本発明は燃料電池システムの凍結防止装置に関する。
特許文献1には、制御装置を筐体に収容し、筐体から排出された排出ガスの一部を再び筐体の異なる部位内に導く接続配管を設置する燃料電池用のパッケージ型装置が開示されている。このものでは、外気温度を検知する外気温度センサが筐体の外面側において外気に接触するように設置されている。
特許文献2,3には、改質器および燃料電池を備え、凍結防止運転を行う燃料電池システムが開示されている。このものでは、温度センサは外気温度を検知するものではなく、水回収容器の内部に貯留されている水の温度を検知するように、水回収容器の内部に設けられている。
特開2004−179103号公報
特開2003−282106号公報
特開2004−6270号公報
上記した特許文献1によれば、外気温度を検知する温度センサの検出部は筐体の外部において外気に直接的に触れるように設けられている。このため外気温度センサが他の物体に触れたり、悪戯されたりするおそれがあり、このため外気温度センサの耐久性が必ずしも充分ではなかった。また、特許文献2,3は、水の温度を検知する温度センサが水回収容器の内部に設けられているが、外気温度を検知する温度センサの設置位置についての記載はない。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、外気温度を検知する温度センサの耐久性を高めつつ、外気温度を検知するのに有利な燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池システムは、収容室をもつハウジングと、ハウジングの収容室内に配置された燃料電池と、燃料電池に酸化剤を供給する酸化剤供給部と、燃料電池に燃料を供給する燃料供給部とを具備する燃料電池システムにおいて、ハウジングは、外気と収容室とを連通させる吸気口を備えており、ハウジングの収容室内に、温度検知処理を行う温度センサが吸気口の付近に設けられている。
この場合、外気がハウジングの吸気口からハウジングの収容室に供給される。外気温度を検知する温度センサがハウジングの収容室内に吸気口の付近に設けられている。このため外気温度を検知する温度センサの耐久性を高めつつ、外気温度を検知するのに有利となる。
本発明に係る燃料電池システムによれば、外気温度を検知する温度センサの耐久性を高めつつ、外気温度を良好に検知することができる。
本発明に係る燃料電池システムは、収容室をもつハウジングと、ハウジングの収容室内に配置された燃料電池と、燃料電池に酸化剤を供給する酸化剤供給部と、燃料電池に燃料を供給する燃料供給部とを備えている。収容室は、燃料電池システムを構成する構成部品を収容する室である。
ハウジングは、燃料電池を構成する構成部品を収容する収容室を備えている。ハウジングは、外気と収容室とを連通させる吸気口を備えている。ハウジングの収容室内には、温度センサがハウジングの吸気口の付近に設けられている。吸気口としては、ハウジングの高さ方向の中央よりも低い下部に形成されていても良いし、ハウジングの高さ方向の中央域に形成されていても良いし、ハウジングの高さ方向の中央よりも高い上部に形成されていても良い。
温度センサは、ハウジング外の外気の温度を検知する外気温度センサであることが好ましい。改質用原料を改質させて燃料を生成する改質装置と、燃料電池に供給される前の酸化剤を加湿する加湿装置とがハウジングの収容室内に設けられている形態が例示される。この場合、吸気口は、改質装置および加湿装置のうちの少なくとも一方に外気を取り込むための開口である形態が例示される。
ハウジングの収容室内に送風作用を発生させる送風手段および制御装置が設けられている形態が例示される。送風手段はハウジングの収容室内に配置されている。この場合、制御装置は、温度センサで温度を検知するために送風手段を作動させる送風処理を実行する。制御装置は、温度センサで検知された検知温度に応じて凍結対策処理を実行する形態が実行される。ハウジング内の空気を換気する換気装置等の送風手段がハウジングの内部に設けられている形態が実行される。換気装置等の送風手段が作動すれば、ハウジング外の外気が吸気口からハウジングの内部に良好に吸引される。
吸気口に対面すると温度センサを収容する第1室空間と、燃料電池が収容されている第2室空間とに、ハウジングの収容室を仕切る仕切部材が設けられている形態が例示される。この場合、燃料電池が配置されている第2室空間の温度が高いときであっても、温度センサは第1室空間に配置されているため、温度センサによる温度検知の精度に影響を与えることが抑えられる。
制御装置は、前回の温度検知処理または今回の温度検知処理で検知している温度が第1所定温度よりも高いときには、送風手段の駆動時間を前回よりも長くする形態が例示される。この場合、送風手段の駆動時間が長いほど、吸気口からハウジングの収容室に流入する空気量の増加を期待でき、ハウジングの収容室内の換気を充分に行うことが期待される。これにより温度センサによる温度検知の精度を高めることができる。従って制御装置は、前回の温度検知処理した温度または今回の温度検知処理で検知している温度が第1所定温度よりも低いときには、送風手段の駆動時間を、現在設定されている駆動時間よりも短くする形態が例示される。第1所定温度は、予め設定されている温度としても良いし、前回の温度検知処理で検知した温度としても良い。送風手段の駆動時間は、演算式から求めても良いし、制御装置のメモリに格納されているマップから求めても良い。
また、制御装置は、前回の温度検知処理で検知した温度または今回の温度検知処理で検知している温度が第2所定温度よりも低いとき、制御装置が温度検知処理を実行する時間間隔を、現在設定されている駆動時間よりも短くする形態が例示される。この場合、外気温度が低いため、低温に対する対策処理(例えば凍結対策処理)を行う可能性が高くなる。このため温度センサによる温度検知処理を実行する頻度を高めるためである。この場合、制御装置が温度検知処理を実行する時間間隔を例えば30分間、10分間、5分間等にできる。第2所定温度は、予め設定されている温度としても良いし、前回の温度検知処理で検知した温度としても良い。当該時間間隔は、演算式から求めても良いし、制御装置のメモリに格納されているマップから求めても良い。
また本発明によれば、ハウジングの収容室の温度を検知する第2温度センサが設けられている形態が例示される。この場合、制御装置は、第2温度センサの検知温度に応じて、送風手段の駆動時間を設定することができる。この場合、第2温度センサの検知温度が相対的に高いときには、温度検知処理において検知される外気温度が収容室の温度の影響で高めに検知させる可能性がある。このため、第2温度センサの検知温度が相対的に高いときには、制御装置は、ハウジングの収容室の換気流量を増加させるべく、第2温度センサの検知温度が相対的に低いときに比較して、送風手段の駆動時間を相対的に長くする形態が例示される。
また制御装置は、第2温度センサの検知温度が相対的に低いときには、第2温度センサの検知温度が相対的に高いときに比較して、送風手段の駆動時間を相対的に短くする形態が例示される。ハウジングの収容室の温度が過剰に高温でないときには、外気温度の検知のために、ハウジングの収容室の換気流量を増加させる要請があまり強くないためである。
本発明によれば、燃料電池システムが発電運転しない状態で所定時間放置されているとき、制御装置は、送風手段を駆動させつつ温度センサによる温度検知処理を定期的または不定期的に行う形態が例示される。この場合、燃料電池システムが発電運転されないときであっても、定期的または不定期的に送風手段を駆動させるため、ハウジングの収容室内の換気が良好に行われる。故に、温度センサにより外気温度が良好に検知される。従って、外気温度が低いときにおける低温対策処理(例えば凍結対策処理)を行うことができる。
以下、本発明の実施例1について図1〜図4を参照して説明する。本実施例に係る燃料電池システムは家庭用または業務用として使用される定置型であり、図1に示すように、収容室101をもつ箱状のハウジング100と、ハウジング100の収容室101内に配置された高分子型の燃料電池のスタック200と、燃料電池のスタック200の酸化剤極に酸化剤(空気)を供給する酸化剤供給部300と、燃料電池のスタック200の燃料極に燃料(水素含有ガス、アノードガス)を供給する燃料供給部400とを備えている。燃料電池は、高分子型のプロトン伝導膜を酸化剤極(カソード)および燃料極(アノード)で挟持している。
図1に示すように、酸化剤供給部300は、スタック200の酸化剤極に酸化剤を含有する流体である発電用の空気を供給する酸化剤供給通路302と、酸化剤供給通路302に設けられた第1ポンプ303(酸化剤搬送源)とをもつ。酸化剤供給通路302および第1ポンプ303は、ハウジング100の収容室101内に配置されている。第1ポンプ303の駆動により、発電用の空気を酸化剤供給通路302に吸い込む吸引ポート303cが設けられている。吸引ポート303cは収容室101内に配置されている。
図1に示すように、酸化剤供給通路302の途中部位には、加湿装置320が設けられている。加湿装置320は、燃料電池のスタック200の酸化剤極に供給する発電用の空気(カソードガス)を加湿するためのものである。加湿装置320は、筐体321と、スタック200の酸化剤極の入口200iに供給される発電用の空気が通る往路322と、スタック200の酸化剤極の出口200pから排出された発電後の空気オフガスが流れる復路323と、往路322と復路323との間に設けられた水分保持膜324(水分保持部材、加湿部材)とを有する。加湿装置320はこれに限らず、スタック200の酸化剤極の入口200iに供給される発電用のカソードガスとしての空気を加湿できるものであれば良い。
スタック200の酸化剤極の出口200pから排出された発電反応後の空気オフガス(カソードオフガス)は、高い湿度および高い温度をもつ。スタック200から排出された空気オフガスが加湿装置320の復路323で冷却されると共に、加湿装置320の水分保持膜324に接触する。このとき、空気オフガスに含まれている水分が水分保持膜324に移行する。スタック200の酸化剤極の入口200iに供給される空気は、発電反応後の空気オフガスに比較して、相対的に低温および低湿である。このため、スタック200に供給される発電用の空気は、加湿装置320の水分保持膜324により加湿される。このようにして加湿装置320で加湿された発電反応用の空気は、スタック200の酸化剤極(カソード)に入口200iから供給され、発電に使用される。
図1に示すように、ハウジング100は、上面壁100aと側面壁100bと底面壁100cとを備えており、直方体形状または筒形状をなす。ハウジング100の収容室101は、燃料電池システムを構成する構成部品(燃料電池のスタック200、改質装置420、加湿装置320、酸化剤供給部300、燃料供給部400、制御装置800等)を収容する室である。
燃料供給部400は改質装置420を備えている。改質装置420は改質用原料(炭化水素系の燃料)を改質反応によりアノードガスを生成するものであり、ハウジング100の収容室101内に設けられている。改質装置420は、改質用原料の改質反応を行う改質触媒をもつ改質部421と、改質反応に適するように改質部421を高温に加熱する燃焼部422(加熱部)とをもつ。燃焼用空気を改質装置420の燃焼部422に供給する燃焼用空気通路423と、図略のポンプまたは弁を介して燃焼用燃料を改質装置420の燃焼部422に供給する燃焼用燃料通路424と、図略のポンプまたは弁を介して改質用燃料を改質装置420の改質部421に供給する改質用燃料通路425とが収容室100内に設けられている。
燃焼用空気通路423には、燃焼用空気を改質装置420の燃焼部422に供給する第2ポンプ425(燃焼用空気搬送源)が設けられている。第2ポンプ425はハウジング100の収容室101内に収容されている。第2ポンプ425の駆動により燃焼用空気を燃焼用空気通路423に吸い込む吸引ポート425cが収容室101内に設けられている。従って吸引ポート425cが収容室101に対面している。
図1に示すように、ハウジング100は、外気と収容室101とを連通させる開口状をなす排気口103を備えている。排気口103は、ハウジング100の側面壁100bにおいて、これの高さ方向の中央よりも上部に開口している。排気口103は、ハウジング100の収容室101内の空気を外部に排出するための開口である。排気口103は、ハウジング100の一方の側面壁100bにおいて、斜め下方に傾斜する複数の第1傾斜壁108をもつ第1傾斜壁群109に対面する。第1傾斜壁群109は雨避けなどの機能をもつ。
図1に示すように、ハウジング100は、外気と収容室101とを連通させる開口状をなす吸気口105を備えている。吸気口105は、ハウジング100の一方の側面壁100bにおいて、これの高さ方向の中央よりも下部に開口している。吸気口105は、改質装置420および加湿装置320に外気を取り込むための開口として機能することができる。
図1に示すように吸気口105は、ハウジング100において排気口103よりも下側に形成されている。排気口103は、ハウジング100において吸気口105よりも上側に形成されている。このため、ハウジング100の収容室101において、収容室101の下部から収容室101を通過し、更に、収容室101の上部へ流れる空気流を形成するのに有利である。このため、温度が低い空気をハウジング100の収容室101の下側に吸い込み、収容室101内を下から上方に向けて流し、ハウジング100の収容室101の上部側の暖かい空気を排気口103から外気に排出させるのに有利である。図1に示すように、吸気口105は、ハウジング100の側面壁100bにおいて斜め下方に傾斜する複数の第2傾斜壁118をもつルーバとして機能する第2傾斜壁群119に対面する。第2傾斜壁群119は雨避けなどの機能をもつ。これにより後述する外気温度を検知する温度センサ600に雨水がかからないようにされている。
図1に示すように、送風手段としての換気装置500および制御装置800がハウジング100の収容室101内に設けられている。換気装置500は、ハウジング100の収容室101内を攪拌させる換気ファン501と、換気ファン501を駆動させる駆動部502(モータ)とをもつ。制御装置800は、入力処理部と出力処理部とCPU801とメモリ802とを有している。制御装置800は、燃料電池システムの構成部品、補機類を制御するものである。また制御装置800は、温度センサ600で検知された検知温度に応じて低温対策処理(例えば凍結対策処理)を実行する機能をもつ。制御装置800は、温度センサ600で外気温度を検知するために換気装置500(送風手段)を作動させる送風処理を実行する機能をもつ。即ち、換気装置500の換気ファン501が駆動すると、ハウジング100の収容室101内の空気が攪拌される。このように換気装置500の換気ファン501が駆動すれば、ハウジング100外の外気が吸気口105からハウジング100の内部に矢印A1方向に積極的に吸引される空気流が発生する。
さて本実施例によれば、図1に示すように、ハウジング100の収容室101内には、温度検知処理を行う温度センサ600が設けられている。温度センサ600はハウジング100の吸気口105に対面するように、吸気口105の付近に設けられている。温度センサ600は、前記した吸気口105から収容室100内に流れる空気流が流れる位置に配置されている。ここで、吸気口105の高さ寸法をH1とすると、温度センサ600は、吸気口105から寸法H1以内の近傍、あるいは、吸気口105から寸法H1の1/2の寸法以内の近傍に設置されている。また、寸法H1の1/3の寸法以内、寸法H1の1/5の寸法以内の近傍に設置しても良い。具体的には、吸気口105から100ミリメートル以内、50ミリメートル以内、25ミリメートル以内に設置することができる。その理由としては、温度センサ600がハウジング100の収容室101内に配置されているにも拘わらず、温度センサ600が外気温度を良好に検知するためである。吸気口105の位置としては、ハウジング100の吸気口105を形成する壁部分の内壁面の仮想的な延長線に基づいて求められる。
本実施例によれば、温度センサ600は、ハウジング100の収容室101において、収容室101の高さの中央よりも下部側に配置されている。これによりハウジング100の下部の吸気口105から吸い込まれる外気の温度を良好に検知することができる。故に、温度センサ600は外気の温度を検知する外気温度センサ600である。
本実施例によれば、図1に示すように、ハウジング100の収容室101の内部を吸気口105に近い空間と吸気口105から遠い空間とに仕切る仕切部材150が設けられている。仕切部材150は、発熱源になり得る換気装置500、ポンプ303,425と、発熱源の影響を受けたくない温度センサ600との間の空間を遮断する遮断壁として機能する。
仕切部材150は、吸気口105に対面すると共に温度センサ600を収容する第1室空間151と、燃料電池のスタック200および改質装置420が設けられている第2室空間152とに仕切る。第1室空間151はハウジング100の内部において換気装置500よりも下側に設けられている。仕切部材150は、第1室空間151と第2室空間152とを連通させる連通開口153をもつ。連通開口153の開口面積をSAとし、吸気口105の開口面積をSBとするとき、SA=SB,SA≒SBの関係としても良いし、あるいは、SA<SBの関係,SA>SBの関係としても良い。
図1に示すように、第1室空間151はハウジング100の収容室101において第2室空間152よりも下側に位置する。第2室空間152はハウジング100の収容室101において第1室空間151よりも上側に相当する。
図1に示すように、第1室空間151内には、温度センサ600および第1ポンプ303(カソードガス搬送源)、更には第1ポンプ303に空気を供給する吸引ポート303cが設けられている。第2室空間152には、改質装置420を構成する改質部421および燃焼部422、燃焼用空気を改質装置420の燃焼部422に供給する燃焼用空気通路423、加湿装置320、スタック200、換気装置500、制御装置800等が設けられている。
ここで、燃料電池システムの発電運転時において、改質装置420の燃焼部422、スタック200、換気装置500の駆動部(モータ)、制御装置800は、本来の機能の他に、発熱源としても機能する。このためハウジング100の収容室101の第2室空間152の温度は、吸気口105に対面する第1室空間151の温度よりも一般的には高く維持される。この場合、排気口103が吸気口105よりも上側に形成されているため、第1室空間152内の相対的に温度が高い空気を、ハウジング100の上部の排気口103側から外気に排出させるのに有利となる。
本実施例によれば、発電用の空気を第1ポンプ303に吸い込む吸引ポート303cは、収容室101の第2室空間152ではなく、吸気口105側の第1室空間151に配置されている。このため、加湿装置320に供給する空気の過剰高温化を抑制するのに有利となる。ここで、酸化剤供給通路302を介して加湿装置320に供給される空気の温度が過剰に高いときには、加湿装置320自体の筐体321の温度が高温となり、あまり低温化されない。この場合、スタック200の酸化剤極の出口200pから空気オフガスが加湿装置320の復路323に吐出されるが、スタックに供給される発電前の空気に空気オフガスから水分を充分に与えられない。このため、加湿装置320の加湿能力が充分に発揮されないおそれがある。このため、吸引ポート303cから吸引される発電用の空気の温度は、過剰に高温でない方が好ましい。そこで、発電用の空気を吸引する吸引ポート303cは第2室空間152ではなく、吸気口105側の第1室空間151に配置されている。ここで、温度センサ600で検知された外気温度は、例えば、加湿装置320における加湿能力の判定パラメータとして使用される。更には、燃料電池システムにおける水の凍結防止処理における判定パラメータとして使用される。
以上説明したように本実施例によれば、外気温度を検知する温度センサ600は、外気温度を検知するにも拘わらず、ハウジング100の外方ではなく、ハウジング100の収容室101の内部に設けられている。このため温度センサ600の保護性が高まり、物体等の接触等に起因する温度センサ600の損傷が抑制され、温度センサ600の耐候性の向上、長寿命化に貢献できる。
更に本実施例によれば、温度センサ600は、ハウジング100の収容室101において吸気口105に対面するように配置されているので、外気温度を良好に検知することができる。従って制御装置800は、低温対策処理(例えば凍結防止対策)の処理において、温度センサ600で検知した外気温度のパラメータを良好に使用することができる。
殊に、換気装置500を駆動させて換気ファン501を回転駆動させれば、外気をハウジング100の収容室101に効率よく攪拌でき、ひいては吸気口105から吸引できる。このため、外気の温度を検知する温度センサ600が収容室101内に配置されているにも拘わらず、温度センサ600により外気温度を良好に検出することができる。図3の特性線X1は、換気装置500を駆動時間TM1駆動させたときにおいて、温度センサ600が検知した温度の実際の変化状況を示す。換気装置500を駆動させる時刻t1までは、温度センサ600が検知する温度はT1と比較的高い。これに対して、換気装置500を駆動させた時刻t1以降では、図3の特性線X1に示すように、温度センサ600が検知する温度は次第に低くなり、一定温度T2になり、実際の外気温度に接近する。
図3に示すデータにおいては、四角形状の吸気口105の大きさとしては、上下方向の寸法H1=150ミリメートル、左右方向の寸法=100ミリメートルとした。センサ600の位置としては、吸気口105の上端部から下方に15ミリメートル、吸気口105からハウジング10の内側に20ミリメートル(対H比としては、1/7.5=13.3%)、吸気口105の左右方向における中央とした。
燃料電池システムの発電運転中に換気ファン501が回転駆動しているときには、温度センサ600による温度検知処理を良好に行うことができる。
また換気装置500が駆動していないときであっても、図3に示すように、制御装置800は、間隔時間TM2毎に、換気装置500を駆動させて換気ファン501を回転駆動させることにより換気を行い、温度センサ600による温度検知処理を行うことができる。
更に本実施例によれば、図1に示すように、ハウジング100の収容室101内を仕切部材150により第1室空間151および第2室空間152に仕切り、第1室空間151の温度よりも相対的に高温になりがちな第2室空間152に温度センサ600を設置するのではなく、外気が直接導入される吸気口105に対面する第1室空間151に設置している。このため、相対的に高温になりがちな第2室空間152の温度の影響を温度センサ600の温度検知処理が受けることを抑制しつつ、ハウジング100の外方の外気の温度を温度センサ600により良好に検知できる。
本実施例によれば、制御装置800は、前回の温度検知処理で検知した温度または今回の温度検知処理で検知している温度が第1所定温度よりも高いとき、換気装置500(送風手段)の駆動時間TM1を長くするように設定することができる。第1所定温度は、予め設定されている温度としても良いし、前回の温度検知処理で検知した温度としても良い。換気装置500の駆動時間TM1は、演算式から求めても良いし、制御装置800のメモリに格納されているマップから求めても良い。
また制御装置800は、前回の温度検知処理した温度または今回の前記温度検知処理で検知している温度が第2所定温度よりも低いとき、温度検知処理を行う間隔時間TM2を短くするように設定することができる。第2所定温度は、予め設定されている温度としても良いし、前回の温度検知処理で検知した温度としても良い。換気装置500の間隔時間TM2は、演算式から求めても良いし、制御装置800のメモリに格納されているマップから求めても良い。
更に本実施例によれば、駆動時間TM1および間隔時間TM2としては、次のようにしても良い。図2は制御装置800に搭載されているメモリ802に格納されているマップを示す。図2に示すように、このマップによれば、温度センサ600で検知した外気温度が相対的に低温側であるときには、駆動時間TM1が短くなると共に、間隔時間TM2が短くなるように設定されている。また温度センサ600で検知した外気温度が相対的に高温側であるときには、駆動時間TM1が長くなると共に、間隔時間TM2が長くなるように設定されている。これにより燃料電池システムの低温化対策(例えば凍結防止対策)の可能性が相対的に少ないか無い高温側であるときには、外気温度を長い時間間隔で温度センサ600により測温する。これに対して低温化対策(例えば凍結防止対策)の可能性が相対的に高い低温側であるときには、外気温度を短い時間間隔で高い頻度で頻繁に温度センサ600により測温する。これにより低温化対策(例えば凍結防止対策)の応答遅れを抑制する。
図4は制御装置800のCPUが実行する制御形態に係るフローチャートの一例を示す。フローチャートはこれに限定されるものではない。先ず、先回の温度検知処理からの経過時間を読み込む(ステップS102)。制御装置800は、この経過時間が間隔時間TM2が終了しているか否か判定する(ステップS104)。間隔時間TM2が終了していなければ(ステップS104のNO)、制御装置800は経過時間の読み込みを継続する。間隔時間TM2が終了していれば(ステップS104のYES)、制御装置800は換気装置500を駆動させてハウジング100の収容室101内の換気を行う(ステップS106)。これによりハウジング100の吸気口105から外気が積極的に収容室101内に吸引される。制御装置800は温度センサ600の出力値を読み込む(ステップS108)。制御装置800は駆動時間TM1が終了しているか否か判定する(ステップS110)。駆動時間TM1が終了していなければ(ステップS110のNO)、制御装置800は温度センサ600の出力値の読み込みを継続する(ステップS108)。駆動時間TM1が終了していれば(ステップS110のYES)、今回の温度検知処理で検知した温度センサ600の出力値をメモリ802に書き込む(ステップS112)。この場合、駆動時間TM1の終了直前の温度センサ600の最終の出力値を書き込むことにしても良いし、複数の出力値の平均値を書き込むことにしても良い。
今回の温度検知処理で検知した温度センサ600の出力値に応じて、制御装置800は、駆動時間TM1および間隔時間TM2をメモリ802のエリアから抽出する(ステップS114)。制御装置800は換気装置500を停止または弱駆動とさせ。メインルーチンにリターンする(ステップS116)。
以下、本発明の実施例2について図5(A)を参照して説明する。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、実施例1と異なる部分のみ説明する。図5(A)に示すように、仕切部材150に、断熱材料で形成された断熱層152が取り付けられている。これにより第1室空間151と第2室空間152との断熱性が向上し、第2室空間152の温度が高くなるときであっても、第1室空間151の温度を外気に近づけることができ、外気温度の検知に有利となる。断熱層152としては発泡層が例示される。
図5(A)に示すように、発熱源となり得る第1ポンプ303および第2ポンプ425はハウジング100の収容室101の第2室空間152に配置されているものの、第1ポンプ303に発電用の空気を吸い込む吸引ポート303cは、第1室空間151に配置されている。発電運転中の第1ポンプ303が発熱源となる場合であっても、第1ポンプ303の熱は第1室空間151に直接放出されない。このため、温度センサ600で検知する外気温度の検知精度に第1ポンプ303の発熱が影響を与えることが抑制される。
以下、本発明の実施例3について図5(B)を参照して説明する。本実施例は実施例2と基本的には同様の構成、作用効果を有するため、以下、実施例2と異なる部分を中心として説明する。図5(B)に示すように、第1ポンプ303および酸化剤供給通路302に発電用の空気を吸い込む吸引ポート303cは、第1室空間151に配置されている。第2ポンプ425に燃焼用の空気を吸い込む吸引ポート425cは、第1室空間151に配置されている。この場合、第1室空間151に配置されている吸引ポート425cから新鮮な外気を燃焼部422に供給することができる。
以下、本発明の実施例4について図6を参照して説明する。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、実施例4について説明する。図6に示すように、燃焼用空気を吸い込む第2ポンプ425は第2室空間152に配置されているものの、第2ポンプ425から導出された燃焼用の空気を吸い込む吸引ポート425cは、第1室空間151に配置されている。
(1)燃料電池システムに電源を投入するとき
燃料電池システムに電源を投入するとき、図2に示す駆動時間TM1の間、換気装置500の換気ファン501を駆動させる。これにより、ハウジング100の外方の外気を、ハウジング100の吸気口105から収容室101内に矢印A1方向に取り込む。そして外気温度を温度センサ600で検知する。この場合、外気温度を検知する温度センサ600以外の第2温度センサ600Sがハウジング100の収容室101内に配置されている。第2温度センサ600Sはスタック側に位置している。第2温度センサ600Sによりハウジング100の収容室101の第2室空間152内の空気の温度TWを検知する。
そして、ハウジング100の収容室101の温度TWが相対的に高いときと、温度TWが相対的に低いときとにおいて、換気ファン501の駆動時間TM1の長さを、制御装置800は変更させる。即ち、ハウジング100の収容室101の内部の温度が充分に冷却されており、収容室101内の温度TWが相対的に低くて外気温度に近いときには、比較的早い検知時間で外気温度を良好に温度センサ600で検知することができる。従って、制御装置800は、外気温度の検知に要する駆動時間TM1の長さを短くすることができる。
これに対してハウジング100の収容室101の内部の温度が相対的に高く、温度TWが外気温度よりも相対的に高いときには、外気温度センサ600で検知される検知温度は温度TWの影響を受ける。このため、換気装置500の換気ファン501が回転駆動して換気しているとはいえ、外気温度センサ600で検知される検知温度が本来の外気温度に近い値を示すまで時間を要する。従って、換気ファン501の駆動時間TM1の長くすることが好ましい。このような温度TWの影響を考慮しているため、温度検知処理における換気ファン501の駆動時間TM1の長さを、温度TWに応じて制御装置800は変更する。
(2)燃料電池システムの発電運転の停止直前
燃料電池システムが発電運転しているときには、換気装置500の換気ファン501、第1ポンプ303および第2ポンプ425の駆動により、外気をハウジング100の吸気口105からハウジング100の収容室101に取り込んでいる。このため燃料電池システムの発電運転中には、外気温度センサ600により検知される外気温度は、実際の外気温度にかなり近い温度である。
しかしながら、燃料電池システムが発電運転を終了して待機状態であるときには、第1ポンプ303および第2ポンプ425が停止しており、更に、換気装置500等の空気供給手段も停止しており、外気を吸気口105からハウジング100の収容室101に積極的に取り込んでいない。このため、温度センサ600が検知する外気温度は、ハウジング100の収容室101の温度の影響を受け、本来の外気温度よりも高くなるおそれがある。特に、収容室101の第2室空間152の温度が比較的高めで、ハウジング100の外方の外気の温度が低い場合には、ハウジング100の収容室101に搭載されている搭載部品の温度が徐々に冷えて行くにつれて、温度センサ600で検知される外気温度も低下していくが、温度センサ600による検知温度が本来の外気温度に近い値になるまで、かなりの時間を必要とする。それを待っていると、燃料電池システムの凍結対策が充分でなくなるおそれがある。
そこで、燃料電池システムの発電運転の停止直前において、即ち、換気装置500の換気ファン501が駆動しており、その換気ファン501が停止する直前において、温度センサ600が検知した温度を外気温度と推定し、メモリ802の所定のエリアに格納する。制御装置800は、この外気温度(換気ファン501が停止する直前の外気温度)を、燃料電池システムの凍結防止運転を実行するか否かのパラメータの一つとして用いる。
但し、燃料電池システムの発電運転の停止後において、換気装置500の換気ファン501を間隔時間TM2毎に定期的、または、不定期的に駆動させつつ、温度センサ600で外気温度を検知することにしても良い。
(3)燃料電池システムが長時間にわたり(例えば1日以上)放置されるときには、換気装置500の換気ファン501が停止する直前において外気温度センサ600が検知した温度を外気温度である推定している。しかし換気ファン501の停止から長時間経過しているため、メモリ802に格納されている外気温度と、現在時点における実際の外気温度とがかなりずれるおそれがある。この場合、制御装置800は、間隔時間TM2毎に換気装置500の換気ファン501の駆動を開始し、換気装置500の換気ファン501を駆動時間TM1駆動させる。これにより外気をハウジング100の吸気口105から収容室101内に積極的に取り込み、温度センサ600により外気温度を検知し、メモリ802のエリアに格納する。
この場合、前回の検知処理で検知した外気温度、あるいは、今回の検知処理で検知している外気温度が相対的に高いときには、凍結のおそれが少ないか実質的に無い。この場合、制御装置800は、間隔時間TM2を長くし、温度検知処理を実行する頻度を減少させる。これに対して、前回の検知処理で検知した外気温度、あるいは、今回の検知処理で検知している外気温度が相対的に低くく、凍結温度に近いときには、凍結のおそれが高いため、制御装置800は、間隔時間TM2を短くし、温度検知処理を実行する頻度を増加させる。これにより低温化対策(例えば凍結防止対策)の応答遅れを回避する。
凍結防止対策としては、燃料電池システムの内部を流れる水の停止状態を回避すべく、水を強制的に移動させる方策(例えば、水を間欠的または連続的に移動させる対策)、水を加熱する方策が例示される。
以上説明したように本実施例によれば、制御装置800は、温度センサ600により前回の温度検知処理で検知した温度、または、温度センサ600により今回の温度検知処理で検知している温度が所定温度よりも低いときには、温度検知処理を行う時間間隔を短くする。この場合、外気温度が低いときにおける対策処理(例えば凍結対策処理)を行う可能性が高くなるため、温度センサ600による温度検知の頻度を高めるためである。
更に本実施例によれば、燃料電池システムが発電運転しない状態で所定時間放置されているとき、制御装置800は、換気装置500を駆動させつつ温度センサ600による温度検知処理を定期的に行う。この場合、燃料電池システムが発電運転されないときであっても、温度センサ600により外気温度が良好に検知されるため、外気温度が低いときにおける対策処理(例えば凍結対策処理)を行うことができる。
以下、本発明の実施例5について図7を参照して説明する。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有するため、図1〜図4を準用する。以下、実施例1と異なる部分を中心として説明する。本実施例に係る燃料電池システムは、燃料電池のセルを積層したスタック200をもつスタックシステム11と、水が循環する水循環ライン2と、吸気口105を介して外気温度を検知する温度センサ600(外気温検知手段)と、水循環ラインの水温を検知する水温センサ31、32、33(水温検知手段)と、制御装置800とを備えている。スタックシステム11においてスタック200は上側に配置されている。
制御装置800は、屋外に設置されたスタックシステム11に配置されているが、それ以外の部位でも良い。スタックシステム11に分離した状態で貯湯槽ユニット16が設けられている。貯湯槽ユニット16は屋外に設置されており、貯湯槽17と、流路切り替え機能をもつバルブ18とをもつ。
水循環ライン2は、貯湯槽ユニット16の貯湯槽17に繋がる第1水循環ライン21と、スタック200に内蔵されている内蔵通水路12を水が流れる第2水循環ライン22と、第1熱交換器41とを備えている。第1水循環ライン21の水は貯湯槽17に繋がるため、飲食可能な水である。第2水循環ライン22の水は、スタック200の内部を流れるため、純水または不凍液成分を含む水である。
第1水循環ライン21は、第1循環路21aと、第1熱交換器41の通路41cと、水搬送手段としてのポンプ51と、第1水循環ライン21の水温を検知する第1水温センサ31と、流路切替弁として機能する三方弁で形成されたバルブ18とを備えている。バルブ18は、第1水循環ライン21の第1熱交換器41の通路41cに繋がるポート18aと、貯湯槽17の上部に繋がるポート18bと、バイパス通路21cを介して第1水循環ライン21の第1ポンプ51および貯湯槽17の下部に繋がるポート18cとをもつ。第1水循環ライン21の水温が高いと、バルブ18のポート18a、ポート18bが連通し、ポート18a、ポート18cが非連通となり、第1水循環ライン21の暖かい水が貯湯槽17に供給される。第1水循環ライン21の水温が低いと、バルブ18のポート18a、ポート18bが非連通となり、ポート18a、ポート18cが連通し、第1水循環ライン21の冷たい水が貯湯槽17に供給されない。これにより貯湯槽17の水温は、過剰に冷えないように高めに確保される。
第2水循環ライン22は、第2循環路22aと、凍結防止のために水を加熱する加熱装置55と、第1熱交換器41の通路41aと、水搬送手段としての第2ポンプ52と、第2水循環ライン22のうちスタック200の上流の水温(つまり、スタック200に流入される前の水の水温)を検知する第2水温センサ32と、第2水循環ライン22のうちスタック200の下流の水温(つまり、スタック200から吐出された後の水の水温)を検知する第3水温センサ33とを備えている。
図7に示すように、スタックシステム11のハウジング100内には、スタック200、第2ポンプ52、加熱装置55、第1熱交換器41、ポンプ51、第1水温センサ31、第2水温センサ32、第3水温センサ33、外気温センサ600、燃料ガスのガス漏れを検知するガスセンサ90が内蔵されている。貯湯槽ユニット16のケース16a内には、バイパス通路21c、貯湯槽17およびバルブ18が内蔵されている。第1水循環ライン21は露出通路21xをもつ。露出通路21xは、スタックシステム11のケース11a内に配置されておらず、貯湯槽ユニット16のケース16a内にも配置されていない。従って外気温度が低いときには、露出通路21xは凍結する可能性がある。
スタック200の通常の発電運転においては、燃料および酸化剤がスタック200に供給されてスタック200は発電する。発電運転中、第2ポンプ52が作動するため、第2水循環ライン22の水が第2ポンプ52、第2水温センサ32、スタック200の内蔵通水路12、第3水温センサ33、加熱装置55、熱交換器41の通路41aの順に循環する。加熱装置55は、燃料電池システムの起動時に作動して第2水循環ライン22の水を加熱し、スタック200の発電運転の立ち上がりを早めるものであり、発電運転時には作動しないのが一般的である。なお、第1水循環ライン21には加熱装置は設けられていない。
更に、ポンプ51が作動するため、第1水循環ライン21の水がポンプ51、第1熱交換器41の通路41c、バルブ18、第1水温センサ31の順に循環する。第1水循環ライン21の水が暖かければ、バルブ18のポート18a、ポート18bが連通するため、暖かい水が貯湯槽ユニット16の貯湯槽17に供給される。第2水循環ライン22の水が冷たければ、バルブ18のポート18a、ポート18bが非連通となるため、第1水循環ライン21の水は貯湯槽ユニット16の貯湯槽17に供給されず、バイパス通路21cを経て第1水循環ライン21を循環する。
本実施例によれば、凍結防止処理は、以下に示す(i)に示す第1対策処理、(ii)に示す第2対策処理、(iii)に示す第3対策処理からなる。水温センサ31、32、33で検知した水温、温度センサ600で検知した外気温度に応じて、制御装置800は、(i)に示す第1対策処理、(ii)に示す第2対策処理、(iii)に示す第3対策処理を選択する。
(i)ポンプ51および/またはポンプ52を間欠的に作動させることにより第1水循環ライン21および/または第2水循環ライン22の水を間欠的に移動させる。これにより当該水の凍結を抑える。
(ii)第1ポンプ51および/または第2ポンプ52を連続的に作動させることにより第1水循環ライン21および/または第2水循環ライン22の水を連続的に移動させる。これにより当該水の凍結を抑える。
(iii)第2対策処理に加えて、加熱装置55を連続的に作動させることにより第2水循環ライン22の水、ひいては第1水循環ライン21の水を熱交換器41を介して加熱する。これにより当該水の凍結を抑える。
制御装置800は、凍結可能性が高くなるにつれて、第1対策処理、第2対策処理、第3対策処理の順に実行する。この場合、温度センサ600で検知した外気温度をパラメータとして利用することができる。
(その他)
なお、上記した駆動時間TM1は変化しても良いし、一定でも良い。上記した間隔時間TM2については、外気温度が低い場合には、5分以下、10分以下にでき、外気温度が高い場合には、20分以上、30分以上にできる。本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。スタックシステム11と貯湯槽ユニット16とが一体化されているものでも良い。
本発明は例えば定置用、車両用、電気機器用、電子機器用の燃料電池システムに利用できる。
実施例1に係り、燃料電池システムを示す構成図である。
温度センサで検知した外気温度と、駆動時間TM1および間隔時間TM2との関係を示すグラフである。
換気装置の駆動と、温度センサで検知する温度との関係を示すグラフである。
制御装置が実行するフローチャートである。
実施例2に係り、燃料電池システムを示す構成図である。
実施例3に係り、燃料電池システムを示す構成図である。
実施例4に係り、燃料電池システムを示す構成図である。
実施例5に係り、凍結防止対策処理を行う燃料電池システムを示す構成図である。
符号の説明
100はハウジング、101は収容室、200はスタック、300は酸化剤供給部、400は燃料供給部、500は換気装置(送風手段)、600は温度センサを示す。