JP5335594B2 - 内燃機関の自動停止始動装置 - Google Patents

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本発明は、車載バッテリを電源とする始動手段によって初期回転が付与される内燃機関の自動停止処理、及び該自動停止処理後の自動始動処理を行う内燃機関の自動停止始動装置に関する。
この種の自動停止始動装置では、自動停止中にはバッテリの電力で車載電気機器を作動させるため、自動停止(アイドルストップ)させるにはバッテリが十分に充電されている必要がある。そこで、バッテリ電圧が所定の閾値以上であるか否かを判定し、閾値以上であれば十分に充電されていると判断して自動停止の実行を許可する装置が、従来より知られている。しかし、このようなバッテリ電圧に基づく判断では、実際のバッテリ残存容量に応じた自動停止の実行許可判断を精度良く行うことは困難である。そのため、上記従来装置では、充電不足のまま自動停止を許可することのないように、余裕を持たせた値に上記閾値を設定しなければならない。そのため、自動停止させる機会が必要以上に減少してしまい、自動停止による燃費向上効果を十分に発揮できないとの問題が生じていた。
そこで特許文献1記載の装置では、車両停止時にバッテリの残存容量を推定する推定手段を備え、推定した残存容量に基づき自動停止の実行許可を判断することで、自動停止の機会増大を図っている。
特開2005−331518号公報
しかしながら、上記推定手段によるバッテリ残存容量の推定には、煩雑な演算処理を要する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、自動停止の実行許可判断を精度良く行うことを簡易な処理で実現可能にした、内燃機関の自動停止始動装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明では、車載バッテリに流れる電流及び電圧を検出する検出手段と、自動停止処理の直前に前記検出手段により検出された電流検出値及び電圧検出値が、前記バッテリに流れる電流及び電圧に応じて設定された判定ラインに対して低電流側かつ高電圧側である場合に、前記自動停止の実行を許可する自動停止許可手段と、を備えることを特徴とする。
本発明者らは、自動停止処理の直前に検出されたバッテリ電流値及び電圧値と、実際のバッテリ残存容量との相関性が高いことを見出した。したがって、自動停止直前の電流検出値及び電圧検出値に基づき自動停止の実行を許可する上記発明によれば、自動停止の実行を許可するか否かの判定処理は、バッテリ残存容量を推定する等の煩雑な演算処理に比べて極めて簡素な処理となる。しかも、バッテリ残存容量を推定し、その推定値に基づき自動停止の実行を許可するか否かを判定する場合と同等の精度で、自動停止の実行許可判断を行うことができる。
図5は、本発明者らが行った試験結果であり、「自動停止直前のバッテリ電流値及び電圧値と、実際のバッテリ残存容量との相関性は高い」といった上記知見を明らかにするものである。
上記試験の概要を説明すると、図5(a)は、自動停止直前のバッテリ残存容量に拘わらず、試験用の内燃機関について自動停止と自動始動を繰り返し実施させた場合における、車載バッテリのSOC(State of charge:満充電時の充電量に対する充電量の割合)の計測値の変化を示す。図中の○△◇◆印は自動停止直前のSOC計測値を示しており、SOCの大きさに応じてレベルA,B,Cに分類されている。そして、SOCが閾値THより高い場合に自動停止を許可することを想定している。つまり、◆印の場合には自動停止が許可されない。
一方、図5(b)中の○△◇◆印は、上記試験での自動停止直前に計測されたバッテリ電流値及び電圧値を示しており、図5(a)中の対応する○△◇◆印の計測と同じ時期に計測された値である。そして、これらの計測値が図5(b)中に記載の判定ラインLよりも低電流かつ高電圧側である場合に自動停止を許可することを想定している。つまり、◆印の場合には自動停止が許可されない。
この試験結果は、図5(a)中の閾値THよりもSOCが高いことを自動停止許可の条件とした場合と、図5(b)中の判定ラインLよりも電流値及び電圧値が高いことを自動停止許可の条件とした場合とで、自動停止の機会は同一となることを意味する。つまり、「自動停止直前のバッテリ電流値及び電圧値と、実際のバッテリ残存容量との相関性は高い」との上記知見が実証される試験結果である。
第2の発明では、前記判定ラインは、前記バッテリの温度に応じて可変設定されることを特徴とする。
自動停止直前の電流検出値及び電圧検出値が同じであっても、その時のバッテリ温度に起因してバッテリ残存容量は異なってくる。この点を鑑みた上記発明によれば、判定ラインをバッテリ温度に応じて可変設定するので、自動停止の実行許可を高精度で判断できる。
第3の発明では、前記自動停止処理による前記内燃機関の停止期間中に、前記検出手段による電圧検出値を逐次取得する取得手段と、取得した前記電圧検出値に基づき、次回始動時における前記バッテリの最低電圧値を前記停止期間中に逐次推定しておく推定手段と、を備え、推定した前記最低電圧値が下限値にまで低下する前の時点で前記自動始動処理を実行することを特徴とする。
これによれば、自動停止中に生じるバッテリ残存容量の低下が監視されることとなり、次回の自動始動処理ができなくなるほどに低下した時点で自動始動処理を実行することができるので、バッテリ残存容量不足により自動始動できなくなるといった不具合を回避できる。
また、判定ラインを高電流低電圧側に設定するほど、バッテリ残存容量が少ない状態で自動停止を許可することとなるので、自動始動できなくなるといった前記不具合の懸念が増大する。しかしながら、その不具合を回避できる上記第3の発明を採用することで、判定ラインをできるだけ高電流低電圧側に設定することができ、自動停止の機会を増大させることができる。
前記判定ラインは、曲線であってもよいし、傾きの異なる複数の直線を組み合わせたラインであってもよいが、第4の発明の如く、前記判定ラインは、前記バッテリに流れる電流の一次関数で電圧を表した直線(図5(b)中の実線L参照)であることが望ましい。
本発明の一実施形態にかかる自動停止始動装置が適用された、車両システムの全体構成を示す図。 同実施形態において、アイドルストップの実行を許可する処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において、判定ラインを設定するための試験結果を示す図。 同実施形態において、自動始動に伴うバッテリ最低電圧の予測手法を示す図。 本発明による効果を説明する図。
以下、本発明にかかる自動停止始動装置をガソリン機関を動力発生装置とする車両に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる自動停止始動装置が適用された、車両システムの全体構成を示す。
内燃機関10は、ポート噴射式のガソリン機関である。また、内燃機関10は、車両の動力発生装置であり、その出力軸(クランク軸12)が駆動輪に機械的に接続されている。一方、発電装置20は、発電機としてのオルタネータ22と、オルタネータ22の出力を制御する制御回路としてのレギュレータ24とを備えて構成されている。ここで、オルタネータ22のロータは、内燃機関10のクランク軸12と機械的に連結されており、クランク軸12の回転力によって回転する。
発電装置20のバッテリ端子TBには、鉛蓄電池としてのバッテリ30が接続されている。そして、バッテリ30には、これと並列に、スイッチ42を介して電気負荷44が接続されている。更に、バッテリ30には、電気負荷として、内燃機関10のクランク軸12に初期回転を付与するスタータ40(始動手段)が接続されている。一方、バッテリ端子TB及びバッテリ30間の給電ラインと、発電装置20のイグニッション端子TIGとは、イグニッションスイッチ46を介して接続されている。
上記バッテリ30の電気負荷の1つとしての電子制御装置(ECU50)は、マイクロコンピュータを主体として構成され、常時記憶保持装置51等の記憶装置を備えている。ここで、常時記憶保持装置51とは、エンジン制御システムの起動スイッチ(制御装置(ECU50)の主電源(例えばイグニッションスイッチ46))の状態にかかわらず、常時記憶を保持する記憶装置のことである。具体的には、例えば上記起動スイッチの状態にかかわらず常時給電状態が維持されるバックアップRAMや、給電の有無にかかわらず常時記憶を保持するEEPROM等の不揮発性メモリなどである。
ECU50は、内燃機関10や、発電装置20を制御対象とする。特に、ECU50では、バッテリ30から放電される電流やバッテリ30へと充電される電流を検出する電流センサ52の検出値や、バッテリ30の温度を検出する温度センサ54の検出値、更にはバッテリ30の電圧を検出する電圧センサ56の検出値に基づき、発電装置20のバッテリ端子TBに印加される電圧(発電装置20の出力電圧)を制御する。詳しくは、ECU50は、発電装置20の指令端子TRに、出力電圧の指令値(指令電圧)を出力する。これにより、レギュレータ24では、出力電圧を指令電圧に制御する。
また、ECU50は、発電装置20のモニタ端子TFを介して、発電装置20の発電能力を示す発電状態信号を取り込む。ここで、発電能力とは、レギュレータ24内のスイッチング素子のオン・オフの時比率(詳しくは、オン・オフ周期に対するオン時間の比:Duty)によって定量化される。
上記出力電圧の制御は、バッテリ30の充電状態(SOC:State Of Charge)を許容範囲内としつつも、発電装置20での発電による内燃機関10の燃料消費量の増量分を極力低減するように行われる。ここで、SOCは、バッテリ30の放電能力を定量化した物理量である。詳しくは、バッテリ30の満充電に対する現在の充電量の割合を定量化したものである。SOCは、通常「5時間率容量」や、「10時間率容量」等によって定量化される。バッテリ30は、その端子が開放されているときの電圧である開放端電圧が、SOCに依存することが知られている。詳しくは、SOCが大きいほど、開放端電圧が高くなる。
更に、ECU50は、車両の停止時において、内燃機関10のアイドル回転速度制御を停止し内燃機関10を自動的に停止させるいわゆるアイドルストップ制御(自動停止処理)や、アイドルストップ制御から内燃機関10を自動的に始動させる自動始動処理を行う。
ここで、アイドルストップ中には、各種電気負荷44への電力をバッテリ30から供給しなければならないので、バッテリ30のSOCは低下していく。また、次回の自動始動処理時にはスタータ40に電力を供給しなければならない。したがって、アイドルストップ中のSOC低下量分、及び次回始動時のスタータ40への電力供給分の電力をバッテリ30に逐電させた状態で、アイドルストップの実行を許可する必要がある。要するに、バッテリの残存容量(SOC)が十分に確保されていることを条件として、アイドルストップの実行を許可する必要がある。
以下、アイドルストップの実行を許可する手法について、図2を用いて説明する。なお、図2は、内燃機関10の始動開始(1)→車両走行開始(2)→自動停止(3)→自動再始動(4)→走行終了(5)といった一連の作動をする場合において、ECU50が実行する各種処理内容の手順を上記作動とともに示すフローチャートである。
先ず、イグニッションスイッチ46をオン操作することで内燃機関10が始動を開始すると(1)、ステップS10において、エンジン始動中のバッテリ状態を検知する。具体的には、スタータ40を作動させている期間中の、電流センサ52による電流検出値、電圧センサ56による電圧検出値、温度センサ54による温度検出値を逐次取得する。
その後、内燃機関10の出力トルクにより車両が走行を開始すると(2)、続くステップS20(検出手段)において、車両走行中のバッテリ状態を常時検知する。具体的には、車両走行中の、電流センサ52による電流検出値、電圧センサ56による電圧検出値、温度センサ54による温度検出値を逐次取得する。
その後、閾値以下にまで車速が低下しない限り(S30:NO)、ステップS20での検出値取得を繰り返し実行し、閾値以下にまで車速が低下すると(S30:YES)、続くステップS40においてアイドルストップを許可するか否かの判定を行う。このステップS40では、ステップS20で取得した電流検出値、電圧検出値及び温度検出値のうち、最新の検出値を用いて判定する。
具体的には、温度検出値に基づき図3(a)に示す判定ラインLを設定する。次に、判定ラインLのうち電流検出値I(t)に対応する電圧(電圧判定値)を算出する。判定ラインLをV=a×I+bで表すとすると、電圧判定値は電流検出値I(t)を用いてa×I(t)+bで表される。次に、電圧検出値V(t)が電圧判定値(=a×I(t)+b)以上であるか否かを判定する。そして、V(t)≧a×I(t)+bと判定されなければ(S40:NO)ステップS20に戻り、V(t)≧a×I(t)+bと判定されれば(S40:YES)、続くステップS50(自動停止許可手段)において、アイドルストップを許可するフラグを立てる等の処理を行うことで、アイドルストップを許可する。
ここで、上記判定ラインLは、予め実施された試験の結果に基づきバッテリ温度ごとに設定されており、その試験結果を図3に示す。図3(a)の試験では、レギュレータ24により制御される指令電圧(つまり充電電圧)をV1,V2に設定して、バッテリ残容量等の条件をNo.1〜11までの11通りに異ならせた場合における、アイドルストップ直前のバッテリ電流及び電圧を計測している。図3(a)中の○印はその計測結果を示す。
この試験における電圧の計測値は、その時のSOC、バッテリ温度、バッテリの分極状態に起因して変化する。なお、上記「分極」は、充放電履歴であって、充電継続時間、放電継続時間、バッテリ電流値等に起因して生じるものである。一方、上記試験における電流の計測値は、発電装置20からバッテリ30に流れ込む電流値であり、発電量及び各種電気負荷44での電力消費量に起因して変化する。
図3(b)の試験では、アイドルストップ中におけるバッテリ電圧の挙動を計測しており、図中のt1に示す時点でエンジン停止している。図中のNo.1〜11は図3(a)に対応しており、例えば、バッテリ電流及び電圧が図3(a)中のNo.1に示す値であったときの試験において、エンジン停止後のバッテリ電圧を計測した結果が、図3(b)中のNo.1に示す実線で示されている。
この試験結果は、判定ラインLよりも低電流側かつ高電圧側である計測値(図中の<>を付したNo.の計測値)の場合におけるエンジン停止後のバッテリ電圧は、判定ラインLよりも高電流側かつ低電圧側である計測値(図中の()を付したNo.の計測値)の場合におけるエンジン停止後のバッテリ電圧よりも高くなっていることを意味する。
したがって、上記試験によれば、図3(b)にてアイドルストップ中のSOCが所定値以上となる場合の図3(a)での計測値を、バッテリ温度毎に取得できる。よって、前記計測値に基づきバッテリ温度毎の判定ラインLを予め設定することができ、このようにして設定された判定ラインLの値、具体的には、上記「V=a×I+b」中のa,bの値を、常時記憶保持装置51に記憶させておく。
図2の説明に戻り、ステップS50にてアイドルストップが許可されることに伴い内燃機関10が自動停止(3)されると、続くステップS60(取得手段)において、アイドルストップ(内燃機関の停止期間)中のバッテリ状態を常時検知する。具体的には、アイドルストップ中の、電流センサ52による電流検出値、電圧センサ56による電圧検出値、温度センサ54による温度検出値を逐次取得する。
ここで、自動始動処理は、スタータ40を起動させることで内燃機関10のクランク軸12に初期回転を付与した後、燃焼制御を行うことで実行される。ただし、スタータ40の起動に際しては、スタータ40が回転を開始するまでの極短時間の間にバッテリ30からスタータ40に多量の放電電流が流れることが知られている。そしてこの際には、バッテリ30の電圧が大きく落ち込む。
一方、バッテリ30を給電手段とするECU50には、その動作の信頼性を維持することのできる給電電圧の最小値が規定されている。このため、内燃機関10の自動始動処理に際してバッテリ30の電圧が過度に低下する場合には、ECU50の動作の信頼性が低下するおそれがある。このため、アイドルストップ制御は、自動始動処理によりバッテリ電圧が低下してもECU40の動作保証電圧を確保できるとの条件の下で行うことが望ましい。
そこで、図2のステップS70(推定手段)では、アイドルストップ期間中に、アイドルストップ後の自動始動処理に伴うバッテリ30の最低電圧値を予測し、アイドルストップ期間中には、最低電圧値の予測値を常時監視する。具体的には、予測した最低電圧値が上記動作保証電圧の最低値を下回らないと判断されることを条件に(S90:NO)、アイドルストップを継続させる。一方、予測した最低電圧値が動作保証電圧の最低値を下回った場合には(S90:YES)、エンジンを強制的に自動再始動させる。
図4に、アイドルストップ処理後のバッテリ30の電圧の推移を示す。図示されるように、バッテリ30の電圧は、内燃機関10の停止処理によって低下し、自動始動処理によって更に大きく低下する。このため、自動停止後、アイドルストップ期間中のバッテリ電圧Vbrに基づき、自動始動に伴うバッテリ30の電圧降下量ΔVstを予測することで、自動始動に伴うバッテリ30の最低電圧Vminを予測することができる。そして、予測した最低電圧Vminが上記動作補償電圧の最低値に基づき設定される閾値電圧Vthを上回るなら、アイドルストップを継続することができる。
このような考えに基づき、図2のステップS70では、ステップS60で取得した電圧検出値を、アイドルストップ期間中の上記バッテリ電圧Vbrとして用いて、最低電圧Vminの予測推定を逐次実行する。
続くステップS80では、ブレーキペダルを離してアクセルペダルを踏み込む等の始動操作が、車両ドライバにより行われたか否かを判定し、始動操作が行われたと判定した場合(S80:YES)には、スタータ40の駆動によりエンジンは自動再始動する(4)。
一方、ドライバによる始動操作が行われていない場合(S80:NO)であっても、続くステップS90において、ステップS70で予測推定した最低電圧Vminが閾値電圧Vth以下になっているか否かを判定する。Vmin≦Vthでないと判定されれば(S90:NO)、上述の如くアイドルストップを継続できると判断し、処理はステップS60に戻る。そして、Vmin≦Vthであると判定されれば(S90:YES)、スタータ40の駆動によりエンジンは自動再始動する(4)。
続くステップS100では、エンジン自動再始動中のバッテリ状態を常時検知する。具体的には、再始動中の、電流センサ52による電流検出値、電圧センサ56による電圧検出値、温度センサ54による温度検出値を逐次取得する。そして、イグニッションスイッチ46をオフ操作することに伴い車両走行を終了させる操作したと判定された場合(S110:YES)には、車両は走行終了(5)の状態となり、前記オフ操作が行われていない場合(S110:NO)には、処理はステップS20に戻る。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)自動停止直前の電流検出値I(t)及び予め試験により設定しておいた判定ラインLに基づき、電圧判定値(=a×I(t)+b)を算出する。そして、自動停止直前の電圧検出値V(t)が電圧判定値以上(V(t)≧a×I(t)+b)であることを条件として、アイドルストップを許可する。これによれば、電流検出値I(t)を判定ラインLを表す関数式に代入し、その代入により得られた電圧判定値を電圧検出値V(t)と大小比較するだけでアイドルストップ許可を判定できるので、自動停止直前のSOCを推定する演算処理を要する従来の判定手法に比べて極めて簡素な処理となる。
しかも、従来手法の如くSOC推定値に基づき自動停止の実行を許可するか否かを判定する場合と同等の精度で、自動停止の実行許可判断を行うことができる。よって、アイドルストップさせる機会が必要以上に減少してしまうことを回避でき、アイドルストップによる燃費向上効果を十分に発揮させることができる。
(2)予め行った試験に基づき、バッテリ温度毎に判定ラインLを取得しておき、予め取得しておいた判定ラインLの中から、自動停止直前のバッテリ温度に基づき対応する判定ラインLを選択して設定するので、アイドルストップの実行許可を高精度で判断できる。
(3)アイドルストップ期間中には、最低電圧値の予測値を常時監視し、予測した最低電圧値が上記動作保証電圧の最低値を下回った場合にはエンジンを強制的に自動再始動させる。これによれば、自動停止中に生じるバッテリ残存容量の低下が監視されることとなり、次回の自動始動時にバッテリ電圧がECU40の動作保証電圧の最低値を下回るほどに低下してしまうことを回避できる。
しかも、このような監視により強制再始動する機能を備えることで、判定ラインLを高電流低電圧側に設定することができ、アイドルストップの機会を増大させることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。また、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
・上記実施形態にかかる図3のステップS40では、電流検出値I(t)及び判定ラインLに基づき電圧判定値(=a×I(t)+b)を算出し、算出した電圧判定値と電圧検出値V(t)とを比較してアイドルストップの許可判定をしている。これに対し、電圧検出値V(t)及び判定ラインLに基づき電流判定値(=1/a×(V(t)−b))を算出し、算出した電流判定値と電流検出値I(t)とを比較してアイドルストップの許可判定をしてもよい。
・上記実施形態にかかる判定ラインは、「V=a×I+b」で表される1本の一次直線であるが、本発明の判定ラインはこのような一次直線に限られるものではなく、曲線であってもよいし、傾きの異なる複数の一次直線を組み合わせたラインであってもよい。
・アイドルストップ制御後の内燃機関10の自動始動処理において、内燃機関10のクランク軸12に初期回転を付与する始動手段としては、スタータ40に限られるものではなく、例えば、発電機能を併せ持つモータジェネレータであってもよい。
・内燃機関としては、ポート噴射式の火花点火式内燃機関に限らず、例えば筒内噴射式の火花点火式内燃機関であってもよい。更に、ディーゼル機関等、圧縮着火式内燃機関であってもよい。
10…内燃機関、30…バッテリ、40…スタータ(始動手段)、L…判定ライン、S20…検出手段、S50…自動停止許可手段、S60…取得手段、S70…推定手段。

Claims (4)

  1. 車載バッテリを電源とする始動手段によって初期回転が付与される内燃機関の自動停止処理、及び該自動停止処理後の自動始動処理を行う内燃機関の自動停止始動装置において、
    前記バッテリに流れる電流及び電圧を検出する検出手段と、
    前記自動停止処理の直前且つ前記バッテリが充電されている時に前記検出手段により検出された電流検出値及び電圧検出値が、前記バッテリが充電されている時に前記バッテリに流れる電流及び電圧に応じて設定された判定ラインに対して低電流側かつ高電圧側である場合に、前記自動停止の実行を許可する自動停止許可手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の自動停止始動装置。
  2. 前記判定ラインは、前記バッテリの温度に応じて可変設定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の自動停止始動装置。
  3. 前記自動停止処理による前記内燃機関の停止期間中に、前記検出手段による電圧検出値を逐次取得する取得手段と、
    取得した前記電圧検出値に基づき、次回始動時における前記バッテリの最低電圧値を前記停止期間中に逐次推定しておく推定手段と、
    を備え、
    推定した前記最低電圧値が下限値にまで低下した時点で前記自動始動処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の自動停止始動装置。
  4. 前記判定ラインは、前記バッテリに流れる電流の一次関数で電圧を表した直線であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の自動停止始動装置。
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