JP2008089624A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂製遮光部1が形成された基材上の、前記樹脂製遮光部1により区画された画素領域sに着色層形成用塗工液をインクジェット法により塗布し、着色層3を形成する着色層3形成工程と、前記各画素領域Sに形成された前記着色層3に欠陥が存在するか否かを検査する着色層検査工程と、前記着色層検査工程により欠陥が検出された欠陥画素領域aの前記着色層3すべてを除去する着色層除去工程と、前記欠陥画素領域a周辺の前記樹脂製遮光部1にフッ素化合物を導入ガスとして大気圧プラズマを照射するプラズマ照射工程と、前記欠陥画素領域aに修正着色層4形成用塗工液を塗布し、修正着色層4を形成する修正着色層形成工程とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
なお、本発明に関する先行文献は発見されていない。
まず、本発明のカラーフィルタの製造方法の着色層形成工程について説明する。本発明の着色層形成工程は、樹脂製遮光部が形成された基材上の、上記樹脂製遮光部により区画された画素領域に着色層形成用塗工液をインクジェット法により塗布し、着色層を形成する工程であり、例えば複数色の着色層形成用塗工液をそれぞれ目的とする画素領域にインクジェットノズルによって塗布した後、硬化させて着色層を形成する工程とすることができる。本工程により形成される着色層は、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色とされるが、4色以上であってもよい。また本工程により形成される着色層の配列は、例えばストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、画素領域の面積は任意に設定することができる。また本工程により形成される着色層の膜厚としては、目的とするカラーフィルタの種類等により、適宜選択されるものであるが、通常1.3μm〜2.0μm程度とされることが好ましい。
次に、本発明における着色層検査工程について説明する。本発明における着色層検査工程は、上記各画素領域に形成された上記着色層に欠陥が存在するか否かを検査する工程である。上記着色層を検査する方法としては、例えば各画素領域に形成された着色層の色度や輝度を測定する方法や、CCDカメラにより上記着色層を撮像し、これを予め準備された基準パターンと比較することによって欠陥を識別する方法、CCDカメラにより上記着色層を撮像し、入力された信号と、パターン間隔分を遅延した信号とを比較することにより規則的なパターン以外のデータを欠陥として検出する方法等が挙げられる。
次に、本発明における着色層除去工程について説明する。本発明における着色層除去工程は、上記着色層検査工程により欠陥が検出された欠陥画素領域の上記着色層すべてを除去する工程である。本工程により着色層が除去されることにより、欠陥画素領域には基材が露出することとなる。なお、本工程においては、上記着色層だけでなく、その周囲に形成された樹脂製遮光部の一部を、着色層と一緒に除去してもよい。
次に、本工程におけるプラズマ照射工程について説明する。本工程は、上記欠陥画素領域周辺の上記樹脂製遮光部にフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマを照射する工程である。
次に、本発明の修正着色層形成工程について説明する。本発明の修正着色層形成工程は、上記欠陥画素領域に修正着色層形成用塗工液を塗布し、修正着色層を形成する工程である。
本発明においては、上記各工程以外にも適宜他の工程を有していてもよい。例えば上記着色層形成工程前に基材上に樹脂製遮光部を形成する工程を有していてもよく、また上述したように、例えば上記着色層除去工程とプラズマ照射工程との間に、欠陥画素領域を洗浄する洗浄工程を有していてもよい。本発明においては特に上記洗浄工程を有していることが好ましい。以下、本発明における洗浄工程について説明する。
本発明における洗浄工程は、上記着色層除去工程とプラズマ照射工程との間に行われる工程であり、欠陥画素領域を洗浄する工程である。本発明においては、上記欠陥画素領域に付着した残渣等を除去することが可能な方法であれば、その方法は特に限定されるものではないが、特に欠陥画素領域の液体との接触角を低下させることが可能な方法であることが好ましい。これにより、修正着色層形成工程において、欠陥画素領域に修正着色層形成用塗工液よりを均一に塗布することが可能となるからである。
〈樹脂製遮光部形成工程〉
基材として、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基材を定法にしたがって洗浄した後、基材の片側全面に下記の組成を有する樹脂製遮光部形成用塗工液を塗布し、乾燥後ホットプレート上で90℃に加熱(プリベーク)した。その後、所定のフォトマスクと樹脂製遮光部形成用塗工液とのギャップが150μmとなるようにフォトマスクを配置し、50mJ/cm2の露光量で露光した。その後、2.5kgfの現像圧で現像した後、焼成して樹脂製遮光部を形成した。
・カーボンブラック 61重量部
・感光性樹脂組成物 39重量部
・メトキシブチルアセテート 300重量部
上記感光性樹脂組成物は、下記組成を有するものである。以下の実施例について用いられる感光性樹脂組成物についても、同様である。
・アクリル樹脂 32重量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 42重量部
・エピコート180S70(三菱油化シェル(株)社製) 18重量部
・Irg.907(チバスペシャリティケミカルズ(株)社製) 8重量部
次に、インクジェット装置を用いて、顔料5重量部、溶剤20重量部、重合開始剤5重量部、UV硬化樹脂70重量部を含むRGB各色のUV硬化型多官能アクリレートモノマーインク(着色層形成用塗工液)を、上記開口部に付着させ着色し、これにUV処理を行い硬化させてカラーフィルタとした。ここで、赤色、緑色、および青色の各インクについて、溶剤としてはポリエチレングリコールモノメチルエチルアセテート、重合開始剤としてはイルガキュア369(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、UV硬化樹脂としてはDPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を用いた。また、顔料としては、赤色インクについてはC. I. Pigment Red 177、緑色インクについてはC. I. Pigment Green 36、青色インクについてはC. I. Pigment Blue 15 + C. I. Pigment Violet 23をそれぞれ用いた。
上記カラーフィルタを、ハロゲンランプ光を照射し、その反射光もしくは透過光をCCDライセンサにて受光した後、その受光した結果を画像処理して欠陥部を検出する装置により検査したところ、着色層に欠陥が生じている欠陥画素領域が検出された。なお、上記装置には、上記欠陥画素領域を検出する欠陥画素領域観察部、後述するように欠陥画素領域を除去するレーザ、および後述する欠陥修正用針が搭載されている。
上記検査により検出された欠陥画素領域の着色層すべてを上記装置に搭載されているYAGレーザ(第2高調波)を用いてスリット径□50μmにて3パルス照射し、除去した。
上記欠陥画素領域周辺の遮光部に、大気圧中で基板電極間距離1mm、CF4/N2=1/2のガス組成比でプラズマ照射を行った。
次に、先端に上記着色層形成用塗工液と同様の修正着色層形成用塗工液を付着させた上記欠陥修正用針を、上記欠陥画素領域に接触させ、その後欠陥画素領域から引き離すことにより、修正着色層形成用塗工液を塗布した。この工程を2回繰り返すことにより、上記欠陥画素領域全てに修正着色層形成用塗工液を塗布した。その後、この修正着色層形成用塗工液を50mJ/cm2の露光量で露光し、焼成することにより、修正着色層を形成した。
上記欠陥画素領域の周囲の遮光部が撥液性とされていることから、上記修正着色層形成用塗工液が欠陥画素領域からはみ出すこと等がなく、高精細に修正着色層を形成することができた。
下記の洗浄工程を修正着色層形成工程前に行った以外は、実施例1と同様にカラーフィルタを作製し、欠陥画素領域の修正を行い、欠陥のない高品質なカラーフィルタを作製した。
〈洗浄工程〉
上記欠陥画素領域、およびその周辺の樹脂製遮光部に、大気圧中で基板電極間距離1mm、N2:O2=97:3のガス組成比でプラズマ照射を行った。
3 …着色層
4 …修正着色層
a …欠陥画素領域
s …画素領域
Claims (2)
- 樹脂製遮光部が形成された基材上の、前記樹脂製遮光部により区画された画素領域に着色層形成用塗工液をインクジェット法により塗布し、着色層を形成する着色層形成工程と、
前記各画素領域に形成された前記着色層に欠陥が存在するか否かを検査する着色層検査工程と、
前記着色層検査工程により欠陥が検出された欠陥画素領域の前記着色層すべてを除去する着色層除去工程と、
前記欠陥画素領域周辺の前記樹脂製遮光部にフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマを照射するプラズマ照射工程と、
前記欠陥画素領域に修正着色層形成用塗工液を塗布し、修正着色層を形成する修正着色層形成工程と
を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記着色層除去工程と前記プラズマ照射工程との間に、前記欠陥画素領域を洗浄する洗浄工程を有することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
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