JP2010221828A - エコラン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン停止状態からの復帰時のバッテリ容量値を精度よく判定して、最適なエコラン制御を行うことができるエコラン制御装置を提供する。
【解決手段】エコランECU10は、バッテリ内部抵抗値およびバッテリ開放電圧値に基づき鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出するバッテリ容量算出手段を備えることにより、停止車両のエンジン始動時、およびアイドリングストップからのエンジン再始動時の鉛バッテリ30のバッテリ容量値を精度よく確認することができる。更に、エコランECU10は、バッテリ容量補正手段を備えることにより、イグニッションON中の鉛バッテリ30の電流値に基づき、算出した鉛バッテリ30のバッテリ容量値を補正することができる。よって、イグニッションON中の鉛バッテリ30のバッテリ容量値を精度よく認識することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、エコラン制御装置に関する。特に、車両に搭載されるバッテリの容量を検出する技術に関する。
車両の燃費改善、および排気ガスの排出量を抑制することを目的として、所定のエンジン停止条件が成立するとエンジンを停止し、その後、所定のエンジン始動条件が成立するとエンジンを再始動させるエコラン制御が広く適用されている。
エコラン制御を実施する車両として、エンジン全般の制御を司るエンジンECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)と、エコラン制御を司るエコランECUとを備えたものが知られている。エコランECUは、車両が停止し、エコラン制御可能な状態になると、エンジンECUに対してエコラン要求を出力する。エンジンECUは、エコラン要求を受け付けると、燃料カットを実施し、エンジンを停止させる。
また、エンジンの始動時には、エコランECUがドライバの始動操作(シフト操作、ブレーキ操作、クラッチ操作など)を検出し、エンジンの始動要求をエンジンECUに送信する。エンジンECUは、エンジンの回転数などの情報から、スタータモータによるエンジン駆動が必要であるか否かを判定する。スタータモータによるエンジン始動が必要であると判定すると、エンジンECUはエコランECUに対してスタータ駆動許可信号を出力する。エンジンECUからスタータ駆動許可信号を入力したエコランECUは、スタータモータを駆動してエンジンを始動させる。
ところで、車両に搭載されるバッテリは、車両の各電装品へ供給する電力がオルタネータおよび回生モータの発電する電力を超えた場合に、不足分の電力を車両の各電装品へと供給する役割を担っている。しかしながら、エコラン制御を実施する車両のオルタネータおよび回生モータは、車両のエコラン制御中はエンジンが停止するために発電することができずに、電装品やバッテリへ電力を供給することができない。一方、エコラン制御中においてもエンジンECU、エアコン等の電装品は電力を消費しており、特にアイドリングストップ中からエンジンを再始動させる際のスタータ駆動は大電力を消費する。このように、各電装品やスタータがエコラン制御中に消費する電力を供給するために、バッテリは所定値以上のバッテリ容量値を確保していなければならない。しかし、残存しているバッテリ容量値を精度よく認識できないために、バッテリ容量値が不足した状態でアイドリングストップが実施されたり、アイドリングストップが長時間に渡って実施されたりすることで、バッテリ過放電による性能の劣化や、バッテリ上がりによる車両の路上故障が生ずる場合がある。そのため、エコラン制御を実施する車両のバッテリ容量値をできるだけ正確に算出し、検出されたバッテリ容量値に基づいてエコラン制御を実施する必要がある。
従来、車両の始動時のバッテリ容量値算出手段としては、エンジン始動時のバッテリ電圧の落ち込み量からバッテリ容量値を推測する方法が適用されていた。しかし、この方法によると、バッテリコンディションのみならずエンジンフリクション等によってもバッテリ電圧落ち込み量が変動するため、車両の始動時のバッテリ容量値を精度よく算出することが困難である。そのため、本来バッテリ容量が少ないにもかかわらずアイドリングストップ実施を許容してしまい、それによってバッテリ性能が著しく劣化したり、バッテリ上がりによる路上故障が生じたりする場合があった。このような問題を解決するために、車両に搭載されたバッテリのバッテリ電圧値、およびバッテリが放電するバッテリ電流値とに基づいてバッテリ内部抵抗値を算出し、更に算出したバッテリ内部抵抗値とバッテリ電圧値、およびバッテリ電流値から求められたバッテリ開放電圧値から、残存するバッテリ容量値を推定する技術が特許文献1〜3に開示されている。
そして、残存するバッテリ容量値の推定誤差を少なくするため、バッテリ電圧とバッテリ電流を複数回サンプリングし、それらのサンプリング結果からバッテリ内部抵抗値を高精度に算出する技術が特許文献4、5に開示されている。
特開2000−306613号公報 特開2000−147075号公報 特開2004−093551号公報 特開2004−025982号公報 特開2007−223530号公報
しかしながら、特許文献1〜5の技術では、バッテリ開放電圧値からバッテリ容量値を算出しても、算出後の車両の運転状況やエコラン制御によるバッテリ容量値の変化を精度よく確認することが困難である、といった問題がある。したがって、エコラン制御を実施する車両のバッテリ容量値を精度よく算出し、算出したバッテリ容量値に基づいてバッテリへ高い負荷を与えることなくエコラン制御を実施することが困難である、といった問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、エンジン停止状態からの復帰時のバッテリ容量値を精度よく判定して、最適なエコラン制御を行うことができるエコラン制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のエコラン制御装置は、所定の条件が成立した場合に自動でエンジンを停止させるエンジン自動停止制御によるエンジンの停止判定を、車両に搭載されるバッテリのバッテリ容量値に基づいて判定するエコラン制御装置であって、停止状態の前記エンジンをスタータを駆動することによって始動するときに検出した前記バッテリの所定時間における電圧値の変化量である電圧変化量と、前記バッテリの所定時間における電流値の変化量である電流変化量と、に基づいて、バッテリ容量値を算出するバッテリ容量算出手段と、前記エンジンの稼動中に検出された前記バッテリから充放電される電流値に基づいて、前記バッテリ容量算出手段によって算出されたバッテリ容量値を補正するバッテリ容量補正手段と、を備えることを特徴とする。
特に、本発明のエコラン制御装置は、前記バッテリ容量算出手段が、前記エンジンの始動時に、バッテリの電圧値と電流値とをペアでサンプリングし、前記バッテリ容量算出手段によるバッテリ容量の算出の際、1回のエンジン始動時に正常にサンプリングができたサンプリング数が第1しきい値よりも小さいときに、前記バッテリ容量算出手段にて算出したバッテリ容量値が小さくなるように補正する第2バッテリ容量補正手段を備えることを特徴とすることができる。
また、本発明のエコラン制御装置は、前記バッテリ容量算出手段が、前記サンプリング数が第2しきい値よりも小さいときに、バッテリ容量値の算出を実行しないことを特徴とすることができる。
そして、本発明のエコラン制御装置は、前記バッテリ容量算出手段が、前記車両のエンジン自動停止制御からのエンジン再始動時に、前記エンジンのスタート信号ONより所定時間経過後から前記エンジンのスタート信号がOFFされるまでの間のバッテリ電圧値とバッテリ電流値とをペアでサンプリングし、前記バッテリ容量算出手段によるバッテリ容量の算出の際、1回のエンジン再始動時に正常にサンプリングができたサンプリング数が第3しきい値よりも小さいときに、バッテリ容量値の算出を実行しないことを特徴とすることができる。
更に、本発明のエコラン制御装置は、前記車両の停止時に前記エンジン自動停止制御を実施するか否かを判定するエンジン自動停止制御判定手段を備え、前記エンジン自動停止制御判定手段が、停止状態の前記エンジンを始動するときの前記サンプリング数が第1しきい値よりも小さいとき、または前記エンジン自動停止制御からのエンジン再始動時の前記サンプリング数が第3しきい値よりも小さいときに、前記エンジン自動停止制御の実施を中止することを特徴とすることができる。
本発明のエコラン制御装置によれば、エコラン制御中のバッテリ容量値をより精度よく算出し、その算出結果に基づいてアイドリングストップ制御を実施することができることから、エコラン制御装置を搭載する車両のバッテリへの負荷を低減することができる。
車両制御システムの概略構成を示した説明図である。 エコランECUが実行するバッテリ容量値の算出方法を示した説明図である。 鉛バッテリの開放電圧値とバッテリ容量値との関係の一例を示している。 エコランECUのマイコンのハードウェア構成を示した説明図である。 実施例1のエコランECUが行う制御のフローを示している。 実施例1のエコランECUが行う制御のフローを示している。 実施例1のエコランECUが行う制御のフローを示している。 サンプリング数と補正係数との関係の一例を示している。 実施例1のエコランECUが行う制御のフローを示している。 実施例2のエコランECUが行う制御のフローを示している。 実施例2のエコランECUが行う制御のフローを示している。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
なお、本明細書におけるエコの定義として、エコノミーとエコロジーの両方、又はいずれか一方の意味を持つものとする。エコノミーとは、燃料の消費を抑えて燃料を節約(省燃費)することを意味する。また、エコロジーとは、化石燃料の消費を抑えたり、又は化石燃料の燃焼などによって生じる有害物質や二酸化炭素の発生および排出を抑えたりすることを意味する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明のエコラン制御装置を組み込んだ車両制御システム1の概略構成を示した説明図である。
図1に示す車両制御システム1は、エコランECU(Electronic Control Unit)10、エンジンECU21、メータECU22、ボディECU23、ブレーキECU24、電動パワーステアリングECU25、エアコンECU26、オーディオECU27、ライトECU28等の複数のECUが通信バスに接続されている。これら複数のECUは、オルタネータ18および鉛バッテリ30から電力の供給を受けて稼動し、CAN(Controller Area Network)等の通信プロトコルに従って通信を行う。また、上記複数のECUは、キースイッチ14、ニュートラルスイッチ15、スタータリレー16、およびスタータモータ17とともに配線13によって鉛バッテリ30に接続している。また、鉛バッテリ30は、バッテリの電圧、放電量を検出する電圧計31および電流計32を備えている。
エンジンECU21は、エンジンへの燃料噴射量を電子的に制御するEFI(Electronic Fuel Injection)に接続してエンジン出力を制御し、車両の走行スピードを調整する。また、エンジンECU21は、エンジンの回転数がアイドル回転であった場合には、エコランECU10にエンジン停止許可信号を出力する。そして、エンジンECU21は、エコランECU10からの燃料カット要求に応じて、エンジンへの燃料供給をカットする。更に、エコランECU10から燃料カット解除要求が出力されると、この要求に応じてエンジンに燃料を供給する。
メータECU22は、各種センサ(図示しない)からの検出信号を受け取り、各種演算等を実行することで車速表示、エンジン回転数表示、シフト位置表示、燃料残量表示、水温表示等の表示を行うための出力を発生させる。
ボディECU23は、ドアロック機構やパワーウィンドウ機構等の車両に搭載された機構を制御する。
ブレーキECU24は、ディスクブレーキやドラムブレーキ等のブレーキを作動させて、車両の減速や停止などを電子的に制御する。
電動パワーステアリングECU25は、回転角センサから送られる操作レバーの回転角の量に応じて操舵装置の駆動モータを駆動制御する。
エアコンECU26は、ドライバの要求や車両の走行状態等に基づいてコンプレッサを駆動して車内の空調制御を実施する。
オーディオECU27は、搭乗者の要求や車両の騒音等に基づき、搭乗者が音声を聴き易いようにオーディオ機器の制御を実施する。
ライトECU28は、ドライバの要求や車両の走行状態等に基づいてライトの点灯および消灯や照射強度、角度の制御を実施する。
エコランECU10は、エンジンECU21や図示しない他の各種センサ等からエンジン停止条件及びエンジン始動条件を判断するための情報を受け取り、エンジンの運転時にエンジン停止条件が成立するとエンジンを自動停止させる。そして、エンジンの停止時にエンジン始動条件が満たされるとスタータモータ17を起動させてエンジンを始動させるエコラン制御を実行する。また、エコランECU10は、各種センサからの信号を入力する入力端子を備え、この入力端子から各種信号を入力する。信号には、ブレーキが作動状態であることを示すブレーキ信号、変速機のシフトポジションを示すシフト信号、車速を示す車速信号、アクセルの開度を示すアクセル開度信号、エンジンの回転数を示すエンジン回転数信号、エンジンの冷却水の温度を示すエンジン水温信号、外気温センサによって測定された外気温等がある。
また、エコランECU10は、エンジンの再始動が必要であると判定すると、エンジンECU21にスタータモータ17によるエンジンの駆動を要求する。エンジンECU21は、エンジンの回転数に応じて、エコランECU10からのスタータ駆動要求を許可するか否かを判定する。エコランECU10は、エンジンECU21からスタータ駆動を許可する許可信号を受信すると、トランジスタ12をオンさせる。キースイッチ(以下、キーSWと略記する)14、ニュートラルスイッチ(以下、ニュートラルSWと略記する)15、スタータリレー16が接続された配線13には、トランジスタ12を介してバッテリからの電源ライン11が接続されている。エコランECU10のマイコン70によってトランジスタ12がオンされると、スタータリレー16のコイルが通電し、スタータリレー16がオンする。スタータリレー16がオンするとスタータモータ17にバッテリからの電力が供給され、スタータモータ17の作動によりエンジンが始動する。
更に、エコランECU10は、電圧計31、電流計32等の各検出手段の検出結果に基づき、鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出する。図2に、エコランECU10が実行する鉛バッテリ30のバッテリ容量の算出方法を示す。エコランECU10は、停止中の車両のイグニッションがONされると、エンジンスタート信号ONより所定時間経過後から、エンジンスタート信号がOFFされるまでの間の電圧計31および電流計32により検出されたバッテリ電圧値およびバッテリ電流値のペアを第1しきい値以上サンプリングする。ここで、エンジンスタート信号ONからサンプリングを開始するまでの所定時間は、エンジンスタート信号ON時から鉛バッテリ30が大電流を放電した後までの時間を適用し、例えば100[ミリ秒]とすることができる。また、サンプリング数の第1しきい値は、鉛バッテリ30の内部抵抗値を精度よく算出するのに必要とされる充分なサンプリング数を適用し、例えば50とすることができる。この場合、バッテリ電圧値およびバッテリ電流値のペアのサンプリング数は、正常(バッテリ電圧値が所定値以上,電圧値と電流値とのデータがそろっている等)に連続してサンプリングすることができたデータのペア数をいうが、必ずしも連続してサンプリングされたデータのペア数でなくてもよい。
これらバッテリ電圧値、電流値のサンプリング結果に基づき以下の(1)式から鉛バッテリ30の内部抵抗値を算出する。
[バッテリ内部抵抗算出式]
Rn=(V−V)/(I−I)+(V−V)/(I−I)+・・・+(V−Vn−1)/(I−In−1
R=Rn/n ・・・(1)
(V:バッテリ電圧値,I:バッテリ電流値,R:バッテリ内部抵抗値,n:任意の自然数)
続いて、エコランECU10は、上記(1)式より算出したバッテリ内部抵抗値、およびエンジンスタート信号がOFFされてから所定時間(バッテリ電圧値、電流値の脈動が収束するまでの時間を適用し、例えば100[ミリ秒])経過後のバッテリ電圧値、電流値に基づいて、以下の(2)式から鉛バッテリ30の開放電圧値を算出する。
[バッテリ開放電圧値算出式]
Vocv=V−I・R ・・・(2)
(Vocv:バッテリ開放電圧値)
上記(2)式より算出したバッテリ開放電圧値は、バッテリ容量値と1対1の対応関係が成り立つことから、例えばバッテリ規格48Bの場合、図3に示すテーブルを参照してバッテリ開放電圧値からバッテリ容量値を求めることができる。
上記方法を採用することにより、エコランECU10は、停止車両のエンジン始動時における鉛バッテリ30のバッテリ容量を算出することができる。同様に、車両のアイドリングストップからのエンジン再始動時における鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出することもできる。
更に、エコランECU10は、エンジン始動直後のバッテリ電圧値および電流値のペアを複数サンプリング(例えば50サンプル以上)し、そのサンプリング結果に基づいてバッテリ内部抵抗値を算出する。エコランECU10は、バッテリ電圧値、電流値のサンプリング数が第1しきい値未満で、かつ第2しきい値以上である場合に、それらサンプリング結果からバッテリ容量値を算出し、求めたバッテリ容量値をサンプリング数に基づいて補正する。このような制御を実行することで、サンプリング数が少ないためにバッテリ容量値の算出精度が低い場合でも、算出したバッテリ容量値を安全側へ補正することで、バッテリ容量値不足でのアイドリングストップの実施を抑制することができる。よって、バッテリへ高い負荷を与えることなくアイドリングストップ制御を実施することができる。また、エコランECU10は、サンプリング数が第1しきい値未満であるときは車両のアイドリングストップ制御の実施を中止させる。
なお、エコランECU10は、鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出するバッテリ容量算出手段、算出したバッテリ容量値を補正するバッテリ容量補正手段として機能する。
図4に、エコランECU10のマイコン70のハードウェア構成を示す。マイコン70は、CPU71、ROM72、RAM73、NVRAM(Non Volatile RAM)74、入出力部75等を有している。CPU71は、ROM72に格納したプログラムを読み込んで、このプログラムに従った演算を行う。すなわち、ROM72に格納されたプログラムをCPU71が読み込むことで、車両のエコラン制御、および鉛バッテリ30の容量算出を実施する。また、RAM73には、演算結果のデータが書き込まれ、NVRAM74は、RAM73に書き込まれていたデータで、車両のイグニッションOFF経過時間、鉛バッテリ30の電圧値、電流値、内部抵抗値、開放電圧値、バッテリ容量値、バッテリ放電量などのバッテリ状態など、イグニッションOFF時に保存の必要なデータが書き込まれる。
図1に示すオルタネータ18は、ベルト等によりエンジンの回転と同期することで、機械的運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。オルタネータ18は三相交流発電機と整流器からなり、三相交流発電機で発電された交流電力が整流器によって直流電力へと変換され、車両の各電装品および鉛バッテリ30へと供給される。
鉛バッテリ30は、正極に二酸化鉛(PbO)、負極に海綿状鉛(Pb)、電解液として希硫酸(HSO)を用いた二次電池であり、それらの化学反応によって充放電サイクルを実施する。鉛バッテリ30は、オルタネータ18の発電量が各電装品の電力使用量を超える場合に、超えた分の電力を充電してバッテリ内部に蓄電する。そして、鉛バッテリ30は、エンジンのアイドリングストップ中か、または車両の各電装品の電力使用量がオルタネータ18の発電量を超える場合に、各電装品を適切に稼動させるためにバッテリ内部に蓄電した電力を放電する。また、鉛バッテリ30は、エコランECU10の指示に基づき、バッテリSOC(State Of Charge)が低下した場合に補充電を実行することでバッテリ容量値を回復させることができる。鉛バッテリ30としては、例えば12[V]システムを適用することができるが、42[V]システム等の高電圧仕様を適用することもできる。なお、車両制御システム1はその用途によって、鉛バッテリ30に代えてニッケル水素バッテリやリチウムイオンバッテリ等の高性能バッテリを採用することもできる。
ここで、エコランECU10が鉛バッテリ30に実行を指示する補充電について説明する。補充電とは、車両の運転中に所定時間が経過した際に、または鉛バッテリ30が放電することでバッテリ容量値が所定の値を下回った際に、バッテリ容量値を回復させるために強制的にバッテリ充電を実行させる制御である。通常の走行中にオルタネータ18より充電される電圧より高電圧(例えば13.8[V])で短時間(例えば5分間)充電することで、鉛バッテリ30のバッテリ容量値を充分に高い値(例えばSOC=92%以上)まで向上させることができる。
電圧計31および電流計32は、鉛バッテリ30の電圧、および電流を検出し、それら検出結果をエコランECU10へと送信する。そして、エコランECU10は、送信された検出結果からバッテリ内部抵抗値および開放電圧値を算出することで、鉛バッテリ30のイグニッションオン時のバッテリ容量値、およびアイドリングストップからのエンジン再始動時のバッテリ容量値を算出することができる。更に、エコランECU10は、車両のイグニッションがオフされるまでの間に送信された電流計32の検出結果から、鉛バッテリ30のバッテリ容量値を補正することができる。
つづいて、エコランECU10の制御の流れに沿って、車両制御システム1の動作を説明する。図5〜図7はエコランECU10の処理の一例を示すフローチャートである。本実施例の車両制御システム1は、検出したバッテリ電圧値、電流値から鉛バッテリ30の内部抵抗値を算出する。また、車両制御システム1は、算出したバッテリ内部抵抗値およびバッテリ電圧値、電流値から鉛バッテリ30の開放電圧値を算出する。そして、車両制御システム1は、バッテリ容量算出手段によって、算出したバッテリ開放電圧値に基づきバッテリの容量値を算出する。更に、車両制御システム1は、バッテリ容量補正手段によって、イグニッションON中のバッテリ電流値に基づき、算出したバッテリ容量値を補正する。また、車両制御システム1は、バッテリ電圧値、電流値のサンプリング数が第1しきい値未満で、かつ第2しきい値以上である場合に、それらサンプリング結果から求めたバッテリ容量値をサンプリング数に基づいて補正する制御を実行する。
エコランECU10の制御は、運転者からのエンジンの始動要求が検出されると、すなわちイグニッションスイッチがONにされると開始し、エンジンスタート信号がONの間、所定時間毎(例えば、2[ミリ秒]毎)にコールされる。まず、エコランECU10はステップS1で、エンジンスタート信号がONされてから所定時間が経過したか否かを判断する。ここで、判断の基準となる所定時間は、エンジンスタート信号がONされてから、鉛バッテリ30が大電流を放電した後までの時間を適用し、例えば100[ミリ秒]とすることができる。エンジンスタート信号がONされてから所定時間が経過していない場合(ステップS1/NO)、エコランECU10は制御の処理を終了する。エンジンスタート信号がONされてから所定時間が経過した場合(ステップS1/YES)は、エコランECU10は次のステップS2へ進む。
ステップS2で、エコランECU10は、電圧計31および電流計32の検出結果に基づいて、バッテリ電圧値およびバッテリ電流値のペアを複数サンプリングして記憶する。ここで、バッテリ電圧値および電流値のサンプリング数は、その数が多いほどバッテリ内部抵抗値を精度よく算出できることから、エンジンスタート信号がONされている時間(およそ600[ミリ秒])内において可能な限りサンプリングすることが好ましい。また、サンプリング間隔は、エコランECU10のCPU71の処理能力を考慮し、無理なくサンプリングを実行できるために充分なサンプリング間隔を適用することができ、例えば2[ミリ秒]毎に設定することができる。エコランECU10は、ステップS2の処理を終えると、次のステップS3へ進む。
ステップS3で、エコランECU10は、ステップS2においてサンプリングしたバッテリ電圧値および電流値のペアのサンプリング数が第1しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第1しきい値は、鉛バッテリ30の内部抵抗値を精度よく算出するための充分なサンプル数を適用することができ、たとえば50に設定することができる。この場合、バッテリ電圧値およびバッテリ電流値のペアのサンプリング数は、正常(バッテリ電圧値が所定値以上,電圧値と電流値とのデータがそろっている等)に連続してサンプリングすることができたデータのペア数をいうが、必ずしも連続してサンプリングされたデータのペア数でなくてもよい。サンプリング数が第1しきい値以上である場合(ステップS3/YES)、エコランECU10はステップS5へ進む。サンプリング数が第1しきい値に達していない場合(ステップS3/NO)は、エコランECU10は次のステップS4へ進む。
ステップS4で、エコランECU10は、アイドリングストップ禁止フラグをONにする。この処理によって、鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出精度が低い場合に車両のアイドリングストップを禁止することができることから、バッテリ容量の不足時におけるアイドリングストップの実施を抑制することができる。エコランECU10は、ステップS4の処理を終えると、図6のAへ進む。
ステップS3の判断がYESの場合、エコランECU10はステップS5へ進む。ステップS5で、エコランECU10は、ステップS2においてサンプリングして記憶したバッテリ電圧値および電流値を読み出す。エコランECU10は、ステップS5の処理を終えると、次のステップS6へ進む。
ステップS6で、エコランECU10は、ステップS5で読み出したバッテリ電圧値、電流値のペアから鉛バッテリ30の内部抵抗値(R)を算出する。つづいて、エコランECU10は、算出した鉛バッテリ30の内部抵抗値と、検出したバッテリ電圧値および電流値から鉛バッテリ30の開放電圧値(Vocv)を算出する。更に、エコランECU10は、算出したVocvに基づいて、図3に示すテーブルを参照して鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出する。なお、鉛バッテリ30の内部抵抗値、開放電圧値、およびバッテリ容量値の算出方法については前述したため、その詳細な説明は省略する。エコランECU10は、ステップS6の処理を終えると、次のステップS7へ進む。
ステップS7で、エコランECU10は、ステップS6においてバッテリ電圧値および電流値のペアの充分なサンプリング数に基づいて鉛バッテリ30のバッテリ容量値を精度よく算出できたものと判断し、バッテリ容量補正フラグをONにする。エコランECU10はステップS7の処理を終えると、次のステップS8へ進む。
ステップS8で、エコランECU10は、ステップS6において算出した鉛バッテリ30のバッテリ容量値が所定値以上であるか否かを判断する。ここで、判断の基準となる鉛バッテリ30のバッテリ容量値の所定値は、車両が次にアイドリングストップを実施しても鉛バッテリ30が充分に電装品に電力を供給できるバッテリ容量値を適用することができ、例えばSOC=75%に設定することができる。鉛バッテリ30のバッテリ容量値が所定値以上である場合(ステップS8/YES)、エコランECU10はステップS10へ進む。鉛バッテリ30のバッテリ容量値が所定値に達しない場合(ステップS8/NO)は、エコランECU10は次のステップS9へ進む。
ステップS9で、エコランECU10は、鉛バッテリ30に対して補充電の実行を指示し、鉛バッテリ30のバッテリ容量値を所定容量値まで向上させる。ここで、鉛バッテリ30の所定容量値は、長時間のアイドリングストップにも耐えうるバッテリ容量値を適用することができ、例えばSOC=92%に設定することができる。なお、エコランECU10が鉛バッテリ30に対して指示する補充電の制御は前述したために、その詳細な説明は省略する。エコランECU10はステップS9の処理を終えると、制御の処理を終了する。
続いて、図6のA以降の処理について説明する。エコランECU10はステップS4の処理の後にステップS10へ進む。ステップS10で、エコランECU10は、ステップS2において複数サンプリングしたバッテリ電圧値および電流値のペアのサンプリング数が第2しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第2しきい値は、鉛バッテリ30の内部抵抗値を算出するために最低限必要とされるサンプル数を適用することができ、たとえば30に設定することができる。この場合、バッテリ電圧値およびバッテリ電流値のペアのサンプリング数は、正常(バッテリ電圧値が所定値以上,電圧値と電流値とのデータがそろっている等)に連続してサンプリングすることができたデータのペア数をいうが、必ずしも連続してサンプリングされたデータのペア数でなくてもよい。サンプリング数が第2しきい値以上である場合(ステップS10/YES)、エコランECU10はステップS12へ進む。サンプリング数が第2しきい値に達しない場合(ステップS10/NO)は、エコランECU10は次のステップS11へ進む。
ステップS10の判断がNOである場合、または後述するステップS15の判断がNOである場合、エコランECU10はステップS11へ進む。ステップS11で、エコランECU10は、鉛バッテリ30に対して補充電の実行を指示し、鉛バッテリ30のバッテリ容量値を所定容量値まで向上させる。ここで、鉛バッテリ30の所定容量値は、長時間のアイドリングストップにも耐えうるバッテリ容量値を適用することができ、例えばSOC=92%に設定することができる。なお、エコランECU10が鉛バッテリ30に対して指示する補充電の制御は前述したために、その詳細な説明は省略する。エコランECU10はステップS11の処理を終えると、制御の処理を終了する。
ステップS10の判断がYESの場合、エコランECU10はステップS12へ進む。ステップS12で、エコランECU10は、ステップS2においてサンプリングして記憶したバッテリ電圧値および電流値を読み出す。エコランECU10は、ステップS12の処理を終えると、次のステップS13へ進む。
ステップS13で、エコランECU10は、ステップS12で読み出したバッテリ電圧値、電流値のペアから鉛バッテリ30の内部抵抗値(R)を算出する。つづいて、エコランECU10は、算出した鉛バッテリ30の内部抵抗値と、検出したバッテリ電圧値および電流値から鉛バッテリ30の開放電圧値(Vocv)を算出する。更に、エコランECU10は、算出したVocvに基づいて、図3に示すテーブルを参照して鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出する。なお、鉛バッテリ30の内部抵抗値、開放電圧値、およびバッテリ容量値の算出方法については前述したために、その詳細な説明は省略する。エコランECU10はステップS13の処理を終えると、次のステップS14へ進む。
ステップS14で、エコランECU10は、ステップS13において算出した鉛バッテリ30のバッテリ容量値に対して、ステップS2にてサンプリングした電圧値、電流値のペアのサンプリング数に基づいて補正係数を乗じる処理を行う。この処理によって、車両の始動時に検出されたサンプルリング数が基準値に満たないために高いバッテリ容量値の算出精度が得られない場合でも、算出したバッテリ容量値を安全側へ補正することによって、バッテリ容量値を少なめに見積もることができる。よって、バッテリ容量値不足でのアイドリングストップの実施を抑制することができることから、エコラン制御の実施によってバッテリへ与える負荷を低減させることができる。この場合、図8に示すテーブルを参照して、ステップS13で算出した鉛バッテリ30のバッテリ容量値に補正係数を乗じることで、バッテリ容量値を安全側へ補正することができる。エコランECU10はステップS14の処理を終えると、次のステップS15へ進む。
ステップS15で、エコランECU10は、ステップS14で補正した鉛バッテリ30の容量値が所定値以上であるか否かを判断する。ここで、判断の基準となる鉛バッテリ30のバッテリ容量値の所定値は、車両がアイドリングストップを実施しても鉛バッテリ30が充分に電装品に電力を供給できるバッテリ容量値を適用することができ、例えばSOC=75%に設定することができる。鉛バッテリ30のバッテリ容量値が所定値に達しない場合(ステップS15/NO)、エコランECU10はステップS11へ戻り、鉛バッテリ30に対して補充電の実行を指示する。鉛バッテリ30の容量値が所定値以上である場合(ステップS15/YES)は、エコランECU10は次のステップS16へ進む。
ステップS16で、エコランECU10は、鉛バッテリ30のバッテリ容量値がアイドリングストップを実行するのに充分であると認識し、ステップS4でON設定した車両のアイドリングストップ禁止フラグをOFFにする。エコランECU10はステップS16の処理を終えると、制御の処理を終了する。
次に、走行中のバッテリ電流値に基づいてバッテリ容量値を補正するフローを説明する。図7はエコランECU10の処理の一例を示すフローチャートである。エコランECU10の制御は、エンジンの始動要求がされると、すなわちイグニッションスイッチがONにされると開始し、イグニッションスイッチがONの間、所定時間毎(例えば、16[ミリ秒]毎)にコールされる。
ステップS17で、エコランECU10は、バッテリ容量補正フラグがONに設定されているか否かを判断する。バッテリ容量補正フラグがONに設定されていない場合(ステップS17/NO)、エコランECU10は制御の処理を終了する。バッテリ容量補正フラグがONに設定されている場合(ステップS17/YES)は、エコランECU10は次のステップS18へ進む。
ステップS18で、エコランECU10は、ステップS6において算出した鉛バッテリ30のバッテリ容量値を電流計32の検出結果に基づいて補正する。この処理によって、走行中のバッテリ充電やアイドリングストップ中の放電による鉛バッテリ30のバッテリ容量値の変化を精度よく反映することができるため、イグニッションON中の鉛バッテリ30のバッテリ容量値を高い精度で認識することができる。エコランECU10はステップS18の処理を終えると、次のステップS19へ進む。
ステップS19で、エコランECU10は、車両のイグニッションOFFの要求があるか否かについて判断する。イグニッションOFFの要求がない場合(ステップS19/NO)、エコランECU10は制御の処理を終了する。イグニッションOFFの要求がある場合(ステップS19/YES)は、エコランECU10は次のステップS20に進む。
ステップS20で、エコランECU10は、鉛バッテリ30の電圧値、電流値、内部抵抗値、開放電圧値、バッテリ容量値、バッテリ放電量などのバッテリ状態をNVRAM74に保存する。エコランECU10はステップS20の処理を終えると、次のステップS21へ進む。
ステップS21で、エコランECU10は、ステップS7においてON設定したバッテリ容量補正フラグをOFFにする。エコランECU10はステップS21の処理を終えると、制御の処理を終了する。
つづいて、バッテリ状態に応じてサンプリング数の第1しきい値を変更するフローを説明する。図9はエコランECU10の処理の一例を示すフローチャートである。エコランECU10の制御は、エンジンの始動要求がされると、すなわちイグニッションスイッチがONにされると開始する。
ステップS22で、エコランECU10は、鉛バッテリ30のバッテリ状態を検出する。ここで、検出されるバッテリ状態としては、外気温、エンジン水温、鉛バッテリ30のバッテリ液温度、前回イグニッションOFF時の鉛バッテリ30の内部抵抗値、および前回イグニッションOFFから今回イグニッションONまでの経過時間などを適用することができる。エコランECU10はステップS22の処理を終えると、次のステップS23へ進む。
ステップS23で、エコランECU10は、外気温が第4しきい値以上か否かを判断する。ここで、第4しきい値は、鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出に影響を与える所定の外気温を適用することができる。外気温が第4しきい値以上である場合(ステップS23/YES)、エコランECU10はステップS28へ進む。外気温が第4しきい値に達しない場合(ステップS23/NO)は、エコランECU10は次のステップS24へ進む。
ステップS24で、エコランECU10は、車両のエンジン水温が第5しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第5しきい値は、鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出に影響を与える所定のエンジン水温を適用することができる。エンジン水温が第5しきい値以上である場合(ステップS24/YES)、エコランECU10はステップS28へ進む。エンジン水温が第5しきい値に達しない場合(ステップS24/NO)は、エコランECU10は次のステップS25へ進む。
ステップS25で、エコランECU10は、鉛バッテリ30のバッテリ液温度が第6しきい値以上か否かを判断する。ここで、第6しきい値は、鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出に影響を与える所定のバッテリ液温度を適用することができる。バッテリ液温度が第6しきい値以上である場合(ステップS25/YES)、エコランECU10はステップS28へ進む。バッテリ液温度が第6しきい値に達しない場合(ステップS25/NO)は、エコランECU10は次のステップS26へ進む。
ステップS26で、エコランECU10は、車両の前回イグニッションOFF時の鉛バッテリ30の内部抵抗値が第7しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第7しきい値は、鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出に影響を与える所定のバッテリ内部抵抗値を適用することができる。バッテリ内部抵抗値が第7しきい値以上である場合(ステップS26/YES)、エコランECU10はステップS28へ進む。バッテリ内部抵抗値が第7しきい値に達しない場合(ステップS26/NO)は、エコランECU10は次のステップS27へ進む。
ステップS27で、エコランECU10は、車両の前回イグニッションOFFから今回イグニッションONまでの経過時間が第8しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第8しきい値は、前回イグニッションOFF時に記録されたバッテリ電圧値から今回イグニッションON時のバッテリ電圧値の差分に、鉛バッテリ30が1[V]あたりに放出できる放電量を乗じ、それを1日あたりの暗電流によるバッテリ放電量で割ることにより算出することができる。経過時間が第8しきい値に達しない場合(ステップS27/NO)、エコランECU10は制御の処理を終了する。経過時間が第8しきい値以上である場合(ステップS27/YES)は、エコランECU10は次のステップS28へ進む。
ステップS28で、エコランECU10は、鉛バッテリ30のバッテリ状態に基づいて、バッテリ容量値の算出の判断基準となる第1しきい値を変更する。
鉛バッテリ30は、そのバッテリ温度がバッテリ容量値の算出に及ぼす影響が大きいため、バッテリ温度が大きく変化している場合、電圧値、電流値のサンプリング数を増加させることでより精度よくバッテリ容量値を算出することができる。また、例えば鉛バッテリ30が長期間使用されている場合はバッテリの経時劣化を考慮すべきであり、エンジンを始動させずに長期間停車された車両については、暗電流によって徐々にバッテリ容量値が減少していることを考慮すべきである。そのため、鉛バッテリ30の状態に基づいて第1しきい値をより大きい値に変更し、より精度の高いバッテリ容量値を算出することで、より正確なバッテリ容量値に基づき最適なアイドリングストップ制御を実施することができる。このように、ステップS28の処理を行うことにより、バッテリの状態を考慮した最適なバッテリ容量値を算出するためのサンプリング数の第1しきい値を設定することができる。
エコランECU10は、ステップS28の処理を終えると、制御の処理を終了する。
以上のように、本実施例1の車両制御システム1は、エコランECU10がバッテリ容量算出手段に基づいて、エンジン始動時の鉛バッテリ30の電圧値、電流値のペアを複数サンプリングし、それらサンプリング結果から内部抵抗値、開放電圧値を算出することで、鉛バッテリ30のバッテリ容量値を精度よく算出することができる。よって、停止車両のエンジン始動時におけるバッテリ容量値を精度よく認識することができることから、バッテリに高い負荷を与えることなく効率よくエコラン制御を実施することができる。更に、車両制御システム1は、エコランECU10がバッテリ容量補正手段に基づいて、イグニッションON中のバッテリ電流値に基づき、算出したバッテリ容量値を補正することで、走行中やアイドリングストップ中のバッテリ放電によるバッテリ容量値の変化を精度よく反映することができる。よって、イグニッションON中の鉛バッテリ30のバッテリ容量値を高い精度で確認することができることから、バッテリ容量値に応じて効率よくエコラン制御を実施することができる。
また、本実施例1の車両制御システム1は、バッテリ電圧値、電流値のサンプリング数が第1しきい値未満で、かつ第2しきい値以上である場合に、それらサンプリング結果からバッテリ容量値を算出し、求めたバッテリ容量値をサンプリング数に基づき安全側へと補正することができる。よって、停止車両の始動時に必要なサンプリング数が確保できなかった場合でも、最低限のサンプリング数からバッテリ容量値を精度よく算出することができることから、バッテリ容量不足でのアイドリングストップの実施を抑制することができる。
また、本実施例1の車両制御システム1は、電圧値、電流値のサンプリング数が第1しきい値に達しない場合に、車両のアイドリングストップを中止し、鉛バッテリ30に補充電を実行させることで、バッテリ容量値を長時間のアイドリングストップにも耐えうる所定容量まで向上させることができる。よって、バッテリ容量値を認識できていない状態でのアイドリングストップ制御の実施を抑制することができることから、エコラン制御によってバッテリへ与える負荷を低減させることができる。
更に、本実施例1の車両制御システム1は、鉛バッテリ30の状態に基づき、バッテリ容量算出の判断基準となる第1しきい値を変更することで、より高い精度にて鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出することができる。よって、様々な状況下で停止車両の始動時のバッテリ容量値を精度よく算出することができることから、バッテリへ高い負荷を与えることなくアイドリングストップ制御を実施することができる。なお、エコランECU10は、バッテリ容量値の算出の判断基準となる第2しきい値を、鉛バッテリ30のバッテリ状態に応じて変更することもできる。
なお、本実施例1のエコランECU10は、所定時間を経過しても電圧値、電流値のサンプリング開始の判断基準となる所定値以上のバッテリ放電量が得られない場合は、放電量の所定値をより低い値に補正することもできる。この場合の所定時間は、前回算出したバッテリ容量値に基づいて設定することができる。
そして、本実施例1のエコランECU10は、例えば、停止車両のエンジン始動時にサンプリングするバッテリ電圧値、電流値のペアのサンプリング数が第1しきい値以上であった場合でも、エコランECU10に対する減電圧リセット履歴があった場合には、それ以降のアイドリングストップ制御を中止することもできる。エコランECU10は、エンジン始動時に必要最低限の電圧(例えば3.8[V])がかからない場合はリセット処理を実行するため、その間は鉛バッテリ30の状態を認識できていない可能性が高い。よって、減電圧リセット履歴があった場合に算出された鉛バッテリ30のバッテリ容量値は、その信頼性が低いことから、精度の高いバッテリ容量値を算出するまでの間、車両のアイドリングストップ制御を中止することにより、エコラン制御の実施によるバッテリへの負荷を低減させることができる。
更に、本発明の実施例2について説明する。本実施例の車両制御システム2は、実施例1の車両制御システム1とほぼ同様の構成となっているが、車両制御システム2は、車両制御システム1の制御に加えて、車両のアイドリングストップからのエンジン再始動時も鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出を実行することを特徴とする点で車両制御システム1と相違している。
本実施例の車両制御システム2は、実施例1と同様に車両内部にエコランECU10を備えている。エコランECU10は、車両のアイドリングストップ中に運転者からエンジン再始動要求を検出すると、バッテリの電圧値と電流値とのペアをサンプリングし、そのサンプリング数が第3しきい値以上の場合にバッテリ容量値を算出する。そして、サンプリング数が第3しきい値に満たない場合には、エコランECU10はバッテリ容量値の算出を実行せず、かつアイドリングストップ制御の実施を中止する。
電圧計31および電流計32は、エンジン再始動時の鉛バッテリ30の電圧値および電流値を検出し、検出結果をエコランECU10へ送信する。エコランECU10はそれら検出結果を受信し、エンジンスタート信号ONから所定時間(例えば100[ミリ秒])後のバッテリ電圧値、電流値をサンプリングする。そして、そのサンプリング結果に基づき前述した(1),(2)式、および図3テーブルからバッテリ内部抵抗値、開放電圧値、およびバッテリ容量値を算出する。
エコランECU10の制御の流れに沿って、車両制御システム2の動作を説明する。図10は、エコランECU10の処理の一例を示すフローチャートである。なお、実施例1と同様の処理については、図面中、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
エコランECU10の制御は、アイドリングストップ中に運転者からのエンジン再始動要求が検出されると開始し、エンジンスタート信号がONの間、所定時間毎(例えば、2[ミリ秒]毎)にコールされる。まず、エコランECU10はステップS29で、エンジンスタート信号がONされてから所定時間が経過したか否かを判断する。ここで、判断の基準となる所定時間は、エンジンスタート信号がONされてから、鉛バッテリ30が大電流を放電した後までの時間を適用し、例えば100[ミリ秒]とすることができる。エンジンスタート信号がONされてから所定時間が経過していない場合(ステップS29/NO)、エコランECU10は制御の処理を終了する。エンジンスタート信号がONされてから所定時間が経過した場合(ステップS29/YES)は、エコランECU10は次のステップS30へ進む。
ステップS30で、エコランECU10は、電圧計31および電流計32の検出結果より、バッテリ電圧値およびバッテリ電流値のペアを複数サンプリングして記憶する。ここで、バッテリ電圧値および電流値のサンプリング数は、その数が多いほどバッテリ内部抵抗値を精度よく算出できることから、エンジンスタート信号がONされている時間(およそ600[ミリ秒])内において可能な限りサンプリングするのが好ましい。また、サンプリング間隔は、エコランECU10のCPU71の処理能力を考慮し、無理なくサンプリングを実行できるために充分なサンプリング間隔を適用することができ、例えば2[ミリ秒]毎に設定することができる。エコランECU10は、ステップS30の処理を終えると、次のステップS31へ進む。
ステップS31で、エコランECU10は、ステップS30において複数サンプリングしたバッテリ電圧値および電流値のペアのサンプリング数が第3しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第3しきい値は、鉛バッテリ30の内部抵抗値を精度よく算出するための充分なサンプル数を適用することができ、例えば30に設定することができる。この場合、バッテリ電圧値およびバッテリ電流値のペアのサンプリング数は、正常(バッテリ電圧値が所定値以上,電圧値と電流値とのデータがそろっている等)に連続してサンプリングすることができたデータのペア数をいうが、必ずしも連続してサンプリングされたデータのペア数でなくてもよい。サンプリング数が第3しきい値以上である場合(ステップS31/YES)、エコランECU10はステップS34へ進む。サンプリング数が第3しきい値に達していない場合(ステップS31/NO)は、エコランECU10は次のステップS32へ進む。
ステップS32で、エコランECU10は、アイドリングストップ禁止フラグをONにする。この処理によって、鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出精度が低い場合に車両のアイドリングストップを禁止することで、バッテリ容量不足時におけるアイドリングストップの実施を抑制することができる。エコランECU10は、ステップS32の処理を終えると、次のステップS33へ進む。
ステップS32の処理の後に、または後述するステップS37の判断がNOである場合、エコランECU10はステップS33へ進む。ステップS33で、エコランECU10は、鉛バッテリ30に対して補充電の実行を指示し、鉛バッテリ30のバッテリ容量値を所定容量まで向上させる。ここで、鉛バッテリ30の所定容量値は、長時間のアイドリングストップにも耐えうるバッテリ容量値を適用することができ、例えばSOC=92%に設定することができる。なお、エコランECU10が鉛バッテリ30に対して指示する補充電の制御は前述したために、その詳細な説明は省略する。エコランECU10はステップS33の処理を終えると、制御の処理を終了する。
ステップS31の判断がYESの場合、エコランECU10はステップS34へ進む。ステップS34で、エコランECU10は、ステップS30においてサンプリングして記憶したバッテリ電圧値および電流値を読み出す。エコランECU10は、ステップS34の処理を終えると、次のステップS35へ進む。
ステップS35で、エコランECU10は、ステップS34において読み出したバッテリ電圧値、電流値のペアから鉛バッテリ30の内部抵抗値(R)を算出する。つづいて、エコランECU10は、算出した鉛バッテリ30の内部抵抗値と、検出したバッテリ電圧値および電流値から鉛バッテリ30の開放電圧値(Vocv)を算出する。更に、エコランECU10は、算出したVocvに基づいて、図3に示すテーブルを参照して鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出する。なお、鉛バッテリ30の内部抵抗値、開放電圧値、およびバッテリ容量値の算出方法については前述したために、その詳細な説明は省略する。エコランECU10はステップS35の処理を終えると、次のステップS36へ進む。
ステップS36で、エコランECU10は、ステップS35においてバッテリ電圧値および電流値のペアの充分なサンプリング数に基づいて鉛バッテリ30のバッテリ容量値を精度よく算出できたものと判断し、バッテリ容量補正フラグをONにする。エコランECU10はステップS36の処理を終えると、次のステップS37へ進む。
ステップS37で、エコランECU10は、ステップS35において算出した鉛バッテリ30のバッテリ容量値が所定値以上であるか否かを判断する。判断基準となる所定値は、車両が次にアイドリングストップを実施しても鉛バッテリ30が充分に電装品に電力を供給できるバッテリ容量値を適用することができ、例えばSOC=75%に設定することができる。鉛バッテリ30のバッテリ容量値が所定値に達しない場合(ステップS37/NO)、エコランECU10はステップS33へ戻り、鉛バッテリ30に対して補充電の実行を指示する。鉛バッテリ30のバッテリ容量値が所定値以上である場合(ステップS37/YES)は、エコランECU10は制御の処理を終了する。
次に、バッテリ状態に応じてサンプリング数の第3しきい値を変更するフローを説明する。図11はエコランECU10の処理の一例を示すフローチャートである。なお、ステップS23からステップS26の制御は実施例1の車両制御システム1と同一であるため、その詳細な説明は省略する。
エコランECU10の制御は、アイドリングストップからのエンジン再始動要求がされると開始する。まず、エコランECU10はステップS38で、鉛バッテリ30のバッテリ状態を検出する。ここで、検出されるバッテリ状態としては、外気温、エンジン水温、鉛バッテリ30のバッテリ液温度、前回イグニッションOFF時の鉛バッテリ30の内部抵抗値、今回イグニッションONからのアイドリングストップの積算時間、および今回イグニッションONからのアイドリングストップ中における鉛バッテリ30の放電量積算値などを適用することができる。エコランECU10はステップS38の処理を終えると、次のステップS23からステップS26へ進む。ここで、ステップS23からステップS26までの処理は実施例1の車両制御システム1と同一であるため、その説明を省略する。
ステップS26の判断がNOである場合、エコランECU10はステップS39へ進む。ステップS39で、エコランECU10は、車両のイグニッションONからのアイドリングストップ積算時間が第9しきい値以上であるか否かを判断する。ここで、第9しきい値は、鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出に影響を与える所定のアイドリングストップ積算時間を適用することができる。アイドリングストップ積算時間が第9しきい値以上である場合(ステップS39/YES)、エコランECU10はステップS41へ進む。アイドリングストップ積算時間が第9しきい値に達しない場合(ステップS39/NO)は、エコランECU10は次のステップS40へ進む。
ステップS40で、エコランECU10は、車両のイグニッションをONしてからアイドリングストップ中に鉛バッテリ30が放電した放電量積算値が第10しきい値以上か否かを判断する。ここで、第10しきい値は、鉛バッテリ30のバッテリ容量値の算出に影響を与える所定の放電量積算値を適用することができる。鉛バッテリ30の放電量積算値が第10しきい値に達しない場合(ステップS40/NO)は、エコランECU10は制御の処理を終了する。鉛バッテリ30の放電量積算値が第10しきい値以上である場合(ステップS40/YES)、エコランECU10は次のステップS41へ進む。
ステップS41で、エコランECU10は、鉛バッテリ30のバッテリ状態に基づいて、バッテリ容量値の算出の判断基準となる第3しきい値を変更する。
鉛バッテリ30は、そのバッテリ温度がバッテリ容量値の算出に及ぼす影響が大きいため、バッテリ温度が大きく変化している場合、電圧値、電流値のサンプリング数を増加させることでより精度よくバッテリ容量値を算出することができる。また、例えば鉛バッテリ30が長期間使用されていたり、アイドリングストップ中にバッテリ過放電を頻繁に行っていたりする車両のバッテリについては、経時劣化によって徐々にバッテリ性能が劣化していることを考慮すべきである。そのため、鉛バッテリ30の状態に基づいて第3しきい値をより大きい値に変更し、より精度の高いバッテリ容量値を算出することで、バッテリ容量値に基づき最適なアイドリングストップ制御を実施することができる。このように、ステップS41の処理を行うことにより、バッテリの状態を考慮した最適なバッテリ容量値を算出するためのサンプリング数の第3しきい値を設定することができる。
エコランECU10は、ステップS41の処理を終えると、制御の処理を終了する。
以上のように、本実施例2の車両制御システム2は、車両のアイドリングストップからのエンジン再始動時に、バッテリ電圧値、電流値のペアのサンプリング数が第3しきい値以上の場合にバッテリ容量値を算出することで、車両がアイドリングストップから復帰した直後のバッテリ容量値を精度よく算出することができる。よって、車両のイグニッションON中のバッテリ容量値をより精度よく認識できることから、認識したバッテリ容量値に基づいてバッテリへの負荷を減少させることができるエコラン制御を効率よく実施することが可能になる。
また、本実施例2の車両制御システム2は、アイドリングストップからのエンジン再始動時の電圧値、電流値のペアのサンプリング数が第3しきい値に達しない場合に、それ以降のアイドリングストップ制御を中止し、鉛バッテリ30に補充電を実行させることで、バッテリ容量値を長時間のアイドリングストップにも耐えうる所定容量値まで向上させることができる。よって、バッテリ容量値を認識できていない状態でのアイドリングストップ制御の実施を抑制することができることから、エコラン制御によってバッテリへ与える負荷を低減させることができる。
更に、本実施例2の車両制御システム2は、鉛バッテリ30の状態に基づき、バッテリ容量値の算出の判断基準となる第3しきい値を変更することで、より高い精度にて鉛バッテリ30のバッテリ容量値を算出することができる。よって、様々な状況下で車両のアイドリングストップからのエンジン再始動時のバッテリ容量値を精度よく算出することができることから、バッテリへ高い負荷を与えることなくアイドリングストップ制御を実施することができる。
上記実施例は本発明を実施するための一例にすぎない。よって本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 車両制御システム
10 エコランECU(バッテリ容量算出手段,バッテリ容量補正手段)
11 電源ライン
12 トランジスタ
13 配線
14 キーSW
15 ニュートラルSW
16 スタータリレー
17 スタータモータ
18 オルタネータ
21 エンジンECU
30 鉛バッテリ
31 電圧計
32 電流計
71 CPU
72 ROM
73 RAM
74 NVRAM

Claims (5)

  1. 所定の条件が成立した場合に自動でエンジンを停止させるエンジン自動停止制御によるエンジンの停止判定を、車両に搭載されるバッテリのバッテリ容量値に基づいて判定するエコラン制御装置であって、
    停止状態の前記エンジンをスタータを駆動することによって始動するときに検出した前記バッテリの所定時間における電圧値の変化量である電圧変化量と、前記バッテリの所定時間における電流値の変化量である電流変化量と、に基づいて、バッテリ容量値を算出するバッテリ容量算出手段と、
    前記エンジンの稼動中に検出された前記バッテリから充放電される電流値に基づいて、前記バッテリ容量算出手段によって算出されたバッテリ容量値を補正するバッテリ容量補正手段と、
    を備えることを特徴とするエコラン制御装置。
  2. 前記バッテリ容量算出手段は、前記エンジンの始動時に、バッテリの電圧値と電流値とをペアでサンプリングし、前記バッテリ容量算出手段によるバッテリ容量の算出の際、1回のエンジン始動時に正常にサンプリングができたサンプリング数が第1しきい値よりも小さいときに、前記バッテリ容量算出手段にて算出したバッテリ容量値が小さくなるように補正する第2バッテリ容量補正手段を備えることを特徴とする請求項1記載のエコラン制御装置。
  3. 前記バッテリ容量算出手段は、前記サンプリング数が第2しきい値よりも小さいときに、バッテリ容量値の算出を実行しないことを特徴とする請求項2記載のエコラン制御装置。
  4. 前記バッテリ容量算出手段は、前記車両のエンジン自動停止制御からのエンジン再始動時に、前記エンジンのスタート信号ONより所定時間経過後から前記エンジンのスタート信号がOFFされるまでの間のバッテリ電圧値とバッテリ電流値とをペアでサンプリングし、前記バッテリ容量算出手段によるバッテリ容量の算出の際、1回のエンジン再始動時に正常にサンプリングができたサンプリング数が第3しきい値よりも小さいときに、バッテリ容量値の算出を実行しないことを特徴とする請求項2または3記載のエコラン制御装置。
  5. 前記車両の停止時に前記エンジン自動停止制御を実施するか否かを判定するエンジン自動停止制御判定手段を備え、
    前記エンジン自動停止制御判定手段は、停止状態の前記エンジンを始動するときの前記サンプリング数が第1しきい値よりも小さいとき、または前記エンジン自動停止制御からのエンジン再始動時の前記サンプリング数が第3しきい値よりも小さいときに、前記エンジン自動停止制御の実施を中止することを特徴とする請求項4記載のエコラン制御装置。

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