JP2010238553A - 蓄電装置の昇温システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成としつつ、複数の蓄電素子を備えた蓄電装置の温度を上昇させることができる昇温システムを提供する。
【解決手段】蓄電装置10を構成し、電気的に直列に接続された複数の蓄電素子12と、蓄電装置の正極端子および負極端子に接続され、蓄電装置を短絡させるための短絡回路80と、を有する。短絡回路は、蓄電装置の短絡を許容および禁止の間で切り替えるスイッチ素子70と、蓄電装置の短絡時に通電される抵抗素子30と、を備えている。抵抗素子は、短絡時の通電に伴って発生した熱を、車両に用いられるエンジンオイルおよびトランスミッションオイルのうち少なくとも一方のオイルに伝達して、少なくとも一方のオイルを加温する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の蓄電素子を備えた蓄電装置の温度を上昇させるための昇温システムに関するものである。
二次電池が低温状態(例えば、氷点下の状態)にあるとき、二次電池の入出力特性(充放電に関する特性)が劣化してしまうおそれがある。そこで、二次電池が過度に冷却されるのを抑制するために、外部から熱を与えて二次電池を温めたり、二次電池の内部で熱を発生させたりしているものがある。
例えば、特許文献1には、単電池の正極端子および負極端子を、抵抗素子を備えた短絡回路で接続した電池が記載されている。この構成において、正極端子および負極端子を短絡させると、単電池の内部抵抗によって単電池の内部で熱を発生させることができる。また、正極端子および負極端子を短絡させるときに、抵抗素子に電流が流れて抵抗素子が発熱するため、この熱を用いて単電池を外部から温めることができる。
特開2004−63397号公報(段落0031、図1) 特開2006−151091号公報
複数の二次電池を備えた電池パックを車両に搭載する場合において、各二次電池として特許文献1に記載の単電池を用いると、電池パックの構造が複雑になったり、電池パックが大型化したりしてしまう。すなわち、すべての二次電池に対して短絡回路を設けなければならないため、複数の二次電池を備えた電池パックの構造は複雑になってしまう。
また、電池パックを構成するすべての二次電池を短絡させた場合には、抵抗素子の総発熱量が多くなりすぎ、電池パックの周辺に配置される電子機器に悪影響を与えるおそれがある。また、抵抗素子の発熱量が多くなりすぎると、二次電池の昇温に用いられない熱エネルギも発生することがある。
そこで、本発明の目的は、簡素な構成としつつ、複数の蓄電素子を備えた蓄電装置の温度を上昇させることができる昇温システムを提供することにある。
本発明は、車両に搭載された蓄電装置の温度を上昇させる昇温システムであって、蓄電装置を構成し、電気的に直列に接続された複数の蓄電素子と、蓄電装置の正極端子(総プラス端子)および負極端子(総マイナス端子)に接続され、蓄電装置を短絡させるための短絡回路と、を有する。ここで、短絡回路は、蓄電装置の短絡を許容および禁止の間で切り替えるスイッチ素子と、蓄電装置の短絡時に通電される抵抗素子と、を備えている。そして、抵抗素子は、短絡時の通電に伴って発生した熱を、車両に用いられるエンジンオイルおよびトランスミッションオイルのうち少なくとも一方のオイルに伝達して、少なくとも一方のオイルを加温する。
蓄電装置の出力は、車両の内燃機関を始動させるために用いることができる。ここで、短絡によって蓄電装置を発熱させることにより、蓄電装置の入出力特性を向上させることができ、低温時における内燃機関の始動を効率良く行わせることができる。一方、一方のオイルを収容するケース内に抵抗素子を配置して、一方のオイルと接触させることができる。これにより、抵抗素子で発生した熱を一方のオイルに効率良く伝達することができる。
また、蓄電装置の温度を検出するための温度センサと、温度センサによる検出温度に基づいて、スイッチ素子の切り替え動作を制御するコントローラと、を設けることができる。ここで、検出温度が所定の温度よりも低い場合において、スイッチ素子を介して蓄電装置を短絡させることができる。これにより、蓄電装置の温度が過度に冷却されてしまうのを抑制することができる。蓄電装置の短絡時間は、検出温度および所定の温度の差分に応じて異ならせることができる。具体的には、温度の差分が大きくなるほど、短絡時間を長くすることができる。これにより、蓄電装置を所望の温度まで上昇させることができる。
さらに、蓄電装置における現在の蓄電量を算出し、この算出された蓄電量が所定の蓄電量よりも多い場合には、スイッチ素子を介して蓄電装置を短絡させ、算出された蓄電量が所定の蓄電量よりも少ない場合には、蓄電装置の短絡を禁止することができる。これにより、例えば、蓄電装置の出力を用いて内燃機関を始動させる際に、内燃機関を始動させるために必要な蓄電量を蓄電装置に保持させておくことができる。
本発明によれば、短絡回路によって蓄電装置を短絡させることにより、蓄電装置を構成する複数の蓄電素子において、内部抵抗による発熱を行わせることができ、各蓄電素子を温めることができる。また、短絡回路は、蓄電装置に対して設けるだけであるため、簡素な構成とすることができる。さらに、短絡回路の抵抗素子で発生した熱を用いて、エンジンオイルおよびトランスミッションオイルのうち少なくとも一方のオイルを温めることにより、短絡時に蓄電装置から放出された電気エネルギを効率良く利用することができる。
本発明の実施例1において、電池パックを備えた車両の一部の構成を示す図である。 抵抗素子がオイルパン内に配置された構成を示す概略図である。 抵抗素子の構成を示す外観図である。 実施例1において、電池パックの昇温処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例1である昇温システムについて、図1を用いて説明する。ここで、図1は、電池パックを備えた車両における一部の構成を示すブロック図である。
本実施例の電池パック(蓄電装置)10は、車両に搭載されている。この車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。ハイブリッド自動車とは、車両を走行させるための動力源として、電池パック10の他に、内燃機関や燃料電池を備えた車である。また、電気自動車とは、車両の動力源として、電池パック10だけを用いた車である。
電池パック10は、複数の単電池(蓄電素子)12が電気的に直列に接続されて構成された電池モジュール11を有している。単電池12としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることができる。なお、単電池12の形状としては、例えば、円筒形や角形があり、適宜選択することができる。また、電池モジュール11を構成する単電池12の数は、各単電池12の出力と電池パック10に持たせる出力とに基づいて、適宜設定することができる。
電池モジュール11の総プラス端子および総マイナス端子は、システムリレー61,62を介して、インバータ40に接続されている。システムリレー61,62は、後述するコントローラ20からの制御信号を受けることにより、オン状態およびオフ状態の間で切り替わる。システムリレー61,62がオン状態であれば、電池モジュール11の充放電が許容され、システムリレー61,62がオフ状態であれば、電池モジュール11の充放電が禁止される。
インバータ40は、電池モジュール11からの直流電力を交流電力に変換して、モータ(三相交流モータ)50に出力する。モータ50は、車輪に接続されており、モータ50の駆動力を車輪に伝達することにより、車両を走行させることができる。一方、車両の制動時には、モータ50が車輪からの運動エネルギを受けることにより、発電機として機能する。ここで、車両の制動には、アクセルペダルを操作していない状態や、ブレーキペダルを操作した状態が含まれる。モータ50で生成された交流電力は、インバータ40によって直流電力に変換された後、電池モジュール11に供給される。これにより、電池モジュール11の充電が行われ、車両の制動時に発生する運動エネルギを回生電力として電池モジュール11に蓄えることができる。
なお、電池モジュール11およびインバータ40の間に、DC/DCコンバータを配置することもできる。この場合には、電池モジュール11の出力電圧を、DC/DCコンバータで昇圧してからインバータ40に供給したり、インバータ40の出力電圧を、DC/DCコンバータで降圧してから電池モジュール11に供給したりすることができる。このようにDC/DCコンバータを用いることにより、電池モジュール11を構成する単電池12の数を減らすことができ、電池パック10を小型化することができる。
電池パック10には、電池モジュール11(単電池12)の温度を検出するための温度センサ13と、単電池12の電圧を検出するための電圧センサ14とが設けられている。温度センサ13および電圧センサ14で取得された情報は、コントローラ20に出力される。
ここで、温度センサ13の数は適宜設定することができ、複数の温度センサ13を用いる場合には、電池パック10における複数の位置に温度センサ13を配置することができる。これにより、電池パック10の複数の位置における温度を検出することができる。
また、電圧センサ14の数も適宜設定することができる。具体的には、電池モジュール11を構成する単電池12の数だけ、電圧センサ14を設けることができ、この場合には、各単電池12の電圧を検出することができる。また、電池モジュール11を構成する単電池12の数よりも少ない数の電圧センサ14を設けることができ、この場合には、電池モジュール11内のブロック電圧を検出することができる。ブロック電圧とは、電池モジュール11を構成する複数の単電池12を複数のブロックに分けた場合において、各ブロックにおける電圧値を示す。
電池モジュール11には、電池モジュール11の総プラス端子および総マイナス端子を短絡させるための短絡回路80が接続されている。短絡回路80は、抵抗素子30を有しており、抵抗素子30は、電池モジュール11の総プラス端子および総マイナス端子を短絡させた際に、これらの端子間に流れる電流を調整する機能を有している。抵抗素子30は、電池モジュール11と電気的に並列に接続されている。また、電池モジュール11の総プラス端子と抵抗素子30の一端との間には、短絡リレー(スイッチ素子)70が配置されている。
短絡リレー70は、コントローラ20からの制御信号を受けて、オン状態およびオフ状態の間で切り替わる。短絡リレー70がオン状態であるときには、電池モジュール11の電流が抵抗素子30に流れるようになっており、抵抗素子30を介して電池モジュール11を短絡させる。一方、短絡リレー70がオフ状態であるときには、電池モジュール11の短絡は禁止され、電池モジュール11の電流は抵抗素子30に流れない。
抵抗素子30は、図2に示すように、エンジンオイル91を収容するオイルパン(ケース)90の内部に配置されており、エンジンオイル91に接触している。また、図3に示すように、抵抗素子30の外壁面には、この外壁面から外側に向かって突出した複数のフィン31が設けられている。複数のフィン31を設けることにより、エンジンオイル91との接触面積を増加させることができる。なお、フィン31の形状は適宜設定することができ、エンジンオイル91との接触面積を増加させることができればよい。
また、抵抗素子30は、オイルパン90の内側に形成されたエンジンオイル91の収容スペースに配置されていればよく、具体的な位置は適宜設定することができる。ここで、抵抗素子30の全面がエンジンオイル91と接触するように、抵抗素子30をエンジンオイル91内に浸しておくことが好ましい。
オイルパン90に収容されたエンジンオイル91は、ストレーナを介してオイルポンプによって吸い上げられ、オイルギャラリーを移動してエンジン(内燃機関)の各部に導かれる。そして、エンジンの各部に到達したエンジンオイル91は、落下したり、エンジンの部品に沿って移動したりして、オイルパン90に戻るようになっている。
本実施例において、システムリレー61,62がオフ状態であるときに、短絡リレー70をオン状態にすると、電池モジュール11の総プラス端子および総マイナス端子が、抵抗素子30を介して短絡する。このため、各単電池12の内部抵抗によって、各単電池12を発熱させることができ、単電池12の温度を上昇させることができる。
ここで、単電池12が過度に冷却されていると、単電池12の入出力特性が劣化してしまうおそれがある。このような場合において、電池モジュール11を短絡させて各単電池12を発熱させることにより、単電池12の入出力特性が劣化してしまうのを抑制することができる。そして、本実施例のように、電池モジュール11の出力を用いて車両のエンジンを始動させる場合には、寒冷地のように車両(電池パック10)が低温状態におかれるときでも、エンジンを効率良く始動させることができる。また、車両の制動時に発生する運動エネルギを効率良く回収することができ、車両の燃費を向上させることができる。
また、電池モジュール11を短絡させると、電池モジュール11の電流が抵抗素子30に流れ、抵抗素子30を発熱させることができる。抵抗素子30はエンジンオイル91に接触しているため、抵抗素子30で発生した熱は、エンジンオイル91に伝達され、エンジンオイル91を温めることができる。すなわち、電池モジュール11から放電された電気エネルギを、エンジンオイル91を温めるために用いている。ここで、エンジンオイル91を温めれば、エンジンオイル91の粘度を低下させて、エンジンオイル91による摩擦損失を低減することができる。また、エンジンオイル91を吸引するためのオイルポンプの負荷を低減できたり、エンジン全体を温めて燃料の噴霧量を低減させたりすることができる。
ここで、エンジンオイル91が低温状態(例えば、氷点下)にあるときには、エンジンオイル91による摩擦損失も増加してしまう。このような場合において、抵抗素子30を発熱させてエンジンオイル91を温めることにより、エンジンオイル91による摩擦損失を効率良く低減することができ、低温時におけるエンジンの始動を効率良く行うことができる。これにより、車両の燃費を向上させることができる。
一方、ストレーナと隣り合う位置(言い換えれば、ストレーナの近傍)に抵抗素子30を配置しておけば、抵抗素子30によって温められたエンジンオイル91をエンジンの各部に素早く導くことができる。なお、ストレーナからのエンジンオイル91の吸引を効率良く行わせるためには、抵抗素子30をストレーナの吸引口から離れて配置させることが好ましい。例えば、ストレーナの吸引口がオイルパン90の底面と対向するようにストレーナを配置するとともに、抵抗素子30およびストレーナを、オイルパン90の底面に沿うように並んで配置することができる。
なお、本実施例では、抵抗素子30をエンジンオイル91に接触させているが、これに限るものではなく、抵抗素子30をトランスミッションオイルに接触させることができる。具体的には、トランスミッションケースに設けられ、トランスミッションオイルを収容するためのオイルパンに抵抗素子30を配置して、抵抗素子30をトランスミッションオイルに接触させることができる。
この構成では、電池モジュール11を短絡させた際に抵抗素子30で発生した熱をトランスミッションオイルに伝達させることができ、トランスミッションオイルの粘度を低下させることができる。そして、トランスミッションオイルによる摩擦損失を低減することができ、トランスミッションの動作を効率良く行わせることができる。ここで、トランスミッションオイルが低温状態(例えば、氷点下)にあるときには、トランスミッションオイルによる摩擦損失も増加してしまう。このような場合において、抵抗素子30を発熱させてトランスミッションオイルを温めることにより、トランスミッションオイルによる摩擦損失を効率良く低減することができる。
トランスミッションオイル用のオイルパンにおいて、抵抗素子30を配置する位置は、適宜設定することができるが、上述したエンジンオイル91と同様に、トランスミッションオイルの吸引口と隣り合う位置(言い換えれば、吸引口の近傍)に抵抗素子30を配置することができる。これにより、抵抗素子30によって温められたトランスミッションオイルをトランスミッションの各部に素早く導くことができる。
一方、電池モジュール11に対して2つの抵抗素子30を接続しておき、一方の抵抗素子30をエンジンオイル91に接触させるとともに、他方の抵抗素子30をトランスミッションオイルに接触させておくことができる。ここで、2つの抵抗素子30は、電池モジュール11に対して、直列に接続されていてもよいし、並列に接続されていてもよい。この構成では、電池モジュール11を短絡させることにより、2つの抵抗素子30を発熱させることができ、エンジンオイル91およびトランスミッションオイルの両方を温めることができる。
次に、電池パック10の昇温処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4に示す処理は、車両のエンジンを始動させるときに行われる。
ステップS11において、コントローラ20は、温度センサ13の出力に基づいて、電池モジュール11の温度を検出する。そして、ステップS12において、ステップS11で検出された温度(電池温度)が閾値よりも低いか否かを判別する。
ここで、閾値とは、エンジンを始動させるための最低限の出力が得られるときの電池モジュール11の温度であり、単電池12の特性に応じて異なるため、予め求めておくことができる。電池モジュール11の温度が低下しすぎると、電池モジュール11の電力がエンジンを始動させるための電力(始動電力)に到達しないおそれがあるため、このような場合には、電池モジュール11を温める必要がある。すなわち、電池モジュール11を温めることにより、単電池12の入出力特性を向上させて、電池モジュール11の電力を始動電力以上とすることができる。
ステップS12において、検出温度が閾値よりも低ければ、ステップS13に進み、そうでない場合には、ステップS23に進む。ステップS13において、コントローラ20は、短絡必要時間(A[秒])を算出する。短絡必要時間とは、電池モジュール11の温度を上述した閾値まで上昇させるのに必要な電池モジュール11の短絡時間(持続時間)である。本実施例では、上述したように、電池モジュール11を短絡させて、電池モジュール11を発熱させるようにしており、短絡時間に応じて電池モジュール11における温度の上昇度合いが異なる。
ここで、電池モジュール11の温度変化(ΔT)と短絡時間との関係を予め求めておき、この関係を示すマップをメモリに格納しておくことができる。このように構成すれば、メモリ内のマップと、電池モジュール11の現在温度および閾値の差分(ΔT)とに基づいて、短絡必要時間を求めることができる。なお、マップの代わりに、電池モジュール11の温度変化と短絡時間との関係を示す演算式を用いて、短絡必要時間を求めることもできる。ステップS13で算出された短絡必要時間は、EEPROMといった不揮発性メモリに格納しておくことができる。
例えば、定格電圧が3.6[V]、熱容量が200[J/K]である単電池12を60個用いて電池モジュール11を構成した場合において、電池モジュール11(60個の単電池12)を10[秒]で10[℃]だけ昇温させるためには、12[kW](=200[J/K]×10[K]÷10[秒])の発熱が必要となる。ここで、単電池12を保護するために、単電池12の下限電圧を1.8[V]として、電池モジュール11を短絡させる場合には、111[A](=12[kW]÷1.8[V]×60セル)の電流を10秒間だけ流す必要がある。この時間(10秒)が短絡必要時間となる。
一方、単電池12の下限電圧を1.8[V]で維持するためには、短絡電流が111[A]を超えないようにしなければならないため、抵抗素子30の電気抵抗値は0.972[Ω]となる。ここで、上述しように電池モジュール11を10秒間だけ短絡させると、抵抗素子30は12[kW](=0.972[Ω]×111[A]^2=120[kJ])で発熱することになる。この熱量は、エンジンオイル91を加温するために用いられる。
ステップS14において、コントローラ20は、電圧センサ14の出力に基づいて、単電池12の電圧(又はブロック電圧)を検出する。そして、ステップS15において、ステップS14で得られた検出電圧を用いて、単電池12のSOC(State Of Charge)を算出する。SOCとは、単電池12における現在の充電量(残存容量、蓄電量)である。なお、本実施例では、電圧センサ14の検出結果に基づいて単電池12のSOCを算出しているが、電池モジュール11の電流値を検出するための電流センサを設けておき、電流センサの検出結果も踏まえて、単電池12のSOCを算出することもできる。
ステップS16において、コントローラ20は、ステップS15で算出されたSOCが予め設定された閾値(SOC)よりも大きいか否かを判別する。この閾値(SOC)とは、電池モジュール11の出力を用いてエンジンを始動させるために必要となる単電池12の充電量であり、予め設定しておくことができる。
ステップS16において、算出されたSOCが閾値(SOC)よりも大きい場合には、ステップS17に進み、そうでなければ、ステップS23に進む。ここで、算出されたSOCが閾値(SOC)よりも小さい場合には、後述するステップS17以降の処理(電池モジュール11の短絡処理)を行うことなく、ステップS23でエンジンを始動させるようにしている。これは、電池モジュール11の短絡処理を行ってしまうと、単電池12のSOCが低下してしまい、電池モジュール11の出力を用いてエンジンを始動させることができなくなってしまうおそれがあるからである。
ステップS17において、コントローラ20は、短絡可能時間(B[秒])を算出する。短絡可能時間とは、電池モジュール11を短絡させておくことができる最長の時間であり、ステップS15で算出されたSOCに基づいて決定することができる。ここで、単電池12を短絡(放電)させると、これに伴って単電池12のSOCが低下することになる。単電池12のSOCが低下しすぎると、電池モジュール11の出力によって、エンジンを始動させることができなくなってしまうおそれがある。そこで、ステップS17では、単電池12において、エンジンの始動電力を確保させつつ、単電池12を放電させることができる最長の時間を求めるようにしている。
具体的には、ステップS15で算出されたSOCおよび上述した閾値(SOC)の差分と短絡可能時間との関係を求めておき、この関係を示すマップをメモリに格納しておくことができる。これにより、マップおよびSOCの差分に基づいて、短絡可能時間を特定することができる。なお、マップの代わりに、SOCの差分および短絡可能時間の関係を示す演算式を用いて、短絡可能時間を求めることもできる。ステップS17で算出された短絡可能時間は、EEPROMといった不揮発性メモリに格納しておくことができる。
ステップS18において、コントローラ20は、ステップS17で算出された短絡可能時間(B)が、ステップS13で算出された短絡必要時間(A)よりも長いか否かを判別する。ここで、短絡可能時間(B)が短絡必要時間(A)よりも長ければ、ステップS19に進み、そうでなければ、ステップS20に進む。
ステップS19において、コントローラ20は、短絡リレー70をオフ状態からオン状態に切り替えることにより、抵抗素子30を介して電池モジュール11を短絡させる。ここで、短絡リレー70をオン状態としておく時間は、短絡必要時間(A)であり、この時間が経過したタイミングで、コントローラ20は、短絡リレー70をオン状態からオフ状態に切り替える(ステップS21)。
ステップS20において、コントローラ20は、短絡リレー70をオフ状態からオン状態に切り替えることにより、抵抗素子30を介して電池モジュール11を短絡させる。ここで、短絡リレー70をオン状態としておく時間は、短絡可能時間(B)であり、この時間が経過したタイミングで、コントローラ20は、短絡リレー70をオン状態からオフ状態に切り替える(ステップS21)。
そして、コントローラ20は、ステップS22において、電圧回復時間(C)の間、待機した後に、ステップS23において、電池モジュール11の出力を用いて車両(エンジン)を始動させる。ここで、各ステップS19,20の処理において、電池モジュール11を短絡させると、単電池12の電圧値が低下してしまうが、電圧回復時間の間だけ待機することにより、単電池12の電圧値を回復させることができる。電圧回復時間(C)は、単電池12の特性によって異なるため、予め求めておくことができる。
上述した昇温処理によれば、各単電池12において、エンジンを始動させるために必要となる充電量(SOC)を確保しつつ、電池モジュール11の短絡によって、各単電池12やエンジンオイル91を温めることができる。
本実施例では、抵抗素子30をエンジンオイル91に接触させて、抵抗素子30で発生した熱によって、エンジンオイル91を温めるようにしているが、これに限るものではない。すなわち、抵抗素子30で発生した熱を用いて、エンジンオイル91を温めることができればよく、抵抗素子30はエンジンオイル91に接触していなくてもよい。言い換えれば、抵抗素子30は、直接的又は間接的にエンジンオイル91を温めることができればよい。エンジンオイル91を間接的に温める場合としては、例えば、オイルパン90の外壁面に抵抗素子30を取り付けておき、抵抗素子30で発生した熱を、オイルパン90を介してエンジンオイル91に伝達させることができる。
10:電池パック(蓄電装置)
11:電池モジュール
12:単電池(蓄電素子)
13:温度センサ
14:電圧センサ
20:コントローラ
30:抵抗素子
40:インバータ
50:モータ
61,62:システムリレー
70:短絡リレー(スイッチ素子)
80:短絡回路
90:オイルパン(ケース)
91:エンジンオイル

Claims (6)

  1. 車両に搭載された蓄電装置の温度を上昇させる昇温システムであって、
    前記蓄電装置を構成し、電気的に直列に接続された複数の蓄電素子と、
    前記蓄電装置の正極端子および負極端子に接続され、前記蓄電装置を短絡させるための短絡回路と、を有し、
    前記短絡回路は、前記蓄電装置の短絡を許容および禁止の間で切り替えるスイッチ素子と、前記蓄電装置の短絡時に通電される抵抗素子と、を備えており、
    前記抵抗素子は、前記短絡時の通電に伴って発生した熱を、前記車両に用いられるエンジンオイルおよびトランスミッションオイルのうち少なくとも一方のオイルに伝達して、前記少なくとも一方のオイルを加温することを特徴とする昇温システム。
  2. 前記抵抗素子は、前記一方のオイルを収容するケース内に配置され、前記一方のオイルと接触していることを特徴とする請求項1に記載の昇温システム。
  3. 前記蓄電装置は、前記車両の内燃機関を始動させるための電力を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の昇温システム。
  4. 前記蓄電装置の温度を検出するための温度センサと、
    前記温度センサによる検出温度に基づいて、前記スイッチ素子の切り替え動作を制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記検出温度が所定の温度よりも低い場合において、前記スイッチ素子を介して前記蓄電装置を短絡させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の昇温システム。
  5. 前記コントローラは、前記検出温度および前記所定の温度の差分が大きくなるに応じて、前記蓄電装置の短絡時間を長くすることを特徴とする請求項4に記載の昇温システム。
  6. 前記コントローラは、前記蓄電装置における現在の蓄電量を算出し、この算出された蓄電量が所定の蓄電量よりも多い場合には、前記スイッチ素子を介して前記蓄電装置を短絡させ、算出された蓄電量が前記所定の蓄電量よりも少ない場合には、前記蓄電装置の短絡を禁止することを特徴とする請求項4又は5に記載の昇温システム。
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