JP2008125430A - 魚釣用リール - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチの切換操作性に優れたコンパクトな魚釣用リールの提供を目的としている。
【解決手段】本発明の一実施形態では、クラッチ連結部材41を軸方向に移動させることによりスプール7に対する動力伝達駆動経路を動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換え制御する作動部材44を設け、クラッチ連結部材41をスプール7側のクラッチ係合部7hから離脱させる動力遮断状態の方向へと作動部材44をバネ82で付勢するとともに、クラッチ切換部材45の操作により作動部材44をバネ82の付勢力に抗して移動させることにより、クラッチ連結部材41をクラッチ係合部7hに対して強制的に係合させて動力伝達状態を維持するようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールに動力を伝達するクラッチON状態と前記スプールへの動力の伝達を遮断するクラッチOFF状態とに切り換えるためのクラッチ機構を備えた魚釣用リールに関する。
リール本体に回転自在に支持されたスプールに動力を伝達するクラッチON状態と前記スプールへの動力の伝達を遮断するクラッチOFF状態とに切り換えるためのクラッチ機構は従来から良く知られている。このようなクラッチ機構は、例えば、駆動歯車に噛合するピニオンと係合し且つスプール側へバネ付勢されたクラッチ板と、クラッチ板を介してピニオンをスプール軸に形成されたクラッチ係合部に係合させる係合位置とクラッチ係合部から離脱させる離脱位置とに切換操作するためのクラッチ切換部材とを有しており、ピニオンが前記係合位置に位置されることにより駆動歯車からの動力がスプールに伝達されるクラッチON状態となり、また、ピニオンが前記離脱位置に位置されることにより駆動歯車からの動力がスプールに伝達されないクラッチOFF状態となる。
ところで、このようなクラッチ機構を備えた魚釣用リールは、クラッチON状態がバネの付勢力により維持されているため、実釣時における釣糸巻き取り操作時(クラッチON状態の時)に、ピニオンとスプール軸のクラッチ係合部とに加わる負荷、クラッチ係合部の形態、ピニオンと駆動歯車との捩れ角度の設定等の影響により、あるいは、強負荷下での巻き取り操作時にスプール軸のクラッチ係合部からピニオンが軸方向に離間移動することにより、クラッチ係合部とピニオンとの係合状態が外れてしまい巻き取り不能になったり、駆動歯車とピニオンとの噛合状態が悪化してこれらの摩耗を促進させてしまうといった問題を伴っていた。
そこで、駆動歯車に対するピニオンの噛合状態が強負荷巻き取り時においても変化しないように、また、釣り糸巻き取り状態のクラッチON時にピニオンが軸方向に移動しないように、クラッチ切換部材に規制部を形成し、この規制部をピニオンと係合するクラッチ板に対してクラッチON時に当て付けることにより、クラッチ板を介してピニオンの軸方向移動を強制的に規制して、クラッチ係合部とピニオンとの係合状態が外れることを防止する構造が特許文献1で提案されている。
特開平9−47196号公報
しかしながら、特許文献1では、クラッチON状態からクラッチOFF状態への切換操作時に、クラッチ切換部材を所定量だけ移動させてクラッチ板と規制部との当接状態(ピニオンの軸方向の移動規制)を解除し、その後、更にクラッチ切換部材を移動させることによりクラッチ切換部材のカム面の作用でクラッチ板をバネの付勢力に抗して移動させ、ピニオンとクラッチ係合部との係合状態を解除する(ピニオンを前記離脱位置へ移動させる)構造であるため、クラッチON状態からクラッチOFF状態への移行に要するクラッチ切換部材の移動ストロークが長くなり、クラッチの切換操作性が劣るとともに、リール本体が大型化してしまうといった問題がある。
また、特許文献1では、クラッチOFF状態からクラッチON状態への切換操作時に、クラッチ切換部材の移動に伴ってクラッチ板がバネの付勢力によりスプール側に移動することにより、クラッチ板を介してピニオンの凹部がスプール軸のクラッチ係合部の凸部と嵌合(係合)する構造であるため、これらの凹凸部が正確に位置合わせされない(嵌合されない)、いわゆる乗り上がり現象が生じる場合もあり、その場合には、クラッチ切換部材の移動中にクラッチ切換部材の規制部がクラッチ板に衝突し或いは食い込んでしまい、クラッチ切換部材のそれ以上の移動が困難になったり、クラッチ切換操作をスムーズに行なえなかったりするといった不都合が生じる虞がある。
本発明は、前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、クラッチの切換操作性に優れたコンパクトな魚釣用リールを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールに動力を伝達する動力伝達状態と前記スプールへの動力の伝達を遮断する動力遮断状態とに切り換えるためのクラッチ機構を備えるとともに、ハンドルにより巻き取り駆動される駆動歯車と噛合するピニオンを前記クラッチ機構に係合させ、リール本体に設けられたクラッチ切換部材の操作により前記ピニオンを軸方向へ移動させて前記スプールと一体回転するクラッチ係合部に係脱させる作動部材を備えた魚釣用リールにおいて、前記ピニオンを前記クラッチ係合部から離脱させる動力遮断状態の方向へと前記作動部材をバネ付勢するとともに、前記クラッチ切換部材の操作により前記作動部材をバネの付勢力に抗して移動させることにより、前記ピニオンをクラッチ係合部に対して強制的に係合させて動力伝達状態を維持することを特徴とする。
また、本発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールを駆動モータまたは手動ハンドルにより巻き取り回転駆動可能にするとともに、前記スプールに動力を伝達する動力伝達状態と前記スプールへの動力の伝達を遮断する動力遮断状態とに切り換えるためのクラッチ機構を備える魚釣用リールにおいて、前記駆動モータまたは手動ハンドルにより回転する回転体と、回転体に回り止め嵌合される軸方向に移動可能なクラッチ連結部材と、リール本体に設けられたクラッチ切換部材の操作によりクラッチ連結部材を軸方向へ移動させて前記スプールと一体回転するクラッチ係合部に係脱させる作動部材とを備え、前記クラッチ連結部材を前記クラッチ係合部から離脱させる動力遮断状態の方向へと前記作動部材をバネ付勢するとともに、前記クラッチ切換部材の操作により前記作動部材をバネの付勢力に抗して移動させることにより、前記クラッチ連結部材をクラッチ係合部に対して強制的に係合させて動力伝達状態を維持することを特徴とする。
本発明によれば、ピニオンまたはクラッチ連結部材を軸方向に移動させることによりスプールに対する動力伝達駆動経路を動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換え制御する作動部材を設け、ピニオンまたはクラッチ連結部材をスプール側のクラッチ係合部から離脱させる動力遮断状態の方向へと前記作動部材をバネ付勢するとともに、クラッチ切換部材の操作により前記作動部材をバネの付勢力に抗して移動させることにより、ピニオンまたはクラッチ連結部材をクラッチ係合部に対して強制的に係合させて動力伝達状態を維持するようになっているため、すなわち、作動部材に対するバネ付勢の方向が前述した特許文献1をはじめとする従来技術の構成と逆であり、バネの付勢力ではなくクラッチ切換部材の操作に伴う作動部材によりクラッチON状態(動力伝達状態)が強制的に維持されるため、クラッチ切換部材に規制部を形成しなくても、駆動歯車に対するピニオンの噛合状態が強負荷巻き取り時において変化することを防止できるとともに、釣り糸巻き取り状態のクラッチON時にピニオンまたはクラッチ連結部材が軸方向に移動することを防止でき、強負荷巻き取り操作時におけるクラッチ外れ等の前述した従来技術の問題点を効果的に解消することができる。
すなわち、クラッチ切換部材に規制部を形成しなくて済むため、クラッチOFF状態(動力遮断状態)からクラッチON状態(動力伝達状態)への切換操作時におけるクラッチ切換部材の移動中にクラッチ切換部材の規制部がクラッチ板に衝突し或いは食い込むといった不具合が解消されるとともに、クラッチ切換部材の移動ストロークの増加も抑制でき、したがって、クラッチの切換操作性を向上させることができるとともに、リール本体の小型化を図ることができる。また、クラッチOFF状態へ向けてバネの付勢力が働いているため、クラッチON状態からクラッチOFF状態への切換操作を円滑に行なうことができる。また、クラッチOFF状態からクラッチON状態への切換操作を、バネ力ではなく作動部材を強制的に移動させて行なう構成であるため、実釣時の塩分やゴミ付着等で作動が不安定な状況になっても、動力伝達状態であるクラッチON状態へと確実に切り換えられる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1から図6は、本発明に係る魚釣用電動リールの一実施形態を示しており、図1は、内部構造を示した断面図、図2及び図3は、図1の主要部を拡大して示す図であり、図2は、動力伝達状態(クラッチON)を示す図、図3は、動力遮断状態(クラッチOFF)を示す図、図4は図3のC−C線方向から見た矢視図、図5は図1のA−A線に沿う部分断面図、そして、図6は、図1のB−B線に沿う部分断面図である。
本実施形態の魚釣用電動リール1は、左右のフレーム3a,3bに外側板4a,4bを取着して構成されるリール本体5を備えている。リール本体5を構成する一方の側板(右側板4b)側には、巻取り操作される手動ハンドル6が設けられており、リール本体5を構成する左右のフレーム3a,3b間には、釣糸が巻回されるスプール7が回転可能に支持されている。また、前記スプール7の前方側における左右のフレーム間には、駆動モータ8が保持されており、前記スプール7は、前記手動ハンドル6の巻取り操作、及び駆動モータ8の回転駆動によって、後述する動力伝達機構を介して釣糸巻取り方向に回転駆動される。
前記スプール7は、釣糸が巻回される釣糸巻回胴部7aを備えており、その両端には、巻回される釣糸を規制するフランジ7b,7cが形成されている。また、スプール7は、スプール軸7sに固着されており、スプール軸7sの両端側が、各フレーム3a,3bに対して軸受10を介して支持されることで、フレーム間に回転可能に支持されている。さらに、スプール軸7sの右側板側の端部には、後述するクラッチ機構のクラッチ連結部材41の係合凹部41aが係脱されるように、断面円形状(例えばロッド状)のクラッチ係合部7hが、スプール軸7sの外周から径方向外側に突出するように形成されている。なお、クラッチ係合部7hは、クラッチ連結部材41とスプール7とが一体回転するように動力伝達部としての機能を備えたものであれば良く、例えば、断面非円形状の凹部、凸部、凹凸部等によって構成される。また、ロッド状のクラッチ係合部7hは、スプール軸7sの端部に形成した軸方向と直交する孔に回転可能に抜け止め保持するように構成することにより、クラッチ連結部材41の係合凹部41aとの係合時に抵抗が軽減されて係合し易くなる。
前記スプール7には、動力伝達機構12を介して、前記手動ハンドル6及び駆動モータ8からの回転駆動力が入力されるようになっている。この場合、動力伝達機構12は、駆動モータ8の回転駆動を減速する遊星歯車機構15、及び動力伝達機構12における動力伝達を、動力伝達状態と動力遮断状態に切り換えるクラッチ機構18を備えた構成となっている。以下、これら動力伝達機構12、遊星歯車機構15及びクラッチ機構18の構成について説明する。
本実施形態の動力伝達機構12は、リール本体5の手動ハンドル6が装着される側の右フレーム3b側に集約して設置されており、前記手動ハンドル6を回転可能に支持するハンドル軸6a、ハンドル軸6aに装着される駆動歯車6b、駆動歯車6bに噛合すると共に前記遊星歯車機構15に連結される連結歯車20、遊星歯車機構15に噛合する第1回転体35、スプールに回転駆動力を与える第2回転体39、及び各回転体35,39間に巻回されるベルト50(歯付きベルトであることが好ましい)を備えている。
なお、前記連結歯車20は、後述する支持ケース80と右外側板4bとの間で、軸受21a,21bを介して回転自在に支持される支軸21に回り止め固定されている。また、前記ハンドル軸6aと駆動歯車6bとの間には、公知のドラグ機構9が配設されており、ハンドル軸6a上に設置されたドラグノブ9aを回転操作することで、スプール7の回転に所望の制動力が付与されるようになっている。
前記遊星歯車機構15は、遊星歯車によって駆動モータ8の回転駆動力を減速するように構成されており、駆動モータ8の駆動軸8aに並設される第1太陽歯車30及び第2太陽歯車31と、これらにそれぞれ噛合する第1遊星歯車32及び第2遊星歯車33を備えている。この場合、第1太陽歯車30は駆動軸8aに固定され、第2太陽歯車31は、フリー回転可能となっている。各遊星歯車32,33は、右フレーム3bに回転自在に支持された第1回転体35に形成される内歯35aに噛合している。そして、第1遊星歯車32を支持する第1キャリヤ32aは、前記第2太陽歯車31に連結固定され、前記第2遊星歯車33を支持する第2キャリヤ33aは、右外側板側に向けて突出する前記支軸21と一体化されて前記連結歯車20に連結固定されている。
前記ハンドル軸6aには、逆転防止機構6cが設けられており、駆動モータ8が回転駆動された際、手動ハンドル6の連動回転を阻止するようになっている。なお、本実施形態の逆転防止機構6cは、ハンドル軸6aに装着される逆転防止用ラチェットとして構成されているが、一方向クラッチによって構成しても良い。また、前記駆動モータ8の駆動軸8aの左側板側の突出部分には、手動ハンドル6を巻取り操作した際に空回りしないように、かつスプール7側に動力が伝達されるように一方向クラッチ8dが装着されている。
前記遊星歯車機構15に噛合する第1回転体35の回転駆動力は、前記スプール7と同軸上に設置され、リール本体である右フレーム3bに回転自在に支持された第2回転体39に伝達されるようになっており、両者間における回転駆動力の伝達は、動力伝達用のベルト50を介して行なわれるようになっている。すなわち、第1回転体35、及び第2回転体39の外周面には、夫々前記ベルト50の内側に連続形成される歯(凹部)50aが嵌り込む凹凸35e及び39eが形成されており、この部分にベルト50を巻回することで、動力伝達するように構成されている(図5および図6参照)。
本実施形態における第2回転体39は、スプール側に円形の凹所39aが形成されており、その周壁の内面と右フレーム3bに突出形成された円筒部3dとの間に設置される軸受39bによって、右フレーム3bに回転可能に支持されている。すなわち、第2回転体39の支持部となる軸受39bの径方向内側に、クラッチ機構18のクラッチ作動部材41の係合部41aが重合して配設されるよう構成されている。
これにより、クラッチ係合部を有するスプール軸方向の短縮化が可能となり、リール本体5の小型・コンパクト化を図ることが可能となる。なお、上記した係合凹部41aは、少なくともその一部が軸受39bに対して重合していれば良い。すなわち、第2回転体39に凹所を形成し、この部分に係合凹部41aの少なくとも一部が位置するような構成であっても良い。
また、本実施形態では、右フレーム3bと右外側板4bとの間に、右フレーム3bに取着される支持ケース(セットプレート)80が設置されている。この支持ケース80の内部には、前記動力伝達機構12が収容されており、好ましくは、駆動音が大きい部材である遊星歯車機構15(遊星歯車32,33)、及びこれらが噛合する第1回転体35を収容するものであれば良く、更には、第2回転体39、及びベルト50が収容されている。このため、前記第1回転体35は、支持ケース80と、右フレーム3bとの間の収容空間内で、夫々軸受36a,36bを介して回転可能に支持されている。
前記クラッチ機構18は、スプール軸7sと同軸上で、右フレーム3b及び右側板4b間に配設される支軸40と、この支軸40を囲繞し一対の軸受42を介して右フレーム3b及び右側板4b間に回転可能、かつ軸方向に移動可能に設置されるクラッチ連結部材41と、このクラッチ連結部材41に係合する作動部材44と、作動部材44と当接してクラッチ連結部材41を軸方向に移動させるクラッチ切換部材45とを備えている。なお、前記第2回転体39の中心部分には、クラッチ連結部材41が軸方向に移動可能で回り止め嵌合される。
前記クラッチ連結部材41のスプール側の端部には、スプール軸7sの外周より径方向外方に両端部が突出形成されている断面円形状のロッド状のクラッチ係合部7hに嵌合する係合凹部41aが形成されている。係合凹部41aとクラッチ係合部7hとは、係脱可能で且つ上述したようにロッド状のクラッチ係合部7hと係合凹部41aとの回り止め嵌合関係となっており、両者の嵌合時においては、クラッチ連結部材41が第2回転体39によって回転駆動することで、スプール7は、スプール軸7sを介して一体回転する。
なお、係合凹部41aの両肩端面は、クラッチ係合部7hと当接しながらこれを係合凹部41a内へ容易に誘導案内できるように傾斜面に形成されている。また、クラッチ係合部7hは、ロッド状の係合部に代えて、スプール軸7sを断面非円形状(断面が略小判形状)に形成することにより構成しても良い。
前記作動部材44は、クラッチ連結部材41の外周で支持ケース80の外側に配置された円周溝41cに係合されている。また、図4に明確に示されるように、作動部材44は、クラッチ連結部材41の両側で延びるその一対の腕部が支持ケース80と右外側板4bとの間に架設された支持軸89に対して軸方向に移動可能に支持されており、支持ケース80との間に介挿された付勢バネ82により右外側板4b側に向けて付勢された状態でクラッチ切換部材45の後述する支持環体45bに常時当接されている。すなわち、付勢バネ82は、クラッチ連結部材41をクラッチ係合部7hから離脱させる動力遮断状態の方向へと作動部材44を常時付勢している。
また、作動部材44と当接してクラッチ連結部材41を軸方向に移動させるためのクラッチ切換部材45は、図4に明確に示されるように、右外側板4bの外部に突出する操作部45cと、リール本体5側に回動可能に支持され且つ作動部材44と常時当接してこれを支持する支持環体45bとを有している。
支持環体45b(作動部材44を支持する支持面)上には、作動部材44を移動させてクラッチ連結部材41とクラッチ係合部7hとの係合状態を保持するための一対のカム突起45aが周方向に略180度離間した位置関係で設けられている。これらのカム突起45aは、作動部材44の隣接する腕部の近傍からクラッチ切換部材45に許容された回動方向(図4中の矢印方向)と反対の方向に沿って斜めに立ち上がる傾斜面91と、傾斜面91の上端と連なる平坦状の面であって作動部材44を動力伝達状態に保持する(クラッチ連結部材41とクラッチ係合部7hとの係合状態を保持する)保持面92とから成る。なお、クラッチ切換部材45とリール本体5との間には振り分けバネ95が介挿されており、この振り分けバネ95は、作動部材44をカム突起45a上に乗り上げさせない方向、すなわち、クラッチ連結部材41とクラッチ係合部7hとの係合状態が解除される動力遮断状態の方向(図4の矢印と反対の方向)へとクラッチ切換部材45をその回転方向で常時付勢している。
次に、上記した動力伝達機構12による、手動ハンドル6及び駆動モータ8の駆動力の動力伝達経路について説明する。
クラッチ連結部材41とクラッチ係合部7hとが係合した動力伝達状態で、手動ハンドル6を巻取り操作すると、その回転駆動力は、駆動歯車6b、連結歯車20及び支軸21(第2キャリヤ33a)を介して遊星歯車機構15に入力される。そして、遊星歯車機構15に入力された回転駆動力は、第2太陽歯車31、第1キャリヤ32a、及び一方向クラッチ8dによって固定状態にある第1太陽歯車30の回りを公転しながら自転する第1遊星歯車32を介して、減速された状態で第1回転体35に伝達される。
この第1回転体35の回転方向は、図5及び図6において、反時計回り方向であり、前記ベルト50を介して第2回転体39を、同様に反時計回り方向に回転させる。これにより、前記スプール7は、第2回転体39に回り止めされるクラッチ連結部材41を介して釣糸巻取り方向に回転駆動される。
一方、クラッチ連結部材41とクラッチ係合部7hとが係合した動力伝達状態で、駆動モータ8を回転駆動すると、第1太陽歯車30は、図6において、時計回り方向に回転駆動され、この回転駆動力により、第1キャリヤ32aは時計回り方向に回転駆動される。このとき第2太陽歯車31も時計回り方向に回転駆動され、これに伴って第2キャリヤ33aも時計回り方向に回転駆動しようとするが、第2キャリヤ33aは、連結歯車20を介して、駆動歯車6bに装着された逆転防止機構6cによって時計回り方向に回転することはできず、結果として、第2遊星歯車33は反時計回り方向に自転する。これにより、第1回転体35は、各第2遊星歯車33の自転によって減速された状態で反時計回り方向に回転駆動される。
そして、第1回転体35の反時計回り方向の回転は、上記した手動ハンドル6の場合と同様、ベルト50を介して第2回転体39を反時計回り方向に回転させ、前記スプール7は、第2回転体39に回り止めされるクラッチ連結部材41を介して釣糸巻取り方向に回転駆動される。
次に、上記したクラッチ機構18により動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換える動作について説明する。
まず、図4に実線で示される状態にクラッチ切換部材45が位置されている場合には、図3に示されるように、クラッチ連結部材41の係合凹部41aとクラッチ係合部7hとの係合状態が解除された動力遮断状態(クラッチOFF)となる。この状態から、図4の矢印で示される方向にクラッチ切換部材45を回動操作すると、作動部材44がクラッチ切換部材45のカム突起45a上に乗り上がり、これにより、作動部材44は、バネ82の付勢力に抗してスプール7側へと軸方向に移動する。そして、作動部材44がカム突起45aの保持面92上に乗り上がった時点で、クラッチ連結部材41の係合凹部41aがクラッチ係合部7hに係合され(強制的に係合され)、動力伝達状態(クラッチON)となる。この動力伝達状態は、クラッチ切換部材45がこの回動位置(図4に二点鎖線で示される位置)に位置されている限り保持される。
以上説明したように、本実施形態では、クラッチ連結部材41を軸方向に移動させることによりスプール7に対する動力伝達駆動経路を動力伝達状態と動力遮断状態とに切り換え制御する作動部材44を設け、クラッチ連結部材41をスプール7側のクラッチ係合部7hから離脱させる動力遮断状態の方向へと作動部材44をバネ82で付勢するとともに、クラッチ切換部材45の操作により作動部材44をバネ82の付勢力に抗して移動させることにより、クラッチ連結部材41をクラッチ係合部7hに対して強制的に係合させて動力伝達状態を維持するようになっているため、すなわち、作動部材44に対するバネ付勢の方向が前述した特許文献1をはじめとする従来技術の構成と逆であり、バネの付勢力ではなくクラッチ切換部材45の操作に伴う作動部材44によりクラッチON状態(動力伝達状態)が強制的に維持されるため、クラッチ切換部材45に規制部を形成しなくても、釣り糸巻き取り状態のクラッチON時にクラッチ連結部材41が軸方向に移動することを防止でき、強負荷巻き取り操作時におけるクラッチ外れ等の問題を効果的に解消することができる。
すなわち、本実施形態では、従来のようにクラッチ切換部材45に規制部を形成しなくて済むため、クラッチOFF状態(動力遮断状態)からクラッチON状態(動力伝達状態)への切換操作時におけるクラッチ切換部材45の移動中に前記規制部が作動部材44に衝突し或いは食い込むといった不具合が解消されるとともに、クラッチ切換部材45の移動ストロークの増加も抑制でき、したがって、クラッチの切換操作性を向上させることができるとともに、リール本体の小型化を図ることができる。また、クラッチOFF状態へ向けてバネ82の付勢力が働いているため、クラッチON状態からクラッチOFF状態への切換操作を円滑に行なうことができる。また、クラッチOFF状態からクラッチON状態への切換操作を、バネ力ではなく作動部材44を強制的に移動させて行なう構成であるため、実釣時の塩分やゴミ付着等で作動が不安定な状況になっても、動力伝達状態であるクラッチON状態へと確実に切り換えられる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、クラッチ連結部材41をクラッチ係合部7hから離脱させる動力遮断状態の方向へと作動部材44をバネ付勢するとともに、クラッチ切換部材45の操作により作動部材44をバネ82の付勢力に抗して移動させることにより、クラッチ連結部材41をクラッチ係合部7hに対して強制的に係合させて動力伝達状態を維持できるように構成されていれば良く、上述した動力伝達機構、遊星歯車機構、クラッチ機構の構成、及びその配置態様については適宜変形することが可能である。また、上述した構成は、電動リールに限らず、手動ハンドルのみにより巻き取り操作する駆動モータ8が無い両軸受リール等にも適用でき、その場合には、駆動歯車6bと噛合するピニオンを前記クラッチ連結部材41と置き換え、このピニオンを作動部材44により軸方向に移動させる構造としても良い。
本発明の一実施形態に係る魚釣用電動リールの内部構造を示す断面図。 図1の主要部を拡大して示す図であり、動力伝達状態(クラッチON)を示す図。 図1の主要部を拡大して示す図であり、動力遮断状態(クラッチOFF)を示す図。 図3のC−C線方向から見た矢視図。 図1のA−A線に沿う部分断面図。 図1のB−B線に沿う部分断面図。
符号の説明
1 魚釣用リール
5 リール本体
6 ハンドル
6b 駆動歯車
7 スプール
7h クラッチ係合部
8 駆動モータ
18 クラッチ機構
35,39 回転体
41 クラッチ連結部材
44 作動部材
45 クラッチ切換部材
45a カム突起
82 バネ

Claims (4)

  1. リール本体に回転自在に支持されたスプールに動力を伝達する動力伝達状態と前記スプールへの動力の伝達を遮断する動力遮断状態とに切り換えるためのクラッチ機構を備えるとともに、ハンドルにより巻き取り駆動される駆動歯車と噛合するピニオンを前記クラッチ機構に係合させ、リール本体に設けられたクラッチ切換部材の操作により前記ピニオンを軸方向へ移動させて前記スプールと一体回転するクラッチ係合部に係脱させる作動部材を備えた魚釣用リールにおいて、
    前記ピニオンを前記クラッチ係合部から離脱させる動力遮断状態の方向へと前記作動部材をバネ付勢するとともに、前記クラッチ切換部材の操作により前記作動部材をバネの付勢力に抗して移動させることにより、前記ピニオンをクラッチ係合部に対して強制的に係合させて動力伝達状態を維持することを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記クラッチ切換部材は、前記作動部材を移動させて前記ピニオンと前記クラッチ係合部との係合状態を保持するカム突起を有していることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. リール本体に回転自在に支持されたスプールを駆動モータまたは手動ハンドルにより巻き取り回転駆動可能にするとともに、前記スプールに動力を伝達する動力伝達状態と前記スプールへの動力の伝達を遮断する動力遮断状態とに切り換えるためのクラッチ機構を備える魚釣用リールにおいて、
    前記駆動モータまたは手動ハンドルにより回転する回転体と、回転体に回り止め嵌合される軸方向に移動可能なクラッチ連結部材と、リール本体に設けられたクラッチ切換部材の操作によりクラッチ連結部材を軸方向へ移動させて前記スプールと一体回転するクラッチ係合部に係脱させる作動部材とを備え、前記クラッチ連結部材を前記クラッチ係合部から離脱させる動力遮断状態の方向へと前記作動部材をバネ付勢するとともに、前記クラッチ切換部材の操作により前記作動部材をバネの付勢力に抗して移動させることにより、前記クラッチ連結部材をクラッチ係合部に対して強制的に係合させて動力伝達状態を維持することを特徴とする魚釣用リール。
  4. 前記クラッチ切換部材は、前記作動部材を移動させて前記クラッチ連結部材と前記クラッチ係合部との係合状態を保持するカム突起を有していることを特徴とする請求項3に記載の魚釣用リール。
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