JP2004150354A - 内燃機関の運転制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の運転制御装置であって、バッテリを搭載した車両におけるアイドルストップ可否の的確な判断装置を提供することを目的とする。
【解決手段】内燃機関により駆動されて発電を行なう発電機と、発電機が発電した電力の少なくとも一部により充電されて電力を蓄えるバッテリと、所定のタイミングで、発電機による発電を停止する発電停止手段と、発電停止手段より発電が停止されたとき、バッテリの残容量を電気的に検出する残容量検出手段と、検出されたバッテリの残容量によって、車両の運転状態に基づいて内燃機関の運転停止条件が成立したときに内燃機関を停止するか否かを判断する判断手段と、判断手段の判断結果を参照して、運転状態に基づく内燃機関の運転停止の制御を行なう運転停止制御手段とを備えた内燃機関の運転制御装置とする。
【選択図】 図4
【解決手段】内燃機関により駆動されて発電を行なう発電機と、発電機が発電した電力の少なくとも一部により充電されて電力を蓄えるバッテリと、所定のタイミングで、発電機による発電を停止する発電停止手段と、発電停止手段より発電が停止されたとき、バッテリの残容量を電気的に検出する残容量検出手段と、検出されたバッテリの残容量によって、車両の運転状態に基づいて内燃機関の運転停止条件が成立したときに内燃機関を停止するか否かを判断する判断手段と、判断手段の判断結果を参照して、運転状態に基づく内燃機関の運転停止の制御を行なう運転停止制御手段とを備えた内燃機関の運転制御装置とする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリおよび発電機を搭載した車両の運転状態に基づいて、内燃機関の運転を停止する運転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両の運転中に内燃機関の運転を停止する運転制御装置、例えばアイドルストップ装置が提案されている。こうした装置では、省エネルギや排ガス浄化の観点からのみアイドルストップの可否を判断するのではなく、バッテリの状態も判断基準として採用し、内燃機関を停止するか否かを最終的に判断している。ここで特に重要となるのは、判断基準として用いるバッテリの残容量の把握である。想定したバッテリの残容量が不正確だと、バッテリに余裕があると誤認してアイドルストップに入った後、内燃機関の再始動が困難になる場合があるからである。バッテリの残容量の推定手段として、バッテリの端子電圧および負荷電流の検出値に基づくものが知られている。こうしたアイドルストップ可否判断方法およびバッテリの残容量測定手段を示す文献としては、下記のものがある。
【特許文献1】
特開2002−31671号公報
【特許文献2】
特開2001−304008号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうしたバッテリの残容量を加味して内燃機関の停止条件を判断しようとすると、バッテリには、内燃機関により駆動される発電機から充電が行われているので、残容量を正確に把握することができず、結果的に内燃機関の停止条件を的確に判断することができないことがあるという問題があった。特に、バッテリの端子電圧および負荷電流から残容量を検出しようとすると、バッテリの充電がなされている状態では検出値そのものが不正確となり、複雑な処理を経なければ、適切なアイドルストップの可否判断ができないという問題があった。
【0004】
また、最近では、アイドルストップを前提として、内燃機関の再始動に用いるメインバッテリ(スタータモータを駆動)と、主に補機に電力を供給するサブバッテリとを使用する2バッテリシステムを搭載した車両も提案されている。こうした2バッテリシステムでは、内燃機関の停止中は、補機への電力供給は、主としてメインバッテリから行われるが、補機負荷が大きくなりメインバッテリからの電力供給では不足する場合には、補助バッテリからも電力供給をする。したがって、補機の負荷によっては、補助バッテリの残容量が不足し、内燃機関の再始動に大きな電力を必要とする補機(例えば、CVTのオイルポンプなど)が存在すると、その始動に支障を来たす事があった。
【0005】
本発明は、こうした問題を解決し、バッテリを搭載した車両における内燃機関の停止条件の判断を的確に行なうことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するため、以下の手法をとった。すなわち、本発明の内燃機関の運転制御装置は、車両の運転中に、該車両の運転状態に基づいて、車載の内燃機関の運転を停止する運転制御装置であって、前記内燃機関により駆動されて発電を行なう発電機と、該発電機が発電した電力の少なくとも一部により充電されて電力を蓄えるバッテリと、所定のタイミングで、前記発電機による発電を停止する発電停止手段と、該発電停止手段より発電が停止されたとき、前記バッテリの残容量を電気的に検出する残容量検出手段と、該検出された前記バッテリの残容量によって、前記車両の運転状態に基づいて前記内燃機関の運転停止条件が成立したときに前記内燃機関を停止するか否かを判断する判断手段と、該判断手段の判断結果を参照して、前記運転状態に基づく前記内燃機関の運転停止の制御を行なう運転停止制御手段とを備えたことを要旨としている。
【0007】
本発明の内燃機関の運転制御装置によれば、所定のタイミングで、発電停止手段により発電機による発電を停止し、その状態でバッテリの残容量を電気的に検出する。したがって、検出結果には発電機による充電の影響がないため、バッテリの残容量を正確に検出することができる。さらに、正確な検出結果に基づいて、内燃機関の運転停止をするか否かの判断が行えるため、内燃機関の運転停止後の再始動時に必要な電力の確保が容易となる。
【0008】
また、前記所定のタイミングは、前記車両の運転状態に基づき、前記内燃機関の運転停止条件が成立したときとすることができる。すなわち、内燃機関の運転停止条件が成立したときに、発電停止手段により発電を停止し、バッテリの残容量を電気的に検出し、内燃機関の運転停止の判断をする。したがって、内燃機関の運転を実際に停止する前に判断を行なうことができるので、内燃機関を停止してしまって、バッテリに無用な負荷を掛けることがない。
【0009】
所定のタイミングは、前記車両の運転状態に基づき、前記内燃機関の運転停止条件が成立して該内燃機関の運転が停止された後とすることもできる。この場合、内燃機関は既に運転を停止しているから、前記運転停止制御手段は、前記判断手段により内燃機関を停止しないと判断された場合には、前記内燃機関の運転停止を中断、すなわち内燃機関を始動する、という構成にすればよい。内燃機関の運転停止後に、バッテリの残容量を電気的に検出し、判断手段により内燃機関の運転停止を続行するか中断するかを判断するため、内燃機関の運転を停止する条件が成立するまで発電機の発電を停止できない状況においても、バッテリの残容量を正確に検出することができる。
【0010】
また、残容量検出手段は、バッテリの残容量をバッテリの端子電圧と負荷電流とから検出する構成とすることができる。バッテリの端子電圧と負荷電流の検出は、比較的容易に行え、複雑な装置を必要としないため、検出手段として有効である。さらに、判断手段は、バッテリの残容量を検出するため端子電圧と負荷電流とのマップを参照して、上記の判断を行なうこともできる。バッテリの端子電圧と負荷電流のマップを用いれば、内燃機関の運転停止が可能な領域に入るかどうかは簡単に判断できる。
【0011】
本発明の内燃機関の運転制御装置では、バッテリを、内燃機関の始動用のスタータモータを駆動するメインバッテリとは別に設けられ、車両に搭載された補機を運転するのに用いる補助バッテリとして適用することができる。かかる運転制御装置では、発電機による補助バッテリの充電を行なうことなくその残容量を検出し、判断手段により内燃機関を停止するか否かの判断を行う。したがって、補機用電圧の低下を防ぐことができる。
【0012】
また、前記判断手段は、前記メインバッテリの残容量が所定値以上の場合には、前記判断手段のマップに代えて、メインバッテリの残容量を加味したマップを参照して、前記判断を行なう手段であり、該内燃機関の運転が停止された際、少なくとも前記補助バッテリから電力が持ち出される場合には、前記該内燃機関の運転停止の間に、前記バッテリの電力を用いて前記補助バッテリの充電を行なう補助バッテリ充電手段を備えることができる。かかる装置を採用すると、メインバッテリによって充電された補助バッテリは残容量が増え電力に余裕がある状態となる。したがって、内燃機関の運転停止をする頻度が増加して、燃費の向上につながる。
【0013】
また、こうした内燃機関の運転制御装置で用いられるメインバッテリとしては、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池の一つを考えることができる。一般的に、前記の電池は、鉛電池よりも残容量を検出しやすいため、メインバッテリの残容量の判断精度が向上し、補助バッテリへの充電が行える。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1実施例であり、内燃機関の運転制御装置(以下、アイドルストップ制御装置と呼ぶ)の構成を示すブロック図である。このアイドルストップ制御装置は、主に、内燃機関であるエンジン10と、エンジン10ヘの燃料噴射装置20、エンジン10始動用のスタータモータ30と、エンジン10の動力より発電を行うオルタネータ40と、エンジン10の運転を制御するEFIECU50と、スタータモータ30や後述する補機120へ電力供給を行う電源システム60と、電源システム60の状態に基づいてバッテリの状態などを判断する電源制御ユニット70から構成されている。
【0015】
EFIECU50は、エンジン10の運転中は、吸入空気量Qに応じて燃料噴射量τを制御する処理を行なうが、車両の運手状態信号より停止可能条件が揃ったときにエンジン10の運転を停止する制御も併せて行なっている。こうした制御を行なうため、EFIECU50は、エンジン10の吸入空気量Qを検出するエアフロメータ80、エンジン10に供給される空気量を調節するスロットルバルブ90やアクセルペダルの位置αを検出する検出センサ100、またエンジン10駆動軸の回転NEを検出する回転センサ110、エンジン10に燃料噴射を行なう燃料噴射装置20等と電気的に接続されている。
【0016】
EFIECU50は、吸入空気量Q、アクセルペダルの踏込量α、スロットルバルブ90の開度θ、エンジン10回転数NE、その他、図示しない車速センサVや酸素センサなどの車両の運転状態を判断する信号を受け、エンジン10の燃料噴射装置20へ、燃料噴射量τを指示する。また、EFIECU50は、電源制御ユニット70とも接続されている。エンジン10を停止するか否かの判断は、車両の運転状態のみならず、電源システム60の状態も反映して行われる。EFIECU50と電源制御ユニット70との協働の下で行われるエンジン停止制御(以下、アイドルストップという)の様子については、種々の形態があり得るので、各形態ごとに実施例を変えて詳しく説明する。
【0017】
第1実施例のアイドルストップ制御装置の電源システム60は、メインバッテリ200とサブバッテリ210を用いた2バッテリシステムとして構成されている。この電源システムを図2に示す。電源システム60は2つのバッテリの他は、主に、DC/DCコンバータ220と、サブバッテリ210の端子電圧を測定する電圧センサ230と、負荷電流を測定する電流センサ240から構成されている。この電源システム60には、リレー260の接点を介してオルタネータ40が接続されており、補機120やリレー250の接点を介してスタータモータ30に、それぞれ電力を供給可能である。リレー260は電源制御ユニット70により、リレー250はEFIECU50により、それぞれ駆動され、接点をオン・オフしている。
【0018】
2つのバッテリの内、メインバッテリ200は、主にスタータモータ30駆動に使用され、サブバッテリ210は、その他の補機120、例えばエアコンディショナやステレオやCVTのオイルポンプの駆動用として使用される。本実施例ではメインバッテリ200に16ボルトのリチウムイオン電池を、サブバッテリ210には12ボルトの鉛蓄電池を採用している。メインバッテリ200は、リレー250の接点を介してスタータモータ30に接続されている他、DC/DCコンバータ220とも接続されている。サブバッテリ210からの電源ラインは、DC/DCコンバータ220の出力と接続されており、更に補機120にも接続されている。したがって、エンジン10が運転されており、その動力を用いてオルタネータが発電した電力は、まず補機120の駆動に用いられ、更に余剰の電力が存在すれば、サブバッテリ210と、DC/DCコンバータ220を介してメインバッテリ200を充電するのに用いられる。
【0019】
DC/DCコンバータ220は、2つの直流電源の間で双方向に電力をやり取りすることが可能なコンバータであり、電圧の異なるメインバッテリ200とサブバッテリ210間に配置されている。DC/DCコンバータ220は電源制御ユニット70からの信号を受けて、その動作のオン・オフおよびいずれの電源システムから他方の電源システムへ電源を供給するかの設定が可能である。オルタネータ40からの電源ラインには、リレー260の接点が介装されており、電源制御ユニット70からは、このリレー260を駆動することにより、オルタネータ40による発電をオン・オフすることができる。なお、オルタネータ40による発電のオン・オフは、例えばエンジン10の出力軸との間に電動クラッチを設け、これを駆動することにより行っても良い。あるいは、オルタネータ40に、その出力をオン・オフできる機構を設け、これを直接駆動するものとしても良い。
【0020】
サブバッテリ210に設けられた電圧センサ230と電流センサ240は、電源制御ユニット70に接続されている。電源制御ユニット70は、端子電圧Vaと負荷電流Iaとから、サブバッテリ210の状態を検出し、サブバッテリ210の状態に基づく残容量からアイドルストップの可否を判断し、その判断結果の信号をEFIECU50へ伝達している。EFIECU50は、前述の車両の運転状態を示す種々の入力信号によりアイドルストップのための運転条件が成立したことを判断しているが、エンジン10を停止するか否かの最終的な判断であるアイドルストップの判断は、電源制御ユニット70の出力信号も見て行っていることになる。つまり、仮に車両の運転状態からエンジン10を停止する条件が揃っていたとしても、電源制御ユニット70からのバッテリ残容量を加味した上でなければアイドルストップが実行されないのである。
【0021】
次に第1実施例におけるアイドルストップ制御について、図3のフローチャートを用いて説明する。図3に示したフローチャートは、電源制御ユニット70が行なう処理を示す。電源制御ユニット70は、EFIECU50からの指令を受けたとき、図3のフローチャートに示した処理を起動する。EFIECU50は、車両の運転状態から、アイドルストップのための運転条件が成立したと判断したときに、電源制御ユニット70に指令を出して、図3のフローチャートに示した処理を実行させる。
【0022】
車両が信号待ちなどで停止すると、エンジン10はアイドリング状態となるが、この時点では、オルタネータ40はリレー260の接点がオンであるため、サブバッテリ210側の電源ラインに接続供給されている。また、DC/DCコンバータ220もオン状態であり、メインバッテリ200からの電流をサブバッテリ210側の電源ラインに供給している。ここで、DC/DCコンバータ220やオルタネータ40の動作の停止、起動などのタイミングを、図4に示す。図4(a)にはオルタネータ40の動作(すなわち、リレー260の動作)のタイミングが、(b)にはDC/DCコンバータ220の動作のタイミングが、それぞれ示してある。また(a)と(b)の動作変化による電力供給を重ね合わせた結果を、(c)に、サブバッテリ210側の電源ラインの電圧として示した。前述の車両が信号待ちなどで停止するときには、図4(c)に示したように、サブバッテリ210は充電状態となり、電源ラインの電圧Vaは、オルタネータ40の発電電圧となる。
【0023】
車両が停止して、アイドルストップのための運転条件が成立すると、EFIECU50からの指令により、電源制御ユニット70は、オルタネータ40の発電を遮断(リレー260の接点をオフ)する信号と、DC/DCコンバータ220の動作を停止する信号を出力する(ステップS300)。すなわち、オルタネータ40からの発電とDC/DCコンバータ220を介したメインバッテリ200からの電流を一旦遮断し、一時的に補機120負荷に使用される電流はサブバッテリ210のみから供給する状態を作り出す。なお、オルタネータ40停止中に補機120を駆動する電力は、本来メインバッテリ200から供給されるので、DC/DCコンバータ220を停止するのは、わずかな時間(例えば本実施例では約1秒間)である。図4(c)に示したように、タイミングT1からタイミングT2までの1秒間は、補機120の電力をサブバッテリ210が受け持つため、サブバッテリ210は放電状態となり、その端子電力Vaは低下する。
【0024】
次に、オルタネータ40による発電やDC/DCコンバータ220の動作を停止している間(すなわち、図4のタイミングT1からタイミングT2の間)に、電圧センサ230,電流センサ240によりサブバッテリ210の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaを検出する処理を行う(ステップS310)。続いて、DC/DCコンバータ220を作動させる(ステップS315)。この結果、DC/DCコンバータ220から、サブバッテリ210側の電源ラインに電力が供給されることになり、図4(c)にタイミングT2として示したように、再びサブバッテリ210の端子電圧Vaは上昇する。
【0025】
次に、電源ユニット70は、予め記憶した端子電圧と負荷電流とのマップを読み込む処理を行う(ステップS320)。このマップは,サブバッテリ210の残容量が正常とみなしうる限界の端子電圧Vaと負荷電流Iaとの関係を示すものである。その一例を図5に示した。バッテリの残容量は、端子電圧Vaと負荷電流Iaとから概ね推定する事ができる。ここでは、車両の信号待ちなどで生じる通常のアイドルストップ期間中に、補機120への電力供給によってサブバッテリ210が消尽しない余裕を見越した残容量を、アイドルストップの条件判断のための下限値として、マップの形で記憶している。
【0026】
なお、図中の最低電圧10.5ボルトは、12ボルトバッテリが過放電となる値であり放電における下限値である。また、最大電流50アンペアはDC/DCコンバータ220からの最大電流値である。サブバッテリ210の電池劣化時の内部抵抗を傾きとする直線によって、アイドルストップ可能領域[1]と、アイドルストップ禁止領域[2],[3]が形成されている。アイドルストップ禁止領域[2]は、サブバッテリ210の残容量が過少となっており、アイドルストップ実行時に、エンジン10を止めて、オルタネータ40による発電がないと、サブバッテリ210の残容量が次のエンジン10の始動に耐えない可能性があるとされる領域である。また、アイドルストップ禁止領域[3]は、補機120に必要とされる電流が過大となっており、サブバッテリ210側の電源ラインへのDC/DCコンバータ220からの供給量を越えているため、サブバッテリ210から、必ず電力が持ち出される領域である。
【0027】
図3のフローチャートに戻って説明を続ける。電源制御ユニット70は、図示しない記憶領域から上述のマップを呼び出し、マップと上記のサブバッテリ210の端子電圧Va,負荷電流Iaとを比較参照して、アイドルストップが可能か否か判断する(ステップS330)。検出した端子電圧Va及び負荷電流Iaが、アイドルストップ可能領域[1]に入っていれば、アイドルストップが可能であるという結果をEFIECU50へ送信する処理を行なう(ステップS350)。かかる指令を受けたEFIECU50は、エンジン10を停止してアイドルストップ状態に入ることになる。図4のタイミングT2からタイミングT3までの間は、アイドルストップに入った状態を表している。この間は、エンジン10停止中であるため、オルタネータ40は発電せず、DC/DCコンバータ220から、サブバッテリ210側の電源ラインへの供給状態が続くことになる。
【0028】
やがて車両が動き出す等の理由でアイドルストップの条件が満たされなくなると、EFIECU50により、エンジン10を再始動する処理が行われる。エンジン10再始動時(図4のタイミングT3)にはメインバッテリ200はステータモータ30始動に電力の大部分を供給するため、補機120の負荷の一部はサブバッテリ210が受け持つことになる。その場合は、サブバッテリ210はわずかに放電状態となるが、スタータモータ30によるエンジン10の始動に要する時間は、わずかな時間(図4のタイミングT3からタイミングT4は約0.5秒)であるため、その間は、サブバッテリ210の電力により補機120は運転される。エンジン10が再始動すれば再び、DC/DCコンバータ220とオルタネータ40からの電力供給により、サブバッテリ210は徐々に充電状態に戻る。
【0029】
一方、ステップS330で、サブバッテリ210の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaが、アイドルストップ禁止領域[2]に属している、すなわち、サブバッテリ210の残容量が不足していると判断された場合や、アイドルストップ禁止領域[3]に属している、すなわち、サブバッテリ210から電力が持ち出されてしまう場合には、アイドルストップはサブバッテリ210の状態から見て禁止されているとして、運転席メータパネルや別途設けたモニタに警告表示を出力し(ステップS340)、EFIECU50へアイドルストップ禁止の信号を送信する処理を行なう(ステップS360)。その直後に、オルタネータ40からの電力供給を受けるため、電源制御ユニット70は、オルタネータ40のリレー260の接点をオン状態にする(ステップS370)。このとき、EFIECU50では、サブバッテリ210の残容量が不足するとの判断を受けて、エンジン10の停止は行なわない。
【0030】
第1実施例における制御によれば、アイドルストップ条件が成立した時、実際にアイドルストップに入る前に、サブバッテリ210への充電が行われていない状態での端子電圧Va、負荷電流Iaから、エンジン10を停止して良いか否かの判断を行なうことができる。したがって、充電の影響のない正確なサブバッテリ210の残容量が検出でき、エンジン10停止の判断が正確に行なえる。しかも、アイドルストップ実行中に使用する補機120の負荷により、サブバッテリ210から電力の持ち出しが行われる状況となることはほとんど生じない。この結果、サブバッテリ210の残容量が低下している状態でアイドルストップを行なうことがないので、CVTのオイルポンプなどの駆動初期に大きな電力を必要とする補機120へサブバッテリ210から確実に電力を供給することができる。
【0031】
次に本発明の第2実施例について説明する。第2実施例のアイドルストップ制御装置は、第1実施例と同一のハードウェア構成を備え、発電停止指令と残容量検出とを行うタイミングのみ、第1実施例と異なる。したがって、ハードウェア構成は、符号を同一とし、説明を省略する。第2実施例では、EFIECU50は車両の運転条件を示す種々の入力信号によりアイドルストップのための運転条件が成立したことを判断すると、まずエンジン10を停止する。その後、EFIECU50は電源制御ユニット70の出力信号を見て、アイドルストップの続行または中止(すなわちエンジン10の再始動)の処理をする。つまり、アイドルストップのための運転条件が成立していれば、その時点で、エンジン10を停止するのである。
【0032】
ここで、第2実施例におけるアイドルストップ制御について、図6のフローチャートを用いて説明する。図6に示したフローチャートは、第1実施例と同様に、電源制御ユニット70が行なう処理を示す。EFIECU50は、車両の運転状態から、アイドルストップのための運転条件が成立したと判断するとアイドルストップを実行し、その時に、電源制御ユニット70に指令を出して、図6のフローチャートに示した処理を実行させる。
【0033】
EFIECU50からの指令により、電源制御ユニット70は、DC/DCコンバータ220の動作を停止する信号を出力する(ステップS500)。第2実施例では、EFIECU50からの指令がある時は、すでにアイドルストップ実施状態(エンジン10が停止した状態)であるため、オルタネータ40からの発電は停止している。すなわち、DC/DCコンバータ220の動作を停止すれば、一時的に補機120負荷に使用される電流はサブバッテリ210のみから供給する状態を作り出すことができる。ここで、DC/DCコンバータ220やオルタネータ40の動作の停止、起動などのタイミングを、図7に示す。図7(a),(b),(c)は、図4の説明と同様であり、各機器の動作タイミングを示している。
【0034】
アイドルストップが実施されるとエンジン10は停止状態となるため、オルタネータ40のリレー260の接点がオン・オフ状態に関わらず、サブバッテリ210側の電源ラインに、オルタネータ40からは、電力供給はされていない。一方、DC/DCコンバータ220はオン状態であり、メインバッテリ200からの電流をサブバッテリ210側の電源ラインに供給している。よって、図7(c)に示したように、サブバッテリ210側の電源ラインの電圧Vaは所定の電圧値となる。ここで図6のステップS500で述べた、DC/DCコンバータ220の動作停止処理が行われると、図7に示したタイミングT1からタイミングT2までの1秒間は、サブバッテリ210は放電状態となり、その端子電力Vaは低下するのは前述の通りである。
【0035】
次に、DC/DCコンバータ220の動作を停止している間(図7のタイミングT1からタイミングT2の間)に、電圧センサ230,電流センサ240によりサブバッテリ70の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaを検出する処理を行う(ステップS510)。続いて、DC/DCコンバータ220を作動させる(ステップS515)。図7に示したタイミングT2では、DC/DCコンバータ220からの電力供給により、サブバッテリ210の端子電圧Vaは上昇する。
【0036】
次に、電源制御ユニット70は、予め記憶した端子電圧と負荷電流とのマップを読み込む処理を行う(ステップS520)。このマップと上記のサブバッテリ210の端子電圧Va,負荷電流Iaとを比較参照して、電源制御ユニット70は、アイドルストップの続行が可能か否か判断する(ステップS530)。なおこのマップは図5に一例を示したマップと同様である。検出した端子電圧Va及び負荷電流Iaが、図5に示したアイドルストップ可能領域[1]に入っていれば、アイドルストップの続行が可能であるという結果をEFIECU50へ送信する処理を行なう(ステップS550)。かかる指令を受けたEFIECU50は、そのまま、エンジン10の停止を維持してアイドルストップ状態を継続する。図7のタイミングT2からタイミングT3までの間は、アイドルストップを継続した状態を表している。この間は、DC/DCコンバータ220からのみ、サブバッテリ210側の電源ラインへの供給状態が続く。その後、アイドルストップの条件が満たされなくなり、エンジン10の再始動が行われる過程は、第1実施例と同様であり省略する。
【0037】
一方、ステップS530で、サブバッテリ210の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaがアイドルストップ禁止領域[2]に属している、すなわち、サブバッテリ210の残容量が不足していると判断された場合やアイドルストップ禁止領域[3]に属している、すなわち、サブバッテリ210から電力が持ち出されてしまう場合には、アイドルストップはサブバッテリ210の状態から見て許容できないとして、運転席メータパネルや別途設けたモニタに警告表示を出力し(ステップS540)、EFIECU50へ信号を送信する処理を行なう(ステップS560)。このとき、EFIECU50では、サブバッテリ210の残容量が不足するとの判断を受けて、エンジン10を直ちに再始動する。エンジン10の始動に伴ってオルタネータ40の発電電力はリレー260を介してサブバッテリ210側の電源ラインに供給され、補機120の運転に使用される。なお、ステップS540の警告表示は、運転者に補機120負荷が大きいことを告知するのみでなく、電気的に制御されている補機120、例えばエアコンディショナ等の消費電力を強制的に下げるように制御することとしても良い。
【0038】
以上説明した第2実施例によれば、サブバッテリ210の残容量を正確に検出できるという点では第1実施例と同様の効果を奏する上、更にサブバッテリ210の残容量の検出を、エンジン10を一旦停止してから行なっているので、アイドルストップの運転条件が成立しているときに、直ぐにオルタネータ40が停止できないような場合でも、アイドルストップの条件が成立しているか否かを正確に判断することができる。ここで、オルタネータ40が停止できない場合とは、例えば、夜間走行時のヘッドライト使用時等、補機120の運転に必要な電力が高い場合などを考えることができる。したがって、車両走行中などにオルタネータ40を停止できない場合でも、サブバッテリ210の残容量を正しく検出して、アイドルストップの実施を的確に行なうことができる。また、こうした場合、本実施例のアイドルストップ制御装置では、アイドルストップの条件がサブバッテリ210についても成り立っていればそのままエンジン10の停止を継続し、アイドルストップの条件がサブバッテリ210の残容量から見て成り立っていないと判断すれば、直ちにエンジン10を再始動している。したがって、サブバッテリ210の残容量が低下しているときに、サブバッテリ210から無用な放電を継続することがない。
【0039】
次に、本発明の第3実施例について説明する。第3実施例のアイドルストップ制御装置は、第1実施例の全体構成とほぼ同一のハードウェア構成を備え、第1実施例の電源システム内部に、メインバッテリ200の電池状態測定部800を付加している。したがって、全体構成の説明および第1実施例の電源システムと共通箇所については説明を省略する。
【0040】
第3実施例の2バッテリシステムを図8に示す。第3実施例では、メインバッテリ200の電源ラインに電池状態計測部800を配している。電池状態計測部800は、メインバッテリ200の端子電圧Vbと負荷電流Ibを計測するセンサを備えている。また、電池状態計測部800と電源制御ユニット70は電気的に接続されている。電源制御ユニット70は、電池状態計測部800からのメインバッテリ200の端子電圧Vbと負荷電流Ibとから、メインバッテリ200の状態を検出し、メインバッテリ200の状態に基づく残容量からサブバッテリ210への充電の可否を判断し、その結果に基づいて、DC/DCコンバータ220の動作のオン・オフ指令を出力する機能が付加されている。
【0041】
以下に、第3実施例におけるアイドルストップ制御の詳細について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9に示したフローチャートは、電源制御ユニット70が行なう処理を示す。ここでは、第2実施例と同様にEFIECU50は、車両の運転状態から、アイドルストップのための運転条件が成立したと判断したときに、まずエンジン10を停止して、電源制御ユニット70に指令を出して、図9のフローチャートに示した処理を実行させる。
【0042】
EFIECU50からの指令により、電源制御ユニット70は、DC/DCコンバータ220の動作を停止する信号を出力する(ステップS900)。次に、DC/DCコンバータ220の動作を停止している間に、サブバッテリ210の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaを検出し、かつ電池状態検出部800によりメインバッテリ200の端子電圧Vbと負荷電流Ibを検出する処理をする(ステップS910)。電源ユニット70は、予め記憶したメインバッテリ200の端子電圧と負荷電流とのマップを読み込む処理を行う(ステップS920)。このマップの一例を図10に示した。
【0043】
電源制御ユニット70は、図示しない記憶領域からこのマップを呼び出し、マップと上記のメインバッテリ200の端子電圧Vb,負荷電流Ibとを比較参照して、サブバッテリ210に充電できる電力余裕がメインバッテリ200に有るか否かを判断する(ステップS930)。検出した端子電圧Vb及び負荷電流Ibが、図10に示した充電可能領域[4]に入っていれば、DC/DCコンバータ220をオン状態にする指令を出して(ステップS940)、サブバッテリ210に充電を行う。このDC/DCコンバータ220の作動により、サブバッテリ210の残容量が正常とみなしうる限界領域が広がることになる。その一例を図11に示した。図11に示した破線Bの傾きは、DC/DCコンバータ220停止(オフ状態)時、つまりサブバッテリ210を充電する前の電池劣化時の内部抵抗を示している(以下、マップBと呼ぶ)。ここでステップS940において、DC/DCコンバータ220を作動(オン状態に)させサブバッテリ210に充電が行われると、図11に示した実線Aとなり、アイドルストップの条件判断のための下限値は、図中α1からα2へと低下する。つまり、サブバッテリ210へ充電がなされることによって、アイドルストップの可能な領域が増加したことになる。電源制御ユニット70は、これを別のマップとして記憶している(以下、マップAと呼ぶ)。
【0044】
電源制御ユニット70は、図示しない記憶領域からマップAを呼び出し(ステップS950)、マップAと前述のサブバッテリ210の端子電圧Va,負荷電流Iaとを比較参照して、アイドルストップが可能か否か判断する(ステップS960)。以降のステップS970からS995までの処理は、第2実施例と同様であり、アイドルストップ続行可能および続行不可能の指令をEFIECU50へ伝達することになる。このように、電源制御ユニット70は、サブバッテリ210の残容量のみならずメインバッテリ200の残容量をも加味した上でアイドルストップの可否を判断し、その判断結果をEFIECU50に伝達している。つまり、電源制御ユニット70は、メインバッテリ200の残容量に余裕があると判断した場合には、サブバッテリ210を充電することで、サブバッテリ210のアイドルストップ可否判断の下限値を下げて判断し、EFIECU50に信号を出力するのである。
【0045】
一方、ステップS930でメインバッテリ200の残容量にサブバッテリ210を充電するほどの余裕がないと判断された場合には、DC/DCコンバータ220はオフ状態を維持する。メインバッテリ200は、スタータモータ30を始動させる電力を供給するのが一番の役割であリ、スタータモータ30始動のための電力確保を優先する。したがって、電源ラインが接続していることで、補機120やサブバッテリ210の充電に電力を供給してしまい、メインバッテリ200の残容量が不足してしまうことがない。なお、この場合には、電源制御ユニット70は、図示しない記憶領域からマップBを呼び出し(ステップS955)、アイドルストップが可能か否か判断する(ステップS960)。
【0046】
第3実施例では、メインバッテリ200の残容量に余裕がある場合には、メインバッテリ200を用いて、サブバッテリ210を充電するので、電源の状態から見たアイドルストップの可能な領域は図11に示したように拡大される。したがって、アイドルストップを実行する頻度が増加し、燃費の向上につながることとなる。
【0047】
なお、メインバッテリ200は前述のように、リチウムイオン電池であるため、一般的に電池状態を検出しやすい。また本実施例では、メインバッテリ200の残容量の判断にはマップ用いたが、本発明はこれに限らず、メインバッテリ200の残容量判断には、所定の設計値を決定しておいて比較することとしても良い。さらに、メインバッテリ200の残容量の判断機能をEFIECU50に備え、EFIECU50の指令により電源制御ユニット70がDC/DCコンバータ220を作動させることとすることもできる。
【0048】
また、本実施例では、発電停止手段によりオルタネータ40の発電を停止する所定のタイミングを、アイドルストップを実行する前や後としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば所定のインターバルで、電源制御ユニット70から発電停止の指令を出し、オルタネータ40の発電機の発電を停止し、また、DC/DCコンバータからの電力の供給を停止して検出した、バッテリの端子電圧、負荷電流を随時、電源制御ユニット70に記憶して判断時に使用する構成としても同様の効果を奏する。
【0049】
さらに、本実施例では2バッテリシステムに採用したが、本発明は、1バッテリシステムに採用しても、オルタネータの発電停止により、オルタネータの発電の影響を受けずに、バッテリ残容量が検出できるため、適切にアイドリングストップ判断が行え、同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のアイドルストップ制御装置の構成を示すブロック図。
【図2】本実施例の電源システムである2バッテリシステムの構成図。
【図3】第1実施例の発電停止指令と残容量検出とを行うタイミングを、アイドルストップ実施条件成立時とした場合のフローチャート。
【図4】第1実施例の制御におけるサブバッテリ状態を示すタイミングチャート。
【図5】サブバッテリの状態を判断するためのマップを示す説明図。
【図6】第2実施例の発電停止指令と残容量検出とを行うタイミングを、アイドルストップ実施条件成立後とした場合のフローチャート。
【図7】第2実施例の制御におけるサブバッテリ状態を示すタイミングチャート。
【図8】第3実施例の電源システムである2バッテリシステムの構成図。
【図9】第3実施例のアイドルストップ制御のフローチャート。
【図10】メインバッテリの状態を判断するためのマップを示す説明図。
【図11】充電によるサブバッテリの状態を判断するためのマップの変化を示す説明図。
【符号の説明】
10…エンジン
20…燃料噴射装置
30…スタータモータ
40…オルタネータ
50…EFIECU
60…電源システム
70…電源制御ユニット
80…エアフロメータ
90…スロットルバルブ
100…位置検出センサ
110…回転センサ
120…補機
200…メインバッテリ
210…サブバッテリ
220…DC/DCコンバータ
230…電圧センサ
240…電流センサ
250…リレー
260…リレー
800…電池状態測定部
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリおよび発電機を搭載した車両の運転状態に基づいて、内燃機関の運転を停止する運転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両の運転中に内燃機関の運転を停止する運転制御装置、例えばアイドルストップ装置が提案されている。こうした装置では、省エネルギや排ガス浄化の観点からのみアイドルストップの可否を判断するのではなく、バッテリの状態も判断基準として採用し、内燃機関を停止するか否かを最終的に判断している。ここで特に重要となるのは、判断基準として用いるバッテリの残容量の把握である。想定したバッテリの残容量が不正確だと、バッテリに余裕があると誤認してアイドルストップに入った後、内燃機関の再始動が困難になる場合があるからである。バッテリの残容量の推定手段として、バッテリの端子電圧および負荷電流の検出値に基づくものが知られている。こうしたアイドルストップ可否判断方法およびバッテリの残容量測定手段を示す文献としては、下記のものがある。
【特許文献1】
特開2002−31671号公報
【特許文献2】
特開2001−304008号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうしたバッテリの残容量を加味して内燃機関の停止条件を判断しようとすると、バッテリには、内燃機関により駆動される発電機から充電が行われているので、残容量を正確に把握することができず、結果的に内燃機関の停止条件を的確に判断することができないことがあるという問題があった。特に、バッテリの端子電圧および負荷電流から残容量を検出しようとすると、バッテリの充電がなされている状態では検出値そのものが不正確となり、複雑な処理を経なければ、適切なアイドルストップの可否判断ができないという問題があった。
【0004】
また、最近では、アイドルストップを前提として、内燃機関の再始動に用いるメインバッテリ(スタータモータを駆動)と、主に補機に電力を供給するサブバッテリとを使用する2バッテリシステムを搭載した車両も提案されている。こうした2バッテリシステムでは、内燃機関の停止中は、補機への電力供給は、主としてメインバッテリから行われるが、補機負荷が大きくなりメインバッテリからの電力供給では不足する場合には、補助バッテリからも電力供給をする。したがって、補機の負荷によっては、補助バッテリの残容量が不足し、内燃機関の再始動に大きな電力を必要とする補機(例えば、CVTのオイルポンプなど)が存在すると、その始動に支障を来たす事があった。
【0005】
本発明は、こうした問題を解決し、バッテリを搭載した車両における内燃機関の停止条件の判断を的確に行なうことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するため、以下の手法をとった。すなわち、本発明の内燃機関の運転制御装置は、車両の運転中に、該車両の運転状態に基づいて、車載の内燃機関の運転を停止する運転制御装置であって、前記内燃機関により駆動されて発電を行なう発電機と、該発電機が発電した電力の少なくとも一部により充電されて電力を蓄えるバッテリと、所定のタイミングで、前記発電機による発電を停止する発電停止手段と、該発電停止手段より発電が停止されたとき、前記バッテリの残容量を電気的に検出する残容量検出手段と、該検出された前記バッテリの残容量によって、前記車両の運転状態に基づいて前記内燃機関の運転停止条件が成立したときに前記内燃機関を停止するか否かを判断する判断手段と、該判断手段の判断結果を参照して、前記運転状態に基づく前記内燃機関の運転停止の制御を行なう運転停止制御手段とを備えたことを要旨としている。
【0007】
本発明の内燃機関の運転制御装置によれば、所定のタイミングで、発電停止手段により発電機による発電を停止し、その状態でバッテリの残容量を電気的に検出する。したがって、検出結果には発電機による充電の影響がないため、バッテリの残容量を正確に検出することができる。さらに、正確な検出結果に基づいて、内燃機関の運転停止をするか否かの判断が行えるため、内燃機関の運転停止後の再始動時に必要な電力の確保が容易となる。
【0008】
また、前記所定のタイミングは、前記車両の運転状態に基づき、前記内燃機関の運転停止条件が成立したときとすることができる。すなわち、内燃機関の運転停止条件が成立したときに、発電停止手段により発電を停止し、バッテリの残容量を電気的に検出し、内燃機関の運転停止の判断をする。したがって、内燃機関の運転を実際に停止する前に判断を行なうことができるので、内燃機関を停止してしまって、バッテリに無用な負荷を掛けることがない。
【0009】
所定のタイミングは、前記車両の運転状態に基づき、前記内燃機関の運転停止条件が成立して該内燃機関の運転が停止された後とすることもできる。この場合、内燃機関は既に運転を停止しているから、前記運転停止制御手段は、前記判断手段により内燃機関を停止しないと判断された場合には、前記内燃機関の運転停止を中断、すなわち内燃機関を始動する、という構成にすればよい。内燃機関の運転停止後に、バッテリの残容量を電気的に検出し、判断手段により内燃機関の運転停止を続行するか中断するかを判断するため、内燃機関の運転を停止する条件が成立するまで発電機の発電を停止できない状況においても、バッテリの残容量を正確に検出することができる。
【0010】
また、残容量検出手段は、バッテリの残容量をバッテリの端子電圧と負荷電流とから検出する構成とすることができる。バッテリの端子電圧と負荷電流の検出は、比較的容易に行え、複雑な装置を必要としないため、検出手段として有効である。さらに、判断手段は、バッテリの残容量を検出するため端子電圧と負荷電流とのマップを参照して、上記の判断を行なうこともできる。バッテリの端子電圧と負荷電流のマップを用いれば、内燃機関の運転停止が可能な領域に入るかどうかは簡単に判断できる。
【0011】
本発明の内燃機関の運転制御装置では、バッテリを、内燃機関の始動用のスタータモータを駆動するメインバッテリとは別に設けられ、車両に搭載された補機を運転するのに用いる補助バッテリとして適用することができる。かかる運転制御装置では、発電機による補助バッテリの充電を行なうことなくその残容量を検出し、判断手段により内燃機関を停止するか否かの判断を行う。したがって、補機用電圧の低下を防ぐことができる。
【0012】
また、前記判断手段は、前記メインバッテリの残容量が所定値以上の場合には、前記判断手段のマップに代えて、メインバッテリの残容量を加味したマップを参照して、前記判断を行なう手段であり、該内燃機関の運転が停止された際、少なくとも前記補助バッテリから電力が持ち出される場合には、前記該内燃機関の運転停止の間に、前記バッテリの電力を用いて前記補助バッテリの充電を行なう補助バッテリ充電手段を備えることができる。かかる装置を採用すると、メインバッテリによって充電された補助バッテリは残容量が増え電力に余裕がある状態となる。したがって、内燃機関の運転停止をする頻度が増加して、燃費の向上につながる。
【0013】
また、こうした内燃機関の運転制御装置で用いられるメインバッテリとしては、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池の一つを考えることができる。一般的に、前記の電池は、鉛電池よりも残容量を検出しやすいため、メインバッテリの残容量の判断精度が向上し、補助バッテリへの充電が行える。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1実施例であり、内燃機関の運転制御装置(以下、アイドルストップ制御装置と呼ぶ)の構成を示すブロック図である。このアイドルストップ制御装置は、主に、内燃機関であるエンジン10と、エンジン10ヘの燃料噴射装置20、エンジン10始動用のスタータモータ30と、エンジン10の動力より発電を行うオルタネータ40と、エンジン10の運転を制御するEFIECU50と、スタータモータ30や後述する補機120へ電力供給を行う電源システム60と、電源システム60の状態に基づいてバッテリの状態などを判断する電源制御ユニット70から構成されている。
【0015】
EFIECU50は、エンジン10の運転中は、吸入空気量Qに応じて燃料噴射量τを制御する処理を行なうが、車両の運手状態信号より停止可能条件が揃ったときにエンジン10の運転を停止する制御も併せて行なっている。こうした制御を行なうため、EFIECU50は、エンジン10の吸入空気量Qを検出するエアフロメータ80、エンジン10に供給される空気量を調節するスロットルバルブ90やアクセルペダルの位置αを検出する検出センサ100、またエンジン10駆動軸の回転NEを検出する回転センサ110、エンジン10に燃料噴射を行なう燃料噴射装置20等と電気的に接続されている。
【0016】
EFIECU50は、吸入空気量Q、アクセルペダルの踏込量α、スロットルバルブ90の開度θ、エンジン10回転数NE、その他、図示しない車速センサVや酸素センサなどの車両の運転状態を判断する信号を受け、エンジン10の燃料噴射装置20へ、燃料噴射量τを指示する。また、EFIECU50は、電源制御ユニット70とも接続されている。エンジン10を停止するか否かの判断は、車両の運転状態のみならず、電源システム60の状態も反映して行われる。EFIECU50と電源制御ユニット70との協働の下で行われるエンジン停止制御(以下、アイドルストップという)の様子については、種々の形態があり得るので、各形態ごとに実施例を変えて詳しく説明する。
【0017】
第1実施例のアイドルストップ制御装置の電源システム60は、メインバッテリ200とサブバッテリ210を用いた2バッテリシステムとして構成されている。この電源システムを図2に示す。電源システム60は2つのバッテリの他は、主に、DC/DCコンバータ220と、サブバッテリ210の端子電圧を測定する電圧センサ230と、負荷電流を測定する電流センサ240から構成されている。この電源システム60には、リレー260の接点を介してオルタネータ40が接続されており、補機120やリレー250の接点を介してスタータモータ30に、それぞれ電力を供給可能である。リレー260は電源制御ユニット70により、リレー250はEFIECU50により、それぞれ駆動され、接点をオン・オフしている。
【0018】
2つのバッテリの内、メインバッテリ200は、主にスタータモータ30駆動に使用され、サブバッテリ210は、その他の補機120、例えばエアコンディショナやステレオやCVTのオイルポンプの駆動用として使用される。本実施例ではメインバッテリ200に16ボルトのリチウムイオン電池を、サブバッテリ210には12ボルトの鉛蓄電池を採用している。メインバッテリ200は、リレー250の接点を介してスタータモータ30に接続されている他、DC/DCコンバータ220とも接続されている。サブバッテリ210からの電源ラインは、DC/DCコンバータ220の出力と接続されており、更に補機120にも接続されている。したがって、エンジン10が運転されており、その動力を用いてオルタネータが発電した電力は、まず補機120の駆動に用いられ、更に余剰の電力が存在すれば、サブバッテリ210と、DC/DCコンバータ220を介してメインバッテリ200を充電するのに用いられる。
【0019】
DC/DCコンバータ220は、2つの直流電源の間で双方向に電力をやり取りすることが可能なコンバータであり、電圧の異なるメインバッテリ200とサブバッテリ210間に配置されている。DC/DCコンバータ220は電源制御ユニット70からの信号を受けて、その動作のオン・オフおよびいずれの電源システムから他方の電源システムへ電源を供給するかの設定が可能である。オルタネータ40からの電源ラインには、リレー260の接点が介装されており、電源制御ユニット70からは、このリレー260を駆動することにより、オルタネータ40による発電をオン・オフすることができる。なお、オルタネータ40による発電のオン・オフは、例えばエンジン10の出力軸との間に電動クラッチを設け、これを駆動することにより行っても良い。あるいは、オルタネータ40に、その出力をオン・オフできる機構を設け、これを直接駆動するものとしても良い。
【0020】
サブバッテリ210に設けられた電圧センサ230と電流センサ240は、電源制御ユニット70に接続されている。電源制御ユニット70は、端子電圧Vaと負荷電流Iaとから、サブバッテリ210の状態を検出し、サブバッテリ210の状態に基づく残容量からアイドルストップの可否を判断し、その判断結果の信号をEFIECU50へ伝達している。EFIECU50は、前述の車両の運転状態を示す種々の入力信号によりアイドルストップのための運転条件が成立したことを判断しているが、エンジン10を停止するか否かの最終的な判断であるアイドルストップの判断は、電源制御ユニット70の出力信号も見て行っていることになる。つまり、仮に車両の運転状態からエンジン10を停止する条件が揃っていたとしても、電源制御ユニット70からのバッテリ残容量を加味した上でなければアイドルストップが実行されないのである。
【0021】
次に第1実施例におけるアイドルストップ制御について、図3のフローチャートを用いて説明する。図3に示したフローチャートは、電源制御ユニット70が行なう処理を示す。電源制御ユニット70は、EFIECU50からの指令を受けたとき、図3のフローチャートに示した処理を起動する。EFIECU50は、車両の運転状態から、アイドルストップのための運転条件が成立したと判断したときに、電源制御ユニット70に指令を出して、図3のフローチャートに示した処理を実行させる。
【0022】
車両が信号待ちなどで停止すると、エンジン10はアイドリング状態となるが、この時点では、オルタネータ40はリレー260の接点がオンであるため、サブバッテリ210側の電源ラインに接続供給されている。また、DC/DCコンバータ220もオン状態であり、メインバッテリ200からの電流をサブバッテリ210側の電源ラインに供給している。ここで、DC/DCコンバータ220やオルタネータ40の動作の停止、起動などのタイミングを、図4に示す。図4(a)にはオルタネータ40の動作(すなわち、リレー260の動作)のタイミングが、(b)にはDC/DCコンバータ220の動作のタイミングが、それぞれ示してある。また(a)と(b)の動作変化による電力供給を重ね合わせた結果を、(c)に、サブバッテリ210側の電源ラインの電圧として示した。前述の車両が信号待ちなどで停止するときには、図4(c)に示したように、サブバッテリ210は充電状態となり、電源ラインの電圧Vaは、オルタネータ40の発電電圧となる。
【0023】
車両が停止して、アイドルストップのための運転条件が成立すると、EFIECU50からの指令により、電源制御ユニット70は、オルタネータ40の発電を遮断(リレー260の接点をオフ)する信号と、DC/DCコンバータ220の動作を停止する信号を出力する(ステップS300)。すなわち、オルタネータ40からの発電とDC/DCコンバータ220を介したメインバッテリ200からの電流を一旦遮断し、一時的に補機120負荷に使用される電流はサブバッテリ210のみから供給する状態を作り出す。なお、オルタネータ40停止中に補機120を駆動する電力は、本来メインバッテリ200から供給されるので、DC/DCコンバータ220を停止するのは、わずかな時間(例えば本実施例では約1秒間)である。図4(c)に示したように、タイミングT1からタイミングT2までの1秒間は、補機120の電力をサブバッテリ210が受け持つため、サブバッテリ210は放電状態となり、その端子電力Vaは低下する。
【0024】
次に、オルタネータ40による発電やDC/DCコンバータ220の動作を停止している間(すなわち、図4のタイミングT1からタイミングT2の間)に、電圧センサ230,電流センサ240によりサブバッテリ210の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaを検出する処理を行う(ステップS310)。続いて、DC/DCコンバータ220を作動させる(ステップS315)。この結果、DC/DCコンバータ220から、サブバッテリ210側の電源ラインに電力が供給されることになり、図4(c)にタイミングT2として示したように、再びサブバッテリ210の端子電圧Vaは上昇する。
【0025】
次に、電源ユニット70は、予め記憶した端子電圧と負荷電流とのマップを読み込む処理を行う(ステップS320)。このマップは,サブバッテリ210の残容量が正常とみなしうる限界の端子電圧Vaと負荷電流Iaとの関係を示すものである。その一例を図5に示した。バッテリの残容量は、端子電圧Vaと負荷電流Iaとから概ね推定する事ができる。ここでは、車両の信号待ちなどで生じる通常のアイドルストップ期間中に、補機120への電力供給によってサブバッテリ210が消尽しない余裕を見越した残容量を、アイドルストップの条件判断のための下限値として、マップの形で記憶している。
【0026】
なお、図中の最低電圧10.5ボルトは、12ボルトバッテリが過放電となる値であり放電における下限値である。また、最大電流50アンペアはDC/DCコンバータ220からの最大電流値である。サブバッテリ210の電池劣化時の内部抵抗を傾きとする直線によって、アイドルストップ可能領域[1]と、アイドルストップ禁止領域[2],[3]が形成されている。アイドルストップ禁止領域[2]は、サブバッテリ210の残容量が過少となっており、アイドルストップ実行時に、エンジン10を止めて、オルタネータ40による発電がないと、サブバッテリ210の残容量が次のエンジン10の始動に耐えない可能性があるとされる領域である。また、アイドルストップ禁止領域[3]は、補機120に必要とされる電流が過大となっており、サブバッテリ210側の電源ラインへのDC/DCコンバータ220からの供給量を越えているため、サブバッテリ210から、必ず電力が持ち出される領域である。
【0027】
図3のフローチャートに戻って説明を続ける。電源制御ユニット70は、図示しない記憶領域から上述のマップを呼び出し、マップと上記のサブバッテリ210の端子電圧Va,負荷電流Iaとを比較参照して、アイドルストップが可能か否か判断する(ステップS330)。検出した端子電圧Va及び負荷電流Iaが、アイドルストップ可能領域[1]に入っていれば、アイドルストップが可能であるという結果をEFIECU50へ送信する処理を行なう(ステップS350)。かかる指令を受けたEFIECU50は、エンジン10を停止してアイドルストップ状態に入ることになる。図4のタイミングT2からタイミングT3までの間は、アイドルストップに入った状態を表している。この間は、エンジン10停止中であるため、オルタネータ40は発電せず、DC/DCコンバータ220から、サブバッテリ210側の電源ラインへの供給状態が続くことになる。
【0028】
やがて車両が動き出す等の理由でアイドルストップの条件が満たされなくなると、EFIECU50により、エンジン10を再始動する処理が行われる。エンジン10再始動時(図4のタイミングT3)にはメインバッテリ200はステータモータ30始動に電力の大部分を供給するため、補機120の負荷の一部はサブバッテリ210が受け持つことになる。その場合は、サブバッテリ210はわずかに放電状態となるが、スタータモータ30によるエンジン10の始動に要する時間は、わずかな時間(図4のタイミングT3からタイミングT4は約0.5秒)であるため、その間は、サブバッテリ210の電力により補機120は運転される。エンジン10が再始動すれば再び、DC/DCコンバータ220とオルタネータ40からの電力供給により、サブバッテリ210は徐々に充電状態に戻る。
【0029】
一方、ステップS330で、サブバッテリ210の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaが、アイドルストップ禁止領域[2]に属している、すなわち、サブバッテリ210の残容量が不足していると判断された場合や、アイドルストップ禁止領域[3]に属している、すなわち、サブバッテリ210から電力が持ち出されてしまう場合には、アイドルストップはサブバッテリ210の状態から見て禁止されているとして、運転席メータパネルや別途設けたモニタに警告表示を出力し(ステップS340)、EFIECU50へアイドルストップ禁止の信号を送信する処理を行なう(ステップS360)。その直後に、オルタネータ40からの電力供給を受けるため、電源制御ユニット70は、オルタネータ40のリレー260の接点をオン状態にする(ステップS370)。このとき、EFIECU50では、サブバッテリ210の残容量が不足するとの判断を受けて、エンジン10の停止は行なわない。
【0030】
第1実施例における制御によれば、アイドルストップ条件が成立した時、実際にアイドルストップに入る前に、サブバッテリ210への充電が行われていない状態での端子電圧Va、負荷電流Iaから、エンジン10を停止して良いか否かの判断を行なうことができる。したがって、充電の影響のない正確なサブバッテリ210の残容量が検出でき、エンジン10停止の判断が正確に行なえる。しかも、アイドルストップ実行中に使用する補機120の負荷により、サブバッテリ210から電力の持ち出しが行われる状況となることはほとんど生じない。この結果、サブバッテリ210の残容量が低下している状態でアイドルストップを行なうことがないので、CVTのオイルポンプなどの駆動初期に大きな電力を必要とする補機120へサブバッテリ210から確実に電力を供給することができる。
【0031】
次に本発明の第2実施例について説明する。第2実施例のアイドルストップ制御装置は、第1実施例と同一のハードウェア構成を備え、発電停止指令と残容量検出とを行うタイミングのみ、第1実施例と異なる。したがって、ハードウェア構成は、符号を同一とし、説明を省略する。第2実施例では、EFIECU50は車両の運転条件を示す種々の入力信号によりアイドルストップのための運転条件が成立したことを判断すると、まずエンジン10を停止する。その後、EFIECU50は電源制御ユニット70の出力信号を見て、アイドルストップの続行または中止(すなわちエンジン10の再始動)の処理をする。つまり、アイドルストップのための運転条件が成立していれば、その時点で、エンジン10を停止するのである。
【0032】
ここで、第2実施例におけるアイドルストップ制御について、図6のフローチャートを用いて説明する。図6に示したフローチャートは、第1実施例と同様に、電源制御ユニット70が行なう処理を示す。EFIECU50は、車両の運転状態から、アイドルストップのための運転条件が成立したと判断するとアイドルストップを実行し、その時に、電源制御ユニット70に指令を出して、図6のフローチャートに示した処理を実行させる。
【0033】
EFIECU50からの指令により、電源制御ユニット70は、DC/DCコンバータ220の動作を停止する信号を出力する(ステップS500)。第2実施例では、EFIECU50からの指令がある時は、すでにアイドルストップ実施状態(エンジン10が停止した状態)であるため、オルタネータ40からの発電は停止している。すなわち、DC/DCコンバータ220の動作を停止すれば、一時的に補機120負荷に使用される電流はサブバッテリ210のみから供給する状態を作り出すことができる。ここで、DC/DCコンバータ220やオルタネータ40の動作の停止、起動などのタイミングを、図7に示す。図7(a),(b),(c)は、図4の説明と同様であり、各機器の動作タイミングを示している。
【0034】
アイドルストップが実施されるとエンジン10は停止状態となるため、オルタネータ40のリレー260の接点がオン・オフ状態に関わらず、サブバッテリ210側の電源ラインに、オルタネータ40からは、電力供給はされていない。一方、DC/DCコンバータ220はオン状態であり、メインバッテリ200からの電流をサブバッテリ210側の電源ラインに供給している。よって、図7(c)に示したように、サブバッテリ210側の電源ラインの電圧Vaは所定の電圧値となる。ここで図6のステップS500で述べた、DC/DCコンバータ220の動作停止処理が行われると、図7に示したタイミングT1からタイミングT2までの1秒間は、サブバッテリ210は放電状態となり、その端子電力Vaは低下するのは前述の通りである。
【0035】
次に、DC/DCコンバータ220の動作を停止している間(図7のタイミングT1からタイミングT2の間)に、電圧センサ230,電流センサ240によりサブバッテリ70の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaを検出する処理を行う(ステップS510)。続いて、DC/DCコンバータ220を作動させる(ステップS515)。図7に示したタイミングT2では、DC/DCコンバータ220からの電力供給により、サブバッテリ210の端子電圧Vaは上昇する。
【0036】
次に、電源制御ユニット70は、予め記憶した端子電圧と負荷電流とのマップを読み込む処理を行う(ステップS520)。このマップと上記のサブバッテリ210の端子電圧Va,負荷電流Iaとを比較参照して、電源制御ユニット70は、アイドルストップの続行が可能か否か判断する(ステップS530)。なおこのマップは図5に一例を示したマップと同様である。検出した端子電圧Va及び負荷電流Iaが、図5に示したアイドルストップ可能領域[1]に入っていれば、アイドルストップの続行が可能であるという結果をEFIECU50へ送信する処理を行なう(ステップS550)。かかる指令を受けたEFIECU50は、そのまま、エンジン10の停止を維持してアイドルストップ状態を継続する。図7のタイミングT2からタイミングT3までの間は、アイドルストップを継続した状態を表している。この間は、DC/DCコンバータ220からのみ、サブバッテリ210側の電源ラインへの供給状態が続く。その後、アイドルストップの条件が満たされなくなり、エンジン10の再始動が行われる過程は、第1実施例と同様であり省略する。
【0037】
一方、ステップS530で、サブバッテリ210の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaがアイドルストップ禁止領域[2]に属している、すなわち、サブバッテリ210の残容量が不足していると判断された場合やアイドルストップ禁止領域[3]に属している、すなわち、サブバッテリ210から電力が持ち出されてしまう場合には、アイドルストップはサブバッテリ210の状態から見て許容できないとして、運転席メータパネルや別途設けたモニタに警告表示を出力し(ステップS540)、EFIECU50へ信号を送信する処理を行なう(ステップS560)。このとき、EFIECU50では、サブバッテリ210の残容量が不足するとの判断を受けて、エンジン10を直ちに再始動する。エンジン10の始動に伴ってオルタネータ40の発電電力はリレー260を介してサブバッテリ210側の電源ラインに供給され、補機120の運転に使用される。なお、ステップS540の警告表示は、運転者に補機120負荷が大きいことを告知するのみでなく、電気的に制御されている補機120、例えばエアコンディショナ等の消費電力を強制的に下げるように制御することとしても良い。
【0038】
以上説明した第2実施例によれば、サブバッテリ210の残容量を正確に検出できるという点では第1実施例と同様の効果を奏する上、更にサブバッテリ210の残容量の検出を、エンジン10を一旦停止してから行なっているので、アイドルストップの運転条件が成立しているときに、直ぐにオルタネータ40が停止できないような場合でも、アイドルストップの条件が成立しているか否かを正確に判断することができる。ここで、オルタネータ40が停止できない場合とは、例えば、夜間走行時のヘッドライト使用時等、補機120の運転に必要な電力が高い場合などを考えることができる。したがって、車両走行中などにオルタネータ40を停止できない場合でも、サブバッテリ210の残容量を正しく検出して、アイドルストップの実施を的確に行なうことができる。また、こうした場合、本実施例のアイドルストップ制御装置では、アイドルストップの条件がサブバッテリ210についても成り立っていればそのままエンジン10の停止を継続し、アイドルストップの条件がサブバッテリ210の残容量から見て成り立っていないと判断すれば、直ちにエンジン10を再始動している。したがって、サブバッテリ210の残容量が低下しているときに、サブバッテリ210から無用な放電を継続することがない。
【0039】
次に、本発明の第3実施例について説明する。第3実施例のアイドルストップ制御装置は、第1実施例の全体構成とほぼ同一のハードウェア構成を備え、第1実施例の電源システム内部に、メインバッテリ200の電池状態測定部800を付加している。したがって、全体構成の説明および第1実施例の電源システムと共通箇所については説明を省略する。
【0040】
第3実施例の2バッテリシステムを図8に示す。第3実施例では、メインバッテリ200の電源ラインに電池状態計測部800を配している。電池状態計測部800は、メインバッテリ200の端子電圧Vbと負荷電流Ibを計測するセンサを備えている。また、電池状態計測部800と電源制御ユニット70は電気的に接続されている。電源制御ユニット70は、電池状態計測部800からのメインバッテリ200の端子電圧Vbと負荷電流Ibとから、メインバッテリ200の状態を検出し、メインバッテリ200の状態に基づく残容量からサブバッテリ210への充電の可否を判断し、その結果に基づいて、DC/DCコンバータ220の動作のオン・オフ指令を出力する機能が付加されている。
【0041】
以下に、第3実施例におけるアイドルストップ制御の詳細について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9に示したフローチャートは、電源制御ユニット70が行なう処理を示す。ここでは、第2実施例と同様にEFIECU50は、車両の運転状態から、アイドルストップのための運転条件が成立したと判断したときに、まずエンジン10を停止して、電源制御ユニット70に指令を出して、図9のフローチャートに示した処理を実行させる。
【0042】
EFIECU50からの指令により、電源制御ユニット70は、DC/DCコンバータ220の動作を停止する信号を出力する(ステップS900)。次に、DC/DCコンバータ220の動作を停止している間に、サブバッテリ210の端子電圧Vaおよび負荷電流Iaを検出し、かつ電池状態検出部800によりメインバッテリ200の端子電圧Vbと負荷電流Ibを検出する処理をする(ステップS910)。電源ユニット70は、予め記憶したメインバッテリ200の端子電圧と負荷電流とのマップを読み込む処理を行う(ステップS920)。このマップの一例を図10に示した。
【0043】
電源制御ユニット70は、図示しない記憶領域からこのマップを呼び出し、マップと上記のメインバッテリ200の端子電圧Vb,負荷電流Ibとを比較参照して、サブバッテリ210に充電できる電力余裕がメインバッテリ200に有るか否かを判断する(ステップS930)。検出した端子電圧Vb及び負荷電流Ibが、図10に示した充電可能領域[4]に入っていれば、DC/DCコンバータ220をオン状態にする指令を出して(ステップS940)、サブバッテリ210に充電を行う。このDC/DCコンバータ220の作動により、サブバッテリ210の残容量が正常とみなしうる限界領域が広がることになる。その一例を図11に示した。図11に示した破線Bの傾きは、DC/DCコンバータ220停止(オフ状態)時、つまりサブバッテリ210を充電する前の電池劣化時の内部抵抗を示している(以下、マップBと呼ぶ)。ここでステップS940において、DC/DCコンバータ220を作動(オン状態に)させサブバッテリ210に充電が行われると、図11に示した実線Aとなり、アイドルストップの条件判断のための下限値は、図中α1からα2へと低下する。つまり、サブバッテリ210へ充電がなされることによって、アイドルストップの可能な領域が増加したことになる。電源制御ユニット70は、これを別のマップとして記憶している(以下、マップAと呼ぶ)。
【0044】
電源制御ユニット70は、図示しない記憶領域からマップAを呼び出し(ステップS950)、マップAと前述のサブバッテリ210の端子電圧Va,負荷電流Iaとを比較参照して、アイドルストップが可能か否か判断する(ステップS960)。以降のステップS970からS995までの処理は、第2実施例と同様であり、アイドルストップ続行可能および続行不可能の指令をEFIECU50へ伝達することになる。このように、電源制御ユニット70は、サブバッテリ210の残容量のみならずメインバッテリ200の残容量をも加味した上でアイドルストップの可否を判断し、その判断結果をEFIECU50に伝達している。つまり、電源制御ユニット70は、メインバッテリ200の残容量に余裕があると判断した場合には、サブバッテリ210を充電することで、サブバッテリ210のアイドルストップ可否判断の下限値を下げて判断し、EFIECU50に信号を出力するのである。
【0045】
一方、ステップS930でメインバッテリ200の残容量にサブバッテリ210を充電するほどの余裕がないと判断された場合には、DC/DCコンバータ220はオフ状態を維持する。メインバッテリ200は、スタータモータ30を始動させる電力を供給するのが一番の役割であリ、スタータモータ30始動のための電力確保を優先する。したがって、電源ラインが接続していることで、補機120やサブバッテリ210の充電に電力を供給してしまい、メインバッテリ200の残容量が不足してしまうことがない。なお、この場合には、電源制御ユニット70は、図示しない記憶領域からマップBを呼び出し(ステップS955)、アイドルストップが可能か否か判断する(ステップS960)。
【0046】
第3実施例では、メインバッテリ200の残容量に余裕がある場合には、メインバッテリ200を用いて、サブバッテリ210を充電するので、電源の状態から見たアイドルストップの可能な領域は図11に示したように拡大される。したがって、アイドルストップを実行する頻度が増加し、燃費の向上につながることとなる。
【0047】
なお、メインバッテリ200は前述のように、リチウムイオン電池であるため、一般的に電池状態を検出しやすい。また本実施例では、メインバッテリ200の残容量の判断にはマップ用いたが、本発明はこれに限らず、メインバッテリ200の残容量判断には、所定の設計値を決定しておいて比較することとしても良い。さらに、メインバッテリ200の残容量の判断機能をEFIECU50に備え、EFIECU50の指令により電源制御ユニット70がDC/DCコンバータ220を作動させることとすることもできる。
【0048】
また、本実施例では、発電停止手段によりオルタネータ40の発電を停止する所定のタイミングを、アイドルストップを実行する前や後としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば所定のインターバルで、電源制御ユニット70から発電停止の指令を出し、オルタネータ40の発電機の発電を停止し、また、DC/DCコンバータからの電力の供給を停止して検出した、バッテリの端子電圧、負荷電流を随時、電源制御ユニット70に記憶して判断時に使用する構成としても同様の効果を奏する。
【0049】
さらに、本実施例では2バッテリシステムに採用したが、本発明は、1バッテリシステムに採用しても、オルタネータの発電停止により、オルタネータの発電の影響を受けずに、バッテリ残容量が検出できるため、適切にアイドリングストップ判断が行え、同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のアイドルストップ制御装置の構成を示すブロック図。
【図2】本実施例の電源システムである2バッテリシステムの構成図。
【図3】第1実施例の発電停止指令と残容量検出とを行うタイミングを、アイドルストップ実施条件成立時とした場合のフローチャート。
【図4】第1実施例の制御におけるサブバッテリ状態を示すタイミングチャート。
【図5】サブバッテリの状態を判断するためのマップを示す説明図。
【図6】第2実施例の発電停止指令と残容量検出とを行うタイミングを、アイドルストップ実施条件成立後とした場合のフローチャート。
【図7】第2実施例の制御におけるサブバッテリ状態を示すタイミングチャート。
【図8】第3実施例の電源システムである2バッテリシステムの構成図。
【図9】第3実施例のアイドルストップ制御のフローチャート。
【図10】メインバッテリの状態を判断するためのマップを示す説明図。
【図11】充電によるサブバッテリの状態を判断するためのマップの変化を示す説明図。
【符号の説明】
10…エンジン
20…燃料噴射装置
30…スタータモータ
40…オルタネータ
50…EFIECU
60…電源システム
70…電源制御ユニット
80…エアフロメータ
90…スロットルバルブ
100…位置検出センサ
110…回転センサ
120…補機
200…メインバッテリ
210…サブバッテリ
220…DC/DCコンバータ
230…電圧センサ
240…電流センサ
250…リレー
260…リレー
800…電池状態測定部
Claims (8)
- 車両の運転中に、該車両の運転状態に基づいて、車載の内燃機関の運転を停止する運転制御装置であって、
前記内燃機関により駆動されて発電を行なう発電機と、
該発電機が発電した電力の少なくとも一部により充電されて電力を蓄えるバッテリと、
所定のタイミングで、前記発電機による発電を停止する発電停止手段と、
該発電停止手段より発電が停止されたとき、前記バッテリの残容量を電気的に検出する残容量検出手段と、
該検出された前記バッテリの残容量によって、前記車両の運転状態に基づいて前記内燃機関の運転停止条件が成立したときに前記内燃機関を停止するか否かを判断する判断手段と、
該判断手段の判断結果を参照して、前記運転状態に基づく前記内燃機関の運転停止の制御を行なう運転停止制御手段と
を備えた内燃機関の運転制御装置。 - 前記所定のタイミングは、前記車両の運転状態に基づき、前記内燃機関の運転停止条件が成立したときである請求項1記載の内燃機関の運転制御装置。
- 請求項1記載の内燃機関の運転制御装置であって、
前記所定のタイミングは、前記車両の運転状態に基づき、前記内燃機関の運転停止条件が成立して該内燃機関の運転が停止された後であり、
前記運転停止制御手段は、前記判断手段により内燃機関を停止しないと判断された場合には、前記内燃機関の運転停止を中断する手段である
内燃機関の運転制御装置。 - 請求項1ないし3のいずれか記載の内燃機関の運転制御装置であって、
前記残容量検出手段は、前記残容量を、前記バッテリの端子電圧と負荷電流とから検出する手段である内燃機関の運転制御装置。 - 請求項4記載の内燃機関の運転制御装置であって、
前記判断手段は、前記バッテリの残容量を検出するための前記端子電圧と負荷電流のマップを参照して、前記判断を行う手段である内燃機関の運転制御装置。 - 請求項1ないし5のいずれか記載の内燃機関の運転制御装置であって、
前記バッテリは、前記内燃機関の始動用のスタータモータを駆動するメインバッテリとは別に設けられ、前記車両に搭載された補機を運転するのに用いる補助バッテリである
内燃機関の運転制御装置。 - 請求項6記載の内燃機関の運転制御装置であって、
前記判断手段は、前記メインバッテリの残容量が所定値以上の場合には、前記判断手段のマップに代えて、メインバッテリの残容量を加味したマップを参照して、前記判断を行なう手段であり、
該内燃機関の運転が停止された際、少なくとも前記補助バッテリから電力が持ち出される場合には、前記内燃機関の運転停止の間に、前記メインバッテリの電力を用いて前記補助バッテリの充電を行なう補助バッテリ充電手段を備えた
内燃機関の運転制御装置。 - 請求項6または7記載の内燃機関の運転制御装置であって、
前記メインバッテリは、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池の一つである内燃機関の運転制御装置。
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