JP4984905B2 - カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP4984905B2
JP4984905B2 JP2007008933A JP2007008933A JP4984905B2 JP 4984905 B2 JP4984905 B2 JP 4984905B2 JP 2007008933 A JP2007008933 A JP 2007008933A JP 2007008933 A JP2007008933 A JP 2007008933A JP 4984905 B2 JP4984905 B2 JP 4984905B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
colored layer
pixel portion
blue
color
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007008933A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008176016A (ja
Inventor
哲朗 矢野
伸介 中澤
敦子 千吉良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2007008933A priority Critical patent/JP4984905B2/ja
Publication of JP2008176016A publication Critical patent/JP2008176016A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4984905B2 publication Critical patent/JP4984905B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、各種液晶表示装置等に用いられ、色再現性に優れたカラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタに関する。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶表示装置、とりわけカラー液晶表示装置の需要が増加する傾向にある。このカラー液晶表示装置には、通常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色層とこれを仕切るブラックマトリックスとを備えたカラーフィルタが設けられており、このカラーフィルタのR、G、およびBのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われる。
近年、このようなカラーフィルタについて色再現領域の拡大が求められているが、上述したようなR、G、およびBの3原色の着色層を有するカラーフィルタをカラー液晶表示装置に用いた場合、表現可能な色は、例えばxy色度図上におけるRGBの色三角形により規定される領域内の色に限られてしまうため、色再現領域の拡大には限界があり、カラーフィルタの色再現性の向上は困難という問題を有していた。
カラーフィルタの色再現性を向上させる方法としては、例えば特許文献1に、6原色の着色層を形成する方法が開示されている。しかしながら、このような6原色の着色層を形成する方法においては、使用する着色層形成用塗工液が6色必要となるため、コスト面や製造効率の面で問題を有するものであった。
特開2005−62833号公報
以上のことから、色再現性が良好なカラーフィルタを安価に効率よく製造することが可能なカラーフィルタの製造方法の提供が望まれている。
本発明は、表面に遮光部が形成された基材の上記遮光部の開口部にフォトリソグラフィー法により着色層を形成する着色層形成工程を有する、赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部を備えたカラーフィルタの製造方法であって、上記着色層形成工程は、上記画素部の色数よりも少ない数の上記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成する工程であり、かつ少なくとも1色が赤色、緑色、および青色から選択された2色以上の着色層を同一の上記遮光部の開口部に積層して形成することにより積層された着色層からなる積層画素部、および、1層の着色層を上記遮光部の開口部に形成することにより単層の着色層からなる単層画素部を形成する工程であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、2色以上の着色層を積層して積層画素部を形成することにより、4色以上の画素部を形成するものであるので、色再現領域を広げることが可能となり、色再現性の良好なカラーフィルタを得ることができる。
また、本発明によれば、着色層を積層させて積層画素部を形成することにより、形成する着色層の膜厚を変化させることで、所望の色味を有する積層画素部を形成することが可能となる。したがって、色再現性に優れたカラーフィルタを製造することができる。
さらに、本発明によれば、画素部の色数よりも少ない数の着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成することから、カラーフィルタを安価に製造することができ、また、製造工程数を減らすことも可能となるため、製造効率を向上させることもできる。
上記発明においては、上記積層画素部のうち少なくとも1層の着色層の膜厚が、上記単層画素部の着色層の膜厚よりも薄くなるように、透過率が調整されたハーフトーン部を有するフォトマスクを用いて上記両着色層が一括形成されることが好ましい。これにより、製造効率を向上させることが可能となるからである。
また、上記発明においては、上記積層画素部を構成する着色層の組み合わせが、青色着色層と緑色着色層との組み合わせ、青色着色層と黄色着色層との組み合わせ、および緑色着色層と黄色着色層との組み合わせから選択される少なくとも一つの組み合わせであることが好ましい。上記積層画素部が、上述したような色の組み合わせの着色層を積層させて形成されることにより、色再現領域が広がり、色再現性に優れたカラーフィルタを得ることが可能となるからである。
また本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部の開口部にフォトリソグラフィー法により形成された赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部とを有するカラーフィルタであって、上記画素部は、2色以上の着色層を積層してなる積層画素部、および、1層の着色層からなる単層画素部を有し、上記積層画素部の少なくとも1色の着色層が赤色、緑色または青色であり、かつ上記積層画素部の少なくとも1色の着色層が他色の上記画素部の着色層と同色であることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上記積層画素部が2色以上の着色層の積層からなるものとすることにより、4色以上の画素部を有するカラーフィルタとするものであるので、色再現領域の拡大が可能となるため、色再現性に優れたカラーフィルタとすることが可能となる。
また、本発明によれば、上記積層画素部が2色以上の着色層の積層により形成されることにより、着色層の膜厚を変化させることで、所望の色味を有する積層画素部とすることが可能となるため、色再現性に優れたカラーフィルタとすることができる。
さらに、本発明によれば、積層画素部の少なくとも1色の着色層が、他色の画素部の着色層と同色であることにより、着色層を形成する際に用いられる着色層形成用塗工液の色数を少ないものとすることができるので、安価に製造されたカラーフィルタとすることができ、また、製造工程数を少なくすることが可能となるため、効率よく製造されたカラーフィルタとすることもできる。
本発明によれば、色再現性が良好なカラーフィルタを安価に効率よく製造することができるという効果を奏する。
本発明は、カラーフィルタの製造方法、およびカラーフィルタに関するものである。以下、それぞれについて説明する。
A.カラーフィルタの製造方法
まず、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明する。本発明のカラーフィルタの製造方法は、表面に遮光部が形成された基材の上記遮光部の開口部にフォトリソグラフィー法により着色層を形成する着色層形成工程を有する、赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部を備えたカラーフィルタの製造方法であって、上記着色層形成工程は、上記画素部の色数よりも少ない数の上記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成する工程であり、かつ少なくとも1色が赤色、緑色、および青色から選択された2色以上の着色層を同一の上記遮光部の開口部に積層して形成することにより積層された着色層からなる積層画素部、および、1層の着色層を上記遮光部の開口部に形成することにより単層の着色層からなる単層画素部を形成する工程であることを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、例えば図1に示すように、表面に遮光部2が形成された基材1上に、青色着色層形成用塗工液を塗布し、青色画素部形成領域Bに対応する位置に開口部10を有し、シアン画素部形成領域Cに対応する位置に透過率の調整されたハーフトーン部11を有し、その他の部分は遮蔽部12であるフォトマスク13を用いて露光光14により露光した後、現像を行って、青色画素部形成領域Bおよびシアン画素部形成領域Cに青色着色層3Bを形成し(図1(a))、次いで、上記基材1上に緑色着色層形成用塗工液を塗布し、緑色画素部形成領域Gに対応する位置に開口部10を有し、シアン画素部形成領域Cに対応する位置にハーフトーン部11を有し、その他の部分は遮蔽部12であるフォトマスク13等を用いて露光光14により露光した後、現像を行って、緑色画素部形成領域Gおよびシアン画素部形成領域Cに緑色着色層3Gを形成し(図1(b))、次いで、上記基材1上に赤色着色層形成用塗工液を塗布し、赤色画素部形成領域Rに対応する位置に開口部10を有し、その他の部分は遮蔽部12であるフォトマスク13等を用いて露光光14により露光した後、現像を行って、赤色画素部形成領域Rに赤色着色層3Rを形成し(図1(c))、シアン画素部からなる積層画素部と、赤色画素部、緑色画素部、および青色画素部からなる単層画素部とを有するカラーフィルタを製造する方法である。
従来のR、G、およびBの3原色の画素部を有するカラーフィルタの場合、上述したように、xy色度図上におけるRGBの色三角形により規定される領域内の色しか表すことができなかったため、色再現性の向上は困難であるといった問題があった。
一方、本発明においては、2色以上の着色層を積層して積層画素部を形成することにより、4色以上の画素部を形成するものであるので、従来のRGB3原色の画素部を有するカラーフィルタと比較して、色再現領域を広げることが可能となる。これは、例えば図1(c)に示すように、カラーフィルタにおける4色の画素部が赤色着色層3Rからなる赤色画素部、緑色着色層3Gからなる緑色画素部、青色着色層3Bからなる青色画素部、および青色着色層3Bと緑色着色層3Gとが積層された積層画素部であるシアン画素部から構成される場合、例えば図5に示すxy色度図において、積層画素部であるシアン画素部の示す色の色座標Cは、R(赤色)、G(緑色)、およびB(青色)の色三角形の領域外とすることができるからである。すなわち、2色の着色層を積層させた場合、形成された積層画素部が示す色の色座標は、常に積層させた着色層の色座標同士を結んだ直線よりも外側に位置することとなる。このため、全ての色座標同士を直線で結んで形成される図形の領域が拡大されるため、色再現領域が広がることとなる。したがって、本発明によれば、色再現性の良好なカラーフィルタを得ることが可能となるのである。
また、本発明によれば、着色層を積層させて積層画素部を形成することにより、形成する着色層の膜厚を変化させることで、所望の色味を有する積層画素部を形成することが可能となる。したがって、色再現性に優れたカラーフィルタを製造することができる。
さらに、本発明においては、画素部の色数よりも少ない数の着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成することにより、カラーフィルタを安価に製造することが可能となり、また、少ない工程数で多くの画素部を形成することが可能となることから、製造効率を向上させることができる。
本発明により製造されるカラーフィルタにおける画素部は、赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部により構成されるものであれば特に限定されるものではないが、製造効率および実用性の面から、通常4色〜6色程度、中でも4色〜5色程度であることが好ましい。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法について、各工程ごとに詳しく説明する。
1.着色層形成工程
まず、本発明における着色層形成工程について説明する。本発明における着色層形成工程は、表面に遮光部が形成された基材の前記遮光部の開口部にフォトリソグラフィー法により着色層を形成する工程であって、上記画素部の色数よりも少ない数の上記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成し、かつ少なくとも1色が赤色、緑色、および青色から選択された2色以上の着色層を同一の上記遮光部の開口部に積層して形成することにより積層された着色層からなる積層画素部、および、1層の着色層を上記遮光部の開口部に形成することにより単層の着色層からなる単層画素部を形成する工程である。
以下、本工程に用いられる着色層形成用塗工液、基材、着色層の形成方法および画素部について分けて説明する。
(1)着色層形成用塗工液
本工程は、上記画素部の色数よりも少ない数の着色層形成用塗工液を使用して、積層画素部および単層画素部を構成する着色層を形成するものである。本発明においては、積層画素部を構成する着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液が、他色の画素部を構成する着色層の形成に用いられることにより、使用する着色層形成用塗工液の色数を画素部の色数よりも少なくすることができる。この際、積層画素部および他色の画素部を構成する着色層の形成に併用される着色層形成用塗工液の色数は、全着色層の形成に必要な着色層形成用塗工液の色数が画素部の色数よりも少なくなるものであれば特に限定されるものではなく、積層画素部を構成する着色層の形成に用いられる着色層形成用塗工液のうち全色であってもよく、またそのうちの何色かであってもよい。なお、他色の画素部を構成する着色層とは、他色の積層画素部を構成する着色層であってもよく、また他色の単層画素部を構成する着色層であってもよい。
このような上記積層画素部を構成する着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液が、他色の画素部を構成する着色層の形成に用いられている例としては、図1(c)に示すように、積層画素部(シアン画素部)は、青色着色層3Bおよび緑色着色層3Gにより構成され、この積層画素部を構成する青色着色層3Bの形成に用いられる青色着色層形成用塗工液が、青色画素部を構成する青色着色層3Bの形成にも用いられ、また上記積層画素部を構成する緑色着色層3Gの形成に用いられる緑色着色層形成用塗工液が、緑色画素部を構成する緑色着色層3Gの形成にも用いられているカラーフィルタの例が挙げられる。
このように、上記積層画素部を構成する着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液が、他色の画素部を構成する着色層の形成にも用いられることにより、例えば図1に例示する製造方法の場合、4色の画素部を形成するに際し、使用する着色層形成用塗工液の色数を3色とすることができ、全着色層の形成に必要な着色層形成用塗工液の色数をより少ないものとすることができる。
また、上記積層画素部を構成する積層された着色層の形成に用いられる着色層形成用塗工液としては、2色以上の着色層形成用塗工液であれば特に限定されるものではないが、本発明においては、2色〜3色であることが好ましく、特に2色であることが好ましい。積層画素部の形成に用いる着色層形成用塗工液の色数が多すぎると、工程が煩雑になる場合があるからである。
上記積層画素部を構成する着色層の形成に用いられる2色以上の着色層形成用塗工液の色の組み合わせとしては、積層画素部の着色層を形成する2色以上の着色層形成用塗工液のうち少なくとも1色が赤色、青色、および緑色から選択されるものであれば特に限定されるものではなく、積層により得られる色が所望の色となるよう適宜選択されるものである。このような組み合わせに用いる個々の着色層形成用塗工液の色としては、一般的なカラーフィルタの着色層の形成に使用される塗工液と同色とすることができ、例えば赤色、青色、緑色以外にも、黄色、シアンおよびマゼンタ等を挙げることができる。
また、上記積層画素部の着色層の形成に用いる着色層形成用塗工液の色の組み合わせとして好適なものは、青色と緑色との組み合わせ、青色と黄色との組み合わせ、および緑色と黄色との組み合わせを挙げることができる。このような色を組み合わせることにより、色再現領域がより広がり、色再現性に優れたものとすることが可能となるからである。なお、青色と緑色とを組み合わせることによりシアンが表現でき、青色と黄色とを組み合わせることにより緑色が表現でき、緑色と黄色とを組み合わせることにより黄緑色を表現できる。
このような着色層形成用塗工液については、一般的にフォトリソグラフィー法により着色層を形成する際に用いられるものと同様とすることができ、例えば感光性樹脂や、染料または顔料、光開始剤、各種添加剤等を含有するものとすることができる。
(2)基材
本工程に用いられる基材は、表面にパターン状に形成された遮光部を有し、かつ着色層を形成可能なものであれば、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタを製造する際に用いられる基材と同様とすることができる。また、上記基材表面に形成された遮光部としては、一般的なカラーフィルタに用いられる遮光部と同様とすることができる。
(3)着色層の形成方法
本工程において、上記着色層を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法により所定の領域に着色層を形成することが可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えば積層画素部が形成される積層画素部形成領域と他色の画素部が形成される他色の画素部形成領域とに同色の着色層形成用塗工液を用いて同色の着色層を形成する積層着色層形成工程と、単層画素部が形成される単層画素部形成領域のみに単層の着色層を形成する単層着色層形成工程とに分けて行う方法を用いることができる。
以下、それぞれの工程に分けて説明する。
(積層着色層形成工程)
本工程は、積層画素部が形成される積層画素部形成領域と他色の画素部が形成される他色の画素部形成領域とに同色の着色層形成用塗工液を用いて同色の着色層を形成する工程である。本工程における着色層の形成方法としては、積層画素部が形成される積層画素部形成領域と他色の画素部が形成される他色の画素部形成領域とに着色層形成用塗工液をスピンコート法やダイコート法、印刷法等、一般的な塗布方法で塗布し、露光、現像を行って、着色層を形成する方法とすることができる。この際、必要に応じて塗布された着色層形成用塗工液をプリベーク等してもよい。
ここで、本工程は、積層画素部形成領域および他色の画素部形成領域に着色層を形成する工程であるが、さらに、積層画素部形成領域と他色の単層画素部形成領域とに着色層を形成する場合、および、積層画素部形成領域と他色の積層画素部形成領域とに着色層を形成する場合に分けられる。
本工程においては、積層画素部形成領域と他色の単層画素部形成領域とに着色層を形成する場合、形成する着色層の膜厚は、両領域において同じであってもよく、また異なっていてもよい。本発明においては、積層画素部を構成する着色層のうち少なくとも1層の着色層の膜厚が、単層画素部の着色層の膜厚よりも薄くなるように形成されることが好ましく、中でも積層画素部を構成する全ての着色層の各々の膜厚が、単層画素部の着色層の膜厚よりも薄くなるように形成されることが好ましい。積層画素部形成領域には、さらに他色の着色層が形成されるため、積層画素部の膜厚が厚くなり、輝度が下がる場合があるからである。
上記積層画素部のうち少なくとも1層の着色層の膜厚を、単層画素部の着色層の膜厚よりも薄く形成する方法としては、フォトリソグラフィー法において一般的に用いられる膜厚の制御方法を用いることができ、例えば透過率が調整されたハーフトーン部を有するフォトマスクを用いて、膜厚の異なる着色層を一括形成する方法や、一度目に単層画素部形成領域および積層画素部形成領域に同じ膜厚の着色層を形成した後、さらに単層画素部形成領域のみに同色の着色層を形成する方法等とすることができる。中でも本発明においては、ハーフトーン部を有するフォトマスクを用いる方法が好ましい。これにより、本工程を簡略化することができ、製造効率を向上させることができるからである。
上述したハーフトーン部を有するフォトマスクを用いる方法を用いる場合、具体的には、例えば図1(a)に示すように、基材1上に塗布された青色着色層形成用塗工液を、青色画素部形成領域Bに対応する位置に開口部10を有し、シアン画素部形成領域Cに対応する位置にハーフトーン部11を有し、それ以外の部分は遮光部12を有するフォトマスク13を用いて露光光14により露光し、現像を行う方法が用いられる。
なお、本工程に用いられるハーフトーン部を有するフォトマスクとしては、膜厚の異なる着色層を一括して形成することが可能なフォトマスクであれば特に限定されるものではなく、例えば開口部、ハーフトーン部および遮蔽部を有するものを用いることができる。このようなハーフトーン部を有するフォトマスクについては、例えば特開2006−18001公報を参照することができる。
また、本工程に用いられる遮蔽部および開口部を有するフォトマスクとしては、一般的にフォトリソグラフィー法を行う際に用いられるものと同様とすることができる。
また、本工程において、上記単層画素部形成領域に形成される着色層の膜厚および積層画素部形成領域に形成される着色層の膜厚の比率としては、単層画素部形成領域に形成される着色層の膜厚を1とした場合、積層画素部形成領域に形成される同色の着色層の膜厚が、0.2〜1の範囲内、中でも0.2〜0.8の範囲内、特に0.3〜0.6の範囲内であることが好ましい。積層画素部形成領域に形成される着色層の膜厚が上記範囲を超えると、積層させる着色層の膜厚によっては、積層画素部の膜厚が厚くなりすぎてしまい、輝度が低下する場合があるからである。この際、積層画素部形成領域に形成される着色層の具体的な膜厚としては、積層画素部全体の膜厚および色味等に応じて適宜選択される。
また、上記積層画素部形成領域と他色の積層画素部形成領域とに着色層を形成する場合、形成する着色層の膜厚は、積層画素部全体の膜厚および色味等に応じて適宜選択されるものである。なお、積層画素部形成領域と他色の積層画素部形成領域とに同じ膜厚の着色層を形成する場合、上述した遮蔽部および開口部を有する一般的なフォトマスクを用いて形成することができ、また積層画素部形成領域と他色の積層画素部形成領域とに異なる膜厚の着色層を形成する場合、上述したハーフトーン部を有するフォトマスクを用いて形成することができる。
また、本工程により照射される光や、光の照射条件等については、上記着色層形成用塗工液中に含有される感光性樹脂の種類等に応じて決定され、一般的なカラーフィルタの着色層を形成する際と同様とすることができる。
上記現像方法についても、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタの着色層を形成する際と同様の現像方法とすることができる。
(単層着色層形成工程)
本工程は、単層画素部が形成される単層画素部形成領域のみに単層の着色層を形成する工程である。本工程における着色層の形成方法としては、単層画素部形成領域に着色層形成用塗工液を塗布し、露光、現像を行って、着色層を形成する方法とすることができる。
上記露光方法としては、例えば上述した遮光部および開口部を有するフォトマスクを用いて露光する方法とすることができる。
なお、上記着色層形成用塗工液の塗布方法や、露光の際に照射される光および照射条件、現像方法等については、上述した積層着色層形成工程で説明した方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(4)画素部
本工程により形成される画素部は、積層画素部および単層画素部により構成されるものあり、積層画素部および単層画素部の示す各色は、赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部となるように適宜選択される。このような画素部の色の組み合わせの例を、以下、順に示していく。
本工程において形成される画素部の色の組み合わせとしては、例えば青色着色層および緑色着色層を積層させて形成されるシアン画素部と、赤色着色層からなる赤色画素部と、緑色着色層からなる緑色画素部と、青色着色層からなる青色画素部とからなる組み合わせとすることができる。
このような組み合わせの画素部を形成する場合、例えば図1に示すように、青色画素部形成領域Bおよびシアン画素部形成領域Cに青色着色層3Bを形成する青色着色層形成工程(図1(a))と、緑色画素部形成領域Gおよびシアン画素部形成領域Cに緑色着色層3Gを形成する緑色着色層形成工程(図1(b))と、赤色画素部形成領域Rに赤色着色層3Rを形成する赤色着色層形成工程(図1(c))とを行うことにより各画素部を形成することができる。
また、本工程において形成される画素部の色の組み合わせとしては、図2に示すように、上述した色の組み合わせに、黄色着色層3Yからなる黄色画素部を加えた組み合わせとすることができる。このような黄色画素部を形成する場合、図1に示す各工程に加えて、黄色画素部形成領域Yに黄色着色層3Yを形成する黄色画素部形成工程を行うものとすることができる。
さらに、本工程において形成される画素部の色の組み合わせとしては、例えば青色着色層および黄色着色層を積層して形成される緑色画素部と、赤色着色層からなる赤色画素部と、黄色着色層からなる黄色画素部と、青色着色層からなる青色画素部とからなる組み合わせとすることができる。
このような組み合わせの画素部を形成する場合、例えば図3に示すように、青色画素部形成領域Bおよび緑色画素部形成領域Gに青色着色層3Bを形成する青色着色層形成工程(図3(a))と、黄色画素部形成領域Yおよび緑色画素部形成領域Gに黄色着色層3Yを形成する黄色着色層形成工程(図3(b))と、赤色画素部形成領域Rに赤色着色層3Rを形成する赤色着色層形成工程(図3(c))とを行うことにより各画素部を形成することができる。
さらにまた、本工程において形成される画素部の色の組み合わせとしては、青色着色層および緑色着色層を積層させて形成されるシアン画素部と、黄色着色層および緑色着色層を積層させて形成される黄緑色画素部と、赤色着色層からなる赤色画素部と、青色着色層からなる青色画素部と、黄色着色層からなる黄色画素部とからなる組み合わせとすることができる。
このような組み合わせの画素部を形成する場合、例えば図4に示すように、青色画素部形成領域Bおよびシアン画素部形成領域Cに青色着色層3Bを形成する青色着色層形成工程(図4(a))と、黄色画素部形成領域Yおよび黄緑色画素部形成領域GYに黄色着色層3Yを形成する黄色着色層形成工程(図4(b))と、シアン画素部形成領域Cおよび黄緑色画素部形成領域GYに緑色着色層3Gを形成する緑色着色層形成工程(図4(c))と、赤色画素部形成領域Rに赤色着色層3Rを形成する赤色着色層形成工程(図4(d))とを行うことにより各画素部を形成することができる。
2.その他の工程
本発明のカラーフィルタの製造方法は、上述した着色層形成工程以外にも、他の工程を有していてもよい。例えば上記着色層間に遮光部を形成する遮光部形成工程、上記着色層上に透明電極層を形成する透明電極層形成工程等、必要な工程を有していてもよい。上記遮光部形成工程や、透明電極層形成工程等については、一般的なカラーフィルタの製造方法における各工程と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
B.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部の開口部にフォトリソグラフィー法により形成された赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部とを有するカラーフィルタであって、上記画素部は、2色以上の着色層を積層してなる積層画素部、および、1層の着色層からなる単層画素部を有し、上記積層画素部の少なくとも1色の着色層が赤色、緑色または青色であり、かつ上記積層画素部の少なくとも1色の着色層が他色の上記画素部の着色層と同色であることを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタは、例えば図1(c)に示すように、基材1と、上記基材1上にパターン状に形成された遮光部2と、青色着色層3Bおよび緑色着色層3Gの2色の着色層を積層してなるシアン画素部(積層画素部)と、赤色着色層3Rからなる赤色画素部(単層画素部)と、緑色着色層3Gからなる緑色画素部(単層画素部)と、青色着色層3Bからなる青色画素部(単層画素部)とを有するものとすることができる。
本発明によれば、上記積層画素部が、上述した着色層の組み合わせからなることにより、色再現領域の拡大が可能となる。これは、xy色度図において、2色の着色層を積層させた場合、積層画素部が示す色の色座標は、常に積層させた着色層の各色の色座標同士を結んだ直線よりも外側に位置することとなるからである。したがって、本発明によれば、色再現領域が広くなるため、色再現性に優れたカラーフィルタとすることが可能となる。
また、本発明によれば、上記積層画素部が2色以上の着色層の積層により形成されることにより、着色層の膜厚を変化させることで、所望の色味を有する積層画素部とすることが可能となるため、色再現性に優れたカラーフィルタとすることができる。
さらに、本発明によれば、積層画素部の少なくとも1色の着色層が、他色の画素部の着色層と同色であることにより、着色層を形成する際に用いられる着色層形成用塗工液の色数を少ないものとすることができるので、安価に製造されたカラーフィルタとすることができ、また、少ない工程数で多くの画素部が形成することが可能となるため、効率よく製造されたカラーフィルタとすることができる。
以下、本発明のカラーフィルタについて、各構成に分けて説明する。なお、本発明における基材、遮光部等については、上述した「A.カラーフィルタの製造方法」で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
1.画素部
まず、本発明のカラーフィルタにおける画素部について説明する。本発明における画素部は、上記遮光部の開口部にフォトリソグラフィー法により形成された赤色、緑色および青色を少なくとも含む4色以上の画素部であって、2色以上の着色層を積層してなる積層画素部、および、1層の着色層からなる単層画素部を有し、上記積層画素部の少なくとも1色の着色層が赤色、緑色または青色であり、かつ上記積層画素部の少なくとも1色の着色層が他色の上記画素部の着色層と同色であるものである。ここで、他色の画素部の着色層とは、他色の積層画素部を構成する着色層であってもよく、また他色の単層画素部を構成する着色層であってもよい。
本発明のカラーフィルタにおける画素部は、赤色、緑色、および青色を少なくとも含む4色以上の画素部により構成されるものであれば特に限定されるものではないが、製造効率および実用性の面から、通常4色〜6色程度、中でも4色〜5色程度であることが好ましい。
以下、本発明における画素部に含まれる積層画素部および単層画素部について説明する。
(1)積層画素部
本発明における積層画素部は、2色以上の着色層を積層させてなるものであり、少なくとも1色の着色層が赤色、緑色または青色であり、かつ上記積層画素部の少なくとも1色の着色層が他色の上記画素部の着色層と同色であるものである。
上記積層画素部を構成する着色層としては、2色以上の着色層であれば特に限定されるものではないが、本発明においては、2色〜3色の着色層であることが好ましく、特に2色の着色層であることが好ましい。積層数が多すぎると、製造工程が煩雑になる場合があるからである。
本発明においては、上記積層画素部が、4色以上の画素部のうち1色以上の画素部をなすものであればよく、例えば1色であってもよく、2色であってもよく、全色であってもよい。中でも本発明においては、1色または2色程度の画素部が積層画素部からなるものとすることが好ましい。積層させる着色層が多すぎると、製造効率上好ましくないからである。
上記積層画素部を構成する着色層の色の組み合わせとしては、積層画素部の少なくとも1色の着色層が赤色、緑色または青色であれば特に限定されるものではなく、組み合わせにより得られる積層画素部が所望の色味となるよう適宜選択されるものである。このような積層される個々の着色層の色としては、一般的なカラーフィルタの着色層と同色とすることができ、例えば赤色、青色、緑色以外にも、黄色、シアンおよびマゼンタ等を挙げることができる。
上記積層画素部を構成する着色層の色の組み合わせとして好適なものは、青色と緑色との組み合わせ、青色と黄色との組み合わせ、および緑色と黄色との組み合わせを挙げることができる。このような色を組み合わせて得られる積層画素部とすることにより、色再現域をより広くすることができ、色再現性に優れたカラーフィルタとすることが可能となるからである。なお、青色着色層と緑色着色層とを組み合わせることにより得られる画素部はシアンを表現することができ、青色着色層と黄色着色層とを組み合わせることにより得られる画素部は緑色を表現することができ、緑色着色層と黄色着色層とを組み合わせることにより得られる画素部は黄緑色を表現することができる。
また、積層画素部を構成する2色以上の着色層それぞれの膜厚としては、得られる積層画素部が所望の色味となるよう適宜調整して決定されるものである。このような着色層の膜厚差による画素部の色味の調整は、積層させる着色層の膜厚を調整することにより、容易に行うことができる。
なお、上述したような2色の着色層の積層は、走査電子顕微鏡(SEM)等を用いて観察することにより、確認することができる。
また、本発明における積層画素部の形成方法については、上述した「A.カラーフィルタの製造方法」で説明した方法と同様とすることができる。
b.単層画素部
本発明における単層画素部は、1色の着色層からなる単層の着色層からなるものである。このような単層画素部の色としては、上記積層画素部の色に応じて決定される。
例えば図1(c)に示すように、積層画素部として、青色着色層3Bと緑色着色層3Gとが積層されてなるシアン画素部が形成される場合、単層画素部として、赤色着色層3R、緑色着色層3G、および青色着色層3Bを形成し、赤、緑、青およびシアンの4色の画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
また、例えば図2に示すように、積層画素部として、青色着色層3Bと緑色着色層3Gとが積層されてなるシアン画素部が形成される場合、単層画素部として、赤色着色層3R、緑色着色層3G、青色着色層3Bおよび黄色着色層3Yを形成し、赤、緑、青、黄およびシアンの5色の画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
さらに、例えば図3(c)に示すように、積層画素部として、青色着色層3Bと黄色着色層3Yとが積層されてなる緑色画素部が形成される場合、単層画素部として、赤色着色層3R、黄色着色層3Y、および青色着色層3Bを形成し、赤、緑、青および黄色の4色の画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
さらにまた、例えば図4(d)に示すように、積層画素部として、青色着色層3Bおよび緑色着色層3Gが積層されてなるシアン画素部と、黄色着色層3Yおよび緑色着色層3Gが積層されてなる黄緑色画素部とが形成される場合、単層画素部として、赤色着色層3R、青色着色層3Bおよび黄色着色層3Yを形成し、赤、黄緑、青、黄およびシアンの5色の画素部を有するカラーフィルタとすることができる。
このような単層画素部の形成方法としては、上述した「A.カラーフィルタの製造方法」の項で説明した形成方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
2.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上述したような積層画素部、単層画素部、遮光部および基材を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば透明電極層、配向膜、保護層等を必要に応じて有していてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(遮光部の形成)
厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板上に感光性樹脂組成物(東京応化工業(株)製 CFRR DN−83)をスピンコーティング法により塗布し、100℃で3分間乾燥させ、厚さが約1.5μmの遮光部を形成した。その後、このようにして形成された遮光部を超高圧水銀ランプで遮光パターンに露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、次いで、180℃の雰囲気下で30分間放置することにより加熱処理を施して、着色層を形成すべき領域以外の遮光領域に遮光部(ブラックマトリックス)を形成した。
(着色層形成工程)
<赤色着色層形成工程>
上記のようにして遮光部が形成されたガラス基板上に、下記の組成の赤色着色層形成用塗工液をスピンコーティング法により塗布厚さ1.5μmで塗布した後、70℃のオーブン中で3分間乾燥させ、赤色着色層形成用塗工液の塗布膜を形成した。
その後、このようにして形成された赤色着色層形成用塗工液の塗布膜を超高圧水銀ランプを用いて、赤色画素部を形成すべき領域にのみ露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、次いで、180℃の雰囲気下で30分間放置することにより加熱処理を施して、赤色画素部を形成した。
a.赤色着色層形成用塗工液の組成
(1)C.I.Pigment Red 177:6重量部
(2)分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161):3重量部
(3)モノマー(サートマー社製 SR399):4重量部
(4)ポリマーI:5重量部
(5)開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907):2重量部
(6)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:80重量部
*ポリマーIはベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものである。
<緑色着色層形成工程>
また、上述した赤色着色層形成工程と同様の方法により、下記の組成の緑色着色層形成用塗工液を用いて、緑色画素部形成領域に対応する部位に通常の開口部(透過部)と、シアン画素部形成領域に対応する部位にハーフトーン部とを設けたフォトマスクを用いて露光し、緑色着色層を形成した。この結果、シアン画素部形成領域に形成された緑色着色層は、緑色画素部形成領域に形成された緑色着色層の1/2の膜厚となった。
b.緑色着色層形成用塗工液の組成
(1)C.I.Pigment Green 36+C.I.Pigment Yellow 150:6重量部
(2)分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161):3重量部
(3)モノマー(サートマー社製 SR399):4重量部
(4)ポリマーI:5重量部
(5)開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907):2重量部
(6)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:80重量部
<青色着色層形成工程>
さらに、上述した赤色着色層形成工程と同様の方法により、下記の組成の青色着色層形成用塗工液を用いて、青色画素部形成領域に対応する部位に通常の開口部(透過部)と、シアン画素部形成領域に対応する部位にハーフトーン部とを設けたマスクを用いて露光し、青色着色層を形成した。この結果、シアン画素部形成領域に形成された青色着色層は、青色画素部形成領域に形成された青色着色層の1/2の膜厚となり、シアン画素部形成領域に形成された緑色及び青色着色層による積層画素部の全体の膜厚は青色画素部、緑色画素部、及び赤色画素部の膜厚と同等となった。
c.青色着色層形成用塗工液の組成
(1)C.I.Pigment Blue 15+C.I.Pigment Violet 23:6重量部
(2)分散剤(ビックケミー社製 ディスパービック161):3重量部
(3)モノマー(サートマー社製 SR399):4重量部
(4)ポリマーI:5重量部
(5)開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907):2重量部
(6)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:80重量部
以上の工程により形成したカラーフィルタを用いて液晶表示装置を作製し、各画素部の表示色単独での色度を測定したところ、xy色度表示にて、下記表1に示す通りとなった。また、この4色画素部による色再現可能な範囲として、色再現表示規格であるNTSC比にて、約93%となった。
[比較例1]
実施例1と同様に遮光部を形成した後、実施例1で使用した着色層形成用塗工液を用いて、実施例1と同様の手順で赤色画素部、緑色画素部および青色画素部の3色の画素部のみを形成し、カラーフィルタを得た。このカラーフィルタを用いて液晶表示装置を作製したところ、各画素部の表示色単独での色度は下記表1に示す通りとなった(実施例1の赤色画素部、緑色画素部、青色画素部の3色とそれぞれ同等)。また、この3色の画素部によって、色再現可能な範囲は、NTSC比にて約78%となった。
Figure 0004984905
本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明により製造されるカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の例を示す工程図である。 本発明により製造されるカラーフィルタの一例を説明するためのxy色度図である。
符号の説明
1…基材
2…遮光部
3R…赤色着色層
3G…緑色着色層
3B…青色着色層
3Y…黄色着色層
B…青色画素部形成領域
C…シアン画素部形成領域
G…緑色画素部形成領域
R…赤色画素部形成領域
Y…黄色画素部形成領域
GY…黄緑色画素部形成領域

Claims (5)

  1. 表面に遮光部が形成された基材の前記遮光部の開口部にフォトリソグラフィー法により着色層を形成する着色層形成工程を有する、赤色着色層からなる赤色画素部、緑色着色層または青色着色層と黄色着色層とが積層された着色層からなる緑色画素部、および青色着色層からなる青色画素部を少なくとも含む4色以上の画素部を備えたカラーフィルタの製造方法であって、
    前記着色層形成工程は、前記画素部の色数よりも少ない数の前記着色層形成用塗工液を使用して全着色層を形成する工程であり、かつ少なくとも1色が赤色、緑色、および青色から選択された2色以上の着色層を同一の前記遮光部の開口部に積層して形成することにより積層された着色層からなる積層画素部、および、1層の着色層を前記遮光部の開口部に形成することにより単層の着色層からなる単層画素部を形成する工程であり、
    前記赤色画素部、前記緑色画素部、および前記青色画素部以外の画素部を構成する前記着色層が示す色の色座標が、xy色度図において前記赤色画素部、前記緑色画素部、および前記青色画素部が示す色の色座標同士を結んだ直線よりも外側に位置することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記積層画素部のうち少なくとも1層の着色層の膜厚が、前記単層画素部の着色層の膜厚よりも薄くなるように、透過率が調整されたハーフトーン部を有するフォトマスクを用いて前記両着色層が一括形成されることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記積層画素部を構成する着色層の組み合わせが、青色着色層と緑色着色層との組み合わせ、青色着色層と黄色着色層との組み合わせ、および緑色着色層と黄色着色層との組み合わせから選択される少なくとも一つの組み合わせであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 基材と、前記基材上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部の開口部にフォトリソグラフィー法により形成された赤色着色層からなる赤色画素部、緑色着色層または青色着色層と黄色着色層とが積層された着色層からなる緑色画素部、および青色着色層からなる青色画素部を少なくとも含む4色以上の画素部とを有するカラーフィルタであって、
    前記画素部は、2色以上の着色層を積層してなる積層画素部、および、1層の着色層からなる単層画素部を有し、前記積層画素部の少なくとも1色の着色層が赤色、緑色または青色であり、かつ前記積層画素部の少なくとも1色の着色層が他色の前記画素部の着色層と同色であり、
    前記赤色画素部、前記緑色画素部、および前記青色画素部以外の画素部を構成する前記着色層が示す色の色座標が、xy色度図において前記赤色画素部、前記緑色画素部、および前記青色画素部が示す色の色座標同士を結んだ直線よりも外側に位置することを特徴とするカラーフィルタ。
  5. 前記積層画素部の着色層の組み合わせが、青色着色層と緑色着色層との組み合わせ、青色着色層と黄色着色層との組み合わせ、および緑色着色層と黄色着色層との組み合わせから選択される少なくとも一つの組み合わせであることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ。
JP2007008933A 2007-01-18 2007-01-18 カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ Expired - Fee Related JP4984905B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007008933A JP4984905B2 (ja) 2007-01-18 2007-01-18 カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007008933A JP4984905B2 (ja) 2007-01-18 2007-01-18 カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008176016A JP2008176016A (ja) 2008-07-31
JP4984905B2 true JP4984905B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=39703087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007008933A Expired - Fee Related JP4984905B2 (ja) 2007-01-18 2007-01-18 カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4984905B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012176752A1 (ja) * 2011-06-21 2012-12-27 シャープ株式会社 液晶パネルの製造方法および液晶パネル
JP5938998B2 (ja) * 2012-03-30 2016-06-22 大日本印刷株式会社 カラーフィルタおよび有機el表示装置
CN103698832B (zh) * 2013-12-17 2017-01-25 合肥京东方光电科技有限公司 一种彩色滤光片及其制作方法、显示装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3902691B2 (ja) * 1997-05-05 2007-04-11 共同印刷株式会社 液晶表示用カラーフィルタおよびその製造方法
JP3700585B2 (ja) * 2001-01-31 2005-09-28 松下電器産業株式会社 カラーフィルタ基板とカラーフィルタ基板の製造方法及びそれを用いた液晶表示素子
JP2003014917A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Toray Ind Inc カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP4799823B2 (ja) * 2002-04-11 2011-10-26 ジェノア・カラー・テクノロジーズ・リミテッド 属性を向上させるカラー表示装置および方法
JP4145852B2 (ja) * 2004-08-20 2008-09-03 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置、カラーフィルタ、及び電子機器
JP4810812B2 (ja) * 2004-09-09 2011-11-09 凸版印刷株式会社 カラー固体撮像素子
JP2006162706A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Sharp Corp カラーフィルタ、表示パネル、表示装置、ならびにカラーフィルタの製造方法
JP4600036B2 (ja) * 2004-12-27 2010-12-15 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置および電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008176016A (ja) 2008-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20160018575A1 (en) Color filter and fabricating method thereof, and display apparatus
US9823567B2 (en) Manufacturing method of mask plate for shielding during sealant-curing
US7709163B2 (en) Display device and manufacturing method thereof
WO2017152469A1 (zh) 彩膜基板的制作方法及制得的彩膜基板
JP2010054561A (ja) 保護膜用感光性組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JP4984905B2 (ja) カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ
WO2015043281A1 (zh) Coa基板、显示装置及该coa基板的制造方法
JP4984888B2 (ja) カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ
JP2008203666A (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ
US9075195B2 (en) Color filter
US9279924B2 (en) Color filter substrate and method for producing same
CN101517439B (zh) 彩色滤光片基板和液晶显示装置
JP2009053483A (ja) 液晶表示装置用カラーフィルタ及び液晶表示装置
JP5304170B2 (ja) カラーフィルタ及びカラーフィルタの製造方法、これを用いた液晶表示装置
JP4919043B2 (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
JP2012159757A (ja) カラーフィルタ、液晶表示装置およびカラーフィルタの製造方法
JP4998192B2 (ja) カラーフィルタ
TWI604230B (zh) 彩色濾光片及其製作方法
JP2016188914A (ja) カラーフィルタ
JP4899773B2 (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ及び半透過型液晶表示装置
JP4967583B2 (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ及び半透過型液晶表示装置
JP5724219B2 (ja) カラーフィルタ基板の製造方法
JP2018112622A (ja) カラーフィルタ、表示装置、および、カラーフィルタの製造方法
JP2008064960A (ja) カラーフィルタ及び表示装置
JP2007271920A (ja) カラーフィルタの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110830

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4984905

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees