JP2002023485A - 現像ローラ及び現像装置 - Google Patents

現像ローラ及び現像装置

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JP2002023485A
JP2002023485A JP2000208428A JP2000208428A JP2002023485A JP 2002023485 A JP2002023485 A JP 2002023485A JP 2000208428 A JP2000208428 A JP 2000208428A JP 2000208428 A JP2000208428 A JP 2000208428A JP 2002023485 A JP2002023485 A JP 2002023485A
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developing roller
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developing
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JP2000208428A
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English (en)
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Mitsuharu Takagi
光治 高木
Toshiaki Arai
利晃 荒井
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な画像を得ることができかつ長期に亘っ
て良好な画像を維持することができる現像ローラ及び該
現像ローラを用いた現像装置を提供すること。 【解決手段】 表面に1成分現像剤からなる薄層を担持
し、その状態で、潜像保持体に接触又は近接して、該潜
像保持体表面に該現像剤を供給する金属製の現像ローラ
であって、該ローラ外周に体積抵抗率が106 Ω・cm
以下の第1樹脂被覆層を設けるとともに、その上に導電
性微粒子を含まず、体積抵抗率が1010Ω・cm以上の
第2樹脂被覆層を設けた現像ローラ、及びこの現像ロー
ラを装着した現像装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の電子写真装置や静電記録装置等において、静電潜
像を現像剤で可視化するための現像ローラ及び該ローラ
を装着した現像装置に関し、さらに詳述するとカブリ、
画像ムラ及びゴースト等の画像不良が発生せず、かつ長
期使用においても良好な画像を得ることができる耐久性
に優れた現像ローラ及び該ローラを用いた現像装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンター等の電子写真
装置や静電記録装置等において、静電潜像を保持した感
光体等の潜像保持体を非磁性現像剤又は磁性現像剤で現
像し可視化する方法として、潜像保持体と現像ローラな
どの現像剤担持体とを接触させながら現像を行う接触現
像法が行われている。この現像方法においては、潜像保
持体と現像剤担持体とが広いニップをもって接触する必
要がある。ニップを広くするためには、潜像保持体と現
像剤担持体の少なくとも一方が柔軟性を持つ必要があ
り、一般的には、潜像保持体を剛性のドラムとし、現像
剤担持体を弾性ローラとすることが多い。一方、潜像保
持体をベルト状にして柔軟性を持たせ、現像剤担持体を
金属製ローラとする現像方法がある。後者の方法がニッ
プ幅を大きくとることができて、高速化に適しており、
現像剤に与えるダメージも小さく耐久性に優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属製
ローラのみでは、現像剤に対する帯電能が不十分で、画
像カブリや画像ムラ、ゴースト等を生じ画像不良とな
る。また、長期使用においては、現像剤のローラへの付
着が生じ、画像不良となる。それらの問題を解決するた
めに、金属製ローラの外周に樹脂層を形成して現像剤に
対する帯電能の向上や長期耐久性の向上を図っている
が、未だ充分ではなかった。本発明は上記事情に鑑みて
なされたもので、良好な画像を得ることができかつ長期
に亘って良好な画像を維持することができる現像ローラ
及び該現像ローラを用いた現像装置を提供することを目
的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意検討を行った結果、金属製ローラの表
面に体積抵抗率が106 Ω・cm以下の第1樹脂被覆層
を設けるとともに、その上に導電性微粒子を含まず、体
積抵抗率が1010Ω・cm以上の第2樹脂被覆層を設け
ることにより、現像剤に対する帯電能に優れ、画像カブ
リや画像ムラ、ゴースト等のない良好な画像を提供し、
かつ長期使用においても、現像剤のローラへの付着等が
なく、良好な画像を提供できる現像ローラが得られるこ
とを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成し
たものである。すなわち、本発明は、(1)表面に現像
剤からなる薄層を担持し、その状態で、潜像保持体に接
触又は近接して、該潜像保持体表面に該現像剤を供給す
る金属製の現像ローラであって、該ローラ外周に体積抵
抗率が106 Ω・cm以下の第1樹脂被覆層を設けると
ともに、その上に導電性微粒子を含まず、体積抵抗率が
1010Ω・cm以上の第2樹脂被覆層を設けたことを特
徴とする現像ローラを提供するものであり、また、
(2)潜像保持体と、表面に現像剤からなる薄層を担持
し、その状態で、潜像保持体に接触又は近接して、該潜
像保持体表面に該現像剤を供給する金属製の現像ローラ
とを具備した現像装置で、前記現像ローラとして上記
(1)記載の現像ローラを用いたことを特徴とする現像
装置を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明につきさらに詳し
く説明する。本発明の現像ローラは、金属製のローラの
外周に体積抵抗率が106 Ω・cm以下の第1樹脂被覆
層を設けるとともに、その上に導電性微粒子を含まず、
体積抵抗率が1010Ω・cm以上の第2樹脂被覆層を設
けたものである。ローラを形成する金属の材質は、電気
抵抗が低いものであれば特に限定されないが、例えば、
アルミニウム、ステンレス鋼、鉄合金等が用いられる。
ローラの形状は、断面外周が円形を成す形状であればよ
く、中空体、中実体何れでもよい。通常は軽量化のため
アルミニウムスリーブが好ましく用いられる。図1に本
発明の現像ローラの横断面模式図の一例を示す。金属ス
リーブ2の両端部に軸付きの金属キャップ3をはめ込ん
で金属製ローラを形成し、さらに、その金属スリーブ2
の表面に、第1樹脂被覆層1aを形成し、その上に第2
樹脂被覆層1bを形成してある。金属軸を通じて現像ロ
ーラに電圧を付加する。
【0006】本発明の現像ローラにおいて、第1樹脂被
覆層を形成する樹脂としては、例えばアルコール可溶性
共重合ポリアミド,水溶性アクリル樹脂,水溶性ブチラ
ール樹脂などが好ましく挙げられるが、これらの中で、
特にアルコール可溶性共重合ポリアミドが好適である。
この第1樹脂被覆層は、体積抵抗率が106 Ω・cm以
下であることが必要であり、好ましくは103 〜106
Ω・cmの範囲である。したがって、該被覆層には、通
常導電性材料が含有される。導電性材料としては、導電
性粉末やイオン導電性物質がある。導電性粉末として
は、ケッチェンブラックEC,アセチレンブラック等の
導電性カーボン、SAF,ISAF,HAF,FEF,
GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボン、酸化
処理等を施したカラ−(インク)用カーボン、熱分解カ
ーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチ
モンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケ
ル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、ポ
リアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性
ポリマー等が挙げられる。この中で、価格が安く、少量
で導電性を制御し易いものは、カーボンブラックであ
る。イオン導電性物質としては、過塩素酸ナトリウム、
過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム
等の無機イオン性導電物質、さらに変性脂肪族ジメチル
アンモニウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウ
ムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテート、オク
タデシルトリメチルアンモニウム過塩素酸塩、テトラブ
チルアンモニウムほうふっ酸塩等の有機イオン性導電物
質を挙げられる。導電性粉末は、樹脂100重量部に対
して、0.1〜50重量部、特に1〜30重量部の範囲で
好適に用いられる。イオン導電性物質は樹脂100重量
部に対して、0.001〜5重量部、特に0.5〜3重量部
の範囲で好適に用いられる。
【0007】この第1樹脂被覆層の形成方法としては特
に制限はないが、通常、樹脂及び他の添加剤などを溶媒
に溶解又は分散させて塗工液を調製し、この塗工液をデ
ィップ法,ロールコーター法,ドクターブレード法,ス
プレー法などにより、金属製のローラ外周に塗布し、常
温又は50〜170℃程度の温度で乾燥硬化させて、第
1樹脂被覆層を形成する。その厚さは、通常3〜30μ
m程度、好ましくは5〜20μmの範囲である。一方、
第2樹脂被覆層においては、前記第1樹脂被覆層を構成
する樹脂に対する貧溶媒に溶解する樹脂を用いるのが好
ましい。この貧溶媒を用いて、第2樹脂被覆層用塗工液
を調製し、後述のように第1樹脂被覆層上に塗布すれ
ば、第1樹脂被覆層の形成に用いた溶媒が完全に除去さ
れず残存する状態、いわゆる風乾状態での塗布が可能で
あり、生産能率向上の点から好ましい。
【0008】この第2樹脂被覆層に用いられる樹脂とし
ては、アセトン,メチルエチルケトン,シクロヘキサノ
ンなどのケトン系溶媒、トルエン,キシレンなどの芳香
族炭化水素系溶媒、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶
媒、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素系溶媒、酢酸
エチルなどのエステル系溶媒、イソプロピルエーテル,
テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ジメチルス
ルフォアミドなどのアミド系溶媒、クロロフォルム,ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒などに溶
解する樹脂を挙げることができる。このような樹脂の例
としては、ポリエステル樹脂,ポリエーテル樹脂,フッ
素樹脂,エポキシ樹脂,アミノ樹脂,ポリアミド樹脂,
アクリル樹脂,アクリルウレタン樹脂,ウレタン樹脂,
アルキッド樹脂,フェノール樹脂,メラミン樹脂,尿素
樹脂,シリコーン樹脂,ポリビニルブチラール樹脂など
及びそれらのブレンド物が挙げられる。これらの中で
も、フッ素樹脂,ポリアミド樹脂,アクリルウレタン樹
脂,アルキッド樹脂,フェノール樹脂,メラミン樹脂,
シリコーン樹脂及びそれらのブレンド物が好ましく、特
に、アルキッド樹脂,フェノール樹脂,メラミン樹脂及
びそれらのブレンド物が、トナーの帯電能,トナーに対
する非汚染性,他の部材との摩擦力低減,感光体に対す
る非汚染性などの点から好ましい。
【0009】本発明における第2樹脂被覆層は、架橋化
樹脂からなるものが好ましく、その架橋前樹脂の良溶
媒、例えばメチルエチルケトン,トルエンなどで抽出し
た際の可溶部が30重量%以下、特に10重量%以下で
あるのが好ましい。該可溶部が30重量%を超えると比
較的低分子量のものや未硬化成分が多く、耐久寿命の不
足,感光体の汚染,トナーの汚染や凝集,被覆層の摩
耗,摩擦係数の増大などの原因となり、好ましくない。
なお、上記溶媒可溶部の量は次式に従って算出すること
ができる。 溶媒可溶部量(重量%)=〔(溶媒抽出前重量−溶媒抽
出後重量)/溶媒抽出前重量〕×100
【0010】上記架橋化樹脂とは、例えば熱,触媒,空
気(酸素),湿気(水),電子線などにより自己架橋し
うる架橋性樹脂、あるいは架橋剤や他の架橋性樹脂との
反応により架橋しうる架橋性樹脂を架橋化処理してなる
ものをいう。ここで、架橋性樹脂としては、例えば水酸
基,カルボキシル基,酸無水物基,アミノ基,イミノ
基,イソシアネート基,メチロール基,アルコキシメチ
ル基,アルデヒド基,メルカプト基,エポキシ基,不飽
和基などの反応基(架橋性基)をもつ樹脂、具体的には
ポリエステル樹脂,ポリエーテル樹脂,フッ素樹脂,エ
ポキシ樹脂,アミノ樹脂,ポリアミド樹脂,アクリル樹
脂,アクリルウレタン樹脂,ウレタン樹脂,アルキッド
樹脂,フェノール樹脂,メラミン樹脂,尿素樹脂,シリ
コーン樹脂,ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられ
る。これは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせ
て用いてもよい。これらの中でも、フッ素樹脂,ポリア
ミド樹脂,アクリルウレタン樹脂,アルキッド樹脂,フ
ェノール樹脂,メラミン樹脂,シリコーン樹脂及びそれ
らのブレンド物が好ましく、特に、アルキッド樹脂,フ
ェノール樹脂,メラミン樹脂及びそれらのブレンド物
が、トナーの帯電能,トナーに対する非汚染性,他の部
材との摩擦力低減,感光体に対する非汚染性などの点か
ら好ましい。
【0011】また、前記触媒としては、例えば過酸化
物,アゾ化合物などのラジカル触媒,酸触媒,塩基性触
媒,アルカリ触媒などが挙げられ、これらは、架橋性樹
脂の種類に応じて適宜選択される。前記架橋剤として
は、例えば水酸基,カルボキシル基,酸無水物基,アミ
ノ基,イミノ基,イソシアネート基,メチロール基,ア
ルコキシメチル基,アルデヒド基,メルカプト基,エポ
キシ基,不飽和基などの反応基を1分子中に2個以上有
する分子量1000以下程度の化合物、好ましくは分子
量500以下の化合物、具体的にはポリオール化合物,
ポリイソシアネート化合物,ポリアルデヒド化合物,ポ
リアミン化合物,ポリエポキシ化合物などが挙げられ、
これらは、架橋性樹脂の種類に応じて適宜選択される。
本発明においては、この第2樹脂被覆層は、導電性微粒
子を含まず、その体積抵抗率が1010Ω・cm以上であ
ることが必要であり、好ましくは1010〜10 16Ω・c
mの範囲である。
【0012】この第2樹脂被覆層には、トナーへの帯電
能の向上、他の部材との摩擦力低減などの目的で、荷電
制御剤,滑剤,その他樹脂などの様々な添加剤を加える
ことができる。この第2樹脂被覆層の形成方法としては
特に制限はないが、通常、架橋性樹脂,架橋剤及び他の
添加剤などを溶媒に溶解又は分散させて塗工液を調製
し、この塗工液をディップ法,ロールコーター法,ドク
ターブレード法,スプレー法などにより、第1樹脂被覆
層上に塗布し、常温又は50〜170℃程度の温度で乾
燥し、架橋硬化させて、第2樹脂被覆層を形成する。そ
の厚さは、通常1〜20μm程度、好ましくは3〜10
μmの範囲である。この第2樹脂被覆層の厚さが1μm
未満では局所的な放電が起こり、画像に白横線が発生し
やすくなるおそれがあり、また20μmを超えると抵抗
値の著しい上昇を引き起し、現像バイアスを十分に確保
することができず、画像不良の原因となる。本発明の現
像ローラの抵抗値は、通常104 〜1010Ω・cm、好
ましくは104 〜108 Ω・cmの範囲である。
【0013】また、現像ローラの表面粗さ、すなわち、
第2樹脂被覆層の表面粗さは、JIS10点平均粗さ
で、10μmRz以下、特に1〜8μmRzとすること
が好ましい。10μmRzを超えると、トナーの帯電量
が小さくなったり逆帯電トナーが生じて、画像かぶりを
生じるので好ましくない。Rzが小さすぎるとトナー担
持量が少なくなり、画像濃度が低下するので好ましくな
い。次に、ベルト状の潜像保持体を具備した非磁性1成
分現像装置を例にとり、現像装置の構成を説明する。図
2に本発明の現像ローラを装着した現像装置の一例の模
式図を示す。図2において、先ず、感光体(潜像保持
体)5が帯電器6により均一に所定電位に帯電される。
次に、レーザー光Lによって情報を書き込むことによ
り、感光体5の表面上に静電潜像が形成される。一方、
現像剤ボックス8の中の現像剤供給ローラ7により現像
ローラ4の外周面に現像剤が供給される。さらに、この
現像剤が現像剤層規制ブレード10により層規制されて
現像ローラ4外周面に現像剤層の薄層が形成される。現
像剤は現像剤供給ローラ7と現像ローラ4との間、及び
現像剤層規制ブレード10と現像ローラ4との間で摩擦
帯電されて所定の電荷を帯びる。現像ローラ4は、感光
体5に当接しながら回転しており、両者の間には、図示
していない電源により現像バイアスが付加されている。
この現像バイアスにより現像ローラ4上の帯電された現
像剤が感光体5上に移動して、現像剤の可視像が形成さ
れ現像が行なわれる。この感光体5上の現像剤の可視像
は、転写ローラ9と 感光体5との間の転写バイアスに
より紙などの記録媒体P上に転写され、転写像を形成さ
れる。さらにこの転写像は図示していない定着装置によ
り加熱定着され、恒久的画像が形成される。なお、感光
体5表面は図示していないクリーニング装置により清掃
され、再使用に供される。また、本発明の現像ローラ
は、図3に示す現像装置においても好適に用いられる。
現像剤供給ローラ14と静電潜像を保持した感光体(潜
像保持体)11との間に、現像ローラ12が配設され、
現像ローラ12,感光体11及び現像剤供給ローラ14
が、それぞれ回転することにより、現像剤15が現像剤
供給ローラ14により現像ローラ12の表面に供給さ
れ、この現像剤が現像剤層規制ブレード13により均一
な薄層に整えられる。そして、この状態で現像ローラ1
2が感光体11と近接しながら回転することにより、薄
層に形成された現像剤が、現像剤ローラ12から感光体
11の潜像に付着して、該潜像が可視化するようになっ
ている。なお、本発明の現像ローラは、非磁性1成分現
像剤等の非磁性現像剤を用いる現像装置においても、磁
性1成分現像剤等の磁性現像剤を用いる現像装置におい
ても好適に使用できる。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例及び比較例で作製した現像ローラにつ
いて、以下に示す要領に従い、その特性を求めた。 (1)表面層の層厚 現像ローラの垂直切断面を走査型電子顕微鏡により観察
して測定した。 (2)第2樹脂被覆層の溶媒可溶部 ガラス板を用意して、各現像ローラの第2樹脂被覆層形
成に用いた塗工液を該ガラス板上に塗布し、各現像ロー
ラの作製と同条件で塗膜を加熱して架橋硬化を行った。
その後、ガラス板ごとメチルエチルケトン中に25℃で
24時間浸漬後、乾燥して、浸漬前後の塗膜の重量を測
定し、下記の式より、溶媒可溶部量を算出し、現像ロー
ラの第2樹脂被覆層の溶媒可溶部量とした。 溶媒可溶部量(重量%)=〔(溶媒抽出前重量−溶媒抽
出後重量)/溶媒抽出前重量〕×100 (3)被覆層の体積抵抗率 銅板を用意し、各現像ローラの被覆層形成に用いた塗工
液を用いて、該銅板上に該塗工液を塗布し、各現像ロー
ラと同条件で塗膜を加熱し、架橋硬化を行った。その
後、銅板と測定電極の間の抵抗を測定して被覆層の体積
抵抗率とした。
【0015】(4)現像ローラの抵抗 銅板上に各現像ローラをその両側にそれぞれ500gの
荷重をかけて押し付け、抵抗率計R8340A(アドバ
ンテスト社製)を用い、10Vの電圧を印加して抵抗値
を測定した。 (5)表面粗さ(Rz) 得られた現像ローラについて、表面粗さ計サーフコム5
90A(東京精密社製)を用い、軸方向に対して直行し
た向きに測定長さ2.4mm、測定速さ0.3mm/se
c、カットオフ波長0.8mmで、ローラのシャフト方向
及び円周方向で偏りがないように、300箇所以上測定
した値を平均してJIS10点平均粗さを求めた。 (6)トナー帯電量 各現像ローラを図3に示す画像形成装置の現像ユニット
部に装着し、50mm/秒の周速で回転させ、現像ロー
ラ表面に均一なトナー薄層を形成し、このトナー薄層を
吸引してファラデーゲージ内に導入し、電荷量を測定し
た。 (7)画像評価 各現像ローラを図3に示す画像形成装置の現像ユニット
部に装着し、現像バイアス電圧400Vとし、平均粒径
7μmの非磁性1成分トナーを用い、線速60mm/秒
の周速で回転させながら、反転現像で画像出しを行い、
白地,ハーフトーン,黒地画像における画像評価を10
000枚耐久テストの前後で行った。
【0016】評価基準 <かぶり> ○:かぶりなし ×:白地かぶりあり <黒画像> ○:通常の濃度を有する ×:濃度が薄い
【0017】実施例1 アルミニウムスリーブの両端部に、金属軸付きの端部キ
ャップを備えた金属製ローラを準備した。可溶性共重合
ナイロン(東レ社製,AQナイロンA90)とメラミン
樹脂(大日本インキ化学工業社製,L145)を樹脂重
量比で70/30となるように用い、これらをメタノー
ルに樹脂濃度が15重量%濃度になるように溶解し、カ
ーボンブラック(デグッサ社製, Printex 35)を樹脂
に対し20重量%添加し、さらにガラスビーズを添加し
た後ペイントシェーカーにて5時間振とうさせた後、架
橋促進剤(大日本インキ化学工業社製,P198)を、
全体量に対して0.2重量%添加して、塗工液を調製し
た。この塗工液中に、上記ローラを浸漬して引上げ、風
乾1時間行って第1樹脂層を形成した。次いで、メチル
エチルケトン中にオイルフリーアルキッド樹脂(大日本
インキ化学工業社製,M6402)とメラミン樹脂(大
日本インキ化学工業社製,L145)とを樹脂重量比で
80:20となるように加え、総樹脂濃度が15重量%
となるように溶解して塗工液を調製した。この塗工液中
に、上記第1樹脂層が設けられたローラを浸漬して引上
げ、第2樹脂層を形成した。その際、第1樹脂層への溶
出は確認されなかった。次いで、これを110℃にて4
時間加熱し、架橋硬化した第2樹脂層をもつ三層構造の
現像ローラを得た。
【0018】この現像ローラを図2に示す現像装置に配
置し、初期の画像及びトナー帯電量を計測した。次に5
%印字濃度の画像サンプルを10000枚通紙試験を行
い、印字通紙後に再び画像を評価し、トナー帯電量を計
測した。得られた画像は初期、耐久後ともに良好であ
り、トナー帯電量の低下もほとんど見られなかった。結
果を第1表に示す。 比較例1 実施例1において、第1樹脂層を設けず、かつ第2樹脂
層形成用塗工液の樹脂濃度を20重量%とした以外は、
実施例1と同様にして現像ローラを製造した。結果を第
1表に示す。現像ローラの抵抗値が著しく高くなったた
め、所定の現像バイアスが確保できず、初期画像におい
て黒濃度不足が前面に発生し、画像不良となった。
【0019】比較例2 比較例1において、第2樹脂層形成用塗工液中に、樹脂
に対してカーボンブラックが25重量%になるように添
加した以外は、比較例1と同様にして現像ローラを製造
した。結果を第1表に示す。初期画像、初期帯電量は良
好であるが、実施例1と同様の印字通紙試験後のトナー
帯電量が低く、耐久後の画像は白地かぶりの多いものと
なってしまった。 比較例3 実施例1において、第2樹脂層を設けなかったこと以外
は、実施例1と同様にして現像ローラを製造した。結果
を第1表に示す。初期帯電量はやや低く、印字通紙試験
によりトナー帯電量が著しく低下し、耐久後の画像は白
地かぶりの多いものとなってしまった。
【0020】
【表1】
【0021】〔注〕 CB:カーボンブラック、デグッサ社製 Printex35 M6402:大日本インキ化学工業社製オイルフリーア
ルキッド樹脂 L145:大日本インキ化学工業社製メラミン樹脂 M6402/L145の重量%は、これらの樹脂合計量
とメチルエチルケトンとの合計に対する樹脂合計量の値
である。 MEK:メチルエチルケトン
【0022】
【発明の効果】本発明の現像ローラは、現像装置に装着
して使用した場合に、カブリ、画像ムラ及びゴースト等
の画像不良が発生せず、かつ長期使用においても良好な
画像を得ることができる耐久性に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の現像ローラの断面を示す模式図であ
る。
【図2】 本発明の現像ローラを装着した現像装置の一
例を示す模式図である。
【図3】 本発明の現像ローラを装着した現像装置の他
の例を示す模式図である。
【符号の説明】
1a:第1樹脂被覆層 1b:第2樹脂被覆層 2:金属スリーブ 3:軸付き金属端部キャップ 4:現像ローラ 5:感光体(潜像保持体) 6:帯電器 7:現像剤供給ローラ 8:現像剤ボックス 9:転写ローラ 10:現像剤層規制ブレード 11:感光体(潜像保持体) 12:現像ローラ 13:現像剤層規制ブレード 14:現像剤供給ローラ 15:現像剤
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Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に現像剤からなる薄層を担持し、そ
    の状態で、潜像保持体に接触又は近接して、該潜像保持
    体表面に該現像剤を供給する金属製の現像ローラであっ
    て、該ローラ外周に体積抵抗率が106 Ω・cm以下の
    第1樹脂被覆層を設けるとともに、その上に導電性微粒
    子を含まず、体積抵抗率が1010Ω・cm以上の第2樹
    脂被覆層を設けたことを特徴とする現像ローラ。
  2. 【請求項2】 第1樹脂被覆層を構成する樹脂が、アル
    コール可溶性共重合ポリアミド樹脂である請求項1に記
    載の現像ローラ。
  3. 【請求項3】 第2樹脂被覆層を構成する樹脂が、第1
    樹脂被覆層を構成する樹脂に対する貧溶媒に溶解する樹
    脂である請求項1又は2に記載の現像ローラ。
  4. 【請求項4】 第2樹脂被覆層が、架橋化樹脂からなる
    と共に、架橋前樹脂の良溶媒で抽出した際の可溶部が3
    0重量%以下のものである請求項1〜3のいずれかに記
    載の現像ローラ。
  5. 【請求項5】 金属製ローラの表面に、塗工液を塗布し
    て第1樹脂被覆層及び第2樹脂被覆層を順次形成させ
    て、現像ローラを製造するに当たり、第2樹脂被覆層用
    塗工液には、第1樹脂被覆層を構成する樹脂に対する貧
    溶媒を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の現像ローラの製造方法。
  6. 【請求項6】 潜像保持体と、表面に現像剤からなる薄
    層を担持し、その状態で、潜像保持体に接触又は近接し
    て、該潜像保持体表面に該現像剤を供給する金属製の現
    像ローラとを具備した現像装置で、前記現像ローラとし
    て請求項1〜5のいずれかに記載の現像ローラを用いた
    ことを特徴とする現像装置。
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