JP2008109264A - 固体撮像装置及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】AGC+S/H回路101でブラックレベルを付与されたアナログ画像信号に対し、A/Dコンバータ102で補正用の1ビットを追加した状態でA/D変換を行うことにより、N+1ビット(2n+1)のデジタル画像データ113を生成する。補正値生成部103では、そのブラックレベルを用いてランダムノイズやチャネル間段差、フレーム段差を補正した値にオフセットレベルを考慮した値を補正値114として算出する。そして、演算器104では、この補正値114をデジタル画像データ113から引くことにより、Nビットの出力データ115を得る。
【選択図】図3
Description
例えば、入力信号に含まれるアナログ黒基準信号を検出して目標値と比較し、その比較結果から誤差信号を算出してフィードバックをかけ、誤差信号によって入力信号を補正した後、さらにデジタル演算処理を用いて正確な補正値を算出すような構成が提案されている(例えば特許文献1、4参照)。
また、同様の処理を、アナログ信号のフィードバックを行わずに、デジタル信号のクランプ補正処理だけで行うことにより、回路を簡素化したものも提案されている(例えば特許文献2、3参照)。
なお、以上のような問題は、黒基準信号の補正に限らず、画素信号に含まれる種々の信号(例えば、無フィルタ画素信号や特定波長光の検出信号等)を補正するような場合にも同様に生じるものである。
また、A/D変換の際に補正用のMビットを追加することにより、デジタルクランプによるダイナミックレンジの低下を防ぐことができ、十分な能力のクランプ補正を行うことができる。
また、図3は本実施の形態による固体撮像装置の信号処理回路内でオプティカルブラック(OB)信号を目標値に補正するためのデジタルクランプ補正回路の構成例を示すブロック図である。
なお、以下の実施の形態はCMOSイメージセンサを中心に説明するが、本発明はCCDイメージセンサにも同様に適用できるものである。
したがって、画素16の近傍には、垂直方向に垂直信号線28や電源線等が配線され、水平方向に読み出し線17、リセット線18、選択線19等が配線されている。
CDS回路では、画素アレイ部から出力される画素信号について、リセットレベルのサンプリング値と信号レベルのサンプリング値との差分演算を行い、画素固有ノイズを除去した画像信号を出力するものであり、その画像信号が後段のAGC等によってオプティカルブラック(OB)に基づくブラックレベル等の直流値が付加される。
そこで本例のクランプ補正回路では、このような画像信号に含まれるブラックレベルを補正し、最適化した画像信号を後段の信号処理回路(DSP)に出力する。
AGC+S/H回路101では、イメージセンサ(例えばバッファアンプ29)から出力されるアナログ画像信号(以下、センサ信号という)111に対してゲインコントロールを行い、所定のタイミングでサンプリングした信号をホールドする回路である。このAGC+S/H回路101において、CDS回路で生成された差分信号に、所定のリファレンス値(通常はオプティカルブラック値に基づく値(ブラックレベル))が付加された直流のセンサ信号112として出力される。
補正値生成部103では、A/Dコンバータ102で出力されたN+1ビットのデジタル画像データ113を入力し、このデジタル画像データ113に含まれるリファレンス値(本例ではブラックレベル)を補正するための補正値114を算出する。例えばCMOSイメージセンサの場合、カラム毎にブラックレベルのバラツキを有することから、このバラツキの補正やブラックレベル自体を適切なクランプ値に補正するための補正値を算出し、演算器104に出力する。
演算器104では、A/Dコンバータ102で出力されたN+1ビットのデジタル画像データ113と、補正値生成部103によって生成された補正値114を入力し、補正値114に基づいて、デジタル画像データ113に含まれるリファレンス値(本例ではブラックレベル)を補正する演算を行い、クランプ補正したnビットの画像データ115として出力する。
まず、A/Dコンバータ102で補正用の1ビットを追加した状態でA/D変換を行うことにより、N+1ビット(2n+1)のデジタル画像データ113を生成する。なお、ブラックレベルは量子化後の値が2nより下になっていれば十分である。
補正値生成部103では、そのブラックレベルを用いてランダムノイズやチャネル間段差、フレーム段差を補正した値にオフセットレベルを考慮した値(これらの値を総称して目標値という)を補正値114として算出する。
そして、演算器104では、この補正値114をデジタル画像データ113から引くことにより、Nビットの出力データ115を得る。
本実施の形態を適用した結果、ダイナミックレンジを無駄にすることなく、デジタルクランプ回路の構成のみで、変動やばらつきを含むオプティカルブラックの適正なクランプ補正を実現することが可能となる。
また、アナログのフィードバック補正回路が不要となることから、A/D変換前のノイズに厳しい状態のアナログ信号に対してノイズ等を印加を防ぐことができる。
また、フィードバックに使用するD/A等が不要になることから回路規模の小型化にも寄与することができる。
上述のように本実施の形態では、出力データがNビットを超えた場合、それをオーバーフローデータとして全て1を出力するようにしていたが、このオーバーフローの部分について、以下のような動作例1〜3の処理を施すことにより、さらに高品位の出力を得ることが可能となる。
この動作例1は、通常のNビットではオーバーフローとして扱われてしまう部分について、デジタル的に負のゲインをかけることで、正常なデータとして扱うことができるようにしたものである。
通常のデジタルゲインは正方向を指すことが多いが、本例では補正用の1ビットを用いて通常は白とびする画像に対して負のゲインをかけても、ダイナミックレンジを損なうことなく、有効データとして再現できる。
具体的には、例えば演算器104の後段にデジタルゲインコントロール回路を付与し、クランプ補正の後に画像信号がNビットを超える領域Aに存在するデータに対し、そのオーバーフロー部分に1を挿入する代わりに、マイナスゲインをかけてNビットに収まるようにする。
この動作例2は、画像が明るいことを想定して、暗い部分の分解能を削り、高輝度部分のビット分解能を維持したまま、オーバーフローしたデータをシフトさせることで、有効データとして出力するものである。
すなわち、何等かの方法で輝度レベルの指定を行い、その指定レベル以下の低輝度領域をクランプ補正したブラックレベルに再度クランプして除去することにより、高輝度領域のデータをシフトし、Nビットを超える領域Aに存在するデータを有効データとして再現できる。
この場合、演算器104にレベルシフト演算を制御する手段を付加して行う。また、シフトするレベルを指定する方法としては、オーバーフローした画像信号から判定する方法や、予め設定した固定レベルを用いる方法等があり、被写体の状況やシステムの用途等に応じて種々選択が可能である。
この動作例3は、暗い領域のビット分解能を維持したまま、オーバーフローしてしまった高輝度の箇所のみにマイナスゲインをかけることで通常使用のダイナミックレンジを越えた高ダイナミックレンジの画像を実現するものである。この場合、高輝度領域のレベルを指定して、そのレベル以上のデータにマイナスゲインをかけることになる。
さらに、図6に示した低輝度領域をレベルシフトする方法と、図7に示した高輝度領域にマイナスゲインをかける方法とを組み合わせるようにしても良い。この場合、シフトする低輝度領域のレベルと、マイナスゲインをかける高輝度領域のレベルの2つのレベルを指定して演算処理を行えば、さらに最適化した高ダイナミックレンジの画像を実現することができる。
また、量子化の際に補正用のMビットを追加することにより、デジタルクランプによるダイナミックレンジの低下を防ぐことができる。
さらに、デジタル的にマイナスゲインをかける場合でも、ダイナミックレンジを減らさずに行うことが可能なことから、高輝度領域のオーバーフロー状態を有効データとして扱うことが可能となる。
また、低輝度領域をクランプして高輝度の分解能を維持してもダイナミックレンジを損なうことなくデータを出力することができる。
さらに高輝度領域のある範囲のみマイナスゲインをかけることにより、低輝度の分解能を維持したまま高輝度のオーバーフローを防ぐことが可能となる。
また、以上は本発明をCMOSイメージセンサについて適用した場合を説明したが、本発明は必ずしもCMOSイメージセンサに限定されず、クランプ補正やA/D変換を行う各種の固体撮像装置に広く適用できるものである。
そして、図3に示すクランプ補正回路は、固体撮像装置側に設けても良いし、撮像装置側に設けられる信号処理回路内に設けても良い。
図8は本例のCMOSイメージセンサを用いたカメラ装置の構成例を示すブロック図である。
図において、撮像部310は、例えば図1に示したCMOSイメージセンサを用いて被写体の撮像を行い、撮像信号をメイン基板に搭載されたシステムコントロール部320に出力する。すなわち、撮像部310では、上述したCMOSイメージセンサの出力信号に対し、AGC(自動利得制御)、OB(オプティカルブラック)クランプ、CDS(相関二重サンプリング)といった処理を行い、その後段で、図3に示したクランプ補正回路により、クランプ補正したデジタル撮像信号を生成し、システムコントロール部320に出力する。
なお、本例では、撮像部310側にクランプ補正回路を設けた例について示しているが、撮像部310からアナログ撮像信号をシステムコントロール部320に送り、システムコントロール部320側でクランプ補正回路によりデジタル信号を生成するような構成であってもよい。また、撮像部310内での処理も種々の方法があり、特に限定しないことは勿論である。
CPU321は、ROM322及びRAM323を用いて本カメラ装置の各部に指示を送り、システム全体の制御を行う。
DSP324は、撮像部310からの撮像信号に対して各種の信号処理を行うことにより、所定のフォーマットによる静止画または動画の映像信号(例えばYUV信号等)を生成する。
外部インターフェース325には、各種エンコーダやD/A変換器が設けられ、システムコントロール部320に接続される外部要素(本例では、ディスプレイ360、メモリ媒体340、操作パネル部350)との間で、各種制御信号やデータをやり取りする。
メモリ媒体340は、例えば各種メモリカード等に撮影された画像を適宜保存しておけるものであり、例えばメモリ媒体コントローラ341に対してメモリ媒体を交換可能なものとなっている。メモリ媒体340としては、各種メモリカードの他に、磁気や光を用いたディスク媒体等を用いることができる。
操作パネル部350は、本カメラ装置で撮影作業を行うに際し、ユーザが各種の指示を行うための入力キーを設けたものであり、CPU321は、この操作パネル部350からの入力信号を監視し、その入力内容に基づいて各種の動作制御を実行する。
さらに、遠隔医療や防犯監視、個人認証等のように遠隔システムを構成する場合には、上述のようにネットワークと接続した通信モジュールを含む装置構成とすることも可能であり、幅広い応用が実現可能である。
Claims (12)
- それぞれ光電変換部を有する複数の画素より構成される画素アレイ部と、
前記画素アレイ部から出力される画素信号を出力信号に変換する信号変換回路と、
前記信号変換回路で扱われる所定の信号に含まれるクランプレベルを補正するクランプ補正回路とを有し、
前記クランプ補正回路は、
前記所定の信号のA/D変換を行うとともに、このA/D変換の際に前記所定の信号に割り当てられるビット数Nに補正用のMビットを追加したN+Mビットのデジタルデータを生成して出力するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータと目標値とに基づいて補正値を決定する補正値生成手段と、
前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータと前記補正値生成手段によって出力された補正値によって補正演算を行い、Nビットのクランプ補正データを生成する演算手段と、
を有することを特徴とする固体撮像装置。 - 前記クランプ補正回路は、オプティカルブラックのクランプレベルを補正する回路であり、前記所定の信号が前記画素アレイ部から読み出されたオプティカルブラックレベルを含む画像信号であることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記補正用のMビットは1ビットであることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
- 前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータのゲインを下げるゲイン制御手段を有することを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
- 前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータの指定レベル領域のデータをレベルシフトするレベルシフト制御手段を有することを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
- 前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータに対し、第1の指定レベル領域のデータのゲインを下げるゲイン制御手段と、第2の指定レベル領域のデータをレベルシフトするレベルシフト制御手段とを有し、各指定レベル領域毎にゲイン制御とレベルシフトを組み合わせることを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
- 被写体の撮像を行うための固体撮像装置と、前記固体撮像装置の受光部に被写体像を結像させる撮像光学系と、前記撮像光学系を駆動する駆動制御部と、前記固体撮像装置からの出力信号を信号処理し、撮像信号を生成する信号処理部と、前記信号処理部によって生成された撮像信号を記録する記録部と、前記信号処理部によって生成された撮像信号を出力する出力部と、撮像動作を制御するための各種信号を入力する操作部と有し、
前記固体撮像装置は、
それぞれ光電変換部を有する複数の画素より構成される画素アレイ部と、
前記画素アレイ部から出力される画素信号を出力信号に変換する信号変換回路と、
前記信号変換回路で扱われる所定の信号に含まれるクランプレベルを補正するクランプ補正回路とを有し、
前記クランプ補正回路は、
前記所定の信号のA/D変換を行うとともに、このA/D変換の際に前記所定の信号に割り当てられるビット数Nに補正用のMビットを追加したN+Mビットのデジタルデータを生成して出力するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータと目標値とに基づいて補正値を決定する補正値生成手段と、
前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータと前記補正値生成手段によって出力された補正値によって補正演算を行い、Nビットのクランプ補正データを生成する演算手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記クランプ補正回路は、オプティカルブラックのクランプレベルを補正する回路であり、前記所定の信号が前記画素アレイ部から読み出されたオプティカルブラックレベルを含む画像信号であることを特徴とする請求項7記載の撮像装置。
- 前記補正用のMビットは1ビットであることを特徴とする請求項7記載の撮像装置。
- 前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータのゲインを下げるゲイン制御手段を有することを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
- 前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータの指定レベル領域のデータをレベルシフトするレベルシフト制御手段を有することを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
- 前記A/D変換手段によって出力されたN+Mビットのデジタルデータに対し、第1の指定レベル領域のデータのゲインを下げるゲイン制御手段と、第2の指定レベル領域のデータをレベルシフトするレベルシフト制御手段とを有し、各指定レベル領域毎にゲイン制御とレベルシフトを組み合わせることを特徴とする請求項8記載の撮像装置。
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