JP2008107539A - カラーフィルタの修正方法及びカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1)修正インキ壺27に超音波を照射し修正インキ中の顔料の分散を促進させる工程、2)修正インキ壺に塗布針を挿入して修正インキを付着させ、修正口内に修正口の中に収まる大きさの塗布膜46を設ける工程、3)塗布膜に超音波振動を与え修正口内に延展させる工程、4)塗布膜の延展及び色度を観察する工程、5)色度が着色画素の色度となるまで、上記工程を繰り返す工程、6)塗布膜を硬化して修正膜45にする工程を具備すること。
【選択図】図13
Description
この表示装置に用いるカラーフィルタは、多くの場合、カラーフィルタは画素として形成されて使用される。この表示装置に用いるカラーフィルタの画素を形成する方法としては、フォトリソグラフィ法が広く用いられている。
図5、及び図6に示すように、液晶表示装置に用いるカラーフィルタは、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図5、及び図6はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
ブラックマトリックス(41)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(42)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、透明導電膜(43)は、透明な電極として設けられたものである。
いる。また、透明導電膜(43)の形成は、ブラックマトリックス、着色画素が形成されたガラス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
すなわち、一例として示す液晶表示装置に用いるカラーフィルタにおいては、透明導電膜を除きフォトリソグラフィ法によって画素(パターン)として形成されている。
白欠陥は、例えば、ガラス基板表面のフォトレジストの弾き、フォトレジスト中の気泡、画素上の異物の脱落に伴う膜剥がれなどにより生じる画素の欠落部、すなわち、ピンホールである。ピンホールのあるカラーフィルタが液晶表示装置に組み込まれると、白点として光って観視されるので表示品質を損ねる。
従って、ブラックマトリックス(41)或いは着色画素(42)を形成する際に発生した白欠陥や黒欠陥などの画素(パターン)欠陥に対しては修正が施される。
ピンホールのように、着色画素の一部が欠落した欠陥に対しては、塗布針の先端部に修正インキを付着させて、その修正インキをピンホールに転移させて修正する方法、ディスペンサーによって修正インキを滴下する方法、インクジェットにより修正インキを吐出させる方法、ピンホールにフィルムを転写させる方法などが提案されている。
この際、修正インキの硬化には、修正インキの組成に準じ、例えば、UV照射によるUV硬化、或いは加熱処理による熱硬化が用いられる。熱硬化としては、これまでにIR(赤外)スポットヒータ、CO2 レーザー、半導体レーザー、熱風ヒータ、ホットプレート、オーブンなど、様々な熱硬化の方法が実施されていた。
図1及び図2に示す修正装置は、上記レーザーカット枠(修正口)内に修正インキを塗布し、塗布した修正インキを硬化させて修正インキ被膜を形成する修正装置である。
この修正装置は、修正インキとして熱硬化型の修正インキを用い、熱源としてIR(赤外)スポットヒータ(図示せず)を用いた例である。
このX軸方向及びY軸方向への自在な移動によって、Y軸トロッコ(14)の側面に設けられた顕微鏡(15)、塗布機構(16)、及びCCDカメラ(19)の各々を、定盤(10)上の任意のXY座標位置へ移動させることが出来るようになっている。
続いて、この修正インキの塗布膜をCCDカメラ(19)で観察し、図示せぬIR(赤外)スポットヒータを用いてIR(赤外)照射を行い、修正インキを硬化させ、修正インキ被膜を形成するといった手順となる。
図4(a)、(b)に示すように、このような塗布針を用いた欠陥部の修正方法では、修正を施した修正口(S1)の周囲、すなわち、修正を施す必要のない正常な着色画素(42)上にも修正インキが被着されてしまい、修正口(S1)の周囲には修正膜(45)の重なった部分(44)が形成されてしまう。
そして、修正膜の重なった部分(44)の大きさ(g)が大きくなって色ムラとして観視されてしまうことを回避するために、修正の対象とする白欠陥(D1)の大きさ(c)を規制することになる。
図7(a)、(b)に示すように、この黒欠陥(E1)は、図7中、X方向に細長い形状であり、この細長い黒欠陥(E1)に対し、レーザー照射がX方向に隣接して3回行われて、3回の照射によって一体となった形状の修正口(S2)が形成されている。また、修正インキは修正口(S2)に対応して、X方向に隣接して3回の塗布が行われ修正膜(45)が形成されている例である。
図8(a)は、修正インキが修正口(S1)の中に塗布された直後の塗布膜(46)を表したものである。図8(b)は、修正インキが修正口(S1)内の全体に延展した状態を表したものである。
しかしながら、修正口(S1)の中に収まる大きさの修正インキの塗布膜(46)を設け、この塗布膜の流動性による延展によって修正膜を形成する際には、塗布された修正インキが良好に延展するような粘度であることが必要となる。
このため、修正インキが貯えられた修正インキ壺に塗布針を挿入し、修正インキを付着させる操作を繰り返していると、修正インキの塗布膜の色度が次第に変化してくるといった問題がある。
1)前記修正インキが充填されている修正インキ壺に超音波を照射して修正インキ壺内の修正インキに超音波振動を与え、修正インキ中の顔料粒子の分散を促進させる工程、
2)上記分散が促進された修正インキが充填されている修正インキ壺に塗布針の先端部を
挿入して該先端部に修正インキを付着させ、該修正インキを前記レーザーカット枠(修正口)内に転移、塗布し、レーザーカット枠(修正口)の中に収まる大きさの修正インキの塗布膜を設ける工程、
3)該塗布膜に超音波を照射して超音波振動を与え、塗布膜をレーザーカット枠(修正口)内に延展させる工程、
4)CCDカメラで塗布膜の延展及び色度を観察する工程、
5)該色度が、予め設定した色度、或いは着色画素の色度と等しくなるまで、上記1)、2)、3)、4)の工程を繰り返す工程、
6)上記予め設定した色度、或いは着色画素の色度と等しくなった塗布膜を硬化して修正膜を形成する工程、
を少なくとも具備することを特徴とするカラーフィルタの修正方法である。
図9は、本発明によるカラーフィルタの修正方法において用いられる修正装置の一実施例の概略を示す平面図である。また、図10は、図9中、白太矢印で示す方向からの塗布機
構などの部分を示す側面図である。
図9及び図10に示す修正装置は、レーザーカット枠(修正口)内に修正インキの塗布膜を設け、この塗布膜を硬化させて修正膜に形成する修正装置である。
この修正装置は、修正インキとして熱硬化型の修正インキを用い、熱源としてIR(赤外)スポットヒータ(図示せず)を用いた例である。
このX軸方向及びY軸方向への自在な移動によって、Y軸トロッコ(14)の側面に設けられた顕微鏡(15)、塗布機構(16)、超音波発振器(30)、及びCCDカメラ(19)の各々を、定盤(10)上の任意のXY座標位置へ移動させることが出来るようになっている。
図11に矢印で示すように、超音波発振器(30)は待機位置から、図11中、下方(Z1 軸)及び左方(Y1 軸)へ移動し、振動子(31)を修正インキ壺(27)に接近させた状態で超音波を修正インキ壺(27)に照射するようになっている。
図12に矢印で示すように、超音波発振器(30)は待機位置から、図12中、下方(Z1 軸)へ移動し、振動子(31)を塗布膜(46)の上方で塗布膜(46)に接近させた状態で超音波を塗布膜(46)に照射するようになっている。
次に、修正インキが充填されている修正インキ壺に超音波を照射して修正インキ壺内の修正インキに超音波振動を与え、修正インキ中の顔料粒子の分散を促進させる。これにより、修正インキ中の顔料粒子が核となって修正インキ中に凝集体が生じ粘度が次第に高くなることを防止する。
好適な粘度に調製された修正インキを用いた場合、具体的には、例えば、塗布針の径が50μm〜70μmにおいて、80μm〜100μm程度の径を有する塗布膜を安定して設けることができる。
具体的には、例えば、出力0.1〜10Wの超音波発振器を用い、開口径5mmの振動子を塗布膜から5mmの距離を保ち(図12、(L)参照)、1〜10秒間の照射にて塗布膜はレーザーカット枠(修正口)内に均一に延展されたものとなる。
図13(a)、(b)に示すように、修正口(S1)の中に収まる大きさの修正インキの塗布膜(46)を修正口(S1)内に塗布し、この塗布膜を超音波振動によって延展させることにより、前記修正膜(45)の重なった部分(44)の発生は解消されたものとなる。
そして、観察した色度が、予め設定した色度、或いは着色画素の色度と等しくなるまで、上記塗布及び照射を繰り返し、予め設定した色度、或いは着色画素の色度と等しくなった時点で、塗布膜を硬化して修正膜に形成する。
熱硬化型インキでは、顔料分散や、粘度の調整が比較的容易であるため、修正インキとしては、熱硬化型インキであることが好ましい。
符号(B)に対応した塗布膜上に、修正インキの塗布及び超音波の照射を繰り返し行うと、やがては符号(A)で示す分光反射率曲線を有する塗布膜となるのであり、符号(A)の分光反射率曲線として許容される曲線に到達した時点で修正インキの塗布及び超音波の照射は終了する。
11・・・X軸レール
12・・・X軸トロッコ
13・・・ガントリ(構台)
14・・・Y軸トロッコ
15・・・顕微鏡
16・・・塗布機構
17・・・修正インキ壺部
18・・・塗布針部
19・・・CCDカメラ
20・・・カラーフィルタ
27・・・修正インキ壺
30・・・超音波発振器
31・・・振動子
40・・・ガラス基板
41・・・ブラックマトリックス
42・・・着色画素
43・・・透明導電膜
44・・・修正膜の重なった部分
44’・・・修正膜と修正膜の重なった部分
45・・・修正膜
46・・・塗布膜
A・・・着色画素の分光反射率曲線
B・・・塗布膜の分光反射率曲線
D1・・・白欠陥
E1・・・黒欠陥
L・・・振動子と塗布膜との間の距離
S1、S2・・・レーザーカット枠(修正口)
Claims (4)
- カラーフィルタの欠陥部にレーザーカット枠(修正口)を設け、該レーザーカット枠(修正口)に塗布針を用いて修正インキの塗布膜を設け、該塗布膜を硬化して修正膜を形成するカラーフィルタの修正方法において、
1)前記修正インキが充填されている修正インキ壺に超音波を照射して修正インキ壺内の修正インキに超音波振動を与え、修正インキ中の顔料粒子の分散を促進させる工程、
2)上記分散が促進された修正インキが充填されている修正インキ壺に塗布針の先端部を挿入して該先端部に修正インキを付着させ、該修正インキを前記レーザーカット枠(修正口)内に転移、塗布し、レーザーカット枠(修正口)の中に収まる大きさの修正インキの塗布膜を設ける工程、
3)該塗布膜に超音波を照射して超音波振動を与え、塗布膜をレーザーカット枠(修正口)内に延展させる工程、
4)CCDカメラで塗布膜の延展及び色度を観察する工程、
5)該色度が、予め設定した色度、或いは着色画素の色度と等しくなるまで、上記1)、2)、3)、4)の工程を繰り返す工程、
6)上記予め設定した色度、或いは着色画素の色度と等しくなった塗布膜を硬化して修正膜を形成する工程、
を少なくとも具備することを特徴とするカラーフィルタの修正方法。 - 前記塗布膜に照射する超音波の周波数が、20kHz〜40kHzであることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの修正方法。
- 前記修正インキが、顔料を分散させた熱硬化型の修正インキであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカラーフィルタの修正方法。
- 請求項1、請求項2、又は請求項3記載のカラーフィルタの修正方法を用いて欠陥を修正したことを特徴とするカラーフィルタ。
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