及び右側板4b間に回転可能、かつ軸方向に移動可能に設置されるクラッチ連結部材41と、このクラッチ連結部材41に係合する作動部材44と、作動部材44と当接してクラッチ連結部材41を軸方向に移動させるクラッチ切換部材45と、クラッチ切換部材45を駆動するためにスプール7の後方の側板4a,4b間に上下可能に設けられた操作レバー46とを備えている。なお、前記第2回転体39の中心部分には、クラッチ連結部材41が軸方向に移動可能に回り止め嵌合されている。
前記クラッチ連結部材41のスプール7側の端面(一側)には、スプール軸7sの外周から径方向外方に両端部が突出形成されて成るロッド状(断面円形)の係止突部7hに嵌合する凹状係合部41bが形成されている。この凹状係合部41bは、図4および図5に明確に示されるように、クラッチ連結部材41の端面で係合凹部41aの内周面から径方向外側へと延び(本実施形態ではクラッチ連結部材41の外周面に達してこれを貫いている)且つ係合凹部41aの周方向に180度離間して対向する一対の凹状溝として形成されており、クラッチ連結部材41の係合凹部41aとスプール軸7sの端部7jとが係合するクラッチON状態でロッド状の係止突部7hの両端部を受け入れるようになっている。そして、この時、クラッチ連結部材41とスプール軸7sとが回り止め嵌合された状態となり、クラッチ連結部材41が第2回転体39によって回転駆動することで、スプール7がスプール軸7sを介して一体回転する。
なお、係止突部7hは、クラッチ連結部材41とスプール7とが一体回転するように動力伝達部としての機能を備えたものであれば良く、例えば、断面非円形状の凹部、凸部、凹凸部等によって構成される。また、ロッド状の係止突部7hは、スプール軸7sの端部に形成した軸方向と直交する孔に回転可能に抜け止め保持するように構成することにより、クラッチ連結部材41の凹状係合部41bとの係合時に抵抗が軽減されて係合し易くなる。また、係止突部7hは、ロッド状の係合部に代えて、スプール軸7sを断面非円形状(断面が略小判形状)に形成することにより構成しても良い。
また、各凹状係合部41bには、駆動モータ8および手動ハンドル6による巻き取り駆動時(図5中に矢印で示される方向にクラッチ連結部材41が回転するとき)に係止突部7hと当接するその係合面74に、すなわち、クラッチ連結部材41の回転方向で対向する凹状係合部41bの一対の面のうち巻き取り駆動時に係止突部7hと当接する一方の面74に、巻き取り駆動時におけるクラッチ連結部材41の軸方向移動を規制して凹状係合部41bからの係止突部7hの離脱を抑制する軸方向移動抑止部73が形成されている。具体的に、この軸方向移動抑止部73は、図4および図5に明確に示されるように、スプール軸と対向する凹状係合部41bの開口(係止突部7hの挿入口)を狭めるように傾斜するテーパ形状部として形成されている。更に具体的には、軸方向移動抑止部73は、外端(スプール側端部)に向かうにしたがって係合面74と対向する凹状係合部41bの他方側の対向面75へと徐々に近づくように延在し且つスプール7側から見て凹状係合部41bと係合する係止突部7hの外周縁部の一部を覆い隠す(図5参照)ように凹状係合部41bの開口側から支持する外端斜面部73aと、内端(スプール側と反対側の端部)に向かうにしたがって対向面75から離れるように延在し且つ凹状係合部41bをその内奥部でテーパ状に広げる内端斜面部73bとを有している。この場合、外端斜面部73aは、巻き取り駆動時の巻き取り力に伴って係止突部7hを凹状係合部41b内へと押し込む押圧力(抜け抑止力)を係止突部7hに対して作用させる。
なお、軸方向移動抑止部73の傾斜面は、巻き取り駆動時に係止突部7hと当接しながら端部7j外周を係合凹部41a内へと誘導案内するという機能も有している。なお、係合面74と対向する対向面75を傾斜面として形成しているが、巻き取り時の軸方向移動抑止の機能上、傾斜面に形成する必要はない。
また、クラッチ連結部材41に係合する前記作動部材44は、クラッチ連結部材41の外周で支持ケース80の外側に配置された円周溝41cに係合されている。また、図4に明確に示されるように、作動部材44は、クラッチ連結部材41の両側で延びるその一対の延在部が支持ケース80と右外側板4bとの間に架設された支持軸90に対して軸方向に移動可能に支持されており、右外側板4b側との間に介挿された付勢バネ91によりスプール7側に向けて付勢された状態でクラッチ切換部材45の支持環体45bに常時当接されている。すなわち、付勢バネ91は、クラッチ連結部材41の凹状係合部41bをスプール軸7sの係止突部7hに対して係合させる動力伝達状態の方向へと作動部材44を常時付勢している。
また、作動部材44と当接してクラッチ連結部材41を軸方向に移動させるためのクラッチ切換部材45には、その支持環体45b(作動部材44を支持する支持面)上に、作動部材44を軸方向に移動させてクラッチ連結部材41の凹状係合部41bとスプール軸7sの端部7jに形成した係止突部7hとの係合状態を解除させるための一対のカム突起49が周方向に略180度離間した位置関係で設けられている。
次に、上記した動力伝達機構12による、手動ハンドル6及び駆動モータ8の駆動力の動力伝達経路について説明する。
クラッチ連結部材41の凹状係合部41bと係止突部7hとが係合した動力伝達状態で、手動ハンドル6を巻取り操作すると、その回転駆動力は、駆動歯車6b、連結歯車20及び支軸21(第2キャリヤ33a)を介して遊星歯車機構15に入力される。そして、遊星歯車機構15に入力された回転駆動力は、第2太陽歯車31、第1キャリヤ32a、及び一方向クラッチ8dによって固定状態にある第1太陽歯車30の回りを公転しながら自転する第1遊星歯車32を介して、減速された状態で第1回転体35に伝達される。
この第1回転体35の回転方向は、図5及び図6において、反時計回り方向であり、前記ベルト50を介して第2回転体39を、同様に反時計回り方向に回転させる。これにより、前記スプール7は、第2回転体39に回り止めされるクラッチ連結部材41を介して釣糸巻取り方向に回転駆動される。
一方、クラッチ連結部材41の凹状係合部41bと係止突部7hとが係合した動力伝達状態で、駆動モータ8を回転駆動すると、第1太陽歯車30は、図6において、時計回り方向に回転駆動され、この回転駆動力により、第1キャリヤ32aは時計回り方向に回転駆動される。このとき第2太陽歯車31も時計回り方向に回転駆動され、これに伴って第2キャリヤ33aも時計回り方向に回転駆動しようとするが、第2キャリヤ33aは、連結歯車20を介して、駆動歯車6bに装着された逆転防止機構6cによって時計回り方向に回転することはできず、結果として、第2遊星歯車33は反時計回り方向に自転する。これにより、第1回転体35は、各第2遊星歯車33の自転によって減速された状態で反時計回り方向に回転駆動される。
そして、第1回転体35の反時計回り方向の回転は、上記した手動ハンドル6の場合と同様、ベルト50を介して第2回転体39を反時計回り方向に回転させ、前記スプール7は、第2回転体39に回り止めされるクラッチ連結部材41を介して釣糸巻取り方向に回転駆動される。
いずれにしても、動力伝達状態では、図4および図5に示されるように、巻き取り駆動時におけるクラッチ連結部材41の軸方向移動すなわち凹状係合部41bからの係止突部7hの離脱が、軸方向移動抑止部73によって、特に、巻き取り駆動時の巻き取り力に伴って係止突部7hを凹状係合部41b内へと押し込む押圧力(抜け抑止力)を係止突部7hに対して作用させる外端斜面部73aによって規制されるため、確実に巻き取り動作を行なうことができる。つまり、巻き取り駆動時のクラッチ連結部材41の凹状係合部41bがスプール軸7sの係止突部7hから離間するのを抑止することができる。
次に、上記したクラッチ機構18により動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換える動作について説明する。
まず、図2に示される状態にクラッチ切換部材45が位置されている場合には、バネ91の付勢力によりクラッチ連結部材41の凹状係合部41bとスプール軸7sの係止突部7hとが係合した動力伝達状態(クラッチON)となる。この状態から、操作レバー46を介してクラッチ切換部材45を動作させると、作動部材44がクラッチ切換部材45のカム突起49に乗り上がり、これにより、作動部材44は、バネ91の付勢力に抗してスプール7から離れるように軸方向に移動する。これにより、クラッチ連結部材41の凹状係合部41bがスプール軸7sの係止突部7hから離脱し、動力遮断状態(クラッチOFF)となる。
以上説明したように、本実施形態では、回転体39に回り止め嵌合される軸方向に移動可能なクラッチ連結部材41を設け、このクラッチ連結部材41の一側に形成した凹状係合部41bをスプール7と一体回転する係止突部7hに係脱可能にしているため、上記構成のように回転体39が歯車の噛み合いを伴っている場合でも、クラッチ連結部材41の凹状係合部41bとスプール7側の係止突部7hとの係合状態が解除されたクラッチOFF状態においてはスプール7が歯車と一緒に連動回転することはなく、したがって、歯車の噛み合いによる回転摩擦抵抗によりスプール7のフリー性能が悪化してしまうといった事態を防止できる。また、このような構成により、クラッチON状態(動力伝達状態)とクラッチOFF状態(動力遮断状態)との間を切り換える際に歯面同士が噛み合った状態のまま一方の歯車が軸方向に移動されるといったこともないため、歯車の歯面を傷付けることなくクラッチの切換操作ができ、良好な回転性能を維持することができる。
また、本実施形態では、駆動モータ8および手動ハンドル6による巻き取り駆動時に係止突部7hと当接する凹状係合部41bの係合面74に軸方向移動抑止部73を形成し、この軸方向移動抑止部73により巻き取り駆動時におけるクラッチ連結部材41のスプールから離間する方向の軸方向移動を規制して凹状係合部41bからの係止突部7hの離脱を抑制するため、強負荷下での巻き取り操作時であってもクラッチON状態を維持でき、クラッチの係合状態(凹状係合部41bと係止突部7hとの係合状態)が外れて巻き取り不能になる事態を防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、巻き取り駆動時に係止突部7hと当接する凹状係合部41bの係合面74に軸方向移動抑止部73を形成し、この軸方向移動抑止部73により巻き取り駆動時におけるクラッチ連結部材41の軸方向移動を規制して凹状係合部41bからの係止突部7hの離脱を抑制するように構成されていれば良く、したがって、例えば図8および図9に示されるように、軸方向移動抑止部73を係止突部7hと係合可能(クラッチ連結部材41が軸方向に移動しないように係止突部7hを保持可能)な円弧面状の凹部95として形成しても良く、また、上述した動力伝達機構、遊星歯車機構、クラッチ機構の構成、及びその配置態様については適宜変形することが可能である。
本発明の一実施形態に係る魚釣用電動リールの内部構造を示す断面図。 図1の主要部を拡大して示す図であり、動力伝達状態(クラッチON)を示す図。 図1の主要部を拡大して示す図であり、動力遮断状態(クラッチOFF)を示す図。 図2のC−C線に沿う断面図。 図4のI−I線に沿う断面図。 図1のA−A線に沿う部分断面図。 図1のB−B線に沿う部分断面図。 変形例に係わる図4に対応する断面図。 図8のP部拡大図。
符号の説明
1 魚釣用リール
5 リール本体
6 ハンドル
7 スプール
7h 係止突部
8 駆動モータ
18 クラッチ機構
35,39 回転体
41 クラッチ連結部材
41b 凹状係合部
73 軸方向移動抑止部
74 係合面

Claims (1)

  1. リール本体に回転自在に支持されたスプールを駆動モータまたは手動ハンドルにより巻き取り回転駆動可能にするとともに、前記スプールに動力を伝達する動力伝達状態と前記スプールへの動力の伝達を遮断する動力遮断状態とに切り換えるためのクラッチ機構を備える魚釣用リールにおいて、
    前記駆動モータまたは手動ハンドルにより回転する回転体と、回転体に回り止め嵌合される軸方向に移動可能なクラッチ連結部材とを備え、前記クラッチ連結部材の一側に形成した凹状係合部を前記スプールと一体回転する係止突部に係脱可能にするとともに、前記駆動モータおよび手動ハンドルによる巻き取り駆動時に前記係止突部と当接する前記凹状係合部の係合面に軸方向移動抑止部を形成し、この軸方向移動抑止部により巻き取り駆動時における前記クラッチ連結部材の軸方向移動を規制して前記凹状係合部からの前記係止突部の離脱を抑制することを特徴とする魚釣用電動リール。
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