JP6325033B2 - 燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムの制御方法に関し、一層詳細には、空気調和機構とともに冷媒を共有する燃料電池システムの制御方法に関する。
燃料電池は、電解質の一方の面にアノード電極が、他方の面にカソード電極がそれぞれ配設された電解質・電極構造体を備える。電解質・電極構造体がセパレータによって挟持されることにより、発電セル(単位セル)が構成される。一般的には、この発電セルが所定数で積層されることで得られるスタックが用いられる。この種の燃料電池は、例えば、自動車に搭載される。このような車載用途では、多くの場合、電解質が高分子イオン交換膜からなる固体高分子型燃料電池が採用されている。
ところで、自動車には、多くの場合で空気調和機構(いわゆるカーエアコン)が搭載される。この場合、燃料電池とカーエアコンは冷媒を共用する。従って、特許文献1、2に記載されるように、燃料電池に対して冷媒を循環供給する第1循環供給路と、カーエアコンに対して冷媒を供給する第2循環供給路とが設けられる。燃料電池には、さらに、アノード電極に燃料ガス(例えば、水素ガス)を供給するための燃料ガス供給流路や、カソード電極に酸化剤ガス(例えば、圧縮空気等の酸素含有ガス)を供給するための酸化剤ガス供給流路が設けられる。以上により、燃料電池システムが構築されている。
第1循環供給路及び第2循環供給路は、冷媒用ポンプがそれぞれ設けられる。各冷媒用ポンプは、冷媒の移送速度を大きくするべく該冷媒の圧力を高める役割を果たす。すなわち、冷媒は、冷媒用ポンプの作用下に圧送される。
特開2012−23795号公報 特開2005−166497号公報
第1循環供給路又は第2循環供給路にて冷媒を循環供給する(流通させる)過程で、冷媒中にエアが噛み込むことが想定される。このような状況下では、冷媒用ポンプにいわゆる空転が起こり、その結果、圧送能力が低下する。このことに起因して、冷却能力が低下する可能性がある。
そこで、特許文献2に記載されるように、第1循環供給路及び第2循環供給路の各々にリザーブタンクを設け、これによりエアの噛み込みを防止することが想起される。しかしながら、この場合、2個のリザーブタンクを設けることになるので燃料電池システムが大型化する。従って、燃料電池システムの設置スペースに制約がある場合、特に車載用途では、燃料電池システムを設置することが容易でなくなる。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、しかも、燃料電池システムの大型化を回避し得る構成を採用しながら、冷媒にエアが噛み込んだ際に該エアを除去することが可能な燃料電池システムの制御方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、燃料ガス供給流路を介してアノード電極に供給される燃料ガスと、酸化剤ガス供給流路を介してカソード電極に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
前記燃料電池に設けられた冷媒流路に冷媒を循環供給する燃料電池側冷媒循環流路と、
前記燃料電池側冷媒循環流路に配設され、空気との熱交換によって前記冷媒を冷却する熱交換器と、
前記燃料電池側冷媒循環流路の、前記熱交換器の下流側に設けられて前記冷媒を気相と液相に分離する気液分離器と、
前記燃料電池側冷媒循環流路に設けられた第1冷媒用ポンプと、
前記燃料電池とともに前記冷媒を共用する空気調和機構と、
前記燃料電池側冷媒循環流路から分岐し、前記空気調和機構を経由して前記燃料電池側冷媒循環流路に戻るとともに、前記空気調和機構に前記冷媒を循環供給する空調機器側冷媒循環流路と、
前記空調機器側冷媒循環流路に設けられた第2冷媒用ポンプと、
前記空調機器側冷媒循環流路と前記空気調和機構とを選択的に接続又は接続遮断する三方弁と、
を備える燃料電池システムの制御方法であって、
前記空調機器側冷媒循環流路を流通する前記冷媒中に所定量以上の気泡が混入しているか否かを判定する気泡判定工程と、
前記気泡判定工程で前記冷媒中に所定量以上の気泡が混入していると判定されたときに、前記空調機器側冷媒循環流路と前記空気調和機構とが接続状態又は接続遮断状態のいずれであるかを判定する状態判定工程と、
を有し、
前記状態判定工程で前記空調機器側冷媒循環流路と前記空気調和機構とが接続状態であると判定された場合であって且つ前記燃料電池が予め設定された所定温度以上であるとき、前記三方弁を操作して接続遮断状態とする指令がなされても、接続を維持することを特徴とする。
すなわち、空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構とが接続状態である場合に気泡の除去を行うときには、空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構との接続を遮断する指令がなされても、接続状態が維持される。従って、燃料電池側冷媒循環流路内の冷媒と、空調機器側冷媒循環流路内の冷媒との双方から気泡を除去することができる。
そして、気泡の量が許容範囲内まで低減した後、前記指令に従って空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構との接続が遮断される。このため、空調機器側冷媒循環流路には気泡の量が許容範囲内まで低減した冷媒が封入される。従って、次回の燃料電池システムの起動時に、「第2冷媒用ポンプに気泡が混入している」との判定がなされてエラー停止となることが回避される。
しかも、この場合、1個の気液分離器によって燃料電池側冷媒循環流路内の冷媒と、空調機器側冷媒循環流路内の冷媒との双方から気泡を除去することができる。従って、燃料電池システムが大型化することを回避することができる。このために燃料電池システムの設置スペースが広大化することを回避することができるので、例えば、燃料電池システムを自動車に搭載するときに配置レイアウトの自由度が向上する。
この制御方法は、燃料電池の運転を停止する際に行うことも可能である。すなわち、燃料電池の運転時に「運転停止」の指令がなされたときに「冷媒にエアが噛み込んでいる」と判定された場合には、運転停止処理を行う間に上記の気泡除去制御が行われる。
冷媒に気泡が混入しているか否かは、例えば、第1冷媒用ポンプの回転数に基づいて判断することができる。気泡の混入量が多くなるに従って第1冷媒用ポンプの回転数が上昇するからである。従って、気泡判定工程では、第1冷媒用ポンプが所定回転数以上の場合に、所定量以上の気泡が混入していると判定することが可能である。
また、冷媒の量を調整するための冷媒貯留器を燃料電池側冷媒循環流路に設けたときには、気泡の混入量が多くなるに従って冷媒貯留器における液面位置が低くなる傾向がある。このことに基づき、気泡判定工程では、冷媒貯留器の液面位置が所定の下限閾値以下の場合に、所定量以上の気泡が混入していると判定することも可能である。なお、上記した2つの判定方法を併用してもよいことは勿論である。
冷媒中から気泡を除去するには、例えば、第1冷媒用ポンプを所定回転数以下で運転すればよい。この場合、気液分離器に導入される冷媒の量が、該気液分離器の気液分離能力の範囲内となるからである。すなわち、気液分離器内で冷媒が十分に気相と液相に分離され、その結果、冷媒中の気泡の量が許容範囲内まで低減する。従って、第1冷媒用ポンプが所定回転数以下である状態が所定時間継続した場合に、気泡が除去されたと判定することが可能である。
なお、空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構とを接続遮断状態とする指令は、例えば、空気調和機構が停止された場合になされる。このような場合であっても、気泡が除去されている最中には、上記したように空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構との接続が遮断されることはない。
また、前記気泡判定工程で冷媒中に所定量以上の気泡が混入していると判定された場合であっても、その後に燃料電池が予め設定された所定温度を下回ったときには、三方弁を操作して空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構とを接続遮断状態とすることが好ましい。すなわち、例えば、前記状態判定工程で空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構とが接続状態であると判定された場合であっても、その後に燃料電池が予め設定された所定温度を下回ったときには、三方弁を操作して両者を接続遮断状態とする指令がなされるようにするとよい。この指令が実行されることにより、燃料電池のそれ以上の温度低下が回避されるからである。
ここで、空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構とを接続遮断状態とする(三方弁を操作する)指令が、気泡の除去動作が行われている最中になされることが想定される。このような場合には、除去動作が終了した後に指令を実行し、接続遮断状態とするようにしてもよい。
本発明によれば、気液分離器が1個のみであっても、気泡が除去されている最中には空調機器側冷媒循環流路と空気調和機構との接続状態を維持するようにしている。このため、燃料電池側冷媒循環流路内の冷媒と、空調機器側冷媒循環流路内の冷媒との双方から気泡を除去することができる。
従って、燃料電池システムが大型化することを回避することができるので、燃料電池システムの設置スペースが広大化することが回避される。従って、例えば、燃料電池システムを自動車に搭載するときに配置レイアウトの自由度が向上する。
本発明の実施の形態に係る制御方法が適用される燃料電池システムの概略構成説明図である。 前記制御方法の概略タイムチャートである。 第1冷媒用ポンプである第1水ポンプの回転数と冷媒中の混入気泡量との関係を示すグラフである。 冷媒中の混入気泡量と三方弁の動作状態とを示すグラフである。 三方弁の動作状態と、空調機器側冷媒循環流路内の気泡の混入有無判定との関係を示すグラフである。 図5とは別の例の、三方弁の動作状態と、空調機器側冷媒循環流路内の気泡の混入有無判定との関係を示すグラフである。 図5及び図6とは別の例の、三方弁の動作状態と、空調機器側冷媒循環流路内の気泡の混入有無判定との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る燃料電池システムの制御方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
先ず、燃料電池システムにつき、その概略構成説明図である図1を参照して説明する。この燃料電池システム10は、燃料電池スタック12(燃料電池)を備える。
燃料電池スタック12は、燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置14と、酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置16と、冷媒を供給する冷媒供給装置18とを備える。本実施の形態では、燃料ガスとして水素ガス、酸化剤ガスとして圧縮空気を用いる。燃料電池システム10は、さらに、システム制御装置である制御部20を備える。
燃料電池スタック12は、複数の発電セル24が図1中の矢印A方向(水平方向又は鉛直方向)に積層されて構成される。ここで、発電セル24は、電解質膜・電極構造体26を第1セパレータ28及び第2セパレータ30で挟持したものである。第1セパレータ28及び第2セパレータ30は、金属又はカーボンからなる。
電解質膜・電極構造体26は、例えば、水分が含まれたパーフルオロスルホン酸の薄膜である固体高分子電解質膜32と、前記固体高分子電解質膜32を挟持するアノード電極34及びカソード電極36とを備える。固体高分子電解質膜32としては、上記のようなフッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を採用することもできる。
第1セパレータ28には、電解質膜・電極構造体26との間に、アノード電極34に水素ガスを供給するための水素ガス流路(燃料ガス流路)38が設けられる。一方、第2セパレータ30には、電解質膜・電極構造体26との間に、カソード電極36に空気を供給するための空気流路40が設けられる。互いに隣接する第1セパレータ28と第2セパレータ30との間には、冷媒を流通させるための冷媒流路42が形成される。
燃料電池スタック12には、水素ガス入口44a、水素ガス出口44b、空気入口46a、空気出口46b、冷媒入口48a及び冷媒出口48bが設けられる。この中の水素ガス入口44aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、水素ガス流路38の供給側に連通する。同様に、水素ガス出口44bも各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、水素ガス流路38の排出側に連通する。水素ガス流路38、水素ガス入口44a及び水素ガス出口44bにより、アノード流路が構成される。
同様に、空気入口46aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、空気流路40の供給側に連通する。空気出口46bは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、空気流路40の排出側に連通する。空気流路40、空気入口46a及び空気出口46bにより、カソード流路が構成される。
さらに、冷媒入口48aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、冷媒流路42の供給側に連通する。冷媒出口48bは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、冷媒流路42の排出側に連通する。
燃料ガス供給装置14は、高圧水素ガスを貯留する水素タンク50を備え、この水素タンク50は、水素ガス供給路51(燃料ガス供給流路)を介して燃料電池スタック12の水素ガス入口44aに接続される。水素ガス供給路51は、燃料電池スタック12に水素ガスを供給する。
水素ガス供給路51には、インジェクタ54とエゼクタ56が直列に設けられる。エゼクタ56内が負圧になることで、水素循環流路66からの水素が吸引される。
燃料電池スタック12の水素ガス出口44bには、水素ガス排出路62(アノードオフガス排出路)が接続される。水素ガス排出路62は、アノード電極34で少なくとも一部が使用された水素ガスである排出水素ガス(アノードオフガス)を、燃料電池スタック12から導出する。
水素ガス排出路62には、気液分離器64が設けられる。前記気液分離器64の下流からは水素循環流路66が分岐し、この水素循環流路66の下流側が前記エゼクタ56に接続される。水素循環流路66には、水素ポンプ68が設けられる。水素ポンプ68は、特に起動時に、水素ガス排出路62に排出されたアノードオフガスを、水素循環流路66及びエゼクタ56を介して水素ガス供給路51に循環させる。
水素ガス排出路62は、パージ流路70の一端が連通するとともに、前記パージ流路70の途上には、パージ弁72が設けられる。気液分離器64の底部には、主に液体成分を含む流体を排出する排水流路74の一端が接続される。排水流路74の途上には、ドレイン弁76が配設される。
酸化剤ガス供給装置16は、空気供給路(酸化剤ガス供給流路)80に配設された、酸化剤ガス供給機構としてのエアポンプ78を備える。このエアポンプ78は、大気(空気)を圧縮して供給するべく、回転駆動手段であるモータを内蔵する圧縮機として構成される。すなわち、エアポンプ78は、モータが回転することに伴って大気を圧縮し、これにより得た圧縮空気を空気供給路80から燃料電池スタック12に供給する。
なお、上記したような構成のエアポンプ78は公知であるため、詳細な説明は省略する。
空気供給路80は、エアポンプ78の下流側に位置するとともに燃料電池スタック12の空気入口46aに接続され、その間に供給側開閉弁(入口封止弁)82a及び加湿器84が介装される。空気供給路80には、加湿器84を迂回するバイパス供給路86が接続される。バイパス供給路86には、開閉弁88が設けられる。
燃料電池スタック12の空気出口46bには、空気排出路(カソードオフガス排出路)90が接続される。空気排出路90は、少なくとも一部がカソード電極36で使用された圧縮空気である排出圧縮空気(カソードオフガス)を、燃料電池スタック12から排出する。
空気排出路90の下流には前記加湿器84が配設されており、このため、加湿器84は、エアポンプ78から供給された圧縮空気とカソードオフガスとの間で水分及び熱を交換する。さらに、空気排出路90において、加湿器84の下流側には排出側開閉弁(出口封止弁)82b及び背圧弁92が配設される。空気排出路90の下流には、パージ流路70の他端及び排水流路74の他端が接続されて合流しており、これにより希釈部を構成している。
背圧弁92は、前記カソード流路に供給される圧縮空気の圧力を制御するために設けられる圧力調整弁である。すなわち、カソード電極36の内圧は、背圧弁92によって調節される。
空気供給路80と空気排出路90とには、供給側開閉弁82aの上流側と排出側開閉弁82bの下流側及び背圧弁92の下流側とに位置して、バイパス流路94の両端が連通する。バイパス流路94には、前記バイパス流路94を流通する空気の流量を調整するBP流量調整弁96が配設される。
冷媒供給装置18は、燃料電池スタック12の冷媒入口48aに接続される冷媒供給路102を備え、前記冷媒供給路102の途上には、第1水ポンプ104(第1冷媒用ポンプ)が配置される。冷媒供給路102は、ラジエータ106に接続されるとともに、前記ラジエータ106には、冷媒出口48bに連通する冷媒排出路108が接続される。
冷媒排出路108及び冷媒供給路102により、燃料電池側冷媒循環流路としての第1冷媒循環路109が構成される。すなわち、冷媒供給路102は、ラジエータ106から燃料電池スタック12に向かう第1冷媒循環路109の復路であり、冷媒排出路108は、燃料電池スタック12からラジエータ106に向かう往路である。
ここで、冷媒供給路102にはサーモスタット弁110が設けられる。このサーモスタット弁110は、冷媒供給路102を流通する冷媒が高温であるときには自動的に開状態となり、一方、低温であるときには自動的に閉状態となる。このようなサーモスタット弁110の作動原理は、例えば、特開2014−232684号公報に記載されるように周知であり、従って、詳細な説明は省略する。
冷媒排出路108と冷媒供給路102の間には、ラジエータ106及びサーモスタット弁110をバイパスするバイパス路111が設けられる。すなわち、冷媒排出路108と冷媒供給路102は、バイパス路111を介して連通する。従って、サーモスタット弁110が閉状態にあるときには、冷媒排出路108を流通する冷媒は、バイパス路111を経由して冷媒供給路102に流通する。
サーモスタット弁110の下流側にはエキスパンションタンク112(気液分離器)が配設されるとともに、該エキスパンションタンク112との間で冷媒を移動させることが可能なリザーブタンク114(冷媒貯留器)が付設される。すなわち、必要に応じてエキスパンションタンク112からリザーブタンク114に冷媒が供給されるか、又は、リザーブタンク114からエキスパンションタンク112に冷媒が供給される。
以上のサーモスタット弁110及びエキスパンションタンク112は、ラジエータ106と第1水ポンプ104の間に介装される。また、第1水ポンプ104の下流側には、冷媒供給路102から分岐して冷媒排出路108に合流する支管115が設けられており、該支管115には、イオン交換器116が介装される。イオン交換器116は、冷媒中に含まれるイオンを除去することで、燃料電池スタック12の液絡を防止する。
冷媒排出路108には、該冷媒排出路108から分岐してカーエアコン120(空気調和機構)を経由し、さらに、該冷媒排出路108に合流する第2冷媒循環路121(空調機器側冷媒循環流路)が設けられる。第2冷媒循環路121は、冷媒排出路108からカーエアコン120に向かう往路122と、カーエアコン120から冷媒排出路108に向かう復路123とを有する。
この中の往路122には、三方弁124、第2水ポンプ126(第2冷媒用ポンプ)及びエアコンヒータ128が上流側からこの順序で介装される。往路122の、エアコンヒータ128よりも下流側は、カーエアコン120を構成するコンプレッサ130に接続されている。
カーエアコン120はダクトケーシング131を有し、該ダクトケーシング131内に、送風機132、エバポレータ134、図示しないエアミックスドア、及び前記コンプレッサ130が上流側からこの順序で設置されている。この中の送風機132は、モータの作用下に回転することで車内外の空気を吸入し、ダクトケーシング131内に送り込む機能を営む。
また、エバポレータ134は冷房運転時に蒸発器として機能し、送風機132から供給された空気を冷却する。一方、コンプレッサ130は冷媒を圧縮する。コンプレッサ130に供給される冷媒は、エアコンヒータ128が付勢されているときには加温されて温度が上昇している。
エアミックスドアは、例えば回動式のドアから構成され、制御部20からの指令に従って回動することで開度調整がなされる。これにより、コンプレッサ130に流入する空気と、コンプレッサ130を迂回する空気との流量比、すなわち、車室に供給される調和空気の温度が調整される。
コンプレッサ130から冷媒排出路108に向かう復路123には、前記三方弁124に向かうバイパス用分岐管140が設けられる。従って、往路122とコンプレッサ130は、三方弁124が操作されることにより、接続状態又は接続遮断状態に選択的に切り替えられる。
次に、本実施の形態に係る燃料電池システム10の制御方法につき、該燃料電池システム10の動作との関係で説明する。
このように構成される燃料電池システム10は、例えば、燃料電池電気自動車等の燃料電池車両(図示せず)に搭載される。以下においては、この場合を例示する。
燃料電池車両の運転が開始される際、イグニッションがONとされることに伴って燃料電池スタック12が起動される。このとき、制御部20は、燃料ガス供給装置14からアノード流路に水素ガスを供給するべく、インジェクタ54を開放する指令信号を発する。これにより、水素タンク50から水素ガス供給路51に供給された所定量の水素ガスが、インジェクタ54及びエゼクタ56を通過して燃料電池スタック12の水素ガス入口44aに供給される。
水素ガスは、さらに、水素ガス入口44aから水素ガス流路38に導入され、前記水素ガス流路38に沿って移動する。これにより、電解質膜・電極構造体26のアノード電極34に水素ガスが供給される。
その一方で、制御部20は、酸化剤ガス供給装置16から圧縮空気を供給するべく、エアポンプ78を付勢する指令信号を発する。これに伴い、エアポンプ78の回転作用下に大気が圧縮され、空気供給路80に圧縮空気として送気する。この圧縮空気は、加湿器84を通過する際に加湿された後、燃料電池スタック12の空気入口46aに供給される。圧縮空気は、空気入口46aから空気流路40に導入された後、前記空気流路40に沿って移動することによって電解質膜・電極構造体26のカソード電極36に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体26では、アノード電極34に供給される水素ガスと、カソード電極36に供給される圧縮空気中の酸素とが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。加湿器84にて圧縮空気に付与された湿分の一部は、カソード電極36から固体高分子電解質膜32に浸透し、アノード電極34に到達する。
アノード電極34に供給されて一部が消費された水素ガスは、アノードオフガスとして水素ガス出口44bから水素ガス排出路62に排出される。この際、アノードオフガスは、上記のようにしてアノード電極34に到達した湿分(水分)を同伴する。すなわち、気液分離器64に導入されるアノードオフガスは、水分を含んだ湿潤ガスである。
気液分離器64において、アノードオフガス中の水分の大部分が分離される。液分(水)は、ドレイン弁76が開放されることによって排水流路74から排出される。一方、水分が分離されたアノードオフガスは、若干残留したミストを含んだ状態で、水素ポンプ68の作用下に、水素ガス排出路62から水素循環流路66に導入される。アノードオフガスは、さらに、水素循環流路66からエゼクタ56に吸引され、インジェクタ54を通過した新たな水素ガスに合流して水素ガス供給路51からアノード流路に供給される。このように、アノードオフガスは燃料電池スタック12に循環供給される。
なお、水素ガス排出路62に排出されたアノードオフガスは、必要に応じて、パージ弁72の開放作用下に外部に排出(パージ)される。
同様に、カソード電極36に供給されて一部が消費された圧縮空気は、カソードオフガスとして空気出口46bから空気排出路90に排出される。カソードオフガスは、加湿器84を通って空気供給路80から供給される新たな圧縮空気を加湿した後、背圧弁92の設定圧力に調整されて希釈部に排出される。
以上のようにして燃料電池スタック12の運転が行われている間、冷媒供給装置18では、第1水ポンプ104の作用下に、冷媒供給路102から燃料電池スタック12の冷媒入口48aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷媒が供給される。冷媒は、冷媒流路42に沿って流動し、発電セル24を冷却した後、冷媒出口48bから冷媒排出路108に排出される。
燃料電池スタック12の起動直後では、燃料電池スタック12から導出された冷媒は低温であり、このためにサーモスタット弁110は閉止している。このとき、冷媒は、バイパス路111を通過して冷媒供給路102に移動し、さらに、エキスパンションタンク112、第1水ポンプ104を経由して冷媒入口48aから燃料電池スタック12内の冷媒流路42に戻される。
これに対し、燃料電池スタック12の温度が十分に上昇して冷媒が十分に高温となると、サーモスタット弁110が開状態に切り替わる。従って、冷媒はラジエータ106に導入されて冷却され、その後、サーモスタット弁110、エキスパンションタンク112、第1水ポンプ104を経由して冷媒入口48aから燃料電池スタック12内の冷媒流路42に戻される。以上のようにして、冷媒が第1冷媒循環路109を循環流通する。すなわち、燃料電池スタック12に冷媒が循環供給される。
三方弁124が往路122を第2水ポンプ126に接続する方向に動作されるとともに第2水ポンプ126が付勢されたとき、冷媒排出路108を流通する冷媒の一部は、第2水ポンプ126に吸引されることで第2冷媒循環路121を構成する往路122に分配される。往路122に分配された冷媒は、第2水ポンプ126の作用下に、エアコンヒータ128を介してコンプレッサ130に圧送される。
その一方で、制御部20の制御作用下に付勢されたモータによって送風機132が回転する。これにより、ダクトケーシング131内に空気が供給される。制御部20は、さらに、エアミックスドアの開度を調整して、コンプレッサ130に接触する空気の量を調節する。この際、コンプレッサ130内を流通する冷媒と、該コンプレッサ130に接触する空気との間で熱伝達が行われる。すなわち、冷媒の熱が空気に奪取される。
その結果、空気が加温されるとともに冷媒が冷却される。加温された空気は、燃料電池車両の室内に暖房用熱源として供給される。一方、冷却された冷媒は、三方弁124が復路123と冷媒排出路108を連通する状態となっているため、復路123を介して冷媒排出路108に戻り、以降はラジエータ106側に流通する。
往路122には、冷媒排出路108から新たな冷媒が流入する。従って、第2冷媒循環路121に冷媒が循環流通する。すなわち、カーエアコン120に冷媒が循環供給される。
エキスパンションタンク112は、以上のようにして冷媒が第1冷媒循環路109を流通する最中、冷媒を一時的に貯留する。この貯留の際、冷媒が気相と液相に分離する。この中の気相は、エキスパンションタンク112に設けられた圧力開放弁を介してエキスパンションタンク112外に放出される。この放出分の低減量を補うべく、リザーブタンク114に貯留された冷媒の中から所定量がエキスパンションタンク112に供給される。
また、冷媒は、温度の上昇又は下降に伴って体積が変化する。例えば、温度が上昇して冷媒が膨張したときには、エキスパンションタンク112からリザーブタンク114に冷媒が移される。逆に、冷媒が収縮したときには、リザーブタンク114からエキスパンションタンク112に冷媒が補給される。
エキスパンションタンク112の気液分離能力を超える量で該エキスパンションタンク112に冷媒が供給された場合、冷媒にエアが残留した状態となると想定される。このような状況下では、第1水ポンプ104が空転を起こして冷媒の圧送能力が低下し、その結果として冷却能力が低下する可能性がある。そこで、本実施の形態では、冷媒がエアを噛み込んでいると認識されたときには、エアを除去する制御が行われる。このため、先ず、気泡判定工程が実施される。
冷媒がエアを噛み込んでいるか否か、換言すれば、冷媒に気泡が混入しているか否かは、例えば、第1水ポンプ104の回転数に基づいて判定することができる。すなわち、第1水ポンプ104の回転数は、冷媒に混入した気泡が多くなるにつれて上昇する。従って、制御部20は、第1水ポンプ104の回転数が所定回転数以上であるとき、「所定量以上の気泡が冷媒に混入している」と認識する。
又は、リザーブタンク114の液面位置に基づいて判定するようにしてもよい。リザーブタンク114の液面が低下するにつれ、冷媒に気泡が混入する傾向があるからである。すなわち、リザーブタンク114の液面位置が所定の下限閾値以下であるときに、制御部20に「所定量以上の気泡が冷媒に混入している」と認識させることも可能である。
勿論、両者を併用してもよい。すなわち、第1水ポンプ104の回転数が所定回転数以上であるとき、又は、リザーブタンク114の液面位置が所定の下限閾値以下であるときのいずれかが先に到来したときに、制御部20に「所定量以上の気泡が冷媒に混入している」と認識させるようにすることもできる。
制御部20が「所定量以上の気泡が冷媒に混入している」と認識したときには、該制御部20は、三方弁124が、往路122とコンプレッサ130とを接続する方向に作動しているか、又は、往路122とコンプレッサ130との接続を遮断する方向に作動しているかのいずれであるかを判定する(状態判定工程)。
例えば、気泡判定工程が行われる前にユーザがカーエアコン120の使用を開始しているときには、三方弁124は、往路122とコンプレッサ130とを接続する方向に作動している。すなわち、往路122とコンプレッサ130は接続状態にある。このため、冷媒排出路108から往路122に流入した冷媒は、コンプレッサ130に向かう。
この場合、制御部20は、「第2冷媒循環路121に流通する冷媒にも気泡が混入している」と認識する。制御部20がこのように判定し、且つ燃料電池スタック12が予め設定された所定温度以上であるときには、気泡が除去されている間にユーザがカーエアコン120の使用を停止した場合であっても、図2に示すように三方弁124が作動することはない。すなわち、往路122とコンプレッサ130との接続が遮断されることはなく、接続状態が保たれる。なお、図2においては、三方弁の状態を、往路122とコンプレッサ130とが接続状態にあるときを「開弁」、接続遮断状態にあるときを「閉弁」と表している。
その一方で、図3に示すように、第1水ポンプ104の回転数が前記所定回転数以下に低減される。その結果、エキスパンションタンク112に供給される冷媒が、該エキスパンションタンク112の気液分離能力に見合った量となる。すなわち、冷媒に含まれる気相が液相から分離される。これにより、図3及び図4に示すように、冷媒に混入した気泡の除去が開始される。往路122とコンプレッサ130とが未だ接続であるため、第1冷媒循環路109及び第2冷媒循環路121の双方の冷媒から気泡が除去される。なお、図3における「混入気泡量」は第1冷媒循環路109での値であり、その他の図面でも同様である。
第1水ポンプ104の回転数が低減して所定時間が経過すると、制御部20は、気泡が十分に排出されてその量が許容範囲内となったと判定する。この判定に基づき、制御部20は、三方弁124を、往路122とコンプレッサ130の接続を遮断する方向に作動させる。
これにより、第2冷媒循環路121内には、気泡の量が許容範囲内である冷媒が封入される。従って、燃料電池車両の運転を停止し、所定時間が経過した後に該燃料電池車両を再運転するときに第2水ポンプ126が気泡を検知してエラー停止となることが回避される。
以上の気泡除去制御は、燃料電池車両ないし燃料電池システム10を停止する最中に行うこともできる。すなわち、燃料電池車両の運転時に「燃料電池システム10の運転停止」の指令がなされたとき、上記に従って制御部20が「冷媒にエアが噛み込んでいる」と判定した場合、運転停止処理を行う間に気泡が除去される。
このように、三方弁124によって往路122とコンプレッサ130とを接続状態又は接続遮断状態に切り替えることにより、第1冷媒循環路109及び第2冷媒循環路121の双方の冷媒から気泡を除去するとともに、気泡が許容範囲内まで低減した冷媒を第2冷媒循環路121内に封入することが可能となる。このため、次回の燃料電池車両の運転開始時に第2水ポンプ126が正常に動作するので、第2冷媒循環路121内に冷媒を流通させることができる。
また、1個のエキスパンションタンク112を設けるのみで、第1冷媒循環路109内及び第2冷媒循環路121内の冷媒から気泡を除去することができる。従って、燃料電池システム10が大型化することを回避することができる。このため、燃料電池車両における配置レイアウトの自由度が向上する。
上記の気泡除去制御は、状態判定工程の後に燃料電池スタック12が所定の温度以上に保たれているときに実施される。すなわち、燃料電池スタック12が所定の温度以上であるときには、状態判定工程の後、例えば、ユーザがカーエアコン120の使用を停止した場合であっても、三方弁124が、往路122とコンプレッサ130との接続を遮断する方向に作動することはない。
これに対し、気泡判定工程で冷媒中に所定量以上の気泡が混入していると判定された場合であっても、その後に燃料電池スタック12が所定の温度を下回るに至ったときには、往路122とコンプレッサ130との接続を遮断することが好ましい。これにより、燃料電池スタック12の温度がそれ以上に低下することを回避することができるからである。
すなわち、例えば、状態判定工程の後であっても、燃料電池スタック12が予め設定された所定温度を下回ったときには、三方弁124を、往路122とコンプレッサ130の接続を遮断する方向に操作する指令を発することが好ましい。この指令が、制御部20によってなされることは勿論である。
この操作が実行された後、燃料電池スタック12が前記所定温度以上となったときには、制御部20の制御作用下に三方弁124を操作し、往路122とコンプレッサ130とを接続するようにしてもよい。
以上において、三方弁124を、往路122とコンプレッサ130の接続を遮断する方向に操作する指令を実行するタイミングは、燃料電池システム10の状況に応じて任意に設定可能である。例えば、この指令が制御部20から発された直後に三方弁124を操作してもよい。また、上記に従って気泡の除去動作がなされているときには、該除去動作が終了してから三方弁124を操作するようにしてもよい。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、往路122とコンプレッサ130が接続遮断状態にあるときには、制御部20に「第2冷媒循環路121内の冷媒に気泡の混入はない」と判定させるようにしてもよい。すなわち、この場合、制御部20は、図5〜図7に示すように、気泡判定工程で冷媒に気泡が混入していると判定された場合、往路122とコンプレッサ130が接続状態にあるときのみ、「第2冷媒循環路121内の冷媒に気泡が混入している」と判定する。
10…燃料電池システム 12…燃料電池スタック
14…燃料ガス供給装置 16…酸化剤ガス供給装置
18…冷媒供給装置 20…制御部
24…発電セル 26…電解質膜・電極構造体
28、30…セパレータ 32…固体高分子電解質膜
34…アノード電極 36…カソード電極
38…水素ガス流路 40…空気流路
50…水素タンク 51…水素ガス供給路
54…インジェクタ 56…エゼクタ
62…水素ガス排出路 66…水素循環流路
68…水素ポンプ 78…エアポンプ
80…空気供給路 84…加湿器
86…バイパス供給路 90…空気排出路
92…背圧弁 94…バイパス流路
96…BP流量調整弁 102…冷媒供給路
104…第1水ポンプ 106…ラジエータ
108…冷媒排出路 109…第1冷媒循環路
112…エキスパンションタンク 114…リザーブタンク
120…カーエアコン 121…第2冷媒循環路
122…往路 123…復路
124…三方弁 126…第2水ポンプ
130…コンプレッサ 132…送風機
134…エバポレータ 140…バイパス用分岐管

Claims (7)

  1. 燃料ガス供給流路を介してアノード電極に供給される燃料ガスと、酸化剤ガス供給流路を介してカソード電極に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に設けられた冷媒流路に冷媒を循環供給する燃料電池側冷媒循環流路と、
    前記燃料電池側冷媒循環流路に配設され、空気との熱交換によって前記冷媒を冷却する熱交換器と、
    前記燃料電池側冷媒循環流路の、前記熱交換器の下流側に設けられて前記冷媒を気相と液相に分離する気液分離器と、
    前記燃料電池側冷媒循環流路に設けられた第1冷媒用ポンプと、
    前記燃料電池とともに前記冷媒を共用する空気調和機構と、
    前記燃料電池側冷媒循環流路から分岐し、前記空気調和機構を経由して前記燃料電池側冷媒循環流路に戻るとともに、前記空気調和機構に前記冷媒を循環供給する空調機器側冷媒循環流路と、
    前記空調機器側冷媒循環流路に設けられた第2冷媒用ポンプと、
    前記空調機器側冷媒循環流路と前記空気調和機構とを選択的に接続又は接続遮断する三方弁と、
    を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    前記空調機器側冷媒循環流路を流通する前記冷媒中に所定量以上の気泡が混入しているか否かを判定する気泡判定工程と、
    前記気泡判定工程で前記冷媒中に所定量以上の気泡が混入していると判定されたときに、前記空調機器側冷媒循環流路と前記空気調和機構とが接続状態又は接続遮断状態のいずれであるかを判定する状態判定工程と、
    を有し、
    前記状態判定工程で前記空調機器側冷媒循環流路と前記空気調和機構とが接続状態であると判定された場合であって且つ前記燃料電池が予め設定された所定温度以上であるとき、前記三方弁を操作して接続遮断状態とする指令がなされても、接続を維持することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  2. 請求項1記載の制御方法において、前記気泡判定工程で、前記第1冷媒用ポンプが所定回転数以上の場合に、所定量以上の気泡が混入していると判定することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  3. 請求項1又は2記載の制御方法において、前記燃料電池システムは、前記燃料電池側冷媒循環流路に配設されて前記冷媒の量を調整するための冷媒貯留器をさらに有し、
    前記気泡判定工程で、前記冷媒貯留器の液面位置が所定の下限閾値以下の場合に、所定量以上の気泡が混入していると判定することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の制御方法において、前記第1冷媒用ポンプが所定回転数以下である状態が所定時間継続した場合に気泡が除去されたと判定することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の制御方法において、前記空気調和機構が停止された場合に前記空調機器側冷媒循環流路と前記空気調和機構とを接続遮断状態とする指令がなされることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の制御方法において、前記気泡判定工程で前記冷媒中に所定量以上の気泡が混入していると判定された後に前記燃料電池が予め設定された所定温度を下回ったときには、前記三方弁を操作して前記空調機器側冷媒循環流路と前記空気調和機構とを接続遮断状態とする指令がなされることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  7. 請求項5又は6記載の制御方法において、前記接続遮断状態とする指令がなされたときに気泡の除去動作を行っている最中である場合、除去動作が終了した後に前記三方弁を操作して前記接続遮断状態とすることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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