JP6544634B2 - カラーフィルタ及び表示装置 - Google Patents

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本発明は、表示装置に用いられるカラーフィルタ及び表示装置に関する。
近年、電子ペーパーや液晶表示装置等の各種のフラットタイプの表示装置の開発が進められている。このような表示装置として、周囲の照明(以下、「環境光」とも言う)の反射光を制御することで文字や画像等を表示する反射型表示装置が知られている。反射型表示装置は、低消費電力である、目が疲れない、及び、直射日光下での視認性が良い等の優れた特性を有することから応用が進められている。
上述した反射型表示装置において、カラー画像表示を行う場合は、通常、複数色の着色層を有するカラーフィルタと、白表示および黒表示を行うことが可能な反射型表示素子とが組み合わされて用いられる。このような反射型表示装置においては、反射型表示素子を用いて白表示を行うことによって環境光を反射させ、反射光をカラーフィルタに透過させることによって所望のカラー画像表示が行われる。
図17(a)は、従来のカラーフィルタ10Yの平面図であり、図17(b)は、図17(a)の領域AYを拡大した平面図である。図17(b)に示すように、カラーフィルタ10Yには、着色層20Y,30Y,40Y以外の部分に、所定のパターンを有する黒色のブラックマトリクス層12Yが設けられている。
このような反射型表示装置において、白表示を行った場合に、紙に近い質感を表現できる表示特性が望まれている。
特開2003−280044号公報
しかしながら、上記従来の反射型表示装置においては、白表示を行った場合であっても、黒色のブラックマトリクス層12Yの影響により、白表示された領域は全体的に輝度が低下した灰色に視認される。従って、紙に近い質感を表現することは困難である。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、表示特性を改善できるカラーフィルタ及び表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係るカラーフィルタは、
透明基材と、
前記透明基材上に設けられ、複数の開口を形成する画素区画用のホワイトマトリクス層と、
前記ホワイトマトリクス層の前記複数の開口の内面に設けられた透過防止層と、
前記ホワイトマトリクス層の前記複数の開口内に設けられた複数の着色層と、
を備える。
本発明の他の一実施形態に係るカラーフィルタは、
透明基材と、
前記透明基材上に設けられ、所定の間隙を空けて並ぶ複数の着色層と、
前記着色層間の前記間隙に設けられ、端部が前記着色層の端部に乗り上げ、前記複数の着色層を露出させる開口を形成する画素区画用のホワイトマトリクス層と、
前記ホワイトマトリクス層の前記着色層に乗り上げた端部の前記開口の内面に設けられた透過防止層と、
を備える。
上記カラーフィルタにおいて、
前記透過防止層はブラックマトリクス層を有してもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記透過防止層は光を反射する反射層を有してもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記反射層は金属層からなっていてもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記ホワイトマトリクス層の厚みは、前記着色層の厚みより厚くてもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記ホワイトマトリクス層の前記透明基材と反対側の面に設けられた裏打ち層を備えてもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記裏打ち層は、前記ホワイトマトリクス層より遮光性が高くてもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記裏打ち層は、ブラックマトリクス層を有してもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記裏打ち層は、第2着色層を有してもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記裏打ち層は、積層された複数色の第2着色層を有してもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記ホワイトマトリクス層は、白色顔料と、前記白色顔料とは異なる色の着色顔料と、を含んでもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記ホワイトマトリクス層と前記複数の第1着色層は、表示領域に配置され、
前記表示領域を囲み、白色層を有する額縁部を備えてもよい。
上記カラーフィルタにおいて、
前記ホワイトマトリクス層と前記複数の第1着色層は、表示領域に配置され、
前記表示領域を囲み、前記ブラックマトリクス層を有する額縁部を備えてもよい。
本発明の一実施形態に係る表示装置は、
上記カラーフィルタと、
前記カラーフィルタに対向するように配置された表示素子と、
を備える。
上記表示装置において、
前記表示素子は、白表示及び黒表示を行う反射型表示素子であってもよい。
本発明によれば、表示特性を向上できる。
第1の実施形態に係る電子ペーパーの概略構成を示す平面図である。 図1のA−A線に沿った縦断面図である。 カラーフィルタを図2の矢印I方向から見た平面図である。 比較例のカラーフィルタを示す縦断面図である。 第1の実施形態に係るカラーフィルタの他の例を示す平面図である。 第2の実施形態に係るカラーフィルタの縦断面図である。 第3の実施形態に係るカラーフィルタの縦断面図である。 第4の実施形態に係る電子ペーパーの概略構成を示す平面図である。 図8のカラーフィルタのB−B線に沿った縦断面図である。 第5の実施形態に係るカラーフィルタの縦断面図である。 第6の実施形態に係るカラーフィルタの縦断面図である。 第7の実施形態に係る電子ペーパーの縦断面図である。 カラーフィルタを図12の矢印I方向から見た平面図である。 (a)〜(d)は、第7の実施形態におけるカラーフィルタの製造方法を示す図である。 図14に続く、カラーフィルタの製造方法を示す図である。 焼成温度毎にホワイトマトリクス層の色度b*と焼成時間との関係を示す図である。 (a)は、従来のカラーフィルタの平面図であり、(b)は、(a)の領域AYを拡大した平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、電子ペーパー(反射型表示装置)100全体について説明する。なお、一例として電子ペーパー100について説明するが、本実施形態のカラーフィルタ10は、反射型又は透過型の各種表示装置、例えば、液晶表示装置や有機EL表示装置に適用することもできる。
電子ペーパー
図1は、第1の実施形態に係る電子ペーパー100の概略構成を示す平面図である。図2は、図1のA−A線に沿った縦断面図である。
図1及び図2に示すように、電子ペーパー100は、電子ペーパー用のカラーフィルタ10と、カラーフィルタ10に対向するように配置された、白表示及び黒表示を行う反射型表示素子80と、を備えている。カラーフィルタ10は、反射型表示素子80よりも観察者側に配置されている。
図1では、電子ペーパー100を観察者側(カラーフィルタ10側)から見ている。図1に示すように、カラーフィルタ10は、表示領域A1と、表示領域A1の外側を囲む額縁領域A2と、を有している。額縁領域A2は、反射型表示素子80などの金属配線等を隠す機能を有すると共に、製品情報などの可視情報が必要に応じて設けられ、外観意匠を向上させる加飾部としての機能も有する。
図2に示すように、カラーフィルタ10は、透明基材11と、透明基材11上に設けられ、複数の開口OP1を形成する画素区画用のホワイトマトリクス層(以下、WM層と称す)12と、WM層12の複数の開口OP1の内面12cに設けられた透過防止層50と、WM層12の複数の開口OP1内に設けられた複数の着色層(第1着色層)20,30,40と、額縁領域A2に設けられた額縁部13と、WM層12及び着色層20,30,40上に設けられたオーバーコート層14と、を備える。オーバーコート層14は設けられていなくてもよい。着色層20,30,40のそれぞれは、1つの画素に対応する。
WM層12と、透過防止層50と、複数の着色層20,30,40は、表示領域A1に配置されている。額縁部13は、表示領域A1を囲んでおり、白色層15を有する。本実施形態では、額縁部13は、白色層15から構成されている。
カラーフィルタ10は、オーバーコート層14と反射型表示素子80とが対向するように配置されている。従って、観察者は、透明基材11側(z方向側)から電子ペーパー100を観察する。
反射型表示素子80には、観察者側からカラーフィルタ10を介して環境光L1が入射する。反射型表示素子80は、画素毎に環境光L1を反射させるか否か制御可能に構成されており、環境光L1を反射させることにより白表示を行い、環境光L1を反射させないことにより黒表示を行う。従って、反射型表示素子80は、バックライトを用いることなく文字や画像を表示することができる。なお、環境光L1が弱い場合に観察者側から反射型表示素子80に光を照射するフロントライトを設けてもよい。
反射型表示素子80の表示方式としては、特に限定されず、公知のものを適用することができ、例えば、電気泳動方式、ツイストボール方式、粉体移動方式(電子粉流体方式、帯電トナー型方式)、液晶表示方式、サーマル方式(発色方式、光散乱方式)、エレクトロクロミック方式、エレクトロウェッティング方式、磁気泳動方式などが挙げられる。
ここでは、一例としてエレクトロウェッティング方式の反射型表示素子80について概略的に説明する。反射型表示素子80は、白色基板81と、白色基板81上に設けられた複数の第1透明電極82及び複数の金属配線82aと、第1透明電極82及び金属配線82a上に設けられた疎水性絶縁層83と、疎水性絶縁層83上に設けられた複数の画素側壁84と、隣り合う画素側壁84間に設けられたオイル層85と、オイル層85及び画素側壁84上に設けられた透明な液体86と、液体86上に設けられた第2透明電極87と、を有する。第2透明電極87上に透明基板が設けられてもよい。透明では無い金属配線82aは、例えば、対応する第1透明電極82に接続されている。
それぞれのオイル層85は、対応する第1透明電極82上に位置している。1組の第1透明電極82とオイル層85は、1つの画素に対応している。
第1透明電極82と第2透明電極87との間に電圧が印加されていない時には、図示するように、オイル層85は、隣り合う画素側壁84間の疎水性絶縁層83を覆っている。オイル層85は、例えば黒色に着色されているため、入射した環境光L1はオイル層85において反射されず、黒表示が行われる。
一方、ある画素に対応する第1透明電極82と、第2透明電極87との間に電圧が印加された時には、図示は省略するが、この画素に対応するオイル層85は、一方の画素側壁84側に移動し、この画素に対応する位置の疎水性絶縁層83には液体86が接するようになる。これにより、この画素においては、入射した環境光L1は白色基板81に到達し、白色基板81で反射されて白表示が行われる。
このように、電子ペーパー100は、反射型表示素子80を用いて白表示を行うことによって環境光L1を反射させ、反射光L2をカラーフィルタ10に透過させることによって所望のカラー画像表示を行うことができる。
カラーフィルタ
次に図3も参照して、カラーフィルタ10について詳細に説明する。図3は、カラーフィルタ10を図2の矢印I方向から見た平面図である。なお説明の都合上、図3において、オーバーコート層14は省略されている。
(透明基材)
透明基材11としては、WM層12、透過防止層50、着色層20,30,40及びオーバーコート層14を適切に支持することができ、かつ透明性を有する様々な材料が用いられ、例えばガラスやポリマーなどが用いられる。
(WM層及び白色層)
WM層12によって画定される複数の領域は、それぞれ、着色層20用の領域、着色層30用の領域、着色層40用の領域の何れかになっている。本実施形態では、WM層12はマトリックス状のパターンを有している。なお、WM層12によって画定される各領域の具体的なパターンは特には限定されない。
WM層12及び白色層15のOD値(光学濃度)は比較的低いため、ある程度の厚みt1を確保してOD値を高くしなければ、反射型表示素子80側の金属配線82a等がWM層12及び白色層15を介して観察者に視認される可能性がある。そのため、WM層12及び白色層15の厚みt1は、金属配線82a等の視認を抑制できるように設定することが好ましい。WM層12及び白色層15の厚みt1は、例えば、5〜20μmであってもよく、図示する例では、複数の着色層20,30,40の厚みt2より厚い。金属配線82a等の視認を抑制できれば、厚みt1は、厚みt2より薄くてもよい。
白色層15は、WM層12を囲み、WM層12と一体的に形成されている。WM層12及び白色層15は、同一の材料で形成されている。
WM層12及び白色層15は、少なくとも白色顔料を感光性樹脂の硬化物からなる樹脂バインダ中に含み、白色を呈する。
〔白色顔料〕
白色顔料としては、例えば、酸化チタン、シリカ、タルク、カオリン、クレイ、硫酸バリウム、水酸化カルシウム、などを用いることができる。
白色顔料の含有量は、WM層12及び白色層15で表現する色にもよるが、白色顔料及び樹脂バインダを含むWM層12及び白色層15の全固形分量に対する白色顔料の量の百分率で表した顔料濃度で、例えば、10〜80%である。
〔樹脂バインダ:感光性樹脂など〕
樹脂バインダの樹脂としては、基本的には特に制限はないが、耐久性などの点で、硬化性樹脂を用いることが好ましい。樹脂バインダの樹脂として硬化性樹脂を用いる場合、WM層12及び白色層15は硬化性樹脂の硬化物からなる層として形成される。
硬化性樹脂としては、紫外線、電子線、可視光線などの活性エネルギー線で硬化可能な感光性樹脂を用いることができる。感光性樹脂を用いることで、精細なパターン形成が可能なフォトリソグラフィ法によってWM層12及び白色層15を形成することができる。
感光性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ桂皮酸ビニル系樹脂、環化ゴム、等の反応性ビニル基などの光反応性基を有する感光性樹脂の1種以上を用いることができる。アクリル系樹脂では、例えば、アルカリ可溶性樹脂、多官能アクリレート系モノマー、光重合開始剤、その他添加剤などからなる感光性樹脂を樹脂バインダの樹脂成分として用いることができる。
アルカリ可溶性樹脂には、ベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体などのメタクリル酸エステル共重合体、ビスフェノールフルオレン構造を有するエポキシアクリレートなどのカルド樹脂、などを1種以上用いることができる。
多官能アクリレート系モノマーには、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、などを1種以上用いることができる。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート、又は、アクリレートのいずれかであることを意味する。
光重合開始剤には、アルキルフェノン系、オキシムエステル系、トリアジン系、チタネート系などを1種以上用いることができる。例えば、アルキルフェノン系では、(2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア(登録商標)907、BASFジャパン株式会社製))、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モノフォリオフェニル)ブタノン−1(イルガキュア(登録商標)369、BASFジャパン株式会社製))、オキシムエステル系では、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(イルガキュア(登録商標)OXE01、BASFジャパン株式会社製))などを用いることができる。
樹脂バインダとしては、この他、溶剤、光増感剤、分散剤、界面活性剤、安定剤、レベリング剤などの、公知の各種添加剤を含むことができる。
〔WM層及び白色層の形成〕
WM層12及び白色層15は、例えば、少なくとも白色顔料と、感光性樹脂の未硬化物とを含む白色系感光性樹脂組成物を用いて、フォトリソグラフィ法によって形成することができる。
白色系感光性樹脂組成物を透明基材11の面上に塗布する方法は、例えば、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、スプレーコート法、ビードコート法などの公知の塗工法によることができる。
白色系感光性樹脂組成物を塗布した後は、フォトリソグラフィ技術を用いて露光、現像、ベーク(熱処理)などの所定の工程を経て、パターニングすることにより、透明基材11の面上の一部に、所定パターンのWM層12及び白色層15を形成することができる。
(透過防止層)
透過防止層50は、WM層12の反射型表示素子80側の表面12bには設けられていない。透過防止層50の透明基材11側の部分は、着色層20,30,40とWM層12との間に挟まれている。透過防止層50の反射型表示素子80側の部分は、着色層20,30,40に面していない。
透過防止層50は、可視光である反射光の透過を防止又は抑制する層である。透過防止層50は、例えば、遮光性を有するブラックマトリクス層(以下、BM層と称する)51を有する。本実施形態では、透過防止層50は、BM層51から構成されている。BM層51の厚みは、所望の遮光性を得られれば特に限定されないが、例えば、1〜5μmであってもよい。
BM層51の材料としては、所望の遮光性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色着色材を含有する樹脂組成物等が挙げられる。この樹脂組成物に用いられる樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が使用される。
BM層51は、WM層12が形成された後、フォトリソグラフィ法により形成することができる。
(着色層)
図2,3に示すように、着色層20,30,40は、マトリクス状に配置されている。着色層20,30,40は、WM層12によって画定された領域、即ち開口OP1内に設けられている。着色層20,30,40の厚さは、ほぼ等しい。
着色層20、着色層30、着色層40は、x方向に、この順に繰り返し配置されている。このように繰り返し配置された着色層20,30,40の組は、y方向に、複数組並んでいる。着色層20,30,40の配置順及び反射型表示素子80側から見た形状は、図示する例に限らない。
例えば、着色層20は、赤色光を透過させる赤色着色層からなり、着色層30は、緑色光を透過させる緑色着色層からなり、着色層40は、青色光を透過させる青色着色層からなる。このように、各着色層20,30,40は、対応する色の光を透過させるよう構成されている。白色光を透過させる白色着色層など、他の着色層が更に設けられてもよい。
着色層20,30,40のそれぞれは、WM層12及びBM層51が形成された後、感光性を有する着色層用材料を、露光工程および現像工程を含むフォトリソグラフィ法によりパターニングすることによって形成される層である。フォトリソグラフィ法によりパターニングされる着色層用材料としては、ネガ型およびポジ型のいずれの着色層用材料も使用され得る。また、着色層20,30,40を形成する順序は、任意の順序でよい。
〔着色層用材料〕
次に、各着色層20,30,40を構成する第1着色層用材料(以下、第1材料)、第2着色層用材料(以下、第2材料)、及び、第3着色層用材料(以下、第3材料)について説明する。各第1〜第3材料は、各色の顔料や染料および分散剤を含む顔料分散体、光開始剤、ポリマーやモノマーを含むクリア剤、および界面活性剤などを含んでいる。このうち光開始剤は、光を照射されることによりラジカル成分を発生するものである。またクリア剤には、光開始剤によって発生されたラジカルにより重合反応を起こして硬化する成分と、その後の現像により未露光部が溶解可能となる成分とが少なくとも含まれている。
(比較例)
ここで、比較例のカラーフィルタ10Xについて説明する。図4に示すように、比較例のカラーフィルタ10Xでは、WM層12の開口OP1の内面12cに透過防止層が設けられていない。
前述のように、観察者側から入射して、ある画素の着色層(例えば着色層30)を透過した環境光L1は、反射型表示素子80で反射される。この時、環境光L1の入射角度等に応じて、WM層12の開口OP1の内面12cに向かう反射光L3も存在し得る。このような反射光L3は、OD値が比較的低いWM層12を透過して、隣の画素の着色層(例えば着色層40)に入射し、この着色層40を透過して観察者側に到達する。これにより、観察者側で視認される反射光L3は、例えば、着色層30の色と着色層40の色とが混ざった色を有している。このように、比較例では、隣り合う2つの画素間で混色が発生し得るため、表示品質が低下する可能性がある。
これに対して、本実施形態によれば、透過防止層50がWM層12の複数の開口OP1の内面12cに設けられているので、反射型表示素子80で反射されてWM層12の開口OP1の内面12cに向かう反射光L3は、透過防止層50で透過を防止される。よって、この反射光L3は、隣の画素の着色層に入射しないので、混色を防止できる。従って、表示品質の低下を抑制できる。
所望の混色防止機能を発揮できれば、透過防止層50は、WM層12の開口OP1の内面12cの一部に設けられていてもよい。
さらに、本実施形態によれば、画素区画用の白色のWM層12を設けているので、表示領域A1内の白表示された領域は全体的に白色に視認される。即ち、白表示した場合に、観察者は、所定の着色層20,30,40を透過した反射型表示素子80からの反射光を白色に視認すると共に、環境光がWM層12により反射された白色光も視認することになる。WM層12により反射された白色光も視認されることにより、白表示された領域の輝度を高めることもできる。従って、紙に近い質感を表現することができる。即ち、表示特性を改善できる。
また、白色の額縁部13により、電子ペーパー100に高い意匠性を持たせることができる。特に、表示領域A1の全体を白表示した場合には、額縁部13と表示領域A1とが一体的に白色に視認されるので、従来に無い意匠性を発揮できる。その上、別途、額縁部13を形成した前面保護板を設ける必要が無いので、電子ペーパー100を軽量化できる。
なお、カラーフィルタ10は、額縁部13を備えなくてもよい。
また、カラーフィルタ10は、1色の着色層を備え、単色のカラーフィルタとして構成されても良い。
また、透過防止層50は、BM層51に代えて、少なくとも1層の着色層から構成されてもよい。
また、図5に示すように、各着色層20,30,40は、観察者側又は反射型表示素子80側から見て長方形であり、ストライプ状に設けられていてもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、透過防止層50は反射層52を有する点において、第1の実施形態と異なる。
図6は、第2の実施形態に係るカラーフィルタ10Aの縦断面図である。図6は、図2に対応する。カラーフィルタ10Aの透過防止層50は、光を反射する反射層52を有し、これにより反射光の透過を防止する。本実施形態では、透過防止層50は反射層52から構成されており、反射層52は金属層からなる。反射層52の厚みは、所望の遮光性を得られれば特に限定されないが、例えば、100nm〜5μmであってもよい。
反射層52の材料としては、所望の反射特性を有するものであれば特に限定されず、例えば、アルミニウム、銀等が挙げられる。
反射層52は、WM層12を形成した後、着色層20,30,40を形成する前に形成される。反射層52の形成方法としては、まず、公知の金属薄膜形成方法を用いて、WM層12上及び開口OP1内の透明基材11上に金属薄膜を形成する。金属薄膜形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等を挙げることができる。その後、フォトリソグラフィ法を用いてエッチング処理を行い、WM層12の開口OP1の内面12c以外に位置する金属薄膜を除去し、反射層52を形成できる。
本実施形態によれば、反射光L3は、反射層52により反射され、本来の画素の着色層を透過して観察者側に出射する。そのため、混色を防止できると共に、反射光L3も画像表示に用いて第1の実施形態よりも輝度を向上することができる。即ち、環境光をより効率的に画像表示に利用することができる。
(第3の実施形態)
ところで、第1の実施形態においては、環境光の一部がWM層12及び白色層15を透過するため、WM層12及び白色層15の厚みt1や白色顔料の含有量などによっては、反射型表示素子80側の金属配線82a等がWM層12又は白色層15を介して観察者に視認される可能性がある。WM層12及び白色層15の厚みt1を厚くするほど金属配線82a等を視認され難くできるが、厚いWM層12は、フォトリソグラフィ法による微細なパターニングが困難である。
そこで第3の実施形態では、裏打ち層16を設けている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図7は、第3の実施形態に係るカラーフィルタ10Bの縦断面図である。図7は、図2に対応する。図7に示すように、カラーフィルタ10Bは、第1の実施形態のカラーフィルタ10の構成に加え、裏打ち層16をさらに備える。
裏打ち層16は、WM層12及び白色層15の透明基材11と反対側の面に設けられ、WM層12より遮光性が高い。即ち、裏打ち層16は、WM層12よりOD値が高い。裏打ち層16は、ブラックマトリクス層17を有する。本実施形態では、裏打ち層16は、BM層17から構成されている。BM層17は、WM層12と同様のマトリックス状のパターンを有している。
また、BM層17は、透過防止層50のBM層51と一体的に形成されている。即ち、BM層17の材料は、BM層51の材料と同じである。
BM層17は、WM層12及び白色層15が形成された後、例えば、フォトリソグラフィ法により、BM層51と同時に形成することができる。従って、第1の実施形態と比較して製造工程が増加することはない。
このような裏打ち層16としてのBM層17は、WM層12及び白色層15を透過して反射型表示素子80に向かう環境光の一部を遮光する。
従って、本実施形態によれば、フォトリソグラフィ法により所望の微細なパターンが形成できる程度にWM層12の厚みを保った上で、WM層12又は白色層15を介して反射型表示素子80側の金属配線82a等が視認されないようにできる。
また、環境光の大部分はWM層12で反射されるので、裏打ち層16が存在していても、白表示した場合に比較的高い輝度が得られ、WM層12は白色系の色に視認される。そのため、第1の実施形態と同様に、紙に近い質感を表現することができる。但し、WM層12の厚みが薄い程、裏打ち層16のBM層17の黒色の影響によりWM層12は灰色に近い色に視認されるため、所望の白色系の色に視認される程度にWM層12の厚みを厚くする必要はある。
なお、額縁部13の白色層15については、裏打ち層16を設けずに、厚みを厚くしてもよい。白色層15は、WM層12よりも加工精度が低くてよいため、厚くしても容易に加工できるためである。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、額縁部13がBM層から構成されている点において第3の実施形態と異なる。以下、第3の実施形態との相違点を中心に説明する。
図8は、第4の実施形態に係る電子ペーパー100Cの概略構成を示す平面図である。図8は、図1に対応する。図9は、図8のカラーフィルタ10CのB−B線に沿った縦断面図である。
図8,9に示すように、表示領域A1を囲む額縁部13は、白色層15に替えて、BM層18から構成されている。透過防止層50のBM層51、裏打ち層16のBM層17、及び、額縁部13のBM層18は、同一の材料で形成されている。図示する例では、額縁部13のBM層18の厚みは、裏打ち層16のBM層17の厚みより厚いが、ほぼ同じ厚みでもよい。
本実施形態によれば、BM層18から構成された額縁部13は、黒色に視認される。よって、第2の実施形態とは異なる意匠性を電子ペーパー100Bに持たせることができる。
また、BM層18の遮光性が高いので、第2の実施形態と同様に、額縁部13を介して反射型表示素子80側の金属配線82a等が視認されないようにできる。
また、透過防止層50のBM層51、裏打ち層16のBM層17、及び、額縁部13のBM層18は同一工程で形成できるため、第3の実施形態と比較して製造工程が増加することはない。
なお、第1の実施形態において、額縁部13がBM層18から構成されてもよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、裏打ち層16が着色層から構成されている点において第3の実施形態と異なる。以下、第3の実施形態との相違点を中心に説明する。
図10は、第5の実施形態に係るカラーフィルタ10Dの縦断面図である。図10は、図2に対応する。図10に示すように、裏打ち層16は、積層された複数色の着色層(第2着色層)20D,30D,40Dを有する。着色層20Dは、着色層20と同一材料を用いて同一工程で形成される。着色層30Dは、着色層30と同一材料を用いて同一工程で形成される。着色層40Dは、着色層40と同一材料を用いて同一工程で形成される。
着色層20D,30D,40Dの厚みは、必要な遮光性を発揮できる程度に設定すればよい。なお、裏打ち層16は、表示領域A1の着色層20,30,40の層数より少ない層数、例えば1層の着色層から構成されてもよい。
このような裏打ち層16は、WM層12より遮光性が高いため、第3の実施形態と同様に、WM層12又は白色層15を介して反射型表示素子80側の金属配線82a等を視認され難くできる。よって、第3の実施形態の効果を得ることができる。
(第5の実施形態の変形例)
第5の実施形態に対して、種々の変更を加えることが可能である。以下、変形の一例について説明する。
〔裏打ち層と色調整層の兼用〕
裏打ち層16の着色層20D,30D,40Dの層数、厚みや色を調整することにより、WM層12を介して視認される色を調整することもできる。即ち、裏打ち層16は、遮光機能に加え、色調整層としての色調整機能を有してもよい。これにより、薄い茶色や薄い水色などに着色された紙の質感を表現することもできる。
色調整層を兼用する層としての裏打ち層16は、例えば、黒色顔料及び有彩色の着色顔料を樹脂バインダ中に含み、黒色系の色であるが色相を有する黒色系の色を呈してもよい。ただ、当然であるが、黒色の層は、色調整層を兼用する層としての裏打ち層16ではなく、裏打ち層16である。なぜならば、黒色の層からの光反射がなければ、その光反射の光強度やスペクトル分布によって、WM層12の明度や色相を調整することができないからである。よって、単なる黒色は色調整層の色から除外されるが、同じ無彩色でも灰色は色調整層の範疇である。
〔色調整層〕
遮光機能が必要無い場合、裏打ち層16は、WM層12より遮光性が低くてもよい。この場合、裏打ち層16は、WM層12を介して視認される色を調整する色調整層として機能する。色調整層は、WM層12が呈する色とは異なる色を呈する層であり、且つWM層12と重なるような位置に形成される層である。
こうした色調整層によって、WM層12を介して視認される色を、少なくともWM層12の色と色調整層の色とが合わさった色とすることができる。そのために、色調整層の観察者側に位置するWM層12は、色調整層の色が反映される程度以上の透明性を有する層として形成される。
製造工程数は増加するが、裏打ち層16は、裏打ち層16専用の着色層を有してもよい。このような着色層は、表示領域A1の着色層20,30,40とは異なる色を有する。例えば、着色層40の青色より薄い青色の着色層を裏打ち層16として設けて、薄い水色に着色された紙の質感を表現することもできる。これにより、色の設定の自由度が向上する。また、着色層20,30,40のそれぞれよりOD値が高い着色層を設けてもよい。
なお、第4の実施形態のように、額縁部13はBM層18で構成されてもよい。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、WM層12が白色以外の色に着色されている点において第1の実施形態と異なる。
図11は、第6の実施形態に係るカラーフィルタ10Eの縦断面図である。図11は、図2に対応する。WM層12E及び白色層15Eは、白色顔料と、白色顔料とは異なる色の着色顔料と、を含む。これにより、WM層12E及び白色層15Eは、白色以外のアイボリー、ライトグレーなどの白色系の色を表現することができる。
着色顔料は、例えば、赤色顔料、黄色顔料、青色顔料、緑色顔料、紫色顔料、黒色顔料などを用いることができる。
赤色顔料には、例えば、ジケトピロロピロール系、アントラキノン系、ペリレン系などの赤色顔料を用いることができ、黄色顔料には、例えば、イソインドリン系、アントラキノン系などの黄色顔料を用いることができ、青色顔料には、例えば、銅フタロシアニン系、アントラキノン系などの青色顔料を用いることができ、緑色顔料には、例えば、フタロシアニン系、イソインドリン系などの緑色顔料を用いることができ、紫色顔料には、キナクリドン系、ジオキサジン系などの紫色顔料を用いることができる。
着色顔料をより具体的に示せば、例えば、赤色顔料としては、アントラキノン系のピグメントレッド177(PR177)、黄色顔料としては、イソインドリン系のピグメントイエロー139(PY139)、青色顔料としては、銅フタロシアニン系のビグメントブルーPB15:6(PB15:6)、などを用いることができる。
紫色顔料としては、キナクリドン系のキナクリドン(PV19)、ジオキサジン系のジオキサジンバイオレット(PV23)などを用いることができる。
黒色顔料としては、例えば、チタンブラック(低次酸化チタン、酸窒化チタンなど)、カーボンブラックなどを用いることができる。
黒色顔料は、白色顔料と共に、或いは、白色顔料と共に白色顔料以外の他の色の着色顔料と併用することで、明度を落とした色などにおいて用いることができる。
着色顔料の粒子の大きさは、通常、平均粒径で1μm以下であり、好ましくは大よそ0.03〜0.5μmである。
着色顔料は、表現する白色系の色に応じて適宜選択すれば良い。従って、着色顔料は、1種単独で用いても良いし、同種類の色、或いは異なる色の着色顔料を複数種類用いることもできる。
WM層12E及び白色層15Eは、膜厚、及び着色顔料の含有量によってWM層12E及び白色層15E自体の不透明性或いは透明性を調整することができる。WM層12Eの厚みは、第1の実施形態と同様に、例えば5〜20μmである。
着色顔料の含有量は、WM層12E及び白色層15Eで表現する白色系の色の透明感、白色系の色に期待する緻密感等にもよるが、着色顔料及び樹脂バインダを含むWM層12E及び白色層15Eの全固形分量に対する着色顔料の量の百分率で表した、顔料濃度で、例えば、通常1〜60%程度である。言い換えると、WM層12E及び白色層15Eの全固形分100質量部に対して、着色顔料は、通常、11〜60質量部程度の範囲である。
本実施形態によれば、白表示した際に、WM層12Eの色によって、薄い茶色や薄い水色などに着色された紙の質感を表現することができる。
また、白色層15Eの白色系の色によって、高い意匠性を持たせることができる。
なお、以上の第3から第6の実施形態において、透過防止層50は、第2の実施形態の反射層52を有してもよい。
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、着色層20,30,40を形成した後、WM層12Fを形成する点において、第1の実施形態と異なる。
図12は、第7の実施形態に係る電子ペーパー100Fの縦断面図である。図12は、図2に対応する。図13は、カラーフィルタ10Fを図12の矢印I方向(反射型表示素子80側)から見た平面図である。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図13に示すように、着色層20,30,40は、マトリクス状に配置されている。着色層20、着色層30、着色層40は、x方向に間隙s1を空けて、この順に繰り返し並んでいる。そして、このように繰り返し配置された着色層20,30,40の組は、y方向に所定の間隙s2を空けて、複数組並んでいる。
WM層12Fは、マトリックス状のパターンを有している。WM層12Fによって画定される各領域の具体的なパターンは特には限定されない。
WM層12Fは、着色層20,30,40間の間隙s1,s2に設けられ、その端部が着色層20,30,40の端部(縁部)に乗り上げ、複数の着色層20,30,40を露出させる複数の開口OP1を形成している。つまり、各着色層20,30,40の端部は、WM層12Fと透明基材11との間に挟まれている。また、WM層12Fにおいて、透明基材11側の表面12aにおける幅(=s1)が、透明基材11と反対側にある表面12bにおける幅d1よりも小さくなっている。従って、図13に示すように、反射型表示素子80側から見て、各着色層20,30,40の端部は、WM層12Fに覆われており、各着色層20,30,40の反射型表示素子80側の面の一部がWM層12Fの開口OP1から露出している。このような構造は、後述する製造方法に起因する。
透過防止層50Fは、BM層51Fから構成され、WM層12Fの着色層20,30,40に乗り上げた端部の開口OP1の内面12cに設けられている。従って、透過防止層50Fは、反射型表示素子80側から見て、開口OP1の形状に対応した四角形のループ状に設けられている。各着色層20,30,40は、四角形のループ状の透過防止層50Fの内側において露出している。
カラーフィルタの製造方法
次に、図14を参照して、カラーフィルタ10Fの製造方法について説明する。
はじめに図14(a)〜(d),図15を参照して、カラーフィルタ10Fの製造方法全体について説明する。カラーフィルタ10Fの製造方法は、透明基材11を準備する工程と、透明基材11上に、所定の間隙s1を空けてx方向に沿って並ぶと共に所定の間隙s2を空けてy方向に沿って並ぶ複数の着色層20,30,40を形成する着色層形成工程(図14(a)〜図14(c)参照)と、着色層20,30,40を形成した後、着色層20,30,40間の間隙s1,s2にWM層12Fを形成するWM層形成工程(図14(d)参照)と、WM層12Fを形成した後、透過防止層50Fを形成する透過防止層形成工程(図15参照)と、を備えている。つまり、着色層形成工程では、WM層形成工程にてWM層12Fが形成されるWM層形成領域を空けて、複数の着色層20,30,40を形成する。なお、図14(a)〜図14(d),図15では、y方向に沿った配置については図示していない。
このうち着色層形成工程は、第1着色層形成工程と、第2着色層形成工程と、第3着色層形成工程と、を含む。第1着色層形成工程では、透明基材11上に、所定のピッチでx方向に沿って並ぶと共に間隙s2を空けてy方向に沿って並ぶよう複数の着色層20を形成する(図14(a)参照)。
第2着色層形成工程では、第1着色層形成工程の後、透明基材11上に、各着色層20との間に間隙s1が設けられるよう所定のピッチでx方向に沿って並ぶと共に、間隙s2を空けてy方向に沿って並ぶ複数の着色層30を形成する(図14(b)参照)。
第3着色層形成工程では、第2着色層形成工程の後、透明基材11上に、各着色層20,30との間に間隙s1が設けられるよう所定のピッチでx方向に沿って並ぶと共に、間隙s2を空けてy方向に沿って並ぶ複数の着色層40を形成する(図14(c)参照)。
なお図14(a)〜(d),図15においては、右側に、各工程において実施される具体的な処理が示されており、左側に、各工程による処理が実施された後の、透明基材11に形成された各層の断面図が示されている。
(第1着色層形成工程)
以下、各着色層形成工程およびWM層形成工程について説明する。はじめに、第1着色層形成工程について詳細に説明する。
〔塗布工程〕
まず、第1の実施形態で述べた第1材料と溶剤とを混合することにより得られる第1着色層用塗工液(以下、第1塗工液)を透明基材11上に塗布する。第1塗工液を透明基材11上に塗布する方法が特に限られることはなく、スピンコート法、インクジェット法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法などを適宜用いることができる。
〔プリベイク工程〕
次に透明基材11上に塗布された第1塗工液を加熱し、これによって、第1塗工液中の溶剤を除去する。この結果、透明基材11上に第1材料が得られる。このようなプリベイク処理における加熱条件が特に限られることはなく、第1塗工液中に含まれる溶剤の種類や重量%などに応じて、プリベイク処理における温度や加熱時間が適宜設定される。このようなプリベイク処理は、一般に、クリーンオーブンを用いることにより実施される。なお、プリベイク処理の前に、第1塗工液中の溶剤を部分的に除去するための乾燥処理、例えば減圧乾燥処理が実施されてもよい。
〔露光工程〕
次に、露光マスクを介して、第1材料に対して露光光を照射する。この場合、露光マスクの開口部は、着色層20のパターンに対応するよう、x方向及びy方向に沿って並ぶよう配置されている。露光処理の結果、第1材料のうち露光光が照射された部分が硬化する。なお、露光光として用いられる光が特に限られることはなく、第1材料の感光特性に応じて様々な光が適宜用いられ得る。
〔現像工程〕
その後、露光された第1材料を現像し、これによって、第1材料のうち露光光が照射されなかった部分を現像液中に溶解させる。
〔焼成工程〕
最後に、透明基材11上に残っている現像された第1材料を、例えば230℃以上で焼成する。これによって、図14(a)に示すように、所定のピッチでx方向に沿って並ぶと共に間隙s2を空けてy方向に沿って並ぶ複数の着色層20が透明基材11に形成される。なお、焼成温度は特に限定されず、第1塗工液に応じて適宜設定できる。
(第2着色層形成工程)
第2着色層形成工程は、塗工液として、上述の第2材料と溶剤とを混合することにより得られる第2着色層用塗工液(第2塗工液)が用いられる点、および、着色層30のパターンに対応するよう露光マスクの開口部が配置されている点が異なるのみであり、その他の点は、上述の第1着色層形成工程と略同一である。従って、第2着色層形成工程に関する詳細な説明は省略する。
(第3着色層形成工程)
第3着色層形成工程は、塗工液として、上述の第3材料と溶剤とを混合することにより得られる第3着色層用塗工液(第3塗工液)が用いられる点、および、着色層40のパターンに対応するよう露光マスクの開口部が配置されている点が異なるのみであり、その他の点は、上述の第1着色層形成工程と略同一である。従って、第3着色層形成工程に関する詳細な説明も省略する。
(WM層形成工程)
次に、WM層形成工程について説明する。WM層形成工程は、塗工液として、例えば、少なくとも白色顔料と感光性樹脂の未硬化物とを含む白色系感光性樹脂組成物と、溶剤と、を混合することにより得られるWM塗工液が用いられる点、および、各着色層20,30,40上に開口OP1が形成されるよう露光マスクの開口部がマトリクス状に配置されている点が異なるのみであり、その他の点は、上述の第1着色層形成工程と略同一である。従って、WM層形成工程に関する詳細な説明も省略する。
(透過防止層形成工程)
次に、透過防止層形成工程について説明する。透過防止層形成工程は、塗工液として、例えば、少なくとも黒色着色材と感光性樹脂の未硬化物とを含む感光性樹脂組成物と、溶剤と、を混合することにより得られるBM塗工液が用いられる点、および、WM層12Fの着色層20,30,40に乗り上げた端部の開口OP1の内面12cにBM層51Fが形成されるよう露光マスク60の開口部61が配置されている点が異なるのみであり、その他の点は、上述の第1着色層形成工程と略同一である。なお、図15には、説明のために露光マスク60も図示している。
以上の製造方法により、カラーフィルタ10Fが得られる。
なお、フォトリソグラフィ法を用いずにWM層12Fを形成してもよい。この場合、WM塗工液としては、白色顔料、ポリマーやモノマーを含むクリア剤、界面活性剤、及び、溶剤などを含んでいるものを用いればよい。このうちクリア剤には、加熱されることにより重合反応を起こして硬化する成分が少なくとも含まれている。そして、例えば、着色層20,30,40間の間隙s1,s2の幅よりも小さな直径の液滴を吐出することができるノズルを有するインクジェットヘッドを用いて、着色層形成工程の後、着色層20,30,40間の間隙s1,s2に精度良くWM塗工液を塗布すれば良い。塗布するWM塗工液の量を調整することにより、WM塗工液が着色層20,30,40間から溢れ、WM塗工液を着色層20,30,40の端部上にも塗布することができる。この後、WM塗工液中の溶剤を除去するための乾燥処理を実施し、最後に、WM塗工液に対して焼成処理を施せば良い。これによって、上述のWM層12Fが形成される。
ここで、第1の実施形態では、透明基材11上にWM層12を形成した後、WM層12の開口OP1内に複数の着色層20,30,40を形成している。着色層20,30,40を形成する方法は本実施形態と同様であるため、着色層20,30,40のそれぞれを形成する度に、例えば、230℃程度で加熱して焼成する。この際、WM層12も加熱されるため、WM層12は、長時間、高温で加熱され、変色する可能性がある。例えば、図16に示すように、WM層12の加熱前(焼成時間0分)の色度b*は0.8程度であるが、焼成温度が230℃であり、焼成時間の総和が125分である場合、WM層12の色度b*は7.5以上に増加する。このような色度b*では、WM層12は黄色に近いクリーム色に視認されてしまう。
焼成温度を230℃より低下させれば、同じ焼成時間125分であっても色度b*をより低くでき、より白に近い色を保つことができる。しかし、230℃より低い温度での焼成では、着色層に有機物質が残存する可能性がある。そのため、残存した有機物質がガスとして放出される可能性があり、カラーフィルタの信頼性が低下する。よって、信頼性を確保するためには、約230℃以上で焼成することが好ましい。
また、第1の実施形態では、フォトリソグラフィ法を用いてWM層12を形成する工程において、WM層12が白色であることにより、WM層12に入射した露光用の光が拡散して、露光マスクの開口部の幅より広い範囲で露光されてしまう。従って、WM層12の幅は露光マスクの開口部の幅より太くなる。そのため、WM層12の幅を高精度に制御することは容易ではない。
これに対して、本実施形態によれば、着色層20,30,40を形成した後、WM層12Fを形成するので、着色層20,30,40を形成する際に加えられる熱は、WM層12Fに加えられない。そのため、WM層12Fが高温で加熱される時間を第1の実施形態よりも短くできる。従って、着色層20,30,40の焼成温度を低下させなくとも、WM層12Fの色を黄変し難くでき、より白色に近い色のWM層12Fを形成することができる。焼成温度を低下させる必要がないため、カラーフィルタ10Fの信頼性の低下も抑制できる。
例えば、焼成時間が10分程度である場合、図16に示すように、焼成温度が230℃であっても、色度b*は2未満である。
また、WM層12Fの透明基材11側の表面12aにおける幅は、先に形成された着色層20,30,40間の間隙s1と等しくなるので、WM層12Fの表面12aにおける幅を高精度且つ容易に制御することができる。
なお、第7の実施形態において、透過防止層50は、第2の実施形態の反射層52を有してもよい。
また、第7の実施形態を、第3から第6の実施形態と組み合わせてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10,10A〜10F カラーフィルタ
11 透明基材
12,12E,12F ホワイトマトリクス層(WM層)
13 額縁部
14 オーバーコート層
15,15E 白色層
16 裏打ち層
17,18 ブラックマトリクス層(BM層)
20,30,40 着色層(第1着色層)
20D,30D,40D 着色層(第2着色層)
50,50F 透過防止層
51,51F BM層
52 反射層
80 反射型表示素子
100,100C,100F 電子ペーパー

Claims (8)

  1. 透明基材と、
    前記透明基材上に設けられ、複数の開口を形成する画素区画用のホワイトマトリクス層と、
    前記ホワイトマトリクス層の前記複数の開口の内面に設けられた透過防止層と、
    前記ホワイトマトリクス層の前記複数の開口内に設けられた複数の着色層と、
    を備えるカラーフィルタ。
  2. 透明基材と、
    前記透明基材上に設けられ、所定の間隙を空けて並ぶ複数の着色層と、
    前記着色層間の前記間隙に設けられ、端部が前記着色層の端部に乗り上げ、前記複数の着色層を露出させる開口を形成する画素区画用のホワイトマトリクス層と、
    前記ホワイトマトリクス層の前記着色層に乗り上げた端部の前記開口の内面に設けられた透過防止層と、
    を備えるカラーフィルタ。
  3. 前記透過防止層はブラックマトリクス層を有する、請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルタ。
  4. 前記透過防止層は光を反射する反射層を有する、請求項1又は請求項2に記載のカラーフィルタ。
  5. 前記反射層は金属層からなる、請求項4に記載のカラーフィルタ。
  6. 前記ホワイトマトリクス層の厚みは、前記着色層の厚みより厚い、請求項1から請求項5の何れかに記載のカラーフィルタ。
  7. 請求項1から請求項6の何れかに記載のカラーフィルタと、
    前記カラーフィルタに対向するように配置された表示素子と、
    を備える表示装置。
  8. 前記表示素子は、白表示及び黒表示を行う反射型表示素子である、請求項7に記載の表示装置。
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