JP2008116869A - 導電性ロールの製法およびそれにより得られた導電性ロール - Google Patents
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Abstract
【課題】製法により、導電性ロール外周面の表面粗さを適切にして、トナーフィルミング、帯電不良、画像不具合等の問題を解消することができる導電性ロールの製法およびそれにより得られた導電性ロールを提供する。
【解決手段】軸体の外周に、導電性弾性体層を形成し、上記導電性弾性体層の外周に直接もしくは他の層を介して、バインダーポリマー1と、表面粗さ形成用粒子2と、レーザー吸収成分(カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方)3とを必須成分とする組成物を用いて保護層13′を形成した後、上記保護層13′の外周面にレーザー5を均一に照射し、上記保護層13′の表面部分を熱昇華させて薄く削り取るとともに、上記保護層13′の外周面付近に埋没する粒子2を取り除き、上記粒子2の埋没跡(凹部4)を露呈させることにより、外周面が凹凸面となった保護層13を形成する。この製法により導電性ロールを得る。
【選択図】図1
【解決手段】軸体の外周に、導電性弾性体層を形成し、上記導電性弾性体層の外周に直接もしくは他の層を介して、バインダーポリマー1と、表面粗さ形成用粒子2と、レーザー吸収成分(カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方)3とを必須成分とする組成物を用いて保護層13′を形成した後、上記保護層13′の外周面にレーザー5を均一に照射し、上記保護層13′の表面部分を熱昇華させて薄く削り取るとともに、上記保護層13′の外周面付近に埋没する粒子2を取り除き、上記粒子2の埋没跡(凹部4)を露呈させることにより、外周面が凹凸面となった保護層13を形成する。この製法により導電性ロールを得る。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真複写機、レーザービームプリンター(LBP)等の電子写真装置において、帯電ロールまたは現像ロールとして用いられる導電性ロールの製法およびそれにより得られた導電性ロールに関するものである。
一般に、電子写真複写機による複写はつぎのようにして行われる。すなわち、軸中心に回転する感光ドラムの表面に原稿像を静電潜像として形成し、これにトナーを付着させてトナー像を形成し、このトナー像を複写紙に転写することにより複写を行うものである。この場合、上記感光ドラム表面に対して静電潜像を形成させるためには、予め感光ドラム表面を帯電させ、この帯電部分に対して原稿像を光学系を介して投射し、光の当たった部分の帯電を打ち消すことにより静電潜像をつくるといったことが行われる。そして、上記静電潜像の形成に先立って、感光ドラム表面を帯電させる方式としては、最近では、導電性ロールの一種である帯電ロールを、感光ドラム表面に圧接させ、感光ドラムを帯電させる方式(接触帯電方式)が採用されている。
上記のような帯電ロールは、その帯電性能を向上させるため、表面に微小な凹凸を設けることがなされている。
一方、導電性ロールの一種である現像ロールも、トナー搬送性能やトナー帯電性能を向上させるため、帯電ロールと同様、表面に微小な凹凸を設けることがなされている。
従来、このように導電性ロールの表面に凹凸を付与するには、その保護層(ロール最外層)に微粒子を添加したり、ロール外周を研磨する等して表面粗さを形成するといった手段がとられている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2004−191561公報
特開2000−206783公報
しかしながら、上記のような従来の製法により得られた帯電ロールは、耐久使用が進むにつれ、表面に付着汚れが発生し、帯電性を悪化させるといった問題がある。このような問題がおこる理由は、従来の製法により得られた帯電ロール表面の凹凸は浅く、また、帯電ロールは常に感光ドラムと定圧で接触していることから、その接触部に除去しきれないトナーやトナー外添剤が入り込むと、帯電ロールと感光ドラムとの圧力によりトナー等が押しつぶされやすくなり、結果、帯電ロールや感光ドラムを汚してしまう(トナーフィルミング)からと考えられる。
このような問題が生じないよう、例えば、ロール最外層(保護層)に添加する粒子の粒径を大きくする等して、ロール表面の粗さを大きくし、トナーやトナー外添剤のつまりを起こりにくくすることが検討されているが、このようにすると、今度は、帯電不良の問題が生じる。また、ロール外周面にレーザーをスポット状に照射(ディンプル加工)すると、広い開口(開口径が150μm以上)の凹部が形成されることから、このようにしてロールの凹凸面を形成し、トナーやトナー外添剤のつまりを起こりにくくすることも検討されているが、しかし、このように広い開口の凹部とすると、今度は、画質が荒れるといった問題が生じる。
一方、現像ロールにおいても、前述のような従来の製法により得られたものにおいては、接触現像方式(現像ロールと感光ドラムとの摺接により、トナーを感光ドラム上の静電潜像に移行させ、静電潜像をトナー像として顕在化させる方式)において、現像ロール表面につまったトナーやトナー外添剤が押しつぶされ、現像ロールや感光ドラムを汚してしまう(トナーフィルミング)問題がある。これを解決するため、現像ロールを、上記帯電ロールのときと同じように、表面粗さを大きくしたり、ロールの凹凸面(最外層表面)の凹部開口を大きく形成すると、トナー搬送性能やトナー帯電性能が低下することから、画像不具合(かすれ、かぶり等)を生じるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、製法により、導電性ロール(帯電ロールまたは現像ロール)外周面の表面粗さを適切にして、トナーフィルミング、帯電不良、画像不具合等の問題を解消することができる導電性ロールの製法およびそれにより得られた導電性ロールの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、帯電ロールまたは現像ロールとして用いられる導電性ロールの製法であって、軸体の外周に、導電性弾性体層を形成し、上記導電性弾性体層の外周に直接もしくは他の層を介して、下記の(A)〜(C)を必須成分とする組成物を用いて保護層を形成した後、上記保護層の外周面にレーザーを均一に照射し、上記保護層の表面部分を熱昇華させて薄く削り取るとともに、上記保護層の外周面付近に埋没する(B)成分の粒子を取り除き、上記保護層の外周面を、上記粒子の埋没跡を露呈させることにより凹凸面に形成する導電性ロールの製法を第一の要旨とする。
(A)バインダーポリマー。
(B)表面粗さ形成用粒子。
(C)カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方。
(A)バインダーポリマー。
(B)表面粗さ形成用粒子。
(C)カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方。
また、本発明は、上記第一の要旨の製法により得られ、帯電ロールまたは現像ロールとして用いられる導電性ロールであって、軸体と、その外周に形成された導電性弾性体層と、上記導電性弾性体層の外周に直接もしくは他の層を介して形成された保護層とを備え、上記保護層の外周面に、粒子の埋没跡による凹凸面が形成されている導電性ロールを第二の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、保護層(ロール最外層)に添加する粒子によってロールの表面粗さを出す方法、レーザーによるディンプル加工,研磨加工等による方法では、その外周の凹凸面において、凹部の開口径が小さく、かつ充分な深さ(感光ドラムとの間隔)を持つ微細な凹凸を形成することが困難であったことから、そのロールの使用により、先に述べたようなトナーフィルミング等の問題が生じるとの知見を得た。このことに鑑み、ロール外周面に、凹部の開口径が小さく、充分な深さを持つ微細な凹凸を形成する製法について検討に検討を重ねた結果、保護層に添加する粒子自身によってロールの表面粗さを出すのではなく、保護層に添加する粒子の埋没跡を露呈させることにより表面粗さを出すことを想起した。そして、このことを具体化するため、本発明者らが更に研究を重ねた結果、図1(a)に示すように、バインダーポリマー1に、表面粗さ形成用粒子2を添加するとともに、レーザー(近赤外光)吸収成分3(カーボンブラックや、レーザー吸収性を有する着色剤)を添加し得られた組成物を用いて保護層13′を形成し、その後、図1(b)に示すように、上記保護層13′表面にレーザー5を照射して、保護層13′表面を薄くエッチングすることで、図1(c)に示すように粒子2を脱落させ、粒子2の埋没跡を露呈させて凹部4を形成し、微細な凹凸を有する保護層13とすることにより、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
以上のように、本発明の導電性ロール(帯電ロール、現像ロール)の製法は、ロール最外層である保護層を、バインダーポリマーに、表面粗さ形成用粒子と、レーザー吸収成分(カーボンブラックおよび/またはレーザー吸収性を有する着色剤)とを添加した組成物を用いて形成し、その後、上記保護層の外周面にレーザーを均一に照射し、上記保護層の表面部分を熱昇華させて薄く削り取るとともに、上記保護層の外周面付近に埋没する上記粒子を取り除き、保護層の外周面を、上記粒子の埋没跡を露呈させることにより凹凸面に形成することを特徴としており、このようにして形成された凹部は、開口径が小さく、かつ充分な深さとなることから、ロール表面に、従来の製法では困難であった微細な凹凸を形成することが可能となる。そして、このように微細な凹凸を形成することにより、帯電ロールにおいて、より均一な帯電性能が得られ、また現像ロールにおいてもトナー搬送性等の向上が期待できる。その結果、これらのロールの使用により、良好な印刷画像を得ることができる。
特に、上記表面粗さ形成用粒子の平均粒径が特定の範囲に設定されていると、所望の開口径および深さを有する凹部がロール表面に形成されるようになる。
また、上記保護層形成用材料中における上記粒子の割合が特定の範囲に設定されていると、保護層外周の凹凸面における、隣り合う凹部同士の平均間隔(図2に示すX)を所望の範囲内に設定することが、より容易となる。
さらに、上記保護層形成用材料中におけるレーザー吸収成分の割合が特定の範囲に設定されていると、レーザー照射による保護層表面の熱昇華(保護層表面の削り取り)がよりスムーズに行われるようになる。
また、上記保護層形成用材料中のバインダーポリマーが、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ樹脂、ウレア系樹脂、ゴム系ポリマー、熱可塑性エラストマーといったものであると、塗膜形成(保護層形成)が、より行いやすくなる。
そして、上記レーザーの照射条件が、スキャン速度0.0001〜0.01秒/mmで照射時間58〜290秒の範囲内で行われると、保護層表面への均一なレーザー照射が行われるようになる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の製法により得られる導電性ロールは、例えば、図3に示すように、軸体10の外周面に沿って導電性弾性体層11が形成され、上記導電性弾性体層11の外周面に抵抗調整層12が形成され、さらに上記抵抗調整層12の外周面に保護層13が形成されて構成されている。そして、上記保護層13を拡大すると、図2に示すように、凹部4が多数形成されている。
そして、本発明の製法では、上記保護層13を、下記の(A)〜(C)を必須成分とする組成物を用いて形成し、その後、レーザーの照射によりその外周面を均一に焼いて(熱昇華させて)表面部分を薄く削り取り、その層13の外周面付近に埋没する(B)成分の粒子を取り除き(脱落させ)、上記粒子の埋没跡(凹部4)を露呈させることにより上記保護層13外周に凹凸面に形成する(図1参照)ことを特徴としている。ここで「必須成分」とは、任意成分に対するものであって、構成上必ず含有される成分のことをいうが、本発明では、全体の50重量%以上を意味し、全体が必須成分のみからなる場合も含まれる。上記のような製法により、開口径が小さく、充分な深さを有する凹部4が形成されることから、ロール表面に、従来の製法では困難であった微細な凹凸を形成することが可能となる。そして、このように微細な凹凸を形成することにより、帯電ロールにおいてより均一な帯電性能が得られ、また現像ロールにおいてもトナー搬送性の向上が期待できる。その結果、これらのロールの使用により、良好な印刷画像が得られるようになる。
(A)バインダーポリマー。
(B)表面粗さ形成用粒子。
(C)カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方。
(A)バインダーポリマー。
(B)表面粗さ形成用粒子。
(C)カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方。
上記軸体10としては、特に限定されるものではなく、例えば、中実体からなる芯金や、内部を中空にくり抜いた円筒体からなる芯金等が用いられる。そして、その形成材料についても、特に限定されず、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属材料等があげられる。なお、必要に応じ、軸体10上に接着剤、プライマー等を塗布してもよい。また、接着剤、プライマー等には、必要に応じて導電化を行ってもよい。
上記軸体10の外周面に形成される導電性弾性体層11用材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリノルボルネンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、シリコーンゴム等があげられ、これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。また、導電性付与のため、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等の従来公知の導電剤が、上記材料中に適宜添加される。さらに、必要に応じて、発泡剤、架橋剤、架橋促進剤、オイル等を適宜添加してもよい。
上記導電性弾性体層11の外周面に形成される抵抗調整層12用材料としては、例えば、ヒドリンゴム、EPDM、SBR、NBR、H−NBR、ポリウレタン系エラストマー等に、カーボンブラック、金属酸化物、四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、過塩素酸リチウム等の導電剤を配合したものがあげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
なお、上記抵抗調整層12を形成する前に、必要に応じて、導電性弾性体層11の外周に、カーボンブラック等の導電剤の配合により導電性を付与したポリアミド樹脂やポリエステルによって、軟化剤移行防止層を形成してもよい。
そして、上記抵抗調整層12の外周面に形成される保護層13用材料としては、先に述べたように、下記の(A)〜(C)を必須成分とする組成物が用いられる。
(A)バインダーポリマー。
(B)表面粗さ形成用粒子。
(C)カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方。
(A)バインダーポリマー。
(B)表面粗さ形成用粒子。
(C)カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方。
上記バインダーポリマー〔(A)成分〕としては、特に限定されるものではないが、好ましくは、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ樹脂、ウレア系樹脂、ゴム系ポリマー、熱可塑性エラストマーが用いられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。すなわち、これら特定のバインダーポリマーは、溶剤溶解性に優れるため、塗膜形成(保護層形成)しやすいからである。
上記(A)成分とともに用いられる表面粗さ形成用粒子〔(B)成分〕としては、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル粒子(球形)、シリカ(球形、不定形)、ウレタン粒子(球形)等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
そして、上記(B)成分の表面粗さ形成用粒子の平均粒径は、2〜20μmの範囲に設定することが好ましく、より好ましくは、2〜15μmの範囲である。すなわち、上記範囲内の平均粒径を有する粒子を用いることにより、所望の開口径(2〜20μm)および深さ(1〜10μm)を有する凹部が形成されるようになるからである。なお、上記粒子の平均粒径は、母集団から任意に抽出される試料を用いて導出される値である。また、粒子形状が真球状ではなく楕円球状(断面が楕円の球)等のように一律に粒径が定まらない場合には、最長径と最短径との単純平均値をその粒子の粒径とする。
また、上記保護層13形成用材料中における(B)成分の粒子の割合が、(A)成分であるバインダーポリマー100重量部(以下、「部」と略す)に対し、1〜100部の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは5〜50部の範囲である。すなわち、上記範囲内で(B)成分の粒子を配合すると、保護層13外周の凹凸面における、隣り合う凹部同士の平均間隔(図2に示すX)を所望の範囲内(0.1〜10μm)に設定することが容易となるからである。
上記(A)および(B)成分とともに、レーザー吸収成分として、先述のように、カーボンブラックおよび/またはレーザー吸収性を有する着色剤〔(C)成分〕が用いられる。上記カーボンブラックとしては、特に限定されるものではなく、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、カラーブラック等があげられる。また、上記着色剤としては、レーザー吸収性を有するものであれば、特に限定はなく、例えば、フタロシアニン系色素、インモニウム系色素、アミニウム系色素、ナフタロシアニン系色素、ジオキサジン系色素等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。ここで、上記(C)成分は、レーザーを反応させるための必須成分であるが、保護層13に導電性を付与するためカーボンブラックを用いる場合は、別途添加することを要しない。しかしながら、保護層に導電性を付与するためイオン導電剤を使用する場合等では、上記(C)成分を別途添加する必要がある。
上記保護層13形成用材料中における(C)成分の割合は、(A)成分であるバインダーポリマー100部に対し、1〜100部の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは5〜50部の範囲である。すなわち、上記範囲内で(C)成分を配合すると、レーザー照射による保護層13表面の熱昇華がよりスムーズに行われるようになるからである。
そして、保護層13の材料である上記(A)〜(C)成分は、溶剤に溶解し、コーティング液として使用に供される。上記溶剤としては、メタノール、水、トルエン、エタノール、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。そして、このようにして得られるコーティング液の粘度は、B型粘度計で0.005〜0.1Pa・sにすることが、塗工性等の点で好ましい。
また、上記コーティング液中には、上記各成分とともに、必要に応じて、安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤等を適宜に配合してもよい。
そして、本発明の導電性ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。
すなわち、まず、前記導電性弾性体層11用の各成分をニーダーやロール等の混練機を用いて混練し、導電性弾性体層11用材料を調製する。また、前記抵抗調整層12用の各成分を、バンバリーミキサーまたはニーダーにより混練したあと、ロールを用いて混練し、抵抗調整層12用材料(コンパウンド)を調製する。さらに、前記保護層13用材料をMEK等の溶剤に溶解し、サンドミル等で分散することにより、保護層13用材料(コーティング液)を作製する。
ついで、軸体10の外周面に接着剤を塗布し、この表面に、上記導電性弾性体層11用材料および抵抗調整層12用材料を、押出機を用いて共押出成形する。そして、これを金型内で同時架橋を行い、軸体10の外周面に導電性弾性体層11が形成され、この導電性弾性体層11の外周面に抵抗調整層12が形成されてなるロールを作製する。さらに、上記抵抗調整層12の外周面に、上記保護層13用材料であるコーティング液を、ロールコーティング法、スプレーコーティング法、ディッピング法等により塗布し、乾燥した後、所定の条件で加熱架橋を行い、所定厚みの保護層(図1(a)における保護層13′)を形成する。このようにして、導電性弾性体層11の外周面に抵抗調整層12が形成され、さらにその外周面に保護層13′が形成された三層構造のロール(図3参照)を作製することができる。
もしくは、軸体10をセットした金型内に導電性弾性体層11用材料を充填し、これを加熱架橋させ、軸体10の外周面にあらかじめ導電性弾性体層11を形成する。ついで、上記導電性弾性体層11の表面に、溶剤に溶解した抵抗調整層12用材料(コーティング液)を、ロールコーティング法、スプレーコーティング法、ディッピング法等により塗布し、乾燥した後、所定の条件で加熱架橋を行うことにより、導電性弾性体層11の外周面に抵抗調整層12を形成する。つぎに、上記抵抗調整層12の外周面に、上記保護層用材料であるコーティング液を、ロールコーティング法、スプレーコーティング法、ディッピング法等により塗布し、乾燥した後、所定の条件で加熱架橋を行い、所定厚みの保護層(図1(a)における保護層13′)を形成する。このようにして、導電性弾性体層11の外周面に抵抗調整層12が形成され、さらにその外周面に保護層13′が形成された三層構造のロール(図3参照)を作製することもできる。
そして、上記各製法により得られるロールの外周面(保護層13′表面)を、図1(b)に示すように、レーザー5の照射により均一に焼いて(熱昇華させて)表面部分を薄くエッチングすることで、その層13′の外周面付近に埋没する(B)成分の粒子2を取り除き(脱落させ)、上記粒子2の埋没跡を露呈させて凹部4を形成することにより、外周に微細な凹凸面を形成し、目的とする導電性ロールを得ることができる。
上記レーザー5の照射条件は、保護層13′の表面部分を熱昇華させて、保護層13′の外周面付近に埋没する(B)成分の粒子を脱落させるために必要な出力が要求される。その具体例としては、下記のような条件でのレーザー照射があげられる。
・レーザー装置:ミヤチテクノス社製、Fine Marker ML-7110B
・レーザー種類
LD励起エンドポンプ方式:YVO4レーザ 波長1064nm 出力10W
照射条件:レンズサイズ…fφ300
出力…26A 17.6kHz
レンズからワークまでの距離…350mm
スキャン速度…0. 001秒/mm
レーザー照射時間( φ12mmロール時) …116秒
・レーザー装置:ミヤチテクノス社製、Fine Marker ML-7110B
・レーザー種類
LD励起エンドポンプ方式:YVO4レーザ 波長1064nm 出力10W
照射条件:レンズサイズ…fφ300
出力…26A 17.6kHz
レンズからワークまでの距離…350mm
スキャン速度…0. 001秒/mm
レーザー照射時間( φ12mmロール時) …116秒
そして、上記レーザー照射は、保護層13′の外周面に均一に行うことを要する。このような条件としては、0.0001〜0.01秒/mmで照射時間58〜290秒の範囲内で行うことが好ましい。なお、上記レーザー照射は、通常、ロールを回転させながら、レーザーのレンズをロールの軸方向にスライドさせることにより行われる。これにより、保護層13′外周面への均一なレーザー照射を行うことができる。
上記製法によって得られる導電性ロールにおける保護層13外周には、図2に示すように凹部4が多数形成されている。そして、上記凹部4の開口径は、先にも述べたように、2〜20μmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは、2〜15μmの範囲である。また、上記凹部4の深さは、1〜10μmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは、1〜7.5μmの範囲である。さらに、上記保護層13外周の凹凸面における、隣り合う凹部4同士の間隔(図2に示すX)の平均値は、0.1〜10μmの範囲に設定することが好ましく、より好ましくは、0.1〜5μmの範囲である。すなわち、このような範囲となるよう凹部を形成することにより、トナーフィルミングや画像不具合等の問題を顕著に改善することができるようになる。
このようにして得られる本発明の導電性ロールにおいて、各層の厚みは、その用途(帯電ロール、現像ロール)によって異なるため、特に限定はないが、上記導電性弾性体層11の厚みは、通常、1〜10mmの範囲内に設定され、好ましくは2〜4mmの範囲内であり、上記抵抗調整層12の厚みは、通常、10〜1000μmの範囲内に設定され、好ましくは20〜700μmの範囲内である。また、上記保護層13の厚みは、1〜20μmの範囲内に設定することが好ましく、特に好ましくは1〜10μmの範囲内である。
なお、本発明の導電性ロールは、前記図3に示したような三層構造に限定されるものではなく、例えば、上記導電性弾性体層11と抵抗調整層12との間に、軟化剤移行防止層や接着剤層等を適宜設けたものとしても、また、抵抗調整層12を設けず、導電性弾性体層11の外周面に直接保護層13が形成された二層構造のものとしても、差し支えない。
このようにして得られる本発明の導電性ロールは、帯電ロールまたは現像ロールとして用いられるものであり、一般的な電子写真装置にも適用することが可能であるが、特に、フルカラーLBPやフルカラーMFP等の低融点トナーを使用した電子写真装置用のロールとして好適に用いることができる。そして、本発明の導電性ロールをフルカラーLBPやフルカラーMFP等の電子写真装置に組み込むことにより、長期にわたり良好な複写画像を得ることができるようになる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔導電性弾性体層用材料の調製〕
EPDM(三井化学社製、EPT4045)100部と、カーボンブラック(ケッチェンブラックEC)20部と、酸化亜鉛5部と、ステアリン酸1部と、プロセスオイル(出光石油化学社製、ダイアナプロセスPW380)30部と、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(発泡剤)15部と、硫黄1部と、ジベンゾチアゾールジスルフィド(架橋促進剤)2部と、テトラメチルチウラムモノサルファイド(架橋促進剤)1部とを配合して、ロールを用いて混練して、導電性弾性体層用材料を調製した。
EPDM(三井化学社製、EPT4045)100部と、カーボンブラック(ケッチェンブラックEC)20部と、酸化亜鉛5部と、ステアリン酸1部と、プロセスオイル(出光石油化学社製、ダイアナプロセスPW380)30部と、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(発泡剤)15部と、硫黄1部と、ジベンゾチアゾールジスルフィド(架橋促進剤)2部と、テトラメチルチウラムモノサルファイド(架橋促進剤)1部とを配合して、ロールを用いて混練して、導電性弾性体層用材料を調製した。
〔抵抗調整層用材料の調製〕
NBR(日本ゼオン社製、ニポールDN3335)100部と、XFCカーボン(キャボット社製、バルカンP)40部と、シリカ(日本シリカ社製、ニプシールER)20部と、マイカ(レプコ社製、レプコマイカM−XF)30部と、テトラスルフィドシラン(日本ユニカー社製、A−1289)2部とを、ニーダーにより混練したあと、さらに、ロールを用いて混練し、抵抗調整層用材料(コンパウンド)を調製した。
NBR(日本ゼオン社製、ニポールDN3335)100部と、XFCカーボン(キャボット社製、バルカンP)40部と、シリカ(日本シリカ社製、ニプシールER)20部と、マイカ(レプコ社製、レプコマイカM−XF)30部と、テトラスルフィドシラン(日本ユニカー社製、A−1289)2部とを、ニーダーにより混練したあと、さらに、ロールを用いて混練し、抵抗調整層用材料(コンパウンド)を調製した。
〔保護層用材料の調製〕
フッ素変性アクリレート樹脂(大日本インキ社製、ディフェンサTR230K)100部と、カーボンブラック(電気化学工業社製、デンカブラックHS−100)30部と、アクリル粒子(綜研化学社製、ケミスノーMX1000、平均粒径10μm)30部とを、MEK200部に溶解し、これらをサンドミルを用いて分散して、保護層用材料(組成物)を調製した。
フッ素変性アクリレート樹脂(大日本インキ社製、ディフェンサTR230K)100部と、カーボンブラック(電気化学工業社製、デンカブラックHS−100)30部と、アクリル粒子(綜研化学社製、ケミスノーMX1000、平均粒径10μm)30部とを、MEK200部に溶解し、これらをサンドミルを用いて分散して、保護層用材料(組成物)を調製した。
〔ロールの作製〕
直径6mmの金属製シャフトからなる芯金を用意し、この外周面に接着剤を塗布した後、この表面に、上記導電性弾性体層用材料および抵抗調整層用材料を、押出機を用いて共押出成形した。そして、これを金型内で同時架橋を行い、芯金の外周面に導電性弾性体層(厚み2.5mm)が形成され、この導電性弾性体層の外周面に抵抗調整層(厚み500μm)が形成されてなるロールを作製した。続いて、上記抵抗調整層の外周面に、上記保護層用材料をディッピング法により塗布し、乾燥した後、150℃×60分の条件で加熱架橋を行い、保護層(厚み15μm)を形成し、これにより、上記保護層用材料の粒子により表面粗さが形成された三層構造のロールを得た。
直径6mmの金属製シャフトからなる芯金を用意し、この外周面に接着剤を塗布した後、この表面に、上記導電性弾性体層用材料および抵抗調整層用材料を、押出機を用いて共押出成形した。そして、これを金型内で同時架橋を行い、芯金の外周面に導電性弾性体層(厚み2.5mm)が形成され、この導電性弾性体層の外周面に抵抗調整層(厚み500μm)が形成されてなるロールを作製した。続いて、上記抵抗調整層の外周面に、上記保護層用材料をディッピング法により塗布し、乾燥した後、150℃×60分の条件で加熱架橋を行い、保護層(厚み15μm)を形成し、これにより、上記保護層用材料の粒子により表面粗さが形成された三層構造のロールを得た。
〔レーザー照射〕
上記ロールを回転させながら、ロール外周面に均一にレーザー照射(レーザーのレンズをロールの軸方向にスライドさせながらの連続的なレーザー照射)を行った。上記レーザー5の照射条件は、具体例には、以下の通りである。
・レーザー装置:ミヤチテクノス社製、Fine Marker ML-7110B
・レーザー種類
LD励起エンドポンプ方式:YVO4レーザ 波長1064nm 出力10W
照射条件:レンズサイズ…fφ300
出力…26A 17.6kHz
レンズからワークまでの距離…350mm
スキャン速度…0. 001秒/mm
レーザー照射時間…116秒
上記ロールを回転させながら、ロール外周面に均一にレーザー照射(レーザーのレンズをロールの軸方向にスライドさせながらの連続的なレーザー照射)を行った。上記レーザー5の照射条件は、具体例には、以下の通りである。
・レーザー装置:ミヤチテクノス社製、Fine Marker ML-7110B
・レーザー種類
LD励起エンドポンプ方式:YVO4レーザ 波長1064nm 出力10W
照射条件:レンズサイズ…fφ300
出力…26A 17.6kHz
レンズからワークまでの距離…350mm
スキャン速度…0. 001秒/mm
レーザー照射時間…116秒
上記レーザーの照射によりロール外周面を均一に焼いて表面部分を薄くエッチングし、保護層の外周面付近に埋没する粒子を脱落させ、上記粒子の埋没跡を露呈させて凹部(平均開口径10μm、平均深さ5μm、隣り合う凹部同士の平均間隔5μm)を形成することにより、外周に微細な凹凸面を有する保護層(厚み10μm)を備えた導電性ロールを得た(図2参照)。
〔比較例1〕
上記レーザー照射を行わなかった。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、保護層用材料の粒子により表面粗さが形成された三層構造のロールを得た(図1(a)参照)。
上記レーザー照射を行わなかった。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、保護層用材料の粒子により表面粗さが形成された三層構造のロールを得た(図1(a)参照)。
〔比較例2〕
レーザー照射条件を、スキャン速度:0. 002秒/mm、照射時間:58秒に設定した。これにより、保護層表面へのレーザー照射が断続的となり、保護層表面のレーザーディンプル加工がなされた。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、三層構造のロールを得た。
レーザー照射条件を、スキャン速度:0. 002秒/mm、照射時間:58秒に設定した。これにより、保護層表面へのレーザー照射が断続的となり、保護層表面のレーザーディンプル加工がなされた。そして、それ以外は、実施例1と同様にして、三層構造のロールを得た。
このようにして得られた各導電性ロールを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1に示した。
〔画像評価〕
導電性ロールを、帯電ロールとしてフルカラーLBP(HP社製、Color LaserJet 4700dn )に組み込み、23℃×50%環境下において、11000枚の画像出し(灰色25%のハーフトーン)を行った。そして、プリント画像の状態を目視により評価し、11000枚の画像出し後であってもプリント画像に問題がなく、細線にいたるまで鮮明にプリントされたものを○、プリント画像にやや問題がみられたものを△、プリント画像に濃度むらがみられたものを×として評価した。
導電性ロールを、帯電ロールとしてフルカラーLBP(HP社製、Color LaserJet 4700dn )に組み込み、23℃×50%環境下において、11000枚の画像出し(灰色25%のハーフトーン)を行った。そして、プリント画像の状態を目視により評価し、11000枚の画像出し後であってもプリント画像に問題がなく、細線にいたるまで鮮明にプリントされたものを○、プリント画像にやや問題がみられたものを△、プリント画像に濃度むらがみられたものを×として評価した。
〔耐汚れ性〕
導電性ロールを、帯電ロールとしてフルカラーLBP(HP社製、Color LaserJet 4700dn )に組み込み、23℃×50%環境下において、11000枚の画像出し(灰色25%のハーフトーン)を行った。その後、ロール表面の汚れ度合いを、マクベス濃度計(マクベス反射型濃度計RD914)により測定し、その評価において、上記測定値が0. 25未満であったものを○、0. 25〜0. 45であったものを△、0. 45を超えたものを×と評価した。
導電性ロールを、帯電ロールとしてフルカラーLBP(HP社製、Color LaserJet 4700dn )に組み込み、23℃×50%環境下において、11000枚の画像出し(灰色25%のハーフトーン)を行った。その後、ロール表面の汚れ度合いを、マクベス濃度計(マクベス反射型濃度計RD914)により測定し、その評価において、上記測定値が0. 25未満であったものを○、0. 25〜0. 45であったものを△、0. 45を超えたものを×と評価した。
上記結果から、実施例の製法により得られたロールは、ロール外周面の凹凸が微細で、かつ、その凹部の開口径が小さく、充分な深さを有していることから、フルカラーLBPに帯電ロールとして用いることにより、耐久後の画像評価やロール表面の耐汚れ性において優れた結果が得られた。
これに対して、比較例1の製法で得られたロールを用いた場合、耐久後の画像評価は問題なかったが、ロール表面の凹凸が浅いことから、トナーのつまりや、トナーのつぶれによるロール表面へのフィルミングがみられた。比較例2の製法で得られたロールの表面には、広い開口(開口径が150μm以上)のディンプルが形成されたため、トナーのつまり等はあまりなかったが、画質の荒れが顕著となった。
また、実施例と同様の製法により保護層が形成された現像ロールは、上記帯電ロールのときと同じく、ロール外周面の凹凸が微細で、かつ、その凹部の開口径が小さく、充分な深さを有していることから、フルカラーLBPに現像ロールとして組み込んだ際に、比較例1および比較例2と同様の製法により保護層が形成された現像ロールに比べ、耐久後の画像評価やロール表面の耐汚れ性において、格段に改善効果が得られることが実験により確認された。
1 バインダーポリマー
2 表面粗さ形成用粒子
3 レーザー吸収成分
13 保護層
2 表面粗さ形成用粒子
3 レーザー吸収成分
13 保護層
Claims (8)
- 帯電ロールまたは現像ロールとして用いられる導電性ロールの製法であって、軸体の外周に、導電性弾性体層を形成し、上記導電性弾性体層の外周に直接もしくは他の層を介して、下記の(A)〜(C)を必須成分とする組成物を用いて保護層を形成した後、上記保護層の外周面にレーザーを均一に照射し、上記保護層の表面部分を熱昇華させて薄く削り取るとともに、上記保護層の外周面付近に埋没する(B)成分の粒子を取り除き、上記保護層の外周面を、上記粒子の埋没跡を露呈させることにより凹凸面に形成することを特徴とする導電性ロールの製法。
(A)バインダーポリマー。
(B)表面粗さ形成用粒子。
(C)カーボンブラックおよびレーザー吸収性を有する着色剤の少なくとも一方。 - 上記(B)成分の粒子の平均粒径が、2〜20μmの範囲に設定されている請求項1記載の導電性ロールの製法。
- 上記保護層形成用材料中における(B)成分の割合が、(A)成分であるバインダーポリマー100重量部に対し、1〜100重量部の範囲に設定されている請求項1または2記載の導電性ロールの製法。
- 上記保護層形成用材料中における(C)成分の割合が、(A)成分であるバインダーポリマー100重量部に対し、1〜100重量部の範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性ロールの製法。
- 上記(A)成分のバインダーポリマーが、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ樹脂、ウレア系樹脂、ゴム系ポリマーおよび熱可塑性エラストマーからなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性ロールの製法。
- 上記レーザーの照射条件が、スキャン速度0.0001〜0.01秒/mmで照射時間58〜290秒の範囲内で行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性ロールの製法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の製法により得られ、帯電ロールまたは現像ロールとして用いられる導電性ロールであって、軸体と、その外周に形成された導電性弾性体層と、上記導電性弾性体層の外周に直接もしくは他の層を介して形成された保護層とを備え、上記保護層の外周面に、粒子の埋没跡による凹凸面が形成されていることを特徴とする導電性ロール。
- 上記保護層外周の凹凸面における、隣り合う凹部同士の平均間隔が0.1〜10μmの範囲に設定されている請求項7記載の導電性ロール。
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JP2018120198A (ja) * | 2017-01-23 | 2018-08-02 | 住友ゴム工業株式会社 | 帯電ローラおよびその製造方法 |
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