JP2010265878A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイドルストップシステムにおいて、始動時間の短縮化と電気負荷の最低動作保証電圧の確保とを安価な回路構成で両立させる。
【解決手段】バッテリ35とスタータ30との間の通電回路41に回路抵抗切替機構42を設け、クランキング開始時の最低バッテリ電圧を予測し、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧が電気負荷の最低動作保証電圧を下回る場合は、スタータ30の突入電流を低減する必要があると判断して、回路抵抗切替機構42の可動接点43を抵抗46が有る側の固定接点44に切り替えてスタータ30に通電してエンジンを始動する。予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧が電気負荷の最低動作保証電圧を上回る場合は、スタータ30の突入電流を低減する必要がないと判断して、回路抵抗切替機構42の可動接点43を抵抗46が無い側の固定接点45に切り替えてスタータ30に通電してエンジンを始動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の駆動源となる内燃機関(エンジン)の自動停止及び始動を制御するアイドルストップシステムを搭載した内燃機関の制御装置に関する発明である。
アイドルストップシステムは、運転者が車両を停車させたとき(又は車両停止に至るエンジン回転降下中)に、燃料噴射(及び/又は点火)を停止してエンジンを自動的に停止させ、その後、運転者が車両を発進させようとする操作(例えばブレーキ解除操作やアクセル踏込み操作等)を行ったときに自動的にスタータに通電してエンジンをクランキングして再始動させるようにしている。
一般に、エンジンのクランキングのためにスタータを作動させると、スタータへの突入電流によりバッテリ電圧が一時的に大きく低下する。このため、バッテリ電圧を電源とするスタータ以外の電気負荷の動作電圧が当該電気負荷の最低動作保証電圧を下回ることを懸念して、クランキング中に当該電気負荷への電源供給を一時的に遮断(オフ)するようにしている。しかし、アイドルストップシステムでは、エンジンが自動的に停止・再始動することを繰り返すため、再始動の度に電気負荷への電源供給を一時的に遮断することは利便性の低下につながる。
そこで、特許文献1(特開2002−38984号公報)に記載されているように、バッテリと電気負荷との間に電圧補償回路を設け、スタータの作動に伴ってバッテリ電圧が設定電圧以下に低下したときに、電圧補償コントローラによって電圧補償回路を作動させてバッテリ電圧を補償するようにしたものがある。
特開2002−38984号公報
しかし、上記特許文献1のように、バッテリと電気負荷との間に電圧補償回路を設ける構成にすると、かなりのコストアップになり、近年の重要な技術的課題である低コスト化の要求を満たすことができない。
そこで、バッテリからスタータに通電する通電回路に、その回路抵抗を切り替える回路抵抗切替機構を設け、クランキング開始から所定期間だけ通電回路の抵抗値を大きくする回路に切り替えることで、クランキング開始時のスタータの突入電流を減少させて、クランキング開始時のバッテリ電圧低下を抑制して電気負荷の最低動作保証電圧を確保する構成が検討されている。
しかし、この構成では、クランキング開始時にスタータへの電力供給を一時的に低下させることになってしまい、スタータ回転速度の立ち上がりの悪化、ひいては始動時間が長くなるのが問題になることがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、始動時間の短縮化と電気負荷の最低動作保証電圧の確保とを安価な回路構成で両立させることができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両の駆動源となる内燃機関の自動停止及び始動を制御する自動停止始動制御手段と、始動時に内燃機関をクランキングするスタータと、前記スタータ及びそれ以外の電気負荷に給電するバッテリと、前記バッテリから前記スタータに通電する通電回路の抵抗値を切り替える回路抵抗切替手段と、前記バッテリの充電状態に基づいて次のクランキング開始時のバッテリ電圧降下幅を予測するバッテリ電圧降下幅予測手段とを備え、前記回路抵抗切替手段は、前記スタータを用いる始動要求が発生したときに前記バッテリ電圧降下幅予測手段で予測したクランキング開始時のバッテリ電圧降下幅に基づいてクランキング開始時の最低バッテリ電圧を予測し、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧を前記電気負荷の最低動作保証電圧と比較して、その比較結果に基づいて前記通電回路の抵抗値を切り替えるようにしたものである。
この構成によれば、クランキング開始時の最低バッテリ電圧を予測し、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧を電気負荷の最低動作保証電圧と比較して通電回路の抵抗値を切り替えるようにしているため、例えば、クランキング開始時の最低バッテリ電圧が電気負荷の最低動作保証電圧を上回る場合は、回路抵抗切替手段により通電回路の抵抗値を小さくして始動時間を短縮するという制御が可能となり、一方、クランキング開始時の最低バッテリ電圧が電気負荷の最低動作保証電圧を下回る場合は、回路抵抗切替手段により通電回路の抵抗値を大きくして電気負荷の最低動作保証電圧を確保するという制御が可能となる。しかも、通電回路の抵抗値を切り替えるだけの簡単で安価な回路構成で、始動時間の短縮化と電気負荷の最低動作保証電圧の確保とを両立させることができる。
この場合、請求項2のように、通電回路の抵抗値を2段階に切り替えるように構成し、前記回路抵抗切替手段は、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧が前記電気負荷の最低動作保証電圧を上回る場合は、前記通電回路の抵抗値を小さくするように切り替え、それ以外の場合は、前記通電回路の抵抗値を大きくするように切り替えるようにすると良い。この構成は、通電回路の抵抗値を2段階に切り替える極めて簡単な構成で本発明を実現できる。但し、本発明は、通電回路の抵抗値を3段階以上又は連続的に切り替える構成としても良い。
更に、請求項3のように、クランキング開始時のバッテリ電圧降下を防止することが要求されない始動要求が発生したときには、当該クランキング開始時の最低バッテリ電圧を問わず通電回路の抵抗値を小さくした状態に維持するようにすると良い。ここで、クランキング開始時のバッテリ電圧降下を防止することが要求されない始動要求とは、例えば運転者のイグニッションスイッチ操作による始動時や、電気負荷の電源スイッチがオフされている時(電気負荷の不使用時)に発生する始動要求である。このような場合は、クランキング開始時の最低バッテリ電圧を問わず通電回路の抵抗値を小さくした状態に維持すれば、始動時間の短縮を優先させることができると共に、回路抵抗切替手段の作動回数の低減や長寿命化を実現することができる。
また、請求項4のように、緊急性の高い始動要求が発生したときには、クランキング開始時の最低バッテリ電圧を問わず通電回路の抵抗値を小さくした状態に維持するようにすると良い。ここで、緊急性の高い始動要求とは、運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んで急発進する時や、衝突回避システム等から発進指令が出力された時に発生する始動要求である。このような場合は、最低動作保証電圧の確保よりも始動時間の短縮を優先させた方が、運転者の急発進意思や衝突回避システム等の要求を満たすことができる。
図1は本発明の一実施例におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。 図2はバッテリからスタータや各電気負荷に通電する通電回路の構成を示す回路図である。 図3はクランキング開始時の最低バッテリ電圧の予測方法を説明するためのタイムチャートである。 図4はバッテリとスタータとの間の通電回路を模式的に示す回路図である。 図5はスタータ通電制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図6は本実施例のエンジン始動制御の一例を示すタイムチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
車両の駆動源となるエンジン11(内燃機関)の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を吸気ポートに向けて噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気管23には、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、この排出ガスセンサ24の下流側に、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒25が設けられている。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26が取り付けられている。エンジン11のクランク軸27の外周側には、クランク軸27が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ28が取り付けられ、このクランク角センサ28の出力パルスの間隔(周期)に基づいてエンジン回転速度が検出されると共に、カム角センサ(図示せず)の出力信号又はクランク角センサ28の欠歯部(基準クランク角)を基準にしてクランク角センサ28の出力パルスをカウントすることで、クランク角の検出と気筒判別[吸気行程の気筒(噴射気筒)と圧縮行程の気筒(点火気筒)の判別]が行われる。
更に、エンジン11には、始動時にクランク軸27を回転駆動(クランキング)するためのスタータ30が取り付けられている。スタータ30は、エンジン11のクランク軸27に連結されたリンクギアにピンオンを常時噛み合わせた常時噛合い式のスタータを用いても良いし、或は、スタータレス始動時以外の通常の始動時にのみ、ピンオンを突出させてリンクギアに噛み合わせるようにしたスタータを用いても良い。
エンジン11とスタータ30の動作を制御するエンジン制御装置31は、1つ又は複数のECU(例えばエンジン用ECU、アイドルストップ用ECU)によって構成されている。このエンジン制御装置31には、運転状態を検出する各種センサ、例えば、上述したエアフローメータ14、スロットル開度センサ17、吸気管圧力センサ19、排出ガスセンサ24、冷却水温センサ26の他に、ブレーキの作動(ON)/非作動(OFF)を検出するブレーキスイッチ32、アクセル開度を検出するアクセルセンサ33、車速を検出する車速センサ34等からの信号が入力される。
図2に示すように、車両に搭載されたバッテリ35は、エンジン制御装置31やスタータ30に電源電圧を供給する他、電気負荷である例えばEPSモータ36(電動式パワーステアリングモータ)、電圧安定化装置37、ABS用ECU38、ナビゲーションシステム39、インストルメントパネル40等にも電源電圧を供給する。
バッテリ35からスタータ30に通電する通電回路41には、回路抵抗を切り替える回路抵抗切替機構42(回路抵抗切替手段)が設けられている。この回路抵抗切替機構42は、バッテリ35に接続された1つの可動接点43と、スタータ30に接続された2つの固定接点44,45とを備え、一方の固定接点44は抵抗46を介してスタータ30に接続され、他方の固定接点45は抵抗46を介さずにスタータ30に接続されている。回路抵抗切替機構42の可動接点43は、後述するようにエンジン制御装置31からの切替信号に基づいて2つの固定接点44,45の間で切り替えられる。
エンジン制御装置31は、エンジン運転中は、上記各種センサで検出した運転状態に応じて、エンジン11の燃料噴射量、吸入空気量(スロットル開度)、点火時期等を制御する。更に、エンジン制御装置31は、特許請求の範囲でいう自動停止始動制御手段としても機能し、エンジン運転中に自動停止要求(アイドルストップ要求)が発生したか否かを監視して、自動停止要求が発生したときに燃料噴射(及び/又は点火)を停止して、エンジン11の燃焼を自動的に停止(アイドルストップ)させる。
自動停止要求は、車両停止後の停車中に発生するようにしても良いし、或は、アイドルストップ制御の燃料カット領域を拡大するために、車両走行中に車両停止に至る可能性のある低速での減速領域でも、自動停止要求が発生するようにしても良い。
自動停止要求が発生したときに、燃料噴射(及び/又は点火)を停止して、エンジン11の燃焼を自動的に停止させる。その後、アイドルストップ期間中(燃焼停止によるエンジン回転降下中又はエンジン回転停止後)に運転者が車両を再加速又は発進させようとする操作(例えば、ブレーキ操作の解除、アクセル踏込み操作、シフトレバーのドライブレンジへの操作等)を行ったときに、自動始動要求が発生してスタータ30を作動させてエンジン11をクランキングして再始動させる。その他、バッテリ充電制御システムやエアコン等の車載機器の制御システムから自動始動要求が発生してエンジン11を再始動させる場合もある。
ところで、本実施例では、バッテリ35からスタータ30に通電する通電回路41に、その回路抵抗を切り替える回路抵抗切替機構42を設け、クランキング開始から所定期間だけ回路抵抗切替機構42の可動接点43を、抵抗46が有る側の固定接点44に切り替えて通電回路41の抵抗値を大きくすることで、クランキング開始時のスタータ30の突入電流を減少させて、クランキング開始時のバッテリ電圧低下を抑制して電気負荷(EPSモータ36、ABS用ECU38、ナビゲーションシステム39、インストルメントパネル40等)の最低動作保証電圧を確保できるようになっている。
しかし、回路抵抗切替機構42の可動接点43を、抵抗46が有る側の固定接点44に切り替えて通電回路41の抵抗値を大きくすると、クランキング開始時にスタータ30への電力供給を一時的に低下させることになってしまい、スタータ回転速度の立ち上がりの悪化、ひいては始動時間が長くなるのが問題になることがある。
そこで、本実施例では、エンジン制御装置31は、バッテリ35の充電状態に基づいて次のクランキング開始時のバッテリ電圧降下幅を予測するバッテリ電圧降下幅予測手段としての機能を備え、スタータ30を用いる始動要求が発生したときに、バッテリ電圧降下幅予測手段で予測したクランキング開始時のバッテリ電圧降下幅に基づいてクランキング開始時の最低バッテリ電圧を予測し、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧を前記電気負荷の最低動作保証電圧と比較して、その比較結果に基づいて回路抵抗切替機構42の可動接点43を2つの固定接点44,45間で切り替えて通電回路41の抵抗値を切り替えるようにしている。
具体的には、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧が電気負荷の最低動作保証電圧を上回る場合は、回路抵抗切替機構42の可動接点43を、抵抗46が無い側の固定接点45に切り替えて通電回路41の抵抗値を小さくする。これにより、クランキング時にスタータ30に電流を制限せずに流して、スタータ回転速度を素早く立ち上がらせて始動時間を短縮する。一方、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧が電気負荷の最低動作保証電圧を下回る場合は、回路抵抗切替機構42の可動接点43を、抵抗46が有る側の固定接点44に切り替えて通電回路41の抵抗値を大きくする。これにより、クランキング開始時のスタータ30の突入電流を減少させてスタータ30を作動させてエンジン11を始動すると共に、クランキング開始時のバッテリ電圧低下を抑制して電気負荷の最低動作保証電圧を確保する。
更に、バッテリ電圧の降下はクランキング開始時にスタータ30へ電流が流れ始める、いわゆる突入電流発生時に最大となり、かつ、電圧降下が電気負荷へ与える影響は、突入電流発生時が主である。したがって、あらかじめ突入電流発生時に電圧降下によって最低動作保障電圧を保持できない時間(以下最小切替時間)を特性マップとしてエンジン制御装置31内に記憶させ、回路抵抗を大きくしてスタータ30を作動させる際には、スタータが作動してから最小切替時間が経過後に、クランキング中であっても回路抵抗を小さいほうへ切り替える。こうすることにより、回路抵抗が大きい状態でスタータ30を作動させる期間を最小化でき、無駄な電力消費を抑えることができる。
更に、本実施例では、クランキング開始時のバッテリ電圧降下を防止することが要求されない始動要求が発生したときには、当該クランキング開始時の最低バッテリ電圧を問わず回路抵抗切替機構42の可動接点43を抵抗46が無い側の固定接点45に維持して通電回路41の抵抗値を小さくした状態に維持するようにしている。ここで、クランキング開始時のバッテリ電圧降下を防止することが要求されない始動要求とは、例えば運転者のイグニッションスイッチ操作による始動時や、電気負荷の電源スイッチがオフされている時(電気負荷の不使用時)に発生する始動要求である。このような場合は、クランキング開始時の最低バッテリ電圧を問わず通電回路41の抵抗値を小さくした状態に維持すれば、始動時間の短縮を優先させることができると共に、回路抵抗切替機構42の作動回数の低減や長寿命化を実現することができる。
また、本実施例では、緊急性の高い始動要求が発生したときには、クランキング開始時の最低バッテリ電圧を問わず回路抵抗切替機構42の可動接点43を抵抗46が無い側の固定接点45に維持して通電回路41の抵抗値を小さくした状態に維持するようにしている。ここで、緊急性の高い始動要求とは、運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んで急発進する時や、衝突回避システム等からの発進指令が出力された時に発生する始動要求である。このような場合は、最低動作保証電圧の確保よりも始動時間の短縮を優先させた方が、運転者の急発進意思や衝突回避システム等の要求を満たすことができる。
次に、クランキング開始時の最低バッテリ電圧の予測方法を図3を用いて説明する。図3は、初回の始動を行って走行した後にアイドルストップし、自動始動要求が発生して再始動する場合のバッテリ電圧の変化挙動を示すタイムチャートである。
まず、クランキング開始直前のバッテリ電圧Vstart とクランキング開始後の下限電圧Vbtm との差分をバッテリ電圧降下幅Vdropとして算出する。
Vdrop=Vstart −Vbtm
この後、バッテリ電圧降下幅Vdropをバッテリ内部抵抗Rb で割り算して始動電流Is を求める。
Is =Vdrop/Rb
図4に示すように、スタータ配線抵抗Rh とスタータ内部抵抗Rs とクランキング開始後の下限電圧Vbtm と始動電流Is との関係は、次式で表される。
Rh +Rs =Vbtm /Is
更に、放電容量に応じてバッテリ内部抵抗Rb を補正して、補正後のバッテリ内部抵抗Rb'を求める。
Rb'=Rb ・f1(放電容量)
ここで、f1(放電容量) は、放電容量をパラメータとしてバッテリ内部抵抗Rb の補正係数を算出するマップ又は数式である。
そして、補正後のバッテリ内部抵抗Rb'と次回のクランキング開始直前のバッテリ電圧Vrealに応じて始動電流Is を補正して、補正後の始動電流Is'を求める。
Is'=Vreal/(Rb'+Rh +Rs )
=Vreal/(Rb'+Vbtm /Is )
この後、次回のクランキング開始直前のバッテリ電圧Vrealと補正後のバッテリ内部抵抗Rb'と補正後の始動電流Is'を用いてクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm を次式により予測する。
Vbtm =Vreal−Rb'×Is'
ここで、「Rb'×Is'」は、バッテリ電圧降下幅の推定値である。
以上のようにして推定したクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm に基づく回路抵抗切替機構42の可動接点43の切り替えは、エンジン制御装置31によって図5のスタータ通電制御ルーチンに従って次のようにして実行される。
図5のスタータ通電制御ルーチンは、エンジン制御装置31の電源オン期間(イグニッションスイッチのオン期間)に所定周期で繰り返し実行される。本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、停止・再始動判定ルーチン(図示せず)を実行して、自動停止要求又は自動始動要求が発生したか否かを判定する。
この後、ステップ102に進み、緊急度判定ルーチン(図示せず)を実行して、緊急性の高い始動要求であるか否かを判定する。ここで、緊急性の高い始動要求とは、運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んで急発進する時や、衝突回避システム等から発進指令が出力された時に発生する始動要求である。このような場合は、最低動作保証電圧の確保よりも始動時間の短縮を優先させた方が、運転者の急発進意思や衝突回避システム等の要求を満たすことができる。
次のステップ103に進み、バッテリ充電状態推定ルーチン(図示せず)を実行して、バッテリ35の充電状態に基づいて次のクランキング開始時のバッテリ電圧降下幅Vdropを予測し、予測したクランキング開始時のバッテリ電圧降下幅Vdropに基づいてクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm を予測する。このステップ103の処理が特許請求の範囲でいうバッテリ電圧降下幅予測手段としての役割を果たす。
この後、ステップ104に進み、上記ステップ101の処理結果に基づいて自動始動要求が発生したか否かを判定し、自動始動要求が発生していなければ、そのまま本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ104で、自動始動要求が発生したと判定されれば、ステップ105に進み、上記ステップ102の処理結果に基づいて緊急性の高い始動要求であるか否かを判定する。その結果、緊急性の高い始動要求であると判定されれば、ステップ107に進み、回路抵抗切替機構42の可動接点43を抵抗46が無い側の固定接点45に維持して通電回路41の抵抗値を小さくした状態に維持して(又は切り替えて)、次のステップ108で、スタータ30を作動させてエンジン11をクランキングして再始動させる。
上記ステップ105で、緊急性の高い始動要求ではないと判定されれば、ステップ106に進み、上記ステップ103の処理で予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm が電気負荷の最低動作保証電圧を上回るか否かを判定する。その結果、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm が電気負荷の最低動作保証電圧を上回ると判定された場合は、スタータ30の突入電流を低減する必要がないと判断して、ステップ107に進み、回路抵抗切替機構42の可動接点43を抵抗46が無い側の固定接点45に維持して通電回路41の抵抗値を小さくした状態に維持して(又は切り替えて)、次のステップ108で、スタータ30を作動させてエンジン11をクランキングして再始動させる。さらに、電気負荷の最低動作保障電圧を上回る場合であっても、他の電気負荷の作動をスタータ30より優先する場合には、回路抵抗を抵抗値の大きいほうに切り替えてもよい。たとえば、電動ポンプで駆動されるパワステを搭載したアイドルストップの車両において、ドライバがステアリングを切っている状態でスタータ30への突入電流を大きくすると、一時的に電動ポンプによるパワステのアシスト機能が低下し、結果としてハンドルが重くなりドライバの不快感を引き起こす。このような不快感を低減するために、スタータ作動時の電気負荷の作動状況によって、スタータ30への突入電流を低減させる回路抵抗切替機構42を作動させるようにしてもよい。
これに対し、上記ステップ106で、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm が電気負荷の最低動作保証電圧を下回ると判定された場合は、スタータ30の突入電流を低減する必要があると判断して、ステップ109に進み、回路抵抗切替機構42の可動接点43を、抵抗46が有る側の固定接点44に切り替えて通電回路41の抵抗値を大きくして、次のステップ109でスタータ30に通電する。これにより、クランキング開始時のスタータ30の突入電流を減少させてスタータ30を作動させてエンジン11をクランキングして始動すると共に、クランキング開始時のバッテリ電圧低下を抑制して電気負荷の最低動作保証電圧を確保する。
以上説明した本実施例のエンジン始動制御の一例を図6のタイムチャートを用いて説明する。図6に示す1回目の始動(t1 )では、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm が電気負荷の最低動作保証電圧を上回るため、スタータ30の突入電流を低減する必要がないと判断して、回路抵抗切替機構42の可動接点43を、抵抗46が無い側の固定接点45に切り替えて通電回路41の抵抗値を小さくした状態でスタータ30に通電する。これにより、クランキング時にスタータ30に電流を制限せずに流して、スタータ回転速度を素早く立ち上がらせて始動時間を短縮する。
この後、2回目の始動(t2 )では、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm が電気負荷の最低動作保証電圧を下回るため、スタータ30の突入電流を低減する必要があると判断して、回路抵抗切替機構42の可動接点43を、抵抗46が有る側の固定接点44に切り替えて通電回路41の抵抗値を大きくして、スタータ30に通電する。これにより、クランキング開始時のスタータ30の突入電流を減少させてスタータ30を作動させてエンジン11をクランキングして始動すると共に、クランキング開始時のバッテリ電圧低下を抑制して電気負荷の最低動作保証電圧を確保する。
以上説明した本実施例によれば、クランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm を予測し、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm を電気負荷の最低動作保証電圧と比較して回路抵抗切替機構42により通電回路41の抵抗値を切り替えるようにしているため、クランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm が電気負荷の最低動作保証電圧を上回る場合は、回路抵抗切替機構42により通電回路41の抵抗値を小さくして始動時間を短縮するという制御が可能となり、一方、クランキング開始時の最低バッテリ電圧Vbtm が電気負荷の最低動作保証電圧を下回る場合は、回路抵抗切替機構42により通電回路41の抵抗値を大きくして電気負荷の最低動作保証電圧を確保するという制御が可能となる。しかも、通電回路41の抵抗値を切り替えるだけの簡単で安価な回路構成で、始動時間の短縮化と電気負荷の最低動作保証電圧の確保とを両立させることができる。
尚、本実施例では、通電回路41の抵抗値を2段階に切り替えるように構成したが、これを3段階以上又は連続的に切り替える構成としても良い。
また、バッテリ35から電源電圧が供給される電気負荷は、上記実施例に限定されず、例えばオイルを汲み上げる電動式オイルポンプであっても良い。
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管、30…スタータ、31…エンジン制御装置(自動停止始動制御手段)、32…ブレーキスイッチ、33…アクセルセンサ、34…車速センサ、35…バッテリ、36…電動式パワーステアリングモータ(電気負荷)、37…電圧安定化装置(電気負荷)、38…ABS用ECU(電気負荷)、39…ナビゲーションシステム(電気負荷)、40…インストルメントパネル(電気負荷)、41…通電回路、42…回路抵抗切替機構(回路抵抗切替手段)、43…可動接点、44,45…固定接点、46…抵抗

Claims (4)

  1. 車両の駆動源となる内燃機関の自動停止及び始動を制御する自動停止始動制御手段と、 始動時に内燃機関をクランキングするスタータと、
    前記スタータ及びそれ以外の電気負荷に給電するバッテリと、
    前記バッテリから前記スタータに通電する通電回路の抵抗値を切り替える回路抵抗切替手段と、
    前記バッテリの充電状態に基づいて次のクランキング開始時のバッテリ電圧降下幅を予測するバッテリ電圧降下幅予測手段とを備え、
    前記回路抵抗切替手段は、前記スタータを用いる始動要求が発生したときに前記バッテリ電圧降下幅予測手段で予測したクランキング開始時のバッテリ電圧降下幅に基づいてクランキング開始時の最低バッテリ電圧を予測し、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧を前記電気負荷の最低動作保証電圧と比較して、その比較結果に基づいて前記通電回路の抵抗値を切り替えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記通電回路の抵抗値を2段階に切り替えるように構成され、
    前記回路抵抗切替手段は、予測したクランキング開始時の最低バッテリ電圧が前記電気負荷の最低動作保証電圧を上回る場合は、前記通電回路の抵抗値を小さくするように切り替え、それ以外の場合は、前記通電回路の抵抗値を大きくするように切り替えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記回路抵抗切替手段は、クランキング開始時のバッテリ電圧降下を防止することが要求されない始動要求が発生したときには、当該クランキング開始時の最低バッテリ電圧を問わず前記通電回路の抵抗値を小さくした状態に維持することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記回路抵抗切替手段は、緊急性の高い始動要求が発生したときには、当該クランキング開始時の最低バッテリ電圧を問わず前記通電回路の抵抗値を小さくした状態に維持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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