JP2008121592A - エンジンオイル希釈推定装置及び方法、並びにエンジンオイル回復装置 - Google Patents

エンジンオイル希釈推定装置及び方法、並びにエンジンオイル回復装置 Download PDF

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Abstract

【課題】少なくともエンジンオイルを希釈している水を推定する。
【解決手段】エンジンオイル希釈推定装置は、アルコール燃料を使用可能なエンジン(11)を備える車両において、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイル(15)の希釈の程度を示す指標値を推定する。エンジンオイル希釈推定装置は、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段(21)と、該検出された回転数に基づいて、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定する推定手段(305)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばアルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、少なくともエンジンオイルを希釈している水による、希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈推定装置及び方法、並びに希釈されたエンジンオイルを回復させるエンジンオイル回復装置に関する。
エンジンにおいてエンジンオイルが希釈されると、例えば、エンジンオイルの潤滑作用の低下等が生ずる。
この種の推定装置には、例えば、エンジン温度、エンジン回転数及びエンジン負荷から、エンジンオイルを希釈する燃料の増加量を算出し、該算出された増加量を積算して、エンジンオイルを希釈している燃料量を推定するオイル希釈燃料推定装置がある(特許文献1参照)。或いは、エンジンの所定温度領域毎に設定された指標に応じて、エンジンオイルを希釈している燃料量を推定するオイル希釈燃料推定装置がある(特許文献2参照)。
特開2004−137953号公報 特開2004−197591号公報
しかしながら、上述した背景技術によれば、エンジンオイルを希釈している、ガソリン、重油等の燃料量を推定するにとどまり、水の混入によるエンジンオイルの希釈は考慮されていない。即ち、少なくとも水によって希釈される(或いは、アルコール燃料を構成する少なくともアルコール及び水によって希釈される)エンジンオイルの希釈度や、このような少なくとも水のエンジンオイルへの混入量を特定することはできない。ここで特に、エンジンオイル中の水分量が増加すると、エンジンの潤滑低下、燃費悪化、破損等を生ずる可能性があるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば、上記問題点に鑑みてなされたものであり、少なくともエンジンオイルを希釈している水による、希釈の程度を推定するエンジンオイル希釈推定装置及び方法、並びにエンジンオイル回復装置を提供することを課題とする。
本発明の第1のエンジンオイル希釈推定装置は、上記課題を解決するために、アルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈度推定装置であって、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記検出された回転数に基づいて、前記指標値を推定する推定手段とを備える。
本発明の第1のエンジンオイル希釈推定装置によれば、例えば自動車等の車両に搭載されている内燃機関であるエンジンの動作時に、エンジンオイル希釈推定装置は、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定する。ここに本発明に係る「アルコール燃料」とは、アルコールとガソリン等の他の燃料とを混合した燃料(所謂、アルコール混合燃料)、又はアルコールのみの燃料をいう。
エンジンオイルは、エンジンのシリンダとピストンとの間から滴下した余剰燃料、及びブローバイガスに含まれる水により希釈される。ここで、本発明に係る「アルコール燃料を構成する少なくとも水」とは、アルコール燃料を構成する水、ブローバイガスからエンジンオイルに混入するアルコール燃料の燃焼の際に生成される水、アルコール燃料を構成する水及びアルコール、又は、アルコール燃料を構成する水、アルコール及びガソリン等の他の燃料を意味ずる。言い換えれば、アルコール燃料を構成しており、エンジンの潤滑低下、燃費悪化、破損等を生じさせる水を、少なくともという意味である。
また、本発明に係る「指標値」とは、典型的には、エンジンオイルの希釈の程度を定量的に示す値であり、希釈度や混入量であるが、より一般的には、エンジンオイルの希釈に係る何らかの物理量やパラメータという意味である。「希釈度」は、百分率或いは割合でもよいし、比であってもよい。いわば広義の希釈度を意味してもよい。他方、「混入量」は、エンジンオイルの単位量当りの混入量或いは混入割合でもよいし、絶対量でもよい。いわば広義の混入量を意味してもよい。
本願発明者の研究によれば、一般にエンジンオイル中の燃料量及び水分量が多くなると、即ち、エンジンオイルの希釈の程度が大きくなると、エンジンオイルの潤滑作用が低下し、例えばクランクシャフト等の駆動部における摩擦力が増加する。従って、エンジンオイルの希釈の程度とエンジンの駆動部における摩擦力との間には、一対一的な対応関係が存在すると考察される。そこで本発明では、該摩擦力を検出することによって、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル希釈の程度を示す指標値を推定することが可能となる。これにより、エンジンオイルを希釈する燃料量及び水分量を個別に求めることなく、該指標値を推定することができる。
回転数検出手段は、エンジンの駆動部における摩擦力としてのエンジンの回転数を検出する。具体的には例えば、クランキング時の回転数を検出する。クランキング時には、所定の電流値によりクランキングモータを駆動させるので、エンジンオイルの希釈の程度以外の条件が同じであれば、摩擦力が増加するとクランクシャフトが回転しにくくなる、即ち、エンジンの回転数が減少する。
推定手段は、検出された回転数に基づいて、例えば、回転数と希釈度との関係を定めるマップ、又は所定の演算式によりエンジンオイルを希釈するアルコール燃料を構成する少なくとも水の指標値を推定する。このようなマップは、例えば、希釈度の異なるエンジンオイルを用いた実機による実験によって回転数を取得し、該回転数と希釈度との関係を特定して構成すればよい。或いは、シミュレーション等により構成すればよい。
本発明によれば、エンジンオイル中に親水性を有するアルコールが存在することによって、エンジンオイルへ混入しやすいブローバイガス中の水について、その水に係る指標値を推定することで適切に対処できるので、エンジンに重大な損傷を与えることを未然に防止することができる。具体的には、指標値に応じて、例えばエンジンオイルから水分を蒸発させる措置を行ったり、操縦者に警告をしたりすることによって、エンジンが損傷することを防止することができる。
特に、ガソリン燃料に比べて燃料噴射量が多く、エンジンオイルに水が混入しやすいアルコール燃料を用いる場合に、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値の推定は、実用上極めて望ましい。具体的には例えば、燃料中のアルコール濃度が100%に近い場合、エンジンの冷却水温度が摂氏50〜60度である温間時において、ガソリン燃料の約1.5倍の燃料噴射量が必要であり、外気温が摂氏−10〜−20度である低温時において、エンジンを始動させるには、ガソリン燃料の約5〜8倍もの燃料噴射量が必要であることが本願発明者の研究により判明している。
以上の結果、本発明の第1のエンジンオイル希釈推定装置によれば、エンジンの回転数を検出し、該検出された回転数に基づいて、少なくともエンジンオイルを希釈している水による、希釈の程度を推定することができる。
本発明の第2のエンジンオイル希釈推定装置は、上記課題を解決するために、アルコール燃料を使用可能なエンジン及び電動モータを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈推定装置であって、前記エンジンが完爆するまでに前記電動モータが消費する電力量を検出する電力量検出手段と、前記検出された電力量に基づいて、前記指標値を推定する推定手段とを備える。
本発明の第2のエンジンオイル希釈推定装置によれば、例えばハイブリッド自動車等である車両に搭載されているアルコール燃料を使用可能なエンジン及び電動モータの動作時に、エンジンオイル希釈推定装置は、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定する。車両は、エンジン又は電動モータを使用して、或いはエンジン及び電動モータを併用して走行する。車両が電動モータによる走行から、エンジンによる走行、又は電動モータ及びエンジンを併用する走行に移行する場合、具体的には例えば、車両を加速させる場合、エンジンを始動させる必要がある。
エンジンを始動させるには、例えば、クランキングモータによりエンジンの回転数を所定回転数にした後に、混合気の点火を行う。エンジンオイルが燃料及び水により希釈されている場合、潤滑作用が低下し、摩擦力が増加するので、エンジンの回転数が所定回転数になるまでの時間が増加する。従って、クランキングモータを駆動し始めてからエンジンが始動するまで、即ちエンジンが完爆状態になるまでの間に、電動モータが消費する電力量が増加する。
本発明では、電力量検出手段により、摩擦力としてのエンジン完爆までに電動モータが消費する電力量を検出する。推定手段は、検出された電力量に基づいて、例えば、電力量と希釈度との関係を定めるマップ又は所定の演算式により、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定する。このようなマップは、例えば、希釈度の異なるエンジンオイルを用いた実機による実験によって電動モータが消費する電力量を計測し、該電力量と希釈度との関係を特定し構成すればよい。或いは、シミュレーション等により構成すればよい。
以上の結果、本発明の第2のエンジンオイル希釈推定装置によれば、エンジン完爆までに電動モータが消費する電力量を検出し、該検出された電力量に基づいて、少なくともエンジンオイルを希釈している水による、希釈の程度を推定することができる。加えて、ハイブリッド自動車等は、車両の走行中においてもエンジンの始動の頻度が高いため、エンジンオイルを希釈する水の推移を短い間隔で知ることができる。これにより、例えば、エンジンオイルから水分を蒸発させる措置、又は操縦者への警告等を、エンジンオイル中の水が所定の基準値を大幅に超えてから行うということを防止することができる。
本発明の第3のエンジンオイル希釈推定装置は、上記課題を解決するために、アルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈度推定装置であって、前記エンジンのトルクを検出するトルク検出手段と、前記検出されたトルクに基づいて、前記指標値を推定する推定手段とを備える。
本発明の第3のエンジンオイル希釈推定装置によれば、例えばハイブリッド自動車等である車両に搭載されているアルコール燃料を使用可能なエンジン及び電動モータの動作時に、エンジンオイル希釈推定装置は、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定する。車両は、エンジン又は電動モータを使用して、或いはエンジン及び電動モータを併用して走行する。エンジンオイルが燃料及び水により希釈されている場合、潤滑作用が低下し、摩擦力が増加しているので、エンジンにおける摩擦によるエネルギー損失が増加し、エンジントルクが所定値より減少する。ここに、エンジントルクの所定値とは、エンジンオイルが希釈されていないときのエンジントルクの値である。
トルク検出手段は、摩擦力としてのエンジントルクを検出する。具体的には例えば、電動モータにおけるトルク反力を検出することで、該エンジントルクを検出する。或いは、エンジンのクランクシャフトにトルクセンサを設けることによりエンジントルクを検出する。
推定手段は、検出されたエンジントルクに基づいて、例えば、エンジントルクと希釈度との関係を定めるマップ又は所定の演算式により、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定する。このようなマップは、例えば、希釈度の異なるエンジンオイルを用いた実機による実験によって、エンジントルクを計測し、該エンジントルクと希釈度との関係を特定し構成すればよい。或いは、シミュレーション等により構成すればよい。
以上の結果、本発明の第3のエンジンオイル希釈装置によれば、エンジントルクを検出し、該検出されたエンジントルクに基づいて、少なくともエンジンオイルを希釈している水による、希釈の程度を推定することができる。加えて、エンジンの動作時には、常にエンジンオイルの希釈の程度を推定することができ、実用上非常に有利である。
本発明の第1のエンジンオイル希釈度推定方法は、上記課題を解決するために、アルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈度推定方法であって、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出工程と、前記検出された回転数に基づいて、前記指標値を推定する推定工程とを備える。
本発明の第1のエンジンオイル希釈度推定方法によれば、上述した本発明の第1位のエンジンオイル希釈推定装置と同様に、少なくともエンジンオイルを希釈している水による、希釈の程度を推定することができる。
本発明の第2のエンジンオイル希釈度推定方法は、上記課題を解決するために、アルコール燃料を使用可能なエンジン及び電動モータを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈推定方法であって、前記エンジンが完爆するまでに前記電動モータが消費する電力量を検出する電力量検出工程と、前記検出された電力量に基づいて、前記指標値を推定する推定工程とを備える。
本発明の第2のエンジンオイル希釈度推定方法によれば、上述した本発明の第2のエンジンオイル希釈推定装置と同様に、少なくともエンジンオイルを希釈している水による、希釈の程度を推定することができる。
本発明の第3のエンジンオイル希釈度推定方法は、上記課題を解決するために、アルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈度推定方法であって、前記エンジンのトルクを検出するトルク検出工程と、前記検出されたトルクに基づいて、前記指標値を推定する推定工程とを備える。
本発明の第3のエンジンオイル希釈度推定方法によれば、上述した本発明の第3のエンジンオイル希釈推定装置と同様に、少なくともエンジンオイルを希釈している水による、希釈の程度を推定することができる。
本発明の第1のエンジンオイル回復装置は、上記課題を解決するために、上述した本発明のエンジンオイル希釈推定装置(但し、その各種態様を含む)と、前記推定された指標値が第1閾値より大きいか否かを判定する希釈判定手段と、前記指標値が前記第1閾値より大きいと判定された場合に、前記車両を前記指標値を小さくさせる回復運転モードへ移行させる移行手段とを備える。
本発明の第1のエンジンオイル回復装置によれば、上述した本発明のエンジンオイル希釈推定装置を備えるので、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定することが可能である。希釈判定手段は、推定された希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する。ここに本発明に係る「第1閾値」とは、希釈判定手段による判定の基準とされる指標値に係る所定の閾値であり、例えば典型的には、希釈度閾値又は混入量閾値である。この閾値は、予め実験的或いは経験的に、得られた希釈度や混入量等のデータから、エンジンの潤滑低下等が車両の走行に支障をきたさない範囲、又は許容範囲になるようなデータを求め、固定値として予め設定してもよい。或いは、メンテナンス時などに設定しなおせるようにしてもよいし、更に、例えば、エンジンの冷却水の温度等の他の物理量又はパラメータを考慮して、運転中にリアルタイムで変化する可変値としてもよい。
移行手段は、推定された希釈度が第1閾値よりも大きいと判定された場合に、車両を回復運転モードへ移行させる。ここに本発明に係る「回復運転モード」とは、エンジンオイルの温度を上昇させて、エンジンオイルに混入している燃料及び水を蒸発させる運転モードをいう。具体的には例えば、ヒータ等により強制的にエンジンオイルを加熱する。或いは、ハイブリッド車であれば、エンジンのみにより走行する、又はエンジンの負荷が大きくなるように電動モータの出力を低下させることにより、エンジンの温度を上昇させ、エンジンオイルを加熱する。
推定された希釈度が第1閾値よりも小さいと判定された場合、移行手段は、回復運転モードへ移行させず、車両の運転状況に応じて、エンジン又は電動モータを使用する、或いはエンジン及び電動モータを併用する通常運転モードを維持する。
このように、本発明の第1のエンジンオイル回復装置では、エンジンオイルの希釈度が第1閾値より大きい場合に回復運転モードに移行する。従って、本発明の第1のエンジンオイル回復装置によれば、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を小さくすることができる。特に、エンジンを、例えば加速時のみ等、短時間しか駆動せず、エンジンが十分暖機しないハイブリッド車のような車両において、エンジンオイルを良好な状態に保つことができる。
本発明の第1のエンジンオイル回復装置の一態様では、前記移行手段は、前記エンジンオイルを加熱する加熱手段を含み、前記回復運転モードは、前記加熱手段により前記エンジンオイルを加熱するモードである。
この態様によれば、前記移行手段により車両が回復運転モードへ移行された場合、例えばヒータである加熱手段は、エンジンオイルを加熱する。これにより、エンジンオイルに混入している燃料及び水を蒸発させ、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を小さくすることができる。
本発明の第2のエンジンオイル回復装置は、上記課題を解決するため、上述した本発明のエンジンオイル希釈推定装置(但し、その各種態様を含む)と、道路の勾配値を有するナビゲーション手段と、前記勾配値が第2閾値より大きいか否かを判定する勾配判定手段と、前記勾配値が前記第2閾値より大きいと判定された場合に、前記指標値が前記第1閾値より大きいことを条件に、前記車両を前記指標値を小さくさせる回復運転モードへ移行させる移行手段とを備える。
本発明の第2のエンジンオイル回復装置によれば、上述した本発明のエンジンオイル希釈推定装置を備えるので、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定することが可能である。ナビゲーション手段は道路の勾配値を有する。ここに本発明に係る「ナビゲーション手段」とは、例えばGPS(Global Positioning System)等のセンサにより車両の位置を特定したり、地図情報に基づいて目的地まで車両を誘導したりするというナビゲーション機能を有する手段である。ナビゲーション手段は典型的には、ハードウェアとソフトウェアとから構築される装置からなる。勾配値は、例えば、道路の単位距離当たりの平均斜度であってもよいし、所定斜度以上の道路が連続している区間の距離であってもよい。
勾配判定手段は、車両が走行している経路上の勾配値が第2閾値より大きいか否かを判定する。具体的には例えば、勾配値が道路の単位距離当たりの平均斜度で表されている場合には、勾配値の所定距離の累計が第2閾値より大きいか否かを判定する。或いは、勾配値が所定斜度以上の道路が連続している区間の距離で表されている場合には、該距離が第2閾値としての所定距離より長いか否かを判定する。より具体的には、車両の走行している経路上に、ある一定以上の距離を有する坂路が存在するか否かを判定する。尚、本発明に係る「第2閾値」とは、勾配判定手段による判定の基準とされる勾配値に係る所定の閾値であり、例えば典型的には、斜度閾値又は距離閾値である。
勾配値が第2閾値より大きいと判定された場合、制御手段は、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値が第1閾値より大きいことを条件に、車両を回復運転モードへ移行させる。具体的には例えば、登坂路であれば、エンジンの負荷を大きくすることによりエンジンの温度を上昇させ、エンジンオイルを加熱する。或いは、降坂路であれば、電動モータの回生エネルギーを用いてヒータ等を作動させエンジンオイルを加熱する。
尚、本発明の第2のエンジンオイル回復装置に係る第1閾値は、本発明の第1のエンジンオイル回復装置に係る第1閾値より小さい値であってもよい。このように構成すれば、回復運転モードへ移行しやすくなるが、経路上の坂路を積極的に活用し、エンジンオイルの回復を図ることができる。
このように、本発明の第2のエンジンオイル回復装置によれば、エンジンオイルに混入している燃料及び水を蒸発させ、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を小さくすることができる。
本発明の第2のエンジンオイル回復装置の一態様では、前記移行手段は、前記指標値が前記第1閾値より大きいか否かを判定する希釈判定手段を含み、前記移行手段は、前記少指標値が前記第1閾値より大きいと判定された場合に、前記車両を前記回復運転モードへ移行させる。
この態様によれば、希釈判定手段は、推定されたエンジンオイルの希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する。推定された指標値が第1閾値より大きい場合、移行手段は、車両を回復運転モードへ移行させる。これにより容易に第1閾値より大きいか否かを判定することができるので実用上非常に有利である。
本発明の第2のエンジンオイル回復装置の他の態様では、前記移行手段は、前記エンジンオイルを加熱する加熱手段を含み、前記回復運転モードは、前記電動モータの回生エネルギーを用いた前記加熱手段により前記エンジンオイルを加熱するモードである。
この態様によれば、前記移行手段により車両が回復運転モードへ移行された場合、例えばヒータである加熱手段は、電動モータの回生エネルギーを用いてエンジンオイルを加熱する。これにより、エンジンオイルに混入している燃料及び水を蒸発させ、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を小さくすることができる。特に、蓄電池の充電量が十分な場合に、回生エネルギーを効率よく利用することができるので実用上非常に有利である。
この加熱手段によりエンジンオイルを加熱する態様では、前記電動モータは、該電動モータに電力を供給する蓄電池を含み、前記蓄電池の充電状態に応じて、前記加熱手段が加熱する。
このように構成すれば、蓄電池の充電状態、即ち、蓄電池に蓄えられている電荷量に応じて、回生エネルギーをエンジンオイルの加熱に用いるか、蓄電池の充電に用いるかを選択することができるので実用上非常に有利である。具体的には例えば、蓄電池の電荷量が所定電荷量より多ければ、加熱手段は、電動モータの回生エネルギーを用いてエンジンオイルを加熱する。或いは、蓄電池の電荷量が所定電荷量より少なければ、電動モータの回生エネルギーにより蓄電池を充電する。ここに所定電荷量は、固定値であってもよいし、例えば指標値に応じた可変値であってもよい。
本発明の第1又は2のエンジンオイル回復装置の他の態様では、前記回復運転モードへ移行した回数を計数する計数手段と、前記計数された回数が第3閾値より多いか否かを判定する移行回数判定手段と、前記計数された回数が前記第3閾値より多い場合に通知を行う通知手段とを更に備える。
この態様によれば、例えばカウンタである計数手段は、車両が回復運転モードへ移行した回数を計数する。ここで計数手段は、連続して回復運転モードへ移行した回数を計数してもよいし、回復運転モードへ移行した積算回数を計数してもよい。エンジンオイルは、燃料及び水による希釈以外に、例えば酸化や熱等により劣化する。このため、回復運転モードによって、希釈による潤滑作用の低下を防止することはできるが、希釈以外の原因によるエンジンオイルの自然劣化に伴う潤滑作用の低下を防止することは困難である。
移行回数判定手段は、計数された回数が第3閾値より多いか否かを判定する。ここに本発明に係る「第3閾値」とは、移行回数判定手段による判定の基準とされる移行回数に係る所定の閾値であり、移行回数閾値である。例えば、警告ランプや警報装置である通知手段は、計数された回数が第3閾値より多い場合に通知を行う。これにより、例えば操縦者が容易にしてエンジンオイルの劣化、又はエンジンオイルの交換時期を知ることができるので、実用上非常に有利である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明のエンジンオイル回復装置に係る第1実施形態を、図1乃至4を参照して説明する。
先ず、図1を参照して本実施形態に係るエンジンオイル回復装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係るエンジンオイル回復装置のブロック図である。
図1において、エンジンオイル回復装置は、例えば、自動車等であるアルコール燃料を用いるエンジン11を備える車両に搭載されている。該車両は、更に、電動モータ41、該電動モータ41に電力を供給する蓄電池42、及び車両における各種電子制御を行うように構成されているECU(Electronic Control Unit)30を備えている。
ECU30は、指令部301、メモリ302、計数部303、判定部304、推定部305、及び入出力回路306を有している。メモリ302は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、バックアップROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。入出力回路306は、各センサ等の信号を入出力する。
尚、本実施形態に係る「指令部301」、「計数部303」及び「推定部305」は、夫々、本発明に係る「移行手段」、「計数手段」及び「推定手段」の一例である。また、本実施形態に係る「判定部304」は、本発明に係る「希釈判定手段」、「勾配判定手段」及び「移行回数判定手段」の一例である。本実施形態では、各種電子制御用のECU30の一部を、エンジンオイル回復装置の一部として用いている。
エンジンオイル回復装置は、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイル15の希釈の程度を示す、本発明に係る「指標値」の一例である希釈度を推定するエンジンオイル希釈推定装置と、該推定された希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する判定部305と、希釈度が第1閾値より大きいと判定された場合に、車両を回復運転モードへ移行させる指令部301とを備える。
エンジンオイル希釈推定装置は、エンジン11の回転数を検出するクランク角センサ21と、該検出された回転数に基づいて、アルコール燃料を構成する少なくとも水による、エンジンオイル15の希釈度を推定する推定部305とを備える。ここに本実施形態に係るクランク角センサ21は、本発明に係る「回転数検出手段」の一例である。
エンジンオイル回復装置は、更に、エンジン11の冷却水16の温度を検出する温度センサ24と、エンジン11のエンジンオイル15を加熱するヒータ23と、エンジン11のオイルパン13に設けられたドレーンプラグ22と、電動モータ41の消費電力量を検出する電力量センサ25と、電動モータ41のトルク反力を検出するトルク反力センサ26と、道路の勾配値を有するナビゲーションシステム50と、操縦者等に車両の状態を通知するインフォメーションディスプレイ60とを備えて構成されている。
尚、本実施形態に係るヒータ23、電力量センサ25、トルク反力センサ26、ナビゲーションシステム50及びインフォメーションディスプレイ60は、夫々、本発明に係る「加熱手段」、「電力量検出手段」、「トルク検出手段」、「ナビゲーション手段」及び「通知手段」の一例である。
エンジン11のエンジンオイル15は、シリンダ12とピストン14との間から滴下した余剰燃料、及びブローバイガスに含まれる水により希釈される。エンジンオイル15中の燃料量及び水分量が多くなると、即ち、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度が大きくなると、その潤滑作用が低下し、例えばクランクシャフト等の駆動部における摩擦力が増加する。推定部305は、摩擦力が増加することによるクランキング時のエンジン回転数の減少量に基づいて、希釈度を推定する。
ここで、ECU30における推定部305において、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定する方法について、図2を参照して説明を加える。図2は、希釈度に応じたクランキング時のエンジン回転数の時間変化を示すマップの一例である。このようなマップは、例えば、様々な希釈度を有するエンジンオイルを用いて、クランキング時のエンジン回転数を実験により求めて、該回転数と希釈度との関係を特定して構成すればよい。或いは、シミュレーションにより構成すればよい。
クランキング時にクランキングモータに流す電流量は一定であるため、摩擦力が増加すると、単位時間当たりの回転数は減少する。即ち、図2に示すマップにおける直線の傾きが小さくなる。図2において、点線Aはエンジンオイル15が希釈されていないときの回転数であり、実線B及びCは、夫々、希釈度が小さいとき及び大きいときの回転数の一例である。破線Dは、後述する回復運転モードへ移行するか否かを判定する第1閾値に対応した回転数の一例である。
推定部305は、クランク角センサ21により検出されたエンジン11の回転数から単位時間当たりの回転数を求める。次に、メモリ302に格納されている図2に示すようなマップから、回転数の変化量を求める。具体的には、点線Aの傾きからの傾きの変化量を求める。推定部305は、該求められた変化量から例えば所定の演算式等により希釈度を推定する。尚、例えば、単位時間当たりのエンジン11の回転数と希釈度とを定めるマップを用いて、希釈度を推定してもよい。
次に、ECU30における判定部304において、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する方法について、図2及び3を参照して説明する。図3は、エンジン11の冷却水16の温度に応じた、車両を回復運転モードへ移行させるか否かの判定値、即ち第1閾値を定めるマップの一例である。ここで、判定値は、第1閾値に応じたクランキング時の単位時間当たりのエンジン11の回転数であってもよい。上述したように、希釈度と回転数との間には一定の関係がある。このため、判定値を第1閾値に応じたクランキング時の単位時間当たりのエンジン11の回転数とすれば、希釈度を推定するという工程を省くことができるので、処理速度の向上を図ることができる。このようなマップは、例えば、冷却水温度及び希釈度を仮定し、各条件の下でエンジン11の回転数をシミュレーション等により求めて、判定値を特定し構成すればよい。
例えば、図3に示す判定値が、第1閾値に応じた単位時間当たりのエンジン11の回転数で表されているならば、冷却水16の温度が高温になるほど、図2における破線Dの傾きは大きくなる。即ち、エンジンオイル15の希釈度が小さいときから、回復運転モードに移行する。これは、冷却水16の温度が高温、即ち、エンジンオイル15の温度が高温であると、エンジンオイル15の粘度が低下し潤滑作用が向上する、即ち、見かけ上希釈度が小さくなることを考慮しているためである。
尚、判定値は、前回のエンジン11の停止後から今回クランキングを開始するまでの経過時間によって可変であってもよい。この場合に判定値は、経過時間が長ければ同じ冷却水温度であっても相対的に小さい値にし、短ければ相対的に大きい値にする。即ち、図3に示す実線が経過時間に応じて、例えば上下に平行移動する。これは、経過時間によって例えば、エンジン11の停止中は、エンジンオイル15の循環がなくなることから、エンジンオイル15の量や状態が変化することを考慮しているためである。
判定部304は、メモリ302に格納されている図3に示すようなマップから、温度センサ24により検出された冷却水16の温度に応じた判定値を読み出す。判定値が希釈度で表されているならば、推定された希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する。或いは、判定値が第1閾値に応じた単位時間当たりのエンジン11の回転数で表されているならば、検出された単位時間当たりのエンジン11の回転数が判定値より大きいか否かを判定する。
再び図1へ戻り、判定部304により推定された希釈度が第1閾値より小さいと判定された場合、車両は、エンジン11又は電動モータ41を使用する、或いはエンジン11及び電動モータ41を併用する通常運転モードを維持する。
判定部304により推定された希釈度が第1閾値より大きいと判定された場合、ECU30における指令部301は、例えば、エンジンオイル15をヒータ23により加熱し、エンジンオイル15中の燃料及び水を蒸発させ、希釈度を小さくする。即ち、車両を回復運転モードへ移行させる。ECU30における計数部303は、車両が回復運転モードへ移行した回数を計数する。
ECU30における判定部304は、計数された移行回数が第3閾値より多いか否かを判定する。計数された移行回数が第3閾値より多ければ、指令部301は、エンジンオイル15が劣化していること、又はエンジンオイル15の交換時期であることを、例えばインストルメントパネル内のインフォメーションディスプレイ60に表示する。
次に、以上のように構成されたエンジンオイル回復装置が搭載されている車両において、ECU30が実行する希釈推定回復処理を図4のフローチャートを用いて説明する。この希釈推定回復処理は、主に車両が走行中に、例えば定期的に又は不定期的にコンマ数秒毎〜数秒毎に周期的に実行される。
図4において、先ず、判定部305は、エンジン11が始動しているか否かを判定する(ステップS101)。エンジン11が始動していない場合(ステップS101:No)、一旦処理を終了する。エンジン11が始動している場合(ステップS101:Yes)、続いて、エンジンオイル15の交換警告が出ているか否か、即ち、回復運転モードに第3閾値以上移行しているか否かを判定する(ステップS102)。
警告が出ている場合(ステップS102:Yes)、続いて、判定部304は、エンジンオイル15の交換後初始動か否かを判定する(ステップS103)。ここで、エンジンオイル15を交換したか否かは、例えば、ドレーンプラグ22が外されたか否かにより判定してもよいし、整備者等がエンジンオイル15の交換後に手動により交換したということを入力してもよい。エンジンオイル15の交換後初始動である場合(ステップS103:Yes)、指令部301は交換警告をOFFにする(ステップS104)。エンジンオイル15の交換後初始動でない場合は(ステップS103:No)、交換警告ONの状態を維持する。
次に、推定部305は、クランク時のエンジン回転数に基づいて、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定する(ステップS105)。次に、判定部304は、回復運転flagがONであるか否かを判定する(ステップS106)。回復運転flagがONでない場合(ステップS106:No)、判定部304は続いて、推定された希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する(ステップS107)。推定された希釈度が第1閾値より小さい場合(ステップS107:No)、通常運転モードを維持し(ステップS108)一旦処理を終了する。推定された希釈度が第1閾値より大きい場合(ステップS107:Yes)、指令部301は車両を回復運転モードへ移行させる(ステップS110)。
回復運転flagがONである場合(ステップS106:Yes)、判定部304は続いて、推定された希釈度が第1閾値−αより大きいか否かが判定される(ステップS109)。ここにαは保証値であり、回復運転により最低限回復させる希釈度である。言い換えれば、希釈度が少なくとも保証値α回復された場合にのみ、車両を通常運転モードへ移行させる。これにより、回復運転が終了した後、すぐに再び回復運転モードへ移行することを防止することができる。尚、保証値αは、固定値であってもよいし、例えば冷却水16の温度に応じた可変値であってもよい。また、第1閾値の代わりに第1閾値に応じたエンジン11の回転数を用いて判定している場合は、保証値αは負の値である。これは、上述したように、エンジンオイル15の希釈度が小さくなるほど、クランク時のエンジン11の回転数は大きくなるためである。
推定された希釈度が第1閾値−αより小さい場合(ステップS109:No)、指令部301は、車両を通常運転モードへ移行させ(ステップS108)、一旦処理を終了する。推定された希釈度が第1閾値−αより大きい場合(ステップS109:Yes)、回復運転モードを維持する(ステップS110)。
次に、判定部304は、車両が回復運転モードへ移行された回数が第3閾値より多いか否かを判定する(ステップS111)。回復運転モードへ移行された回数が第3閾値より少ない場合は(ステップS111:No)、一旦処理を終了する。回復運転モードへ移行された回数が第3閾値より多い場合は(ステップS112:Yes)、指令部301は、エンジンオイル15が劣化し、回復運転モードを繰り返し行っても、改善する見込みがないとしてエンジンオイル交換警告を例えば、インフォメーションディスプレイ60に表示させ(ステップS112)、処理を一旦終了する。
以上のように、本実施形態によれば、クランク時のエンジン11の回転数に基づいて、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定することができる。更に、ヒータ23によりエンジンオイル15を加熱する回復運転を行うことにより、希釈度を低下させることができる。
<第2実施形態>
本発明のエンジンオイル回復装置に係る第2実施形態を、図5及び6を参照して説明する。第2実施形態では、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度の推定方法が異なる以外は、第1実施形態の構成と同様である。よって、第2実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略する。
本実施形態では、エンジン11が完爆するまでに、電動モータ41が消費する電力量を電力量センサ25により検出し、該検出された電力量に基づいて、エンジンオイル15の希釈度を推定する。
ここで、ECU30における推定部305において、アルコール燃料を構成する少なくとも水エンジンオイル15の希釈度を推定する方法について、図5を参照して説明を加える。図5は、希釈度と完爆までに電動モータ41が消費する電力量との関係を定めるマップの一例である。このようなマップは、例えば、様々な希釈度を有するエンジンオイルを用いて、完爆までに電動モータ41が消費する電力量を測定し、該電力量と希釈度との関係を特定して構成すればよい。或いは、シミュレーションにより構成すればよい。
推定部305は、電力量センサ25により検出されたエンジン11が完爆するまでに電動モータ41が消費した電力量に基づいて、メモリ302に格納されている図5に示すようなマップから希釈度を推定する。
次に、ECU30における判定部304において、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する方法について、図5及び6を参照して説明する。図6は、エンジン11の冷却水16の温度に応じた、車両を回復運転モードへ移行させるか否かの判定値、即ち第1閾値を定めるマップの一例である。ここで、判定値は、第1閾値に応じた完爆までに電動モータ41で消費した電力量であってもよい。上述したように、希釈度と消費電力量との間には一定の関係がある。このため、判定値を第1閾値に応じた完爆までに電動モータ41で消費した電力量とすれば、希釈度を推定するという工程を省くことができるので、処理速度の向上を図ることができる。このようなマップは、例えば、冷却水温度及び希釈度を仮定し、各条件の下で電動モータ41の消費電力量をシミュレーション等により求めて、判定値を特定し構成すればよい。
例えば、図5に示す判定値が完爆までに電動モータ41で消費した電力量で表されているならば、冷却水16の温度が高温になるほど、図5における破線D´の値は小さくなる。即ち、希釈度が小さいときから、回復運転モードに移行する。
尚、判定値は、前回のエンジン11の停止後から今回エンジンを始動するまでの経過時間によって可変であってもよい。この場合に判定値は、経過時間が長ければ同じ冷却水温度であっても相対的に大きい値にし、短ければ相対的に小さい値にする。即ち、例えば、図6に示す実線が経過時間に応じて上下に平行移動する。
判定部304は、メモリ302に格納されている図6に示すようなマップから、冷却水温度に応じた判定値を読み出す。判定値が希釈度で表されているならば、推定された希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する。或いは、判定値が第1閾値に応じた完爆までに電動モータ41で消費した電力量で表されているならば、検出された電力量が判定値より大きいか否かを判定する。
本実施形態に係るエンジンオイル回復装置が搭載されている車両において、ECU30が実行する希釈推定回復処理を説明する。本実施形態では、第1実施形態における図4の希釈推定回復処理のステップS105における処理が異なっている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第2実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略する。この希釈推定回復処理は、主に車両が走行中に、例えば定期的に又は不定期的にコンマ数秒毎〜数秒毎に周期的に実行される。
本実施形態では、ステップS105において、完爆までに電動モータ41で消費した電力量に基づいて、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定している。尚、図4におけるステップS109において、第1閾値の代わりに第1閾値に応じた完爆までに電動モータ41で消費した電力量を用いて判定している場合も、保証値αは正の値である。これは、上述したように、エンジンオイル15の希釈度が小さくなるほど、完爆までに電動モータ41で消費する電力量は小さくなるためである。
以上のように、本実施形態によれば、完爆までに電動モータ41で消費した電力量に基づいて、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定することができる。更に、ヒータ23によりエンジンオイル15を加熱する回復運転を行うことにより、希釈度を低下させることができる。
<第3実施形態>
本発明のエンジンオイル回復装置に係る第3実施形態を、図7及び8を参照して説明する。第3実施形態では、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度の推定方法が異なる以外は、第1実施形態の構成と同様である。よって、第3実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略する。
本実施形態では、エンジン11のトルクを検出し、該検出されたトルクに基づいて、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定する。ここで、エンジン11のトルクは、例えば、電動モータ41におけるトルク反力をトルク反力センサ26により検出すればよい。
ここで、ECU30における推定部305において、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定する方法について、図7を参照して説明を加える。図7は、希釈度とエンジン11のトルクとの関係を定めるマップの一例である。このようなマップは、例えば、様々な希釈度を有するエンジンオイルを用いて、電動モータ41におけるトルク反力を測定し、エンジン11のトルクを求めて、該トルクと希釈度との関係を特定して構成すればよい。或いは、シミュレーションにより構成すればよい。
推定部305は、トルク反力センサ26により検出されたエンジン11のトルクに基づいて、メモリ302に格納されている図7に示すようなマップから希釈度を推定する。
次に、ECU30における判定部304において、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する方法について、図7及び8を参照して説明する。図8は、エンジン11の冷却水16の温度に応じた、車両を回復運転モードへ移行させるか否かの判定値、即ち第1閾値を定めるマップの一例である。ここで、判定値は、第1閾値に応じたエンジン11のトルクであってもよい。上述したように、希釈度とトルクとの間には一定の関係がある。このため、判定値を第1閾値に応じたエンジン11のトルクとすれば、希釈度を推定するという工程を省くことができるので、処理速度の向上を図ることができる。このようなマップは、例えば、冷却水温度及び希釈度を仮定し、各条件の下でエンジン11のトルクをシミュレーション等により求めて、判定値を特定し構成すればよい。
例えば、図7に示す判定値がエンジン11のトルクで表されているならば、冷却水16の温度が高温になるほど、図7における破線D´´の値は大きくなる。即ち、希釈度が小さいときから、回復運転モードに移行する。
尚、判定値は、前回のエンジン11の停止後から今回エンジンを始動するまでの経過時間によって可変であってもよい。この場合に判定値は、経過時間が長ければ同じ冷却水温度であっても相対的に大きい値にし、短ければ相対的に小さい値にする。即ち、例えば、図6に示す実線が経過時間に応じて上下に平行移動する。
判定部304は、メモリ302に格納されている図8に示すようなマップから、冷却水温度に応じた判定値を読み出す。判定値が希釈度で表されているならば、推定された希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する。或いは、判定値が第1閾値に応じたエンジン11のトルクで表されているならば、検出されたトルクが判定値より大きいか否かを判定する。
本実施形態に係るエンジンオイル回復装置が搭載されている車両において、ECU30が実行する希釈推定回復処理を説明する。本実施形態では、第1実施形態における図4の希釈推定回復処理のステップS105における処理が異なっている以外は、第1実施形態と同様である。よって、第3実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略する。この希釈推定回復処理は、主に車両が走行中に、例えば定期的に又は不定期的にコンマ数秒毎〜数秒毎に周期的に実行される。
本実施形態では、ステップS105において、エンジン11のトルクを検出し、該検出されたトルクに基づいて、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定している。尚、図4におけるステップS109において、第1閾値の代わりに第1閾値に応じたエンジン11のトルクを用いて判定している場合は、保証値αは負の値である。これは、上述したように、エンジンオイル15の希釈度が小さくなるほど、エンジン11のトルクは大きくなるためである。
以上のように、本実施形態によれば、エンジン11のトルクに基づいてアルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を推定することができる。更に、ヒータ23によりエンジンオイル15を加熱する回復運転を行うことにより、希釈度を低下させることができる。
<第4実施形態>
本発明のエンジンオイル回復装置に係る第4実施形態を、図9を参照して説明する。第4実施形態では、ECU30における希釈推定回復処理が異なる以外は、第1実施形態の構成と同様である。よって、第4実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略する。
本実施形態では、ナビゲーションシステム50は道路の勾配値を有する。判定部304は、車両が走行している経路上の勾配値が第2閾値より大きいか否かを判定する。具体的には、車両の走行している経路上に、ある一定以上の斜度及び距離を有する坂路があるか否かを判定する。指令部301は、勾配値が第2閾値より大きいと判定された場合に、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度が第1閾値より大きいことを条件に、車両を回復運転モードへ移行させる。
指令部301は、エンジンオイル15の希釈度及び勾配値の他に、蓄電池42の充電状態に応じて、車両を回復運転モードへ移行させてもよい。このように構成すれば、例えば、降坂路である場合に電動モータ41の回生エネルギーを用いて、ヒータ23を加熱する回復運転モードへ移行するか、蓄電池42の充電を行うかを選択することができる。
次に、本実施形態において、ECU30が実行する希釈推定回復処理について、図9のフローチャートを参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態における図4の希釈推定回復処理のステップS105とステップS108との間、及びステップS105とステップS111との間の処理が図9のように変形されている。他の部分に関しては、第1実施形態と同様である。よって、第4実施形態について、第1実施形態と重複する説明を省略する。この希釈推定回復処理は、主に車両が走行中に、例えば定期的に又は不定期的にコンマ数秒毎〜数秒毎に周期的に実行される。
図9において、ECU30における判定部304は、推定された希釈度が第1閾値より大きいか否かを判定する(ステップS201)。推定された希釈度が第1閾値より小さい場合(ステップS201:No)、次にステップS108の処理を行う。推定された希釈度が第1閾値より大きい場合(ステップS201:Yes)、判定部304は、続いて勾配値が第2閾値より大きいか否かを判定する(ステップS202)。
勾配値が第2閾値より小さいと判定された場合(ステップS202:No)、次にステップS108の処理を行う。勾配値が第2閾値より大きい場合(ステップS202:Yes)、判定部304は続いて、蓄電池42に蓄えられている電荷量が所定電荷量より少ないか否かを判定する(ステップS203)。蓄電池42に蓄えられている電荷量が所定電荷量より多い場合(ステップS203:No)、指令部301は、電動モータ41の回生エネルギーを用いてヒータ23を加熱させることによりエンジンオイル15を加熱し(ステップS207)、ステップS111の処理を行う。
蓄電池42に蓄えられている電荷量が所定電荷量より少ない場合(ステップS203:Yes)、判定部304は、続いて電動モータ43の回生エネルギーが単位時間当たりに蓄電池42に蓄えられる電荷量(Win)より多いか否かを判定する(ステップS204)。電動モータ43の回生エネルギーがWinより多い場合(ステップS204:Yes)、具体的には例えば、降坂路の斜度が大きい場合、指令部301は電動モータ41の回生エネルギーを用いてヒータ23を加熱させることによりエンジンオイル15を加熱し(ステップS207)、ステップS111の処理を行う。
電動モータ43の回生エネルギーがWinより少ない場合(ステップS204:No)、判定部304は続いて、車両が坂路を通過するまでに電動モータ43により得られる回生エネルギーが、蓄電池42の蓄電容量より多いか否かを判定する(ステップS205)。電動モータ43により得られる回生エネルギーが蓄電池42の蓄電容量より多い場合(ステップS205:Yes)、指令部301は、電動モータ41の回生エネルギーを用いてヒータ23を加熱させることによりエンジンオイル15を加熱し(ステップS207)、ステップS111の処理を行う。電動モータ43により得られる回生エネルギーが蓄電池42の蓄電容量より少ない場合(ステップS205:No)、指令部301は、車両を回復運転モードへ移行させずに、蓄電池42の充電を行い(ステップS206)、次にステップS108の処理を行う。
以上のように、本実施形態によれば、車両が走行している経路上にある坂路において、電動モータ41の回生エネルギーを用いてヒータ23によりエンジンオイル15を加熱する回復運転を行い、アルコール燃料を構成する少なくとも水によるエンジンオイル15の希釈度を低下させることができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うエンジンオイル希釈推定装置及び方法、並びにエンジンオイル回復装置もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係るエンジンオイル回復装置のブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るエンジンオイルの希釈度に応じたクランキング時のエンジン回転数の時間変化を示すマップの一例である。 本発明の第1実施形態に係るエンジンの冷却水の温度に応じた、車両を回復運転モードへ移行させるか否かの判定値を定めるマップの一例である。 本発明の第1実施形態に係るECUにおける処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るエンジンオイルの希釈度と完爆までに電動モータが消費する電力量との関係を定めるマップの一例である。 本発明の第2実施形態に係るエンジンの冷却水の温度に応じた、車両を回復運転モードへ移行させるか否かの判定値を定めるマップの一例である。 本発明の第3実施形態に係るエンジンオイル15の希釈度とエンジン11のトルクとの関係を定めるマップの一例である。 本発明の第3実施形態に係るエンジンの冷却水の温度に応じた、車両を回復運転モードへ移行させるか否かの判定値を定めるマップの一例である。 本発明の第4実施形態に係るECUにおける処理を示すフローチャートである。
符号の説明
11…エンジン、12…シリンダ、13…オイルパン、14…ピストン、15…エンジンオイル、16…冷却水、21…クランク角センサ、22…ドレーンプラグ、23…ヒータ、24…温度センサ、25…電力量センサ、26…トルク反力センサ、30…ECU、41…電動モータ、42…蓄電池、50…ナビゲーションシステム、60…インフォメーションディスプレイ

Claims (13)

  1. アルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈度推定装置であって、
    前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記検出された回転数に基づいて、前記指標値を推定する推定手段と
    を備えることを特徴とするエンジンオイル希釈推定装置。
  2. アルコール燃料を使用可能なエンジン及び電動モータを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈推定装置であって、
    前記エンジンが完爆するまでに前記電動モータが消費する電力量を検出する電力量検出手段と、
    前記検出された電力量に基づいて、前記指標値を推定する推定手段と
    を備えることを特徴とするエンジンオイル希釈推定装置。
  3. アルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈度推定装置であって、
    前記エンジンのトルクを検出するトルク検出手段と、
    前記検出されたトルクに基づいて、前記指標値を推定する推定手段と
    を備えることを特徴とするエンジンオイル希釈推定装置。
  4. アルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈度推定方法であって、
    前記エンジンの回転数を検出する回転数検出工程と、
    前記検出された回転数に基づいて、前記指標値を推定する推定工程と
    を備えることを特徴とするエンジンオイル希釈推定方法。
  5. アルコール燃料を使用可能なエンジン及び電動モータを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈推定方法であって、
    前記エンジンが完爆するまでに前記電動モータが消費する電力量を検出する電力量検出工程と、
    前記検出された電力量に基づいて、前記指標値を推定する推定工程と
    を備えることを特徴とするエンジンオイル希釈推定方法。
  6. アルコール燃料を使用可能なエンジンを備える車両において、前記アルコール燃料を構成する少なくとも水による、前記エンジンのエンジンオイルの希釈の程度を示す指標値を推定するエンジンオイル希釈度推定方法であって、
    前記エンジンのトルクを検出するトルク検出工程と、
    前記検出されたトルクに基づいて、前記指標値を推定する推定工程と
    を備えることを特徴とするエンジンオイル希釈推定方法。
  7. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエンジンオイル希釈推定装置と、
    前記推定された指標値が第1閾値より大きいか否かを判定する希釈判定手段と、
    前記指標値が前記第1閾値より大きいと判定された場合に、前記車両を前記指標値を小さくさせる回復運転モードへ移行させる移行手段と
    を備えることを特徴とするエンジンオイル回復装置。
  8. 前記移行手段は、前記エンジンオイルを加熱する加熱手段を含み、
    前記回復運転モードは、前記加熱手段により前記エンジンオイルを加熱するモードであることを特徴とする請求項7に記載のエンジンオイル回復装置。
  9. 請求項2又は3に記載のエンジンオイル希釈推定装置と、
    道路の勾配値を有するナビゲーション手段と、
    前記勾配値が第2閾値より大きいか否かを判定する勾配判定手段と、
    前記勾配値が前記第2閾値より大きいと判定された場合に、前記指標値が前記第1閾値より大きいことを条件に、前記車両を前記指標値を小さくさせる回復運転モードへ移行させる移行手段と
    を備えることを特徴とするエンジンオイル回復装置。
  10. 前記移行手段は、前記指標値が前記第1閾値より大きいか否かを判定する希釈判定手段を含み、
    前記移行手段は、前記少指標値が前記第1閾値より大きいと判定された場合に、前記車両を前記回復運転モードへ移行させることを特徴とする請求項9に記載のエンジンオイル回復装置。
  11. 前記移行手段は、前記エンジンオイルを加熱する加熱手段を含み、
    前記回復運転モードは、前記電動モータの回生エネルギーを用いた前記加熱手段により前記エンジンオイルを加熱するモードであることを特徴とする請求項9又は10に記載のエンジンオイル回復装置。
  12. 前記電動モータは、該電動モータに電力を供給する蓄電池を含み、
    前記蓄電池の充電状態に応じて、前記加熱手段が加熱することを特徴とする請求項11に記載のエンジンオイル回復装置。
  13. 前記回復運転モードへ移行した回数を計数する計数手段と、
    前記計数された回数が第3閾値より多いか否かを判定する移行回数判定手段と、
    前記計数された回数が前記第3閾値より多い場合に通知を行う通知手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項7乃至12のいずれか一項に記載のエンジンオイル回復装置。
JP2006307677A 2006-11-14 2006-11-14 エンジンオイル希釈推定装置及び方法、並びにエンジンオイル回復装置 Pending JP2008121592A (ja)

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