JP4984888B2 - カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ - Google Patents

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本発明は、各種液晶表示装置等に用いられ、色再現性に優れたカラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタに関する。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶表示装置、とりわけカラー液晶表示装置の需要が増加する傾向にある。このカラー液晶表示装置には、通常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色層とこれを仕切るブラックマトリックスとを備えたカラーフィルタが設けられており、このカラーフィルタのR、G、およびBのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われる。
近年、このようなカラーフィルタについて色再現領域の拡大が求められているが、上述したようなR、G、およびBの3原色の着色層からなる画素部を有するカラーフィルタをカラー液晶表示装置に用いた場合、表現可能な色は、例えばxy色度図上におけるRGBの色三角形により規定される領域内の色に限られてしまうため、色再現領域の拡大には限界があり、カラーフィルタの色再現性の向上は困難という問題を有していた。
カラーフィルタの色再現性を向上させる方法としては、例えば特許文献1に、6原色の着色層を形成する方法が開示されている。しかしながら、このような6原色の着色層を形成する方法においては、例えばフォトリソグラフィー法を用いて着色層を形成する場合、塗工液の塗布、露光、現像のサイクルを計6回繰り返すこととなり、工程が煩雑となるといった問題があった。
特開2005−62833号公報
以上のことから、色再現性が良好なカラーフィルタを簡便に製造することが可能なカラーフィルタの製造方法の提供が望まれている。
本発明は、表面に遮光部が形成された基材の上記遮光部の開口部にインクジェット方式により着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成する着色層形成工程を有する、赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部を備えたカラーフィルタの製造方法であって、上記着色層形成工程は、上記画素部の色数よりも少ない数の上記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成する工程であり、かつ、少なくとも1つの上記画素部において2色以上の着色層形成用塗工液をインクジェット方式で同一の上記遮光部の開口部に塗布することにより混色着色層からなる画素部を形成する混色着色層形成工程を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、2色以上の着色層形成用塗工液を用いて混色着色層からなる画素部を形成することにより、4色以上の画素部を形成するものであるので、色再現領域を広げることが可能となり、色再現性の良好なカラーフィルタを得ることができる。
また、本発明によれば、上記混色着色層が2色以上の着色層形成用塗工液をインクジェット方式で同一の遮光部の開口部に塗布して形成されることにより、塗布時の着色層形成用塗工液の吐出量を変化させることで、所望の色度を有する混合着色層からなる画素部を形成することが可能となるため、色再現性に優れたカラーフィルタを製造することができる。
さらに、本発明によれば、各着色層をインクジェット方式により形成することから、フォトリソグラフィー法と比較して、工程数を少なくすることができるため、簡便にカラーフィルタを製造することが可能となる。また、画素部の色数よりも少ない数の着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成することから、少ない工程数で、多くの画素部を形成することが可能となるため、製造効率に優れたカラーフィルタの製造方法とすることができる。
上記発明においては、上記混色着色層形成工程が、上記遮光部の開口部に1色目の上記着色層形成用塗工液を塗布し、硬化させて、1色目の着色層を形成した後、上記1色目の着色層上に2色目の上記着色層形成用塗工液を塗布する工程であることが好ましい。1色目の着色層形成用塗工液を硬化させた後、2色目の着色層形成用塗工液を塗布することにより、上記混色着色層が2層からなるものとすることができるため、色ムラが少なく、均一に混色した混色着色層を形成することができる。
また、上記発明においては、上記混色着色層を形成する着色層形成用塗工液の少なくとも1つが赤色、緑色、および青色から選択された着色層形成用塗工液であることが好ましい。これにより、3原色である赤色、緑色および青色の画素部を形成しやすいからである。
さらに、上記発明においては、上記混色着色層を形成する着色層形成用塗工液の組み合わせが、青色着色層形成用塗工液と緑色着色層形成用塗工液との組み合わせ、青色着色層形成用塗工液と黄色着色層形成用塗工液との組み合わせ、および緑色着色層形成用塗工液と黄色着色層形成用塗工液との組み合わせから選択される少なくとも一つの組み合わせであることが好ましい。上記混色着色層が、上述したような色の組み合わせで形成されることにより、色再現領域が広がり、色再現性に優れたカラーフィルタを得ることが可能となるからである。
また、本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部の開口部にインクジェット方式により形成された赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部とを有するカラーフィルタであって、少なくとも1色の上記画素部が、2色以上の着色層を積層してなる積層着色層からなり、上記積層着色層の少なくとも1色の着色層が、他色の上記画素部を構成する着色層と同色であることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上記積層着色層が2色以上の着色層の積層からなるものとすることにより、4色以上の画素部を有するカラーフィルタとするものであるので、色再現領域の拡大が可能となるため、色再現性に優れたカラーフィルタとすることが可能となる。
また、本発明によれば、少なくとも1色の画素部が積層着色層からなることにより、色ムラの少ない画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
さらに、本発明によれば、4色以上の画素部がインクジェット方式により形成されたものとすることから、フォトリソグラフィー法と比較して、製造工程数が少ないため、簡便に製造されたカラーフィルタとすることが可能となる。また、積層着色層の少なくとも1色の着色層が、他色の画素部を構成する着色層と同色であることにより、製造工程数を少なくすることが可能となるため、効率よく製造されたカラーフィルタとすることができる。
上記発明においては、上記積層着色層の少なくとも1色の着色層が、赤色、緑色または青色であることが好ましい。これにより、3原色である赤色、緑色および青色の画素部の形成を容易とすることができるからである。
また、上記発明においては、上記積層着色層の組み合わせが、青色着色層と緑色着色層との組み合わせ、青色着色層と黄色着色層との組み合わせ、および緑色着色層と黄色着色層との組み合わせから選択される少なくとも一つの組み合わせであることが好ましい。上記積層着色層が上述した色の組み合わせからなることにより、色再現領域が広がり、色再現性の優れたカラーフィルタを得ることが可能となるからである。
本発明によれば、色再現性が良好なカラーフィルタを簡便に製造することができるという効果を奏する。
本発明は、各種液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタの製造方法、およびカラーフィルタに関するものである。以下、それぞれについて説明する。
A.カラーフィルタの製造方法
まず、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法は、表面に遮光部が形成された基材の上記遮光部の開口部にインクジェット方式により着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成する着色層形成工程を有する赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部を備えたカラーフィルタの製造方法であって、上記着色層形成工程は、上記画素部の色数よりも少ない数の上記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成する工程であり、かつ、少なくとも1つの上記画素部において2色以上の着色層形成用塗工液をインクジェット方式で同一の上記遮光部の開口部に塗布することにより混色着色層からなる画素部を形成する混色着色層形成工程を有することを特徴とする方法である。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、例えば図1に示すように、基材1上にパターン状に形成された遮光部2の開口部XとYとに、青色着色層形成用塗工液10aをインクジェット方式により塗布し(図1(a))、さらにこの遮光部2の開口部XとZとに、緑色着色層形成用塗工液10bをインクジェット方式により塗布し(図1(b))、硬化させることにより、開口部Xに青色着色層4Bと緑色着色層4Gとが積層された混色着色層3からなる画素部(シアン画素部C)を形成する(図1(c))混色着色層形成工程を有する方法である。また、この際、図1(c)に例示するように、混色着色層3からなるシアン画素部Cの形成と同時に、開口部Yに青色着色層4Bからなる青色画素部B、および開口部Zに緑色着色層4Gからなる緑色画素部Gが形成され、さらに別途、赤色着色層形成用塗工液を用いて赤色着色層4Rからなる赤色画素部Rが形成される。
従来のR、G、およびBの3原色の画素部を有するカラーフィルタの場合、上述したように、xy色度図上におけるRGBの色三角形により規定される領域内の色しか表すことができなかったため、色再現性の向上は困難であるといった問題があった。
一方、本発明においては、2色以上の着色層形成用塗工液を用いて混色着色層からなる画素部を形成し、4色以上の画素部を形成するものであるので、従来のRGB3原色の画素部を有するカラーフィルタと比較して、色再現領域を広げることが可能となる。これは、例えば図1(c)に示すように、カラーフィルタにおける4色の画素部が赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、緑色着色層4Gからなる緑色画素部G、青色着色層4Bからなる青色画素部B、および青色着色層4Bと緑色着色層4Gとが混色された混色着色層3からなるシアン画素部Cから構成される場合、例えば図6に示すxy色度図において、混色着色層からなるシアン画素部の示す色の色座標Cは、R(赤色)、G(緑色)、およびB(青色)の色三角形の領域外とすることができるからである。すなわち、2色の着色層形成用塗工液を混色させた場合、混色着色層が示す色の色座標は、常に混色させた色の色座標同士を結んだ直線よりも外側に位置することとなる。このため、全ての色座標同士を直線で結んで形成される図形の領域が拡大されるため、色再現領域が広がることとなる。したがって、本発明によれば、色再現性の良好なカラーフィルタを得ることが可能となるのである。
また、本発明においては、上記混色着色層が2色以上の着色層形成用塗工液をインクジェット方式で同一の遮光部の開口部に塗布して形成される。そのため、塗布する各着色層形成用塗工液の吐出量を変化させることで、2色以上の着色層形成用塗工液の混合比を容易に調整することができるため、上記混色着色層からなる画素部の色度の制御を容易に行うことが可能となる。したがって、色再現性に優れたカラーフィルタを製造することができる。
さらに、本発明によれば、4色以上の画素部を構成する着色層をインクジェット方式により形成することから、塗布、露光および現像を繰り返すフォトリソグラフィー法と比較して、工程数を少なくすることができるため、簡便にカラーフィルタを製造することが可能となる。また、本発明において形成される全着色層が、画素部の色数よりも少ない数の着色層形成用塗工液を使用して形成されることから、少ない工程数で、多くの画素部を形成することが可能となるため、製造効率に優れたカラーフィルタの製造方法とすることができる。
本発明により製造されるカラーフィルタにおける画素部は、赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部により構成されるものであれば特に限定されるものではないが、製造効率および実用性の面から、通常4色〜6色程度、中でも4色〜5色程度であることが好ましい。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法について、工程ごとに詳しく説明する。
1.着色層形成工程
まず、本発明における着色層形成工程について説明する。本発明における着色層形成工程は、表面に遮光部が形成された基材の上記遮光部の開口部にインクジェット方式により着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成する工程であって、上記画素部の色数よりも少ない数の上記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成する工程であり、かつ、少なくとも1つの上記画素部において2色以上の着色層形成用塗工液をインクジェット方式で同一の上記遮光部の開口部に塗布することにより混色着色層からなる画素部を形成する混色着色層形成工程を有するものである。
上記着色層形成工程は、上記画素部の色数よりも少ない数の上記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成するものである。本発明においては、後述する混色着色層形成工程において混色着色層の形成に用いられる着色層形成用塗工液が、他色の画素部を構成する着色層の形成にも用いられることにより、使用する着色層形成用塗工液の色数を画素部の色数よりも少なくすることができる。この際、混色着色層および他色の画素部を構成する着色層の形成に併用される着色層形成用塗工液の色数は、全着色層の形成に必要な着色層形成用塗工液の色数が画素部の色数よりも少なくなるものであれば特に限定されるものではなく、混色着色層の形成に用いられる着色層形成用塗工液のうち全色であってもよく、またそのうちの何色かであってもよい。なお、他色の画素部を構成する着色層とは、他の混色着色層を構成する着色層であってもよく、また1色の着色層形成用塗工液により形成された着色層(後述する無混色着色層)であってもよい。
また、このような着色層形成工程は、通常、上記混色着色層形成工程と、着色層形成用塗工液を混色させずに1色の着色層形成用塗工液から画素部を形成する無混色着色層形成工程との二つの工程に分けられる。
以下、それぞれの工程について説明する。
a.混色着色層形成工程
まず、本発明における混色着色層形成工程について説明する。本発明における混色着色層形成工程は、少なくとも1つの上記画素部において2色以上の着色層形成用塗工液をインクジェット方式で同一の上記遮光部の開口部に塗布することにより混色着色層からなる画素部を形成する工程である。
上記混色着色層の形成に用いられる着色層形成用塗工液としては、2色以上の着色層形成用塗工液であれば特に限定されるものではないが、本発明においては、2色〜3色であることが好ましく、特に2色であることが好ましい。混色数が多すぎると、工程が煩雑になる場合があるからである。
本発明において、上記混色着色層を形成する方法としては、同一の遮光部の開口部に2色以上の着色層形成用塗工液をインクジェット方式で塗布することにより、混色着色層を形成することが可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えば2色の着色層形成用塗工液を用いて混色着色層を形成する場合、1色目の着色層形成用塗工液を遮光部の開口部に塗布した後、1色目の着色層形成用塗工液が硬化する前に2色目の着色層形成用塗工液を塗布し、1色目の着色層形成用塗工液と2色目の着色層形成用塗工液とを遮光部の開口部上で混合させる方法であってもよく、また1色目の着色層形成用塗工液を遮光部の開口部に塗布し、硬化させた後、その上に2色目の着色層形成用塗工液を塗布する方法であってもよい。本発明においては、後者の1色目の着色層形成用塗工液を硬化させた後、1色目の着色層形成用塗工液を塗布する方法とすることが好ましい。この方法の場合、例えば図1(c)に示すように、上記混色着色層3が、青色着色層4Bおよび緑色着色層4Gの2色の着色層の積層からなるものとすることができるため、色ムラが少なく、均一に混色した混色着色層を形成することができるからである。
また、1色目の着色層形成用塗工液が硬化した後に2色目の着色層形成用塗工液を塗布する方法の場合、本発明においては2色目の着色層形成用塗工液が1色目の着色層形成用塗工液と混合しない程度に、上記1色目の着色層形成用塗工液を硬化させることが好ましい。具体的には、1色目の着色層形成用塗工液の溶媒を除去した後、もしくは着色層形成用塗工液に用いられる樹脂が熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂である場合は、熱処理等の硬化処理を行った後、2色目の着色層形成用塗工液を塗布することが好ましい。なお、硬化処理としては、用いる硬化樹脂等に応じて適宜選択され、熱処理やUV処理等、一般的にインクジェット方式により着色層を形成する場合に用いる方法と同様とすることができる。
本発明においては、上述したように、上記着色層形成工程は、カラーフィルタにおける画素部の色数よりも少ない色数の着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成する工程であることから、上記混色着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液が、他色の画素部を構成する着色層の形成にも用いられるものである。このような上記混色着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液が、他色の画素部を構成する着色層の形成に用いられる例としては、図1に示すように、赤色、緑色および青色の3色の着色層形成用塗工液から4色の画素部を有するカラーフィルタを形成する例を挙げることができる。具体的には、基材1上にパターン状に形成された遮光部2の開口部XとYとに1色目の青色着色層形成用塗工液10aをインクジェット方式により塗布し(図1(a))、続いて遮光部2の開口部XとZとに、2色目の緑色着色層形成用塗工液10bをインクジェット方式により塗布し(図1(b))、青色着色層4Bと緑色着色層4Gとの積層である混色着色層3からなるシアン画素部C、青色着色層4Bからなる青色画素部B、および緑色着色層4Gからなる緑色画素部Gが形成される(図1(c))。なお、この後、残り1色の赤色着色層形成用塗工液を用いて、赤色着色層4Rからなる赤色画素部Rが形成される(図1(c))。
このように、上記混色着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液が、他色の画素部を構成する着色層の形成にも用いられることにより、例えば図1に例示する製造方法の場合、使用する着色層形成用塗工液の色数を3色とすることができ、全着色層の形成に必要な着色層形成用塗工液の色数をより少ないものとすることができる。
また、上記混色着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液が、他色の画素部を構成する着色層の形成にも用いられる場合、併用される着色層形成用塗工液は同時に塗布されても良く、別々に分けて塗布されても良いが、本発明においては、製造効率上、同時に塗布されることが好ましい。
また、本発明においては、上記混色着色層形成工程により形成される混色着色層が、4色以上の画素部のうち1色以上の画素部をなすものであればよく、例えば1色であってもよく、2色であってもよく、全色であってもよい。中でも本発明においては、1色または2色程度の画素部が混色着色層からなるものとすることが好ましい。混色着色層が多すぎると、製造効率上好ましくないからである。
上記混色着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液の色の組み合わせとしては、混色により得られる色が所望の色となるよう適宜選択されるものである。このような組み合わせに用いる個々の着色層形成用塗工液の色としては、一般的なカラーフィルタの着色層の形成に使用される塗工液と同色とすることができ、例えば赤色、青色、緑色、黄色、シアンおよびマゼンタ等を挙げることができる。
本発明においては、上記混色着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液のうち少なくとも1色が赤色、青色、および緑色から選択されるものであることが好ましい。これにより、3原色である赤色、青色および緑色の画素部の形成を容易なものとすることができるからである。
また、上記混色着色層の形成に用いる着色層形成用塗工液の色の組み合わせとして好適なものは、青色と緑色との組み合わせ、青色と黄色との組み合わせ、および緑色と黄色との組み合わせを挙げることができる。このような色を組み合わせることにより、色再現領域がより広がり、色再現性に優れたものとすることが可能となるからである。なお、青色と緑色とを組み合わせることによりシアンが表現でき、青色と黄色とを組み合わせることにより緑色が表現でき、緑色と黄色とを組み合わせることにより黄緑色を表現できる。
また、組み合わせる色の比率としては、所望の色味となるよう適宜調整して決定される。このような色の比率の調整は、各色の着色層形成用塗工液の吐出量を調整することにより容易に行うことができる。
なお、本発明に用いられる着色層形成用塗工液は、カラーフィルタの着色層をインクジェット方式により形成する際に、一般的に用いられるものと同様とすることができ、例えば熱硬化性樹脂やUV硬化性樹脂等の硬化性樹脂や、染料または顔料、各種添加剤等を含有するもの等とすることができる。これらの各材料については、一般的なインクジェット用の着色層形成用塗工液に用いられているものと同様とすることができる。
また本発明により形成される混色着色層の膜厚は、形成する着色層全体の膜厚や、着色層のパターン、種類等に応じて適宜選択されることとなる。
また、本発明に用いられる遮光部としては、隣り合う着色層同士の混色を防止するために、通常撥液性を有するものが用いられ、一般的にインクジェット方式により着色層が形成されたカラーフィルタに用いられる遮光部と同様とすることができる。
また、本発明に用いられる基材は、上記混色着色層や後述する無混色着色層を形成可能なものであれば、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタを製造する際に用いられる基材と同様とすることができる。
b.無混色着色層形成工程
次に、本発明における無混色着色層形成工程について説明する。本発明における無混色着色層形成工程は、上述した混色着色層のように2色以上の着色層形成用塗工液を混色させずに、1色の着色層形成用塗工液により形成される着色層からなる画素部を形成する工程である。
上記無混色着色層形成工程により形成される画素部の色は、上記混色着色層形成工程により形成された混色着色層からなる画素部の色に応じて決定される。
例えば上述したように、混色着色層を青色と緑色との組み合わせで形成した場合、混色着色層からなる画素部はシアンを示すため、図2に例示するように、シアン画素部C以外の無混色着色層からなる画素部としては、赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、緑色着色層4Gからなる緑色画素部G、および青色着色層4Bからなる青色画素部Bが形成される。また、図3に例示するように、シアン画素部C以外の無混色着色層からなる画素部として、赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、緑色着色層4Gからなる緑色画素部G、青色着色層4Bからなる青色画素部Bおよび黄色着色層4Yからなる黄色画素部Yが形成される。
また例えば上述したように、混色着色層を青色と黄色との組み合わせで形成した場合、混色着色層からなる画素部は緑色を示すため、図4に例示するように、緑色画素部G以外の無混色着色層の画素部としては、赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、黄色着色層4Yからなる黄色画素部Y、および青色着色層4Bからなる青色画素部Bが形成される。
さらに、例えば上述したように、混色着色層を青色と緑色との組み合わせ、および黄色と緑色との組み合わせで形成した場合、混色着色層からなる画素部はそれぞれシアンおよび黄緑色を示すため、図5に例示するように、シアン画素部Cおよび黄緑色画素部GY以外の無混色着色層からなる画素部としては、赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、青色着色層4Bからなる青色画素部Bおよび黄色着色層4Yからなる黄色画素部Yが形成される。
また、上記無混色着色層形成工程は、上記混色着色層工程の前に行われても良く、また上記混色着色層形成工程の後に行われても良いが、上記混色着色層工程と同時に行われることが好ましい。ここで、無混色着色層形成工程と混色着色層形成工程とが同時に行われる場合とは、上述した混色着色層形成工程の項で説明したように混色着色層の形成に用いられる着色層形成用塗工液が、無混色着色層の形成にも用いられる場合や、複数の着色層形成用塗工液を同時に吐出させることが可能なインクジェット装置を用いて、混色着色層と無混色着色層とに用いられる着色層形成用塗工液を同時に塗布する場合等が挙げられる。
なお、上記無混色着色層形成工程において用いられる着色層形成用塗工液の材料等に関しては、上述した混色着色層形成工程に記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。また、上記無混色着色層の膜厚は、所望の色味となるよう適宜調整して決定されるものであり、結果的に混色着色層と同等の膜厚であってもよく、また異なる膜厚であってもよい。このような膜厚の調整は、インクジェット方式において着色層形成用塗工液の吐出量を調整することにより容易に行うことができる。
2.その他の工程
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、上述した着色層形成工程以外に必要な工程を有していてもよい。例えば上記着色層間に遮光部を形成する遮光部形成工程、上記着色層上に透明電極層を形成する透明電極層形成工程等、必要な工程を有していてもよい。上記遮光部形成工程や、透明電極層形成工程等については、一般的なカラーフィルタの製造方法における各工程と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
B.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部の開口部にインクジェット方式により形成された赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部とを有するカラーフィルタであって、少なくとも1色の上記画素部が、2色以上の着色層を積層してなる積層着色層からなり、上記積層着色層の少なくとも1色の着色層が、他色の上記画素部を構成する着色層と同色であることを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタは、例えば図2に示すように、基材1と、上記基材1上にパターン状に形成された遮光部2と、青色着色層4Bおよび緑色着色層4Gの2色の着色層を積層してなる積層着色層5からなるシアン画素部Cと、赤色着色層4Rからなる赤色画素部Rと、緑色着色層4Gからなる緑色画素部Gと、青色着色層4Bからなる青色画素部Bとから構成されるものである。
本発明によれば、上記積層着色層が2色以上の着色層を積層してなることにより、色再現領域の拡大が可能となる。これは、2色以上の着色層を積層して混色させた場合、xy色度図において、積層着色層からなる画素部が示す色の色座標は、常に積層させた色の色座標同士を結んだ直線よりも外側に位置することとなるからである。したがって、本発明によれば、色再現領域が広くなるため、色再現性に優れたカラーフィルタとすることが可能となる。
また、本発明のカラーフィルタにおける積層着色層は、着色層を積層させることにより混色させたものであることから、色ムラの少ない積層着色層からなる画素部とすることができる。したがって、表示ムラの生じ難いカラーフィルタとすることができる。
さらに、本発明によれば、4色以上の画素部を構成する着色層がインクジェット方式により形成されたものとすることから、フォトリソグラフィー法と比較して、製造工程数が少ないため、簡便に製造されたカラーフィルタとすることが可能となる。また、積層着色層の少なくとも1色の着色層が、他色の画素部を構成する着色層と同色であることにより、製造工程数を少なくすることが可能となるため、効率よく製造されたカラーフィルタとすることができる。
以下、本発明のカラーフィルタについて、各構成に分けて説明する。なお、本発明における基材、遮光部等については、上述した「A.カラーフィルタの製造方法」で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
1.画素部
まず、本発明のカラーフィルタにおける画素部について説明する。本発明における画素部は、赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部からなるものであって、少なくとも1色の画素部が、2色以上の着色層を積層してなる積層着色層からなるものである。このような画素部は、通常、2色以上の着色層を積層してなる積層着色層と、1色の着色層からなる単層着色層とで構成される。
また、本発明のカラーフィルタにおける画素部は、赤色、緑色、および青色を少なくとも含む4色以上の画素部により構成されるものであれば特に限定されるものではないが、製造効率および実用性の面から、通常4色〜6色程度、中でも4色〜5色程度であることが好ましい。
以下、本発明における画素部に含まれる積層着色層および単層着色層について、詳しく説明する。
a.積層着色層
まず、本発明における積層着色層について説明する。本発明における積層着色層は、2色以上の着色層が積層してなるものであり、少なくとも1色の着色層が他色の画素部を構成する着色層と同色であるものである。また、この積層着色層は、本発明のカラーフィルタに形成された4色以上の全画素部のうち少なくとも1色の画素部を構成するものである。
上記積層着色層を構成する着色層としては、2色以上の着色層であれば特に限定されるものではないが、本発明においては、2色〜3色の着色層であることが好ましく、特に2色の着色層であることが好ましい。積層数が多すぎると、工程が煩雑になる場合があるからである。
本発明においては、上記積層着色層を構成する2色以上の着色層のうち、少なくとも1色の着色層が、他色の画素部を構成する着色層と同色であるものであるが、中でも上記積層着色層を構成する着色層のうちより多くの色が、他の着色層と同色であることが好ましい。積層着色層を構成する着色層が、他の着色層と同色であることにより、全ての着色層の形成に使用する着色層形成用塗工液の色数を少なくすることができるため、安価に形成された着色層とすることができるからである。また、着色層の形成の際、同じ着色層形成用塗工液を使用して形成される着色層を同時に塗布することができるため、工程数を減らすことが可能となり、効率よく形成された着色層とすることができるからである。ここで、他色の画素部を構成する着色層とは、他の積層着色層を構成する着色層であってもよく、1色の着色層からなる単層着色層であってもよい。このような積層着色層を構成する2色以上の着色層のうち、少なくとも1色の着色層が、他色の画素部を構成する着色層と同色であるカラーフィルタとしては、例えば図2〜図5に示すものを挙げることができる。
また、本発明においては、上記積層着色層が、4色以上の画素部のうち1色以上の画素部をなすものであればよく、例えば1色であってもよく、2色であってもよく、全色であってもよい。中でも本発明においては、1色または2色程度の画素部が積層着色層からなるものとすることが好ましい。積層着色層が多すぎると、製造効率上好ましくないからである。
上記積層着色層を構成する着色層の色の組み合わせとしては、組み合わせにより得られる積層着色層からなる画素部が所望の色となるよう適宜選択されるものである。このような積層される個々の着色層の色としては、一般的なカラーフィルタの着色層と同色とすることができ、例えば赤色、青色、緑色、黄色、シアンおよびマゼンタ等を挙げることができる。
本発明においては、上記積層着色層の少なくとも1色の着色層が、赤色、青色、または緑色であることが好ましい。これにより、3原色である赤色、青色および緑色の画素部を形成しやすいものとすることができるからである。
また、上記積層着色層を構成する着色層の色の組み合わせとして好適なものは、青色と緑色との組み合わせ、青色と黄色との組み合わせ、および緑色と黄色との組み合わせを挙げることができる。このような色を組み合わせて得られる積層着色層からなる画素部とすることにより、色再現域をより広くすることができ、色再現性に優れたカラーフィルタとすることが可能となるからである。なお、青色着色層と緑色着色層とを組み合わせることにより得られる画素部はシアンを表現することができ、青色着色層と黄色着色層とを組み合わせることにより得られる画素部は緑色を表現することができ、緑色着色層と黄色着色層とを組み合わせることにより得られる画素部は黄緑色を表現することができる。
また、積層着色層を構成する2色以上の着色層それぞれの膜厚としては、得られる画素部が所望の色味となるよう適宜調整して決定されるものである。このような着色層の膜厚差による画素部の色味の調整は、積層着色層形成の際、インクジェット方式において各着色層形成用塗工液の吐出量を調整することにより容易に行うことができる。
なお、上述したような2色以上の着色層の積層は、走査電子顕微鏡(SEM)等を用いて観察することにより、確認することができる。
なお、本発明における積層着色層の形成方法については、上述した「A.カラーフィルタの製造方法」で説明した着色層を積層することにより形成される混色着色層を形成する方法と同様とすることができる。
b.単層着色層
次に、本発明における単層着色層について説明する。本発明における単層着色層は、1色の着色層からなる単層の着色層である。
このような単層着色層からなる画素部の色としては、上記積層着色層からなる画素部の色に応じて決定される。
例えば図2に示すように、青色着色層4Bと緑色着色層4Gとを積層させた積層着色層5からなるシアン画素部Cとした場合、単層着色層として、赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、緑色着色層4Gからなる緑色画素部G、および青色着色層4Bからなる青色画素部Bを形成し、赤、緑、青およびシアンの4色の画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
また、例えば図3に示すように、青色着色層4Bと緑色着色層4Gとを積層させた積層着色層5からなるシアン画素部Cとした場合、単層着色層として、赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、緑色着色層4Gからなる緑色画素部G、青色着色層4Bからなる青色画素部B、および黄色着色層4Yからなる黄色画素部Yを形成し、赤、緑、青、黄およびシアンの5色の画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
さらに、例えば図4に示すように、青色着色層4Bと黄色着色層4Yとを積層させた積層着色層5からなる緑色画素部Gとした場合、単層着色層として、赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、黄色着色層4Yからなる黄色画素部Y、および青色着色層4Bからなる青色画素部Bを形成し、赤、緑、青および黄色の4色の画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
さらにまた、例えば図5に示すように、青色着色層4Bと緑色着色層4Gとを積層させた積層着色層5からなるシアン画素部Cとし、さらに黄色着色層4Yと緑色着色層4Gとを積層させた積層着色層5からなる黄緑色着色層GYとした場合、単層着色層として、赤色着色層4Rからなる赤色画素部R、青色着色層4Bからなる青色画素部B、および黄色着色層4Yからなる黄色画素部Yを形成し、赤、黄緑、青、黄およびシアンの5色の画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
このような単層着色層の形成方法としては、上述した「A.カラーフィルタの製造方法」の項で説明した無混色着色層の形成方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
2.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上述したような画素部、遮光部および基材を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば透明電極層、配向膜、保護層等を必要に応じて有していてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(撥液性遮光部の形成)
イソプロピルアルコール3g、フルオロアル0E(商品名)、N−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−N−エチルパーフルオロオクタンスルホンアミドのイソプロピルエーテル50質量%溶液)0.07g、酸化チタンゾル(石原産業(株)製;STK−01(商品名))3g、シリカゾル(日本合成ゴム(株)製;グラスカHPC7002(商品名))0.6g、およびアルキルアルコキシシラン(日本合成ゴム(株)製;HPC402H(商品名))0.2gを混合し、100℃で20分間攪拌した。この溶液を厚さ0.7mmのブラックマトリクス付き無アルカリガラス基板上にスピンコーティング法によりコートし、20分間150℃で加熱後、厚さ0.15μmの光触媒含有層を得た。
この光触媒含有層表面にフォトマスクを介して超高圧水銀ランプにより70mW/cm(356nm)の照度で、画素部形成領域に3分間紫外線照射を行い、濡れ性を変化させた。未露光部および露光部の水に対する接触角を接触角測定器(協和界面科学社製CA−Z型)により測定した結果、未露光部では70度であり、露光部(画素部形成領域)では9度であった。
(着色層形成工程)
<着色層形成用塗工液の調製>
着色層形成用塗工液として、顔料5重量部、溶剤20重量部、重合開始剤5重量部、UV硬化樹脂70重量部を含むRGB各色のUV硬化型多官能アクリレートモノマーインクを用いた。ここで、赤色、緑色、および青色の各インクについて、溶剤としてはポリエチレングリコールモノメチルエチルアセテート、重合開始剤としてはイルガキュア369(商品名、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製)、UV硬化樹脂としてはDPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を用いた。また、顔料としては、赤色インクについてはC.I.Pigment Red 177、緑色インクについてはC.I.Pigment Green 36+C.I.Pigment Yellow 150、青色インクについてはC.I.Pigment Blue 15+C.I.Pigment Violet 23をそれぞれ用いた。
<着色層の形成>
上記赤色着色層形成用塗工液(上記赤色インク)をインクジェット装置を用いて、赤色画素部形成領域に塗布し、これにUV処理を行い硬化させて赤色着色層を形成した。
次に、上記緑色着色層形成用塗工液(上記緑色インク)を、インクジェット装置を用いて、緑色画素部形成領域およびシアン画素部形成領域に同時に塗布し、これにUV処理を行い硬化させて、緑色着色層を形成した。この際、シアン画素部形成領域上での吐出速度を緑色画素部形成領域上での吐出速度の半分とした。
さらに、上記青色着色層形成用塗工液(上記青色インク)を、インクジェット装置を用いて、青色画素部形成領域およびシアン画素部形成領域に同時に塗布し、これにUV処理を行い硬化させて、青色着色層を形成した。この際、シアン画素部形成領域上での吐出速度を青色画素部形成領域上での吐出速度の半分とした。
このようにして、赤色着色層からなる赤色画素部、緑色着色層からなる緑色画素部、青色着色層からなる青色画素部、および緑色着色層と青色着色層との混色着色層(積層着色層)からなるシアン画素部を形成した。
以上の工程により形成したカラーフィルタを用いて液晶表示装置を作製し、各画素部の表示色単独での色度を測定したところ、xy色度表示にて、下記表1に示す通りとなった。また、この4色画素部による色再現可能な範囲として、色再現表示規格であるNTSC比にて、約93%となった。
[比較例1]
実施例1と同様に遮光部を形成した後、実施例1で使用した着色層形成用塗工液を用いて、実施例1と同様の手順で赤色画素部、緑色画素部および青色画素部の3色の画素部を形成し、カラーフィルタを得た。このカラーフィルタを用いて液晶表示装置を作製したところ、各画素部の表示色単独での色度は下記表1に示す通りとなった(実施例1の赤色画素部、緑色画素部、青色画素部の3色とそれぞれ同等)。また、この3色の画素部によって、色再現可能な範囲は、NTSC比にて約78%となった。
Figure 0004984888
本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明により製造されるカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明により製造されるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明により製造されるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明により製造されるカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明により製造されるカラーフィルタを説明するためのxy色度図である。
符号の説明
1…基材
2…遮光部
3…混色着色層
4R…赤色着色層
4G…緑色着色層
4B…青色着色層
4Y…黄色着色層
5…積層着色層
10a…青色着色層形成用塗工液
10b…緑色着色層形成用塗工液
R…赤色画素部
G…緑色画素部
B…青色画素部
C…黄色画素部
Y…黄色画素部
GY…黄緑色画素部

Claims (7)

  1. 表面に遮光部が形成された基材の前記遮光部の開口部にインクジェット方式により着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成する着色層形成工程を有する、赤色着色層からなる赤色画素部緑色着色層または青色着色層と黄色着色層とを組み合わせた混色着色層からなる緑色画素部および青色着色層からなる青色画素部を少なくとも含む4色以上の画素部を備えたカラーフィルタの製造方法であって、
    前記着色層形成工程は、前記画素部の色数よりも少ない数の前記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成する工程であり、かつ、少なくとも1つの前記画素部において2色以上の着色層形成用塗工液をインクジェット方式で同一の前記遮光部の開口部に塗布することにより混色着色層からなる画素部を形成する混色着色層形成工程を有し、
    前記赤色画素部、前記緑色画素部および前記青色画素部以外の画素部を構成する前記着色層が示す色の色座標が、xy色度図において前記赤色画素部、前記緑色画素部および前記青色画素部が示す色の色座標同士を直線で結んだ色三角形の領域の外側に位置することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記混色着色層形成工程が、前記遮光部の開口部に1色目の前記着色層形成用塗工液を塗布し、硬化させて、1色目の着色層を形成した後、前記1色目の着色層上に2色目の前記着色層形成用塗工液を塗布する工程であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記混色着色層を形成する着色層形成用塗工液の少なくとも1つが赤色、緑色、および青色から選択された着色層形成用塗工液であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記混色着色層を形成する前記着色層形成用塗工液の組み合わせが、青色着色層形成用塗工液と緑色着色層形成用塗工液との組み合わせ、青色着色層形成用塗工液と黄色着色層形成用塗工液との組み合わせ、および緑色着色層形成用塗工液と黄色着色層形成用塗工液との組み合わせから選択される少なくとも一つの組み合わせであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 基材と、前記基材上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部の開口部にインクジェット方式により形成された赤色着色層からなる赤色画素部緑色着色層または青色着色層と黄色着色層とを組み合わせた混色着色層からなる緑色画素部および青色着色層からなる青色画素部を少なくとも含む4色以上の画素部とを有するカラーフィルタであって、
    少なくとも1色の前記画素部が、2色以上の着色層を積層してなる積層着色層からなり、前記積層着色層の少なくとも1色の着色層が、他色の前記画素部を構成する着色層と同色であり、
    前記赤色画素部、前記緑色画素部および前記青色画素部以外の画素部を構成する前記着色層が示す色の色座標が、xy色度図において前記赤色画素部、緑色画素部および青色画素部が示す色の色座標同士を直線で結んだ色三角形の領域の外側に位置することを特徴とするカラーフィルタ。
  6. 前記積層着色層の少なくとも1色の着色層が、赤色、緑色または青色であることを特徴とする請求項5に記載のカラーフィルタ。
  7. 前記積層着色層の組み合わせが、青色着色層と緑色着色層との組み合わせ、青色着色層と黄色着色層との組み合わせ、および緑色着色層と黄色着色層との組み合わせから選択される少なくとも一つの組み合わせであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のカラーフィルタ。
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