JP2006098760A - カラーフィルタ基板、液晶表示装置、カラーフィルタ基板の製造方法、及び、液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ブラックマトリクス、無機物含有膜及び着色層を必須部材として基板上に備えるカラーフィルタ基板であって、上記カラーフィルタ基板は、2色以上の着色層材料からなる混色材が、ブラックマトリクスの少なくとも内周側に形成された部分を有するカラーフィルタ基板である。
【選択図】 図1
Description
従来のCF基板の不良絵素の修正方法としては、フィルタエレメント(着色層)の色抜け又は色ムラ等の障害部に対して所定の色の着色剤を吐出して修正する方法等が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、不良絵素の欠陥部分を除去する方法として、エキシマレーザビーム等のレーザ光を照射する方法等が提案されている(例えば、特許文献2〜5参照。)。なお、不良絵素の欠陥部分を除去する方法を用いる場合には、通常では、欠陥部分を除去した後、除去部に着色剤を充填して不良絵素を修正することとなる。
また、上記無機物含有膜とは、CF基板が完成した状態での濡れ性パターン膜に対応するものであるが、濡れ性パターン膜以外のものであってもよく、広く無機化合物を含有する膜全般を表すものである。なお、上記濡れ性パターン膜とは、光照射等により濡れ性(液体との接触角)が変化する材料からなり、かつ親液性領域と撥液性領域とがパターン状に形成された層のことである。無機物含有膜が濡れ性パターン膜以外の場合であっても、チタン、シリカ等の無機材料を含有することで、フッ素プラズマ処理や紫外光(UV)照射等により撥液性を充分に向上させることができないことから、混色材に撥液性を付与して混色防止壁の一部として活用する形態は、混色不良絵素の修正において有効な手法となり得る。また、無機物含有膜は、無機化合物を含有していれば主に有機化合物からなるものであってもよく、例えば、バインダを含有することが好ましい。バインダとしては特に限定されないが、例えば、フルオロアルキル基を有するオルガノポリシロキサン等が好適に用いられる。
そして、上記混色材は、着色層を構成する材料(着色層材料)を2色以上含むものであり、当該着色層材料の色同士が減法混色したものであれば特に限定されず、着色層材料同士が混合して1つの層に含有される単層構造であってもよいし、着色層材料同士が複数の層に分離して含有される多層構造であってもよいが、中でも、2色以上の着色層材料が混合した形態であることが好ましく、2色以上の着色層材料が略均一に混合した形態であることがより好ましい。また、混色材は、2色以上の着色層材料を略等量ずつ含むことが好ましい。更に、混色材は、無機物含有膜上に形成されたものであることが好ましい。混色材の材質としては特に限定されないが、無機化合物を含有しない有機材料からなることが好ましい。但し、混合材中に無機材料が含まれている場合であっても、表面が有機材料で覆われていればよく、フッ素プラズマ処理等により撥水性を発現させることができる。加えて、混色材は、液晶表示パネルに搭載された際にセル厚不良を起こさないように厚さ(高さ)が調整されていることが好ましい。すなわち、隣接する着色層同士を隔てるようにブラックマトリクスの上側に形成された混色材は、インクジェット方式等による再着色工程において混色材を混色防止壁の一部として効果的に活用することができるが、パネル化する以前に少なくともセル厚不良を起こさないと想定される程度に研磨されることが好ましい。
なお、混色材が形成されていない絵素の着色層は、無機物含有膜の表面上に設けられたものであることが好ましい。
また、このような形態においては、親液性領域の無機物含有膜上に着色層が設けられることが好ましい。
図1(a)〜(d)は、濡れ性パターン膜を利用して作製された着色層を備えるカラーフィルタ(CF)基板の製造工程において発生した混色欠陥を修正する工程フローの一例を示す断面模式図である。
濡れ性パターン膜(無機物含有膜)3を有し、濡れ性パターン親液性領域3aに着色層が形成されたCF基板は、通常、図3に示すような絵素パターンを有する。しかしながら、何らかの原因による撥液性の低下、異物の影響、インクジェット方式における着弾誤差、サテライトの発生等により、その製造工程において、図1(a)に示すような混色欠陥が起こる場合がある。なお、図2(a)は、図1(a)の混色欠陥修正前の絵素を基板面法線方向から見たときの平面模式図である。
(濡れ性パターン膜形成用塗布液の組成)
・光触媒含有組成物(石原産業社製、ST−K01):2重量部
・オルガノアルコキシシラン(東芝シリコーン社製、TSL8113):0.4重量部
・フルオロアルコキシシラン(トーケムプロダクツ社製、MF−160E):0.3重量部
・イソプロピルアルコール:3重量部
(赤色の着色層形成用インクの組成)
・顔料(C.I.ピグメントレッド254):5重量部
・高分子分散剤(AVECIA社製、ソルスパース24000):2重量部
・バインダ(ベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体):3重量部
・モノマー1(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート):2重量部
・モノマー2(トリプロピレングリコールジアクリレート):5重量部
・開始剤(2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モンフォリノプロパン)−1−オン):2重量部
・溶剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、29.9dyn/cm):81重量部
(青色の着色層形成用インクの組成)
C.I.ピグメントレッド254の代わりに、C.I.ピグメントブルー15:6を顔料として等量含む以外は、赤色の着色層形成用インクと同一組成である。
(緑色の着色層形成用インクの組成)
C.I.ピグメントレッド254の代わりに、C.I.ピグメントグリーン36を顔料として等量含む以外は、赤色の着色層形成用インクと同一組成である。
<透過分光測定>
1)測定する光の波長に対応した複数の光源を使用し、回折格子を用いる方法やその他の方法で光源から出た光を分光する。
2)試料に分光された光を入射させ、表面での透過光のそれぞれの波長に対する強度を試料が無い場合の強度を100%として求める。
3)色特性の計算は、可視光(380〜780nm:JIS−Z−8701による)の範囲でのみ行う。
分光光度計を用いた測定によって得られた各波長に対する透過率のデータを用いて、JIS−Z−8701に記載の方法に従って色特性の計算を行う。
1)各標準光源に対するスペクトル三刺激純値(青(z)・緑(y)・赤(x)の3色での係数)を用いて各波長に対する透過率の係数を乗じる。
まず、光源色の三刺激純値は以下のように求められる。
次に、透過色の三刺激純値を求める。
図4(a)〜(d)は、濡れ性パターン膜を利用して作製された着色層を備えるカラーフィルタ(CF)基板の製造工程において発生した混色欠陥を修正する工程フローの一例を示す断面模式図である。
濡れ性パターン膜(無機物含有膜)3を有し、濡れ性パターン親液性領域3aに着色層が形成されたCF基板は、通常、図3に示すような絵素パターンを有する。しかしながら、何らかの原因による撥液性の低下、異物の影響、インクジェット方式における着弾誤差やサテライトの発生等により、その製造工程において、図4(a)示すような混色が起こる場合がある。
2:ブラックマトリクス(バンク)
3:濡れ性パターン膜(無機物含有膜)
3a:濡れ性パターン膜親液性領域
3a:濡れ性パターン膜撥液性領域
5:混色層(混色材)
6a:第一色層(着色層)
6b:第二色層(着色層)
Claims (18)
- ブラックマトリクス、無機物含有膜及び着色層を必須部材として基板上に備えるカラーフィルタ基板であって、
該カラーフィルタ基板は、2色以上の着色層材料からなる混色材がブラックマトリクスの少なくとも内周側に形成された部分を有する
ことを特徴とするカラーフィルタ基板。 - 前記混色材に囲まれた着色層は、無機物含有膜の表面上に設けられたものであることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ基板。
- 前記混色材に囲まれた着色層は、基板の表面上に設けられたものであることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ基板。
- 前記無機物含有膜は、光触媒を含有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
- 前記無機物含有膜は、親液性領域と撥液性領域とを有するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
- 前記着色層は、インク固化物により形成されたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
- 前記混色材は、ブラックマトリクスの内周側に形成される幅が着色層の色に応じて異なることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のカラーフィルタ基板を備えてなることを特徴とする液晶表示装置。
- ブラックマトリクス、無機物含有膜及び着色層を必須部材として基板上に備えるカラーフィルタ基板の製造方法であって、
該カラーフィルタ基板の製造方法は、少なくとも、着色層材料を含む液滴を絵素領域毎に滴下する工程と、混色不良絵素が発生して混色材が形成された場合に、混色不良絵素の外縁の混色材を残して絵素領域の混色材を除去する工程とを含む
ことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。 - 前記無機物含有膜は、光照射により親液性領域と撥液性領域とを形成するものであり、
前記カラーフィルタ基板の絵素領域は、無機物含有膜の親液性領域である
ことを特徴とする請求項9記載のカラーフィルタ基板の製造方法。 - 前記カラーフィルタ基板の製造方法は、無機物含有膜に対してパターン露光する工程を含むことを特徴とする請求項9記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
- 前記カラーフィルタ基板の製造方法は、混色材除去後の絵素の外縁に残された混色材に撥液処理を施す工程を含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
- 前記カラーフィルタ基板の製造方法は、インクジェット装置を用いて着色層材料を含む液滴を滴下することを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
- 前記カラーフィルタ基板の製造方法は、無機物含有膜による吸収が略ゼロである波長のレーザ光を用いて混色材除去工程を行うものであり、かつ混色材除去領域の無機物含有膜上の残渣を除去する工程を含むことを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
- 前記カラーフィルタ基板の製造方法は、
無機物含有膜により吸収される波長のレーザ光を用いて混色材除去工程を行うものであることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。 - 前記混色材除去工程は、混色材除去後の絵素領域に形成される着色層の色に応じて除去面積を変更することを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
- 前記カラーフィルタ基板の製造方法は、ブラックマトリクスの上側に形成された混色材を削る工程を含むことを特徴とする請求項9〜16のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
- 請求項9〜17のいずれかに記載のカラーフィルタ基板の製造方法を用いることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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